JP4394342B2 - 薬液注入システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薬液シリンジの薬液を薬液注入装置により被験者に注入する薬液注入システムに関し、特に、複数種類の薬液を自在に注入する薬液注入システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、被験者の断層画像を撮像する医療装置として、CT(Computed Tomography)スキャナ、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、PET(Positron Emission Tomography)装置、等があり、被験者の血管画像を撮像する医療装置として、アンギオ装置、MRA(MR Angio)装置、等がある。上述のような装置を使用するとき、被験者に造影剤や生理食塩水などの薬液を注入することがあり、この注入を自動的に実行する薬液注入システムも実用化されている。
【0003】
ここで、このような薬液注入システムの一従来例を図10を参照して以下に説明する。ここで例示する薬液注入システム1は、薬液シリンジ10が2個まで装着される1個の薬液注入装置20と、各種のシリンダアダプタ25からなる。薬液シリンジ10は、1個のシリンダ部材11と1個のピストン部材12からなり、シリンダ部材11は、末端面に開口した1個の穴部13が内部に形成されている。
【0004】
シリンダ部材11の先端面は閉塞されて中央に中空の導管部14が形成されており、この導管部14の先端まで穴部13が連通している。このシリンダ部材11の穴部13にピストン部材12がスライド自在に挿入されており、このピストン部材12とシリンダ部材11との末端外周には、ピストンフランジ15とシリンダフランジ16とが各々形成されている。
【0005】
薬液注入装置20は、1個のシリンジ保持部材21と2個のピストン駆動機構22からなり、1個のシリンジ保持部材21には、2個の薬液シリンジ10のシリンダ部材11を個々に保持する2個のU字状の凹部23が形成されている。この2個の凹部23の各々の後方に2個のピストン駆動機構22が個々に配置されており、これらのピストン駆動機構22は薬液シリンジ10のピストン部材12を保持してスライド移動させる。
【0006】
ただし、薬液シリンジ10は、製造メーカや薬液の種別などにより各種のサイズがあるので、薬液注入装置20の凹部23は最大サイズの薬液シリンジ10に対応して形成されている。このため、最大以外のサイズの薬液シリンジ10を薬液注入装置20に装着するため、最大以外のサイズの薬液シリンジ10ごとに専用のシリンダアダプタ25が用意されている。
【0007】
このシリンダアダプタ25は、上面は薬液注入装置20の凹部23と同様に、薬液シリンジ10のシリンダ部材11を保持する形状に形成されており、下面は最大サイズの薬液シリンジ10のシリンダ部材11に対応した形状に形成されている。
【0008】
なお、この薬液注入システム1は、先端部分が1個に集約されていて末端部分が2個に分岐している分岐管18も有しており、この分岐管18の2個の末端部分が2個の薬液シリンジ10の導管部14に個々に連結されている。この分岐管18の1個の先端部分には、例えば、延長チューブによりカテーテルが連結されており、このカテーテルが被験者に連結される(図示せず)。
【0009】
上述のような構成において、この従来例の薬液注入システム1では、1個の薬液注入装置20により2個の薬液シリンジ10から2種類の薬液を被験者に注入することができるので、例えば、CTスキャナにより断層画像が撮像される被験者に造影剤を注入してから生理食塩水で後押しするようなことができる。
【0010】
なお、前述のようにシリンダアダプタ25を利用して薬液注入装置20に2個の薬液シリンジ10を装着するときは、2個のシリンダアダプタ25を用意して2個の薬液シリンジ10に個々に装着し、この状態の2個の薬液シリンジ10を薬液注入装置20に装着することになる。
【0011】
現在、上述のような薬液注入装置として各種の提案がある(例えば、特許文献1,2参照)。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−11096号 (第2−3頁、第11−14図)
【特許文献2】
特開2002−102343号 (第2−3頁、第8図)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような薬液注入システム1では、1個の薬液注入装置20に最大サイズの薬液シリンジ10を直接に装着することができ、最大以外のサイズの薬液シリンジ10はシリンダアダプタ25を利用して装着することができる。しかし、最大以外のサイズの2個の薬液シリンジ10を薬液注入装置20に装着するためには、2個のシリンダアダプタ25を用意して2個の薬液シリンジ10に個々に装着する必要があるため、その作業が煩雑である。
【0014】
また、上述のような薬液注入システム1を実際に利用している現場では、2個の薬液シリンジ10と1個の分岐管18とを連結したセットを用意しておき、そのセットを薬液注入装置20に装着している。このため、柔軟な分岐管18で連結された2個の薬液シリンジ10をシリンダ保持部材21の2つの凹部23に装着する必要があり、その作業が容易ではない。
