JP4385291B2 - えんかま型ウニ・アワビ礁 - Google Patents

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Description

沿岸漁業の振興を目的とするウニ、アワビの増殖施設に関するものである。
技術背景
近年、ウニ、アワビの資源減少傾向のなか、ウニ、アワビの人工種苗放流事業が各地で行われている。北海道ではエゾバフンウニ(以下単にウニと表す)は成果を上げているが エゾアワビ(以下単にアワビと表す)は放流効果が上っていない。又、北海道では種苗で放流したアワビは成育が悪く、本州産に比べ極端に小さい。
ウニ、アワビは静穏な海域を好み、日中は強い直射日光を避けて岩陰に潜み、摂餌活動は日没から活発化する。この様なウニ、アワビの生態を利用して、岩手県の種市では漁港に巨大なプールを作り、この中でウニ、アワビの種苗を中間育成し、それを沿岸に放流して、大きな成果を上げている。しかし、この様な施設は工事費も高く、生産性の高い地域でのみ可能な事業である。安価な施設でウニ、アワビを効果的に育成する方式が求められている。
北海道では、浮き生け簀や、海底に設定したかごによる養殖が行われているが普及する迄には至っていない。又、様々な方式が出願されているが、水深6m以浅の海底に設置し
、ひさしにより日照をさえぎり、ひさしと、底版開口部の間詰割栗石との働きにより静穏な空洞を生み出し、外敵の侵入を阻止し、内部に割石を配置して海草を育てる方式のウニ、アワビ礁は無い。
又、人が内部に潜入して管理する方式のものもない。
北海道では、稚ウニの人工種苗放流事業はある程度成果を上げているが、ウニの資源が枯渇し、代りにキタムラサキウニに蚕食されている地域がある。この様な環境の変化に対しては、自然の力では回復不可能であり、人為的な方策が求められる。又道東沿岸では、親潮の影響で水温が低く、ウニの成貝の殻径が小さく、商品価値が低い。この殻径を如何にして大きくするかが道東沿岸漁業の課題である。
アワビ稚貝の人工種苗放流事業は、北海道では成果を上げていない。放流後の散逸が大きいこと、成貝も70mm以上に成長せず、重量も40gと本州産の200gと比べ極端に小さい。これは中間育成の問題と、外洋に於ける摂餌不足が原因と思われる。このことは、岩手県種市の管理方式を参照すると明らかである。
中間育成以降を、外洋に於いて良好な自然環境の中で行うことが望ましいのである。
外周が円形又は多角形の立壁の先端部を内側に折り曲げ、これをひさしとして、内部の照度を下げると共に、このひさしと下部底版開口部の働きにより、内部の静穏度を高め、立壁により外敵の侵入を防ぎ、内部に割石を投入して海草を繁茂させる、ウニ、アワビの中間育成施設を海底に設置する。
内部の静穏度が高まり、外壁2により害敵の侵入を防ぎ、ひさし1により、内部の照度が下がることにより外海より日没が早まり、ウニ、アワビの摂餌活動時間が長くなる。又ひさし1があることにより海草から発生する酸素が内部に滞留する割合がたかまり、そのことがウニ、アワビの成長を促す。
さらに海が穏やかで、晴天時には内部の海水温も高まり、ウニ、アワビの摂餌活動も活発になる。コンブの胞子、ウニ、アワビの受精卵も内部に溜まる率も高くなる。
多数並列することを考慮し、図2の様に外周を六角形とし図3捨石4の上に設置する。
捨石4の天端(底版下面)の高さは、内部の割石6に生える海草が十分成長する高さとし、水深6m以下を標準とする。
ひさし1の上端の水深は、沿岸の小型漁船の航行に支障の無い深さとし、3m以上とする。
この作工物は、中間育成完了後の成貝の採取、市場出荷用育成貝の採取等の為、人が内部に潜入することを前提とすることから、内部の大きさも作業性から決定される。
しかし、構造が大き過ぎることは経済的に限界があり、又逆に小さ過ぎると、重量が軽くなり、波による転倒の可能性が出てくる。
図1、cは人が潜水器具を着けて出入りする処から、その最小巾は作業性から決定される。しかしcをさらに狭めた方が効果がある場合は、密漁防止を兼ねた、鉄製の格子状の蓋の外周の巾により調節出来る。
図1、bの長さは、水深が深くなり日照が弱くなるにつれて小さくする。又bが大き過ぎると、作業員がひさし内側に吸い寄せられる危険性が増す。
内部の各寸法、αの角度等は、実際に数タイプの試作を行い、ウニ、アワビの成長度合いを観察の上、最良の形態を決めることとする。
この立壁の内側の壁に沿って、ウニ、アワビの隠れ家となる棚状のブロック、図4、8を置くことも可能で、コンブ育成用割石6との間に若干の空間が必要となる。この巾も作業性から決定される。
沿岸の岩礁地帯には、所々にえんかまと呼ばれる空洞がある。これは中に潜った人が出られなくなり命を落とすこともある危険な場所であるが、この中ではウニ、アワビ等が周辺の岩礁部より多数生息していることが知られている。これは、この内部の静穏度が高いこと、照度が低いこと、害敵から身を守る環境になっていること等が理由と考えられる。
