JP4382937B2 - 石炭灰質の人工骨材の製造方法 - Google Patents

石炭灰質の人工骨材の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、従来品より緻密・高強度で、かつ石炭灰とセメントとを主要原料とした石炭灰質の人工骨材を経済的に製造し、コンクリート又は路盤材等用の人工骨材への利用の用途を広げ、石炭灰の有効利用を図る石炭灰質の人工骨材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の石炭灰質の人工骨材は、造粒後に焼成して焼結固化する方法と、石炭灰にセメントと水を加えて、湿式造粒した後に養生固化する方法が一般的である。焼結固化方法では、造粒固化物の強度は高いが、大掛かりな焼成設備が必要であり、焼成コストがかかる等の問題点があった。また湿式造粒方法では、添加水が少ないほど構成粒子が接近することで、密度が上がり(緻密化し)、強度が増大することが知られている。しかし、この方法は、不焼成であるため、経済的であるが、焼結品と比べて強度が低く、強度を上げるためには結合材のセメント添加量を多くしなければならないという欠点がある。
【0003】
またこのセメント固化による方法(セメント系造粒固化物)では、含水量の多い混合物(スラリー)を型枠に流し込んで養生硬化させた後に破砕処理して人工骨材を得る流し込み方法があるが、この方法では、前処理の混練時に粉体粒子の周囲にセメント硬化に必要な十分な水分が供給され、かつ均一な混合粉体が得られるメリットがある反面、水分量が多いために造粒固化物の緻密化には限界がある。
【0004】
さらに含水量の比較的少ない湿潤混合物をパンペレタイザーによる転動造粒、ブリケッティング法による圧縮成形造粒した後に養生硬化する造粒法が知られているが、この方法では、造粒前の原料の混合後、強圧下において混練、捏和する混練工程がなく、人工骨材の強度が不十分である欠点がある。
【0005】
そして、周知の如く、石炭灰(フライアッシュ)を利用した石炭灰(造粒)固化物は(例えば、特公平2−11543号)、下層路盤材としての品質はクリアーしているが、コンクリート又は路盤材(上層路盤材)用の人工骨材等に利用するには強度等の点で不十分である。従って、この石炭灰(造粒)固化物の強度をあげて、各分野において人工骨材として利用できる強度を確保すれば、当該石炭灰の有効利用が図れる。また強度的に優れた人工骨材を、経済的な製造方法で製造することが、石炭灰の量的な使用を図るのに必要である。以上の条件を満足する手段として、本発明者の研究結果で、造粒前の粉体粒子に水を添加し、この必要最小限度の水を媒体として、かつ強圧下において混練、捏和する混練工程を付加することにより、人工骨材の圧縮強度が向上するという成果が得られたので、この内容を提案する。
【0006】
そして、この提案内容と関連がある発明(文献(1)、文献(2)とする)を述べる。文献(1)として特開平11−171613号の“人工軽量骨材の製造方法”がある。この発明は、石炭灰とセメントを混合(又は湿式混練)して粉砕し、この粉砕混合物に水を添加かつ造粒(パンペレタイザー)し、球状造粒物を成形した後に、養生(オートクレーブ)する構成である。特徴は、非燒成型の人工軽量骨材を低コストで効率的に生産できることにある。文献(2)として特開平9−12349号の“人工骨材及びその製造方法”がある。この発明は、平均粒径を12μm以下の石炭灰とセメントに高炉スラク゛等を湿式混練し、この湿式混合物を圧縮成形(ブリケットマシン、パン型造粒機)した後に、養生(オートクレーブ)する構成である。特徴は、人工骨材の成形密度・吸水率の向上、及び強度の向上を図り、かつ人工骨材としての利用分野の拡充等にある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記文献(1)、文献(2)は、湿式混練するとの記載はある。しかし、(A)石炭灰とセメントに水を添加するが、混練条件又は水等の量の開示がないこと、又は(B)造粒機で水を添加(散水)するが、前記条件又は量の開示がないこと、等から水の管理及び添加量が十分でない。従って、粒子自身が粉体塊中に空気を取り込んだまま凝集すること(ダマの生成)、水との未反応域や不完全混合域ができること、又は主原料の石炭灰は水との濡れ性が悪いことから、例えば、必要最小限度の水を利用して、かつこの水が粉体粒子周囲に均一にコーティングされ難い故に、造粒した養生後において水和結合が不十分となり、人工骨材の強度が低い原因となり兼ねない課題がある。
【0008】
また前記文献(1)、文献(2)は、湿式混練するとの記載はあるが、造粒前の原料の混合後、必要最小限度の水を利用して、かつ強圧下において混練、捏和する混練工程を付加するとの記載がなく、人工骨材の圧縮強度の向上という成果が得られない課題がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
請求項1の発明は、コンクリート又は路盤材等用の人工骨材への利用の用途を広げ、かつ石炭灰の効率的な利用ができる緻密・高強度の石炭灰質の人工骨材の製造に適する方法を提供することにある。
【0018】
請求項1は、石炭灰にセメントを添加した粉体粒子に水を添加して混合機で予混合し、この予混合した粉体粒子と水を混練に機械的圧力を用いる混練機による強圧下において混練、捏和し、当該粉体粒子の表面が水膜で被覆された湿潤粉体粒子を形成し、この水膜で被覆された湿潤粉体粒子に、さらに水を供給しながら転動造粒機の成形機に供給し、この成形機を利用して造粒し、この湿潤粉体粒子の隙間に存在する水を媒体として圧密結合し、その後、養生工程を行うことを特徴とする石炭灰質の人工骨材の製造方法である。
【0019】
請求項2の発明は、水の媒体下で、緻密・高強度の石炭灰質の人工骨材の製造に適する方法を提供することにある。
【0020】
請求項2は、請求項1において、湿潤粉体粒子を造粒する時に供給する水を、外割で1〜20重量%添加することを特徴とした石炭灰質の人工骨材の製造方法である。
【0021】
請求項3の発明は、コンクリート又は路盤材等用の人工骨材への利用の用途を広げ、かつ石炭灰の効率的な利用ができる緻密・高強度の石炭灰質の人工骨材の製造に適する方法を提供することにある。
【0022】
請求項3は、石炭灰にセメントを添加した粉体粒子に水を添加して混合機で予混合し、この予混合した粉体粒子と水を混練に機械的圧力を用いる混練機による強圧下において混練、捏和し、当該粉体粒子の表面が水膜で被覆された湿潤粉体粒子を形成し、この水膜で被覆された湿潤粉体粒子を圧縮造粒機等の成形機に供給し、この圧縮造粒機等の成形機を利用して圧縮造粒し、この湿潤粉体粒子の隙間に存在する水を媒体として圧密結合し、その後、養生工程を行うことを特徴とする石炭灰質の人工骨材の製造方法である。
【0023】
請求項4の発明は、コンクリート又は路盤材等用の人工骨材への利用の用途を広げ、かつ石炭灰の効率的な利用ができる最適な配合比による緻密・高強度の石炭灰質の人工骨材の製造に適する方法を提供することにある。
【0024】
請求項4は、請求項1又は請求項3において、石炭灰とセメントを添加した粉体粒子との重量比が65:35〜95:5に対して、水を外割で10〜25重量%添加することを特徴とした石炭灰質の人工骨材の製造方法である。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明では、石炭灰とセメントとを混合するが、石炭灰の種類、及び目的とする用途によって最適重量比は異なる。この場合、石炭灰の使用量はできるだけ多い方が有効利用の観点から、及び経済的にも望ましいが、結合材のセメントの量が少ないと強度が不足するので、重量比で65:35〜95:5、好ましくは70:30〜90:10の範囲とし、水を外割で10〜30重量%とし、好ましくは10〜25重量%を加えて混合機で予混合させる。この時の混合機としてはどのようなタイフ゜のものでも良く、連続式ではパドルミキサー等のブレード型が一般的である。
【0026】
混合とは図1に示すように2種類以上の粉体粒子(石炭灰粒子1、セメント粒子2、以下、1、2とする)の混合物を均質化することである。均質な混合物とは着目成分粒子を見出す確率が混合物中いたる所で等しいことであり、即ち、2種類以上の粉体粒子1、2を乾いた状態、或いは少量の液体(必要最小限度の水3)の入った状態で均一に分散させる操作である。従って、混合時の粉体粒子1、2の集合物は空隙が多いために見かけ上の容積は大きい。また石炭灰粒子1の水3に対する濡れ性が悪いので、均一な混合状態であっても石炭灰粒子1の周囲に水3が点在している状態である。
【0027】
上記のように予混合した粉体粒子1、2の混合物を、混練に機械的圧力を用いる混練機を利用して強圧下で混練操作することが本発明の特徴である。このような混練機としては、例えば、ウェットパンミル等のホィール型混練機、コンテニアスニーダー・エクストルーダー等のロール型混練機、等のように圧力をかけながら混練できる方式であれば、粉体粒子1、2間の空隙を少なくする練り混ぜ効果としては効果的である。またスキ形ショベル羽根式高速混合機、高速攪拌羽根式の混合機等を用いても、十分な混合時間を与えることにより、ある程度の練り混ぜ効果を得ることができる。
【0028】
本発明でいう混練機による強圧下において、mulling(練り混ぜ:混練)及びkneading(捏和)の操作を行い、図2に示すように粉体粒子1、2の周囲への液体(水3)の必要最低限のコーティング操作をする。この状態では粉体粒子1、2間の空隙が少なくなり見かけ上の容積は図1の場合より小さくなる。従って、混練機を利用して強圧下で混練して成形された湿潤粉体粒子を、転動造粒機、圧縮造粒機等により造粒すれば、混合のみの湿潤粉体粒子の造粒と比べ、密度が高く(緻密)、かつ高強度の人工骨材(図3)を製造できる。また本発明の場合は、セメント粒子2の水和結合と石炭灰粒子1のポゾラン反応が粉体粒子1、2間の結合に寄与する。即ち、水3が粉体粒子1、2の表面を均一にコーティングすることで、各粉体粒子1、2間の結合面積が飛躍的に増加し、強度が向上する。またこの水3の均一なコーティンク゛は、造粒時の必要とする水分量を低減するため、造粒固化物の緻密化、及び強度の向上が図れ、結果として人工骨材の緻密・高強度が達成される。
【0029】
尚、混練機により十分に練り混ぜられた状態の湿潤粉体粒子を、そのまま人工骨材形状で造粒するには、パンペレタイザー等の転動造粒機、ブリケッティング等の圧縮造粒機の使用が望ましい。十分に練り混ぜられた湿潤粉体粒子は、凝集が生じて半造粒状態となっている(図2)ので、転動、圧縮造粒時による力で圧密し易くなる。例えば、パンペレタイザーによる転動造粒の場合は一般的には必要最小限度の散水(水3)をしながら造粒するが、練り混ぜられた湿潤粉体粒子がすぐに造粒し易い状態となっているので、散水の量を外割で1〜20重量%と少なくできるとともに、短時間で造粒することが可能となる。またこの混合時に水とともに少量の分散剤の混入は、粉体粒子1、2の均一性をさらに高めること、及び成形、硬化に有効である。
【0030】
成形されたコンクリート用の人工骨材の場合には、形状が球状であることが、フレッシュコンクリートの流動性を高めるので有利となる。また路盤材用の人工骨材の場合には形状が球状でなく、破砕面を持つことが、路盤の安定性を保つ上で好ましい。転動又は圧縮造粒方法による造粒固化物は形状が球状に近いので、コンクリート用の人工骨材として、そのまま利用できるメリットがある。また路盤材用の人工骨材として、造粒後に破砕して養生するか、若しくは造粒して養生後に破砕することにより、破砕粒を得ることもできる。
【0031】
石炭灰とセメントからなる造粒物は養生することにより硬化する。この場合も前記したように、混練・捏和により水3が均一に粉体粒子1、2表面にコーティングしているので、各粉体粒子1、2間の水和結合面積が増え、養生により高強度の人工骨材が得られる。養生方法は気中養生と、蒸気養生等がある。しかし、例えば、短時間で高強度の人工骨材を得る場合はオートクレーブによる加熱蒸気養生が効果的である。