【0015】
例えば、シリンダ保持部材21に2個の薬液シリンジ10を装着してから分岐管18を連結することも不可能ではないが、これでは現場での作業が遅滞することになる。また、シリンダ保持部材21は実際には可動アーム(図示せず)の先端に保持されていて不安定であり、そこに装着した薬液シリンジ10に分岐管18を連結することは容易ではない。
【0016】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、シリンダ保持部材に複数の薬液シリンジを簡単に装着することができる薬液注入システムを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の薬液注入システムは、シリンダ部材にピストン部材がスライド自在に挿入されている薬液シリンジの前記シリンダ部材と前記ピストン部材とを別個に保持して相対移動させる薬液注入システムであって、
複数の前記薬液シリンジのシリンダ部材を並列に保持する複数のU字状の凹部が形成されているシリンダアダプタと、
このシリンダアダプタが着脱されるシリンダ保持部材、および、前記各薬液シリンジのピストン部材を個々にスライド移動させるピストン駆動機構を有する注入ヘッドと、
を備え
前記シリンダアダプタが、その下面に係合爪を有し、
前記シリンダ保持部材が、該係合爪に係合するロック機構を有し、
前記ロック機構は、
前記係合爪に係合する係止片と、
前記係合片を回転可能に支持する回転軸と、
該回転軸を回動させるための操作レバーと、を有し、
該操作レバーを操作することによって前記係合片が回動して前記シリンダアダプタの係合爪に係合し、これにより、前記シリンダアダプタが前記シリンダ保持部材に固定される
【0018】
本発明によれば、シリンダアダプタで保持された複数の薬液シリンジが、そのままシリンダ保持部材に装着されるので、例えば、シリンダアダプタで保持された複数の薬液シリンジに分岐管を連結したセットを用意しておき、そのセットをシリンダ保持部材に装着するようなことが実施される。
【0019】
なお、本発明で云う各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要もなく、複数の構成要素が1個の部材として形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等も可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
[第1の形態の構成]
本発明の実施の第1の形態を図1ないし図5を参照して以下に説明する。なお、本形態では図1等に上下前後左右の方向を図示して説明に利用するが、これは説明を簡単とするために便宜的に規定するものであり、本発明を実施する場合の製造時や使用時の方向を限定するものではない。
【0021】
本実施の形態の薬液注入システム100は、図1および図2に示すように、薬液注入装置101とシリンダアダプタ200とを有しており、このシリンダアダプタ200を介するなどして薬液シリンジ300が薬液注入装置101に装着される。
【0022】
より詳細には、薬液シリンジ300は、一従来例で説明した薬液シリンジ10と完全に同一の構造からなり、シリンダ部材301にピストン部材302がスライド自在に挿入されている。この薬液シリンジ300は、シリンダ部材301とピストン部材302との末端外周にシリンダフランジ303とピストンフランジ304とが形成されており、例えば、製造メーカや薬液ごとに各種の外形に形成されている。
【0023】
本形態の薬液注入装置101は、図2に示すように、支持スタンド102の上端に装置本体103が装着されており、装置本体103には、操作パネル104と液晶ディスプレイ105とが搭載されている。この装置本体103の側部には可動アーム106が装着されており、この可動アーム106の上端に注入ヘッド110が装着されている。
【0024】
この注入ヘッド110は、図1に示すように、シリンダ保持部材である1個の保持部材本体111、ピストン駆動機構140、からなり、保持部材本体111の上面には、最大サイズの薬液シリンジ300の外形に対応した2つのU字状の凹部112が並列に形成されている。
【0025】
これらの凹部112の各々の後部には凹溝113が形成されており、最大サイズの薬液シリンジ300を保持部材本体111に装着すると、そのシリンダ部材301が凹部112で保持されるとともにシリンダフランジ303が凹溝113で保持される。
【0026】
シリンダアダプタ200は、最大以外のサイズの薬液シリンジ300ごとに用意されており、全体的に板材を必要により曲折させたような構造に形成されている。その上面には、保持部材本体111と同様に、装着される薬液シリンジ300の外形に対応した2つのU字状の凹部201が、凹溝202とともに並列に形成されている。
【0027】
また、図4に示すように、その下面は並列に配置された2個の最大サイズの薬液シリンジ300に対応した外形に形成されているので、最大サイズの薬液シリンジ300のシリンダフランジ303と同一形状のアダプタフランジ206が後部に形成されている。
【0028】
このため、シリンダアダプタ200は、最大サイズの2個の薬液シリンジ300と同様に保持部材本体111に上方から着脱自在に装着され、その上面の2つの凹部201には各々に専用のサイズの2個の薬液シリンジ300が着脱自在に装着される。