この発明は自然界にあるこのえんかまを、作工物により人工的に作り、静穏域を生み出し、内部の照度を低下させ、ウニ、アワビの害敵であるカニ、ヒトデ、タコなどの侵入を防ぐことを目的とするものである。
以下、本発明の1実施例を図面を引用して説明する。
この作工物(以下の説明では鉄筋コンクリート製とする)は内部の静穏度を高める為図1の様に上端を内側に折り曲げた構造になっている。この折り曲げた部分(ひさし1)により波の上下動による内部の海水の上下動を抑える。又照度も低下させる。
外周の立壁2により害敵の侵入を防ぐことが出来るが、図3の捨石4、間詰割栗石5の隙間からタコ等の侵入を防ぐ為、これらの石を隙間無く並べ、間詰石等も使用する。
図2のように、横断面は六角形とする。これは多数並列する場合、隙間無く並べる為と、抑え割石7の量を最小限にする為である。この抑え割石7にはコンブ等の海草が繁茂し、中間育成後のウニ、アワビの放流域ともなる。
図3の様に海底の未利用海域あるいは砂場の上に捨石4を築き、その上に設置するのが標準である。
図3により荒天時に於ける内部の海水の動きについて説明する
波の上下動により内部の海水も上下動し、水の流れが生ずるが、波の上昇時には捨石4間の隙間の海水が矢印の様に底版の中央部に向かって流れる。しかし捨石4、間詰割栗石5の間隔が密になっている為流れは阻害される。さらに上部にはひさし1があることにより出口が狭められ、この部分でも流れは阻害される。
波の下降時には、内部の海水は全く逆の動きをすることになり、同様に流れは阻害される。以上によりこの内部は外側より常に静穏度が高い状態を保ちつづけることが出来る。
上部開口部の巾cは小さい程静穏度を高める効果があるが、海草の成育の為には、太陽光が十分さし込む巾も必要である。底版開口部の巾dも内部の清浄化のためには海水の流出入も必要で、適度な巾を確保する必要がある。
波が上昇するときは、内部の水の動きによりこのウニ、アワビ礁に上向きの力が働くがこのウニ、アワビ礁の自重、内部の割石6の重量、並列するウニ、アワビ礁との間の抑え割石7の重量により、これを抑え、移動を防ぐ。
図4はこの「えんかま型」ウニ・アワビ礁の俯瞰図であり、人が中に潜入して作業を行う様子を示している。
この中の割石には、コンブ等の海草が繁茂するが、この海草は荒天が続いて給餌作業が出来ない時の非常用である。又内部に酸素を供給する重要な役割も果たす。通常は、この海草が捕食されない様、給餌作業をたえまなく行う必要がある。
これまで記述した、底版中央に開口部を設ける方式では、北海道南西部沿岸、及び本州沿岸では、夏期の平穏な日には内部の水温が上昇し過ぎる恐れがある。これらの地域では図5の様に立壁下部に複数の開口部9を設け、内部を常に潮流が流れ続けて、内部の水温が外海と同程度に保たれる構造とする。この場合も開口部は小さくすることにより、底版下面に開口部を設ける場合と同様の作用で、内部の静穏度を高めることが出来る。又、外敵の侵入防止対策として、開口部9には目皿10を設けることとする。
図6は立壁内側下部に棚状ブロック8を設置する場合の、このブロックの横断面図である。ウニ、アワビは海底ではこの様な窪みに身を隠す習性があり、このブロックにより育成個体数を増やすことが出来る。
図7は多数並列し、抑え割石7を敷き並べて完了した様子を示す。並列する巾が広過ぎると、海流の流れをさまたげ、環境に悪影響を与える恐れがある。又、海底の砂が流動する海域では、捨石が砂に埋まる恐れがあり、捨石に代る工法が必要となる。
このウニ・アワビ礁の利点は、静穏な空洞を作るだけでなく、人が出入して管理する点にある。稚ウニ、アワビ稚貝を中間育成する外、成長の遅い成貝を採取してこの中で育成すること等、様々に活用が出来る。
コンブの増産にも寄与するが、海草が繁茂する場所には根付魚が集まり、道南の沿岸では、ひさし1下面がヤリイカの産卵礁となる可能性もある。
沖合いに並列に設置することにより、内海は静穏になり、貝類の増産に寄与する。又海岸侵食防止にも役立つ。
沿岸部に新たに海草の繁茂する区域を造成することは、陸地に植林をすることと同じく酸素を発生させ、地球温暖化防止にも役立つ。
本発明の1実施例を示す縦断面図 横断面図 海水上昇時の海水の流れる方向を示す断面図である。 俯瞰図。 開口部を立壁下部に設けた場合の俯瞰図。 棚状ブロック断面図 並列設置完成俯瞰図
符号の説明
1.ひさし
2.立壁
3.底版
4.捨石
5.間詰割栗石
6.割石
7.抑え割石
8.棚状ブロック
9.立壁下部開口部
10.目皿

Claims (1)

  1. 外周が円形又は多角形で、立壁2と、立壁2の上に配したひさし1と、立壁2の下に設けた底版3とにより形成される内部が空洞で上部に開口部がある構造物で、内部の底版3には開口部を設け、その開口部には間詰割栗石5を配し、内部の底版上には割石6を配置し、外部の底版の上面には抑え割石7を配したえんかま型ウニ、アワビ礁。
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