JPH0144420B2 - - Google Patents

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JPH0144420B2
JPH0144420B2 JP26582985A JP26582985A JPH0144420B2 JP H0144420 B2 JPH0144420 B2 JP H0144420B2 JP 26582985 A JP26582985 A JP 26582985A JP 26582985 A JP26582985 A JP 26582985A JP H0144420 B2 JPH0144420 B2 JP H0144420B2
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Japan
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poly
bearing
forming
groove
fitting
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Masahiro Kanemitsu
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Kanemitsu KK
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Kanemitsu KK
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は軸受を有する板金製ポリVプーリの
製造方法に関し、さらに詳しくは、周壁部に所定
ピツチで並ぶ複数のポリV溝を形成すると共に、
周壁部に連接させた軸芯側の軸受嵌合部に軸受を
圧入、カシメ付けしてなる板金製ポリVプーリの
製造方法の改良に係るものである。 〔従来の技術〕 従来から、この種の板金製ポリVプーリ、すな
わち板金素材を深絞り、ならびに逆絞り成形し
て、基板部と周壁部、それに軸芯側の軸受嵌合部
をそれぞれに形成してなる予備成形部材を用い、
周壁部には、所定ピツチで並ぶ複数のV溝、いわ
ゆるポリV溝を成形すると共に、軸受嵌合部に
は、既製部品としての軸受を圧入、カシメ付けし
て構成した板金製ポリVプーリが商品化されてお
り、例えば車両用エンジン機器などの中間伝導ポ
リVプーリとして広く使用されている。 こゝで、この従来の軸受を有する板金製ポリV
プーリの製造においては、前記した基板部と周壁
部、それに軸芯側の軸受嵌合部をそれぞれに塑性
成形してなる予備成形部材に対するところの、周
壁部へのポリV溝の成形と、軸受嵌合部への既製
軸受の圧入、カシメ付けとに関し、主として完成
後の精度保持、つまりこゝでは成形されたポリV
溝の回転中心と、圧入、カシメ付けされた既製軸
受の軸芯とを、可及的に一致させる目的で、当初
にまず軸受嵌合部への既製軸受の圧入、カシメ付
けをなし、続いて周壁部へのポリV溝の塑性成形
をなすようにしている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、このようにして製造される従来
方法にあつては、まず軸受嵌合部への既製軸受の
圧入、カシメ付けをなすことにより、この既製軸
受の軸芯を基準とする予備成形部材自体の芯出し
を行なうようにし、以後の成形、こゝでは周壁部
へのポリV溝の塑性成形には、この芯出しされた
軸中心点を基準にして、成形金型へのこの予備成
形部材の保持、ならびにその成形操作をなすよう
にしているために、次のような問題を生じてい
る。 すなわち、よく知られているように、周壁部へ
のポリV溝の塑性成形に際しては、一旦、深絞り
成形された素材周壁部を、さらに肉厚化成形させ
たのち、この肉厚周壁部に対し、あらためてポリ
V溝を溝成形させるようにしており、ポリV溝自
