JP4395402B2 - コンクリート製電柱の補強方法 - Google Patents

コンクリート製電柱の補強方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4395402B2
JP4395402B2 JP2004122878A JP2004122878A JP4395402B2 JP 4395402 B2 JP4395402 B2 JP 4395402B2 JP 2004122878 A JP2004122878 A JP 2004122878A JP 2004122878 A JP2004122878 A JP 2004122878A JP 4395402 B2 JP4395402 B2 JP 4395402B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
arrangement
reinforcing
electric pole
hollow portion
concrete
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004122878A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005307479A (ja
Inventor
博保 皆吉
秋稔 深瀬
正人 後山
Original Assignee
エヌ・ティ・ティ・インフラネット株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エヌ・ティ・ティ・インフラネット株式会社 filed Critical エヌ・ティ・ティ・インフラネット株式会社
Priority to JP2004122878A priority Critical patent/JP4395402B2/ja
Publication of JP2005307479A publication Critical patent/JP2005307479A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4395402B2 publication Critical patent/JP4395402B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Description

本発明は、立設されたコンクリート製電柱を補強するコンクリート製電柱の補強方法および該方法で補強されたコンクリート製電柱に関する。
図21(a)に示すように、下方の基端部が地中に埋設されて立設されているコンクリート製電柱1は、図21(b)に横断面を示すように、その周囲が鉄筋1aとコンクリート1bからなる外周部で囲まれているのみであって、内部は空洞であり、ここに中空部3が形成されている。また、コンクリート製電柱1の最上端部である頂頭部1cには蓋、すなわち未口蓋1dが取り付けられ、コンクリート製電柱1の中空部3内に雨などが入らないようになっている。
このように内部が空洞に形成されたコンクリート製電柱1は、経年変化などにより劣化してくると、強度が弱ってくるものであるため、このようなコンクリート製電柱1を補強することが従来行われている。
このようなコンクリート製電柱1の補強は、従来、コンクリート製電柱1の地中に埋設された下端部と地中から延出した地際に近い部分に対して重点的に行なうためにコンクリート製電柱1の地際から上方の例えば1.05mの側面に形成されたアース孔等の第1の開口部またはこの開口部より少し上方に形成された第2の開口部からコンクリート製電柱1の中空部3に補強材としての棒状部材を複数挿入し、それから複数の棒状部材の隙間に例えば豆砂利や砕石を投入し、更にモルタルやコンクリートなどを順次投入し、これによりコンクリート製電柱1の最下端部から前記アース孔が形成されている部分付近までを重点的に補強している。
特願2003−24176号
上述したように、従来のコンクリート製電柱の補強方法では、コンクリート製電柱1の最下端部から地際に近いアース孔が形成されている部分付近までを重点的に補強しているため、このアース孔よりも上方の部分は内部が空洞のままであり、この上方の部分も劣化により強度が弱ってくるという問題があり、この部分も含んでコンクリート製電柱全体の補強も要望されている。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、コンクリート製電柱の全体を確実かつ効率的に補強するコンクリート製電柱の補強方法および該方法を補強されたコンクリート製電柱を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の本発明のコンクリート製電柱の補強方法は、立設されたコンクリート製電柱を補強するコンクリート製電柱の補強方法であって、前記コンクリート製電柱の頂頭部の開口部を閉塞するように頂頭部に取り付けられている蓋を取り外す第1のステップと、所定の長さを有する複数の棒状の下部補強材の上端部に紐を取り付け、下端部に重棒を取り付け、前記蓋を取り外された開口部から、各下部補強材をその下端部を先にしてコンクリート製電柱の中空部に挿入し、開口部の外側で各下部補強材の紐を保持しながら各下部補強材の下端部がコンクリート製電柱内の底に到達するまで各下部補強材を中空部内に吊り下ろし、各下部補強材の下端部がコンクリート製電柱内の底に到達した後、各下部補強材の紐を開口部の上縁にかけて開口部の外側に垂れ下ろす第2のステップと、コンクリート製電柱の中空部内に挿入された複数の下部補強材を中空部内に均等に配置する第3のステップと、複数の下部補強材が均等に配置された状態で開口部から中空部内に隙間充填材を投入して、複数の下部補強材の間の隙間を充填する第4のステップと、この隙間充填材を投入された複数の下部補強材の上端部からコンクリート製電柱の頂頭部までの長さを有する棒状の上部補強材を開口部から中空部内に挿入し、その下端部が複数の下部補強材の上端部付近に到達するまで中空部内に吊り下ろす第5のステップと、この上部補強材が吊り下ろされた中空部内に隙間充填材を投入し、コンクリート製電柱の頂頭部の開口部が塞がるまで中空部内を隙間充填材で充填する第6のステップとを有することを要旨とする。
請求項2記載の本発明のコンクリート製電柱の補強方法は、前記複数の下部補強材を中空部内に均等に配置する第3のステップが、複数の下部補強材を中空部内で均等に配置するための均等配置手段が取り付けられていて下部補強材とほぼ同じ長さの配置調整用棒状部材をその下端部を先にして開口部から中空部内のほぼ中央部に挿入しつつ、複数の下部補強材の上端部から開口部の外側に垂れ下ろされている紐を前記均等配置手段の複数の貫通部に貫通させ、前記複数の貫通部をそれぞれ貫通した複数の下部補強材の紐を開口部の外側で保持して複数の下部補強材を僅かに持ち上げるようにしながら配置調整用棒状部材を中空部内に徐々に吊り下ろしつつ複数の下部補強材を均等に配置し、配置調整用棒状部材をその上端部が開口部近傍に位置するまで吊り下ろしたとき、配置調整用棒状部材の上端部に延長用棒状部材の下端部を遠隔的に取り外し可能に連結し、この連結された延長用棒状部材を保持しつつ配置均等用棒状部材を更に中空部内に吊り下ろし、配置調整用棒状部材の下端部がコンクリート製電柱内の底に到達したとき、延長用棒状部材を配置調整用棒状部材との連結から解除して中空部から取り出し、配置調整用棒状部のみを中空部内に残すことを要旨とする。
請求項3記載の本発明のコンクリート製電柱の補強方法は、複数の下部補強材または配置調整用棒状部材をその下端部を先にして開口部から中空部内に挿入する処理は、前記下部補強材の長さよりも短い長さの複数の連結棒が離間して配置され、これら連結棒の上端部に環状部が固定され、さらに、この連結棒の上端部と最下端部との間には切り欠き部を有するC字形の円弧部が環状部にほぼ並行に設けられてなる振れ止め手段の最下端部をコンクリート製電柱の頂頭部に取り付け、下部補強材または配置調整用棒状部材の開口部から中空部への挿入においては、下部補強材または配置調整用棒状部材の上端部を前記切り欠き部から環状部内へと下方から上方に向けて挿入し、この下部補強材または配置調整用棒状部材の上端部寄りを環状部に寄りかからせて振れを防止しながら下部補強材または配置調整用棒状部材を上方に押し上げ、下部補強材または配置調整用棒状部材の下端部が頂頭部を超えたら、この下端部をコンクリート製電柱の開口部から中空部内に挿入するように下部補強材または配置調整用棒状部材を下方に押し下げることを要旨とする。
請求項4記載の本発明のコンクリート製電柱の補強方法は、前記下部補強材および上部補強材が、アラミド繊維で形成される棒状のアラミドロッドと、このアラミドロッドの下端部に取り付けられた重棒とを有することを要旨とする。
