JP4390268B2 - 粒径分布測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、粉粒体試料などの粒子の粒径分布を測定する粒径分布測定装置に関するものである。
粒子の測定技術は、薬品、食品、セラミックス、化粧品、塗料、色素など広い分野にわたって、粉粒体の性能を決定し、また、評価する上で不可欠であり、その重要性は日増しに高まっている。このような粉粒体の粒径分布を測定する手法の一つにレーザ回折/散乱式粒径分布測定装置がある。例えば特許文献1に示すものは、試料としての粉粒体を分散媒中に分布拡散して試料液とし、この試料液をフローセルに供給し、その状態でフローセルに対してレーザ光を照射し、そのとき試料液中の粒子によって散乱されたレーザ光を光検出部で検出し、これによって得られる回折及び/又は散乱光の強度を、フランホーファ回折やミー散乱理論に基づいて演算処理部で処理し、試料の粒径分布を求めるものである。
特開2000−155088号公報
ところで、このような粒径分布測定装置は、一般の機器同様、出荷時やメンテナンス時にそれが正常に動作しているかどうかの動作確認や性能検査等を要する。しかしながら、この種の粒径分布測定装置には一般の機器にはない特殊な事情がある。
例えば、演算処理部において粒径分布を算出するソフトウェアが正常に動作しているかどうかを確認したい場合、予め粒径分布の判明している標準試料を用いて測定を行い、本来得られるはずの粒径分布が演算処理部において実際に得られるか否かによって、ソフトウェアに異常の疑いがあるか否かを判断するのが通例である。しかしながら、標準試料は高価であるため、確認作業の度にこのような標準試料を使っていたのでは、出荷やメンテナンス時の費用が高くつくという特有の問題がある。
また、光学測定系の重要な構成要素である光検出部の性能検査や性能評価を行いたい場合にも、やはり前述した標準試料を使用して測定を行い、演算処理部において得られる粒子径が本来の粒子径を基準に所定の規格内に入っているか否かによって、規格外の場合に光検出部に不良の疑いがあると判断し、必要であれば個別に光検出部の出力を検査して、不良箇所を特定するのが通例である。しかしながら、この場合にも高価な標準試料を大量に使用するため、上記と同様の特有の問題がある。
さらに、叙述のごとく演算処理部のみからソフトウェアや光検出部の動作確認、性能検査等を行っていたのでは、ソフトウェアを構成するプログラムやデータの異常なのか、光検出部の異常なのかが判別できない場合がある。このような場合には、測定時の処理条件を再度確認したり、条件の一部を変える等して再度測定を行うしかなく、不良箇所の発見に多くの時間と手間を要しているという実情がある。
本発明は、叙述したこの種の装置に特有の課題に新たに着目することによりなされたものであって、ソフトウェアや光検出部に異常がないか否かを安価に且つ迅速に検証できる構成を備えた新規有用な粒径分布測定装置を提供することを目的としている。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
先ず、ソフトウェア等に異常がないか否かを的確に判断できるようにするためには、予め基準試料を使用した測定によって演算処理部から得られた最終的な演算結果である粒径分布データを記憶する基準分布データ記憶部と、前記測定時に光検出部が出力したと同様の信号を擬似信号として発生する擬似信号発生部と、動作確認時等にこの擬似信号発生部で発生する擬似信号を演算処理部に入力することにより当該演算処理部において得られる最終的な演算結果である粒径分布データを記憶する実分布データ記憶部と、これら基準分布データ記憶部及び実分布データ記憶部に記憶されている最終的な演算結果である分布データを取り出して比較処理する分布データ比較処理部とを具備しておくのがよい。
このようなものであると、演算処理部に擬似信号を入力して、その演算結果である実分布データと基準分布データ記憶部に記憶させてある基準分布データとを比較するだけであるので、基準試料を不要にすることができる。このため、出荷やメンテナンス等に要するコストを有効に削減することが可能となる。しかも、演算処理部への入力条件すなわち光検出部の出力信号と擬似信号とは予め行う演算時と実演算時で揃えてあるので、分布データ比較処理部において分布データの比較結果が異なれば、高い確率で演算処理部にソフトウェア等の異常が存すると推定することができる。
随時簡単にこのような検査ができるようにするためには、光検出部の出力する信号又は擬似信号発生部で発生する擬似信号の何れかを切換部を介して選択的に演算処理部に入力し得るように構成しておくことが望ましい。
