JP4387565B2 - 静電容量センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、検知電極と当該検知電極の非検出側をシールドするガード電極を備えると共に、それらの検知電極とガード電極とを同電位にするための電圧フォロワ回路を備えた静電容量センサに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来より、検知電極と非検出物体との間で発生する静電容量を発振要素とし、その静電容量の変化を検出することにより非検出物体の接近状態を認識する静電容量センサが供されている。
【0003】
ところで、検知電極における静電容量の発生方向には指向性がなく、あらゆる方向に発生しているため、検知電極においては、被検出物体側となる検出側に静電容量が発生するのに加えて、非検出側にも静電容量が発生する。このため、検知電極に発生する静電容量としては、非検出側で発生する静電容量も含んでいるため、検出側で発生する静電容量のみを検出したいにもかかわらず、正確な検出を行うことができない。従って、このような問題を解消するために、検知電極の非検出側にガード電極を設け、非検出側に位置する物体との静電容量による影響を回避するようにしている。
【0004】
このように検知電極にガード電極を設けた構成においては、検知電極とガード電極との間に電位差が生じると、検知電極とガード電極との間でも静電容量が発生することから、検知電極とガード電極とは同電位とする必要がある。
そこで、検知電極とガード電極とを同電位とするための手段として電圧フォロワ回路を用いるようにしている。
【0005】
図5はこの種の静電容量センサの一例を示している。この図5において、静電容量センサは、被検出物体と接近される検知電極1と、この検知電極1からの出力電圧を受ける電圧フォロワ回路2と、この電圧フォロワ回路2からの出力を受けるシュミットトリガ・インバータ回路3と、このシュミット回路3からの出力端子と検知電極1との間に介在される帰還抵抗4とからなる発振回路5を主体として構成されている。
【0006】
ここで、検知電極1の非検出側にはガード電極6が設けられており、そのガード電極6が電圧フォロワ回路2の出力端子と接続されている。この電圧フォロワ回路2は入力電圧と同電圧を出力するので、検知電極1とガード電極6とを同電位とすることができる。この場合、電圧フォロワ回路2の利得は理想的には1であり、この状態では、電圧フォロワ回路2の入力電圧と出力電圧、つまり検知電極1とガード電極6とは同電位となる。
【0007】
しかしながら、電圧フォロワ回路2は温度変化により利得が変動する温度特性を有することから、温度変化により電圧フォロワ回路2の利得が1から変動してしまうと、検知電極1とガード電極6との間で電位差が生じるようになり、検知電極1とガード電極6との間に静電容量が発生するようになる。
【0008】
しかるに、静電容量センサにおいては、検知電極1と被検出物体との間に発生する静電容量の変化を検出することにより被検出物体の接近状態を認識するように構成されていることから、電圧フォロワ回路2の利得が1の場合は、検知電極1に発生する静電容量は、検知電極1における検出側のみの静電容量となり、検知電極1の静電容量の変化を検出することは容易となるものの、上述したように、温度変化により電圧フォロワ回路2の利得が変動した場合は、検知電極1の静電容量には検出側で発生する静電容量に加えて非検出側で発生する静電容量が含まれるようになるので、検知電極1全体の静電容量に対して検出側で発生する静電容量の変化量が小さくなってしまい、被検出物体の接近状態を誤検出する虞がある。特に、温度が急激に変化して検知電極1の非検出側に発生する静電容量が検出側に被検出物体が接近することによって変化する静電容量に対して大きくなる場合には、被検出物体の接近にかかわらず非検出状態となったり、非検出物体の離間状態にかかわらず検出状態となってしまう。
【0009】
