JP4384583B2 - 伝送システムおよびそれに用いる復調装置 - Google Patents

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Description

本発明は直交周波数分割多重変調方式(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:以下、OFDM方式と記す)を用いた伝送システムに関し、特に受信アンテナの方向調整テスト(test)に適した伝送システムおよびそれに用いる復調装置に関する。
従来、アナログFPU(Field Pickup Unit)の受信アンテナの方向を受信レベルが最大になる最良な方向に調整する受信アンテナの方向調整テスト(test)の際は、受信アンテナから出力される受信信号をスペクトラムアナライザに入力し、受信アンテナの方向を、上下左右に微妙に動かしながら、スペクトラムアナライザに鋭いピークとして表示される搬送波のレベルを測定し、ピークレベルが最大になる方向を探索して調整する方法が取られてきた。
ところで近年、無線装置の分野では、マルチパスフェージングに強い変調方式としてOFDM方式が脚光を集め、欧州や日本を初めとする各国の次世代テレビ放送、FPU、無線LAN等の分野で多くの応用研究が進められている。この内、UHF帯の地上デジタル放送の開発動向と方式については、映像情報メディア学会誌 1998年Vol.52,No.11(非特許文献1)に詳しく記されている。
このOFDM方式は、ほぼ、伝送帯域一杯に、一定の周波数間隔で配置された数百本の搬送波を、一定のシンボル周期でデジタル変調して伝送する方式である。そのため、OFDM信号の波形はランダム雑音に類似した波形になる。その周波数分布も、図18に模式的に示す様に、伝送帯域幅全体に平坦に広がる形状になり、伝送帯域の利用効率が極めて高い方式である。しかしそのために、逆に受信アンテナの方向調整テスト(test)が非常に困難になる欠点がある。
OFDM方式では、図18のように、ほぼ平均電力レベルに等しい平坦な分布になる。しかもOFDM方式の伝送システムでは、例えば各搬送波を変調する変調方式としてBPSKを採用し、符号化率1/2の畳み込み符号を用いて伝送すると、C/Nが約0dBでも受信可能である。この状態では、受信信号のレベルと雑音のレベルがほぼ等しくなるが、受信信号の電力と雑音の電力の和からなる伝送帯域内の信号の電力密度は、図19のように、その外側の雑音のみの電力レベルに対して3dB程度高くなる。従って、スペクトラムアナライザを用いる方法でも、最適な方向に受信アンテナを向ければ、何とか伝送信号の存在を確認することができる。
しかし、受信アンテナの方向が大きくずれると、OFDM信号のレベルは、図20のように雑音の下に完全に埋もれ、目で見てもその存在すら確認できなくなる。送信場所が見える近距離の伝送であれば、感に頼って方向調整テスト(test)を実施することも可能である。しかし伝送距離が数キロを越えると、GPS等を利用して、送信場所と受信場所の正確な位置関係を測定しなければ、受信アンテナの方向調整テスト(test)は事実上不可能になる。
これらの欠点を除去し、OFDM方式の受信装置において、C/Nが約0dB以下になる受信アンテナの方向調整テスト(test)の初期段階でも、受信信号のレベルを検出することができ、受信アンテナの方向調整可能とするため、ガードインターバル期間を含んだOFDM信号を伝送する伝送装システムにおいて、受信アンテナで受信したOFDM信号を、復調装置でOFDM信号のガードインターバル期間における相関演算を行い、相関演算の結果得られる相関信号に基づき受信アンテナの方向調整用信号を生成し、受信アンテナの方向調整テスト(test)を行うようにした伝送システムの技術が、特開2003−115787号公報(特許文献1参照)で提案されている。
図13は従来の伝送システムの構成を示す図である。送信装置12の送信前処理回路13aに入力された情報符号は、誤り訂正符号への変換、64QAMへの変調等の前処理により、各搬送波の信号を表す周波数分布イメージの信号列に変換され、OFDM変調器のIFFT(逆フーリエ変換)回路13bで時間波形を表す信号列に変換される。
OFDM方式は、一定の周波数間隔で配置された数百本の搬送波(キャリア)を、それぞれ一定のシンボル期間でデジタル変調して伝送する方式である。OFDM信号への変調には、通常、ポイント数M(例えば、M=2048)のIFFT(逆フーリエ変換)が用いられる。
そしてOFDM変調器のガードインターバル挿入回路13cで、伝送路での遅延波に起因する受信側での符号間干渉の影響を少なくするため、送信されるOFDM信号にガードインターバルが付加される。 このガードインターバルを挿入された信号は、送信後処理回路13dにおいてさらに直交変調、D/A変換、アップコンバート等の後処理を施された後、送信アンテナ11から送信される。
送信側から送出されるOFDM信号の1シンボルは、図14に模式的に示すように、IFFT回路13bで変調されたところの,MポイントのOFDM信号からなる有効シンボル期間Tsの信号(B+b)と、ガードインターバル挿入回路13cで挿入されたところの,1シンボルの最後のMg(例えばMg=128)ポイント期間Tg'の信号bを有効シンボル期間Ts前のガードインターバル期間Tgに複写したMgポイントのガードインターバル信号b'で構成される。なお、aとa'の部分、cとc'の部分についても同様である。
