JP4388187B6 - ポペット弁のプレス成形法 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、鋼板をプレス成形して成形するポペット弁とプレス成形法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、エンジンのポペット弁を中空に作り、その中にナトリウムを封入したものが知られている。また、出願人は先に、エンジンのポペット弁を主としてプレス加工を用いて製造する方法として、ポペット弁のステムを弁ガイドによって摺動自在に支承される摺動部と摺動部に連なるフレア部を塑性加工し、そのフレア部へ円板状の弁体を摩擦溶接して製作する製作方法を提案した(特願平11−373363号)。
【0003】
そこでは、フレア部の端面を弁体をなす円板の側面に押し付けつゝ回転させ、摩擦熱で溶接した。この溶接方法は摩擦によって、まず、表面に付着している酸化鉄その他の不純物が排除され、鉄の部分同志が摩擦されるので、電気やガスによる溶接に比して強固な結合が行われる。
【0004】
【発明が解決すべき課題】
しかしながら、フレア部の肉厚が薄過ぎると、フレア部を弁体へ押し付けて回転させるとき、面圧でフレア部が座屈を起こしてしまい、十分な圧接力が得られないことがあり、十分な結合強度が得られないことがあった。また、フレア部の座屈を回避するには板厚を増せばよいが、フレア部の板厚を増すと、ステムの肉厚も同時に厚くなってしまい、ステムの軽量化が損なわれる。
また、フレア部の肉厚が薄過ぎると、燃焼ガスによって加熱されたとき弁体の剛性が過度に低くなり、着座面と弁座との密着度が低下し、エンジンの始動不良を起こしたり耐久性の低下させることがあった。
このような不具合を解消するは、摺動部に比してフレア部の肉厚を厚くすれば解消できるが、そのような加工は従来の技術では著しく困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題は金属板を絞り加工してフレア部の端部径と略同径に形成された円筒壁とその一端を閉じる底壁とを有するカップ状の材料を作り、それをパンチとダイスからなる数対の塑性型によって底壁側から円筒壁の開放端へ向けて塑性加工して縮径と同時に軸方向に伸長させることによって前記円筒壁の開放端に数個の段部からなる段状部を形成し、その段状部を金型によって挟圧加工してフレア部を成形する工程によって解決される。
【0007】
【作用】
フレア部の大径端の肉厚が厚く成形され、摩擦溶接の際や、燃焼室の熱を受けた状態で弁座へ着座する際の高い応力に耐える機械的に高強度を有する。
素材である金属板は絞り加工によって引き続き行われるしごき加工の材料であるカップ形の半成品に成形される。そのカップ形の半成品は一端の開いた円筒壁と、その円筒壁の他端を閉じる底壁とからなり、扱き工程では前記底壁側から開放端へ向けて扱き、外周を縮径させると同時に軸方向に伸長する。
扱き工程は数段に亘って行われ、扱き端に僅かに扱き残しが作られる。そのため、その扱き残しは数段の加工にともなって数個の段部からなる段状部となる。また、その段状部は後段に加工されたもの程、肉厚が薄いものになる。
扱き工程が終わると、段状部が挟圧加工によって、フレア部のつけ根から端部へ向かうにつれて肉厚が厚くなる滑らかな曲線に成形される。そしてフレア部をトリミングして仕上げる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の最良の実施態様を説明する。図1中、10は本発明の製造方法によって製造されたポペット弁の一例である。ポペット弁10は金属板の一種である鋼板をプレス成形して作られた中空のステム11と、そのステム11の一端に摩擦溶接された弁体12とを有する。なお、金属板は鋼板の他、ステンレス板チタニウム板などが使用される。
【0009】
ステム11はエンジンのバルブガイド13によって摺動自在に支持される摺動部14と、その摺動部14の一端に一体的に成形されたフレア部15とを有する。摺動部14は比較的薄肉の断面円形の直管状に作られ、フレア部15は摺動部14の一端から弁体12の方向へ向けて外径が拡大された部分であり、その端面に前記弁体12が溶着される。仮想線で示すWは、溶接による接合線を示す。なお、前記フレア部15は摺動部14から端部へ向けて二次曲線的に外径を増すとともに、その板厚も徐々に増加するように加工されている。
【0010】
