JP4385643B2 - データ転送方法、装置及び記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
階層的に構成されるネットワーク環境で、管理システムが被管理システムのもつ様々な情報を収集し、管理システムでその情報を管理するシステム(管理システムの要求を発呼するクライアントととらえ、被管理システムを要求に対する応答をするサーバととらえたシステム)に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1に示すシステムでは、被管理システムは管理システムからの情報取得の要求に対し静的な(結果にあまり変化が無い固有な)情報を返すようなシステムであり、管理システム(101)からの情報取得要求が中継管理システム(102〜105)をリレー方式で経由して被管理システム(106)へ送られる。
【0003】
同様に情報取得要求に対する応答結果も各中継管理システムをリレー方式で経由して、管理システムへ返される。このときの情報取得要求と応答結果が別々の経路をたどってやりとりされることは無い。
【0004】
なお、図2に示すように中継管理システム(202〜205)は管理機能と被管理機能から構成され、管理システムと同様に情報取得要求を出し、管理システムと同一の情報取得要求を行うことがある。このような性質を持つシステムの例として、図3のような多階層構成で管理システムから被管理システム上の資産情報などを取得するシステムが挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来方法において、管理システムや各中継管理システムが被管理システムに対して、同一の情報取得要求を行う場合、同一の情報取得要求や応答結果が経路上を複数回流れることになり、冗長であり(図1の情報取得要求と応答結果の矢印が重なる部分)、場合によってはネットワークに負荷を与えるなどの問題が生じる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記問題を解決するために以下のような手段を行う。管理システムから被管理システムに対して情報取得要求を行う場合に、各経路上の中継管理システムで、同一の情報取得要求を行うかどうかを判定する。
【0007】
同一の情報取得要求を行う場合は、中継管理システムで同一の情報取得要求を認識しておく。被管理システムに情報取得要求が渡り応答結果が返ってきたときに各中継管理システムにおいてその応答結果が必要である場合に取得するようにし、最終的に管理システムへ応答結果を渡すようにする。
【0008】
これにより経路内に同一データが重複して流れることを防ぐことが可能となる。また、各中継管理システムで、特定の情報取得要求に対する応答結果をあらかじめ持つことにより、上位層の管理システム叉は中継管理システムからの情報取得要求があった場合、その中継管理システムで応答結果を返すことにより、その中継管理システムから被管理システムまでの経路のデータ転送量を削減することが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について説明する。実施例については、図3で示すような多階層ネットワーク環境で被管理システムの資産情報を管理するシステムを例として説明する(図3では省略してあるが、事業所、支店、営業所などの各拠点や各拠点内の部門にも複数の中継管理システムや被管理システムが存在する)。
【0010】
なお、各階層の中継管理システムは上位管理システムに従属する関係にあり、同一階層の他の管理システムの情報を必要とすることはないとする。処理の流れを簡単に説明する。
【0011】
まず、図4で示すように管理システムや各階層の中継管理システムで必要とする情報の項目を定義する。次に図5のように管理システムから情報取得要求を出し、各階層の中継管理システムで必要とする情報の項目のマージと項目ファイルのダウンロードを繰り返すことで被管理システムに情報取得要求を行う。
【0012】
次に図6に示すように被管理システムで入力した資産情報の結果ファイルを上位管理システムにアップロードする。各中継管理システムでは自システムで定義した項目について情報を更新し、他の項目を上位管理システムへアップロードすることを繰り返し応答結果を返していく。
【0013】
なお、資産情報の管理システムを実施例とするが、情報取得要求について他の情報を扱うようなシステムでも適用することは可能である。
【0014】
実施例1
図8に中継管理システム上のプログラムのブロック図を示す。管理プログラム本体(802)と上位層管理システムからダウンロードされる項目群により構成される項目ファイルを受信し、項目のマージ処理を行うマージ処理部(以下マージ処理と称す)(805)と下位層システム(下位の管理システム叉は被管理システム)から項目と資産情報で構成される結果ファイルを受信し、資産情報を更新する更新処理部(以下更新処理と称す)(804)と、自システムで管理する項目を編集する編集処理部(以下編集処理と略す)(803)と、情報の表示や操作を行うユーザ端末(801)や項目や資産情報を格納するDB(806)から構成される。そして、図7のように各項目に属性を付加するDBの構造とする。