【0029】
なお、シリンダアダプタ200の左側の側部には2つの丸孔204が前後に形成されており、これらの丸孔204に係合する凸部115が保持部材本体111の上面に形成されている。また、図1および図4に示すように、シリンダアダプタ200の下面の中央には係合爪205が形成されており、この係合爪205が挿入される開口孔116が保持部材本体111に形成されている。
【0030】
この保持部材本体111の内部には、図4に示すように、ロック機構120が内蔵されており、図5に示すように、このロック機構120が係合爪205を着脱自在に保持する。より具体的には、ロック機構120は、回転軸121、操作レバー122、係合カム123、からなり、保持部材本体111の下面に露出している操作レバー122を手動操作で回動させると、この操作レバー122に回転軸121で連結されている係合カム123が係合爪205に係脱する。
【0031】
ピストン駆動機構140は、駆動モータやスライダ機構で形成されて保持部材本体111の後部に内蔵されており、保持部材本体111にシリンダアダプタ200を介するなどして装着された2個の薬液シリンジ300のピストン部材302を個々に保持してスライド移動させる。
【0032】
なお、本形態の薬液注入システム100も、一従来例と同様に、図1に示すように、2個の薬液シリンジ300に1個の分岐管210を装着することができる。この分岐管210は、先端部分が1個に集約されていて末端部分が2個に分岐しており、その2個の末端部分の各々には一方弁211が内蔵されている。
【0033】
なお、本実施の形態の薬液注入装置101は、図3に示すように、CTスキャナ1000の撮像ユニット1001の近傍で使用され、必要によりCTスキャナ1000の制御ユニット1002に接続される。この制御ユニット1002はコンピュータシステムからなり、撮像ユニット1001を動作制御するとともに断層画像を表示する。
【0034】
[第1の形態の動作]
上述のような構成において、本実施の形態の薬液注入システム100では、図1に示すように、所望により薬液注入装置101に最大サイズの2個の薬液シリンジ300を直接に装着することができ、最大以外のサイズの2個の薬液シリンジ300をシリンダアダプタ200で装着することもできる。
【0035】
また、このようにシリンダアダプタ200で2個の薬液シリンジ300を薬液注入装置101に装着するとき、その2個の薬液シリンジ300に分岐管210を装着することもできる。その場合、例えば、薬液注入装置101に装着されていないシリンダアダプタ200を作業台(図示せず)などの上面に配置し、そのシリンダアダプタ200の上面の2つの凹部201に2個の薬液シリンジ300を個々に装着する。
【0036】
つぎに、シリンダアダプタ200に装着された2個の薬液シリンジ300に分岐管210を連結し、このセットを薬液注入装置101の保持部材本体111に装着する。このとき、図4および図5に示すように、作業者が保持部材本体111の下面に露出しているロック機構120の操作レバー122を回動させると、このロック機構120の係合カム123がシリンダアダプタ200の係合爪205に係合する。
【0037】
また、シリンダアダプタ200の丸孔204に保持部材本体111の凸部115が係合するので、シリンダアダプタ200は保持部材本体111に固定される。これで薬液注入装置101は2個の薬液シリンジ300を個々に駆動できる状態となるので、例えば、被験者に造影剤を注入してから生理食塩水を注入するようなことができる。
【0038】
[第1の形態の効果]
本実施の形態の薬液注入システム100では、上述のように薬液注入装置101に最大以外のサイズの2個の薬液シリンジ300を装着する場合でも、2個の薬液シリンジ300を1個のシリンダアダプタ200に装着し、これを薬液注入装置101に装着すればよい。つまり、2個の薬液シリンジ300に2個のシリンダアダプタを個々に装着し、この状態の2個の薬液シリンジ300を個々に薬液シリンジ101に装着する必要がないので、その作業が簡単である。
【0039】
また、2個の薬液シリンジ300に分岐管18を連結する場合でも、作業台などに配置したシリンダアダプタ200に2個の薬液シリンジ300を装着し、これらの薬液シリンジ300に分岐管18を連結し、このセットを薬液注入装置101に装着すればよい。
【0040】
このため、柔軟な分岐管18で連結された2個の薬液シリンジ10をシリンダ保持部材21の2つの凹部23に装着する煩雑な作業が必要なく、可動アーム106の先端に位置する不安定な保持部材本体111に装着した2個の薬液シリンジ300に分岐管18を連結する煩雑な作業も必要ない。
【0041】
さらに、本形態の薬液注入システム100では、シリンダアダプタ200を保持部材本体111に装着すると、シリンダアダプタ200の丸孔204に保持部材本体111の凸部115が係合するので、シリンダアダプタ200が保持部材本体111に良好に保持される。
【0042】
しかも、所望により保持部材本体111のロック機構120でシリンダアダプタ200の係合爪205を保持することもできるので、シリンダアダプタ200を保持部材本体111に確実に固定することもできる。なお、図4に示すように、係合爪205はシリンダアダプタ200のデッドスペースに配置されており、シリンダアダプタ200を作業台の上面などに配置しても係合爪205は干渉しない。