請求項5記載の本発明のコンクリート製電柱の補強方法は、前記均等配置手段が、前記配置調整用棒状部材に複数取り付けられ、前記均等配置手段が、前記配置調整用棒状部材に摺動自在に取り付けられる可動連結部と、前記配置調整用棒状部材に固定的に取り付けられる固定連結部と、一端が前記可動連結部に回動自在に取り付けられ、配置調整用棒状部材を中心に配置調整用棒状部材から放射状かつ均等に取り付けられる複数の上腕部と、一端が前記複数の上腕部のそれぞれの他端寄りに回動自在に連結され、他端が前記固定連結部に回動自在に取り付けられる複数の下腕部と、前記回動自在に連結された上腕部と下腕部のいずれか一方に連結される複数の貫通部とを有することを要旨とする。
請求項6記載の本発明のコンクリート製電柱の補強方法は、前記第6のステップで中空部内を隙間充填材で充填した後、コンクリート製電柱の頂頭部の開口部を蓋で閉塞することを要旨とする。
請求項7記載の本発明のコンクリート製電柱の補強方法は、前記蓋を取り外す第1のステップが、コンクリート製電柱の頂頭部の周囲に落下防止ネットを取り付けてから行われることを要旨とする。
請求項8記載の本発明のコンクリート製電柱の補強方法は、前記第1のステップで蓋を取り外してコンクリート製電柱の開口部が露呈した後、コンクリート製電柱の中空部内の状態を確認する中空部内確認ステップを有することを要旨とする。
請求項9記載の本発明のコンクリート製電柱の補強方法は、前記第3のステップで複数の下部補強材を中空部内に均等に配置した後、複数の下部補強材が中空部内に均等に配置されているか否かを確認する補強材配置状況確認ステップを有することを要旨とする。
請求項10記載の本発明のコンクリート製電柱の補強方法は、前記複数の下部補強材の間の隙間を隙間充填材を充填する第4のステップは、少なくとも複数の下部補強材の上端部が隠れる程度まで隙間充填材を充填することを要旨とする。
請求項11記載の本発明のコンクリート製電柱の補強方法は、前記隙間充填材が、無収縮モルタルであることを要旨とする。
本発明によれば、コンクリート製電柱の頂頭部の蓋を取り外し、複数の棒状の下部補強材をコンクリート製電柱の開口部から中空部内に下端部が底に到達するまで垂れ下ろすように挿入し、この挿入された複数の下部補強材を中空部内に均等に配置し、中空部内に隙間充填材を投入して複数の下部補強材の間の隙間を充填し、上部補強材を開口部から中空部内に下端部が下部補強材の上端部付近に到達するまで中空部内に吊り下ろすように挿入し、上部補強材が挿入された中空部内に隙間充填材を投入し、コンクリート製電柱の頂頭部の開口部が塞がるまで中空部内を隙間充填材で充填するので、コンクリート製電柱の最下端部の底から頂頭部までの全体を補強材と例えば無収縮モルタルなどの隙間充填材で完全に補強することができる。
本発明によれば、複数の下部補強材は均等配置手段を有する配置調整用棒状部材を用いてコンクリート製電柱の中空部内に均等に配置されるので、複数の下部補強材による補強は偏りなく均一かつ完全に行われる。
本発明によれば、複数の下部補強材または配置調整用棒状部材の開口部から中空部内への挿入は振れ止め手段を用いて行われるので、例えば6mなどのようにかなり長い下部補強材や配置調整用棒状部材であつても振れることなく、安全に下部補強材や配置調整用棒状部材を中空部内に効率的に挿入することができる。
本発明によれば、コンクリート製電柱の頂頭部の蓋は、落下防止ネットを使用して取り外されるので、例えばバールや金槌を用いてコンクリートを剥がしながら蓋を取り外して、仮にコンクリートの破片などが落下しても、落下防止ネットに引っ掛かってコンクリート製電柱の周囲の地面まで落下することがなく、安全に作業を行うことができる。
本発明によれば、蓋を取り外してコンクリート製電柱の開口部が露呈した後、コンクリート製電柱の中空部内の状態を中空部内確認ステップで確認するので、下部補強材5などの中空部内への挿入を円滑かつ効率的に行うことができる。
本発明によれば、複数の下部補強材を中空部内に均等に配置した後、複数の下部補強材が中空部内に均等に配置されているか否かを補強材配置状況確認ステップで確認するので、複数の下部補強材が均等に配置されたことを確認してから無収縮モルタルなどの隙間充填材を投入でき、複数の下部補強材による補強を偏りなく均一かつ完全に行うことができる。
以下、図面を用いて、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態と称する)を説明する。
図1(a)、(b)は、それぞれ本発明の一実施形態に係わるコンクリート製電柱の補強方法により補強されたコンクリート製電柱10の内部構造を示す縦断面図および横断面図である。同図に示すように、下端部が地中15に埋設されて立設している補強コンクリート製電柱10は、図21で説明したように内部が空洞の補強前コンクリート製電柱1の中空部3内に複数の下部補強材5および上部補強材13を挿入し、これらの補強材の隙間を隙間充填材である無収縮モルタル67で充填して補強している。なお、本実施形態のコンクリート製電柱の補強方法で補強されるコンクリート製電柱は、例えば全体の長さが8m〜9m程度の単独柱であり、この全長のうちの約1.4m〜1.5mの下端部が地中に埋設され、6.6m〜7.5mが地上に出ているものである。
更に詳しくは、補強前コンクリート製電柱1の中空部3の下方に複数本、本実施形態では4本の下部補強材5が挿入され、これらの下部補強材5の中心に配置調整用棒状部材7が配置され、この配置調整用棒状部材7の途中に取り付けられている複数個、本実施形態では3個の均等配置手段9により4本の下部補強材5が図1(b)に示すように配置調整用棒状部材7を中心として中空部3内で均等に配置され、これらの均等に配置された4本の下部補強材5と配置調整用棒状部材7の隙間には無収縮モルタル67が充填されている。
複数の下部補強材5のそれぞれの下端部には重棒5aが取り付けられ、これらの重棒5aは、補強コンクリート製電柱10内の底、すなわち中空部3の底に突き当たっている。また、これらの下部補強材5の上端部には紐11が取り付けられているが、これらの紐11は中空部3内に残され、無収縮モルタル67内に埋設されている。
配置調整用棒状部材7は、長さが補強コンクリート製電柱10の長さよりも短く、補強コンクリート製電柱10の長さの約半分程度であり、上端部が補強コンクリート製電柱10の途中に位置しているが、この配置調整用棒状部材7の上端部の真上には上部補強材13が配置されている。この上部補強材13は、下端部に重棒13aが取り付けられ、この重棒13aの真下に配置調整用棒状部材7の上端部が位置している。なお、上部補強材13の上端部は、補強コンクリート製電柱10の頂頭部1cまで延出し、この頂頭部1cに末口蓋1dがボルトなどにより固定的に取り付けられている。
前記下部補強材5は、図2(a)に示すように、アラミド繊維で形成される棒状のアラミドロッド5bと、このアラミドロッド5bの下端部に取り付けられた例えば異型鉄筋などからなる前記重棒5aとを有し、上端部には綿紐やステンレス製のワイヤなどからなる紐11が取り付けられている。なお、アラミドロッド5bの長さは、例えば5.5m〜6.5mであり、紐11の長さは、例えば5mであり、重棒5aの長さは、例えば30cmである。重棒5aは、アラミドロッド5bの下端部に沿うように設けられ、アラミドロッド5bの下端部と重棒5aとを例えば留め具およびボルト締めなどを用いて固定されている。
前記上部補強材13は、図2(b)に示すように、アラミド繊維で形成される棒状のアラミドロッド13bと、このアラミドロッド13bの下端部に取り付けられた例えば異型鉄筋などからなる前記重棒13aとを有する。アラミドロッド13bの長さは、例えば3mであり、重棒13aの長さは、例えば30cmである。重棒13aは、アラミドロッド13bの下端部にまっすぐ取り付けられている。
前記配置調整用棒状部材7は、図3(a)に分解して図示するように、下端部に石突き71aが取り付けられ、下端部寄りと上端部寄りの2ヶ所に前記均等配置手段9が取り付けられた下部配置調整用棒状部材71と、この下部配置調整用棒状部材71の下端部に上端部が連結され、ほぼ中央に前記均等配置手段9が取り付けられた上部配置調整用棒状部材73とから構成されている。なお、下部配置調整用棒状部材71の長さは、例えば2.4mであり、上部配置調整用棒状部材73の長さは、例えば2.7mである。
下部配置調整用棒状部材71の上端部71aには図3(a)に拡大して示すように雄ねじ71cが形成され、上部配置調整用棒状部材73の下端部73aには図3(a)に拡大して示すように雌ねじ73bが形成され、下部配置調整用棒状部材71の雄ねじ71cを上部配置調整用棒状部材73の雌ねじ73bに螺合させることにより下部配置調整用棒状部材71に上部配置調整用棒状部材73が連結され、これにより配置調整用棒状部材7が構成されるようになっている。上部配置調整用棒状部材73の上端部73cにはピン73dが取り付けられている。
前記均等配置手段9は、詳しくは図172示すように、複数本、本実施形態では4本の下部補強材5が貫通する複数、本実施形態では4個の貫通部138を有し、この4個の貫通部138で4本の下部補強材5を支持して均等に配置するようになっている。
