JP4393083B2 - 気泡封入薬液充填シリンジ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用直前に予め薬液中に意図的に充填された気泡(11)を、針先を上方に向けながら、プランジャーロッド(6)を押して注射針(7)の先端から脱気するよう設計された気泡封入薬液充填シリンジにおいて、脱気時、気泡の一部がフロントストッパー(3)下辺部に残留し、気泡が抜けきらないまま薬液が針先端から流出する現象を防止しうる構造を備えた気泡封入薬液充填シリンジに関する。
【0002】
【従来の技術】
プレフィラブルシリンジは、前端及び後端が開口された筒状容器(1)と、この筒状容器(1)内に気密性且つ液密性の薬液充填室(2)を設けるために摺動自在に挿入されたフロントストッパー(3)およびリアストッパー(4)、リアストッパー(4)に接続可能なプランジャーロッド(6)、筒状容器(1)先端に嵌着できプランジャーロッド(6)押出時に筒状容器(1)から押し出されたフロントストッパー(3)を収容して、その内壁とフロントストッパー(3)の外面との間隙から薬液を針基(9)に流すことができるロックハブ(5)および針基(9)を介してロックハブ(5)に嵌合することができる注射針(7)等を含んで構成されている。このプレフィラブルシリンジの基本構造については、たとえば特開2000−334043号公報に詳しく記載されている。
このプレフィラブルシリンジは、たとえば、沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン、沈降破傷風トキソイド、日本脳炎ワクチンなどワクチン類を収容したキットとして既に医療現場に供給されているが、シリンジに充填する薬液の種類によっては、投与直前に薬液を均一にするためにシリンジを数回反転させてよく混合する必要のあるものがある。たとえば、沈降破傷風トキソイドはアルミニウムゲルが配合されているので一定時間靜置したものは僅かではあるが沈降が認められる。その沈降物を均一に分散させるために使用直前にシリンジを数回反転させるのであるが、薬液充填室(2)に、薬液のみが密封された状態ではシリンジを反転させても薬液はあまり攪拌、混合されない。
そこで薬液収容室(2)に、意図的に少量(0.01〜1.0mL程度)の気泡(11)を封入しておき、シリンジの反転時薬液の攪拌、混合が効率よく行われる様に工夫をすると共に、使用時まず気泡が、続いて薬液がフロントストッパー(3)とロックハブ(5)との間隙を擦り抜けてスムースに針先から出ていく様に、フロントストッパーの底面(13)の外縁に2〜数個の切り欠き部を設けたプレフィラブルシリンジが開発され、市販されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが薬液充填室(2)に気泡(11)を封入しておくと、使用直前にプランジャーロッド(6)を押してフロントストッパー(3)をロックハブ(5)に押しやり、気体を針先から抜く際、フロントストッパー(3)の下辺部に気泡が残留し、完全には脱気されないまま薬液が注射針(7)先端から流出することがある。この傾向は、薬液に界面活性剤が配合されているような場合は一層強くなる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するためにプレフィラブルシリンジにおけるロックハブの構造、フロントストッパーの材質や構造などを色々と変えて数多くのサンプルを試作し、それぞれ脱気テストを繰り返した結果、意外にもフロントストッパーの底面(13)の外縁に切り欠きがなく、且つ中心軸に対して直交する平面であるか、又はフロントストッパーの底面(13)から外周面(14)への面取部(12)がフロントストッパー(3)の中心軸に対して線対称をなす斜面およびそれに続く凸状曲面の面取部を形成していると、脱気操作時、気泡がフロントストッパー(3)周辺に残留しないことが判明し、さらに研究を重ねて本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち本発明は、
1.前端および後端が開口した筒状容器(1)、その筒状容器(1)内に気密性かつ液密性の薬液充填室(2)を設けるために筒状容器(1)内にそれぞれ摺動自在に挿入されたフロントストッパー(3)およびリアストッパー(4)、リアストッパー(4)に接続が可能なプランジャーロッド(6)、筒状容器(1)の先端に嵌着され、プランジャーロッド(6)の押出持、筒状容器(1)から押し出されたフロントストッパー(3)を収容し、かつその内壁とフロントストッパー(3)の外面との間隙から意図的に封入された気泡(11)と薬液を針基(9)方向に流すことができるロックハブ(5)およびロックハブ(5)に嵌合することができる注射針(7)を含んで構成されるシリンジにおいて、ロックハブ(5)の内壁面に、シリンジの軸方向と平行に溝を有し、フロントストッパーの底面(13)から外周面(14)にかけての面取部(12)がその外縁に切欠き部がなくかつフロントストッパー(3)の中心軸に対して線対称をなす斜面およびそれに続く凸状曲面により形成されている気泡封入薬液充填シリンジ。
2.前端および後端が開口した筒状容器(1)、その筒状容器(1)内に気密性かつ液密性の薬液充填室(2)を設けるために筒状容器(1)内にそれぞれ摺動自在に挿入されたフロントストッパー(3)およびリアストッパー(4)、リアストッパー(4)に接続が可能なプランジャーロッド(6)、筒状容器(1)の先端に嵌着され、プランジャーロッド(6)の押出持、筒状容器(1)から押し出されたフロントストッパー(3)を収容し、かつその内壁とフロントストッパー(3)の外面との間隙から意図的に封入された気泡(11)と薬液を針基(9)方向に流すことができるロックハブ(5)およびロックハブ(5)に嵌合することができる注射針(7)を含んで構成されるシリンジにおいて、フロントストッパーの上下面ともに、小さな突起を有し、フロントストッパーの底面(13)から外周面(14)にかけての面取部(12)がその外縁に切欠き部がなくかつフロントストッパー(3)の中心軸に対して線対称をなす斜面およびそれに続く凸状曲面により形成されている気泡封入薬液充填シリンジ。
3.フロントストッパーの底面(13)から外周面(14)にかけての面取部(12)の面取開始線が、面取部を有しない場合の底面外縁(A)からそれぞれフロントストッパー(3)の直径の1/10〜1/2、高さの1/20〜1/4の位置にある1.または2.記載の気泡封入充填シリンジ。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に係わる気泡封入薬液充填シリンジは、図1に示すように、前端および後端が開口した筒状容器(1)、その筒状容器(1)内に薬液を密封する薬液充填室(2)を設けるために摺動自在に挿入されたフロントストッパー(3)、およびリアストッパー(4)、リアストッパー(4)に接続可能なプランジャーロッド(6)、プランジャーの押圧によりシリンジ先端から押し出されたフロントストッパー(3)をその周囲に薬液が流出しうる程度の間隙を残して収容しうるロックハブ(5)および注射針(7)から構成されている。
シリンジを使用する前、ロックハブ(5)内には通常空気のみが存在している。薬液充填室(2)には溶液、懸濁液、乳液などの薬液が充填されているが、例えば、破傷風ワクチン、三種混合ワクチン、日本脳炎ワクチンなど、使用直前に薬液を均一に混合する必要のある薬液を充填した場合は、シリンジ反転時の混合を容易にするために少量(0.01〜1.0mL)の気泡(11)、通常は空気、が封入されている。保存時フロントストッパー(3)およびリアストッパー(4)は薬液充填室(2)の前後を液密性を保持して挿入されているので薬液が外に漏出することはない。
注射に際しては、図2に示すように、薬液混合後、まずプランジャーロッド(6)を押し上げるとその押圧によりフロントストッパー(3)が前進し、本発明のフロントストッパーの底面(13)の構造に起因して勢いよく飛び出すように筒状容器(1)の先端からロックハブ(5)内の奥深い位置に移動し、収容される。収容されたフロントストッパーの外周面(14)とロックハブ(5)の内壁との間には気体および薬液がその間を通って針基(9)に流出することができる程度の間隙が設けられている。したがってプランジャーロッド(6)の押圧によりまず封入されていた気泡(11)がフロントストッパー(3)の外周とロックハブ(5)との間隙を通って針先から外部に誘導され、つづいて薬液もフロントストッパー(3)外周との間隙を通って針の先端に達する。
フロントストッパー(3)の上面は、平坦でもよくまた気泡や薬液の流出を容易にするため上面周縁に面取部や1〜数個の切り欠きまたは突起を設けてもよい。
フロントストッパー(3)およびリアストッパー(4)の素材としてはノルマルブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、イソブチレンゴムなどの弾性ゴム材料が挙げられるが、通常ハロゲン化ブチルゴムが用いられる。
それぞれのストッパーは摺動を円滑に行わせ且つ液密性を高めるため通常1〜数本の環状リブが設けられていてもよい。
【0007】
ロックハブ(5)の内壁面には、押圧によりフロントストッパー(3)がロックハブ(5)内に収容されたとき気体や薬液の通路を確保し、且つフロントストッパー(3)を保持するために、シリンジの軸方向と平行に1〜16本、好ましくは3〜8本のリブまたは溝が設けられていてもよい。
フロントストッパー(3)およびリアストッパー(4)は、その外周面に筒状容器(1)の内壁に薬液の密封可能に摺接する環状リブ(15)を1〜数本形成させることができる。
【0008】
本発明の特徴をなす部分は、フロントストッパーの面取部(12)の構造にある。すなわちフロントストッパーの底面(13)から外周面(14)にかけての面取部(12)が、外縁の切り欠きがなく、且つフロントストッパー(3)の中心軸に対して線対称をなす斜面およびそれに続く凸状曲面(図10)からなる面取部(12)を構成していることである。このフロントストッパー(3)の底部の構造により、脱気操作時、プランジャーからの押圧でフロントストッパー(3)は飛び出すようにロックハブ(5)の奥まで(針基に近い位置)移動し、フロントストッパー(3)の底部は、筒状容器(1)の先端開口部と間隙をもって収容される(図8)。この筒状容器(1)の先端開口部とフロントストッパー(3)下部の間に生じた隙間から、気泡(11)がフロントストッパーの外周面(14)とロックハブ(5)の内壁の間隙を通り抜けて円滑に針基(9)に移行する。
【0009】
これに対し、図6および図7に示されるように、公知のフロントストッパーの底面構造が外周面と底面の接する角の2〜4個所に切り欠き(17)を設けたものは、フロントストッパーがロックハブ(5)内に移行する際に気体の一部が切り欠きを通ってロックハブ内に漏れるため、薬液充填室にあまり圧力が掛からず、フロントストッパー(3)が勢いよく飛び出さないのでロックハブ(5)の奥にまで収容され難い。その結果、筒状容器(1)先端の開口部と切り欠きを有するフロントストッパー底部付近に気泡が残留する率が高まる。
【0010】
フロントストッパー(3)の下部の面取部(12)が、フロントストッパーの底面(13)及び外周面(14)におけるそれぞれの面取開始線から面取部を有しない場合の底面外縁(A)までの距離が、それぞれフロントストッパー(3)の直径の1/10〜1/2、好ましくは1/5〜1/3、高さの1/20〜1/4、好ましくは1/10〜1/4(すなわち、図3のフロントストッパーの中軸断面図におけるA点からX点の長さがフロントストッパーの直径の1/10〜1/2、好ましくは1/5〜1/3であり、A点からY点の長さがフロントストッパーの高さの1/20〜1/4、好ましくは1/10〜1/4)であると、気泡残存率は極めて低くなる。面取り部に形成させる斜面は、単斜面に限らず、2〜複数の斜面、すなわち、多段の傾斜面を形成させてもよい(図9)。
面取部(12)が凸状曲面を構成している場合、曲面は中軸断面図において中軸線に対称な円弧又は、楕円弧を形成するものが好ましい。
面取部(12)が、斜面と、凸状曲面を組み合わせたものでもよい(図10)。
また、フロントストッパー(3)の少なくとも面取部と底面を含む部分をフッ素樹脂で被覆しておくと、脱気は一層容易となる。フッソ樹脂の被覆層の厚みは、10〜100μm程度である。
また、フロントストッパーは、その上下面ともに、洗浄時のストッパー同士の付着を防止するために、小さな突起(16)を数個設けるのがよい。
リアストッパー(4)の形状は、従来から使用されているものと同形でよく、摺動性と気密性、液密性を備えたものであれば特に限定されない。
針キャップ(8)、ロックハブ(5)、フィンガーグリップ(10)、プランジャーロッド(6)の形状、材質は、従来品のものでよく、たとえば、ポリプロピレンなどのような硬質プラスチックが用いられる。筒状容器(1)は、ガラス又は透明な硬質プラスチックが適している。
薬液投与前の脱気は、シリンジの針(7)を上方に向け、ゆっくりとプランジャーロッド(6)を押し上げ、フロントストッパー(3)がロックハブ(5)内に収容されるのを確認してから更にプランジャーロッド(6)を押し上げると、気泡はフロントストッパー(3)の底部に残留することなくスムースに針先から排出される。
【0011】
実施例1
薬剤調製タンク中で1mLあたり精製百日せきワクチン含量が8国際単位以上、ジフテリアトキソイド含量が約30Lf及び破傷風トキソイド含量が約5Lf (Limit of flocculation)になるよう各ワクチン原液を添加した後、緩衝性の生理食塩液で希釈混合し、ついで1mLあたりフェノキシエタノール含量が3.5〜6.4μL(好ましくは5μL)となるよう添加した後、アルミニウム塩を1mLあたり0.2mgとなるよう加え、水酸化ナトリウム液でpHを5.4〜7.4の範囲になるよう調整した。この液をプレフィラブルシリンジに0.62mL)充填し、沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチンキットとした。
沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン(1mL中)の処方
精製百日せきワクチン 8国際単位以上
ジフテリアトキソイド 約30Lf
破傷風トキソイド 約5Lf
アルミニウム塩 0.2mg
水酸化ナトリウム液 適量
フェノキシエタノール 5μL
緩衝性の生理食塩液 全量 1mL
【0012】
実施例2
薬剤調製タンク中で1mLあたり破傷風トキソイド含量が約10Lfになるようワクチン原液を添加した後、緩衝性の生理食塩液で希釈混合し、ついで1mLあたりフェノキシエタノール含量が3.5〜6.4μL(好ましくは5μL)となるよう添加した後、アルミニウム塩を1mLあたり0.2mgとなるよう加え、水酸化ナトリウム液でpHを5.4〜7.4の範囲になるよう調整した。この液をプレフィラブルシリンジに(0.62mL)充填し、沈降破傷風トキソイドキットとした。
沈降破傷風トキソイド(1mL中)の処方
破傷風トキソイド 約10Lf
アルミニウム塩 0.2mg
水酸化ナトリウム液 適量
フェノキシエタノール 5μL
緩衝性の生理食塩液 全量 1mL
【0013】
実施例3
薬剤調製タンク中で1mLあたりの不活化日本脳炎ウイルスがたん白含量として80μg以下となるよう緩衝性の生理食塩液で希釈混合し、ついで1mLあたりフェノキシエタノール含量が3.5〜6.4μL(好ましくは5μL)及びポリソルベート80含量が0.25μLとなるよう添加調整した。この液をプレフィラブルシリンジに(0.62mL)充填し、日本脳炎ワクチンキットとした。日本脳炎ワクチン(1mL中)の処方
不活化日本脳炎ウイルス(たん白量) 80μg以下
ポリソルベート80 0.25μL
フェノキシエタノール 5μL
緩衝性の生理食塩液 全量 1mL
【0014】
実験例1
図1に示したプレフィラブルシリンジに、図10に示した直径7.3mm、高さ6mmで、底面及び外周面における面取開始点が、面取部とを有しない場合の底面外縁点Aからそれぞれ1.5mm、0.5mmの面取部(12)を有し、且つその面取部の外周面との接点にR0.1の円弧状面取部を有するフロントストッパー(本発明品)と、図7に示した底面に3カ所の切り欠き(17)があり、直径7.3mm、高さ6mmのフロントストッパー(従来品)のそれぞれを装填した200本のシリンジに、界面活性剤(ポリソルベート)0.0025%を含む日本脳炎ワクチンを0.62mLずつ充填し、冷所に24時間静置した。
シリンジを取り出し、手で3回反転し、液を振り混ぜて均等に分散させた後、シリンジからキャップを外した。先端を上に約30〜45度斜めにして、プランジャーロッドをゆっくりと押し、フロントストッパーをロックハブ内に移動させ、気泡を抜く操作をした。この脱泡操作の後、目視にて残留気泡の存在の有無を確かめた。