基準試料は、必ずしも標準試料である必要はない。より安価に上記の試験を行うためには、基準試料に、測定対象となる試料を標準化した標準試料に代えて蛍光体を用い、検査光を照射することにより発光する蛍光を光検出部に検出させて擬似信号を発生させるように構成することも有効である。
分布データ比較処理部は、両分布データ間の格差が対比可能なように表示部上に重畳表示若しくは並列表示するものであることが望ましい。
自動的にソフトウェアの異常等を検出するためには、分布データ比較処理部は、両分布データ間の格差が一定の許容範囲内にあるか否かを判断し、超えると判断した場合に異常を報知する出力をなすものであることがより望ましい。
一方、光検出部に異常がないか否かを的確に判断するためには、予め基準試料に検査光を照射することにより光検出部から出力された信号を記憶する基準信号記憶部と、動作確認時等に同様の条件で前記基準試料に検査光を照射することにより光検出部から出力される信号を記憶する実信号記憶部と、これら基準信号記憶部及び実信号記憶部に記憶されている信号同士を取り出して比較処理する信号比較処理部とを具備しておくのがよい。
このようなものであると、光検出部に異常がなければ実信号は基準信号に合致するはずであるから、信号比較処理部の比較処理結果が異なれば高い確率で光検出部に受光器等に異常が存すると推定することができる。しかも、このように異常個所の特定が迅速に行えれば、使用する基準試料も最小限に抑えることができるため、出荷やメンテナンス等に要するコストを更に削減することが可能になる。勿論、上記と同様、基準試料は必ずしも標準試料である必要はない。
信号比較処理部は、両信号の信号レベル間の格差が対比可能なように表示部上に重畳表示若しくは並列表示するものであることが望ましい。
自動的にソフトウェアの異常等を検出するためには、両信号の信号レベル間の格差が一定の許容範囲内にあるか否かを判断し、越えると判断した場合に異常を報知する出力をなすものであることがより望ましい。
本発明は、以上のような構成であるから、ソフトウェアや光検出部に異常がないか否かを安価に且つ迅速に検証できる構成を備えた新規有用な粒径分布測定装置を提供し、これにより出荷時やメンテナンス時の便を有効に向上させることが可能となる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1及び図2は、この発明の一実施形態に係る光散乱式粒径分布測定装置の構成を概略的に示す図である。この粒径分布測定装置は、いわゆる湿式フローセルタイプと称されるもので、粒子を分散媒3a中に分散させた試料液1aをフローセル12に導入して検査光2aを照射し、その回折及び/又は散乱光を光検出部20Xで検出して、この光検出部20Xから出力される信号Sに基づいて演算処理部26が前記試料の粒径分布を測定するものである。
フローセル12は試料液循環系1によって試料液1aを供給されるもので、この試料液循環系1は、循環バス11と前記フローセル12の間を送液ポンプ16を有する循環流路13を介し接続して粉粒体試料xの粒子を分散媒3a中に分散させた試料液1aを循環させるようにしたものである。
循環バス11は、投入される粉粒体試料x(あるいはスラリー)とこれを分散させる分散媒3a(例えば純水やアルコールなど)とを混合して試料液1aとするもので、攪拌羽根15によって攪拌されるようにしている。
フローセル12は、試料室A内に配置され、外部から導入される試料液1aを一対の透光性のある透明板の間に液密に流通させて外部に導出し得るようにしたもので、透明板に検査光としてレーザ光2aが照射される。
なお、この装置には、前記試料液循環系1に分散媒3aを供給する分散媒供給系3と、前記循環流路1の一部に試料液1aを排水する試料液排水系4とが付帯している。
一方、光検出部20Xは、光照射部20Y及び演算処理部26等とともに光学式測定系を構成する。
光学系測定系2は、図1に示すように、フローセル12を収容した試料室Aを包囲するようにして、光照射部20Yを構成するレーザ光源21及び投光レンズ22と、光検出部20Xを構成する狭角散乱光検出器23及び広角散乱光検出器24を配置するとともに、狭角散乱光検出器23及び広角散乱光検出器24から出力される信号Sを信号処理部25を経て演算処理部26に入力し、所定の演算処理を行うようにしたものである。
レーザ光源21は、フローセル12の対面位置に設けられ、平行なレーザ光2aを発光する。投光レンズ22はレーザ光源21とフローセル12との間に設けられ、レーザ光源21から出たレーザ光2aを適宜集光してフローセル12内の試料液1aに照射させる。