図2はこの成形法において使用される円板形素材17であり、鋼板を円形に打ち抜いて作られている。円板形素材17は絞り加工によって図3(a)で示す第2半成品20へと変形される。この工程で使用される金型は図4で示すように、前記フレア部15の大径部と略同径の軸孔90dを持つダイス90と、その軸孔90d内へ進退する円筒部91aを備えたパンチ91を含む。なお、90aはノックアウト、90bは押し出しばねである。
【0011】
この工程ではパンチ91の円筒部91aが軸孔90dの中へ進出すると、円板形素材17は円筒部91aに当接する部分から軸孔90dの中へ押し込まれ、フレア部15の外径と略同径の第1円筒面21と、その一端を閉じる第1底面22とを有するカップ状の第1半成品20が作られる。第1半成品20の板厚は、もとの平板状の円形板素材17から立体的な形状に変化する他、その板厚が全体的にやゝ薄肉となる。
【0012】
第1半成品20は、次いで、扱き加工によって図3(b)で示す第2半成品30に変形される。この工程で使用される扱き加工のための金型は、図5で示すように、ダイス92とパンチ93からなる。ダイス92は入り口に形成される軸孔92bを有する。パンチ93もこれに対応した軸部93bを有する。そしてダイス92の軸孔92bとパンチ93の外径93bとの間隙は前記第1半成品20の板厚よりやゝ狭い環状の空間として設定されている。
また、パンチ93とパンチ91の直径比は0.75から0.82にするのが好ましい。
【0013】
この工程ではパンチ93に第1半成品20を嵌めてダイス92の軸孔93b内へ進出させる。まず、第1半成品20の第1円筒面21が軸孔92bによって外周を扱かれ、その肉厚と直径を減じるとともに軸方向の長さを伸長させる。パンチ93が軸孔内を進行し終端に近くなって、前記パンチ93の下端部と底部との間に、第1半成品20を挟圧した処でこの工程が終了し第2半成品30が出来上がる。よって、第2半成品30は第1半成品20に比してやゝ小径で薄肉となった第2円筒面31と小径になった第2底面32とを有する他、第2円筒面31の開口端に前記第1円筒面21の端部とそれに連なる水平部とによって形成される第1段部33が形成される。
【0014】
第2半成品30は次いで、図6で示すように、ダイス94とパンチ95により扱き加工され、図3(c)で示す第3半成品40になる。すなわち、前工程における扱き加工と略同様に、前記第2円筒面31が扱かれてその肉厚と直径を減じ、同時に軸方向の長さを伸長させた第3円筒面41と第3底面42とを有する第3半成品40ができ上がる。また、第3円筒面41の開口端には、第2円筒面31の端部とそれに連なる水平部とによって前記第1段部33に連続して第2段部43が形成される。
【0015】
第3半成品40は図7で示すように、前記第2半成品30が第3半成品40へと変形する過程と略同様にして、第4半成品50へと変形される。第4半成品50は図3(d)で示すように、摺動部14をなす小径で薄肉に形成された第4円筒面51と、その一端を閉じる第4底面52とを有する。第4円筒面51の他端には第4円筒面41の端部とそれに連なる水平部とによって第4段部53が形成される。第4段部53は先に作られている2個の段部33、43とともに、第4円筒面51から段階状に外径が拡大し、その包絡線が円錐形をなす段状部55を形成する。
必要により半成品は同様に形成されて第11半成品までに及ぶのが普通で、トランスファープレスにより自動工作がなされる。
【0016】
前記段状部55は、引き続く仕上げ工程において、図8(a)で示すように、下型71と上型72とからなる成形型により、フレア部15が形成される。フレア部15は段状部55が二次曲線的に外径を増加させる略傘形の滑らかな曲線に成形され、かつ、その肉厚は摺動部14より厚肉で、摺動部14側から端部へ向かうにつれて厚肉となる。もっとも、この形状は必須ではなく、同図(b)で示すように、円錐型のシート面16に形成することも可能である。
ここでは扱き加工金型について述べたが、絞り加工金型にしてもよく、一般的には塑性加工金型全部について実施できる。
【0017】
【発明の効果】
本願に係るポペット弁の製造方法の発明によれば、摺動部を絞り加工によって成形する工程の中で、フレア部をなす大径で板厚の厚い部分を成形できるので、製造工程が簡略化される。
などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の一実施例を示すポペット弁の断面図である。