一方、特開平7−29467号公報には、検知電極とガード電極との間をガラスエポキシ基板によって支持する構造を開示している。この場合、誘電体のなかで一番誘電率の低い物体は空気であり、その誘電率は1であるのに対して、ガラスエポキシ基板は空気の数倍の誘電率を有する。このため、検知電極とガード電極との間に発生した電位差が僅かなものであったとしても、検知電極の非検出側に発生する誘電率も大きくなってくるため、その分誤検出を誘発し易くなっている。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、検知電極と当該検知電極の非検出側をシールドするガード電極とを電圧フォロワ回路により同電位とする構成において、温度変化にかかわらず発振回路の発振周波数が変動してしまうことを抑制できる静電容量センサを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、検知電極と、この検知電極の非検出側をシールドするガード電極と、前記検知電極と同電圧を前記ガード電極に出力する電圧フォロワ回路と、この電圧フォロワ回路からの出力電圧が上限閾値を上回ったときに出力をハイレベルからロウレベルに反転し、上記出力電圧が下限閾値を下回ったときに出力をロウレベルからハイレベルに反転するシュミットトリガ・インバータ回路と、このシュミットトリガ・インバータ回路の出力端子と検知電極との間に介在される帰還抵抗とからなる発振回路を備え、前記検知電極と被検出物体との間に発生する静電容量に応じた前記発振回路の発振状態に基づいて被検出物体の有無などを検出する静電容量センサにおいて、
前記帰還抵抗は、前記電圧フォロワ回路の温度特性に伴う前記発振回路の発振周波数の変動を打消すように抵抗値が可変可能に構成されているものである(請求項1)。
【0012】
このような構成によれば、シュミットトリガ・インバータ回路の出力がハイレベルの状態では、帰還抵抗を介して検知電極に充電されるので、検知電極の電圧が徐々に上昇する。このとき、電圧フォロワ回路の利得は1であるので、検知電極の電圧はそのままシュミットトリガ・インバータ回路に与えられる。
【0013】
検知電極の電圧がシュミットトリガ・インバータ回路の上限閾値を上回ったときは、シュミットトリガ・インバータ回路の出力はハイレベルからロウレベルに反転する。これにより、検知電極から帰還抵抗を介してシュミットトリガ・インバータ回路の出力端子に放電されるので、検知電極の電圧は低下する。
【0014】
そして、検知電極の電圧がシュミットトリガ・インバータ回路の下限閾値を下回ると、シュミットトリガ・インバータ回路の出力はロウレベルからハイレベルに反転する。
【0015】
このようにして発振回路は発振すると共に、検知電極に対する被検出物体の接近状態に応じて発振回路の発振周波数が変動するので、発振回路の発振状態に基づいて被検出物体の接近状態を認識することができる。
【0016】
さて、温度が変化して電圧フォロワ回路の利得が1から変動したときは、発振回路の発振周波数が変動する。このような場合、帰還抵抗は、温度変化による発振回路の発振周波数の変動を打消すように抵抗値が変化するので、温度変化による発振回路の発振周波数の変動を抑制することができる。
【0017】
上記構成において、前記帰還抵抗は、抵抗と所定の温度特性を示すサーミスタとを直列接続して構成されていてもよい(請求項2)。
このような構成によれば、帰還抵抗は、抵抗とサーミスタとを直列接続することにより構成することができるので、容易に実施することができる。
【0018】
また、前記検知電極と前記ガード電極との間に空気層を介在するのが望ましい(請求項3)。
検知電極とガード電極とは電圧フォロワ回路により同電位となるものの、発振回路の動作状態では、電圧フォロワ回路の入出力の僅かな時間的な差により入力と出力との間で瞬間的に電位差が生じ、それに起因して検知電極とガード電極との間に静電容量が生じ、誤検出の要因となる。
【0019】
しかしながら、上記のような構成によれば、検知電極とガード電極との間に誘電率が最も小さな空気を用いることにより、検知電極とガード電極との間に発生する静電容量を最も小さくすることができるので、検知電極における非検出側で発生する静電容量による影響を極力回避することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図1乃至図4を参照して説明する。
図1は静電容量センサの電気的構成を概略的に示している。この図1において、静電容量センサ11は、ヘッド部12とコントローラ部13とから構成されている。ヘッド部12は、検知電極14の前面以外の非検出側をシールド用のガード電極15で覆って構成されている。
【0021】
図2はヘッド部12の断面を示している。この図2において、例えば樹脂ケース16には略円形状の検知電極14と当該検知電極14よりも面積が大きな略円形状のガード電極15とが収納されており、検知電極14は、例えばOリング17などの絶縁物によりガード電極15から離間した形態で支持されている。この場合、樹脂ケース16は空気の封入状態で密閉されており、このような構成により、検知電極14とガード電極15との間には空気層18が介在している。