狭角散乱光検出器23は、フローセル12と直接対面しない位置、すなわちフローセル12を通過し可動ミラー23aで反射させたレーザ光2aが集光して焦点を結ぶ位置に配置される。この狭角散乱光検出器23は、集光レンズ22の光軸を中心として互いに半径の異なるリング状または半リング状の受光面をもつフォトセンサを複数個同心状に配列したもので、フローセル12内の粒子によって回折または散乱した集光レーザ光2xのうち比較的小さい角度で散乱/回折した光を各散乱角ごとにそれぞれ受光して、それらの光強度を測定するものである。すなわち、相対的に外周側に配置されるフォトセンサが散乱角のより大きい光を受光し、内周側に配置されるフォトセンサが散乱角のより小さい光を受光する。一般に粒子径が小さいほど散乱は大きくなるので、これにより外周側のフォトセンサの検出する光強度は粒子径のより小さい粒子の量を反映し、内周側のフォトセンサの検出する光強度は粒子径のより大きい試料粒子の量を反映していることになる。
広角散乱光検出器24は、フローセル12の周囲に構成され、フローセル12内のより粒子径の小さい粒子によって回折または散乱した集光レーザ光2xのうち比較的大きい角度で散乱/回折した光を、各散乱角ごとに個別に検出する。具体的にこの広角散乱光検出器24は、狭角散乱光検出器23へ入光する集光レーザ光2xと異なる角度で散乱するレーザ光2xを受光し得る位置に設けられる複数のフォトセンサ24a〜24hからなり、それぞれの配設角度に応じて、フローセル12内の粒子による散乱光を散乱角度ごとに検出する。フォトセンサ24a〜24eが前方散乱光を、フォトセンサ24f〜24hが後方散乱光をそれぞれ検出する。これらのフォトセンサ24a〜24eには、必要に応じてプリアンプが設けられる。
信号処理部25は、上記狭角散乱光検出器23やフォトセンサ24a〜24hから出力される信号を順次取り込み、AD変換して、演算処理部26に出力する。
演算処理部26は、この実施形態においては汎用のコンピュータの機能を利用したもので、図3に示すように、CPU26a、メモリ26b、入出力インターフェース26c及びユーザーインターフェース26dを具備し、メモリ26bには、ディジタル信号に変換された狭角散乱光検出器23及びフォトセンサ24a〜24hの出力(光強度に関するディジタルデータ)を、フラウンホーファ回折理論やミー散乱理論に基づいて処理し、粒子群における粒径分布を求めるためのプログラムP等が格納してある。そして、CPU26aは適宜これらのプログラムP等を読み出して所定の演算、加工を施し、その演算結果をメモリ26bに記憶し、或いはユーザーインターフェース26dの一部を構成するディスプレイ等に表示する。図4はそのプログラムPのモジュールを示すもので、光検出部20Xが出力する信号Sを逐次読み込むステップS1と、読み込んだデータを高速フーリエ変換(FFT)にかけてパワースペクトルを演算するステップS2と、そのパワースペクトルに基づき異なる粒子径ごとの存在割合すなわち粒径分布データDを生成するステップS3とからなる。
なお、この種の測定において、濃度を一定に保つことは測定を適正に行う上で極めて重要であるため、前記演算処理部26は、試料液1aの濃度チェックを行うプログラムも実行するようにしている。すなわち、循環流路7内を循環する状態のもとで、測定系2のレーザ光源21からレーザ光2aをフローセル12に向けて照射することにより、そのときの光源光量と狭角散乱光検出器23の中心に位置する透過光検出器23bが検出する透過光量との割合すなわち透過率に基づいて行われる。濃度チェックのための前記プログラムはメモリ26b内に格納してあり、CPU26aは分散処理動作の開始に伴いそのプログラムを読み出して実行するようにしている。また、本実施形態は大粒子から微小粒子までのより幅広い測定レンジを確保するために、上記レーザ光2aのみならず、図1に示すような異なる波長のLED光2zを併用することもできるようにしている。この装置には、そのために前記レーザ光源21、投光レンズ22、狭角散乱光検出器23に対応するLED光源21z、投光レンズ22z、受光器23zが設けてある。上記フォトセンサ24d、24e等はこのLED光2zの散乱光を受光するためにも用いられる。