【図2】 円板形素材を示すもので、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図3】 ステム材料の変形状態を示す工程図である。
【図4】 第1半成品の加工工程を示す金型の断面図である。
【図5】 第2半成品の加工工程を示す金型の断面図である。
【図6】 第3半成品の加工工程を示す金型の断面図である。
【図7】 第4半成品の加工工程を示す金型の断面図である。
【図8】 フレア部の加工工程における金型の要部を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
10・・・・ポペット弁
11・・・・ステム
12・・・・弁体
13・・・・バルブガイド
14・・・・摺動部
15・・・・フレア部
16・・・・シート面
17・・・・円板形素材
20・・・・第1半成品
21・・・・第1円筒面
22・・・・第1底面
30・・・・第2半成品
31・・・・第2円筒面
32・・・・第2底面
33・・・・段部
40・・・・第3半成品
41・・・・第3円筒面
42・・・・第3底面
43・・・・段部
50・・・・第4半成品
51・・・・第4円筒面
52・・・・第4底面
53・・・・段部
55・・・・段状部
71・・・・下型
72・・・・下型
90・・・・ダイス
90a・・・ノックアウト
90b・・・押し出しばね
90d・・・軸孔
91・・・・パンチ
91a・・・円筒部
92・・・・ダイス
92、94、96・・・・ダイス
92b・・・軸孔
93・・・・パンチ
93b・・・軸部
95、97・・・・パンチ
W・・・・接合線
【産業上の利用分野】
この発明は、鋼板をプレス成形して成形するポペット弁とプレス成形法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、エンジンのポペット弁を中空に作り、その中にナトリウムを封入したものが知られている。また、出願人は先に、エンジンのポペット弁を主としてプレス加工を用いて製造する方法として、ポペット弁のステムを弁ガイドによって摺動自在に支承される摺動部と摺動部に連なるフレア部を塑性加工し、そのフレア部へ円板状の弁体を摩擦溶接して製作する製作方法を提案した(特願平11−373363号)。
【0003】
そこでは、フレア部の端面を弁体をなす円板の側面に押し付けつゝ回転させ、摩擦熱で溶接した。この溶接方法は摩擦によって、まず、表面に付着している酸化鉄その他の不純物が排除され、鉄の部分同志が摩擦されるので、電気やガスによる溶接に比して強固な結合が行われる。
【0004】
【発明が解決すべき課題】
しかしながら、フレア部の肉厚が薄過ぎると、フレア部を弁体へ押し付けて回転させるとき、面圧でフレア部が座屈を起こしてしまい、十分な圧接力が得られないことがあり、十分な結合強度が得られないことがあった。また、フレア部の座屈を回避するには板厚を増せばよいが、フレア部の板厚を増すと、ステムの肉厚も同時に厚くなってしまい、ステムの軽量化が損なわれる。
また、フレア部の肉厚が薄過ぎると、燃焼ガスによって加熱されたとき弁体の剛性が過度に低くなり、着座面と弁座との密着度が低下し、エンジンの始動不良を起こしたり耐久性の低下させることがあった。
このような不具合を解消するは、摺動部に比してフレア部の肉厚を厚くすれば解消できるが、そのような加工は従来の技術では著しく困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題は金属板を絞り加工してフレア部の端部径と略同径に形成された円筒壁とその一端を閉じる底壁とを有するカップ状の材料を作り、それをパンチとダイスからなる数対の塑性型によって底壁側から円筒壁の開放端へ向けて塑性加工して縮径と同時に軸方向に伸長させることによって前記円筒壁の開放端に数個の段部からなる段状部を形成し、その段状部を金型によって挟圧加工してフレア部を成形する工程によって解決される。
【0007】
【作用】
フレア部の大径端の肉厚が厚く成形され、摩擦溶接の際や、燃焼室の熱を受けた状態で弁座へ着座する際の高い応力に耐える機械的に高強度を有する。
素材である金属板は絞り加工によって引き続き行われるしごき加工の材料であるカップ形の半成品に成形される。そのカップ形の半成品は一端の開いた円筒壁と、その円筒壁の他端を閉じる底壁とからなり、扱き工程では前記底壁側から開放端へ向けて扱き、外周を縮径させると同時に軸方向に伸長する。
扱き工程は数段に亘って行われ、扱き端に僅かに扱き残しが作られる。そのため、その扱き残しは数段の加工にともなって数個の段部からなる段状部となる。また、その段状部は後段に加工されたもの程、肉厚が薄いものになる。