上記検知電極14及びガード電極15にはシールドケーブル19が接続されており、そのシールドケーブル19がコントローラ部13と接続されている。
【0022】
ここで、ヘッド部12にガード電極15が設けられている理由について説明する。
即ち、検知電極14に発生する静電容量には指向性がなくあらゆる方向に発生するため、検知電極14の静電容量は、検出側に発生する静電容量と非検出側の静電容量との和となる。このため、検出側の静電容量の変化のみを検出したいのにもかかわらず、非検出側の静電容量の影響を受けてしまうことから、検出側に位置する被検出物体を正確に検出することができない虞がある。
【0023】
そこで、検知電極14の非検出側にシールド用のガード電極15を設けて確実に検出側に位置する被検出物体のみの検出を行うというものである。この場合、検知電極14とガード電極15との間に電位差が生じると、検知電極14とガード電極15との間でも静電容量が発生することから、検知電極14とガード電極15とは同電位である必要がある。従って、後述するようにコントローラ部13に設けられている電圧フォロワ回路20(図1参照)を用いて、検知電極14とガード電極15とが同電位となるようにしている。
【0024】
次に、検知電極14とガード電極15との間に空気層18を介在させている理由について説明する。
即ち、コントローラ部13の電圧フォロワ回路20により検知電極14とガード電極15とを同電位とするにしても、発振回路21の動作状態では、電圧フォロワ回路20において入力と出力との間に電位差が瞬間的に生じ、それに起因して検知電極14とガード電極15との間に電位差が生じる。このため、検知電極14とガード電極15との間に静電容量が発生してしまい、誤検出の要因となる。
【0025】
従来においては、検知電極14及びガード電極15として例えばガラスエポキシ樹脂基板上に電極をプリント形成したものを用い、それらをガラスエポキシ樹脂基板により保持するようにしていた。このガラスエポキシ樹脂基板の比誘電率は空気の比誘電率(εr =1)に比較して数倍大きい。
【0026】
ここで、検知電極14とガード電極15との間の静電容量CSを求めると、
CS=ε(S/d)
但し、誘電率ε=ε0 ・εr
となることから、静電容量CSは、検知電極14の電極面積Sと、検知電極14とガード電極15との間隔d、及び検知電極14とガード電極15との間に介在する誘電体の誘電率εにより決定されることが分る。
【0027】
ところで、静電容量CSは、検知電極14において非検出側の静電容量であることから、極力小さい方が望ましい。
しかしながら、静電容量センサ11のヘッド部12を小形化(薄形化)した場合、検知電極14とガード電極15との間の間隔dが小さくなる。この場合、静電容量CSは、間隔dに反比例することから、ヘッド部12を薄形化するほど、静電容量CSは大きくなってしまう。
【0028】
このような場合の対処として、検知電極14の電極面積Sを小さくすることで静電容量CSを小さくすることが考えられるが、電極面積Sを小さくすると、静電容量CSは小さくなるものの、それに伴って検出側の静電容量C自体も小さくなってしまう。このため、被検出物体までの距離が変化するにしても、静電容量Cの変化が小さくなり、非検出側の静電容量CS自体による影響が大きくなることから、正確な検出を行うことはできない。
【0029】
以上の理由から、検知電極14とガード電極15との間に発生する静電容量CSは極力小さくするのが望ましい。この場合、静電容量CSは、検知電極14とガード電極15との間の誘電体の誘電率εに依存して比例関係にあることから、検知電極14とガード電極15との間に介在する誘電体としては誘電率εが最も小さな空気(εr=1)を用いるのが望ましい。従って、本実施の形態では、検知電極14とガード電極15との間の誘電体として、支持部材であるOリング17を除いて空気層18を介在させるようにしている。
【0030】
図1に戻って、コントローラ部13は、発振回路21と制御手段22とから構成されており、制御手段22が発振回路21の発振状態を判断することにより被検出物体の有無或いは被検出物体までの距離を検出するようになっている。
【0031】
発振回路21において、シュミットトリガ・インバータ回路(以下、シュミット回路と略称)23の出力端子は帰還抵抗24を介して検知電極14と接続されている。このシュミット回路23はヒステリシスを有しており、入力電圧が上限閾値を上回ると、出力電圧がハイレベルからロウレベルに反転し、入力電圧が下限閾値を下回ると、出力電圧がロウレベルからハイレベルに反転するようになっている。
【0032】