このような構成において、本実施形態は、上記粒径分布算出用プログラム等のソフトウェアの動作確認を行うために、図5に示すように予め適正に試験した際に演算処理部26が出力する粒径分布データDpを基準分布データ記憶部51に記憶させておき、動作確認時に図6に示すように擬似信号発生部52から演算処理部26に擬似信号Svを入力して、その際に演算処理部26が算出する粒径分布データDvが上記粒径分布データDpと同じ演算結果となるか否かを分布データ比較処理部53において判別し得るようにしている。
基準分布データ記憶部51は、予め基準試料Wを使用した測定によって演算処理部26から得られた粒径分布データDpを記憶する。すなわち、基準試料Wとしてたとえば予め粒径分布のわかっている標準試料を用い、正常に動作する粒径分布測定装置を用いてかかる測定を行う。このとき得られる粒径分布データDpは上記粒径分布算出用のプログラムPに記憶させてもよいし、「検証用データファイル」として数値をデータファイル化してこの演算処理部26に接続される外部のPCのハードディスクに記憶したり、または、FDなどの外部記憶媒体に記憶し、更には電気通信回線を通じて接続可能なサーバ等に記憶させてもよい。勿論、基準試料に標準試料を用いる必要は必ずしもない。
擬似信号発生部52は、光検出部20Xの出力電流に代えて定電流源(または定電圧源)を用い、前記測定時に光検出部20Xを構成する狭角散乱光検出器23や広角散乱光検出器24が出力した信号Spと同様の電流信号を擬似信号Svとして発生させる。この擬似信号Svは実際の信号Spに代えて演算処理部26に入力される。光検出部20Xの出力する信号Sp又は擬似信号発生部52の発生する信号Svの何れを演算処理部26に入力するかは、スイッチやユーザーインターフェース26dなどを利用した適宜の切換部において選択可能とされる。すなわち、この擬似信号発生部52は、予めなされた計算結果である粒径分布Dpになるような信号出力Svを発生するため、演算処理部26で実行する粒径分布算出用のプログラム等に異常がない限り、この擬似信号Svを入力すれば常に予め測定した分布データDpと同一結果の分布データDvを再現性よく出力させることができる。
動作確認時にこの擬似信号発生部52で発生する擬似信号Svに基づいて演算処理部26が出力する粒径分布データDvは、実分布データ記憶部54に少なくとも一時的に記憶される。その実分布データ記憶部54は内部メモリやハードディスクなど特に問わない。
分布データ比較処理部53は、これら基準分布データ記憶部51及び実分布データ記憶部54に記憶されている分布データDp、Dvを取り出して比較処理する。比較処理は、両分布データDp、Dv間の格差が対比可能なようにモニター等の表示部53a上に並列表示若しくは重畳表示したり、或いは、両分布データDp、Dv間の格差が予め定めた一定の許容範囲内にあるか否(例えばDvがDpの±5%以内に収まっているか否)を判断し、超えると判断した場合に報知部53bにおいて異常を報知する出力をなす。報知は前記表示部53a上にその旨を表示することにより行ってもよく、音声や警告音により行ってもよい。
図8(a)は上記の動作確認手順が一連に行われる場合のプログラムの概要をフローチャートで示しており、擬似信号Svを入力して演算処理部26で粒径分布の算出を行い(S11)、その粒径分布データDvを一旦記憶して(S12)、この粒径分布データDvを既に記憶してある粒径分布データDpとともに読み出し(S13)、これらを比較処理する(S14)。
また、上記構成に加えて、本実施形態は、動作確認を通じて光検出部20Xの性能検査や性能評価を行うために、予め適正に測定を行った際に図5に示す光検出部20Xから出力される信号Spを基準信号記憶部55に記憶させておき、性能検査時等に検査光2aを照射した際、図7に示すように実際に光検出部20Xから出力される信号Srが前記信号Spと同じであるか否かを信号比較処理部56において判別し得るようにしている。
基準信号記憶部55は、予め正常に動作する粒径分布測定装置において基準試料Wに検査光2aを照射することにより光検出部20Xから出力された信号Spを記憶する。この基準信号記憶部55の具体的な記憶場所は、上記基準分布データ記憶部51と同様、特に限定されない。
動作確認時に同様の条件で前記基準試料Wに検査光2aを照射することにより光検出部20Xから出力される信号Srは、内部メモリ等の実信号記憶部57に少なくとも一時的に記憶される。
信号比較処理部56は、これら基準信号記憶部55及び実信号記憶部57に記憶されている信号Sp,Srを取り出して比較処理する。比較処理は、両信号Sp、Srの信号レベル間の格差が対比可能なように表示部53a上に並列表示若しくは重畳表示したり、或いは、両信号Sp,Srの信号レベル間の格差が予め定めた一定の許容範囲内にあるか否(例えばSrがSpの±5%以内に収まっているか否)を判断し、超えると判断した場合に報知部53bにおいて異常を報知する出力をなす等を行う。この報知も前記表示部53a上に表示することにより行ってもよく、音声や警告音により行ってもよい。
図8(b)は上記の動作確認手順が一連に行われる場合のプログラムの概要をフローチャートで示しており、検査光2aを照射して(S21)、光検出部20Xから出力される信号Svを一旦記憶し(S22)、この信号Svを既に記憶してある基準となる信号Spとともに読み出し(S23)、これらを比較処理する(S24)。
なお、予め行う測定時に濃度その他の測定条件を記憶しておき、動作確認時の測定条件とともに、比較処理部53、56において表示部53aに設けた表示欄53cに対比可能に表示させるようにしてもよい。このようにすれば、データ比較の際に、装置校正条件なども同時に比較検討できるようになる。
以上述べたように、この実施形態は、予め基準試料Wを使用した測定によって演算処理部26から得られた粒径分布データDpを記憶する基準分布データ記憶部51と、測定時に光検出部20Xが出力した信号Spと同様の信号を擬似信号Svとして発生する擬似信号発生部52と、動作確認時等にこの擬似信号発生部52で発生する擬似信号Svを演算処理部26に入力することにより演算処理部26において得られる粒径分布データDvを記憶する実分布データ記憶部54と、これら基準分布データ記憶部51及び実分布データ記憶部54に記憶されている分布データDp,Dvを取り出して比較処理する分布データ比較処理部53とを備えるものである。
このようなものであると、演算処理部26に擬似信号Svを入力して、その演算結果である実分布データDvと基準分布データ記憶部51に記憶させてある基準分布データDpとを比較するだけであるので、図6に示す構成に明らかなように基準試料Wを用いずに動作確認を行うことができる。このため、出荷やメンテナンス等に要するコストを有効に削減することが可能となる。しかも、演算処理部26への入力条件すなわち光検出部20Xの出力信号Spと擬似信号Svとは予め行う演算時と実演算時で揃えてあるので、分布データ比較処理部53において分布データDp,Dvの比較結果が異なれば、高い確率で演算処理部26を構成するソフトウェア等に破損やバグ等の異常が存すると推定してこれに迅速に対処することができる。
特に、光検出部20Xの出力する信号Sp又は擬似信号発生部52で発生する擬似信号Svの何れかをスイッチやインターフェース26d等の切換部を介して選択的に演算処理部26に入力し得るようにしているので、随時簡単にこのような検査を行うことができ、メンテナンスの便を更に向上させることができる。
また、分布データ比較処理部53は、両分布データDp,Dv間の格差が対比可能なように表示部53a上に重畳表示若しくは並列表示するようにしているので、例えば図6に示す分布状況等を目視により仔細に検討すればプログラムPにどのような異常が存するか等の検討を有効に行うことができる。
特に、分布データ比較処理部53は、両分布データDp,Dv間の格差が一定の許容範囲内にあるか否かを判断して、超えると判断した場合に報知分53bにおいて異常を報知する出力をなすこともできるようにしているので、ソフトウェア等の異常発見を自動的に行うことも可能になる。
一方、この実施形態は、予め基準試料Wに検査光2aを照射することにより光検出部20Xから出力された信号Spを記憶する基準信号記憶部55と、動作確認時等に同様の条件で基準試料20Xに検査光2aを照射することにより光検出部20Xから出力される信号Srを記憶する実信号記憶部57と、これら基準信号記憶部55及び実信号記憶部57に記憶されている信号Sp、Sr同士を取り出して比較処理する信号比較処理部56とをも備えるものである。
このようなものであると、光検出部20Xに異常がなければ実信号Srは基準信号Spに合致するはずであるから、信号比較処理部56の比較処理結果が異なれば高い確率で光検出部20Xの各種フォトセンサ等に初期不良や経年劣化等の異常が存すると推定することができる。しかも、このように異常個所の特定が迅速に行えれば、試行錯誤で異常個所を特定するために何回も試験を繰り返し行うことが不要となり、使用する基準試料Wも最小限に抑えて、出荷やメンテナンス等に要するコストを更に削減することが可能になる。勿論、上記と同様、基準試料Wは必ずしも標準試料である必要はない。
