JPH0534544B2 - - Google Patents

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JPH0534544B2
JPH0534544B2 JP60291539A JP29153985A JPH0534544B2 JP H0534544 B2 JPH0534544 B2 JP H0534544B2 JP 60291539 A JP60291539 A JP 60291539A JP 29153985 A JP29153985 A JP 29153985A JP H0534544 B2 JPH0534544 B2 JP H0534544B2
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poly
sheet metal
peripheral wall
groove
pulley
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Masahiro Kanemitsu
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Kanemitsu KK
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はカツプ状素材の周壁部にポリV溝が
所定ピツチで形成された板金製ポリVプーリに関
する。 〔従来の技術〕 従来から、この種の板金製ポリVプーリ、すな
わち板金素材を深絞り、ならびに逆絞り成形し
て、底壁部と周壁部を形成してなるカツプ状素材
の、前記周壁部に所定ピツチで並ぶ複数のV溝、
いわゆるポリV溝を形成してなる板金製ポリVプ
ーリが商品化されており、例えば車両用エンジン
機器などの中間伝導ポリVプーリとして広く使用
されている。 ところで、この種の板金製ポリVプーリは、鋳
物製と異なり薄い板金素材を絞り加工、転造加工
等することで製作することから製品が非常に軽量
となり、またこれに巻回するベルトへの回転伝達
効率が非常に高いことから、高速回転させても、
ベルトに適正に回転伝達させることができる等、
有用な利点を有する。更に、近時では、板金製ポ
リVプーリに巻回させるポリVベルトも強度が著
しく高まり、このポリVベルトの強度の向上によ
つて、板金製ポリVプーリをかなりのスピードで
回転させても、そのポリVベルトが破断しない状
況下になつている。つまり、ポリVベルトを高速
で回転させるためには、板金製ポリVプーリに対
して非常に高い張力で巻会係合させなければなら
ないが、このように高い張力で巻回係合させて回
転させてもポリVベルトは破断しない状況下にな
つているのである。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところが、前述のように板金製ポリVプーリ
に、高い張力でポリVベルトを巻回係合し且つ回
転させると、ポリVプーリが薄い板金素材で製作
されているが故に、周壁部や底壁部或いは周壁部
と底壁部とが交叉する部分において塑性変形が生
じ易く、ポリVベルトの強度の向上に追随した対
応をでき難い面がある。 この場合、板金製ポリVプーリの変形を阻止す
るために、部材厚がかなり厚い板金素材を使用し
てポリVベルトの強度の向上に対応することが可
能であるが、このようにすると、材料費が大幅に
嵩み、また部材厚が厚い板金素材を使用して板金
製ポリVプーリを製作するとなると成形が非常に
面倒となり、更には重量も大幅に増大するなど、
板金製ポリVプーリの利点を半減させてしまう結
果となる。 本発明は、このような実情に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、材料費の嵩み、
成形の面倒、重量の増大といつた問題を生じるこ