ここで、帰還抵抗24は、固定抵抗25と正の温度特性を示すサーミスタ26とを直列接続して構成されている。このサーミスタ26は、後述するように温度変化に伴う発振回路21の発振周波数の変動を打消すように帰還抵抗24の抵抗値を変化させるために設けられている。
以上のように、発振回路21は、検知電極14、シュミット回路23及び帰還抵抗24から構成されている。
【0033】
上記構成の発振回路21からのパルス信号を受ける制御手段22はマイクロコンピュータを主体としてなり、計数手段27、比較手段28及び出力手段29から構成されている。計数手段27は、単位時間当たりに発振回路21から出力されるパルス信号を計数することにより発振回路21の発振周波数を求める。比較手段28は、計数手段27が計数した計数値を所定値と比較することにより被検出物体の接近状態を判断する。出力手段29は、比較手段28による検出結果に基づいて検出信号を出力する。従って、制御手段22からの検出信号に基づいて被検出物体の有無を判断することができる。
【0034】
次に上記構成の作用について説明する。
シュミット回路23の出力及び検知電極14の電圧の時間経過を示す図3において、静電容量センサ11に電源を投入すると、シュミット回路23の電源電圧が立上がる。このシュミット回路23はヒステリシスを有しているので、電源投入直後でシュミット回路23の入力電圧が低い状態では、シュミット回路23の出力はハイレベルとなる。
【0035】
ここで、検知電極14は被検出物体の離間状態であっても小容量のコンデンサを形成しているので、帰還抵抗24を介して検知電極14に充電されて電圧が徐々に上昇する。
【0036】
電圧フォロワ回路20は入力電圧を高インピーダンスで受けて入力電圧と同電圧を出力するので、電圧フォロワ回路20の出力電圧は検知電極14の電圧と同一となる。
【0037】
ここで、ガード電極15は電圧フォロワ回路20の出力端子と接続されているので、ガード電極15は検知電極14と同電位となる。従って、ガード電極15により検知電極14における非検出側に位置する物体の影響を防止することができる。
【0038】
検知電極14の電圧がシュミット回路23の上限閾値SLTを上回ると、シュミット回路23の出力がハイレベルからロウレベルに反転する。これにより、検知電極14から帰還抵抗24を介してシュミット回路23の出力端子に放電されるので、検知電極14の電圧が徐々に低下する。
【0039】
そして、検知電極14の電圧がシュミット回路23の下限閾値SLBを下回ると、シュミット回路23の出力がロウレベルからハイレベルに反転する。これにより、検知電極14が再び充電されて電圧が上昇するようになる。
【0040】
以上のようにして、発振回路21が発振すると、制御手段22は、発振回路21の発振状態に基づいて被検出物体の有無などの判断を行う。この場合、被検出物体の離間状態では、検知電極14の静電容量は小さいので、発振回路21は所定周波数で発振する。
【0041】
ここで、ヘッド部12に被検出物体が接近した場合、検知電極14から被検出物体までの距離をDとすると、発振周期は検知電極14と被検出物体までの距離Dに反比例している。
【0042】
従って、検知電極14に被検出物体が接近するほど、発振回路21の発振周波数は低くなり、発振周期が長くなるので(図3(b)参照)、制御手段22は、発振回路21からの単位時間当たりのパルス信号を計数し、その計数値が設定値を下回ったときは被検出物体を検出したと判断して検出信号を出力する。
【0043】
ところで、静電容量センサ11の内部温度が上昇すると、図4(a)に示すように発振回路21の発振周期が短くなる。これは、発振回路21に用いられている電圧フォロワ回路20の利得が温度特性により高くなることにより生じるものである(但し、電圧フォロワ回路によっては温度上昇により低くなる場合もある)。つまり、電圧フォロワ回路20の利得は通常は1であるものの、電圧フォロワ回路20の温度が上昇すると、電圧フォロワ回路20の利得が1よりも大きくなり、シュミット回路23には検知電極14の本来の電圧よりも高い電圧が与えられることになる。この結果、シュミット回路23の入力電圧が上限閾値SLTを上回ったり、下限閾値SLBを下回るまでの時間が短くなることから、図4(a)に示すように発振回路21の発振周期が短くなるのである。
【0044】
通常、被検出物体が存在しない状態では発振回路21の発振周期は短く、被検出物体が存在する状態では発振回路21の発振周期は長くなることから、上述したように温度変化によって電圧フォロワ回路20の利得が変動したときは、被検出物体が存在しているにもかかわらず、被検出物体が存在することを示す検出信号が出力されないことがあり、正確な検出動作を行えない虞がある。