【0015】
この属性には“0”の自分の階層位置で管理されることを示す自システム管理項目、“1”の上位システムで管理されることを示す上位システム管理項目と、“2”の上位システムと自システムの共通である共通項目の3つのステータスのいづれかを設定する。なお、基本的に全ての階層の中継管理システムは同じ構成で実現可能であるが、最上位の管理システムについては、マージ処理を必要としないプログラムとなる。
【0016】
また、各処理は並行に処理されることが可能であり、その場合にDBの更新が重なるタイミングが存在するが、その部分にはあらかじめ排他制御がかけられていることを前提とする(フローでは省略する)。
【0017】
まず、編集処理について説明する。編集処理では自システムのDBの内容の表示や編集を行う。DBに格納された資産情報の表示については上位システム管理項目以外の項目についてのみ表示する。
【0018】
また、ユーザ端末のディスプレイ以外にも自由な形式でファイルやプリンターなどへも出力可能である。編集は項目の追加・削除・属性の変更が可能である。編集画面の一例を図9に示し、編集操作のフローチャートを図10と図11に示す。項目一覧とその属性をユーザ端末のディスプレイ上に表示し(S301)、操作の入力待ちとなる(S302)。
【0019】
編集操作が行われ、終了を指示した場合(S303)、当該システムに直接接続された下位層の中継管理システム・被管理システムに対して自システムのDBから項目を抽出し項目ファイルのダウンロードを行い(S304)、編集を終了する。
【0020】
何も編集しなかった場合は項目ファイルのダウンロードは行わない。項目の追加を指示した場合(S305)、自システムのDBに項目を追加し、その項目の属性を自システム管理項目(“0”)とし(S306)、操作の入力待ちとなる(S302)。項目の削除を指示した場合(S307)、その当該項目の属性が自システム管理項目(“0”)ならば、そのままDBから項目を削除し(項目に資産情報が設定されている場合、資産情報も削除する)(S309)、上位システム管理項目(“1”)ならばエラーメッセージを出力し(S311)、共通項目(“2”)ならば属性を上位システム管理項目(“1”)とする(S310)。
【0021】
それぞれの処理を行ったあと、操作の入力待ちとなる(S302)。項目の属性変更を指示した場合(S312)、当該項目の属性を上位システム管理項目(“1”)から共通項目(“2”)へ変更する。その逆の変更のときは、そのまま当該項目の属性変更を行い(S314)、それ以外はエラーメッセージを出力し(S315)、操作の入力待ちとなる(S302)。
【0022】
それ以外の指示の場合、エラーメッセージを出力し(S316)、操作の入力待ちとなる(S302)。なお、エラーの原因となるような操作については操作するボタンを条件から判断して非活性化することにより、あらかじめ操作できないようにすることも可能である。
【0023】
次に、マージ処理について、図12から図14までの状態遷移を示す図と図15のフローチャートを用いて説明する。また、説明は状態遷移の図の下位管理システムで行われるものとする。初期状態では、上位管理システムからのデータダウンロードの待ち状態となっている(S001)。このときの各管理システムのDBの項目の状態は図12のようになっている。
【0024】
ただし説明の便宜上、下位管理システムの項目には既に上位管理システムからの項目が作成されている状態とする(項目A〜項目Cと項目F)。
【0025】
まず、上位管理システムから項目ファイルのダウンロードがあったら、全ての上位システム管理項目(“1”)の属性の項目を削除する(S002)。次に全ての共通項目(“2”)の属性値を自システム管理項目(“0”)に変更する(S003)。このときのDBの項目の状態を図13に示す。
【0026】
次にダウンロードした項目ファイル(1304)をオープンし項目を読み取る(S004)。項目ファイルから項目を全て読み込んでしまった場合(S005)、自システムのDBに存在する項目のデータを抽出した項目ファイルを作成し、直接接続されている下位層の中継管理システムや被管理システムに対して項目ファイルをダウンロードし(S008)、再びダウンロード待ちとなる(S008からS001)。
【0027】
項目ファイル(1304)の項目を読み取り、自システムのDBに同一の項目が存在するかどうかチェックする(S006)。ここで同一の項目が存在する場合は、その項目の属性を共通項目(“2”)としてDBを更新し、次の項目の読み取りに移る(S009からS004)。存在しない場合は読み取った項目をDBに追加し、その属性を上位システム管理項目(“1”)に設定し、次の項目の読み取りに移る(S007からS004)。
【0028】