となくポリVベルトからの押圧力による塑性変形
を有効に阻止できる板金製ホリVプーリを提供す
ることにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明の板金製ポリVプーリは、上記目的を達
成するために、底壁部に、周壁部の軸心と同心を
なく環状でかつ底壁部の径方向略全幅に亘つて周
壁部の開口部側に弧状に膨出し底壁部の径方向に
弾性変形可能で緩衝部として機能する屈曲部を形
成するようにしたものである。 〔発明の効果〕 本発明の構成によれば、回転する周壁部のポリ
V溝に係合されたポリVベルトから任意の周期で
大きな押圧力を受けたとしても、屈曲部が弾性変
形して緩衝部となるため、上記押圧力に追随し
て、上記押圧力を効果的に吸収することができ
る。そのため、周壁部や底壁部或いは周壁部と底
壁部とが交叉する部分の塑性変形を有効に防止す
ることができる。しかも、底壁部の径方向略全幅
に亘つて弧状に膨出する屈曲部としたため、繰り
返し加えられる上記押圧力に対して、疲労や応力
集中を少なくすることができ、耐久性にあまり支
障が生じない。さらには、底壁部に、底壁部の径
方向略全幅に亘つて周壁部の開口部側に弧状に膨
出する屈曲部を形成するだけのことであるから、
構成も簡単で製作も面倒とならず、かつまた重量
の増大やコストのアツプも有効に阻止できる等、
その効果は絶大である。 〔実施例〕 以下、本発明の一実施例を第1図に基づいて説
明する。 図中1は底壁部32の中央部に形成された貫通
孔に回転軸などの回転体が挿通される板金製ポリ
Vプーリで、底壁部32の周縁から筒状の周壁部
2が一体形成されていると共に、該周壁部2には
ポリV溝61……が所定ピッチで形成されてお
り、また前記底壁部32の中央部の貫通孔の周縁
部には、周壁部2の開口部22a側に突出する円
筒部42′とその先端縁部から内方に突出する環
状の鍔部71とを一体に有した軸受嵌合部81が
形成されていて、該軸受嵌合部81に軸受91を
圧入させた上、前記円筒部42′の部分を軸心側
にかしめることによつて、前記軸受91を軸受嵌
合部81内に嵌着させている。また、前記底壁部
32には、周壁部2と同心をなす環状でかつ底壁
部32の径方向略全幅に亘つて周壁部2の開口部
22a側に弧状に膨出し底壁部32の径方向に弾
性変形可能な屈曲部46を形成しており、これに
よつて周壁部2のポリV溝61に係合されるポリ
Vベルト(不図示)からの押圧力に対して前記屈
曲部46を一種の緩衝部として機能させている。 次に、この軸受91を有する板金製ポリVプー
リ1の製造方法の一例を第2図及び第3図を参照
して説明する。 第2図aないしjは板金素材から製品に至る主
要段階毎の加工態様をそれぞれに示す半截断面図
である。 すなわち、まず第2図において、所定厚さの板
金素材を深絞り成形して、底部21と、開口部2
2a側に鍔部23をもつ粗周壁部22とからなる
カツプ状素材11を形成させるカツプ状素材形成
工程(同図a)と、 前記カツプ状素材11の粗周壁部22に傾斜段
部31を成形し、同粗周壁部22を開口部22a
側のポリV溝成形部24と、底部21側の予備成
形部25とに区分して、段付きカツプ状素材12
を得る段部形成工程(同図b)と、 前記段付きカツプ状素材12の予備成形部2
5、および底部21側を逆絞り成形して内側へ一
旦折返し、前記傾斜段部31と予備成形部25と
の間に、外側に突出した内周側折返し膨出部41
を形成させ、予備成形部25を軸受支承部42、
底部21を反転基板部43として、粗予備成形素
13aを得る粗予備成形素材形成工程(同図
c)と、 前記粗予備成形素材13aの軸受支承部42、
反転基板部43をさらに内側へ逆絞り再成形し
て、前記V溝成形部24と傾斜段部31との間
に、同様に外側へ突出した外周側折返し膨出部4
4を形成させると共に、 前記軸受支承部42とポリV溝成形部24との
