JP4391064B2 - 充填材の製造方法,プレパクトコンクリートの形成方法,管材の配設方法及びゼオライトを含んだ充填材の使用方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、充填材の製造方法,プレパクトコンクリートの形成方法,管材の配設方法及びゼオライトを含んだ充填材の使用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
工場などから出る産業廃棄物の処分が社会問題となっている。そして、この産業廃棄物を処分する方法として、該産業廃棄物をセメントキルン(焼成炉)を使って焼却し、この焼却物をセメント原材料として利用する方法が提案されている。
【0003】
この産業廃棄物を焼却してセメント原料として利用する方法によれば、産業廃棄物の埋立て量を減らすことができ、しかも、建築資材の材料として該産業廃棄物を有効利用することができる。
【0004】
しかしながら、産業廃棄物を焼却して形成したセメント原料のコンクリートは、打設時に有害物質が析出する可能性が大きい。これは、固化する前のコンクリートは、該コンクリート中に水分を多量に含んでおり、固化に際し、この水分が有害物質と共に該コンクリート外へ流出し易い為である。
【0005】
また、コンクリートが経年変化によりひび割れてしまうと、該ひび割れた部位に雨水や地下水などの水分が入り込み、この水分が再びコンクリートの外部へ流出するときに、前記産業廃棄物中に含まれる有害物質が水と共に流出して周辺地盤等を汚染してしまうおそれがある。
【0006】
従って、このような産業廃棄物を利用したコンクリートは、前記有害物質を流出するおそれがある為、実質上、極めて利用しづらいコンクリートと言わざるを得なかった。
【0007】
尚、天然のセメント原料にも、例えば六価クロム等の重金属が微量含まれており、汚染のおそれがある。
【0008】
一方、コンクリートは、吸熱性,放熱性に乏しい(熱しにくく冷めにくい)。従って、コンクリート製の建築物,構造物が多く建てられている都市部では、夏場、日中に長時間にわたって前記建築物や構造物が熱せられることで熱がコンクリート中に蓄えられ、更に、一度蓄えられた熱は放熱されにくい為、日没後も放熱されず、熱を蓄えたまま翌日となり、再び熱せられて熱が蓄えられて高温状態が持続するという繰り返しにより、常時高温状態となる所謂ヒートアイランド現象を引き起こす原因となっている。
【0009】
本発明は、上記各問題点を解決する技術を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0011】
セメントと、水と、骨材とを混合することで形成される充填材1の製造方法であって、前記骨材として多孔質状物質のゼオライトを採用し、このゼオライトに水を加えた後、邂逅処理し、この邂逅処理したゼオライトと水との混合物から所定範囲の粒径のゼオライトを選別して水と共に分離し、この所定範囲の粒径のゼオライトと水との混合物に、更にセメントを混合することで、ゼオライトの吸着作用により有害物質若しくは水を吸着し得る機能を有する充填材1を製造することを特徴とする充填材の製造方法に係るものである。
【0012】
また、請求項1記載の充填材1の製造方法において、前記セメントと前記水との混合割合は、前記セメント1重量部に対して前記水1〜10重量部とし、前記ゼオライトの混合割合は、全体重量比で5〜40%とすることを特徴とする充填材の製造方法に係るものである。
【0013】
また、所定部位に粗骨材を配設し、この粗骨材を配設した部位に、請求項1,2いずれか1項に記載の充填材の製造方法により製造された充填材1を充填固定してプレパクトコンクリートを形成することを特徴とするプレパクトコンクリートの形成方法に係るものである。
【0014】
また、請求項3記載のプレパクトコンクリートの形成方法において、前記粗骨材が砂利であることを特徴とするプレパクトコンクリートの形成方法に係るものである。
【0015】
また、構造物2の構築の際に周辺地盤に発生する空隙部若しくは凹部に請求項1,2いずれか1項に記載の充填材の製造方法により製造された充填材1を充填固化することで前記構造物2の周辺地盤に有害物質吸着部4を形成すると共に該構造物2の周辺を強化することを特徴とするゼオライトを含んだ充填材の使用方法に係るものである。
【0016】
また、廃棄物を廃棄処分する処分場5の周辺地盤に該処分場5を囲繞する状態で所定深さの凹部を形成し、この空隙部に請求項1,2いずれか1項に記載の充填材の製造方法により製造された充填材1を充填固化することで前記処分場5から有害物質が漏出することを防止すると共に該有害物質を吸着する防護壁6を形成することを特徴とするゼオライトを含んだ充填材の使用方法に係るものである。
【0017】
また、地面7に形成した穴に請求項1,2いずれか1項に記載の充填材の製造方法により製造された充填材1を充填固化することで基礎杭8を形成し、この基礎杭8上に構造物2を構築することで該構造物2に有害物質を吸着し得る有害物質吸着部4を設けることを特徴とするゼオライトを含んだ充填材の使用方法に係るものである。