均等配置手段9は、更に詳しくは図18に示すように、前記貫通部138が取り付けられている上腕部133と下腕部134からなる4個の腕部77を有し、貫通部138は上腕部133および下腕部134の中程に形成された孔部136に挿入可能な連結部139を有し、この連結部139を上腕部133または下腕部134のいずれかの孔部136に挿入することにより取り付けられている。なお、上腕部133と下腕部134を互いに可動自在に連結している肘部には、均等配置手段9を補強前コンクリート製電柱1の中空部3に挿入した時に、中空部3の内壁面に当ることにより均等配置手段9の水平方向への展開を容易にする平座金(プレーンワッシャ)135が可動自在に取り付けられている。
更に詳しくは、貫通部138は、連結部139により腕部77に取り付けられる場合、隣接する腕部77同士において貫通部138が上腕部133および下腕部134の同じ側にならず、交互になるように変更して取り付けられている。換言すると、ある腕部77において貫通部138が上腕部133に取り付けられる場合には、その腕部77に両隣で隣接する腕部77では貫通部138は下腕部134に取り付けられるようになっている。
また、複数の下腕部134の各下端部は、固定連結部132により下部配置調整用棒状部材71(上部配置調整用棒状部材73)に固定的に取り付けられ、また各上腕部133は、可動連結部131により下部配置調整用棒状部材71(上部配置調整用棒状部材73)に対して可動可能に取り付けられ、この可動連結部131を固定連結部132に対して上方に移動させた場合には、均等配置手段9は、図19に示すように、上腕部133および下腕部134からなる腕部77が閉じて全体的に細くなり、これにより補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cの開口部1eから補強前コンクリート製電柱1の中空部3内に容易に挿入し得るようになっている。
なお、図18に示すように、各下腕部134の下端部が取り付けられている固定連結部132の位置よりも少し上方の位置には、ストッパ137が下部配置調整用棒状部材71(上部配置調整用棒状部材73)に固定的に取り付けられ、これにより各上腕部133の上端部を軸棒72に対して摺動可能に取り付けている可動連結部131は、このストッパ137よりも下方に移動しないようになっている。
また、各貫通部138は、同じ径を有する2個の半円環型部材138aおよび138bの端部同士を互いに可動自在に取り付けられている。そして、一方の半円環型部材138aの中程に前記連結部139が取り付けられ、この連結部139により腕部77の孔部136に取り付けられている。
図3(b)は、図3(a)に示した配置調整用棒状部材7を補強前コンクリート製電柱1の中空部3内に挿入する場合に使用される延長用棒状部材25を分解して示す図である。
図3(b)に示すように、延長用棒状部材25は、下端部27aが前記上部配置調整用棒状部材73の上端部73cに連結される下部延長用棒状部材27と、この下部延長用棒状部材27の上端部27cに下端部29aが連結される上部延長用棒状部材29とから構成されている。なお、下部延長用棒状部材27および上部延長用棒状部材29の長さは、例えば2.5mである。
下部延長用棒状部材27の下端部27aには、上部配置調整用棒状部材73の上端部73cのピン73dが遠隔的に取り外し可能に嵌合するロック式スリット27bが形成されている。従って、上部配置調整用棒状部材73の上端部73cのピン73dに対して下部延長用棒状部材27のロック式スリット27bを嵌合させると、下部延長用棒状部材27は上部配置調整用棒状部材73に連結され、簡単には外れないが、ロック式スリット27bの構造から分かるように、下部延長用棒状部材27を長手方向に若干動かしてロック式スリット27bの横穴にピン73dを通すように回転させると、下部延長用棒状部材27は上部配置調整用棒状部材73との連結から遠隔的に解除され、下部延長用棒状部材27を取り外すことができる。
また、下部延長用棒状部材27の上端部27cには雌ねじ27dが形成され、上部延長用棒状部材29の下端部29aには雌ねじ29bが形成され、下部延長用棒状部材27の雌ねじ27dを上部延長用棒状部材29の雌ねじ29bに螺合させることにより、下部延長用棒状部材27は上部延長用棒状部材29に連結され、これにより延長用棒状部材25が構成されるようになっている。
次に、図4に示すフローチャートおよび図5以降を参照して、本実施形態のコンクリート製電柱の補強方法について説明する。
まず、上述した下部補強材5、配置調整用棒状部材7、上部補強材13などの各種部材を揃えるなどの準備を行った後(ステップS11)、まず図5に示すように、補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cに振れ止め手段である振れ止めガイド21を取り付ける(ステップS13)。
この振れ止めガイド21は、下部補強材5、配置調整用棒状部材7、延長用棒状部材25、上部補強材13などの長尺部材を補強前コンクリート製電柱1の開口部1eから中空部3内に挿入する場合に長尺部材の上端が振れないようにするためのものであるとともに、後述する落下防止ネット31を取り付けるために使用されるものである。
振れ止めガイド21は、詳しくは図5(a)に示すように、上端部に環状部21aを有し、この環状部21aから間隔をあけてほぼ並行に切り欠き部21cを有するC字形の円弧部21bが2個配設され、環状部21aと2個の円弧部21bは、4本の連結棒21dで固定的に連結されている。なお、図5(a)、(b)では、補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cに末口蓋1dが図示されていないが、同図に示すように振れ止めガイド21を取り付ける階段においては、補強前コンクリート製電柱1には末口蓋1dが取りつけられているものである。
このように構成される振れ止めガイド21は、その下端部が図5(b)に示すように補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cに例えば金属製またはナイロン製のテープ23で固定的に取り付けられる。
なお、図6(a)、(b)は、図5に示すように補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cに取り付けられた振れ止めガイド21を利用して、下部補強材5や下部配置調整用棒状部材71を補強前コンクリート製電柱1の開口部1eから中空部3内に挿入する方法を説明するための図である。なお、図6(a)、(b)では、補強前コンクリート製電柱1の末口蓋1dは、既に取り外され、補強前コンクリート製電柱1の開口部1eが頂頭部1cに露出している状態において下部補強材5や下部配置調整用棒状部材71を開口部1eから挿入する場合について図示している。
まず、図6(a)に示すように、振れ止めガイド21を利用して、長尺部材である下部補強材5を補強前コンクリート製電柱1の開口部1eから挿入する場合には、下部補強材5の上端部、すなわち紐11が取り付けられている上端部を振れ止めガイド21の切り欠き部21cに挿入する。それから、この下部補強材5の上端部を切り欠き部21cから上方に向けて押し上げ、この上端部を図6(a)に示すように環状部21aを上方に貫通させ、下部補強材5の上端部を環状部21aに図示のように寄りかからせて振れを防止する。
このように下部補強材5の上端部を環状部21a内に挿入して寄りかからせて振れを防止している状態で下部補強材5を更に上方に押し上げ、下部補強材5の下端部が頂頭部1cを超えたら、この下端部を開口部1eから中空部3内に挿入するように下部補強材5を下方に押し下げる。そして、この押し下げ動作を更に継続することにより、下部補強材5はその上端部を環状部21aに寄りかからせることで振れを防止しながら下部補強材5を開口部1eから中空部3内に挿入することができる。
図6(b)は、図6(a)に示した下部補強材5の代わりに下部配置調整用棒状部材71を補強前コンクリート製電柱1の開口部1eから挿入する場合を図示しているものであるが、その挿入方法は図6(a)において下部補強材5を下部配置調整用棒状部材71に置きかえるのみで基本的な動作は図6(a)の場合と同じである。
なお、図6(b)に示すように、下部配置調整用棒状部材71を補強前コンクリート製電柱1の開口部1eから挿入する場合には、下部配置調整用棒状部材71に取り付けられている均等配置手段9を必要に応じて図19に示したように腕部77を閉じて全体的に細くすることが望ましい。
上述したように、振れ止めガイド21を補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cに取り付けた後、次に図7(a)に示すように、この振れ止めガイド21を利用して、補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cに落下防止ネット31を取付け、これにより補強前コンクリート製電柱1の末口蓋1dを取り外す場合に、破損したコンクリートの破片などが下方に落下しないように防止する。