間の底壁部32を絞り加工して外側へ湾曲状に膨
出する凸状膨出部45を形成する予備成形素材形
成工程と(同図d)と、 前記予備成形素材形成工程で得られた予備成形
素材13の鍔部23を円切り除去した後、そのポ
リV溝成形部24に前記外周側折返し膨出部44
側で端部24aを残した状態で、同ポリV溝成形
部24を厚肉化相当分だけ外周側に撓曲させた厚
肉化膨出部51として、粗厚肉化成形素材14
を得る厚肉化予備形成工程(同図e)と、 前記粗厚肉成形素材14aの厚肉化膨出部51
を圧扁して、その撓曲度合対応に厚肉化されたポ
リV溝成形部52を形成させ、かつ同時に前記端
部24aに近付けた一部に、ポリV溝成形のため
の基準溝部62を形成させて、厚肉化成形素材
4を得る厚肉化形成工程(同図f)と、 前記厚肉化成形素材14のポリV溝成形部52
に対し、前記基準溝部62を成形基準点として、
前記外周側折返し膨出部44側と開口縁部22b
側との両側部に、それぞれ立上り耳部63,64
を有して相互に並設される複数条のポリV溝61
を形成させたポリV溝付き素材15aを得るポリ
V溝形成工程(同図g)と、 前記凸状膨出部45を内側へ逆絞りして、底壁
部32にポリV溝成形部52の開口部22a側に
弧状に膨出する屈曲部46を形成させた屈曲部形
成素材16を得る屈曲部形成工程(同図h)と、 前記反転基板部43の通信部側を、切断除去す
ることにより、円筒部42′と環状の鍔部71と
からなる軸受嵌合部81を形成させて、軸受け形
成素材17を得る軸受部形成工程(同図i)と、 前記軸受け形成素材17の軸受嵌合部81を構
成する同筒部42′内に、鍔部71に当接するま
で既製軸受91を圧入、カシメ付けして嵌着させ
る軸受圧入、カシメ付け工程(同図j)とを順次
に行ない、これらの各工程により目的とするとこ
ろの、周壁部にポリV溝61を有し、かつ底壁部
32に開口部22a側に弧状に膨出する屈曲部4
6を有し、更に軸芯部に軸受91を嵌着させた板
金製ポリVプーリ100を製造するのである。 また第3図a1ないしj1は前記板全製ポリV
プーリ100の同上製造方法の一層具体的な製造
工程を順次に示す断面説明図であり、各工程での
詳細を次に述べる。 (1) カツプ状素材形成工程(第2図a) このカツプ状素材形成工程では、第3図a1
に示すように、所定の厚さおよび外径の板金素
材を成形材料として用い、可動、固定の両内、
外絞り型111,112および押え型113に
より、所定の外径寸法、および絞り深さ寸法に
深絞り成形して、底部21と粗周壁部22とか
らなるカツプ状素材11を形成させる。そして
こととき、前記粗周壁部22の開口縁部には、
絞り成形に伴なつた余剰材料による鍔部23が
残留される。 (2) 段部形成工程(第2図b) この段部形成工程では、第3図b1に示すよ
うに、相互に重合された内押え型211,21
2に、前記カツプ状素材11を嵌合保持させた
状態で、予備段押しローラ213により、同カ
ツプ状素材11の底部21側の粗周壁部22の
部分を予備転造し、同部分に傾斜段部31を形
成させて、段付きカツプ状素材12を得る。 すなわち、この工程においては、結果的にカ
ツプ状素材11の粗周壁部22に傾斜段部31
を形成することで、この粗周壁部22を、傾斜
段部31によつて大径にされた開口部22a側
のポリV溝成形部24と、これよりも小径にさ
れた底部21側の予備成形部25とに区分させ
る。 (3) 粗予備成形素材形成工程(第2図c) この粗予備成形素材形成工程では、第3図c
1に示すように、相互に重合された各内押え型
311,312に、前記段付きカツプ状素材
2を嵌合保持させた状態で、内絞り型313に
よつて、同段付きカツプ状素材12の予備成形
部25と底部21とを、所定の内径寸法、およ
び絞り深さ寸法に逆絞り成形して内側に折返