【0018】
また、地面7に立穴を形成し、この立穴に請求項1,2いずれか1項に記載の充填材の製造方法により製造された充填材1を充填固化することで杭状体を形成し、この杭状体に周辺地盤の有害物質を吸着し得る有害物質吸着部4を設けることを特徴とするゼオライトを含んだ充填材の使用方法に係るものである。
【0019】
また、地山22に掘削装置を導入し、この掘削装置により地山22を掘削すると共に該掘削装置の後方に下水等を流す管材21を配設し、更に、この管材21と地山22との隙間を裏込材20で埋めることで該管材21を安定させる管材の配設方法において、前記裏込材20として請求項1,2いずれか1項に記載の充填材の製造方法により製造された充填材1を採用し、この充填材1を充填固化することで管材21と地山22との間に有害物質を吸着する有害物質吸着部4を形成し、この有害物質吸着部4により周辺地盤又は前記管材21から漏出する有害物質を吸着し得るようにすることを特徴とする管材の配設方法に係るものである。
【0020】
また、砂利とアスファルトとにより形成され、多数の空隙部を有することで通水性を発揮する開粒度アスファルト10の該空隙部に請求項1,2いずれか1項に記載の充填材の製造方法により製造された充填材1を充填固化することで前記開粒度アスファルト10に保水機能を付加せしめることを特徴とするゼオライトを含んだ充填材の使用方法に係るものである。
【0021】
また、建築物11の所定部位に請求項1,2いずれか1項に記載の充填材の製造方法により製造された充填材1を充填固化することで前記建築物11に保水機能を付加することを特徴とするゼオライトを含んだ充填材の使用方法に係るものである。
【0022】
また、請求項11記載のゼオライトを含んだ充填材の使用方法において、前記充填材1を前記建築物11の外面部に露出状態で充填固化することを特徴とするゼオライトを含んだ充填材の使用方法に係るものである。
【0023】
また、請求項11記載のゼオライトを含んだ充填材の使用方法において、前記充填材1を前記建築物11の屋上に充填することを特徴とするゼオライトを含んだ充填材の使用方法に係るものである。
【0024】
また、請求項11記載のゼオライトを含んだ充填材の使用方法において、前記充填材1を前記建築物11の側面部に充填することを特徴とするゼオライトを含んだ充填材の使用方法に係るものである。
【0025】
【発明の作用及び効果】
本発明の充填材1は、多孔質状物質であるゼオライトが骨材として採用されており、このゼオライトが有する多数の孔により、秀れた吸着作用を発揮する。
【0026】
例えば、前記充填材1を地中に埋設すると、地中に存在する有害物質が水と共に、充填材1に存在するゼオライトの吸着作用により該充填材1に吸着されることになる。
【0027】
従って、例えば、有害物質を含むセメント等の材料を含むコンクリートで形成された構造物2の周囲全周に、前記充填材1を配設した場合、例え該構造物2にひび割れが生じ、該ひび割れた部位から前記有害物質が流出しても、該有害物質は、充填材1に吸着されて保持され、よって、前記構造物2から有害物質が流出して該構造物2の周辺に拡散してしまうことはない。
【0028】
また、本発明の充填材1は、該充填材1中に含まれる有害物質(セメントに含まれることがある)も該充填材1の吸着作用により吸着できる為、例えば充填材1を所定位置に打設した直後等の充填材1が固化する前の有害物質が漏出し易い状態であっても、該有害物質が充填材1の外部へ漏出してしまうことはない。
【0029】
また、本発明の充填材1は、該充填材1の周辺地盤に存在する有害物質も該充填材1に吸着できる為、本発明の充填材1は、周辺地盤を浄化する浄化作用も発揮できることになる。
【0030】
また、本発明の充填材1は、前述のように秀れた吸着作用を発揮する為、例えば建築物の所定部位に該充填材1を充填することで、降水時等に充填材1が水分を吸着して保持し、高温時に前記吸着保持した水分が充填材1外へ蒸散(気化)することで、該水分が気化する際の蒸散熱(気化熱)により、充填材1及び充填材1周辺の温度を下げることができる。
【0031】
また、乾燥時に前記吸着保持した水分が充填材1外へ蒸散(気化)することで、充填材1周辺を加湿できることになる。
【0032】
また、本発明の充填材1は、上述したような環境浄化機能,保水機能がある上に、普通のコンクリートと同様であるから、当然ながら、強度,耐久性等の諸特性はコンクリートと同様であり、建築物の補強等の効果も発揮する。
【0033】
また、所定粒径以下のゼオライトを選別して分離し、該ゼオライトにセメントを加えることで形成するから、充填材1中のゼオライトの比表面積が大きく、これにより、秀れた吸着作用を発揮できる充填材1となる。
【0034】
また、前記所定粒径以下のゼオライトが骨材である為、充填材1中に極端に大きな骨材が混在しないことで、充填材1全体は均一化されており、よって、秀れた強度を発揮し得る充填材1となる。
【0035】