【0043】
そして、本形態の薬液注入システム100では、シリンダアダプタ200の下面の外形は最大サイズの薬液シリンジ300に対応した形状に形成されており、保持部材本体111の凹部112は最大サイズの薬液シリンジ300に対応した形状に形成されている。このため、保持部材本体111は従来の構造を利用することができ、例えば、従来の薬液注入装置101を利用している現場にシリンダアダプタ200を供給するだけでも、本形態の薬液注入システム100を実現することができる。
【0044】
[第1の形態の変形例]
本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、本形態では薬液注入装置101およびシリンダアダプタ200に2個の薬液シリンジ300が装着されることを例示したが、これを3個以上とすることも可能である。
【0045】
さらに、本形態では薬液注入装置101の凹部112に最大サイズの薬液シリンジ300が直接に装着され、最大以外のサイズの薬液シリンジ300がシリンダアダプタ200で装着されることを例示したが、例えば、全部のサイズの薬液シリンジ300がシリンダアダプタ200で薬液注入装置101に装着されることも可能である。
【0046】
また、本形態ではCTスキャナ1000で撮像される被験者に薬液注入装置101で造影剤や生理食塩水を注入することを想定したが、MRI装置やアンギオ装置で撮像される被験者に薬液注入装置101で造影剤や生理食塩水などの薬液を注入することも可能である。
【0047】
[第2の形態の構成]
本発明の実施の第2の形態を図6ないし図8を参照して以下に説明する。なお、これより以下の形態では、上述の第1の形態と同一の部分は、同一の名称および符号を使用して詳細な説明は省略する。
【0048】
本実施の形態の薬液注入システム500は、図6に示すように、注入ヘッド501とシリンダアダプタ400からなり、注入ヘッド501のシリンダ保持部材である保持部材本体502の上面に2つのU字状の凹部503が形成されている。この2つの凹部503の各々ごとに一対のフランジ保持部材511が装着されており、このフランジ保持部材511で薬液シリンジ300のシリンダフランジ303を保持する。
【0049】
より詳細には、フランジ保持部材511は、図6および図7に示すように、シリンダフランジ303に対応した半円弧状に形成されており、シリンダフランジ303が挿入される凹溝512が内周面に形成されている。フランジ保持部材511は、上方ほど左右に拡開した挿入ガイド513が上部に一体に形成されており、この挿入ガイド513の上面まで上述の凹溝512が形成されている。
【0050】
フランジ保持部材511は、その外周面に支持アーム514が突出しており、その支持アーム514により上下方向に回動自在に軸支されている。このため、2つの凹部503ごとに一対のフランジ保持部材511は、図7(a)に示すように、上方に開口してシリンダフランジ303が挿入自在な開放位置と、図7(b)に示すように、シリンダフランジ303を左右両側から保持する閉止位置と、に変位自在に支持されている。
【0051】
また、図1に示すように、注入ヘッド501の内部には、2個の保持ロック部材515が前後方向にスライド自在に並列に配置されており、これらの保持ロック部材515は、開放位置の一対のフランジ保持部材511の一方に後方から当接する解除位置と、閉止位置の一対のフランジ保持部材511の一方に側方から当接する保持位置とに、スライド自在に支持されている。
【0052】
フランジ保持部材511には、開放付勢手段である湾曲スプリング(図示せず)が装着されており、この湾曲スプリングがフランジ保持部材511を開放位置に付勢している。注入ヘッド501には、ロック付勢手段である押圧スプリング(図示せず)が装着されており、この押圧スプリングが保持ロック部材515を保持位置に付勢している。
【0053】
なお、上述のように注入ヘッド501の内部には2個の保持ロック部材515が配置されているが、これら2個の保持ロック部材515は、並設された2個の操作レバー516に個々に連結されており、これらの操作レバー516が保持部材本体502の上面に露出している。
【0054】
なお、本形態の薬液注入システム500でも、保持部材本体502の凹部503およびフランジ保持部材511は、最大サイズの薬液シリンジ300に対応して形成されており、シリンダアダプタ400の下面の外形は、最大サイズの2個の薬液シリンジ300のシリンダ部材301を並列に配置した形状に対応している。
【0055】
本形態のシリンダアダプタ400も、装着される薬液シリンジ300のシリンダ部材301に対応した形状の2つの凹部401が上面に形成されており、下面の後部には最大サイズの薬液シリンジ300のシリンダフランジ303と同一形状の2つのアダプタフランジ402が形成されている。
【0056】
また、このアダプタフランジ402より後方の上面には、シリンダフランジ303が挿入される凹溝403が形成されており、この凹溝403に連通する位置には、上方ほど拡開した漏斗状の挿入ガイド404が形成されている。この挿入ガイド404は、そのシリンダアダプタ400が注入ヘッド501の凹部503に装着されると、注入ヘッド501のフランジ保持部材511の挿入ガイド513の後方に位置する形状に形成されている。