し、前記傾斜段部31と予備成形部25との間
に、外側へ突出した内周側折返し膨出部41を
形成させて、予備成形部25により軸受支承部
42を、また基板部21により反転基板部43
をそれぞれに形成させる。 この工程においては、結果的に前記傾斜段部
31と予備成形部25とが反転状態で鋭角状に
成形されることになる。そしてこのように大き
な角度範囲に亘る逆絞り成形に際しては、素材
に強力な内部応力を発生するが、こゝではこの
鋭角状折曲部に敢えて外側へ突出する内周側の
折返し膨出部41を形成させてあるために、発
生した内部応力は、鋭角状に折曲されているが
故に、この内部応力を最も逃逸させ易くて、し
かも一種の緩衝部を構成するところの、同折返
し膨出部41に集中させることができるもの
で、これによつてその成形をより一層、高精度
かつ容易に行わなせ得るのである。 (4) 予備成形素材形成工程(第2図d) この予備成形素材形成工程では、前記傾斜段
部31側に環状の突起312aを形成し内押え
型312と、前記傾斜段部31側に環状の凹部
313aを形成した内絞り型313との間に、
前記段付きカツプ状素材13aを嵌合保持させ
た状態で、内絞り型313を回転されながら押
圧することにより、第3図d1に示すように、
ポリV溝成形部24と傾斜段部31の間に、前
記と同様の外側へ突出した外周側折返し膨出部
44を形成するとともに、両折返し膨出部4
1,44間の底壁部32に凸状膨出部45を形
成して予備成形素材13を得る。 そしてこの工程にあつては、前段階で一旦、
鋭角状に絞り込まれた内周側の折返し膨出部4
1を、再度押し開くようにして外周側の折返し
膨出部44と共に、凸状膨出部45を形成させ
るので、内周側の折返し膨出部41に集中され
ていた内部残留応力が、これらの凸状膨出部4
5、および折返し膨出部44に程良く分散、解
放されることになり、成形各部のなじみが良く
なつて、高精度成形を妨げる惧れがない。 (5) 厚肉化予備形成工程(第2図e) この厚肉化予備形成工程では、まず第3図e
1に示すように、前記予備成形素材13を、外
押え型411と該予備成形素材13の内面形状
に倣う内押え型412とにより内外面から保持
させた状態で、剪断ローラ413を用い、前記
ポリV溝成形部24を所定寸法位置から剪断し
て、前記鍔部23、ひいては余剰材料部分を予
め除去整形させたのち、これを第3図e2に示
すように、内および外押え型414および41
5,416間で同心的に挟着保持させると共
に、予備成形素材13の内、外面形状に傲う内
および外押え型415,416間に端部24a
をきつちりと挟持させた状態で、外絞り成形型
417によつて、前記ポリV溝成形部24を、
後述する厚肉化相当分だけ外周側に撓曲成形し
て厚肉化膨出部51を形成させ、このようにし
て粗厚肉化成形素材14aを得る。 (6) 厚肉化形成工程(第1図f) この厚肉化形成工程では、まず第3図f1に
示すように、予備成形型511に前記粗厚肉化
成形素材14aを嵌合させると共に、同素材
4aの凸状膨出部45、内周側折返し膨出部4
1、軸受支承部42および反転基板部43のそ
れぞれを、外側から外押え型512により同心
的に挟着保持させると共に、前記厚肉化膨出部
51については、その開口端縁、つまり前記し
た開口縁部22bを予備成形型511の突当て
段部511aに突当てゝ支持させる。 そしてこの状態のまゝ、厚肉化ローラを兼ね
るポリV溝予備成形ローラ513により、前記
厚肉化膨出部51の膨出突端部を押圧するが、
こゝではこの厚肉化膨出部51の開口縁部22
bを、突当て段部511aに突当て支持させて
あるために、このローラ513のローラ面51
3aにより、同厚肉化膨出部51が次第に転造
圧扁され塑性流動成形されて、同部での所定厚
さによる厚肉化が達成されると共に、同時に同
ローラ513の突出成形面513bにより、同