落下防止ネット31は、図7(b)に示すように、長方形のネット部31a、このネット部31aの上辺に取り付けられている湾曲可能な例えば金属からなる横棒31b、この横棒31bから下方に垂直にネット部31aの半分程度まで延出している5本の縦棒31d、この縦棒31dと横棒31bとの交点に取り付けられている紐31c、および5本の縦棒31dのうちの左端に位置する縦棒31dに取り付けられている紐31eから構成されている。
そして、このように構成される落下防止ネット31を図7(a)に示すように振れ止めガイド21の取り付けられた補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cに取り付けるには、まず横棒31bを丸く曲げながら、ネット部31aで振れ止めガイド21の下方部および補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cを囲むように円筒形を形成し、この円筒形の状態で左端の縦棒31dに取り付けられている紐31eを他の縦棒31dに結びつけて円筒形を完成する。
それから、この円筒形の上端部の横棒31bに取り付けられた紐31cを振れ止めガイド21の円弧部21bに適当な間隔で結びつけて円筒形を固定する。そして、この円筒形の下端部に位置するネット部31aを補強前コンクリート製電柱1の周囲に絞るように巻き付けて、円筒形を円錐形にし、この補強前コンクリート製電柱1の周囲に巻き付けたネット部31aの下端部を紐32で縛り付けて固定すると、図7(a)に示すように補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cの周囲に落下防止ネット31が取り付けられる。
上述したように、振れ止めガイド21および落下防止ネット31を補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cに取り付けた後、補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cの末口蓋1dを図8に示すようにバール101および金槌103などを用いて取り外す(ステップS15)。
なお、末口蓋1dは、補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cにボルト119などを用い、その上をコンクリートで覆うように固定されているものであるため、このボルト部分はバール101または図示しないたがね等を使用してはつるようにして末口蓋1dを取り外すことになる。このように末口蓋1dを取り外した後は、落下防止ネット31は不要となるので、ここで落下防止ネット31を補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cから取り外す。
補強前コンクリート製電柱1の末口蓋1dを取り外して補強前コンクリート製電柱1の開口部1eが露呈すると、次にこの開口部1eから補強前コンクリート製電柱1の中空部3内の状態を確認する(ステップS17)。
なお、この補強前コンクリート製電柱1の中空部3内の確認動作は、図9に示すようなテスト用配置調整冶具33を用いて、中空部3内に下部補強材5や配置調整用棒状部材7などが円滑に挿入し得るか否かを確認する円滑挿入確認動作と、図11に示すようにカメラ47とモニタ53を用いて中空部3内を撮影して映像で確認する映像確認動作とがある。
まず、図9および図10を参照して、テスト用配置調整冶具33を用いた円滑挿入確認動作について説明する。
テスト用配置調整冶具33は、図9に示すように、配置調整用棒状部材7を短くするとともに、均等配置手段9を1個のみ取り付けたものに相当するが、長さが80cm程度のテスト用配置調整用棒状部材33aと、このテスト用配置調整用棒状部材33aの下方寄りの部分、詳しくはテスト用配置調整用棒状部材33aの下端部から30cm程度の位置に取り付けられた均等配置手段9と、テスト用配置調整用棒状部材33aの下端部に取り付けられた石突き33bと、テスト用配置調整用棒状部材33aの上端部に取り付けられた長さが1m程度の紐33cとから構成されている。
このように構成されるテスト用配置調整冶具33を用いて補強前コンクリート製電柱1の中空部3内の状態を確認するには、まず図10(a)に示すように、テスト用配置調整冶具33の下端部を振れ止めガイド21の切り欠き部21cから補強前コンクリート製電柱1の開口部1e内に挿入する。
それから、図10(b)に示すように、テスト用配置調整用棒状部材33aに取り付けられている均等配置手段9を図19に示したように閉じて細くしながらテスト用配置調整冶具33を垂直に立てるようにして、その紐31cの付いた上端部を振れ止めガイド21の切り欠き部21c内に入れるとともに、下端部を開口部1eから中空部3内に挿入する。中空部3内に挿入した後は、均等配置手段9を細く閉じた状態から大きく開いた状態にする。
次に、図10(c)に示すように、テスト用配置調整冶具33の紐33cを保持してテスト用配置調整冶具33を中空部3内に吊り下げながら均等配置手段9を大きく開いた状態でテスト用配置調整冶具33を中空部3内の下方に例えば1.5m程度降ろし、これによりテスト用配置調整冶具33を中空部3内に適確に降ろすことができるか否かを確認する。
このように確認した後は、図10(d)に示すように、テスト用配置調整冶具33を引き上げ、振れ止めガイド21の切り欠き部21cから取り出す。なお、この取り出し操作で均等配置手段9が引っ掛かった場合には、均等配置手段9の腕部77の一部をフックなどで引っ掛けて均等配置手段9を図19に示したように細く閉じて引き上げる。
次に、カメラ47およびモニタ53を用いて中空部3内を撮影して映像で確認する映像確認動作について図11を参照して説明する。
図11(a)に示すように、補強前コンクリート製電柱1の開口部1eに例えば棒状または板状の支持部材35を取り付け、この支持部材35の先端を補強前コンクリート製電柱1の開口部1eの断面のほぼ中央まで延出し、この中央に延出した支持部材35の先端に滑車などのような外周面に溝の形成された回転部材41を取り付ける。この回転部材41の溝にワイヤ39をかけ、このワイヤ39の下端部に図11(b)に拡大して図示するようなスナップ付サルカン43を介して重り45を取り付ける。
一方、ワイヤ39の上端部は、支持部材35の端部に取り付けられた例えば釣りのリールのような巻取器37に巻回し、この巻取器37をハンドル37aで回転することによりワイヤ39を巻き取ったり、巻き戻すことによりワイヤ39の下端部の重り45を補強前コンクリート製電柱1の中空部3内に垂れ下ろしたり、引き上げることができるように構成している。
このように巻取器37で巻き取ったり巻き戻すことができるワイヤ39の下端部寄りの部分に対して、図11(a)に示すように円筒状のカメラ47を例えばビニールテープなどの取付部材49で縛るように取り付けて固定するとともに、またカメラ47から上方に延出しているカメラコード51も同様に例えばビニールテープなどの取付部材53でワイヤ39に縛るように固定的に取り付けられている。
そして、このようにワイヤ39の下端部寄りに縛り付けられたカメラ47のカメラコード51は、ワイヤ39に沿って中空部3内を上方にのばされ、開口部1eから外部に出て、モニタ53に接続され、これによりカメラ47で撮影した中空部3内の映像をモニタ53で観察し、中空部3内が正常であるかを確認することができる。
詳しくは、ワイヤ39の下端部の重り45を補強前コンクリート製電柱1の開口部1eから中空部3内に挿入するとともに、ワイヤ39の下端部寄りに取り付けられたカメラ47も開口部1eから中空部3内に挿入してから、巻取器37のハンドル37aを操作して、重り45の重量によって引っ張られるようにワイヤ39を中空部3内の下方に向けて徐々に降ろすと、このワイヤ39に縛り付けられているカメラ47も中空部3内を徐々に下方に降りることができるので、この降りる途中でカメラ47により中空部3内の状態を逐次撮像し、この逐次撮像した映像をモニタ53で観察して中空部3内が正常であるか否かを確認する。
このようにしてカメラ47が中空部3内の最下端部の底に到達した場合には、この底の状態をカメラ47で撮像し、この撮像した画像をモニタ53で確認する。補強前コンクリート製電柱1の中空部3内の底には、例えばヘドロなどを含む土砂105が少し盛り上がって存在し、この土砂105の上に留水111が存在している。また、補強前コンクリート製電柱1の最下端部近傍の外周部はコンクリートが内側に膨出してノロ107が形成され、その一部には補強前コンクリート製電柱1の外周部をコンクリートとともに構成している針金109が露出していることがあるので、これらの状態をカメラ47で撮像してモニタ53で確認する。