更に、前記充填材1は、充填材1が固化するまでの間に発生する充填材1内部の気泡の上昇移動、つまりブリージングが少ない為、該充填材1が均一な状態で固化した品質の良い構造物等を形成することができる。
【0036】
また、ゼオライトの粒度分布を所定に設定することで、ゼオライト物性値や充填箇所等の条件に適合する流動性(フロー値),強度やゼオライト比表面積を確保する充填材1となる。
【0037】
【発明の実施の形態】
図面は本発明の実施例を図示したものであり、以下に説明する。
【0038】
第一実施例について説明する。
【0039】
第一実施例(図1参照)は、所定粒径以下の多孔質状物質であるゼオライトを骨材としてセメントと水とに混合することで形成される、ゼオライトを骨材としたコンクリート状の充填材1(以下、充填材1とする。)に係るものである。
【0040】
ゼオライトとは、一般式WmZnO2n・sH2Oで示される含水ケイ酸塩である。尚、WはNa,Ca,Kであり、まれにBa,Srとなる。ZはSi+Al(Si:Al>1)である。
【0041】
具体的には、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属を包含する含水アルミノケイ酸塩である。
【0042】
このゼオライトは、多数の微細な孔を有しており、毛細管現象により秀れた吸着作用を発揮するものである。尚、使用するゼオライトは、天然ゼオライト,人工ゼオライト,合成ゼオライトのいずれでも構わない。
【0043】
上記ゼオライトは、セメント及び水と混合して液状(スラリー状)の充填材1とし、この充填材1を所定部位に充填して固化させることで、コンクリートとされる。
【0044】
充填材1の製造方法について説明する(図1参照)。
【0045】
先ず、ゼオライトをゼオライト投入ホッパ14から投入し、続いて、この投入したゼオライトをゼオライト邂逅用強制撹拌機15に移送すると共に水を加えて液状化する。
【0046】
この液状化したゼオライトをゼオライト邂逅用強制撹拌機15により邂逅処理し、該ゼオライトを所定粒径以下とすると共に、邂逅時間,回転速度,添加水量等の調整でゼオライトの粒度分布を調整する。
【0047】
この際、ゼオライトに水を加えて邂逅用強制撹拌機15で邂逅処理するため、ゼオライトを粉砕しても細かい破片等が飛び散ることがない。
【0048】
また、ゼオライトに水を加えることで該ゼオライトはスラリー化するため、該スラリー化したゼオライトが邂逅用強制撹拌機15内で飛び散ることがなく、該ゼオライトをスムーズに邂逅して処理速度を上げることができる。
【0049】
また、ゼオライトに水を加えて邂逅処理するため、該ゼオライトを邂逅用強制撹拌機15により邂逅処理した際のゼオライト同志の摩擦や邂逅用強制撹拌機15とゼオライトとの摩擦により発生する熱の上昇を抑制することができる。
【0050】
また、ゼオライトに水を加えて邂逅処理すると、該ゼオライトはスラリー状態で飛び散ることなく邂逅されるため、角部を有しない丸みを帯びた形状に細粒化でき、コンクリート状の充填材1の骨材として好適なものとなる。尚、角部を有するゼオライトを骨材として採用すると、乾燥固化して形成されたコンクリートの強度は、角部を有しない形状のゼオライトを骨材としたコンクリートよりも劣る。よって、水を加えて邂逅処理したゼオライトを骨材とした充填材1は、秀れた強度を発揮するコンクリートとなる。
【0051】
尚、ゼオライト,セメント,水といった材料比で流動性,強度等の物性値を変えることもできるが、材料比が同一でもゼオライトの粒度分布で比表面積が異なり、流動性,強度等の物性値を自在に設定することができる。
【0052】
邂逅処理したゼオライトは振動スクリーン16に移送し、この振動スクリーン16により所定粒径以下のゼオライトを選別して水と共に分離する。
【0053】
続いて、分離した所定粒径以下のゼオライトと水との混合物であるゼオライトスラリーを混合機18に移送する。尚、本実施例では、振動スクリーン16において、ゼオライトの粒径が5mmよりも小さいものは混合機18に移送し、5mm以上のものは再びゼオライト投入ホッパ14に循環投入し、邂逅用強制撹拌機15の邂逅処理により細粒化を図る。
【0054】
続いて、前記ゼオライトスラリーを収納した混合機18に、セメント投入ホッパ17から投入したセメントを移送して混合することで、ゼオライトを骨材とする充填材1(スラリー状)を形成し、圧送ポンプへ送る。
【0055】
そして、このスラリー状の充填材1を構造物の周囲の空隙に充填するなどし、その後、コンクリート状に固化させる。
【0056】
尚、コンクリートとは、粗骨材,細骨材,セメント,水で構成される物質をいう。通常、粗骨材としては、2mm以上の砂利等で、細骨材とは2mm以下の砂を示す。今回5mm程度のゼオライト骨材を含むため、コンクリート状充填材としたもので、2mm以下の細骨材のみの骨材の場合(通常モルタルという)で構成されたものも、概念としては含む。
【0057】