送信されたOFDM伝送信号は、受信アンテナ21で受信され、ケーブルを通して復調装置22に送られる。復調装置22に入力された受信信号は、ダウンコンバータ23a、A/D変換回路23bでデジタルの複素ベクトル信号に変換された後、伝送された情報符号を復調する信号処理を実施するFFT(フーリエ変換)回路23c、伝送路応答等化回路23d、復調&復号化回路23e等からなる本線系の経路に入力されるとともに、別経路にあるガード相関算出回路24に入力される。
図15は図13のガード相関算出回路24の回路構成の例を示す図である。ガード相関算出回路24に入力された複素ベクトル信号Zin(m)は2つに分岐され、その一方は遅延回路31に入力され、図16(a)の下段の信号の様に、有効シンボル期間Tsに相当するサンプリング数M(例えばM=2048)だけ遅延される。ここで、mはサンプル点の番号である。図13のA/D変換回路23bでは、送信装置12のIFFT13bで用いられるクロック周波数と同じ周波数のクロックを用いてサンプリングするので、有効シンボル期間Tsのサンプル点数は、IFFT13bのポイント数Mに等しくなる。
この有効シンボル期間Tsだけ遅延された信号Zin(m−M)と、遅延前の信号Zin(m)は、複素乗算回路32でサンプル点毎に複素乗算され、
Zmul(m)=Zin(m)×Zin(m−M)* ・・・・・・・・・・・(1)
が算出される。
この複素乗算信号の波形を、図16(b)に模式的に示す。ここで、同じ信号であるbとb'を乗算する範囲の値は|b(m)|2+j・0となり、図16の期間41のように、正の実数値になる。なお、OFDM信号は、ランダム雑音に近い波形であり、その振幅値である|b(m)|2の値もランダムに振動する。そのため、正確には、図16の期間41のI成分(実数成分)のレベルもランダムに振動する。しかし雑音の影響との混同を避けるため、ここでは直線を用いて模式的に示した。
一方、図16の期間42の様に、C×B等、互いに異なる複素ベクトル信号を乗算する期間の複素乗算信号は、ランダムなままの波形(但し振幅が二乗された波形)になる。図15の複素乗算回路32から出力された複素ベクトル信号Zmul(m)は、相関演算回路33内のシフトレジスタに順次入力され、下記(2)式に示すように、各サンプル点毎に、シフトレジスタ内のMgサンプルの信号の加算演算を実施し、ガード相関信号Cgとして出力する。
Cg(m)=ΣZmul(m−k) (但し、k=0〜Mg−1) ・・・・(2)
図16(c)は、このガード相関信号Cgの波形を模式的に示したものである。サンプル点43では、加算する信号がランダムに変化するMgサンプルの信号であるため、互いに打ち消し合いレベルが比較的小さくランダムな信号になる。これに対し、サンプル点44では加算する信号が全て同じ信号bとb'同士の乗算値|b(m)|2+j・0になる。そのためI成分では、Mg個の正の実数値が、互いに打ち消し合うことなく全て加算されるようになり、図16(c)の太い矢印で示す様に、大きな正の実数値の信号になる。また、Q成分では、加算すべき値が全て0に成るため、加算結果も0に成る。
サンプル点45の様にサンプル点44から少しずれると、加算する正の実数値の数が減り、代わりに互いに打ち消し合うランダムな信号の数が増加する。そのため、I成分のレベルは徐々に小さくなる。また、Q成分の値は逆に徐々に増大し、ランダムに振動する信号になる。
そのため、図13,図15のガード相関算出回路24から出力されるガード相関信号Cgは、図16(c)の様に、I成分はシンボル期間の境界点でピークを持つほぼ三角形の波形になり、Q成分は逆に境界点でほぼ0に成る波形になる。なお、以上の説明は、受信装置のLo周波数(局部発振周波数)の同期が引き込まれた場合にのみ成り立つ。受信アンテナの方向調整テスト(test)の初期段階のように同期が確立されていない時は、図16(c)のI成分とQ成分で構成される複素ベクトル信号は、任意の方向に回転された信号になる。
図13のガード相関算出回路24から出力されたガード相関信号Cgは、受信信号のレベルを算出するために、受信レベル算出回路25に入力される。
図17は、図13の受信レベル算出回路25の内部回路の例を示した図である。受信レベル算出回路25に入力されたガード相関信号Cgは、ピーク点検出回路51に入力され、ここで1シンボル期間Ts'毎に、ガード相関信号Cgの複素ベクトル信号としての絶対値の、そのシンボル期間内におけるピーク点が検出される。検出されたピーク位置を表すピーク位置信号とガード相関信号Cgは、I成分絶対値のピーク点値算出回路52とQ成分絶対値のピーク点値算出回路53に入力される。
それぞれのピーク点値算出回路52,53で、検出したピーク点における,ガード相関信号CgのI成分の絶対値|maxIc|とQ成分の絶対値|maxQc|を算出した後、ピーク点値加算回路54でそれらの加算値|maxIc|+|maxQc|を算出する。これはガード相関信号Cgの複素ベクトル信号としての絶対値の近似値を算出する演算で、正確な絶対値max|Cg|=√(maxCg×maxCg*)を算出するのが好ましい。ここで、maxCgはガード相関信号Cgのピーク点における値(複素ベクトル信号)である。