そして、補強前コンクリート製電柱1の底部に溜水111や土砂105などがある場合には、例えば排気ポンプやバキュームなどを用いて外部に排出する。
更に、補強前コンクリート製電柱1の中空部3内には、地中15に埋設された部分で下端が接地され、上端が上方に延出しているアース線113が中空部3の側壁に沿って設けられているので、このようなアース線は下部補強材5の配置に支障がないように処理する。なお、上述したように、カメラ47およびモニタ53を用いて中空部3内を撮影して映像で確認する映像確認動作を説明するための図11において、補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cには図の簡単化のため振れ止めガイド21が取り付けていないが、実際にはこの段階では振れ止めガイド21は図10などに示すように取りつけられているものである。
以上のようにして、中空部3内に下部補強材5や配置調整用棒状部材7などが円滑に挿入し得るか否かを確認するテスト用配置調整冶具33を用いた円滑挿入確認動作およびカメラ47とモニタ53を用いて中空部3内を撮影して映像で確認する映像確認動作が終了すると、次に複数の下部補強材5を補強前コンクリート製電柱1の中空部3内に配置する処理を行う(ステップS19)。
この複数の下部補強材5の中空部3への配置について図12〜図14を参照して詳細に説明する。
下部補強材5は、その上端部を振れ止めガイド21の切り欠き部21cから環状部21a内へと下方から上方に向けて押し上げるように挿入し、下部補強材5の紐11のついた上端部寄りを図12(a)に示すように環状部21aに寄りかからせて振れを防止しながら下部補強材5を更に上方に押し上げ、下部補強材5の下端部が補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cを超えたら、この下端部を補強前コンクリート製電柱1の開口部1eから中空部3内に挿入するように下部補強材5を下方に押し下げる。
このようにして下部補強材5の下端部が開口部1eから中空部3内に挿入されると、下部補強材5のアラミドロッド5bも手などで保持しながら下部補強材5を更に中空部3内の下方に押し下げる。そして、アラミドロッド5bの上端部が開口部1e付近まで来て、アラミドロッド5bを手などで保持できなくなったら、下部補強材5の上端部に取りつけられている紐11を保持して下部補強材5を吊り下げるようにしながら下部補強材5を重棒5aの重量によって更に中空部3内の下方に降ろし、下部補強材5の下端部の重棒5aが中空部3内の底に到達するまで下方に降ろす。
下部補強材5の下端部の重棒5aが図12(a)に示すように補強前コンクリート製電柱1の底である中空部3内の底に到達して、1本の下部補強材5の中空部3内への配置が終了すると、次の下部補強材5を中空部3内に同様に配置するという動作を複数本、本実施形態では4本の下部補強材5のすべてに対して同様に繰り返し行い、4本の下部補強材5を全て補強前コンクリート製電柱1の中空部3内の底に配置する。このようにすべての下部補強材5を中空部3内に配置し終えたら、各下部補強材5の上端部に取りつけられている紐11を図12(b)に示すように開口部1eの上縁にかけて開口部1eの外側に垂れ下ろす。
すべての下部補強材5が中空部3内に配置されたら、次に配置調整用棒状部材7を構成する下部配置調整用棒状部材71を図12(b)に示すように補強前コンクリート製電柱1の開口部1eから中空部3内のほぼ中央に配置する。
この下部配置調整用棒状部材71の開口部1eから中空部3内のほぼ中央への配置は、振れ止めガイド21を利用して下部補強材5とほぼ同様に行う。すなわち、下部配置調整用棒状部材71は、その下端部を振れ止めガイド21の切り欠き部21cから環状部21a内へと下方から上方に向けて押し上げるように挿入し、下部配置調整用棒状部材71の上端部寄りを環状部21aに少し寄りかからせるようにしながら下部配置調整用棒状部材71を更に上方に押し下げ、下部配置調整用棒状部材71の下端部が補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cを超えたら、この下端部をほんの少し開口部1eから中空部3内に挿入するように下部配置調整用棒状部材71を下方に押し下げると、図12(b)に示す状態に下部配置調整用棒状部材71が設定される。
下部配置調整用棒状部材71を図12(b)に示す状態に保持したまま、下部配置調整用棒状部材71の下方に取りつけられている均等配置手段9の複数個、本実施形態では4個の貫通部138に4本の下部補強材5の上端部に取りつけられている紐11を順次挿入する。すべての紐11がそれぞれの貫通部138に挿入されたら、図13(a)に示すように、下部配置調整用棒状部材71を中空部3内の下方に押し下げ、下部配置調整用棒状部材71の上方に取りつけられている均等配置手段9が開口部1e付近に来たら、この位置において均等配置手段9の4個の貫通部138に4本の下部補強材5の上端部に取りつけられている紐11を順次挿入する。なお、この紐11の挿入では、下部配置調整用棒状部材71の下方に取り付けられている均等配置手段9の4個の貫通部138に挿入されぬ紐11が下部配置調整用棒状部材71の上方に取り付けられている均等配置手段9の上下方向で対応する4個の貫通部138に挿入するようにし、4本の紐11が交差しないように挿入する。下部配置調整用棒状部材71の上方に取り付けられている均等配置手段9の4個の貫通部138に4本のすべての紐11が交差しないように挿入されたら、下部配置調整用棒状部材71を更に下方に押し下げ、下部配置調整用棒状部材71の上端部が補強前コンクリート製電柱1の開口部1e付近に来たら、上部配置調整用棒状部材73を用意し、上部配置調整用棒状部材73の下端部の雌ねじ73bに下部配置調整用棒状部材71の上端部の雄ねじ71cを螺合させ、これにより下部配置調整用棒状部材71に上部配置調整用棒状部材73を図13(b)に示すように連結する。
このように下部配置調整用棒状部材71に上部配置調整用棒状部材73が連結されると、上部配置調整用棒状部材73を手などで保持しながら、このように連結された下部配置調整用棒状部材71と上部配置調整用棒状部材73からなる配置調整用棒状部材7を中空部3内の下方に更に押し下げる。
この押し下げ動作において、上部配置調整用棒状部材73のほぼ真中よりも少し上方に取り付けられている均等配置手段9が補強前コンクリート製電柱1の開口部1e付近まで来たら、この位置において当該均等配置手段9の4個の貫通部138に4本の下部補強材5の上端部に取りつけられている紐11を順次挿入する。なお、この紐11の挿入では、下部配置調整用棒状部材71の取り付けられている2個の均等配置手段9のそれぞれの4個の貫通部138に挿入されぬ紐11が上部配置調整用棒状部材73に取り付けられている均等配置手段9の上下方向で対応する4個の貫通部138に挿入するようにし、4本の紐11が交差しないように挿入する。上部配置調整用棒状部材73に取り付けられている均等配置手段9の4個の貫通部138に4本のすべての紐11が交差しないように挿入されたら、上部配置調整用棒状部材73を更に下方に押し下げ、上部配置調整用棒状部材73の上端部が補強前コンクリート製電柱1の開口部1e付近まで来たら、延長用棒状部材25を構成する下部延長用棒状部材27を用意し、この下部延長用棒状部材27の下端部のロック式スリット27bに上部配置調整用棒状部材73の上端部のピン73dを係合させ、これにより配置調整用棒状部材7に下部延長用棒状部材27を連結する。
このように配置調整用棒状部材7に下部延長用棒状部材27が連結されると、下部延長用棒状部材27を手などで保持しながら、このように連結された配置調整用棒状部材7と下部延長用棒状部材27を中空部3内の下方に差に押し下げる。
この押し下げ動作において、下部延長用棒状部材27の上端部が補強前コンクリート製電柱1の開口部1e付近まで来たら、上部延長用棒状部材29を用意し、この上部延長用棒状部材29の下端部の雌ねじ29bに下部延長用棒状部材27の上端部の雄ねじ27dを螺合し、下部延長用棒状部材27の上部延長用棒状部材29を連結する。
このように下部延長用棒状部材27に上部延長用棒状部材29が連結されると、更に詳しくは、配置調整用棒状部材7に連結されている下部延長用棒状部材27に対して上部延長用棒状部材29が連結されると、上部延長用棒状部材29を手などで保持しながら、このように連結された配置調整用棒状部材7と下部延長用棒状部材27および上部延長用棒状部材29からなる延長用棒状部材25を中空部3内の下方に更に押し下げる。
この押し下げ動作において、図14(a)に示すように、延長用棒状部材25に連結された配置調整用棒状部材7の下端部の石突き71aが補強前コンクリート製電柱1の底である中空部3内の底に到達したら、そこで押し下げ動作を停止する。