また、第一実施例では、ゼオライトとセメントと水とを混合することでゼオライトを含んだコンクリート状の充填材1を形成したが、所定部位に予め骨材となる砂利等を配設し、該配設した砂利等の隙間にゼオライトを含んだ充填材1を充填して乾燥固化し、所謂プレパクトコンクリートを形成しても良い。
【0058】
第一実施例は上述のようにしたから、前記充填材1は、有害物質を水と共に吸着でき、よって、適所に充填することで、コンクリート製の構造物から流出する有害物質を吸着したり、汚染土壌の有害物質を吸着したりできる。
【0059】
尚、第一実施例で有害物質とは、人体に悪影響を及ぼし得る物質を示しており、例えば、Zn2+,Pb2+,Ni2+,Hg2+,Ca2+,Mg2+,Cd2+,Cu2+,Cr6+,NH4+,H+である。
【0060】
また、前記充填材1は、普通のコンクリートと構造が同様であるから、秀れた強度,耐久性等のコンクリートの諸特性を発揮することができる。また、当然ながら、建築物の補強等の効果も発揮することができる。
【0061】
また、前記充填材1は、所定粒径以下(例えば5mmよりも小さい粒径)のゼオライトを選別して分離し、該ゼオライトにセメント及び水を加えることで形成されているから、充填材1中のゼオライトの比表面積は大きく、これにより、秀れた吸着作用を発揮する充填材1を製造することができる。
【0062】
また、前記所定粒径以下のゼオライトが骨材である為、充填材1中に極端に大きな骨材が混在しない為、充填材1は全体として均一化されており、よって、秀れた強度を発揮し得る充填材1を製造することができる。また、ブリージングが少ない充填材1にできる為、品質の良い充填を行うことができる。
【0063】
以下、第一実施例の効果を確認した実験結果について説明する。
【0064】
実験例
本実験例は、下記表1に示すように、ゼオライトとセメントと水との混合割合を,ゼオライト(尚、図中では処理Zと記載)が32.2%(重量),セメントが(尚、図中では普通Ceと記載)9.7%(重量),水が58.1%(重量)に夫々設定した充填材の種々の性質についての実験例である。
【0065】
【表1】
【0066】
先ず、ゼオライトの粒度分布についての実験を行った。
【0067】
下記表2は、所定粒径(mm)のゼオライトを含んだコンクリート状の充填材を、邂逅処理した充填材と邂逅処理しない充填材とに分け、夫々の水の通過重量百分率(%)を示している。
【0068】
ゼオライトの粒度分布は、表2に示すように、同じ粒径のゼオライトを用いる場合には、邂逅処理したゼオライトの粒度分布の方が、邂逅処理しないゼオライトの粒度分布よりも細粒化して充填材としては良好であることが確認された。
【0069】
尚、表3は、表2における数値をグラフ化したものである。
【0070】
【表2】
【0071】
【表3】
【0072】
次に、充填材1の流動性についての実験を行った。
【0073】
表4は、充填材1の流動性の実験結果前記充填材1のフロー試験(日本道路公団基準「エアモルタル及びエアミルクの試験法」1,2シリンダー法(JHS A 313))の結果を示している。
【0074】
この表4によれば、練混ぜ直後でフロー値が31cmと大きな流動性を有し、また、フロー値が半減するのに3時間を要していることから、充填材として良好な流動性を有することが確認された。
【0075】
【表4】
【0076】
次に、充填材1のブリージングについて実験を行った。
【0077】
表5は、液状の充填材を適所に充填して固化させる際の、充填直後(即ち、充填材1がスラリー状態時)の充填材の体積に対する固化させた後の充填材1の体積の減少率(即ち、ブリージング率)を示している。
【0078】
表5によれば、JSCEの合格基準である1%未満という条件を十分にクリアしていることが確認された。尚、この条件を満たした充填材1には、亀裂等の破損は見られなかった。
【0079】
従って、前記充填材1は、従来のコンクリートが固化する際に見られるブリージングによる体積の減少を気にすることなく、該充填材を所望する通りに固化することができる。
【0080】
【表5】
【0081】
次に、充填材1の性質安定性について実験を行った。
【0082】
表6は、上記混合割合の充填材1を三つのサンプルに分け、夫々のサンプルの密度及び強度を示している。
【0083】
この表6によれば、用意した三つのサンプルが夫々略同一の密度と強度を発揮することが確認された。
【0084】
従って、同じ条件で製造した充填材1は略同じ強度を発揮し得ることから、秀れた性質安定性を有していると言える。
【0085】
【表6】
【0086】
上記の各実験結果によれば、第一実施例の充填材1は、様々な状況,場面に応じて使用することができ、様々な効果を発揮できることが確認された。以下、この第一実施例のいくつかの具体例を示す。
【0087】
また、図2は第二実施例,図3,4は第三実施例,図5は第四実施例,図6は第五実施例,図7は第六実施例,図8は第七実施例,図9は第八実施例を図示している。
【0088】
尚、第二実施例から第八実施例までの充填材1は、該充填材1の混合割合をセメント1重量部に対して水1〜10重量部とし、ゼオライトの混合割合は、全体重量比で5〜40%に設定したものを採用している。