ところで、受信アンテナの方向が最適な方向に向けられているときは、受信信号のレベルが大きく、雑音を無視することができるので、OFDM信号のみからなる信号が得られると近似できる。そのため、ピーク値max|Cg|は、
max|Cg|=Σ|b(k)|2=Mg×{1/Mg×Σ|b(k)|2}
(但し、k=1〜Mg) ・・・・・・(3)
と近似できるが、Mgが充分大きな値になると、括弧内の式は、ガード相関算出回路24に入力されるOFDM信号の平均電力の算出式に近づく。通常、Mgの値は約128サンプルあるいはそれ以上の大きな正数であるため、ガード相関算出回路24に入力されるOFDM信号の平均電力をσ2とすると、ピーク値max|Cg|は、値Mg×σ2に近い値、すなわち平均電力σ2にほぼ比例した値になる。
一方、受信アンテナの方向が誤った方向に向けられているときは、OFDM信号を殆ど受信できず、極端な場合、ガード相関算出回路24に入力される信号は、殆ど雑音のみになる。この場合、複素乗算するZin(m)とZin(m−M)の間には相関が無くなるため、Zmul(m)は、ガード相関算出回路24に入力される雑音の電力σn2にほぼ等しい実効値を持つ、ランダムな信号になる。そのため、Mgサンプル分のZmul(m)を加算すると、極性が逆の値同士が打ち消し合い、ガード相関信号Cg(m)は、ほぼσn2×√Mg程度の実効値を持つランダムな信号になる。
また、受信アンテナの方向調整テスト(test)の途中では、無視できないレベルの雑音が混入したOFDM信号がガード相関算出回路24に入力されるが、この場合に算出されるピーク値max|Cg|は、入力されるOFDM信号成分の電力σ2に比例する値Mg×σ2を有する信号に、混入している雑音成分の電力σn2に比例した実効値σn2×√Mgを持つランダムな信号が加算された信号になる。従って、受信信号のCN比がσ/σnの場合、
SN比 (Mg×σ2)/(σn2×√Mg)=(σ/σn)2×√Mg
のOFDM信号のピーク値が得られる。
例えばガードインターバルの長さMgが128サンプルの場合、受信信号のCN比が0dB=20・log(σ/σn)であっても、
20・log[(σ/σn)2×√Mg]
=2×20・log(σ/σn)+20・log(√Mg)=21dB
の良好なSN比の、OFDM信号のピーク値が得られる。
図17の平均化回路55は、得られるピーク値のSN比をさらに上げるために、ピーク点値加算回路54からシンボル毎に出力されるピーク値max|Cg|の平均値を算出する回路である。具体的には、一定数のピーク値max|Cg|の加算平均を算出する回路またはシンボル毎に入力されるピーク値max|Cg|の帯域を制限するLPF(ローパスフィルタ)を用いれば良い。例えば、64シンボルのピーク値max|Cg|の加算平均を算出するだけで、SN比をさらに、10・log(64)=18dB改善することができる。この平均化の演算には、この他、上記した値|b(m)|2のランダムな振動の影響で発生する、ピーク値のランダムな変動を低減する効果も得られる。
ところで、以上の演算で算出されるピーク値max|Cg|は、ガード相関算出回路24に入力される信号Zinに含まれるOFDM信号成分の電力σ2に比例する値であり、必ずしも受信した信号の電力レベルPsに比例しない。通常、受信装置では、受信条件で大きく変化する受信信号のレベルをAGC回路でほぼ一定レベルの信号に変換してから、各種の信号処理を実施する。ガード相関算出回路24に入力される信号Zinの電力も、常にほぼ一定に保たれる。
従って、受信されるOFDM信号のレベルが大きい時は、ガード相関算出回路24に入力されるOFDM信号の電力レベルσ2がほぼ一定になるように制御されてしまい、受信レベル算出回路25で算出されるピーク値max|Cg|の大きさも、ほぼ一定になる。そのため通常は、算出したピーク値max|Cg|から、受信されたOFDM信号の正確な電力レベルPsを検出することはできない。しかし、実際にAGC回路で制御される信号は、受信された電力レベルPsのOFDM信号と混入された電力レベルPnの雑音からなる信号全体の電力レベルPtot=Ps+Pnである。そのため、ガード相関算出回路24に入力される信号Zinに含まれるOFDM信号の電力σ2は、正確には、
σ2=Ps/Ptot=(Ps/Pn)×1/(Ps/Pn+1) となる。
一方、受信アンテナの方向調整テスト(test)において、受信信号のレベルの検出が最も重要になるのは、受信アンテナの方向がずれ、受信されるOFDM信号の電力レベルPsが減少し、受信装置のヘッドAMPで発生する雑音の電力レベルPnの方が大きくなった時である。このように、OFDM信号の電力レベルPsより雑音の電力レベルPnの方が充分大きくなると、Ps/Pn+1≒1の近似が成り立つ様になり、ガード相関算出回路24に入力されるOFDM信号の電力レベルは、σ2≒Ps/Pnと近似できるようになる。ここで、ヘッドAMPで発生する雑音の電力レベルPnは、受信装置の回路の性能で決まる一定値なので、結局、ガード相関算出回路24に入力されるOFDM信号の電力σ2は、受信されたOFDM信号の電力レベルPsにほぼ比例した値になる。