【0045】
そこで、本実施の形態においては、図1に示すように帰還抵抗24を固定抵抗25と正の温度特性を有するサーミスタ26とを直列接続して構成するようにした。この場合、サーミスタ26の温度特性は、温度変化に伴う発振回路21の発振周期の変動を打消すような特性を有するように設定されている。
【0046】
即ち、静電容量センサ11の内部温度が上昇して発振回路21の発振周波数が高くなるような場合、サーミスタ26は正の温度特性を有していることから、静電容量センサ11の内部温度の上昇により抵抗値が増大する。これにより、帰還抵抗24の抵抗値Rと検知電極の静電容量Cとの積により決まる発振回路の時定数CRが大きくなるので、発振回路21の発振周波数が低くなり、結局、図4(b)に示すように温度変化により発振回路21の発振周波数が高くなることを抑制することができる。
【0047】
このような実施の形態によれば、帰還抵抗24を固定抵抗25と正の温度特性を有するサーミスタ26とを直列接続して構成し、静電容量センサ11の内部温度の変化による発振回路21の発振周波数の変動をサーミスタ26の抵抗変化により打消すようにしたので、温度変化にかかわらず発振回路21の発振周波数が変動してしまうことを抑制できる。従って、帰還抵抗の抵抗値が一定である従来のものと違って、静電容量センサ11の内部温度の変化にかからず被検出物体を確実に検出することができる。
【0048】
しかも、このように優れた効果を奏する構成は、帰還抵抗24として固定抵抗25とサーミスタ26とを直列接続するだけで実施することができるので、コストが増大することなく容易に実施することができる。
【0049】
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
温度変化により発振回路21の発振周期が長くなる場合は、負の温度特性を示すサーミスタを用いるようにしてもよい。
帰還抵抗24を、抵抗及びアナログスイッチからなる異なる抵抗値の直列回路を並列接続して構成し、温度変化に応じて所定のアナログスイッチをオンすることにより帰還抵抗24の抵抗値を調整するようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の静電容量センサによれば、帰還抵抗は、電圧フォロワ回路の温度特性による発振回路の発振周波数の変動を打消すように抵抗値が変化可能に構成されているので、温度変化にかかわらず発振回路の発振周波数が変動してしまうことを抑制でき、被検出物体を確実に検出することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における静電容量センサの全体構成を示す概略図
【図2】ヘッド部の断面図
【図3】非検出時と検出時における各信号の波形図
【図4】温度変化による発振周期の変動時と変動補正時における各信号の波形図
【図5】従来例における発振回路を示す電気回路図
【符号の説明】
11は静電容量センサ、12はヘッド部、13はコントローラ部、14は検知電極、15はガード電極、20は電圧フォロワ回路、21は発振回路、23はシュミットトリガ・インバータ回路、24は帰還抵抗、25は固定抵抗、26はサーミスタである。
Claims (3)
- 検知電極と、この検知電極の非検出側をシールドするガード電極と、前記検知電極と同電圧を前記ガード電極に出力する電圧フォロワ回路と、この電圧フォロワ回路からの出力電圧が上限閾値を上回ったときに出力をハイレベルからロウレベルに反転し、上記出力電圧が下限閾値を下回ったときに出力をロウレベルからハイレベルに反転するシュミットトリガ・インバータ回路と、このシュミットトリガ・インバータ回路の出力端子と前記検知電極との間に介在される帰還抵抗とからなる発振回路を備え、前記検知電極と被検出物体との間に発生する静電容量に応じた前記発振回路の発振状態に基づいて被検出物体の有無などを検出する静電容量センサにおいて、
前記帰還抵抗は、前記電圧フォロワ回路の温度特性に伴う前記発振回路の発振周波数の変動を打消すように抵抗値が可変可能に構成されていることを特徴とする静電容量センサ。 - 前記帰還抵抗は、抵抗と所定の温度特性を示すサーミスタとを直列接続して構成されていることを特徴とする請求項1記載の静電容量センサ。
- 前記検知電極と前記ガード電極との間に空気層を介在したことを特徴とする請求項1または2記載の静電容量センサ。
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