以上のように、4本の下部補強材5の紐11を均等配置手段9の4個の貫通部138に挿入してから、均等配置手段9を配置調整用棒状部材7とともに中空部3内の下方に押し下げることにより、4本の下部補強材5は均等配置手段9の4個の貫通部138により中空部3に均等に配置されることになる。
配置調整用棒状部材7の下端部の石突き71aが中空部3内の底に到達したら、ここで延長用棒状部材25を配置調整用棒状部材7との連結から解除し、延長用棒状部材25を構成する上部延長用棒状部材29および下部延長用棒状部材27を取り外す。更に詳しくは、配置調整用棒状部材7と延長用棒状部材25との連結は、上部配置調整用棒状部材73のピン73dに対して下部延長用棒状部材27のロック式スリット27bを係合させて行われているので、延長用棒状部材25を介して下部延長用棒状部材27のロック式スリット27bを少し上方に移動してから回転することによりピン73dとロック式スリット27bによる係合は容易に外れ、配置調整用棒状部材7と延長用棒状部材25との連結は解除されるので、この解除された状態で延長用棒状部材25を構成する下部延長用棒状部材27および上部延長用棒状部材29のみを上方に引き上げることにより図14(b)に示すように延長用棒状部材25を中空部3内から取り出すことができる。
このように延長用棒状部材25を中空部3から取り出した後、図14(b)に示すように、4本の下部補強材5が中空部3内に均等に配置されるとともに、4本の下部補強材5のほぼ中央に配置調整用棒状部材7が設けられたら、ここで補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cに取り付けられている振れ止めがガイド21を図15(a)に示すように取り外す。そして、振れ止めガイド21を取り外した後、ここで4本の下部補強材5が均等かつ適正に配置されているか否かを確認するための適正配置状況確認動作を上述したカメラ47とモニタ53を利用して行う(ステップS21)。なお、振れ止めガイド21を取り外した後、各下部補強材5の上端部に取り付けられている紐11は、補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cの外周部に例えばビニールテープなどで固定する。
このカメラ47とモニタ53を利用した適正配置状況確認動作について図20を用いて説明する。図20に示す複数の下部補強材5の適正配置確認動作は、図11で説明したと同じカメラ47、モニタ53、ワイヤ39、スナップ付サルカン43、重り45、巻取器37などを用いて行うことは同じであるが、複数の下部補強材5、配置調整用棒状部材7および複数の均等配置手段9を中空部3内に挿入したために図11で説明したカメラ47、モニタ53、重り45、ワイヤ39などを中空部3内の真中に挿入して垂れ下ろすことが困難となったため、これらを図20に示すように中空部3内の縁部寄りの部分に開口部1eから垂れ下ろして行うようにしたものであり、その他の構成および作用は図11と同じであり、同じ構成要素には同じ符号を付している。
操作においては、図11の場合と同様に、ワイヤ39の下端部の重り45を補強前コンクリート製電柱1の開口部1eから中空部3の縁部に沿わせて挿入するとともに、ワイヤ39の下端部寄りに取り付けられたカメラ47も開口部1eから中空部3の縁部に沿わせて挿入してから、巻取器37のハンドル37aを操作して、重り45の重量によって引っ張られるようにワイヤ39を中空部3の縁部に沿って中空部3内の下方に向けて徐々に降ろすと、このワイヤ39に縛り付けられているカメラ47も中空部3内を中空部3の縁部に沿って徐々に下方に降りることができるので、この降りる途中でカメラ47により中空部3内における複数の下部補強材5、配置調整用棒状部材7、均等配置手段9の配置状態を逐次撮像し、この逐次撮像した映像をモニタ53で観察して中空部3内に複数の下部補強材5、配置調整用棒状部材7、均等配置手段9が適正に配置されているか否かを確認する。
以上のようにしてカメラ47とモニタ53を利用した適正配置確認動作が終了すると、次に15(b)に示すように、補強前コンクリート製電柱1の開口部1eに漏斗状部材63を取り付け、バケツ65から漏斗状部材63を介して補強前コンクリート製電柱1の中空部3内に隙間充填材である無収縮モルタル67を垂れ流すように投入し、複数の下部補強材5、配置調整用棒状部材7、均等配置手段9の間の隙間を該無収縮モルタル67で充填する(ステップS23)。この段階における無収縮モルタル67の充填は、少なくとも複数の下部補強材5の上端部が隠れる程度まで行う。
次に、図16(a)に示すように、上部補強材13を補強前コンクリート製電柱1の開口部1eから中空部3内のほぼ真中に挿入し、この下端部の重棒13aが図16(b)に示すように複数の下部補強材5の上端部付近に到達するまで上部補強材13を中空部3内に吊り降ろし、その位置に設定する。
このように上部補強材13を吊り降ろした後、補強前コンクリート製電柱1の開口部1eから中空部3内に更に無収縮モルタル67を投入し、上部補強材13と中空部3の内壁との間の隙間を無収縮モルタル67で充填する。この無収縮モルタル67の充填は、補強前コンクリート製電柱1の頂頭部1cの開口部1eが塞がるまで行われる。このように無収縮モルタル67による充填が完了した後、頂頭部1cの開口部1eを末口蓋1dで閉塞する(ステップS25)。この末口蓋1dの閉塞では、ボルトを用いるとともに、このボルトを用いた部分を例えば速硬セメントで固めて修復し、これにより補強前コンクリート製電柱1は補強され、補強コンクリート製電柱10として復旧し完成する(ステップS27)。
本発明の一実施形態に係わるコンクリート製電柱の補強方法により補強されたコンクリート製電柱の内部構造を示す断面図である。 図1に示す実施形態の補強されたコンクリート製電柱に使用される下部補強材および上部補強材を示す図である。 図1に示す実施形態の補強されたコンクリート製電柱に使用される配置調整用棒状部材および延長用棒状部材を示す図である。 図1に示す実施形態のコンクリート製電柱の補強方法の処理手順を示すフローチャートである。 図1に示す実施形態のコンクリート製電柱の補強方法においてコンクリート製電柱の頂頭部に振れ止めガイドを取り付ける様子を示す説明図である。 図5に示した振れ止めガイドを用いて下部補強材や下部配置調整用棒状部材をコンクリート製電柱の中空部内に挿入する様子を示す説明図である。 図1に示す実施形態のコンクリート製電柱の補強方法においてコンクリート製電柱の頂頭部に取り付けた振れ止めガイドに取り付けられる落下防止ネットおよびこの落下防止ネットを取り付けた状態を示す説明図である。 図1に示す実施形態のコンクリート製電柱の補強方法においてコンクリート製電柱の頂頭部の末口蓋をバールや金槌を用いて取り外す様子を示す説明図である。 図1に示す実施形態のコンクリート製電柱の補強方法に使用されるテスト用配置調整冶具を示す図である。 図9に示したテスト用配置調整冶具を用いてコンクリート製電柱の中空部内の状態を確認する手順を示す説明図である。 図1に示す実施形態のコンクリート製電柱の補強方法においてカメラおよびモニタを用いてコンクリート製電柱の中空部内の状況を確認する様子を示す説明図である。 図1に示す実施形態のコンクリート製電柱の補強方法においてコンクリート製電柱の中空部内に複数の下部補強材や下部配置調整用棒状部材を挿入する動作を示す説明図である。 図12に続いて下部配置調整用棒状部材を更に中空部内の下方に挿入し、更に下部配置調整用棒状部材に上部配置調整用棒状部材を連結した状態を示す説明図である。 図13に続いて上部配置調整用棒状部材に下部延長用棒状部材を連結し、下部延長用棒状部材に上部延長用棒状部材を連結した様子を示す説明図である。 図14に続いてコンクリート製電柱の頂頭部の振れ止めガイドを取り外し、コンクリート製電柱の開口部から中空部内に無収縮モルタルを投入する様子を示す説明図である。 図15に続いて上部補強材13を挿入してから、更にコンクリート製電柱の中空部の全体に無収縮モルタルを充填した状態を示す説明図である。 複数の下部補強材を均等に配置する均等配置手段の構成を示す斜視図である。 図17に示した均等配置手段の構造を更に詳しく示す斜視図である。 図17、18に示した均等配置手段を細く閉じた状態を示す斜視図である。 コンクリート製電柱の中空部内に複数の下部補強材が均等に配置されているか否かをカメラとモニタを用いて確認する様子を示す説明図である。 補強前コンクリート製電柱の立設状態および断面を示す図である。
符号の説明
1 補強前コンクリート製電柱
1c 頂頭部
1d 末口蓋
1e 開口部
3 中空部
5 下部補強材
7 配置調整用棒状部材
9 均等配置手段
10 補強コンクリート製電柱
11 紐
13 上部補強材
21 振れ止めガイド
21a 環状部
21c 切り欠き部
25 延長用棒状部材
27 下部延長用棒状部材
29 上部延長用棒状部材
31 落下防止ネット
33 テスト用配置調整冶具
47 カメラ
53 モニタ
67 無収縮モルタル
71 下部配置調整用棒状部材
73 上部配置調整用棒状部材
138 貫通部