【0089】
第二実施例について説明する(図2参照)。
【0090】
第二実施例は、構造物2(例えば土台)の周辺地盤に前記充填材1を充填し、この充填材1を固化することで構造物2の周囲に充填材1を添設状態で設けるものである。
【0091】
具体的には、構造物2のコンクリート製の土台を形成する際に発生する空隙部若しくは凹部(この空隙部若しくは凹部とは、地盤を掘削して形成した空隙部内に構造物2を設けた後、この構造物2の周囲に埋め戻した埋め戻し土の沈下等により構造物2周辺に形成される凹部や、前記コンクリート製の土台を形成する際に用いた矢板を除去することにより形成される空隙部をいう。)に前記充填材1を充填し、固化することで形成している。尚、充填材1は、構造物2の周囲全部を囲繞するように設けると良い。
【0092】
第二実施例によれば、充填材1のセメントに含まれる有害物質が流出し易い該充填材1の打設時に、該有害物質を充填材1自体が吸着する為、充填材1から前記有害物質が外部へ放出されることはない。また、たとえ前記構造物2が、有害物質を含むセメント等の材料を入れたコンクリートで形成されたものであり、この構造物2に経年変化によりひび割れが生じ、該ひび割れた部位に雨水等の水分が入り込み、該水分が該コンクリートから流出する際に有害物質を含むセメント等の材料から有害物質が流出しても、該構造物2の周囲を覆うように充填した前記充填材1の吸着作用により、該有害物質は水と共に吸着されることになる。
【0093】
第二実施例は上述のように構成したから、たとえ有害物質を含むセメント等の材料を入れたコンクリートで形成した構造物2から有害物質が流出しても、該有害物質は水と共に充填材1に吸着される。
【0094】
よって、産業廃棄物の埋設量を減少させ得るコンクリート、即ち、有害物質を含むセメント等の材料を入れたコンクリートを用いて構造物2を形成しても、この構造物2から有害物質が流出して周辺地盤が汚染されてしまうおそれはない。
【0095】
また、前記充填材1は、構造物2の周辺地盤に存在する有害物質や、構造物2周辺に流れる地下水に含まれる有害物質を地中の水分と共に吸着できる為、該構造物2周辺の地盤を浄化することもできる。
【0096】
また、埋め戻し土の沈下等で構造物2周辺に発生する凹部や構造物2を形成する際に用いた矢板を除去することにより生じる空隙部に単に充填材1を流し込んで固化させるだけで形成できる為、該構造物2の周囲(例えば周囲全部)に極めて簡単に配設することができる。
【0097】
第三実施例について説明する(図3,図4参照)。
【0098】
第三実施例は、地盤を掘削して所定深さの穴を形成し、この穴に遮水性の防護シートを敷設し、この防護シート上に廃棄物を投入して埋設する埋立て式の廃棄物処分場5の周囲に、該廃棄物処分場5を囲繞する状態で設けられる有害物質拡散防護壁6(以下、防護壁6とする。)を、前記充填材1により形成した場合である。
【0099】
この防護壁6は、廃棄物処分場5を囲繞する状態で凹部(例えば凹溝)を形成し、この凹部に前記充填材1を充填して固化させることで形成する。
【0100】
また、防護壁6は、図4に示すように、該防護壁6の下端が廃棄物処分場5の下端よりも下方まで達するように形成し、廃棄物処分場5から有害物質が仮に外部へ流出しても該防護壁6により有害物質の流出が阻止され、該有害物質が防護壁6の外部へ拡散しないように構成している。
【0101】
第三実施例によれば、廃棄物処分場5から万一、有害物質が地中へ漏出して拡散しようとしても、防護壁6を形成する充填材1の吸着作用により、該有害物質が充填材1に吸着されることになる。
【0102】
また、有害物質が地中へ漏出しようとしても、該有害物質は前記防護壁6によって確実にせき止められることになる。
【0103】
また、防護壁6の下端は廃棄物処分場5の下端よりも下方まで達している為、有害物質が下方に漏出して拡散しようとしても防護壁6によって阻止できることになる。尚、下端部は粘性土層のように遮水性の高い土層に嵌入することで更に良好な効果を発揮できる。
【0104】
第三実施例は上述のようにするから、廃棄物処分場5から万一、有害物質が地中へ漏出して拡散しようとしても、防護壁6を形成する充填材1の吸着作用により該有害物質は確実に吸着される為、有害物質が地域外へ拡散してしまうことはない。
【0105】
また、防護壁6が壁として存在することにより、有害物質の拡散を阻止できる為、該有害物質が地域外へ拡散することを一層確実に阻止することができる。
【0106】
また、防護壁6は、該防護壁6の下端が廃棄物処分場5の下端よりも下方まで達するように形成され、更に遮水性の高い土層にまで嵌入されている為、万一、有害物質が廃棄物処分場5から漏出して下方へ拡散しようとしても該有害物質の拡散を確実に阻止して地盤の汚染を防止することができる。
【0107】
また、防護壁6を形成した地盤中に既に有害物質が存在していたとしても、充填材1の秀れた吸着作用により、該地盤中の有害物質を吸着して廃棄物処分場5の周辺地盤を浄化することもできる。