その結果、従来品では、200本中、8本に外部から容易に確認できる大きさの気泡が残留したのに対して、本発明品の場合は、200本中気泡が残留したものは全くなかった。
【0015】
実験例2
実験例1と同様にして、実施例1の沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチンをシリンジに充填し、同様にして、気泡を抜く実験を行った。
その結果、従来品では、200本中、6本に外部から容易に確認できる大きさの気泡が残留したのに対して、本発明品の場合は、200本中気泡が残留したものは全くなかった。
【0016】
実験例3
実験例1と同様にして、実施例2の沈降破傷風トキソイドをシリンジに充填し、同様にして、気泡を抜く実験を行った。
その結果、従来品では、200本中、3本に外部から容易に確認できる大きさの気泡が残留したのに対して、本発明品の場合は、200本中気泡が残留したものは全くなかった。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、シリンジの薬液充填室(2)に封入された気泡を使用直前に脱気する際、気泡(11)の一部がフロントストッパー(3)の下端周辺に残留したまま薬液が針先に移行するという、いわゆる気泡残留現象を、高い確率で防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシリンジの保存時の状態(薬液充填室に気泡が封入された状態)を示す断面図
【図2】 本発明のシリンジの脱気を終えた時点での断面図
【図3】 面取部(12)が斜面であるフロントストッパーの断面図
【図4】 面取部(12)が中軸断面図において円弧状曲面であるフロントストッパーの断面図
【図5】 図4のフロントストッパーの下方から視た斜視図
【図6】 従来の底面に切り欠き(17)を有するフロントストッパーの断面図
【図7】 図6のフロントストッパーの斜視図
【図8】 ロックハブ(5)の奥深くに位置したフロントストッパー(3)
【図9】 多段の斜面で構成された面取部を有するフロントストッパー(3)
【図10】斜面と凸曲面で構成された面取部を有するフロントストッパー(3)
【符号の説明】
1 筒状容器
2 薬液充填室
3 フロントストッパー
4 リアストッパー
5 ロックハブ
6 プランジャーロッド
7 注射針
8 針キャップ
9 針基
10 フィンガーグリップ
11 気泡
12 フロントストッパーの面取部
13 フロントストッパーの底面
14 フロントストッパーの外周面
15 フロントストッパーの環状リブ
16 フロントストッパー付着防止小突起
17 フロントストッパー底部の切り欠き
破線は中軸線
Aは、面取部が無い場合のフロントストッパー中軸断面図における底面の外縁点
Xは、フロントストッパー中軸断面図における底面の面取開始点
Yは、フロントストッパー中軸断面図における外周面の面取開始点
Claims (1)
- 前端および後端が開口した筒状容器(1)、その筒状容器(1)内に気密性かつ液密性の薬液充填室(2)を設けるために筒状容器(1)内にそれぞれ摺動自在に挿入されたフロントストッパー(3)およびリアストッパー(4)、リアストッパー(4)に接続が可能なプランジャーロッド(6)、筒状容器(1)の先端に嵌着され、プランジャーロッド(6)の押出時、筒状容器(1)から押し出されたフロントストッパー(3)を収容し、かつその内壁とフロントストッパー(3)の外面との間隙から意図的に封入された気泡(11)と薬液を針基(9)方向に流すことができるロックハブ(5)およびロックハブ(5)に嵌合することができる注射針(7)を含んで構成されるシリンジにおいて、フロントストッパー(3)の上下面ともに、小さな突起を有し、フロントストッパーの底面(13)から外周面(14)にかけての面取部(12)がその外縁に切欠き部がなくかつフロントストッパー(3)の中心軸に対して線対称をなす斜面およびそれに続く凸状曲面により形成されており、その面取部(12)の面取開始線が、面取部を有しない場合の底面外縁(A)からそれぞれフロントストッパー(3)の直径の1/10〜1/2、高さの1/20〜1/4の位置にある気泡封入充填シリンジ。
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