Claims (11)

  1. 立設されたコンクリート製電柱を補強するコンクリート製電柱の補強方法であって、
    前記コンクリート製電柱の頂頭部の開口部を閉塞するように頂頭部に取り付けられている蓋を取り外す第1のステップと、
    所定の長さを有する複数の棒状の下部補強材の上端部に紐を取り付け、下端部に重棒を取り付け、前記蓋を取り外された開口部から、各下部補強材をその下端部を先にしてコンクリート製電柱の中空部に挿入し、開口部の外側で各下部補強材の紐を保持しながら各下部補強材の下端部がコンクリート製電柱内の底に到達するまで各下部補強材を中空部内に吊り下ろし、各下部補強材の下端部がコンクリート製電柱内の底に到達した後、各下部補強材の紐を開口部の上縁にかけて開口部の外側に垂れ下ろす第2のステップと、
    コンクリート製電柱の中空部内に挿入された複数の下部補強材を中空部内に均等に配置する第3のステップと、
    複数の下部補強材が均等に配置された状態で開口部から中空部内に隙間充填材を投入して、複数の下部補強材の間の隙間を充填する第4のステップと、
    この隙間充填材を投入された複数の下部補強材の上端部からコンクリート製電柱の頂頭部までの長さを有する棒状の上部補強材を開口部から中空部内に挿入し、その下端部が複数の下部補強材の上端部付近に到達するまで中空部内に吊り下ろす第5のステップと、
    この上部補強材が吊り下ろされた中空部内に隙間充填材を投入し、コンクリート製電柱の頂頭部の開口部が塞がるまで中空部内を隙間充填材で充填する第6のステップと
    を有することを特徴とするコンクリート製電柱の補強方法。
  2. 前記複数の下部補強材を中空部内に均等に配置する第3のステップは、
    複数の下部補強材を中空部内で均等に配置するための均等配置手段が取り付けられていて下部補強材とほぼ同じ長さの配置調整用棒状部材をその下端部を先にして開口部から中空部内のほぼ中央部に挿入しつつ、複数の下部補強材の上端部から開口部の外側に垂れ下ろされている紐を前記均等配置手段の複数の貫通部に貫通させ、
    前記複数の貫通部をそれぞれ貫通した複数の下部補強材の紐を開口部の外側で保持して複数の下部補強材を僅かに持ち上げるようにしながら配置調整用棒状部材を中空部内に徐々に吊り下ろしつつ複数の下部補強材を均等に配置し、
    配置調整用棒状部材をその上端部が開口部近傍に位置するまで吊り下ろしたとき、配置調整用棒状部材の上端部に延長用棒状部材の下端部を遠隔的に取り外し可能に連結し、
    この連結された延長用棒状部材を保持しつつ配置均等用棒状部材を更に中空部内に吊り下ろし、配置調整用棒状部材の下端部がコンクリート製電柱内の底に到達したとき、延長用棒状部材を配置調整用棒状部材との連結から解除して中空部から取り出し、配置調整用棒状部のみを中空部内に残す
    ことを特徴とする請求項1記載のコンクリート製電柱の補強方法。
  3. 複数の下部補強材または配置調整用棒状部材をその下端部を先にして開口部から中空部内に挿入する処理は、
    前記下部補強材の長さよりも短い長さの複数の連結棒が離間して配置され、これら連結棒の上端部に環状部が固定され、さらに、この連結棒の上端部と最下端部との間には切り欠き部を有するC字形の円弧部が環状部にほぼ並行に設けられてなる振れ止め手段の最下端部をコンクリート製電柱の頂頭部に取り付け、
    下部補強材または配置調整用棒状部材の開口部から中空部への挿入においては、下部補強材または配置調整用棒状部材の上端部を前記切り欠き部から環状部内へと下方から上方に向けて挿入し、この下部補強材または配置調整用棒状部材の上端部寄りを環状部に寄りかからせて振れを防止しながら下部補強材または配置調整用棒状部材を上方に押し上げ、下部補強材または配置調整用棒状部材の下端部が頂頭部を超えたら、この下端部をコンクリート製電柱の開口部から中空部内に挿入するように下部補強材または配置調整用棒状部材を下方に押し下げる
    ことを特徴とする請求項2記載のコンクリート製電柱の補強方法。
  4. 前記下部補強材および上部補強材は、アラミド繊維で形成される棒状のアラミドロッドと、このアラミドロッドの下端部に取り付けられた重棒とを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコンクリート製電柱の補強方法。
  5. 前記均等配置手段は、前記配置調整用棒状部材に複数取り付けられ、
    前記均等配置手段は、
    前記配置調整用棒状部材に摺動自在に取り付けられる可動連結部と、
    前記配置調整用棒状部材に固定的に取り付けられる固定連結部と、
    一端が前記可動連結部に回動自在に取り付けられ、配置調整用棒状部材を中心に配置調整用棒状部材から放射状かつ均等に取り付けられる複数の上腕部と、
    一端が前記複数の上腕部のそれぞれの他端寄りに回動自在に連結され、他端が前記固定連結部に回動自在に取り付けられる複数の下腕部と、
    前記回動自在に連結された上腕部と下腕部のいずれか一方に連結される複数の貫通部と
    を有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載のコンクリート製電柱の補強方法。
  6. 前記第6のステップで中空部内を隙間充填材で充填した後、コンクリート製電柱の頂頭部の開口部を蓋で閉塞することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコンクリート製電柱の補強方法。
  7. 前記蓋を取り外す第1のステップは、コンクリート製電柱の頂頭部の周囲に落下防止ネットを取り付けてから行われることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のコンクリート製電柱の補強方法。
  8. 前記第1のステップで蓋を取り外してコンクリート製電柱の開口部が露呈した後、コンクリート製電柱の中空部内の状態を確認する中空部内確認ステップを有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のコンクリート製電柱の補強方法。
  9. 前記第3のステップで複数の下部補強材を中空部内に均等に配置した後、複数の下部補強材が中空部内に均等に配置されているか否かを確認する補強材配置状況確認ステップを有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のコンクリート製電柱の補強方法。
  10. 前記複数の下部補強材の間の隙間を隙間充填材を充填する第4のステップは、少なくとも複数の下部補強材の上端部が隠れる程度まで隙間充填材を充填することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のコンクリート製電柱の補強方法。
  11. 前記隙間充填材は、無収縮モルタルであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のコンクリート製電柱の補強方法。
JP2004122878A 2004-04-19 2004-04-19 コンクリート製電柱の補強方法 Expired - Fee Related JP4395402B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004122878A JP4395402B2 (ja) 2004-04-19 2004-04-19 コンクリート製電柱の補強方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004122878A JP4395402B2 (ja) 2004-04-19 2004-04-19 コンクリート製電柱の補強方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005307479A JP2005307479A (ja) 2005-11-04
JP4395402B2 true JP4395402B2 (ja) 2010-01-06