【0108】
また、廃棄物を大量に埋め立てた後に有害物質の漏出が発見されると、例えば埋め立てた廃棄物を掘り返して、該廃棄物を埋め立てていた穴に敷設された防護シートの破損部を修理しなければならなくなる為、極めて大掛かりな作業となってしまう。この有害物質の漏出が発見されるのは、大抵地盤がかなり汚染された後であることが少なくなく、一旦土壌が汚染されてしまうと、該汚染された土壌を元通りに改善するには極めて長い時間がかかり、その上、人体にも悪影響を及ぼしてしまう可能性が高い為、大変な社会問題となる懸念がある。
【0109】
この点、第三実施例によれば、防護壁6が廃棄物処分場5の周囲に存在することにより、有害物質が地域外へ拡散することを阻止でき、更に該有害物質を防護壁6に吸着する為、処分場5の周辺地盤が汚染されることもない。
【0110】
第四実施例について説明する(図5参照)。
【0111】
第四実施例は、構造物2が地盤上で安定する為に地中深くに埋設される基礎杭8を前記充填材1により形成する場合である。
【0112】
地面7に所定の大きさ(基礎杭8を形成し得る大きさ)の穴を形成し、この穴に鉄筋を配設し、該鉄筋の配設した穴に前記充填材1を充填して固化させることで基礎杭8を形成する。
【0113】
そして、この基礎杭8上に構造物2としてビル等を構築する。
【0114】
第四実施例によれば、基礎杭8を形成する為の穴に充填材1を充填した際、該充填材1に含まれる有害物質が該充填材1によって吸着されるため、該充填時に外部に放出されない。また、基礎杭8上に構築される構造物2が、有害物質を含むセメント等の材料を入れたコンクリートにより形成され、経年変化等によって該コンクリートにひびが入り、このひびが入った部位から有害物質が流出して周辺地盤に拡散しようとしても、この流出しようとする有害物質は基礎杭8を形成する充填材1によって吸着されることになる。
【0115】
また、前記基礎杭8を形成する充填材1の吸着作用により、基礎杭8の周辺地盤に存在する有害物質も吸着されることとなる。
【0116】
第四実施例は上述のようにするから、基礎杭8上に構築される構造物2から有害物質が流出しても、該構造物2に併設されて有害物質吸着部4となる該基礎杭8を形成する充填材1に、該有害物質が吸着される為、構造物2の周辺地盤が汚染されることはない。
【0117】
また、充填材1で形成された基礎杭8は、該基礎杭8の周辺地盤に存在する有害物質を吸着できる為、必然的に基礎杭8の周辺地盤を浄化することができる。
【0118】
また、基礎杭8の付近を流れる地下水中に有害物質が含まれている場合には、該基礎杭8を形成する充填材1の吸着作用により該有害物質を吸着できる為、この汚染された地下水を浄化することもできる。
【0119】
尚、第四実施例の基礎杭8と略同じ形状のものを、同様の方法により地盤中に、上部に構造物を配設することなく、単に設けて有害物質吸着部4とすることで、該地盤の周辺を浄化することもできる。
【0120】
第五実施例について説明する(図6参照)。
【0121】
第五実施例は、地山22に掘削装置(シールド機)を導入し、この掘削装置により地山22を掘削すると共に該掘削装置の後方に下水管等を流す為の管材21を配設し、更に、この管材21と地山22との隙間を裏込材20で埋めることで該管材21を安定させる地下埋設管の配設方法において、前記裏込材20として前記充填材1を使用したものである。
【0122】
また、第五実施例では、管材21の周囲(例えば周囲全部)に裏込材20を設けた構成としている。
【0123】
第五実施例によれば、前記充填材1に含まれる有害物質が裏込注入時に外部に放出されないことになる。また、有害物質を含むセメント等の材料を入れたコンクリートにより形成された管材21を採用し、この管材21に経年変化等によりひび割れが生じて該ひび割れた部位から有害物質が流出しても、該管材21の周囲全周には裏込材20が配設され、この裏込材20が有害物質吸着部4となっているから、該流出した有害物質は該有害物質吸着部4に吸着されることとなる。
【0124】
また、この際、管材21中に有害物質を含んだ汚水が流れて管材21のひび割れ部分から管材21外部へ流出しようとしても、前記有害物質吸着部4となっている裏込材20により該有害物質を確実に吸着できることとなる。
【0125】
また、裏込材20である有害物質吸着部4の吸着作用により、該有害物質吸着部4(裏込材20)の周囲地盤に存在する有害物質を吸着できることとなる。
【0126】
第五実施例は上述のように構成したから、前記地中に埋設される管材として、有害物質を含むセメント等の材料を入れたコンクリートにより形成された管材21を採用した際、この管材21からたとえ有害物質が流出しても、該流出した有害物質が確実に裏込材20に吸着される為、該管材21の周辺地盤が有害物質によって汚染されてしまうことはない。また、この際、管材21中に有害物質を含んだ汚水が流れて管材21のひび割れ部分から管材21外部へこの汚水が流出しようとしても、前記裏込材20が有害物質吸着部4となって該有害物質を確実に吸着する為、管材21の周辺地盤が汚染されることはない。