厚肉化膨出部51、ひいてはこのように厚肉化
されたポリV溝成形部52の外周側折返し膨出
部44に近付けた端部24aを、外周から絞り
込むように予備転造して、同部分にポリV溝成
形のための成形基準点となる基準溝部62を予
め形成させ、このようにして厚肉化成形素材
4を得る。 そしてこの場合、ポリV溝成形部52の厚肉
化のための転造成形、ならびにこれと同時にな
される基準溝部62の転造成形は、外周側折返
し膨出部44の存在によつて、内部応力の効果
的な吸収がなされ、同応力の影響を他の成形部
に及ぼす惧れがない。 (7) ポリV溝形成工程(第2図g) このポリV溝形成工程では、まず第3図g1
およびg2に示すように、前記した予備成形型
511、および成形ローラ513の組合せにつ
き、これを偏心された第1、第2ポリV溝予備
成形型515,517および成形ローラ51
6,518の組合せとに順次に組替え、かつ
こゝでも前記と同様の挟圧保持をなした状態
で、前記基準溝部62をポリV溝成形のための
一つの成形基準点に活用して、このポリV溝成
形部52に対し、第1、第2の予備転造として
の、並列されるそれぞれに複数条の予備ポリV
溝61a,61bを、漸次に所定寸法形状に近
付けるように、少しづゝ絞り込むと共に、前記
外周側折返し膨出部44側と開口縁部12a側
とに、それぞれ立上り耳部63,64を次第に
立上らせるように成形させる。 すなわち、こゝでは肉圧化されたポリV溝成
形部52に対して、基準溝部62がこゝでのポ
リV溝成形のための成形基準点になると共に、
前記したのと同様に外周側折返し膨出部44の
存在によつて、内部応力の効果的な吸収がなさ
れ、これらの第1、第2それぞれの予備転造と
しての予備ポリV溝61a,61bの複数条
を、過不足のない充分な肉厚で、容易にしかも
正確な寸法形状配置によつて並列成形し得るの
である。 ついでその後、第3図g3に示すように、ポ
リV溝成形型および成形ローラの組合せを、偏
心させたポリV溝仕上げ成形型519、および
ポリV溝仕上げ成形ローラ520の組合せに組
替え、かつこゝでも前記と同様の挟圧保持をな
した状態で、前記第2予備転造での並列される
複数条の予備ポリV溝61bを、V溝仕上げ成
形ローラ520により、外周からより深く絞り
込んで仕上げ転造し、同ポリV溝成形部52に
対して、並列される複数条のポリV溝61を高
精度で成形でき、このようにしてポリV溝付き
素材15を得る。 そしてこゝでも、このポリV溝61の予備転
造、ならびに仕上げ転造に際しては、外周側折
返し膨出部44、そして同部に連接して外側へ
膨出形成された凸状膨出部45により、内部応
力の微妙な作用が効果的に吸収されて、成形応
力、残留応力の影響を他の成形部に及ぼす惧れ
が阻止される。 (8) 屈曲部形成工程(第2図h) この屈曲部形成工程では、前記ポリV溝付き
素材15を、第2図h1に示すように、内押え
型611に嵌合させると共に、同素材15のポ
リV溝61を外側から押え型612により保持
させる。 そして、逆絞りローラ613を回転させなが
ら、前記凸状膨出部45を逆絞り加工して、該
凸状膨出部45を開口部22a側に膨出する屈
曲部46を形成して屈曲部形成素材16を得
る。 そして、ここにおいても屈曲部46の形成に
際しては、内周側折返し膨出部41、外周側折
返し膨出部44により、内部応力の微妙な作用
が効果的に吸収されて、成形応力、残留応力の
影響を他の成形部に及ぼす惧れを阻止できる。 (9) 軸受部形成工程(第2図j) この軸受部形成工程では、まず第3図j1に
示すように、前記屈曲部形成部材16を、内押
え型614,615と外押え型616とにより
前記と同様に強固に挟持させた状態で、屈曲部
形成素材16の軸受支承部42を、整形ロール
617により一旦、再整形させて、寸法、精度
の修正を行なう。 この場合にも、内周側折返し膨出部41、お