扱き工程が終わると、段状部が挟圧加工によって、フレア部のつけ根から端部へ向かうにつれて肉厚が厚くなる滑らかな曲線に成形される。そしてフレア部をトリミングして仕上げる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の最良の実施態様を説明する。図1中、10は本発明の製造方法によって製造されたポペット弁の一例である。ポペット弁10は金属板の一種である鋼板をプレス成形して作られた中空のステム11と、そのステム11の一端に摩擦溶接された弁体12とを有する。なお、金属板は鋼板の他、ステンレス板チタニウム板などが使用される。
【0009】
ステム11はエンジンのバルブガイド13によって摺動自在に支持される摺動部14と、その摺動部14の一端に一体的に成形されたフレア部15とを有する。摺動部14は比較的薄肉の断面円形の直管状に作られ、フレア部15は摺動部14の一端から弁体12の方向へ向けて外径が拡大された部分であり、その端面に前記弁体12が溶着される。仮想線で示すWは、溶接による接合線を示す。なお、前記フレア部15は摺動部14から端部へ向けて二次曲線的に外径を増すとともに、その板厚も徐々に増加するように加工されている。
【0010】
図2はこの成形法において使用される円板形素材17であり、鋼板を円形に打ち抜いて作られている。円板形素材17は絞り加工によって図3(a)で示す第2半成品20へと変形される。この工程で使用される金型は図4で示すように、前記フレア部15の大径部と略同径の軸孔90dを持つダイス90と、その軸孔90d内へ進退する円筒部91aを備えたパンチ91を含む。なお、90aはノックアウト、90bは押し出しばねである。
【0011】
この工程ではパンチ91の円筒部91aが軸孔90dの中へ進出すると、円板形素材17は円筒部91aに当接する部分から軸孔90dの中へ押し込まれ、フレア部15の外径と略同径の第1円筒面21と、その一端を閉じる第1底面22とを有するカップ状の第1半成品20が作られる。第1半成品20の板厚は、もとの平板状の円形板素材17から立体的な形状に変化する他、その板厚が全体的にやゝ薄肉となる。
【0012】
第1半成品20は、次いで、扱き加工によって図3(b)で示す第2半成品30に変形される。この工程で使用される扱き加工のための金型は、図5で示すように、ダイス92とパンチ93からなる。ダイス92は入り口に形成される軸孔92bを有する。パンチ93もこれに対応した軸部93bを有する。そしてダイス92の軸孔92bとパンチ93の外径93bとの間隙は前記第1半成品20の板厚よりやゝ狭い環状の空間として設定されている。
また、パンチ93とパンチ91の直径比は0.75から0.82にするのが好ましい。
【0013】
この工程ではパンチ93に第1半成品20を嵌めてダイス92の軸孔93b内へ進出させる。まず、第1半成品20の第1円筒面21が軸孔92bによって外周を扱かれ、その肉厚と直径を減じるとともに軸方向の長さを伸長させる。パンチ93が軸孔内を進行し終端に近くなって、前記パンチ93の下端部と底部との間に、第1半成品20を挟圧した処でこの工程が終了し第2半成品30が出来上がる。よって、第2半成品30は第1半成品20に比してやゝ小径で薄肉となった第2円筒面31と小径になった第2底面32とを有する他、第2円筒面31の開口端に前記第1円筒面21の端部とそれに連なる水平部とによって形成される第1段部33が形成される。
【0014】
第2半成品30は次いで、図6で示すように、ダイス94とパンチ95により扱き加工され、図3(c)で示す第3半成品40になる。すなわち、前工程における扱き加工と略同様に、前記第2円筒面31が扱かれてその肉厚と直径を減じ、同時に軸方向の長さを伸長させた第3円筒面41と第3底面42とを有する第3半成品40ができ上がる。また、第3円筒面41の開口端には、第2円筒面31の端部とそれに連なる水平部とによって前記第1段部33に連続して第2段部43が形成される。
【0015】
第3半成品40は図7で示すように、前記第2半成品30が第3半成品40へと変形する過程と略同様にして、第4半成品50へと変形される。第4半成品50は図3(d)で示すように、摺動部14をなす小径で薄肉に形成された第4円筒面51と、その一端を閉じる第4底面52とを有する。第4円筒面51の他端には第4円筒面41の端部とそれに連なる水平部とによって第4段部53が形成される。第4段部53は先に作られている2個の段部33、43とともに、第4円筒面51から段階状に外径が拡大し、その包絡線が円錐形をなす段状部55を形成する。