マージ処理のフローチャートにしたがってDBを更新した例を図14に示す。図14では上位管理システムから項目A、項目B、項目Cがダウンロードされ、下位管理システムが保持する項目C、項目D、項目Eとマージを行った結果が変更後で示され、さらに下位層システムに対し項目C〜項目Bがダウンロードされることを示している。
【0029】
次に更新処理について図14と図16の状態遷移を示す図と図17のフローチャートを用いて説明する。初期状態では、下位層システムからの結果ファイルのアップロードの待ち状態となっている(S101)。このときのDBの項目の状態は図14の変更後の状態になっている。
【0030】
まず、アップロードされた結果ファイル1(1606)をオープンし、項目と資産情報を読み取る(S102)。読み込んだ項目を自システムのDBから検索し、見つかった項目の属性が上位システム管理項目(“1”)ならば(S104)結果ファイル1の項目と資産情報とを上位管理システムへアップロードするため結果ファイル2(1605)に書き込み(S105)、次の項目と資産情報の読み取りに移る(S102)。見つかった項目の属性が上位システム管理項目(“1”)以外ならば(S104)、自システムのDBの当該項目の資産情報を更新する(S107)。
【0031】
さらに、その項目の属性が共通項目(“2”)ならば(S108)、上位管理システムへアップロードするため、結果ファイル1(1606)の項目と資産情報を結果ファイル2(1605)に書き込み(S108からS105)、次の項目の読み取りに移る(S102)。全ての項目と情報を読み取ったら、作成した結果ファイル2(1605)を上位管理システムにアップロードし(S106)、再び下位層システムからの結果ファイル1(1606)のアップロード待ちの状態となる(S101)。
【0032】
このときのDBの状態は図16のようになる。図16では下位層からの結果ファイル1(1606)のうち、項目Cと項目Dと項目Eについての資産情報をDBに反映し、項目Aと項目Bと項目Cについては上位システムにアップロードしていることを示している。
【0033】
項目Cは共通項目であるためDBの更新と上位システムへのアップロードを行っていて、項目Cについての重複を防いでいる。以上、説明した方法により、管理システムと被管理システムで同一の項目について二重にデータ転送することが無く、効率よくデータ伝送することが可能となる。
【0034】
実施例2
実施例1での実装方式とマージ処理が異なる以外はほぼ同様であるので、図18、図19の状態遷移を示す図と図20のフローチャートを用いて主にマージ処理だけを説明し、その他の処理については変更点のみを説明する。図18で示すように、ダウンロードする項目に操作フラグを付加する。この操作ステータスには追加を示す“A”と、削除を示す“D”のいづれかを設定する(1805)。
【0035】
上位管理システムでは、項目の編集処理において編集した情報を記憶しておき(図10と図11のフローチャートにおいて各操作処理のあとに操作履歴を保存する処理を追加する)、編集が終了した段階でダウンロードする項目ファイル(1805)の各項目に操作フラグを付加する(図10のS304で操作した項目のみを抽出し、項目ファイルを作成する処理を追加する処理とする)。
【0036】
図18に示すように、項目を追加した場合、追加する項目Dと項目Xには“A”が付加され、削除する項目Aには“D”が付加される。まず、項目ファイルのダウンロード待ち状態(S201)で、上位管理システムから項目ファイルがダウンロードされてきたら操作フラグと項目を読み込む(S202)。操作フラグが削除(“D”)で項目の属性が上位システム管理項目(“1”)のときは項目をDB上から削除し、次の項目を読み込む(S204−S205−S208−A)。
【0037】
操作フラグが削除(“D”)で項目の属性が共通項目(“2”)のときは項目の属性を自システム管理項目(“0”)に変更し、次の項目を読み込む(S204−S205−S206−S209−A)。 操作フラグが追加(“A”)で項目が存在しない場合はDB上に項目を追加し、その項目の属性を上位システム管理項目(“1”)に設定し、次の項目を読み込む(S204−S210−S212−A)。
【0038】
操作フラグが追加(“A”)で自システムに存在する項目の属性が自システム管理項目(“0”)のときは、項目の属性を共通項目(“2”)に設定し、次の項目を読み込む(S204−S210−S211−S213−A)。以上、それ以外のステータスの組み合わせのときは何もせずに、次の項目を読み込む(A)。
【0039】
全ての項目を読み終えた場合、接続されている下位層の全ての中継管理システムや被管理システムに対して、上位管理システムからダウンロードした項目ファイルをそのままダウンロードし(S207)、再び項目ファイルのダウンロード待ちとなる(S207からC)。
【0040】
この一連の処理で、テーブルの状態は図19のようになる。図19では上位管理システムで削除された項目Aと追加された項目Dと項目Xについてダウンロードされ、下位管理システムで保持する項目とマージされ、新たに項目Dが上位システム項目として追加され項目Xが共通項目に属性変更されることを示している。