従って、受信レベル算出回路25で算出したピーク値max|Cg|も、受信されたOFDM信号の電力レベルPsにほぼ比例した値になり、そのレベルを検出することができる。しかも、上記した様に、ピーク値max|Cg|は、約21dB+18dB=39dBもの高SN比の値である。そのため、受信アンテナの方向が誤った方向に向けられ、受信されるOFDM信号の電力レベルが、図20の様に雑音レベルよりさらに低下しても、その信号の存在だけでなく、そのレベル変化をも検出することができる。
そこで、受信レベル算出回路25からは、このようにして算出され平均化されたピーク値max|Cg|を、受信レベル信号として出力する。受信レベル算出回路25から出力された受信レベル信号は方向調整信号発生回路26に入力され、受信アンテナ21の調整に適した信号に変換され、受信レベルを表示するメータを用い受信レベルを測定しながら受信アンテナの方向調整テスト(test)をする場合は、受信レベルに応じた明るさ、色または表示バーの長さ等のメータ表示値を制御する信号を、方向調整信号として出力するようにする。
このように、図13のOFDM方式の復調装置を用いると、受信されるOFDM信号のCN比が0dB以下になり、スペクトラムアナライザを用いる方法では、OFDM信号の存在すら検出できないような受信アンテナの方向調整テスト(test)の初期段階においても、OFDM信号の存在を検出できるようになるだけでなく、受信されたOFDM信号の電力レベルとその変化量を、高SN比で測定することができるようになる。そのため、受信アンテナの方向を変えながら、受信されるOFDM信号レベルが最大になる方向を探すことができるようになり、算出した受信レベル信号を用いて、容易に受信アンテナの方向調整テスト(test)を実行することができる。
特開2003−115787号公報 映像情報メディア学会誌 1998年Vol.52,No.11
受信アンテナの方向調整テスト(test)の初期段階においては、受信アンテナの方向が最適な方向からずれているため、受信信号のレベルが低くなり、受信アンテナの方向が最適な方向から大きくずれていると、受信信号のレベルが非常に低くなる。そのため、受信アンテナはより僅かな受信電界においても、反応があることが望まれる。また受信アンテナの方向調整テスト(test)のための設定中であることを復調装置で把握できるようにすることで、送信装置でのテスト(test)終了後のテスト戻し操作忘れを復調装置でチェックできることが望まれる。
本発明の目的は、より僅かな受信電界においても受信アンテナの方向調整テスト(test)を可能とするとともにテストのための設定中であることを復調装置で把握できるようにした伝送システムおよびそれに用いる復調装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するため、ガードインターバル期間を含んだOFDM信号を送信装置で送信し、受信アンテナで前記OFDM信号を受信し、復調装置で前記OFDM信号のガードインターバル期間における相関演算を行い、当該相関演算の結果得られる相関信号に基づき前記受信アンテナの方向調整用信号を生成し前記受信アンテナの方向調整を行う伝送システムであって、前記送信装置に、前記OFDM信号の少なくともガードインターバル期間の信号を有効シンボル期間の信号より振幅を大きくする振幅変換手段を装備し、前記復調装置に、受信した前記OFDM信号の少なくともガードインターバル期間の信号の振幅を検出する検出手段と、該検出手段で検出した結果を報知する報知手段とを装備したことを特徴とする伝送システムである。
また本発明は、上記記載の伝送システムにおいて、前記報知手段は、受信アンテナの方向調整テストのための設定中であることを示す文字を少なくとも表示する手段であることを特徴とする伝送システムである。
また本発明は、上記記載の伝送システムにおいて、前記報知手段は、受信アンテナの方向調整テストのための設定中であるときと設定中以外のときとで異なる色で表示する手段であることを特徴とする伝送システムである。
また本発明は、ガードインターバル期間を含んだOFDM信号を送信装置で送信し、受信アンテナで前記OFDM信号を受信し、復調装置で前記OFDM信号のガードインターバル期間における相関演算を行い、当該相関演算の結果得られる相関信号に基づき前記受信アンテナの方向調整用信号を生成し前記受信アンテナの方向調整を行う伝送システムにおける前記復調装置であって、受信した前記OFDM信号の少なくともガードインターバル期間の信号の振幅を検出する検出手段と、該検出手段で検出した結果を報知する報知手段とを装備したことを特徴とする復調装置である。
また本発明は、上記記載の復調装置において、前記報知手段は、受信アンテナの方向調整テストのための設定中であることを示す文字を少なくとも表示する手段であることを特徴とする復調装置である。
本発明によれば、より僅かな受信電界においても受信アンテナの方向調整テスト(test)を可能とするとともにテストのための設定中であることを復調装置で把握できるようにした伝送システムおよびそれに用いる復調装置を得ることができる。
本発明に係る実施の形態について、以下、図を用いて説明する。