【0127】
また、前記裏込材20の吸着作用により、地中に埋設した裏込材20の周辺地盤の有害物質が吸着される為、該裏込材20の周辺地盤は浄化されることになる。
【0128】
また、前記裏込材20を、所定粒径以下のゼオライトを骨材とした流動性の高いコンクリート状の充填材1により形成する為、砂利や砂を骨材としたコンクリートに比し、乾燥して固化するまでの間に埋設した管材21の位置を微調整することができる。
【0129】
また、前記裏込材20を、所定粒径以下のゼオライトを骨材とした強度の高いコンクリート状の充填材1により形成する為、充填材1が固化した後は管材21が安定して配設される。
【0130】
第六実施例について説明する(図7参照)。
【0131】
第六実施例は、砂利とアスファルトにより形成され、多数の空隙部を有することで通水性を発揮する開粒度アスファルト10の該空隙部の一部若しくは全部に、前記充填材1を充填するものである。尚、図7に示す上下左右方向に規則的に配列した球形体は、開粒度アスファルト10を形成するアスファルトの粒子を示し、該粒子間に充填されているものは前記充填材1である。
【0132】
また、第六実施例では、図7に示すように、通水性を有する開粒度アスファルト10が有する空隙部の全部に吸着作用のある前記充填材1を充填することで、開粒度アスファルト10の通水性も良好に発揮させている。
【0133】
第六実施例によれば、降雨時等には、開粒度アスファルト10に充填された前記充填材1の吸着作用により、水分が吸着保持され、高温,乾燥時にこの吸着保持された水分が蒸散(気化)し、該水分が蒸散する際の蒸散熱(気化熱)により、開粒度アスファルト10及び該開粒度アスファルト10の周辺の温度の上昇が抑制されることとなる。
【0134】
第六実施例は上述のように構成したから、通水性を発揮する開粒度アスファルト10は保水性をも発揮できる開粒度アスファルト10となり、高温時には、水分が蒸散する際の蒸散熱(気化熱)により、開粒度アスファルト10及び該開粒度アスファルト10の周辺の温度の上昇を抑制して、都市部の高温化をもたらすヒートアイランド現象を抑制することができる。
【0135】
また、降水時に開粒度アスファルト10に充填した充填材1に吸着保持された水分は、乾燥時にも放出されることで、保湿作用も発揮することができる。尚、砂利等を先に配設し、そこに充填材1を充填する所謂プレパクトコンクリートを形成してコンクリートを構築する方法を採用しても良い。
【0136】
第七実施例について説明する(図8参照)。
【0137】
第七実施例は、ビル等の建築物11の屋上に、前記充填材1を充填し得る充填部(例えば凹部)を設け、この充填部に充填材1を充填して固化した場合である。
【0138】
尚、充填部となる凹部は、既存の建築物11の屋上に枠部を設けることで形成しても良いし、建築物11を建築する際に形成しても良い。
【0139】
また、図中符号19は、雨水や水道水等を循環・供給する為の有孔管を示している。
【0140】
第七実施例によれば、降雨時等に前記屋上に充填された充填材1に水分が吸着保持され、この吸着保持された水分が、高温時に蒸散(気化)することで、該水分が蒸散(気化)する際の蒸散熱(気化熱)により、前記充填材1及び充填材1周辺の温度の上昇が抑制されることとなる。
【0141】
第七実施例は上述のように構成したから、建築物11に保水性を有する屋上を形成でき、これにより、都市部一帯が高温化となるヒートアイランド現象を抑制することができる。
【0142】
また、前記充填材1を充填した建築物11の屋上の温度上昇を抑制できることで、建築物11の内部の温度上昇を抑制でき、これにより、夏場の冷房コストを低減することができる。
【0143】
第八実施例について説明する(図9参照)。
【0144】
第八実施例は、ビル等の建築物11の外面側壁部に、前記充填材1を充填できる充填部(例えば凹部)を設け、この充填部に充填材1を充填して外壁13を形成した場合である。
【0145】
即ち、建築物11の外面側壁部に前記充填材1を充填し得る充填部を設け、この充填部に充填材1を塗布又は吹き付けして乾燥し、固化させることで外壁13を形成している。
【0146】
第八実施例は上述のように構成したから、建築物11に保水性を有する外壁13を形成することができ、これにより、都市部の高温化をもたらすヒートアイランド現象を抑制することができる。
【0147】
また、外壁13を形成する充填材1に吸着保持された水分は、該外壁13に長期間保持される為、建築物11を定常的に湿潤状態とすることができ、これにより、建築物11が乾燥状態となることを可及的に防止することができる。
【0148】
尚、第八実施例では、建築物11の外面側壁部に充填材1を充填し得る充填部を設けた構成としたが、充填部を設けずに、建築物11の外面側壁部に充填材1を直接塗布又は吹き付けする等して外壁13を形成する構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一実施例のゼオライトを骨材としたコンクリート状の充填材1の製造フローチャートを示す説明図である。