よび屈曲部46によつて、整形時に加えられる
内部応力は良好に吸収される。 ついで、第3図j2に示すように、前記屈曲
部形成素材16の屈局部46に連なる反転基板
部43の周辺部71を、別の内押え型618と
外押え型619とにより強固に挟持させた状態
で、前記反転基板部43の中心部側を、剪断型
620により周辺部71の部分を残して剪断除
去し、これによつて円筒部42と環状の鍔部7
1とからなる軸受嵌合部81を形成させて、軸
受形成部材17を得る。 (10) 軸受圧入、カシメ付け工程(第2図j) この軸受圧入、カシメ付け工程では、まず第
3図j1に示すように、前記軸受部形成部材
7の屈曲部46を、内押え型711と外押え型
712とにより前記と同様に強固に挟持させる
と共に、円筒部42′の外周面基部を同内押え
型711の突出端711aにより、また環状の
鍔部71を内押え型713によつてそれぞれに
押止保持させておき、この状態で押込み型71
4を用い、軸受嵌合部81を構成する円筒部4
2′内に、既製軸受91を鍔部71に当接する
まで圧入し、かつ円筒部42′の外周上部4
2″をカシメ付けして嵌着させる。 そしてこの軸受圧入、カシメ付け工程におい
ては、円筒部42′自体の外周面基部を、内追
え型711の突出端711aによつて押止さ
せ、また鍔部71を内押え型713によつて受
止させたゞけであるから、既製軸受91の圧
入、カシメ付けが極めて円滑かつ容易である。 以上のようにして、この実施例の目的とすると
ころの、周壁部2にポリV溝61を有し、かつ底
壁部32に、周壁部2の軸心と同心をなす環状で
かつ底壁部32の径方向略全幅に亘つて周壁部2
の開口部22a側に弧状に膨出し底壁部32の径
方向に弾性変形可能で緩衝部として機能する屈曲
部46を有し、更に底壁部32の軸芯部に軸受9
1を嵌着させた板金製Vプーリ100を、高精度
で構成し得るのである。 なお、屈曲部は、上記実施例の断面形状に限ら
ず、例えば第4図に示すように開口部22a側に
コンケープのように緩く弧状に膨出する屈曲部4
6′であつてもよい。 また、屈曲部の形成は上記実施例のように一旦
開口部22a側とは反対側に凸状に突出させて、
しかる後に逆絞りして開口部22aに弧状に膨出
させる場合に限らず、例えば最初から開口部22
a側に弧状に膨出させるようにしてもよい。 また、本発明の板金製ポリVプーリは上記実施
例のような軸受けを有する板金製ポリVプーリに
限らず、例えば軸受が嵌着されていない板金製ポ
リVプーリあるいは第5図に示すような段付の底
壁部32′とされた板金製ポリVプーリであつて
もよい。
【図面の簡単な説明】
添付図面はこの発明に係る板金製Vプーリの一
実施例を示しており、第1図は半截断面図、第2
図aないしjは板金素材から製品に至る主要段階
毎の加工態様を順次に示すそれぞれ半截断面図、
第3図a1ないしj1は同上製造方法の一層具体
的な製造工程を示すそれぞれ半截断面説明図、第
4図および第5図は本発明の他の実施例をそれぞ
れ示す半截断面図である。 2……周壁部、32……底壁部、46……屈曲
部、100……板金製ポリVプーリ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 中央部に貫通孔が形成された底壁部の周縁か
    ら筒状の周壁部が一体形成され、該周壁部に、ポ
    リV溝が所定ピツチで形成された板金製ポリVプ
    ーリにおいて、前記底壁部に、周壁部の軸心と同
    心をなす環状でかつ底壁部の径方向略全幅に亘つ
    て周壁部の開口部側に弧状に膨出し底壁部の径方
    向に弾性変形可能で緩衝部として機能する屈曲部
    を形成するようにしたことを特徴とする板金製ポ
    リVプーリ。
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