Family

ID=35436561

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004122878A Expired - Fee Related JP4395402B2 (ja) 2004-04-19 2004-04-19 コンクリート製電柱の補強方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4395402B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4643553B2 (ja) * 2006-12-22 2011-03-02 博保 皆吉 棒状体の中空柱内における配置方法および配置用治具
JP4902613B2 (ja) * 2008-09-10 2012-03-21 博保 皆吉 中空柱の排水機構および該排水機構の中空柱への組込方法
JP2012225019A (ja) * 2011-04-18 2012-11-15 Hiroyasu Minayoshi 案内管および該案内管を用いた中空柱の補強補助方法
CN112112472B (zh) * 2020-04-28 2022-10-04 广东永基电力器材厂有限公司 一种混凝土电杆

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005307479A (ja) 2005-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100765982B1 (ko) 콘크리트 전주 보강 부재의 배열 방법 및 그에 사용되는지그
JP4395402B2 (ja) コンクリート製電柱の補強方法
JP2017223066A (ja) 杭施工管理方法
US5359829A (en) Fabrication and installation of steel reinforcement cages for pier foundations
JP4210242B2 (ja) コンクリート製の電柱の補強方法およびコンクリート製の電柱
JP4459139B2 (ja) コンクリート製電柱の補強方法
JP4342458B2 (ja) コンクリート製電柱の補強方法
JP5389835B2 (ja) 中空柱状物の補強方法および中空柱状物用鉄筋展開装置
JP4413638B2 (ja) コンクリート製電柱内部確認方法
JP3713678B2 (ja) 場所打ち杭、地下壁およびその構築方法
JP4342382B2 (ja) コンクリート製の電柱の補強方法
JP4384088B2 (ja) コンクリート製電柱の補強方法
JP4342335B2 (ja) コンクリート製電柱の補強方法
KR101065330B1 (ko) 지중열교환기 시공방법
JP3730224B2 (ja) コンクリート製電柱の補強方法、補強コンクリート製電柱
JP4084247B2 (ja) コンクリート製電柱の補強材配置用治具、コンクリート製電柱の補強方法、および補強コンクリート製電柱
JP2006283392A (ja) 鋼管柱の補強方法および補強鋼管柱
JP5150658B2 (ja) 中空柱の閉塞具および該閉塞具を用いた中空柱の閉塞方法
JP3662500B2 (ja) 斜面安定工法およびその補強枠
JP3069315B2 (ja) リーダレスオーガの作業方法及び装置
JP4069059B2 (ja) コンクリート製電柱の補強方法およびコンクリート製電柱の補強構造
JP5117773B2 (ja) 中空柱内における棒状体の懸吊方法および懸吊用治具
JP3735519B2 (ja) コンクリート締固め方法およびその装置
JP6708848B2 (ja) 杭抜き機、及び杭抜き工法
JP2006138169A (ja) コンクリート製電柱の補強材配置用治具、コンクリート製電柱の補強方法、および補強コンクリート製電柱

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070302

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081014

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090609

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090804

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090929

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091019

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121023

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131023

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees