JP4391280B2 - 接触式センサ - Google Patents

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Description

本発明は自動車等の回転機構に装備されて使用される接触式の回転センサ(以下回転センサという)、直線移動機構に装備されて使用される接触式の変位センサ(以下変位センサという)等の接触式センサに関するものである。
近年、地球環境問題への関心の高まりに伴い、自動車排ガスの低減策の一つとして、車体の軽量化に関する研究が進んでいる。例えば、従来の油圧駆動が主流であったパワーステアリング装置を電動式にすることもその一つであり、油圧ポンプが不要になることで自動車の一層の軽量化を実現できると考えられている。
但し、油圧駆動式の場合には、機械部品のみによって適当なパワーアシストを実現することができたが、電動式の場合には、アシスト力をコンピュータで計算するため、ステアリング操作に伴う舵角を計測する舵角センサとトルクを計測するトルクセンサを備えた回転センサが必要になっていた。
従来の回転センサは、例えば、特許文献1に記載されたように、上下両外面に円環状の導電体が形成された円板状の基板と、非固定端に前記導電体と接触するブラシからなる導電性の接触子を有する接触部材と、接触部材の固定端を保持する接触部材保持体とを備える。基板は自動車のハンドルにより回転するステアリングシャフト及びコラムシャフトに連結される。前記接触子はハンドルの回転に伴って回転する基板の導電体に沿って相対的に摺動するようになっている。この際、導電体の2つの基準点間に所定の電圧を印加しておき、接触子から電圧信号を取り出すと、接触子と導電体との摺動距離に対応する電圧信号が得られる。この電圧信号を接触部材から取り出して演算処理することにより、舵角やトルクが計測される構成のものである。
特開2002−357452号公報
しかしながら、従来の回転センサにおいては、接触子が導電体に沿って相対的に摺動する際、接触子が振動して振動音が発生し、人間に不快感を与えるという問題が生じていた。このような問題は、前記回転センサばかりでなく変位センサ等のような接触子が導電体に沿って直線方向に相対的に摺動するような接触式センサの場合にも同様に生じていた。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、接触部材の接触子が基板の導電体に沿って相対的に摺動する際、振動を抑制、吸収して振動音の発生を低減させることが可能な接触式センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項に記載された発明は、外面に導電体が形成された基板と、非固定端に前記導電体と接触する導電性の接触子を有する接触部材と、接触部材の固定端を保持する接触部材保持体とを備え、前記接触子が導電体に沿って相対的に摺動することによって、基板と接触部材との相対移動情報を電気信号として接触子から取り出すようにした接触式センサにおいて、前記接触部材の固定端の周辺部分又は全面が導電性を有する非金属緩衝材料を介して接触部材保持体に保持され、前記非金属緩衝材料が前記接触部材と前記接触部材保持体の間に介在されることを特徴とする接触式センサである。
本発明の請求項1に記載された接触式センサによると、前記接触部材の固定端の周辺部分又は全面が接着剤により、又は、非金属緩衝材料を介して接触部材保持体に保持されるので、接触部材の接触子が基板の導電体に沿って相対的に摺動する際、発生する振動が抑制、吸収され、更に、振動音圧のピークを他の周波数にも分散される。従って、振動音圧のレベルが低下し、振動音の発生を低減させることができる。
また、本発明の請求項に記載された接触式センサによると、非金属緩衝材料の部位で、接触部材を流れる電気信号の流れが悪くなるようなことがないので、基板と接触部材との相対移動情報を電気信号として接触部材から円滑に取り出すことが可能になり、接触式センサの計測精度を向上させることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面により説明する。図1は本発明の接触式センサを自動車等の操舵システムの回転機構に装備された回転センサに適用した実施形態を示す概要図である。
図1に示すように、自動車のハンドル10には、コラムシャフト12が直結されている。コラムシャフト12には、トーションバー14を介してステアリングシャフト16が連結されている。ステアリングシャフト16は、電動式のパワーステアリング機構18に接続されている。パワーステアリング機構18は前輪19を操舵するためのラック・ピニオンと操舵をアシストする電動モータ等を内蔵している。
コラムシャフト12及びステアリングシャフト16はベアリング等を介して車体側の支持部材に保持され、ハンドル10の回転に伴って滑らかに回転して、パワーステアリング機構18を介して前輪19が操舵される。この際、コラムシャフト12とステアリングシャフト16との間を連結するトーションバー14が路面からの反力により捩られる結果、コラムシャフト12とステアリングシャフト16との間に回転のずれが生じ、この回転ずれからコラムシャフト12、即ち、ハンドル10の反力トルクを求めることができる。ハンドル10のハンドル角及び反力トルクを検出するために、本発明の実施形態の回転センサ20がコラムシャフト12とステアリングシャフト16との間に跨って配置される。
回転センサ20は、図2に示すように、ハンドル角ロータ22及びトルクロータ24を備えている。ハンドル角ロータ22はコラムシャフト12の下端に取り付けられ、トルクロータ24はステアリングシャフト16の上端に取り付けられている。即ち、ハンドル角ロータ22及びトルクロータ24は、コラムシャフト12及びステアリングシャフト16とそれぞれ一体に回転する。
ハンドル角ロータ22の外周には、例えば、プラスチック材料を成形加工して形成された円板状の基板26が取り付けられている。この基板26もまたコラムシャフト12、即ち、ハンドル10と一体に回転する。基板26の上側の外面(上面)には、ハンドル角を検出するための導電体28が形成されている。この導電体28は、例えば、カーボン、グラファイト、金属粉末等が混入された導電性を有するフェノール樹脂、エポキシ樹脂等の合成樹脂からなり、プリント技術によって、図3に示すように、円環状に形成されている。導電体28は、図3に示すように、2つの基準点A、Bを有する。これら基準点A、Bは、導電体28の周方向に距離Xをおいて配置され、基準点A、B間に所定の基準電圧が印加可能になっている。
更に、基板26の下側の外面(下面)には、反力トルクを検出するための導電体30が形成されている。この導電体30も図3に示す導電体28と同材質でプリント技術により円環状に形成されている。そして、図示省略するが導電体28と同様に、2つの基準点A、Bを有する。これら基準点A、Bは、導電体30の周方向に距離Xをおいて配置され、基準点A、B間に所定の基準電圧が印加可能になっている。
トルクロータ24の外側には、後記する反力トルク検出用の接触部材41(図5等参照)の固定端40bを保持するドーナツ板状の接触部材保持体34が配置されている。この接触部材保持体34は、基板26との間に所定の間隔が確保されるようにして、コンプライアンスディスク32を介してトルクロータ24に接続されている。
コンプライアンスディスク32は、図4に示すような略ドーナツ板状の形状をしており、ステンレススチール等の金属材料やPBT(ポリブチレンテレフタレート)等のプラスチック材料を成形して形成される。コンプライアンスディスク32の接続剛性は接触部材保持体34の周方向には高く、半径方向には低くなるようになっている。
更に詳細に説明すると、コンプライアンスディスク32は、リング32aと、リング32aの外周縁から一体に突出された各一対の第1及び第2弾性片32b、32cとを有する。一対の第1弾性片32bは相互に180度対向するように離間して配置される。これら弾性片32bはリング32aから一旦上方に延出した起立部と、起立部の頂上から半径方向外側で且つ下方に向けて円弧状に曲成されたばね部と、ばね部の下端からリング32aの半径方向外側に向けて水平に延出した取り付け部とを有し、この取り付け部に一対の貫通孔32dが形成されている。一対の第1弾性片32bの取り付け部は、接触部材保持体34の上面に重ね合わされた後、取り付けねじ(図示せず)を貫通孔32dに通して接触部材保持体34にねじ込むことにより接触部材保持体34に連結される。
一方、一対の第2弾性片32cは、前記一対の第1弾性片32bとはリング32aの周方向に90度の間隔をおいて直交するようにして、相互に180度対向するように離間して配置される。これら弾性片32cはリング32aから一旦上方に延出した起立部と、起立部の頂上から半径方向内側で且つ下方に向けて円弧状に曲成されたばね部と、ばね部の下端からリング32aの半径方向内側に向けて水平に延出した取り付け部とを有し、この取り付け部に一対の貫通孔32eが形成されている。一対の第2弾性片32cの取り付け部は、トルクロータ24の上面に重ね合わされた後、取り付けねじ(図示せず)を貫通孔32eに通してトルクロータ24にねじ込むことによりトルクロータ24に連結される。
前記コンプライアンスディスク32の剛性は、リング32aの存在によって、接触部材保持体34及びトルクロータ24が回転する周方向には高く、第1及び第2弾性片32b、32cのばね部の存在によって、これら接触部材保持体34及びトルクロータ24の半径方向には低くなる。これにより、コンプライアンスディスク32はトルクロータ24と接触部材保持体34との間を弾性的に連結する弾性連結部材として機能し、ステアリングシャフト16、即ち、トルクロータ24の回転を接触部材保持体34に確実に伝達しつつ、コラムシャフト12とステアリングシャフト16との間の軸ずれを吸収することができるが、回転センサ20にとって必須なものではない。
基板26及び接触部材保持体34等は、金属、プラスチック材料等で形成された円筒状のケーシング36内に収容され、ケーシング36は車体側の支持部材38に固定される。ケーシング36の天井壁は後記するハンドル角検出用の接触部材39(図5等参照)の固定端40bを保持する接触部材保持体35になり、接触部材保持体35と基板26の上面との間には所定の間隔が確保されるようになっている。また、ケーシング36の底壁には接触部材保持体34の回転を案内する環状の突条37が形成されている。
一対のハンドル角検出用の接触部材39及び一対の反力トルク検出用の接触部材41は同一構成のもので、図5に示すように、例えば、銅合金等の導電材料でばね性薄条片からなるアーム40の非固定端(自由端)40aに、導電性のブラシからなる接触子42が板状の接触子ホルダ44により保持されて構成されている。
ハンドル角検出用の一対の接触部材39(図2には一方の接触部材39のみが示されている)は、図5に示すように、その固定端40bの周辺部分の3方個所、即ち、接触子42寄りの両側部及びアーム40の長手方向における接触子42とは反対側の端部にそれぞれ突設された位置決め用突起46が接触部材保持体35に設けられた位置決め用穴(図示せず)に該保持体35の下方から差し込まれて位置決めされ、固定端40bの中心部がリベット48で接触部材保持体35の下面に固定される。また、固定端40bの周辺部分の3方個所、即ち、固定端40bの両側縁部及びアーム40の長手方向における接触子42とは反対側の端部がコ字形状を形成するように接着剤50により接触部材保持体35の下面に保持される。このようにしてハンドル角検出用の接触部材40は、図2に示すように、その接触子42が前記基板26の上面に形成された導電体28に接触するようにして、その固定端40bが接触部材保持体35に保持される。
反力トルク検出用の一対の接触部材41は、図5に示すように、その固定端40bの周辺部分の3方個所に突設された位置決め用突起46が接触部材保持体34に設けられた位置決め用穴(図示せず)に該保持体34の上方から差し込まれて位置決めされ、固定端40bの中心部がリベット48で接触部材保持体34の上面に固定される。また、固定端40bの周辺部分の3方個所、即ち、固定端40bの両側縁部及びアーム40の長手方向における導電性の接触子42とは反対側の端部がコ字形状を形成するように接着剤50により接触部材保持体34の上面に保持される。このようにして反力トルク検出用の接触部材41も、図2に示すように、その接触子42が前記基板26の下面に形成された導電体30に接触するようにして、その固定端40bが接触部材保持体34に保持される。なお、前記接着剤50は、合成ゴム系、ポリ酢酸ビニル系、二液性エポキシ樹脂系、尿素樹脂系、フェノール樹脂系等のものを使用することができる。接着剤50は、その基材にカーボン、グラファイト、金属粉末等の導電材料を混入させて導電性を付与するようにしてもよい。また、接着剤50は前記固定端40bの周辺部分の3方個所と前記接触部材保持体34との間に必ずしも介在される必要がないが、接着剤50が両部材間に介在され、前記固定端40bの周辺部分の3方個所が接着剤50を介して接触部材保持体34に保持されるようにすると、振動音の発生を低減させる効果が一層大きくなるので好ましい。以下同様である。
なお、図5に示すものでは、接触部材39、41における固定端40bの周辺部分の3方個所が接着剤50により接触部材保持体34、35に保持されるものであるが、図6に示すように、固定端40bの周辺部分の2方個所、即ち、固定端40bの両側縁部に接着剤50により接触部材保持体34、35に保持されるようにしてもよい。また、図7に示すように、固定端40bの周辺部分だけでなく、全面が接着剤50により接触部材保持体34、35に保持されるようにしてもよい。
このようにして、前記回転センサ20は、接触部材39、41の接触子42が基板26の接触部材39、41に対する相対移動で基板26の導電体28、30に沿って相対的に摺動することによって、基板26と接触部材39、41との相対移動情報を電気信号として接触子42から取り出すように構成される。
前記回転センサ20は、接触部材39、41の固定端40bの周辺部分又は全面が接着剤50により接触部材保持体34、35に保持されるので、接触部材39、41の接触子42が基板26の接触部材39、41に対する相対移動で基板26の導電体28、30に沿って相対的に摺動する際、発生する振動が接着剤50の粘弾性作用により抑制、吸収され、更に、振動音圧のピークを他の周波数にも分散される。従って、振動音圧のレベルが低下し、振動音の発生を低減させることができる。また、接着剤50が導電性を有すると、接着剤50の部位で、接触部材39、41を流れる電気信号の流れが悪くなるようなことがないので、基板26と接触部材39、41との相対移動情報を電気信号として接触部材39、41から円滑に取り出すことが可能になり、回転センサ20の計測精度を向上させることができるので好ましい。
図8に示すものは、前記接触部材39、41における固定端40bの周辺部分の一方個所、即ち、アーム40の長手方向における接触子42寄りの個所がグリス、ゴム弾性体その他の非金属緩衝材料52を介して接触部材保持体34、35に保持されるものであり、その他の構成は図5乃至図7に記載されたものと同一である。なお、固定端40bの周辺部分の2方個所、即ち、固定端40bの両側縁部、固定端40bの周辺部分の3方個所、即ち、固定端40bの両側縁部及びアーム40の長手方向における接触子42とは反対側の端部で形成されるコ字状個所、又は、固定端40bの周辺部分だけでなく、固定端40bの全面が非金属緩衝材料52を介して接触部材保持体34、35に保持されるようにしてもよい。
図8に示す回転センサ20は、前記接触部材39、41の固定端40bの周辺部分又は全面が非金属緩衝材料52を介して接触部材保持体34、35に保持されるので、接触部材39、41の接触子42が基板26の接触部材39、41に対する相対移動で基板26の導電体28、30に沿って相対的に摺動する際、発生する振動が非金属緩衝材料の弾性作用により抑制、吸収され、更に、振動音圧のピークを他の周波数にも分散される。従って、振動音圧のレベルが低下し、振動音の発生を低減させることができる。
また、非金属緩衝材料52は、その基材にカーボン、グラファイト、金属粉末等の導電材料を混入させて導電性を付与するようにしてもよい。非金属緩衝材料52が導電性を有すると、接着剤50の部位で、接触部材39、41を流れる電気信号の流れが悪くなるようなことがないので、基板26と接触部材39、41との相対移動情報を電気信号として接触部材39、41から円滑に取り出すことが可能になり、回転センサ20の計測精度を向上させることができるので好ましい。
図9に示すものは、前記接触部材39、41における固定端40bの周辺部分の一方個所、即ち、アーム40の長手方向における接触子42寄りの個所がゴム製の弾性体54を介して鋼製のばね性薄条片からなる押え部材56で押えられ、ボルト等(図示せず)で締め付けられるものであり、その他の構成は図5乃至図7に記載されたものと同一である。なお、固定端40bの周辺部分の2方個所、即ち、固定端40bの両側縁部、固定端40bの周辺部分の3方個所、即ち、固定端40bの両側縁部及びアーム40の長手方向における接触子42とは反対側の端部で形成されるコ字状個所、又は、固定端40bの周辺部分だけでなく、固定端40bの全面が弾性体54を介して押え部材56で押えられるようにしてもよい。
図9に示す回転センサ20は、前記接触部材39、41の固定端40bの周辺部分又は全面が弾性体54を介して押え部材56で押えられるので、接触部材39、41の接触子42が基板26の接触部材39、41に対する相対移動で基板26の導電体28,30に沿って相対的に摺動する際、発生する振動が弾性体の弾性作用により抑制、吸収され、更に、振動音圧のピークを他の周波数にも分散される。従って、振動音圧のレベルが低下し、振動音の発生を低減させることができる。
次に、図2乃至図5の実施形態に係る本発明の回転センサ20の動作について説明する。先ず、ハンドル10を回転させると、この回転がコラムシャフト12を介してハンドル角ロータ22、即ち、基板26に伝達され、基板26を回転させる。また、ハンドル10の回転がコラムシャフト12、トーションバー14及びステアリングシャフト16を介して、パワーステアリング機構18及びトルクロータ24に伝達され、パワーステアリング機構18を介して、前輪19が操舵される一方、トルクロータ24がコンプライアンスディスク32を介して、接触部材保持体34を一体的に回転させる。
このような前輪19の操舵時に、トーションバー14が路面伴反力により捩れると、コラムシャフト12とステアリングシャフト16との間に回転のずれが生じる。このため、ハンドル角ロータ22に取り付けられた基板26は、コラムシャフト12と一体的に回転するが、基板26と接触部材保持体34との間には、それらの回転角に差が発生する。なお、ここでの回転角度差は±12度の範囲内にある。
基板26の回転に伴い、ケーシング36、即ち、接触部材保持体35に保持されたハンドル角検出用の接触部材39の接触子42が基板26の接触部材39に対する相対移動で、基板26に形成された円環状の導電体28に沿って相対的に摺動する。ここで、導電体28の2つの基準点A、B(図3参照)にそれぞれ0ボルト、Vcボルトの電圧が印加された状態にある。これにより、前記接触子42が基準点Aから導電体28の周方向に沿って基準点B(基準点Aより距離X)に向けて所定の距離だけ相対的に摺動すると、接触部材39から取り出される電圧信号(ボルト)は、ポテンショメータの原理によって図10のグラフに示すように、その摺動距離に正比例し、Vcに向けて増大する。そして、前記接触子42が基準点Bから基準点Aに向けて更に相対的に摺動すると、接触部材39から取り出される電圧信号はVcから減少する。
前記接触部材39からの電圧信号は、信号ケーブル(図示せず)を経て外部の演算処理装置(図示せず)に供給され、ハンドル角ロータ22、即ち、ハンドル10のハンドル角が演算される。なお、一対の接触部材39からの電圧信号には所定の出力位相差が与えられており、この出力位相差に基づいて演算処理装置はハンドル10の回転方向をも同時に検出する。
一方、基板26と接触部材保持体34との間の回転角差に基づいて、接触部材保持体34に保持された反力トルク検出用の接触部材41の接触子42が基板26の接触部材41に対する相対移動で、基板26に形成された円環状の導電体30に沿って相対的に摺動し、接触子42から取り出される電圧信号も演算処理装置に供給される。ここで、演算処理装置はハンドル角検出用の接触部材39と反力トルク検出用の接触部材41からの電圧信号の差に基づいて、ハンドル角ロータ22とトルクロータ24との間の回転ずれ、即ち、反力トルクを演算する。
次に、図11は図2乃至図5の実施形態に係る本発明の回転センサ20と従来の回転センサからそれぞれ発生する振動音圧(振動音の音圧)と周波数の関係を比較して示すグラフである。このグラフ中の濃い線は回転センサ20の接触部材39、41の接触子42が基板26の接触部材39、41に対する相対移動で基板26の導電体28、30に沿って相対的に摺動する際、発生する振動音圧(dB)と周波数(Hz)の関係を示す実測結果である。また、該グラフ中の薄い線は従来の回転センサ(接触部材の固定端をじかに接触部材保持体に保持させたもの)における同様な実測結果である。
図11のグラフから明らかなように、周波数が1000〜10000Hzの可聴音域において、本発明の回転センサ20の方が従来の回転センサよりも接触部材の摺動に伴う振動音圧が低下している。特に、周波数が2500〜3150Hzの高音域において振動音圧のピーク値が大幅に低下して他の周波数に分散されている。その結果、本発明の回転センサ20を使用すると、振動音圧のレベルが低下し、振動音の発生を低減させることができる。なお、図6乃至図9の実施形態に係る本発明の回転センサ20を使用した場合にも同様に振動音圧のレベルが低下し、振動音の発生を低減させることができる。

前記実施形態においては、本発明の接触式センサを自動車等の操舵システムの回転機構に装備された回転センサ20に適用したものについて説明したが、操舵システム以外の回転機構に装備された回転センサ20にも適用できる。また、回転センサ20ばかりでなく、変位センサ等のような接触子42が導電体に沿って直線方向に相対的に摺動するような接触式センサの場合にも適用でき、同様に振動音の発生を低減させることができるものである。
本発明の接触式センサを自動車等の操舵システムの回転機構に装備される回転センサに適用した実施形態を示す概要図である。 図1の回転センサを示す概略断面図である。 図2の回転センサの基板を示す概略平面図である。 図2の回転センサのコンプライアンスディスクを示す概略斜視図である。 図2の回転センサの接触部材を接触部材保持体に保持させる一例を示す概略平面図である。 図2の回転センサの接触部材を接触部材保持体に保持させる他の例を示す概略平面図である。 図2の回転センサの接触部材を接触部材保持体に保持させる更に他の例を示す概略平面図である。 図2の回転センサの接触部材を接触部材保持体に保持させる図7とは異なる更に他の例を示す概略正面図である。 図2の回転センサの接触部材を接触部材保持体に保持させる図8とは異なる更に他の例を示す概略正面図である。 導電体上における接触部材の接触子の摺動距離と接触部材から取り出される電圧信号との関係を示すグラフである。 図2乃至図5の実施形態に係る本発明の回転センサと従来の回転センサからそれぞれ発生する振動音圧と周波数の関係を比較して示すグラフである。
符号の説明
10 ハンドル
12 コラムシャフト
14 トーションバー
16 ステアリングシャフト
18 パワーステアリング機構
19 前輪
20 回転センサ
22 ハンドル角ロータ
24 トルクロータ
26 基板
28 導電体
30 導電体
32 コンプライアンスディスク
32a リング
32b 第1弾性片
32c 第2弾性片
32d 貫通孔
32e 貫通孔
34 接触部材保持体
35 接触部材保持体
36 ケーシング
37 突条
38 支持部材
39 接触部材
40 アーム
40a 非固定端
40b 固定端
41 接触部材
42 接触子
44 接触子ホルダ
46 位置決め用突起
48 リベット
50 接着剤
52 非金属緩衝材料
54 弾性体
56 押え部材
A 基準点
B 基準点
X 距離

Claims (1)

  1. 外面に導電体が形成された基板と、非固定端に前記導電体と接触する導電性の接触子を有する接触部材と、接触部材の固定端を保持する接触部材保持体とを備え、前記接触子が導電体に沿って相対的に摺動することによって、基板と接触部材との相対移動情報を電気信号として接触子から取り出すようにした接触式センサにおいて、前記接触部材の固定端の周辺部分又は全面が導電性を有する非金属緩衝材料を介して接触部材保持体に保持され、前記非金属緩衝材料が前記接触部材と前記接触部材保持体の間に介在されることを特徴とする接触式センサ。
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