図1は本発明による伝送システムにおける実施の形態の構成を示す図である。図2は図1における送信装置の主要部であるOFDM変調器と振幅変換部の構成を示す図である。図3は図2における振幅変調部の内部回路を示す図である。図4は本発明によるOFDM信号の一例を説明する図である。図5は本発明によるOFDM信号の他の例を説明する図である。
図1において、図13の従来の構成と同一個所に同一符号を付けた。送信装置12の送信前処理回路13aに入力された情報符号は、誤り訂正符号への変換、64QAMへの変調等の前処理により、各搬送波の信号を表す周波数分布イメージの信号列に変換され、OFDM変調器61に入力される。
OFDM変調器61に入力された周波数分布イメージの信号列は内蔵するIFFT回路により時間波形を示す信号列に変換され、且つ内蔵するガードインターバル挿入回路により、1シンボルが、図4(a),図5(a)に示すような、OFDM信号からなる有効シンボル期間Tsの信号(B+b)と、有効シンボル期間Ts中の最後の期間Tg'の信号bを有効シンボル期間Ts前のガードインターバル期間Tgに複写したガードインターバル信号b'とからなる振幅一定の信号列として出力される。またOFDM変調器61から、図4(b),図5(b)に示すように、シンボル周期のタイミングを示す時刻tn0(n=0,1,…)毎にレベルHとなるシンボルタイミング信号が出力される。
OFDM変調器61から出力された振幅一定のOFDM信号は、図1,図2に示す振幅変換部62に入力されるとともに、OFDM変調器61から出力されたシンボルタイミング信号も図1,図2に示す振幅変換部62に入力される。
図1,図2に示す振幅変換部62は、図3に示すように、乗算器62−1と制御部62−2からなり、OFDM変調器61から出力された振幅一定のOFDM信号は乗算器62−1に入力され、OFDM変調器61から出力されたシンボルタイミング信号は制御部62−2に入力される。
制御部62−2は、図4(c−1)で示す振幅制御信号、または図5(c−2)で示す振幅制御信号を生成して出力する。図4(c−1)で示す振幅制御信号は、ガードインターバル期間Tgであるtn0〜tn1(n=0,1,…)の期間をレベルH、有効シンボル期間Tsであるtn1〜t(n+1)0の期間をレベルLとする信号である。図5(c−2)で示す振幅制御信号は、ガードインターバル期間Tgであるtn0〜tn1の期間をレベルH、有効シンボル期間Ts中でガードインターバル期間Tgと関係ない期間Ts'をレベルL、有効シンボル期間Ts中でガードインターバル期間Tgの信号の作成に用いた期間Tg'をレベルHとする信号である。
乗算器62−1は、振幅一定のOFDM信号を、図4(c−1)で示す振幅制御信号または図5(c−2)で示す振幅制御信号により振幅を可変する。
振幅制御信号が図4(c−1)の場合、乗算器62−1は、振幅一定のOFDM信号を、図4(d−1)に示すように、相関処理の対象であるガードインターバル期間Tgの信号b'の振幅を増大即ち強調し、この代わりに、有効シンボル期間Tsの信号(B+b)の振幅を減衰することで、トータルの送信パワーが同じになるように設定する。
具体的には、乗算器62−1は、振幅制御信号のレベルHの時にOFDM信号の振幅をA倍とし、振幅制御信号のレベルLの時にOFDM信号の振幅をB倍とし、且つ
A(tn0〜tn1)+B(tn1〜t(n+1)0)=1
とする。
一方、振幅制御信号が図5(c−2の場合、乗算器62−1は、振幅一定のOFDM信号を、図5(d−2)に示すように、相関処理の対象であるガードインターバル期間Tgの信号b'の振幅と、有効シンボル期間Ts中でガードインターバル期間Tgの信号の作成に用いた期間Tg'の信号bの振幅とを増大即ち強調し、この代わりに、有効シンボル期間Ts中のガードインターバル期間Tgと関係のない期間Ts'の信号Bの振幅を減衰することで、トータルの送信パワーが同じになるように設定する。
具体的には、乗算器62−1は、振幅制御信号のレベルHの時にOFDM信号の振幅をA倍とし、振幅制御信号のレベルLの時にOFDM信号の振幅をC倍とし、且つ
A(tn0〜tn1)+C(tn1〜tn2)+A(tn2〜t(n+1)0)=1
とする。
振幅変換部62で図4(d−1)または図5(d−2)のように設定されたOFDM信号は、図1の送信後処理回路13dにおいてさらに直交変調、D/A変換、アップコンバート等の後処理を施された後、送信アンテナ11から送信される。
乗算器62−1における,全体が1となる比率配分は、本実施の形態では、振幅変換部62で実施しているが、その後の送信後処理回路13dで行っても良い。
また、振幅制御の無い状態を、1以下としておき、上記振幅制御をおこなっている際の、総和をジャスト1とする設定としても良い。またさらには、振幅制御の無い状態を、1としておき、上記振幅制御をおこなっている際の、総和を1+αとする設定としても良い。
今までのOFDM信号は、ガードインターバルの信号が1つのシンボル期間の一部分(有効シンボル期間の時間軸上の片側)に配置された例を示したが、ガードインターバルの信号が、有効シンボルの時間軸上の両側に配置されたOFDM信号であっても良い。
図6は図4のOFDM信号の場合のシミュレーション結果を示す図である。このシミュレーションは、図4において、OFDM信号の有効シンボル期間Tsの信号(B+b)の振幅を固定として1とし、相関処理の対象であるガードインターバル期間Tgの信号b'の振幅Gを、G=1からG=6.0までG=0.5づつ増大させ、その各々の振幅Gにおいて、C/N(信号/雑音)を可変した場合の電界強度を示す特性図である。振幅Gが大きくなるにつれて、C/N(信号/雑音)を可変した場合の電界強度特性の変化が大きくなっている。したがって本実施の形態によれば、より僅かな受信電界においても受信アンテナの方向調整テスト(test)を可能とする。
このOFDM信号を、図4(d−1)ではなく図5(d−2)に示すように、相関処理の対象であるガードインターバル期間Tgの信号b'の振幅と、有効シンボル期間Ts中でガードインターバル期間Tgの信号の作成に用いた期間Tg'の信号bの振幅とを増大させれば、振幅Gが大きくなるにつれて、C/N(信号/雑音)を可変した場合の電界強度特性の変化がさらに大きくなる。したがって本実施の形態によれば、さらにより僅かな受信電界においても受信アンテナの方向調整テスト(test)を可能とする。
送信装置で、ガードインターバル期間における信号の振幅を増大即ち強調するのは、復調装置で、受信アンテナの方向調整テストを行うことができるように、意図的に設定を行うものであり、受信アンテナの方向調整テストの終了後には、送信装置で、ガードインターバル期間における信号の振幅を、通常時の、有効シンボル期間における信号の振幅と同じになるように戻す、テスト戻し操作を必要とする。
しかし、万が一、送信装置で、テスト戻し操作を忘れたまま本番の運用に入ってしまうと、復調装置では、ガードインターバル期間における信号の振幅の増大が雑音(ノイズ)となるため、S/Nの比を表すマージンが少なく、且つ有効シンボル期間における信号の振幅が減衰している場合には本番の際マージンがさらに少ない運用状態となり、復調装置で、伝送される映像信号の安定した画質を得ることが困難となる。
そのため、本実施の形態では、受信アンテナの方向調整テストのための設定中であることを復調装置で把握できるようにした。
即ち、図1の本実施の形態においては、復調装置22に、検出部70と報知部80を付加した。検出部70はダウンコンバータ23aの出力に接続され、受信信号が図4(d−1)であるか図5(d−2)であるかを検出する。報知部80は検出部70の出力に接続され、受信信号の受信状態を報知する。
検出部70について説明する。まず、平均電力検出器で、受信信号のシンボル波形をガードインターバル期間と同等の所定期間毎に、平均電力を検出する。この所定期間毎の平均電力結果の大小の変化から、少なくともガードインターバル期間を増大即ち強調した受信信号であるかどうかを判定して検出する。
通常の波形であれば、ガードインターバル期間でも、有効シンボル期間でも、振幅レベルは一定であり、検出される平均電力は、毎回ほぼ同じ同等な値となる。一方、ガードインターバル期間が強調された波形の場合には、ガードインターバル期間の平均電力は高く、有効シンボル期間の平均電力値は低くなる。
平均電力を検出する期間は、受信信号のシンボルの切れ目タイミングと一致している可能性が低い。平均電力算出期間が、有効シンボル期間とガードインターバル期間とにまたがることになる。そのため、平均電力レベルの算出期間単位はガードインターバル期間の半分とすることが望ましい。
また雑音を抑圧するため、平均電力レベルの算出期間単位で得る振幅レベルは、時間的に所定単位値後の算出期間単位で得られる振幅レベルとの平均値とすることが望ましい。
また平均電力レベルの算出期間単位で得る振幅レベルは、時間的に隣々接の算出期間単位で得られる振幅レベルと比較することで、ガードインターバル期間の振幅レベルと有効シンボル期間の振幅レベルを比較できる。
図7は図1における復調装置22の検出器70の構成を示す図である。図8は図4(d−1)と同じ波形の受信信号であり、ガードインターバル期間Tgの信号の振幅を増大即ち強調し、この代わりに、有効シンボル期間Tsの信号の振幅を減衰することで、トータルの送信パワーを同じに設定した送信信号と同じ波形の受信信号の場合における、図7の各部における動作状態を示す図である。
図7において、71は平均電力検出器、72−1,72−2,72−3,72−4はメモリ、73はコントローラ、74は加算器、75は引算器、76は比較器、77はタイマである。
平均電力検出器71では、受信信号の平均電力を、コントローラ73によりガードインターバル期間の半分とした算出期間単位毎に出力する。
検出された平均電力はコントローラ73によりメモリ72−1に入力され、コントローラ73によりメモリ72−2,72−3,72−4に順次転送される。平均電力検出器71の出力とメモリ72−の出力が加算器74に入力され、加算器74では1/2の加算を出力する。
次に引算器75で、メモリ72−2の出力から加算器74の出力を引算して出力する。次に、比較器76で、引算器75の出力をTh(スレシュホールド値)=1.8と比較する。その結果、比較器76は、ガードインターバル期間Tgの信号に対してのみhighレベルを出力する。
highレベルの出力はタイマ77でホールドされる。ガードインターバル期間は一定周期毎に存在するので、ガードインターバル期間の都度highレベルが比較器76から出力される。したがってタイマ77はhighレベルを維持する。このことで増大即ち強調したガードインターバル期間を検出することができる。
図9は図5(d−2)と同じ波形の受信信号であり、ガードインターバル期間Tgの信号の振幅と、有効シンボル期間Ts中でガードインターバル期間Tgの信号の作成に用いた期間Tg'の信号の振幅とを増大即ち強調し、この代わりに、有効シンボル期間Ts中のガードインターバル期間Tgと関係のない期間Ts'の信号の振幅を減衰することで、トータルの送信パワーを同じに設定した送信信号と同じ波形の受信信号の場合における、図7の各部における動作状態を示す図である。
この受信信号の場合も、図7は上記説明と同じ動作をし、比較器76で、引算器75の出力を図8に図示のTh(スレシュホールド値)=0.9と比較することで、有効シンボル期間Ts中でガードインターバル期間Tgの信号の作成に用いた期間Tg'の信号に対しても、highレベルを出力する。即ちガードインターバル期間の信号の作成に用いた期間Tg'+ガードインターバル期間Tgにまたがるhighレベルが比較器76から出力される。このことで、増大即ち強調されているところの、ガードインターバル期間の信号の作成に用いた期間+ガードインターバル期間を検出することができる。
図10はガードインターバル期間Tgの信号と有効シンボル期間Tsの信号の振幅が同じ受信信号の場合、即ち受信アンテナの方向調整テスト(test)の終了後にテスト戻し操作をして元の通常モード時の振幅に戻し設定をした送信信号と同じ波形の受信信号の場合における、図7の各部における動作状態を示す図である。
この受信信号の場合も、図7は上記説明と同じ動作をするが、振幅が同じなので、引算器75の出力が0となり、したがって、比較器76からhighレベルが出力されない。このことで、非増大即ち非強調のガードインターバル期間を検出することができる。
次に図1における報知部80について説明する。報知部80は、検出部70による検出に基づき、受信信号の少なくともガードインターバル期間が増大即ち強調している場合に、少なくとも報知する。報知部80は、ディスプレイ上での報知表示であっても、メータやスピーカやランプやブザーでもよい。
図11は図1における報知部80の具体例を示す図である。(a)は通常モード時、(b)は受信アンテナの方向調整テストのための設定時の表示を示す。ディスプレイ81上に、遅延プロファイル(反射波の有無状態)82,反射波有83,コンスタレーション84,S/Nの比を表すマージン85,電界86,エラーレート87の他に、検出部70でhighレベルを出力したことに応答して、受信アンテナの方向調整テストのための設定中であることを示す「TEST」のテスト文字表示88をする。
また検出部70でhighレベルを出力したことに応答して、必要あれば、ディスプレイ81を、通常モード時に例えば青色で表示し、受信アンテナの方向調整テストのための設定時に例えば赤色に変えて表示する。
このことで、受信アンテナの方向調整テストのための設定中であることを復調装置で把握できるようになった。したがって、送信装置側より電話でこれから本番の連絡が入った際、図11のディスプレイ81をみることで、まだ受信アンテナの方向調整テストのための設定中である場合は、その旨を送信装置に連絡することができる。
そのことで送信装置はテスト戻し操作を忘れていることに気づき、テスト戻し操作をすることで、本番の際S/Nの比を表すマージンが大きい運用状態にすることができ、したがって、復調装置で、伝送される映像信号の安定した画質を得ることができる。
図12は図1における復調装置22の応用例を示す図である。図12において、図1と同一個所に同一符号を付けた。図12は、復調装置22に、さらに、スイッチ90,メータ91と、スイッチ92,スピーカ93を装備し、さらに状態表示システム94を装備している。
スイッチ90には、電界レベルと相関レベルと検出部70の出力が入力される。スイッチ90は、通常モード時には、図1の受信レベル算出回路25で得られる電界レベルと、ガード相関回路24で得られる相関レベルとをメータ91に入力してメータ表示する。スイッチ90は、受信アンテナの方向調整テストのための設定時は、切替えて検出部70の出力をメータ91に入力してメータ表示する。
スイッチ92には、電界関連音と相関関連音と検出部70の出力が入力される。スイッチ92は、通常モード時には、図1の受信レベル算出回路25で得られる電界レベルを図示していない回路で変換した電界関連音と、ガード相関回路24で得られる相関レベルを図示していない回路で変換した相関関連音とを、スピーカ93に入力して音を出す。スイッチ92は、受信アンテナの方向調整テストのための設定時は、切替えて検出部70の出力をスピーカ93に入力して強音を出す。
また状態表示システム94には、図1の受信レベル算出回路25で得られる電界レベルと、ガード相関回路24で得られる相関レベルと、検出部70の出力とが入力され、内蔵するモニタ95のディスプレイ上に例えば図11と同じまたは類似の表示をする。
このことにより、復調装置では、メータ91やスピーカ93によっても、受信アンテナの方向調整テストのための設定中であることを把握できる。
本実施の形態によれば、より僅かな受信電界においても受信アンテナの方向調整テスト(test)を可能とするとともにテストのための設定中であることを復調装置で把握できるようにした伝送システムおよびそれに用いる復調装置を得ることができる。