【0057】
なお、本形態のシリンダアダプタ400には、例えば、本出願人が特願2000−198358号として出願したように、装着された薬液シリンジ300のシリンダフランジ303を弾発的に保持するフランジ保持機構411も形成されている。より具体的には、図8に示すように、薬液シリンジ300のシリンダフランジ303の外周部には、一対の平行な直線状の切り欠き306が形成されており、これらの切り欠き306と直交する位置に一対の凹部307が形成されている。
【0058】
フランジ保持機構411は、シリンダフランジ303に対応した形状の弾発的に湾曲自在な一対の保持アーム412からなり、これらの保持アーム412の先端には、シリンダフランジ303の一対の凹部307に対応した形状の凸部413が形成されている。このようなフランジ保持機構411は、例えば、シリンダアダプタ400のアダプタ本体401の凹溝403の位置に内蔵されている(図示せず)。
【0059】
そこで、図8(a)に示すように、シリンダフランジ303の直線状の切り欠き306が左右に位置する状態で薬液シリンジ300をシリンダアダプタ400に上方から挿入してから、図8(b)(c)に示すように、シリンダアダプタ400に挿入した薬液シリンジ300を左右方向に90度まで回転させると、保持アーム412の凸部413がシリンダフランジ303の凹部307に弾発的に係合することで、薬液シリンジ300がシリンダアダプタ400に弾発的に保持される。
【0060】
[第2の形態の動作]
上述のような構成において、本実施の形態の薬液注入システム500も、注入ヘッド501の2つの凹部503の各々に最大サイズの2個の薬液シリンジ300を個々に直接に装着することができ、最大以外のサイズの2個の薬液シリンジ300は1個のシリンダアダプタ400により装着することができる。
【0061】
例えば、注入ヘッド501に最大サイズの2個の薬液シリンジ300を装着する場合、図7(a)に示すように、薬液シリンジ300が装着されていない注入ヘッド501のフランジ保持部材511は湾曲スプリングの付勢により開放位置に各々配置されているので、作業者(図示せず)はフランジ保持部材511の開口に薬液シリンジ300のシリンダフランジ303を上方から挿入する。
【0062】
このとき、フランジ保持部材511の挿入ガイド513が左右に拡開しているので、この挿入ガイド513により薬液シリンジ300のシリンダフランジ303がフランジ保持部材511の凹溝512に容易に挿入される。このように薬液シリンジ300のシリンダフランジ303がフランジ保持部材511に挿入されると、図7(b)に示すように、一対のフランジ保持部材511が湾曲スプリングの付勢に抗して開放位置から閉止位置に変位されるので、これでフランジ保持部材511により薬液シリンジ300のシリンダフランジ303が保持される。
【0063】
さらに、このようにフランジ保持部材511が閉止位置に配置されると、保持ロック部材515が押圧スプリングの付勢により解除位置から保持位置にスライドするので、これで保持ロック部材515の当接によりフランジ保持部材511は閉止位置に固定される。
【0064】
また、注入ヘッド501から薬液シリンジ300を取り外す場合は、操作レバー516を手動操作により押圧スプリングの付勢に抗して後退させる。すると、図7(a)に示すように、保持ロック部材515が解除位置に配置されるので、一対のフランジ保持部材511が湾曲スプリングの付勢により閉止位置から開放位置に変位する。このとき、変位する一対のフランジ保持部材511により薬液シリンジ300が上方に押し上げられるので、作業者はフランジ保持部材511の開口から薬液シリンジ300を上方に取り外す。
【0065】
なお、最大サイズ以外の2個の薬液シリンジ300を注入ヘッド501に装着する場合は、例えば、シリンダアダプタ400の2つの凹部401に2個の薬液シリンジ300を個々に装着する。このとき、図8に示すように、薬液シリンジ300をシリンダフランジ303の切り欠き306と平行な方向でシリンダアダプタ400に挿入し、その状態からシリンダ部材301を90度まで回動させるとシリンダフランジ303がフランジ保持機構411で弾発的に保持される。
【0066】
このように2個の薬液シリンジ300が装着された1個のシリンダアダプタ400を注入ヘッド501に装着すると、この注入ヘッド501で1個のシリンダアダプタ400が2個の最大サイズの薬液シリンジ300と同様に保持されてロックされる。
【0067】
なお、注入ヘッド501に装着されている2個の最大サイズの薬液シリンジ300を一方のみ取り外すときは、2個の操作レバー516の対応する一方のみを手動操作すれば良い。また、注入ヘッド501からシリンダアダプタ400を取り外すときは、2個の操作レバー516を同時に手動操作する必要があるが、図6に示すように、2個の操作レバー516は並設されているので1個と同様に手動操作することができる。
【0068】
[第2の形態の効果]