【図2】 第二実施例の説明側面断面図である。
【図3】 第三実施例の説明平面図である。
【図4】 第三実施例の側面断面図である。
【図5】 第四実施例の説明側面断面図である。
【図6】 第五実施例の説明縦断面図である。
【図7】 第六実施例の説明図である。
【図8】 第七実施例の説明側面断面図である。
【図9】 第八実施例の説明側面断面図である。
【符号の説明】
1 充填材
2 構造物
4 有害物質吸着部
5 処分場
6 防護壁
7 地面
8 基礎杭
10 開粒度アスファルト
11 建築物
13 外壁
20 裏込材
21 管材
22 地山
Claims (14)
- セメントと、水と、骨材とを混合することで形成される充填材の製造方法であって、前記骨材として多孔質状物質のゼオライトを採用し、このゼオライトに水を加えた後、邂逅処理し、この邂逅処理したゼオライトと水との混合物から所定範囲の粒径のゼオライトを選別して水と共に分離し、この所定範囲の粒径のゼオライトと水との混合物に、更にセメントを混合することで、ゼオライトの吸着作用により有害物質若しくは水を吸着し得る機能を有する充填材を製造することを特徴とする充填材の製造方法。
- 請求項1記載の充填材の製造方法において、前記セメントと前記水との混合割合は、前記セメント1重量部に対して前記水1〜10重量部とし、前記ゼオライトの混合割合は、全体重量比で5〜40%とすることを特徴とする充填材の製造方法。
- 所定部位に粗骨材を配設し、この粗骨材を配設した部位に、請求項1,2いずれか1項に記載の充填材の製造方法により製造された充填材を充填固定してプレパクトコンクリートを形成することを特徴とするプレパクトコンクリートの形成方法。
- 請求項3記載のプレパクトコンクリートの形成方法において、前記粗骨材が砂利であることを特徴とするプレパクトコンクリートの形成方法。
- 構造物の構築の際に周辺地盤に発生する空隙部若しくは凹部に請求項1,2いずれか1項に記載の充填材の製造方法により製造された充填材を充填固化することで前記構造物の周辺地盤に有害物質吸着部を形成すると共に該構造物の周辺を強化することを特徴とするゼオライトを含んだ充填材の使用方法。
- 廃棄物を廃棄処分する処分場の周辺地盤に該処分場を囲繞する状態で所定深さの凹部を形成し、この空隙部に請求項1,2いずれか1項に記載の充填材の製造方法により製造された充填材を充填固化することで前記処分場から有害物質が漏出することを防止すると共に該有害物質を吸着する防護壁を形成することを特徴とするゼオライトを含んだ充填材の使用方法。
- 地面に形成した穴に請求項1,2いずれか1項に記載の充填材の製造方法により製造された充填材を充填固化することで基礎杭を形成し、この基礎杭上に構造物を構築することで該構造物に有害物質を吸着し得る有害物質吸着部を設けることを特徴とするゼオライトを含んだ充填材の使用方法。
- 地面に立穴を形成し、この立穴に請求項1,2いずれか1項に記載の充填材の製造方法により製造された充填材を充填固化することで杭状体を形成し、この杭状体に周辺地盤の有害物質を吸着し得る有害物質吸着部を設けることを特徴とするゼオライトを含んだ充填材の使用方法。
- 地山に掘削装置を導入し、この掘削装置により地山を掘削すると共に該掘削装置の後方に下水等を流す管材を配設し、更に、この管材と地山との隙間を裏込材で埋めることで該管材を安定させる管材の配設方法において、前記裏込材として請求項1,2いずれか1項に記載の充填材の製造方法により製造された充填材を採用し、この充填材を充填固化することで管材と地山との間に有害物質を吸着する有害物質吸着部を形成し、この有害物質吸着部により周辺地盤又は前記管材から漏出する有害物質を吸着し得るようにすることを特徴とする管材の配設方法。
- 砂利とアスファルトとにより形成され、多数の空隙部を有することで通水性を発揮する開粒度アスファルトの該空隙部に請求項1,2いずれか1項に記載の充填材の製造方法により製造された充填材を充填固化することで前記開粒度アスファルトに保水機能を付加せしめることを特徴とするゼオライトを含んだ充填材の使用方法。
- 建築物の所定部位に請求項1,2いずれか1項に記載の充填材の製造方法により製造された充填材を充填固化することで前記建築物に保水機能を付加することを特徴とするゼオライトを含んだ充填材の使用方法。
- 請求項11記載のゼオライトを含んだ充填材の使用方法において、前記充填材を前記建築物の外面部に露出状態で充填固化することを特徴とするゼオライトを含んだ充填材の使用方法。
- 請求項11記載のゼオライトを含んだ充填材の使用方法において、前記充填材を前記建築物の屋上に充填することを特徴とするゼオライトを含んだ充填材の使用方法。
- 請求項11記載のゼオライトを含んだ充填材の使用方法において、前記充填材を前記建築物の側面部に充填することを特徴とするゼオライトを含んだ充填材の使用方法。
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