特に、信号比較処理部56は、両信号Sp,Srの信号レベル間の格差が対比可能なように表示部53a上に重畳表示若しくは並列表示するものであり、また、両信号Sp,Srの信号レベル間の格差が一定の許容範囲内にあるか否かを判断して越えると判断した場合に報知分53bにおいて異常を報知する出力をなすものであるため、プログラム等の動作確認に関して上述したと同様の効果をここにおいても奏することができる。
なお、基準試料は、必ずしも標準試料である必要はない。より安価に上記の試験を行うためには、基準試料に、測定対象となる試料を標準化した標準試料に代えて蛍光体を同じ位置に置き、検査光を照射することにより散乱光に代えて蛍光を発光させて、これを光検出部に検出させて擬似信号を発生させるようにすることで、高価な標準試料を不要にすることも可能になる。
その他の構成も、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の一実施形態に係る粒径分布測定装置の概要を示すシステム図。 図1のシステム図を補足する図。 同実施形態で用いる演算処理部の構成説明図。 同実施形態で用いる粒径分布算出用のプログラムの概要を示す図。 同実施形態におけるソフトウェアの動作確認や光検出部の性能検査等のために予め行う粒径分布測定時の概略構成を示す図。 同実施形態におけるソフトウェアの動作確認等のための概略構成を示す図。 同実施形態における光検出部の性能検査等のための概略構成を示す図。 同実施形態におけるソフトウェアの動作確認や光検出部の性能確認等のための処理手順の概要を示すフローチャート。
符号の説明
1a…試料液
3a…分散媒
12…フローセル
26…演算処理部
20X…光検出部
51…基準分布データ記憶部
52…擬似信号発生部
53…分布データ比較処理部
54…実分布データ記憶部
55…基準信号記憶部
56…信号比較処理部
57…実信号記憶部

Claims (8)

  1. 粒子を分散媒中に分散させた試料液をセルに導入して検査光を照射し、その回折及び/又は散乱光を光検出部で検出して、この光検出部から出力される信号に基づいて演算処理部が前記試料の粒径分布を測定するようにしたものにおいて、
    予め基準試料を使用した測定によって演算処理部から得られた最終的な演算結果である粒径分布データを記憶する基準分布データ記憶部と、前記測定時に光検出部が出力したと同様の信号を擬似信号として発生する擬似信号発生部と、動作確認時等にこの擬似信号発生部で発生する擬似信号を演算処理部に入力することにより当該演算処理部において得られる最終的な演算結果である粒径分布データを記憶する実分布データ記憶部と、これら基準分布データ記憶部及び実分布データ記憶部に記憶されている最終的な演算結果である分布データを取り出して比較処理する分布データ比較処理部とを具備してなることを特徴とする粒径分布測定装置。
  2. 光検出部の出力する信号又は擬似信号発生部で発生する擬似信号の何れかを切換部を介して選択的に演算処理部に入力し得るようにしている請求項1記載の粒径分布測定装置。
  3. 基準試料に、測定対象となる試料を標準化した標準試料に代えて蛍光体を用い、検査光を照射することにより発光する蛍光を光検出部に検出させて擬似信号を発生させるようにしている請求項1又は2記載の粒径分布測定装置。
  4. 分布データ比較処理部は、両分布データ間の格差が対比可能なように表示部上に重畳表示若しくは並列表示するものである請求項1、2又は3記載の粒径分布測定装置。
  5. 分布データ比較処理部は、両分布データ間の格差が予め定めた一定の許容範囲内にあるか否かを判断し、超えると判断した場合に異常を報知する出力をなすものである請求項1、2又は3記載の粒径分布測定装置。
  6. 予め基準試料に検査光を照射することにより光検出部から出力された信号を記憶する基準信号記憶部と、動作確認時等に同様の条件で前記基準試料に検査光を照射することにより光検出部から出力される信号を記憶する実信号記憶部と、これら基準信号記憶部及び実信号記憶部に記憶されている信号を取り出して比較処理する信号比較処理部とを更に具備してなることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5粒径分布測定装置。
  7. 信号比較処理部は、両信号の信号レベル間の格差が対比可能なように表示部上に重畳表示若しくは並列表示するものである請求項6記載の粒径分布測定装置。
  8. 信号比較処理部は、両信号の信号レベル間の格差が一定の許容範囲内にあるか否かを判断し、越えると判断した場合に異常を報知する出力をなすものである請求項6記載の粒径分布測定装置。
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