本実施の形態の薬液注入システム500では、手動操作により注入ヘッド501の凹部503に最大サイズの薬液シリンジ300やシリンダアダプタ400を挿入すると、一対のフランジ保持部材511によりシリンダフランジ303やアダプタフランジ402が自動的に保持され、この状態から手動操作により操作レバー516を後退させると一対のフランジ保持部材511が自動的に開放される。
【0069】
このため、注入ヘッド501に薬液シリンジ300やシリンダアダプタ400を片手でも簡単かつ確実に着脱することができるので、医療現場で汚損原因となる薬液注入システム500を片手のみで操作することができ、他方の片手を常時清浄に維持することが可能である。
【0070】
しかも、注入ヘッド501の開口したフランジ保持部材511に薬液シリンジ300のシリンダフランジ303やシリンダアダプタ400のアダプタフランジ402を挿入し、そのまま薬液シリンジ300やシリンダアダプタ400を押し下げればフランジ保持部材511が自動的に閉止されて固定されるので、薬液シリンジ300やシリンダアダプタ400を注入ヘッド501に片手でも極めて簡単に装着することができる。
【0071】
特に、フランジ保持部材511には上方ほど拡開した挿入ガイド513が一体に形成されているので、薬液シリンジ300のシリンダフランジ303やシリンダアダプタ400のアダプタフランジ402をフランジ保持部材511の凹溝512に簡単に挿入することができる。
【0072】
さらに、薬液シリンジ300を保持しているフランジ保持部材511を開放させると、フランジ保持部材511の変位により薬液シリンジ300やシリンダアダプタ400が上方に押し上げられるので、開放されたフランジ保持部材511から薬液シリンジ300やシリンダアダプタ400を片手でも極めて簡単に取り出すことができる。
【0073】
また、フランジ保持部材511は、2個の薬液シリンジ300のシリンダフランジ303やシリンダアダプタ400の2つのアダプタフランジ402を左右両側から保持する二対からなるが、保持ロック部材515は一対のフランジ保持部材511ごとに1個ずつしかないので、フランジ保持部材511を保持する構造が簡単である。
【0074】
しかも、注入ヘッド501からシリンダアダプタ400を取り外すときには、2個の操作レバー516を同時に手動操作する必要があるが、図6に示すように、2個の操作レバー516は並設されているので1個の場合と同様に手動操作することが容易である。
【0075】
さらに、シリンダアダプタ400は、特願2000−198358号の場合と同様に、装着された薬液シリンジ300のシリンダフランジ303を弾発的に保持するので、注入ヘッド501に装着されたシリンダアダプタ400に薬液シリンジ300を確実に保持させることができる。
【0076】
また、シリンダアダプタ400には上方ほど拡開した挿入ガイド404が一体に形成されているので、薬液シリンジ300のシリンダフランジ303をシリンダアダプタ400の凹溝403に簡単に挿入することができる。特に、注入ヘッド501にシリンダアダプタ400を装着すると、注入ヘッド501の挿入ガイド513の後方にシリンダアダプタ400の大型の挿入ガイド403が位置するので、注入ヘッド501に装着されたシリンダアダプタ400に薬液シリンジ300を簡単に装着することもできる。
【0077】
[第2の形態の変形例]
なお、本形態ではフランジ保持部材511を付勢する開放付勢手段として湾曲スプリングを設け、保持ロック部材を付勢するロック付勢手段として押圧スプリングを設けることを例示したが、これらの付勢手段をウエイトやマグネットで形成することも可能である(図示せず)。ただし、付勢手段をマグネットで形成するとMRI装置の磁場に影響する可能性があるので、薬液注入装置100をMRI装置の近傍で使用する場合には各付勢手段をスプリングやウエイトで形成することが好適である。
【0078】
[第3の形態の構成]
本発明の実施の第3の形態を図9を参照して以下に説明する。 本実施の形態の薬液注入装置(図示せず)では、例えば、本形態のシリンダアダプタ600と前述した薬液注入装置101からなる。本形態のシリンダアダプタ600も、シリンダ保持部材601に2つの断面形状がU字状の凹溝602が形成されており、これらの凹溝602に2個の薬液シリンジ300のシリンダ部材301が個々に着脱自在に装着される。
【0079】
このシリンダ保持部材601の凹部602の各々の後部には、上下方向および後方に開口した枠状部分603が一体に形成されており、この枠状部分にシリンダ部材301のシリンダフランジ303が挿入される。また、この枠状部分603の右側には、後端押圧部材604が一体に形成されており、この後端押圧部材604が、凹溝602に装着されたシリンダ部材301の末端面のシリンダ開口より外側の位置を弾発的に押圧する。
【0080】
さらに、シリンダ保持部材601の前部にはU字状の先端保持部材605が一体に形成されており、この先端保持部材605に、凹溝602に装着されたシリンダ部材301の先端面の外側部分が当接する。なお、薬液シリンジ300のシリンダ部材301は所定の肉厚で形成されており、例えば、その先端面は本体部211の肉厚に対応する外周部分のみ平坦に形成されているので、シリンダアダプタ600の先端保持部材605は、シリンダ部材301の先端面の平坦な外周部分のみに当接する形状に形成されている。
【0081】