必要により半成品は同様に形成されて第11半成品までに及ぶのが普通で、トランスファープレスにより自動工作がなされる。
【0016】
前記段状部55は、引き続く仕上げ工程において、図8(a)で示すように、下型71と上型72とからなる成形型により、フレア部15が形成される。フレア部15は段状部55が二次曲線的に外径を増加させる略傘形の滑らかな曲線に成形され、かつ、その肉厚は摺動部14より厚肉で、摺動部14側から端部へ向かうにつれて厚肉となる。もっとも、この形状は必須ではなく、同図(b)で示すように、円錐型のシート面16に形成することも可能である。
ここでは扱き加工金型について述べたが、絞り加工金型にしてもよく、一般的には塑性加工金型全部について実施できる。
【0017】
【発明の効果】
本願に係るポペット弁の製造方法の発明によれば、摺動部を絞り加工によって成形する工程の中で、フレア部をなす大径で板厚の厚い部分を成形できるので、製造工程が簡略化される。
などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の一実施例を示すポペット弁の断面図である。
【図2】 円板形素材を示すもので、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図3】 ステム材料の変形状態を示す工程図である。
【図4】 第1半成品の加工工程を示す金型の断面図である。
【図5】 第2半成品の加工工程を示す金型の断面図である。
【図6】 第3半成品の加工工程を示す金型の断面図である。
【図7】 第4半成品の加工工程を示す金型の断面図である。
【図8】 フレア部の加工工程における金型の要部を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
10・・・・ポペット弁
11・・・・ステム
12・・・・弁体
13・・・・バルブガイド
14・・・・摺動部
15・・・・フレア部
16・・・・シート面
17・・・・円板形素材
20・・・・第1半成品
21・・・・第1円筒面
22・・・・第1底面
30・・・・第2半成品
31・・・・第2円筒面
32・・・・第2底面
33・・・・段部
40・・・・第3半成品
41・・・・第3円筒面
42・・・・第3底面
43・・・・段部
50・・・・第4半成品
51・・・・第4円筒面
52・・・・第4底面
53・・・・段部
55・・・・段状部
71・・・・下型
72・・・・下型
90・・・・ダイス
90a・・・ノックアウト
90b・・・押し出しばね
90d・・・軸孔
91・・・・パンチ
91a・・・円筒部
92・・・・ダイス
92、94、96・・・・ダイス
92b・・・軸孔
93・・・・パンチ
93b・・・軸部
95、97・・・・パンチ
W・・・・接合線
Claims (1)
- 金属板を絞り加工してフレア部の端部径と略同径に形成された円筒壁とその一端を閉じる底壁とを有するカップ状の材料を作り、それをパンチとダイスからなる数対の塑性型によって底壁側から円筒壁の開放端へ向けて塑性加工して縮径と同時に軸方向に伸長させることによって前記円筒壁の開放端に数個の段部からなる段状部を形成し、その段状部を金型によって挟圧加工してフレア部を成形する工程を含むポペット弁のプレス成形法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000043990A JP4388187B6 (ja) | 2000-02-22 | ポペット弁のプレス成形法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000043990A JP4388187B6 (ja) | 2000-02-22 | ポペット弁のプレス成形法 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001234714A JP2001234714A (ja) | 2001-08-31 |
JP4388187B2 JP4388187B2 (ja) | 2009-12-24 |
JP4388187B6 true JP4388187B6 (ja) | 2010-10-06 |
Family
ID=
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