【0041】
この方法によると、同一の項目について二重にデータ転送することを無くすとともに、ダウンロードする項目ファイルのサイズは変更分の差分だけの一定のサイズですむ効果がある。
【0042】
実施例3
これまでの実施例では各管理システムにおいて属性情報を用いることによって同一項目の管理を行ったが、各管理システムが自システムだけで管理する項目のみを持ち属性情報を持たずに被管理システムで要求システムを保持する方法について説明する(プログラム構成は実施例1と同じ)。
【0043】
まず、マージ処理について図24のフローチャートと図22と図23の状態遷移図を用いて説明する。また、説明は状態遷移の図の下位管理システムで行われるものとする。初期状態では、上位管理システムからのダウンロードの待ち状態となっている(S401)。
【0044】
このときの各管理システムのDBの項目の状態は図22のようになっている。
【0045】
システム名として上位管理システムに“SYSTEM”、下位管理システムに“SITE”が設定されている。管理項目は上位管理システムが項目A、B、Cで下位管理システムが項目C、D、Eを保持している。
【0046】
そして、ダウンロードする項目ファイルは図23に示すように項目とその項目を管理する管理システム名で構成される。ダウンロード待ち状態(S401)に、上位管理システムからの項目ファイル1(2305)のダウンロードがあったら、項目と管理システム名を読み込む(S402)。
【0047】
読み込んだ項目に自システムで管理する項目と重複するものが存在する場合(S404)、項目と管理システム名に自システム名も管理システムとして追加し、下位層システムへのダウンロードする項目ファイル2(2307)に書き込む(S408)。存在しない場合、項目と管理システム名を変更せずにそのまま下位層システムへのダウンロードする項目ファイル2(2307)に書き込む(S405)。
【0048】
全ての項目を読み終えたら(S403)、自システムで管理する項目で重複しなかった項目について抽出し、管理システム名として自システム名を付加し、下位層システムへのダウンロードする項目ファイル2(2307)に書き込み(S406)、作成した項目ファイル2(2307)を下位層システムにダウンロードし(S407)、上位管理システムからの項目ファイル1(2305)のダウンロード待ち状態となる(S401)。
【0049】
図23で項目ファイルのダウンロードを示している。項目Cについて、上位管理システムと下位管理システムで重複しているため、管理システム名として“SYSTEM”と“SITE”の両システム名が設定される。被管理システムではダウンロードする項目ファイルの形式で項目ファイルを保持する(どの項目をどの管理システムに返すのかを保持する)。
【0050】
被管理システムで資産情報の入力を行ったら、項目+資産情報+管理システム名で結果ファイルを作成し管理システムにアップロードする。次に更新処理について図26のフローと図25の状態遷移図を用いて説明する。
【0051】
初期状態では下位層システムからの結果ファイル1(2505)のアップロード待ちとなっている(S501)。下位層システムから結果ファイル1(2505)がアップロードされてきたら、結果ファイル1(2505)をオープンし、1エントリ分の項目と資産情報と管理システム名の情報を読み込む(S502)。
【0052】
そのエントリの管理システム名に自システム名が含まれている場合(S504)、自システムのDBの資産情報を更新し(S507)管理システム名から自システム名を削除する(S508)。管理システム名に他のシステム名が残っている場合(S509)、自システム名を取り除いたエントリを上位管理システムへの結果ファイルとしてアップロードする結果ファイル2(2507)に書き込む(S505)。
【0053】
読み込んだエントリに自システムが最初から含まれていない場合、エントリを何も更新せずに上位管理システムへアップロードする結果ファイル2(2507)に書き込む(S505)。全てのエントリを読み終えたら(S503)、作成した結果ファイル2(2507)を上位管理システムへアップロードし(S506)、再び下位層システムからの結果ファイル1(2505)のアップロード待ちとなる(S501)。
【0054】
図25では結果ファイルの流れを示しており、下位層システムから資産項目A、B、C、D、Eが結果としてアップロードされてきていて、項目C、D、EについてDBを更新していて、項目A、B、Cについて上位管理システムにアップロードしている。
【0055】
項目Cは共通項目であるためDBの更新と上位システムへのアップロードを行っていて、項目Cについての重複を防いでいる。なお、編集処理については自システムの項目のみを編集することになり、特に変わった処理を行うことがないので省略する。
【0056】
以上、説明した方法により、実施例1、2とは違った管理方法により、管理システムと被管理システムで同一の項目についての二重のデータ転送を防ぎ、効率よくデータ伝送することが可能となる。