また、シリンダ保持部材601の凹溝602の中央近傍には、左右方向に連通する矩形断面の凹部606が形成されており、この凹部606にシリンダ保持機構607が装着されている。このシリンダ保持機構607は、C字状の断面形状に形成されており、凹溝602に装着されるシリンダ部材301を外周面で弾発的に保持する。
【0082】
さらに、シリンダ保持部材601の上部に平板部608からなり、この平板部608で2個の凹部606の各々の右側の位置には、可動保持部材609が水平方向に回動自在に装着されている。この可動保持部材609は、手動操作が容易なレバー形状に形成されており、先端下面にはゴムパッド610が装着されている。
【0083】
この可動保持部材609は、凹溝602の開口から退避した退避位置と、凹溝602の開口に突出した保持位置とに変位自在であり、この保持位置ではゴムパッド610でシリンダ部材301の外周面に当接する。
【0084】
本形態のシリンダアダプタ600も、並設された最大サイズの2個の薬液シリンジ300のシリンダ部材301に類似した外形に下面が形成されており、最大サイズの薬液シリンジ300のシリンダフランジ303に類似したアダプタフランジ612が形成されている。
【0085】
[第3の形態の動作]
上述のような構成において、本実施の形態の薬液注入装置のシリンダアダプタ600に薬液シリンジ300を装着する場合、シリンダアダプタ600の可動保持部材609を退避位置に配置しておき、この状態でシリンダアダプタ600の凹溝602に薬液シリンジ300のシリンダ部材301を上方から挿入する。
【0086】
すると、シリンダ保持機構607がシリンダ部材301を弾発的に保持するので、そのクリック音とクリック感により作業者にはシリンダ部材301が適切な位置まで挿入されたことが認識される。このようにシリンダアダプタ600に薬液シリンジ300のシリンダ部材301を挿入すると、このシリンダ部材301の末端面の外周部分が後端押圧部材604により前方に押圧されるので、シリンダ部材301の先端面の外周部分が先端保持部材605に当接することになる。
【0087】
このような状態で作業者が可動保持部材609を保持位置まで回動させると、この可動保持部材609はシリンダ部材301の外周面にゴムパッド610で上方から当接する。これでシリンダ部材301は、下方および左右からシリンダ保持部材601で保持され、後方から後端押圧部材604で保持され、前方から先端保持部材605で保持され、上方から可動保持部材609で保持されるので、シリンダアダプタ600に完全に固定されることになる。
【0088】
[第3の形態の効果]
本実施の形態の薬液注入装置では、注入ヘッド101にシリンダアダプタ600を介して装着された薬液シリンジ300のピストン部材220を押圧してシリンダ部材301の薬液を被験者に注入するとき、その圧力によりシリンダ部材301も前方に押圧されるが、この方向ではシリンダ部材301を先端面の外周部分でシリンダアダプタ600の先端保持部材605により保持している。
【0089】
このため、シリンダ部材301に座屈応力は作用するがシリンダフランジ303に曲げ応力は作用しないので、シリンダ部材301が破壊されることを防止できる。従って、ガラス製のシリンダ部材301でも安全に使用することができるので、樹脂と反応する薬液でも使用することができ、ピストン部材220の摺動抵抗を低減して薬液注入装置の消費電力を削減することもできる。
【0090】
特に、シリンダアダプタ600は先端保持部材605によりシリンダ部材301の肉厚に対応する先端面の外周部分のみ保持するので、シリンダ部材301の先端面に曲げ応力が作用することもなく、シリンダ部材301の破壊を良好に防止することができる。
【0091】
なお、最大サイズの薬液シリンジ300はシリンダアダプタ600を使用することなく注入ヘッド101に装着されてシリンダフランジ303で保持されるが、最大サイズの薬液シリンジ300は各部の肉厚が大きく高強度なので先端面で保持せずとも破壊されることはない。
【0092】
特に、シリンダアダプタ600は装着されたシリンダ部材301を末端面の外周部分で後端押圧部材604により前方に押圧するので、シリンダ部材301の先端面を先端保持部材605に確実に当接させることができ、シリンダ部材301を前後方向に良好に保持することができる。
【0093】
さらに、シリンダアダプタ600の凹溝602に装着されているシリンダ部材301は、軸心方向に応力が作用すると凹溝602から離脱する方向に変位しやすいが、この方向ではシリンダアダプタ600がシリンダ部材301を可動保持部材609により保持するので、シリンダ部材301が凹溝602から離脱することも防止できる。
【0094】
特に、可動保持部材609はシリンダアダプタ600の上面に位置しているので、その手動操作が容易であり、その手動操作を作業者が失念することも防止できる。また、可動保持部材609の先端下面にはゴムパッド610が装着されているので、シリンダ部材301を損傷することなく良好に保持することができる。
【0095】
しかも、シリンダアダプタ600に薬液シリンジ300を装着するとき、シリンダ保持機構607がシリンダ部材301を弾発的に保持するので、そのクリック音とクリック感により作業者はシリンダ部材301が適切な位置まで挿入されたことを認識できる。特に、シリンダ保持機構607はシリンダ保持部材601とは別体に形成されているので、シリンダ保持部材601を硬質な樹脂で形成するとともにシリンダ保持機構607を柔軟な樹脂で形成するようなことができる。