【0032】
以上、説明したように本技術は、強力な混練操作により、各粉体粒子1、2への水3のコーティングと粉体粒子1、2の均一な分散を実現させ、この状態で造粒することで、各粉体粒子1、2が接近し、セメントの固化反応が効果的に各粉体粒子1、2を拘束し、強度が飛躍的に増大することとなる。
【0033】
【実施例】
[実施例1]表1に示す配合で石炭灰(原粉)、セメント、水をそれぞれ連続式のパドルミキサーにより混合した後、表2に示す混練a〜混練eの方法で湿潤粉体粒子を練り混ぜた。また比較のために混練操作をしない場合を混合fとした。
【0034】
【表1】
配合
Figure 0004382937
【0035】
【表2】
混練
Figure 0004382937
【0036】
混練した後の湿潤粉体粒子を容器に入れて、1分間振動させた後の湿潤粉体粒子容積と重量から求めたカサ密度の値を表3に示す。
【0037】
【0038】
【表3】
混練後の湿潤粉体粒子のカサ密度
Figure 0004382937
【0039】
比較例の混合fは単に混合だけの状態のため、湿潤粉体粒子のカサ密度は低い数値となったが、湿潤粉体粒子を混練機を用いて練り混ぜる操作を付加した混練a〜混練eでは、混練後の湿潤粉体粒子のカサ密度はいずれも増加した。このカサ密度が大きい方が、湿潤粉体粒子への水のコーティングが進んでいて、良く練れている状態と云える。従って、混練性は、混練a>混練b>混練e>混練d>混練c>混合fの順に良好である。
【0040】
[実施例2]実施例1で混練したa〜fの湿潤粉体粒子をφ90cmのパンペレタイザーを用いて散水しながら転動造粒を行い、φ30〜φ40cmの造粒物を成形した。この造粒直後の造粒物の含水量とカサ密度の測定結果を表4に示す。
【0041】
【表4】
造粒物の含水量とカサ密度
Figure 0004382937
【0042】
混練性の良い湿潤粉体粒子ほど転動造粒する時に必要な散水の量は少なくてすみ、緻密な造粒物が得られるので、造粒物の含水量は実施例1での混練性の良好な順に少ない結果となり、また得られた造粒物の絶乾状態でのカサ密度は実施例1での混練性の良好な順に高い数値となった。
【0043】
[実施例3]実施例2で造粒した造粒物を温度60℃、湿度95%以上で15時間蒸気養生を行った。養生後の造粒固化物から円柱供試体をくりぬいて強度試験機により圧縮強度を測定した、後述の表6と図4に測定結果と天然石(天然に産出する岩石)と比較した強度の分類を示す。
【0044】
[実施例4]実施例2で造粒した造粒物をオートクレーブを用いて180℃で3時間蒸気養生を行った。実施例3と同様に測定した養生後の造粒固化物の圧縮強度と天然石と比較した強度の分類を後述の表6と図4に示す。
【0045】
尚、実施例3及び実施例4の結果から、混練した湿潤粉体粒子を用いた造粒固化物の養生後の圧縮強度は、実施例1での混練性の良好な順に高い強度を示し、比較例の混合のみの湿潤粉体粒子を用いた造粒固化物と比べて、略2倍以上の高い圧縮強度を示した。圧縮強度の高い試料は、天然石の強度の分類からみて中程度の強さに相当する。
【0046】
[実施例5]実施例1で混練したa〜fの湿潤粉体粒子をブリケッティング法を用いた圧縮造粒を行い略40mm×20mmの造粒物を得た。オートクレーブで180℃飽和蒸気圧下で3時間養生を行った。造粒物のカサ密度の結果を表5に示す。また養生後の固化物の圧縮強度を表6に示す。尚、ブリケッティング法を用いた圧縮造粒を行った場合でも転動造粒と同様に、養生後の圧縮強度に顕著な向上が認められた。
【0047】
【表5】
造粒物のカサ密度
Figure 0004382937
【0048】
【表6】
実施例3〜5による圧縮強度(N/mm2)と天然石と比較した強度の分類
Figure 0004382937
【0049】
【発明の効果】