【0057】
実施例4
実施例1の方法に加えて、各中継管理システムであらかじめデフォルトの項目とその資産情報を定義しておけるようにする。この方法を図27から図29で説明する。
【0058】
図27は初期状態を示し、本社の管理システムで”事業所コード“”部署コード“”氏名“”内線“の項目を作成し、事業所の中継管理システムで“事業所コード“を部門の中継管理システムで”部署コード“をそれぞれデフォルトとして定義している状態である。デフォルトの項目の定義を追加したり削除したりする処理については編集処理の一部として処理できる。
【0059】
図28は項目ファイルが各システムにダウンロードされる流れを示す。本社の管理システムから項目ファイル(2805)をダウンロードし、事業所の中継管理システムでは項目ファイル内の項目名称とデフォルトの項目名称を比較し同一項目があった場合、その項目と資産情報をデフォルトDBに格納する。そして、部門の中継管理システムへは“事業所コード”を外した“部署コード”“氏名”“内線”の項目ファイル(2808)をダウンロードする。部門の中継管理システムでは、“部署コード”を同じように処理し、被管理システムに“氏名”“内線”の項目ファイル(2811)をダウンロードし、その項目について資産情報を設定する。
【0060】
なお、デフォルトDBに登録された項目と資産情報については上位管理システムから新たに項目ファイルがダウンロードされてきたタイミングで削除する。
【0061】
図29は結果ファイルのアップロードの流れを示す。被管理システムで資産情報が入力され結果ファイルが部門の中継管理システムへアップロードされる。
【0062】
部門の中継管理システムではデフォルトDB内の項目と資産情報を結果ファイルに付加して、事業所の中継管理システムへアップロードする。事業所の中継管理システムでも同じように処理し、本社の管理システムへは全ての項目の資産情報が格納された結果ファイルがアップロードされることになる。実際の実装方法については、実施例1のフローに一部処理を追加することで可能である。
【0063】
まず、マージ処理においては、項目ファイルのダウンロード時にデフォルトDBの内容を全て削除する処理を追加し(図15のS003の後に処理を追加する)、ダウンロードされた項目の中にデフォルト項目があるかどうかを判定し、デフォルト項目と同一の項目について資産情報をデフォルトDBに登録し、下位層システムにダウンロードしない処理を追加する(図15のS005の後に処理を追加する)。
【0064】
次に更新処理で情報がアップロードされてきた時に、上位管理システムへの結果ファイルに項目とデフォルト値を追加書きしてアップロードする処理を追加する(図17のS103のEOFの時に処理を行うように追加する)。この方式によりデフォルトで定義した項目の分だけデータ転送を抑止することができる。
【0065】
実施例5
実施例4の方法において、中継管理システムにおいてダウンロードされた項目の中にデフォルト項目があるかどうかを判定し、デフォルト項目と同一の項目について資産情報をデフォルトDBに登録した後、下位層の管理システム又は被管理システムに対してダウンロードする項目が無くなってしまった場合(全ての項目について中継管理システムでデフォルトの項目を設定した場合)、デフォルトDBから項目と資産情報を抽出し結果ファイルを作成し上位の管理システムへアップロードするようにする。
【0066】
実際の実装方法については、実施例4の機能が実装された実施例1のフローに一部処理を追加することで可能である。マージ処理において、下位層の管理システム又は被管理システムあてにダウンロードする項目ファイルが存在するかどうか判定し、存在する場合はそのままダウンロードし、存在しない場合はデフォルトDBの内容を全て抽出し、上位管理システムへの結果ファイルを作成し、上位管理システムへアップロードする処理を追加する。(図15のS008の後に処理を追加する)。
【0067】
この方法によりデフォルトで定義した項目によって資産情報の入力を完了できた中継管理システムから被管理システムまでのデータ転送を抑止することができる。
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、階層型ネットワーク環境における一経路のネットワーク上のデータ量を効率良く転送することが可能となり、ひいてはネットワーク全体のデータ転送を効率良く転送する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能なシステムの構成図とデータ転送の流れを示す図である。
【図2】本発明を適用可能なシステムの構成図を示す図である。
【図3】多階層システムで資産情報を管理する場合のシステム構成の一例を示す図である。
【図4】項目を各管理システムで持つ状態を示す図である。
【図5】項目を各管理システムでマージする方式を示す図である。
【図6】資産情報を各管理システムで更新する方式を示す図である。
【図7】属性を持つDBの構造を示す図である。
【図8】管理システムのプログラムの構成を示す図である。