【0096】
[第3の形態の変形例]
本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、本形態ではシリンダアダプタ600に可動保持部材609が退避位置と保持位置とに回動自在に軸支されていることを例示したが、退避位置と保持位置とにスライド自在に可動保持部材を形成することも可能である(図示せず)。
【0097】
さらに、本形態ではシリンダアダプタ600のシリンダ保持機構607がシリンダ保持部材601とは別体に形成されていることを例示したが、例えば、これらを一体に形成することも可能であり、シリンダ保持機構607を設けないことも可能である。
【0098】
また、上述の第1から第3の形態では、シリンダアダプタ200,400,600の2つの凹部201,401,602ごとの各部の構造が共通であることを例示したが、例えば、右半分がシリンダアダプタ200の構造で左半分がシリンダアダプタ400の構造のように、上述のシリンダアダプタ200,400,600の各種構造を組み合わせることも可能である。
【0099】
【発明の効果】
本発明の薬液注入システムでは、複数の薬液シリンジを1個のシリンダアダプタに装着し、このシリンダアダプタに装着された複数の薬液シリンジを一度に薬液注入装置に装着することができるので、例えば、シリンダ保持部材で保持された複数の薬液シリンジに分岐管を連結したセットを用意しておき、そのセットをシリンダ保持部材に装着するようなことを容易に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態の薬液注入システムを示す分解斜視図である。
【図2】第1の形態の薬液注入装置の外観を示す斜視図である。
【図3】CTスキャナの外観を示す斜視図である。
【図4】シリンダアダプタの下面形状とロック機構との関係を示す分解斜視図である。
【図5】ロック機構の動作を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の第2の形態の薬液注入システムを示す分解斜視図である。
【図7】シリンダ部材をシリンダ保持部材が保持する動作を示す斜視図である。
【図8】シリンダフランジをフランジ保持機構が保持する動作を示す正面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態のシリンダアダプタを示す分解斜視図である。
【図10】一従来例の薬液注入システムを示す分解斜視図である。
【符号の説明】
100,500 薬液注入システム
101 薬液注入装置
111,502 シリンジ保持部材である保持部材本体
112,503 凹部
120 ロック機構
140 ピストン駆動機構
200,400,600 シリンダアダプタ
201,401,602 凹部
205 係合爪
300 薬液シリンジ
301 シリンダ部材
302 ピストン部材
411 フランジ保持機構
607 シリンダ保持機構

Claims (5)

  1. シリンダ部材にピストン部材がスライド自在に挿入されている薬液シリンジの前記シリンダ部材と前記ピストン部材とを別個に保持して相対移動させる薬液注入システムであって、
    複数の前記薬液シリンジのシリンダ部材を並列に保持する複数のU字状の凹部が形成されているシリンダアダプタと、
    このシリンダアダプタが着脱されるシリンダ保持部材、および、前記各薬液シリンジのピストン部材を個々にスライド移動させるピストン駆動機構を有する注入ヘッドと、
    を備え
    前記シリンダアダプタが、その下面に係合爪を有し、
    前記シリンダ保持部材が、該係合爪に係合するロック機構を有し、
    前記ロック機構は、
    前記係合爪に係合する係止片と、
    前記係合片を回転可能に支持する回転軸と、
    該回転軸を回動させるための操作レバーと、を有し、
    該操作レバーを操作することによって前記係合片が回動して前記シリンダアダプタの係合爪に係合し、これにより、前記シリンダアダプタが前記シリンダ保持部材に固定される、薬液注入システム。
  2. 前記シリンダアダプタは、前記凹部の外形が最大サイズの前記薬液シリンジのシリンダ部材の外形に対応しており、
    前記シリンダ保持部材は、
    最大サイズの前記薬液シリンジが直接に装着される複数の凹部を有し、
    該複数の凹部には、最大以外のサイズの複数の前記薬液シリンジが前記シリンダアダプタを介して装着される、請求項1に記載の薬液注入システム。
  3. 前記係止爪が、前記シリンダアダプタの下面のうち前記凹部の間に設けられている、請求項またはに記載の薬液注入システム。
  4. 前記シリンダアダプタは、前記シリンダ部材を弾発的に保持するシリンダ保持機構が形成されている請求項1〜のいずれか1項に記載の薬液注入システム。
  5. 前記薬液シリンジは、前記シリンダ部材の末端外周にシリンダフランジが形成されており、
    前記シリンダアダプタは、前記シリンダフランジを弾発的に保持するフランジ保持機構が形成されている請求項1〜のいずれか1項に記載の薬液注入システム。
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