本発明は、石炭灰に結合剤としてセメントを添加した粉体粒子を、必要最小限度の水を添加して混合後、強圧下で混練・捏和の操作を行って造粒し、その後養生し、緻密・高強度の石炭灰質の人工骨材の製造方法である。従って、本発明は、石炭灰に結合剤としてセメント及び水を添加する構成であるので、添加石炭灰の使用率が高く、有益であること、及び特別な添加剤を必要としないので経済的であること、等の特徴がある。またセメント粒子の水和結合と石炭灰粒子のポゾラン反応が粉体粒子間の結合に寄与するので、緻密・高強度が確保できることと、及び下層路盤材の他に、コンクリート用の人工骨材、上層路盤材用の人工骨材としての使用が可能であること、又は天然の岩石と同程度の強度が確保できること、等の特徴がある。さらに造粒形状が球状に近いので、コンクリート用の人工骨材として打設時に使用する場合に、作業性改善、強度増進等に役立つ特徴がある。さらに石炭灰は発生量が多いために従来からその処理に苦慮していたが、上記した用途により、今後大量利用を実現できるので、本発明の効果は極めて大きい。
【0050】
また本発明は、石炭灰に結合剤としてセメントを添加した粉体粒子を、必要最小限度の水を添加して混合後、さらに十分な混練・捏和の操作を行った後、湿潤粉体粒子の隙間に存在する水を媒体として圧密結合して造粒し、その後養生し、緻密・高強度の石炭灰質の人工骨材の製造方法である。従って、前述の効果をさらに向上できる。
【0051】
更に本発明は石炭灰に結合剤としてセメントを添加した粉体粒子を、必要最小限度の水を添加して混合後、強圧下で混練・捏和の操作を行って造粒し、その後養生工程を行い、圧密結合した緻密・高強度の石炭灰質の人工骨材の製造方法である。従って、コンクリート又は路盤材等用の人工骨材への利用の用途を広げ、かつ石炭灰の効率的な利用ができる緻密・高強度の石炭灰質の人工骨材の製造に適する方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】石炭灰粒子とセメント粒子及び水の混合を示す拡大模式図である。
【図2】石炭灰粒子とセメント粒子及び水の混練・捏和を示す拡大模式図である。
【図3】石炭灰粒子とセメント粒子及び水で構成された造粒を示す拡大模式図である。
【図4】圧縮強度からみた実施例(転動造粒固化物)と天然石とを比較した強度の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 石炭灰粒子
2 セメント粒子
3 水

Claims (4)

  1. 石炭灰にセメントを添加した粉体粒子に水を添加して混合機で予混合し、この予混合した粉体粒子と水を混練に機械的圧力を用いる混練機による強圧下において混練、捏和し、当該粉体粒子の表面が水膜で被覆された湿潤粉体粒子を形成し、この水膜で被覆された湿潤粉体粒子に、さらに水を供給しながら転動造粒機の成形機に供給し、この成形機を利用して造粒し、この湿潤粉体粒子の隙間に存在する水を媒体として圧密結合し、その後、養生工程を行うことを特徴とする石炭灰質の人工骨材の製造方法。
  2. 前記の湿潤粉体粒子を造粒する時に供給する水を、外割で1〜20重量%添加することを特徴とした請求項1に記載の石炭灰質の人工骨材の製造方法。
  3. 石炭灰にセメントを添加した粉体粒子に水を添加して混合機で予混合し、この予混合した粉体粒子と水を混練に機械的圧力を用いる混練機による強圧下において混練、捏和し、当該粉体粒子の表面が水膜で被覆された湿潤粉体粒子を形成し、この水膜で被覆された湿潤粉体粒子を圧縮造粒機等の成形機に供給し、この圧縮造粒機等の成形機を利用して圧縮造粒し、この湿潤粉体粒子の隙間に存在する水を媒体として圧密結合し、その後、養生工程を行うことを特徴とする石炭灰質の人工骨材の製造方法。
  4. 石炭灰とセメントを添加した粉体粒子との重量比が65:35〜95:5に対して、水を外割で10〜25重量%添加することを特徴とした請求項1又は請求項3に記載の石炭灰質の人工骨材の製造方法。
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