体の溝巾および溝径、ならびにポリV溝相互のピ
ツチ間隔などについては、これを5/100mm程度ま
での、また特に回転軸芯については、より以上の
高精度に仕上げる必要があり、これらの肉厚化、
溝各成形時に、素材に加えられる応力が、同素材
内部に少なからず残留し、この残留応力の影響に
よつて所期の回転中心精度が得られないという不
利があり、またこれを避けるため、たとえ前記と
は反対の製造手順で、単にポリV溝の肉厚化、溝
の各成形後に、軸受嵌合部への既製軸受の圧入、
カシメ付けをなしたとしても、今度はこの圧入、
カシメ付け時の残留応力の影響によつて、同様な
欠点を生ずるものであつた。 〔問題点を解決するための手段〕 この発明は従来のこのような問題点に鑑み、軸
受を有する板金製ポリVプーリを、板金素材から
可及的簡単かつ容易に、しかも高精度に成形加工
して構成させるための、量産性に優れた製造方法
を提供することを目的とし、特にポリV溝を成形
する周壁部と支持壁部間、および既製軸受の圧
入、カシメ付けをなす軸受嵌合部と支持壁部間に
それぞれ折返し膨出部を形成させ、さらに支持壁
部を、各折返し膨出部に連接して内側へコンケー
ブ状に緩く彎曲させ、これらの各折返し膨出部、
および支持壁部により、周壁部でのポリV溝の塑
性成形、および軸受嵌合部での既製軸受の圧入嵌
着の際に生ずるそれぞれの内部応力を吸収できる
ようにさせて、所期の成形精度維持を果し得るよ
うにしたものである。 すなわち、この発明は、板金素材を深絞り成形
して、基板部と粗周壁部からなるカツプ状素材を
形成させるカツプ状素材形成工程と、前記粗周壁
部に傾斜段部を成形して、粗周壁部を開口縁部側
のポリV溝成形部と基板部側の予備成形部とに区
分させる段部形成工程と、前記予備成形部と基板
部とを逆絞りして内側へ折返し、これらの各部間
に外側へ突出した内周側折返し膨出部を形成させ
て、予備成形部により軸受支承部、基板部により
反転基板部をそれぞれに形成させる粗予備成形素
材形成工程と、前記軸受支承部、反転基板部をさ
らに内側へ逆絞り再成形して、前記ポリV溝成形
部と傾斜段部との間に外側へ突出した外周側折返
し膨出部を形成させると共に、内周側、外周側の
両折返し膨出部間の傾斜段部を内側へコンケーブ
状に緩く彎曲した支持壁部とする予備成形素材形
成工程と、前記ポリV溝成形部を厚肉化相当分だ
け外側に撓曲して膨出部を形成させ、かつ同厚肉
化膨出部を圧扁して、ポリV溝成形厚肉部を撓曲
度合対応に厚肉化させる厚肉化形成工程と、前記
ポリV溝成形厚肉部に対し、適宜ポリV溝を形成
させるポリV溝形成工程と、前記反転基板部の中
心部側を切断除去して軸受嵌合部を形成させる軸
受部形成工程と、前記軸受支承部を外周側から支
持し、前記軸受嵌着部の内側に既製軸受を圧入、
カシメ付けして嵌着させる軸受圧入、カシメ付け
工程とを、少なくとも順次に含むことを特徴とす
る軸受を有する板金製ポリVプーリの製造方法で
ある。 〔作用〕 従つてこの発明方法では、基板部と周壁部から
なるカツプ状素材を用い、その周壁部上にポリV
溝を成形させ、かつ軸芯部の軸受嵌着部内に既製
軸受を圧入、カシメ付けした板金製ポリVプーリ
の製造方法にあつて、これらのポリV溝を形成す
る周壁部と支持壁部との間、また既製軸受を嵌着
する軸受嵌着部と支持壁部との間に、それぞれ折
返し膨出部を設け、さらに支持壁部を、各折返し
膨出部に連接して内側へコンケーブ状に緩く彎曲
させているために、これらの各折返し膨出部、お
よび支持壁部が、それぞれに一種の緩衝部を構成
して、成形加工時に周壁部、および軸受嵌合部に
作用する内部応力、すなわち成形応力、残留応力
などを効果的に吸収、緩衝でき、これによつてこ
の種の軸受を有する板金製ポリVプーリを高精度
で得られるのである。 〔実施例〕 以下この発明に係る軸受を有する板金製ポリV
プーリの製造方法の一実施例につき、第1図およ