【図9】管理システムにおける項目編集画面の一例を示す図である。
【図10】項目編集のフローチャートである。
【図11】図10の続きを示す。
【図12】初期状態を示す図である。
【図13】項目を初期化した状態を示す図である。
【図14】項目をマージした状態を示す図である。
【図15】マージ処理のフローチャートである。
【図16】資産情報を更新した状態を示す図である。
【図17】更新処理のフローチャートである。
【図18】項目を初期化した状態を示す図である。
【図19】項目をマージした状態を示す図である。
【図20】マージ処理のフローチャートである。
【図21】図20の続きを示す。
【図22】項目を初期化した状態を示す図である。
【図23】項目をマージした状態を示す図である。
【図24】マージ処理のフローチャートである。
【図25】資産情報を更新した状態を示す図である。
【図26】更新処理のフローチャートである。
【図27】項目を初期化した状態を示す図である。
【図28】項目をマージした状態を示す図である。
【図29】資産情報を更新した状態を示す図である。
【符号の説明】
101…管理システム
102〜105…中継管理システム
106…被管理システム
801…ディスプレイ装置、
802…管理システムのプログラム本体、
803…編集処理部、
804…更新処理部、
805…マージ処理部、
806…データベース。
Claims (4)
- 管理する対象の項目と該項目の管理システム名とを対応付けて保持し、該項目に関する情報取得要求に対する第一システムからの応答結果を、第二システムから第三システムへ転送するデータ転送方法であって、
前記第三システムから前記第二システムを経由して前記第一システムへ情報取得要求を行う際、前記第二システムは、前記第三システムの管理システム名と管理対象項目を前記第三システムから受取り、
受取った項目と管理システム名に、前記第二システムの管理項目と管理システム名を追加し、
追加した項目と管理システム名を前記第一システムに送付し、
前記第一システムが前記第二システムから受取った項目と管理システム名に、項目に対応したデータを追加し、該項目と管理システム名と項目に対応したデータを前記第二システムに送付し、
管理システム名に基づいて、受取った前記データが、前記第二システムの対象項目に対応したデータである場合には、該データを第二システムのデータベースへ登録し、
前記受取ったデータに対応した項目が他システムの管理対象項目である場合には、
前記第三システムに、項目と項目に対応したデータを送付することを特徴とするデータ転送方法。 - 請求項1記載のデータ転送方法において、
前記第一システムから受取ったデータが、第二システム管理対象の項目である場合には、第一システムから受取った項目と管理システム名と項目に対応したデータのうち、第二システムの管理システム名を削除することを特徴とするデータ転送方法。 - 管理する対象の項目と該項目の管理システム名とを対応付けて保持し、該項目に関する情報取得要求に対する第一システムからの応答結果を、第二システムから第三システムへ転送するデータ転送システムであって、
前記第三システムから前記第二システムを経由して前記第一システムへ情報取得要求を行う際、前記第二システムは、前記第三システムの管理システム名と管理対象項目を前記第三システムから受取る手段と、
受取った項目と管理システム名に、前記第二システムの管理項目と管理システム名を追加する手段と、
追加した項目と管理システム名を前記第一システムに送付する手段と、
前記第一システムが前記第二システムから受取った項目と管理システム名に、項目に対応したデータを追加し、該項目と管理システム名と項目に対応したデータを前記第二システムに送付する手段と、
管理システム名に基づいて、受取った前記データが、前記第二システムの対象項目に対応したデータである場合には、該データを第二システムのデータベースへ登録する手段と、
前記受取ったデータに対応した項目が他システムの管理対象項目である場合には、
前記第三システムに、項目と項目に対応したデータを送付する手段とを有することを特徴とするデータ転送システム。 - 請求項3記載のデータ転送システムにおいて、前記第一システムから受取ったデータが、前記第二システム管理対象の項目である場合には、前記第一システムから受取った項目と管理システム名と項目に対応したデータのうち、前記第二システムの管理システム名を削除する手段を有することを特徴とするデータ転送システム。
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JP2003132462A JP4385643B2 (ja) | 1999-01-27 | 2003-05-12 | データ転送方法、装置及び記録媒体 |
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Publications (3)
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