本発明による伝送システムにおける実施の形態の構成を示す図である。 図1の主要部であるOFDM変調器と振幅変換部の構成を示す図である。 図2における振幅変調部の内部回路を示す図である。 本発明によるOFDM信号の一例を説明する図である。 本発明によるOFDM信号の他の例を説明する図である。 図4のOFDM信号の場合のシミュレーション結果を示す図である。 図1における復調装置の検出器の構成を示す図である。 図4(d−1)と同じ波形の受信信号の場合における、図7の各部における動作状態を示す図である。 図5(d−2)と同じ波形の受信信号の場合における、図7の各部における動作状態を示す図である。 ガードインターバル期間の信号と有効シンボル期間の信号の振幅が同じ受信信号の場合における、図7の各部における動作状態を示す図である。 図1における報知部の具体例を示す図である。 図1における復調装置の応用例を示す図である。 従来の伝送システムの構成を示す図である。 送信されるOFDM信号の構成の説明を示す図である。 図13のガード相関算出回路の回路構成の例を示す図である。 図13のガード相関算出回路で実施する演算を説明する図である。 図13の受信レベル算出回路の内部回路の例を示した図である。 OFDM信号の周波数分布を説明する図である。 OFDM信号を受信している時の周波数分布を説明する図である。 受信アンテナの方向調整テスト(test)時の周波数分布を説明する図である。
符号の説明
11:送信アンテナ、12:送信装置、13a:送信前処理回路、13b:IFFT回路、13c:ガードインターバル挿入回路、13d:送信後処理回路、21:受信アンテナ、22:復調装置、23a:ダウンコンバータ、23b:A/D変換回路、23c:FFT回路、23d:伝送路応答等化回路、23e:復調&復号化回路、24:ガード相関算出回路、25:受信レベル算出回路、26:方向調整信号発生回路、31:遅延回路、32:複素乗算回路、33:相関演算回路、51:ピーク点検出回路、52:I成分絶対値のピーク点値算出回路、53:Q成分絶対値のピーク点値算出回路、54:ピーク点値加算回路、55:平均化回路、61:OFDM変調器、62:振幅変換部、62−1:乗算器、62−2:制御部、70:検出部、71:平均電力検出器、72−1,72−2,72−3,72−4:メモリ、73:コントローラ、74:加算器、75:引算器、76:比較器、77:タイマ、80:報知部、81:ディスプレイ、82:遅延プロファイル(反射波の有無状態)、83:反射波有、84:コンスタレーション、85:マージン、86:電界、87:エラーレート、88:テスト文字表示、90:スイッチ、91:メータ、92:スイッチ、93:スピーカ、94:状態表示システム、95:モニタ。

Claims (5)

  1. ガードインターバル期間を含んだOFDM信号を送信装置で送信し、受信アンテナで前記OFDM信号を受信し、復調装置で前記OFDM信号のガードインターバル期間における相関演算を行い、当該相関演算の結果得られる相関信号に基づき前記受信アンテナの方向調整用信号を生成し前記受信アンテナの方向調整を行う伝送システムであって、前記送信装置に、前記受信アンテナの方向調整のテストのための設定中において前記OFDM信号の少なくともガードインターバル期間の信号を有効シンボル期間の信号より振幅を大きくする振幅変換手段を装備し、前記復調装置に、受信した前記OFDM信号の少なくともガードインターバル期間の信号の振幅が有効シンボル期間の信号の振幅より大きく前記受信アンテナの方向調整のテストのための設定中であることを検出する検出手段と、該検出手段で検出した結果を報知する報知手段とを装備したことを特徴とする伝送システム。
  2. 請求項1記載の伝送システムにおいて、前記報知手段は、前記受信アンテナの方向調整テストのための設定中であることを示す文字を少なくとも表示する手段であることを特徴とする伝送システム。
  3. 請求項1記載の伝送システムにおいて、前記報知手段は、前記受信アンテナの方向調整テストのための設定中であるときと設定中以外のときとで異なる色で表示する手段であることを特徴とする伝送システム。
  4. ガードインターバル期間を含んだOFDM信号を送信装置で送信し、受信アンテナで前記OFDM信号を受信し、復調装置で前記OFDM信号のガードインターバル期間における相関演算を行い、当該相関演算の結果得られる相関信号に基づき前記受信アンテナの方向調整用信号を生成し前記受信アンテナの方向調整を行う伝送システムにおける前記復調装置であって、前記送信装置から送信される、前記受信アンテナの方向調整のテストのための設定中において少なくともガードインターバル期間の信号を有効シンボル期間の信号より振幅を大きくした前記OFDM信号から、前記OFDM信号の少なくともガードインターバル期間の信号の振幅が有効シンボル期間の信号の振幅より大きく前記受信アンテナの方向調整のテストのための設定中であることを検出する検出手段と、該検出手段で検出した結果を報知する報知手段とを装備したことを特徴とする復調装置。
  5. 請求項4記載の復調装置において、前記報知手段は、前記受信アンテナの方向調整テストのための設定中であることを示す文字を少なくとも表示する手段であることを特徴とする復調装置。
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