び第2図を参照して詳細に説明する。 第1図aないしiはこの実施例に係る板金製ポ
リVプーリ、こゝでは周壁部に所定ピツチで並ぶ
複数のポリV溝を形成した板金製ポリVプーリに
あつて、その製造方法の板金素材から製品に至る
主要段階毎の加工態様をそれぞれに示す半截断面
図である。 すなわち、まず第1図において、この実施例方
法の場合には、 所定厚さの板金素材を深絞り成形して、基板部
21と開口縁部22a側に鍔部23をもつ粗周壁
部22とからなるカツプ状素材11を形成させる
カツプ状素材形成工程(同図a)と、 前記カツプ状素材11の粗周壁部22に傾斜段
部31を成形し、同粗周壁部22を開口縁部22
a側のポリV溝成形部24と、基板部21側の予
備成形部25とに区分して、段付きカツプ状素材
12を得る段部形成工程(同図b)と、 前記段付きカツプ状素材12の予備成形部2
5、および基板部21側を逆絞り成形して内側へ
一旦、仮に折返し、前記傾斜段部31と予備成形
部25との間に、外側に突出した内周側折返し膨
出部41を形成させ、予備成形部25を軸受支承
部42、基板部21を反転基板部43として、粗
予備成形素材13aを得る粗予備成形素材形成工
程と(同図c)と、 前記粗予備成形素材13aの軸受支承部42、
反転基板部43をさらに内側へ逆絞り再成形し
て、前記ポリV溝成形部24と傾斜段部31との
間に、同様に外側へ突出した外周側折返し膨出部
44を形成させると共に、これらの両折返し膨出
部41,42間の傾斜段部31を内側へコンケー
プ状に緩く彎曲した支持壁部45として、予備成
形素材13を得る予備成形素材形成工程(同図
d)と、 前記予備成形素材13の鍔部23を円切り除去
した後、そのポリV溝成形部24に前記外周側折
返し膨出部44側で端部24aを残した状態で、
同ポリV溝成形部24を厚肉化相当分だけ外周側
に撓曲させた厚肉化膨出部51として、粗厚肉化
成形素材14aを得る厚肉化予備成形工程(同図
e)と、 前記粗厚肉化成形素材14aの厚肉化膨出部5
1を圧扁して、その撓曲度合対応に厚肉化された
ポリV溝成形厚肉部52を形成させ、かつ同時に
前記端部24aに近付けた一部に、ポリV溝成形
のための基準溝部62を形成させて、厚肉化成形
素材14を得る厚肉化形成工程(同図f)と、 前記厚肉化成形素材14のポリV溝成形厚肉部
52に対し、前記基準溝部62を成形基準点とし
て、前記外周側折返し膨出部44側と開口縁部2
2a側との両側部に、それぞれ立上り耳部63,
64を有して相互に並設される複数条のポリV溝
61を形成させた粗ポリV溝付き素材15aを得
るポリV溝形成工程(同図g)と、 前記粗ポリV溝付き素材15aの軸受支承部4
2、および支持壁部45を再整形させると共に、
前記反転基板部43の中心部側を、軸受支承部4
2との内周側接続部に軸受押え部71を残して切
断除去し、同部分に軸受嵌着部81を形成させ
て、ポリV溝付き素材15を得る軸受部形成工程
(同図h)と、 前記ポリV溝付き素材15の軸受嵌着部81を
構成する軸受支承部42内に、軸受押え部71に
当接するまで既製軸受91を圧入、カシメ付けし
て嵌着させる軸受圧入、カシメ付け工程(同図
i)と、 の各工程を順次に行ない、これらの各工程により
板金素材を加工成形して、目的とするところの、
外周部にポリV溝61を有し、かつ軸芯部に軸受
91を嵌着させた板金製ポリVプーリ100を製
造するのである。 また第2図a1ないしi1は前記板金製ポリV
プーリ100の同上製造方法の一層具体的な製造
工程を順次に示す断面説明図であり、各工程での
詳細を述べる。 (1) カツプ状素材形成工程(第1図a) このカツプ状素材形成工程では、第2図a1
に示すように、所定の厚さおよび外径の板金素
材を成形材料として用い、可動、固定の両内、
外絞り型111,112および押え型113に
より、所定の外径寸法、および絞り深さ寸法に
深絞り成形して、基板部21と粗周壁部22と
からなるカツプ状素材11を形成させる。そし
てこのとき、前記粗周壁部22の開口縁部22
aには、絞り成形に伴なつた余剰材料による鍔
部23が残留される。 (2) 段部形成工程(第1図b) この段部形成工程では、第2図b1に示すよ
うに、の相互に重合された内押え型211,2
12に、前記カツプ状素材11を嵌合保持させ
た状態で、予備段押しローラ213により、同
カツプ状素材11の基板部21側の粗周壁部2
2の部分を予備転造し、同部分に傾斜段部31
を成形させて、段付きカツプ状素材12を得
る。 すなわち、この工程においては、結果的にカ
ツプ状素材11の粗周壁部22に傾斜段部31
を形成することで、この粗周壁部22を、傾斜
段部21によつて大径にされた開口縁部22a
側のポリV溝成形部24と、これよりも小径に
された基板部21側の予備成形部25とに区分
させる。 (3) 粗予備成形素材形成工程(第1図c) この粗予備成形素材形成工程では、第2図c
1に示すように、相互に重合された各内押え型
311,312に、前記段付きカツプ状素材
2を嵌合保持させた状態で、内絞り型313に
よつて、同段付きカツプ状素材12の予備成形
部25と基板部21とを、所定の内径寸法、お
よび絞り深さ寸法に仮に逆絞り成形して内側に
折返し、前記傾斜段部31と予備成形部25と
の間に、外側へ突出した内周側折返し膨出部4
1を形成させて、予備成形部25により軸受支
承部42を、また基板部21により反転基板部
43をそれぞれに形成させる。 従つてこの工程においては、結果的に前記傾
斜段部31と予備成形部25とが反転状態で鋭
角状に成形されることになる。そしてこのよう
に大きな角度範囲に亘る逆絞り成形に際して
は、素材に強力な内部応力を発生するが、こゝ
ではこの鋭角状折曲部に敢えて外側へ突出する
内周側の折返し膨出部41を形成させてあるた
めに、発生した内部応力は、鋭角状に折曲され
ているが故に、この内部応力を最も逃逸させ易
くて、しかも一種の緩衝部を構成するところ
の、同折返し膨出部41に集中させることがで
きるもので、これによつてその成形をより一
層、高精度かつ容易に行なわせ得るのである。 (4) 予備成形素材形成工程(第1図d) この予備成形素材形成工程では、第2図d1
に示すように、相互に重合された内押え型31
1,312に、前記逆絞り成形された段付きカ
ツプ状素材12を嵌合保持させたまゝの状態
で、内絞り型313によつて、これをさらに一
層、絞り込んで、今度は前記ポリV溝成形部2
4と傾斜段部31との間に、前記と同様の外側
へ突出した外周側折返し膨出部44を形成さ
せ、かつこれらの両折返し膨出部41,42間
の傾斜段部31により、内側へコンケーブ状に
緩く彎曲した予備支持壁部45を形成させて、
予備成形部材13を得る。 そしてこの工程にあつては、前段階で一旦、
鋭角状に絞り込まれた内周側の折返し膨出部4
1を、再度押し開くようにして外周側の折返し
膨出部44と共に、傾斜段部31を内側へコン
ケーブ状に緩く彎曲した支持壁部45として形
成させるので、内周側の折返し膨出部41に集
中されていた内部残留応力が、これらの支持壁
部45、および折返し膨出部44に程良く分
散、解放されることになり、成形各部のなじみ
が良くなつて、高精度成形を妨げる惧れがな
い。 (5) 厚肉化予備形成工程(第1図e) この厚肉化予備形成工程では、まず第2図e
1に示すように、前記予備成形部材13を、外
押え型411と偏心された内押え型412とに
より保持させた状態で、剪断ローラ413を用
い、前記ポリV溝成形部24を所定寸法位置か
ら剪断して、前記鍔部23、ひいては余剰材料
部分を予め除去整形させたのち、これを第2図
e2に示すように、内および外押え型414お
よび415,416間で同心的に挟着保持させ
ると共に、内および外押え型415,416間
に端部24aをきつちりと挟持させた状態で、
外絞り成形部417によつて、前記ポリV溝成
形部24を、後述する厚肉化相当分だけ外周側
に撓曲成形して厚肉化膨出部51を形成させ、
このようにして粗厚肉化成形素材14aを得
る。 (6) 厚肉化形成工程(第1図f) この厚肉化形成工程では、まず第2図f1に
示すように、予備成形型511に前記粗厚肉化
成形素材14aを嵌合させると共に、同素材
4aの予備支持壁部45、内周側折返し膨出部
41、軸受支承部42および反転基板部43の
それぞれを、外側から外押え型512により同
心的に挟着保持させると共に、前記厚肉化膨出
部51については、その開口端縁、つまり前記
した開口縁部22aを予備成形型511の突当
て段部511aに突当てゝ支持させる。 そしてこの状態のまゝ、厚肉化ローラを兼ね
るポリV溝予備成形ローラ513により、前記
厚肉化膨出部51の膨出突端部を押圧するが、
こゝではこの厚肉化膨出部51の開口縁部12
aを、突当て段部511aに突当て支持させて
あるために、このローラ513のローラ面51
3aにより、同厚肉化膨出部51が次第に転造
圧扁され塑性流動成形されて、同部での所定厚
さによる厚肉化が達成されると共に、同時に同
ローラ513の突出成形面513bにより、同
厚肉化膨出部51、ひいてはこのように厚肉化
されたポリV溝成形厚肉部52の外周側折返し
膨出部44に近付けた端部24aを、外周から
絞り込むように予備転造して、同部分にポリV
溝成形のための成形基準点となる基準溝部62
を予め形成させ、このようにして厚肉化成形素
14を得る。 そしてこの場合、ポリV溝成形厚肉部52の
厚肉化のための転造成形、ならびにこれと同時
になされる基準溝部62の転造成形は、外周側
折返し膨出部44の存在によつて、内部応力の
効果的な吸収がなされ、同応力の影響を他の成
形部に及ぼす惧れがない。 (6) ポリV溝成形工程(第1図g) このポリV溝成形工程では、まず第2図g1
およびg2に示すように、前記した予備成形型
511、および成形ローラ513の組合せにつ
き、これを偏心された第1、第2ポリV溝予備
成形型515,517および成形ローラ51
6,518の組合せとに順次に組替え、かつ
こゝでも前記と同様の挟圧保持をなした状態
で、前記基準溝部62をポリV溝成形のための
一つの成形基準点に活用して、このポリV溝成
形肉厚部52に対し、第1、第2の予備転造と
しての、並列されるそれぞれに複数条の予備ポ
リV溝61a,61bを、漸次に所定寸法形状
に近付けるように、少しづゝ絞り込むと共に、
前記外周側折返し膨出部44側と開口縁部12
a側とに、それぞれ立上り耳部63,64を次
第に立上らせるように成形させる。 すなわち、こゝでは肉厚化されたポリV溝成
形肉厚部52に対して、基準溝部62がこゝで
のポリV溝成形のための成形基準点になると共
に、前記したのと同様に外周側折返し膨出部4
4の存在によつて、内部応力の効果的な吸収が
なされ、これらの第1、第2それぞれの予備転
造としての予備ポリV溝61a,61bの複数
条を、過不足のない充分な肉厚で、容易にしか
も正確な寸法形状配置によつて並列成形し得る
のである。 ついでその後、第2図g3に示すように、ポ
リV溝成形型および成形ローラの組合せを、偏
心されたポリV溝仕上げ成形型519、および
ポリV溝仕上げ成形ローラ520の組合せ組替
え、かつこゝでも前記と同様の挟圧保持をなし
た状態で、前記第2予備転造での並列される複
数条の予備ポリV溝61bを、V溝仕上げロー
ラ520により、外周からより深く絞り込んで
仕上げ転造し、同ポリV溝成形肉厚部52に対
して、並列される複数条のポリV溝61を高精
度で成形でき、このようにして粗ポリV溝付き
素材15aを得る。 そしてこゝでも、このポリV溝61の予備転
造、ならびに仕上げ転造に際しては、外周側折
返し膨出部44、そして同部に連接して内側へ
コンケーブ状に緩く彎曲形成された支持壁部4
5により、内部応力の微妙な作用が効果的に吸
収されて、成形応力、残留応力の影響を他の成
形部に及ぼす惧れが阻止される。 (7) 軸受部形成工程(第1図h) この軸受部形成工程では、まず第2図h1に
示すように、前記粗ポリV溝付き素材15
を、内押え型611,612と外押え型613
とにより前記と同様に強固に挟持させた状態
で、同粗ポリV溝付き素材15aの軸受支承部
42、および支持壁部45を、整形ロール61
4により一旦、再整形させて、寸法、精度の修
正を行なう。 この場合にも、内周側折返し膨出部41、お
よび内側へコンケープ状に緩く彎曲形成された
支持壁部45によつて整形時に加えられる内部
応力は良好に吸収される。 ついで、第2図h2に示すように、前記粗ポ
リV溝付き素材15aの軸受支承部42に連な
る反転基板部43の周辺部該当の軸受押え部7
1を、別の内押え型615と外押え型616と
により強固に挟持させた状態で、前記反転基板
部43の中心部側を、剪断型617により同軸
受押え部71の部分を残して剪断除去し、これ
らの軸受支承部42、および軸受押え部71を
含む部分に、軸受嵌着部81を形成させて、ポ
リV溝付き素材15を得る。 (8) 軸受圧入、カシメ付け工程(第1図i) この軸受圧入、カシメ付け工程では、まず第
2図i1に示すように、前記ポリV溝付き素材
15の支持壁部45を、内押え型711と外押
え型712とにより前記と同様に強固に挟持さ
せると共に、軸受支承部42の外周面基部を同
内押え型711の突出端711aにより、また
同軸受支承部42の軸受押え部71を内押え型
713によつてそれぞれに押止保持させてお
き、この状態で押込み型714を用い、軸受嵌
着部81を構成する軸受支承部42内に、既製
軸受91を軸受押え部71に当接するまで圧入
し、かつカシメ付けして嵌着させる。 そしてこの軸受圧入、カシメ付け工程におい
ては、軸受支承部42自体の外周面基部を、内
押え型711の突出端711aによつて押止さ
せ、また軸受押え部71を内押え型713によ
つて受止させたゞけであるから、既製軸受91
の圧入、カシメ付けが極めて円滑かつ容易であ
り、しかも挟圧された支持壁部45との間に内
周側の折返し膨出部41が設けられているため
に、こゝでもこの圧入、カシメ付け時に生ずる
内部応力を効果的に吸収できて、同応力の影響
を他の成形部に及ぼす惧れがない。 すなわち、以上のようにして、この実施例の
目的とするところの、外周部にポリV溝61を
有し、かつ軸芯部に軸受91を嵌着させた板金
製ポリVプーリ100を、高精度で構成し得る
のである。 〔発明の効果〕 以上詳述したようにこの発明方法によれば、基
板部と周壁部からなるカツプ状素材を用い、その
周壁部上にポリV溝を成形させ、かつ基板部を成
形した軸芯部の軸受嵌着部内に既製軸受を圧入、
カシメ付けして構成する板金製ポリVプーリの製
造方法において、深絞りされたカツプ状素材を逆
絞り加工により、ポリV溝を形成する周壁部と、
既製軸受を嵌着する軸渋嵌着部とを成形させる場
合、これらの両部間を連接する支持壁部に、それ
ぞれ内周側、外周側の折返し膨出部を設けると共
に、同支持壁部について、これを内側へコンケー
ブ状に緩く彎曲形成させてあるので、これらの各
折返し膨出部、および支持壁部が一種の緩衝部と
なつて、こゝでの周壁部の厚肉化とポリV溝の塑
性成形、ならびに既製軸受の圧入嵌着の際に、こ
れらの周壁部および軸受嵌合部にそれぞれ作用す
る内部応力、すなわち成形応力、残留応力などを
効果的に吸収できることになり、特に逆絞り再成
形時点での応力吸収作用が良好に発揮され、これ
によつて成形加工自体の容易さを図り得ると共
に、成形各部の寸法精度、殊にポリV溝と既製軸
受の回転中心精度、つまり軸芯精度を格段に向上
できるもので、この種の軸受を有する板金製ポリ
Vプーリを量産性良く高精度で製造し得るという
特長がある。
【図面の簡単な説明】
添付図面はこの発明に係る軸受を有する板金製
Vプーリの製造方法の一実施例を示しており、第
1図aないしiは板金素材から製品に至る主要段
階毎の加工態様を順次に示すそれぞれ半截断面
図、第2図a1ないしi1は同上製造方法の一層
具体的な製造工程を示すそれぞれ半截断面説明図
である。 11……カツプ状素材、12……段付きカツプ
状素材、13……予備成形素材、13a……粗予
備成形素材、14……厚肉化成形素材、14a…
…粗厚肉化成形素材、15……ポリV溝付き素
材、15a……粗ポリV溝付き素材、100……
製品としてのポリV溝を有して軸受を嵌着させた
板金製Vプーリ。21……基板部、22……粗周
壁部、24……ポリV溝成形部、25……予備成
形部。31……傾斜段部、41,44……内周
側、外周側の折返し膨出部、42……軸受支承
部、43……反転基板部、45……支持壁部。5
1……厚肉化膨出部、52……ポリV溝成形厚肉
部。61……ポリV溝、62……基準溝部。71
……軸受押え部。81……軸受嵌着部。91……
既製軸受。111……内絞り型、112……外絞
り型、113……内押え型。211,212……
内押え型、213……予備段押しローラ。31
1,312……内押え型、313……内絞り型。
411,415,416……外押え型、412,
414……内押え型、413……剪断ローラ、4
17……外絞り成形型。511,515,517
……予備成形型、512……外押え型、513,
516,518……予備成形ローラ、519……
仕上げ成形型、520……仕上げ成形ローラ。6
11,612,615……内押え型、613,6
16……外押え型、617……剪断型。711,
713……内押え型、712……外押え型、71
4……押込み型。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 板金素材を深絞り成形して、基板部と粗周壁
    部からなるカツプ状素材を形成させるカツプ状素
    材形成工程と、 前記粗周壁部に傾斜段部を成形して、粗周壁部
    を開口縁部側のポリV溝成形部と基板部側の予備
    成形部とに区分させる段部形成工程と、 前記予備成形部と基板部とを逆絞りして内側へ
    折返し、これらの各部間に外側へ突出した内周側
    折返し膨出部を形成させて、予備成形部により軸
    受支承部、基板部により反転基板部をそれぞれに
    形成させる粗予備成形素材形成工程と、 前記軸受支承部、反転基板部をさらに内側へ逆
    絞り再成形して、前記ポリV溝成形部と傾斜段部
    との間に外側へ突出した外周側折返し膨出部を形
    成させると共に、内周側、外周側の両折返し膨出
    部間の傾斜段部を内側へコンケーブ状に緩く彎曲
    した支持壁部とする予備成形素材形成工程と、 前記ポリV溝成形部を厚肉化相当分だけ外側に
    撓曲して厚肉化膨出部を形成させ、かつ同膨出部
    を圧扁して、ポリV溝成形厚肉部を撓曲度合対応
    に厚肉化させる厚肉化形成工程と、 前記ポリV溝成形厚肉部に対し、適宜ポリV溝
    を形成させるポリV溝形成工程と、 前記反転基板部の中心部側を切断除去して軸受
    嵌着部を形成させる軸受部形成工程と、 前記軸受支承部を外周側から支持し、前記軸受
    嵌着部の内側に既製軸受を圧入、カシメ付けして
    嵌着させる軸受圧入、カシメ付け工程とを、 少なくとも順次に含むことを特徴とする軸受を有
    する板金製Vプーリの製造方法。
JP26582985A 1985-11-25 1985-11-25 軸受を有する板金製ポリvプ−リの製造方法 Granted JPS62124042A (ja)

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