JP2002136858A - 無機粉体造粒物の緻密化方法 - Google Patents

無機粉体造粒物の緻密化方法

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JP2002136858A JP2000335434A JP2000335434A JP2002136858A JP 2002136858 A JP2002136858 A JP 2002136858A JP 2000335434 A JP2000335434 A JP 2000335434A JP 2000335434 A JP2000335434 A JP 2000335434A JP 2002136858 A JP2002136858 A JP 2002136858A
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inorganic powder
granules
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granulated
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Takeshi Sugiyama
武 杉山
Kenji Ando
兼治 安藤
Yoshimitsu So
芳充 蘇
Fumihito Ozeki
文仁 尾関
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Chubu Electric Power Co Inc
Mino Ceramic Co Ltd
Original Assignee
Chubu Electric Power Co Inc
Mino Ceramic Co Ltd
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    • C04B18/021Agglomerated materials, e.g. artificial aggregates agglomerated by a mineral binder, e.g. cement
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、石炭灰を主原料として骨材を得る方法
は、造粒後に焼成して焼結固化する方法、石炭灰にセメント
と水を加えて、湿式造粒した後に養生固化する方法があ
る。焼結方法では、固化物の強度は高いが、大掛かりな
焼成設備が必要であり、焼成コストがかかる。またセメント固
化による方法では、不焼成であるため経済的であるが、
焼結品と比べて強度が低く、強度を上げるためには結合
材のセメント添加量を多くしなければならないという欠点が
あった。 【構成】本発明は、無機粉体粒子と添加した水とを混練
・造粒して一次造粒物を生成し、一次造粒物に転動処理
を行い、造粒物同士の衝突を介して、この造粒物に衝撃
力を与えて水分の押し出しを図り、この押し出された水
分の除去と、この一次造粒物の結合を図って、緻密で高
強度の最終造粒物を生成する無機粉体造粒物の緻密化を
図る構成である。従って、無機粉体造粒物を簡便かつ低
コストで製造できること、石炭灰の利用の拡充が図れるこ
と、又は造粒物の結合の一体化、及び無機粉体造粒物の
強度の向上が図れること、等の特徴がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無機粉体造粒物の緻密
化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、石炭灰を主原料として骨材を得る
方法として、造粒後に焼成して焼結固化する方法、石炭
灰にセメントと水を加えて、湿式造粒した後に養生固化する
方法が一般的である。この焼結方法では、固化物の強度
は高いが、大掛かりな焼成設備が必要であり、焼成コスト
がかかる等の問題点があった。これに対して、セメント固化
による方法では、不焼成であるため経済的であるが、焼
結品と比べて強度が低く、強度を上げるためには結合材
のセメント添加量を多くしなければならないという欠点があ
った。
【0003】本出願人は、特願平11-328506号にて、石
炭灰とセメントを混合した粉体原料に水を添加して混合後、
さらに強混練による造粒を介して造粒物を生成し、この
造粒物を養生することにより高強度の固化物を得る方法
を提案している。この発明は、得られた固化物は石炭灰
とセメント混合系の従来方法による造粒固化物と比べて強度
が飛躍的に向上する。しかし、一般的な砕石骨材のレヘ゛ル
に達するためには、例えば、オートクレーフ゜による高温蒸気養
生を施す必要がある。従って、この高温蒸気養生を施す
ことなく、前記砕石骨材のレヘ゛ルに達する手段が望まれる
状況である。
【0004】次に、この種の石炭灰を用いた無機粉体造
粒物の緻密化方法に関する従来技術として以下の方法が
提案されている。
【0005】 特開平06-321529号の改質石炭灰のイオン
交換造粒法(文献(1))は、石炭灰にセメントを加え、一般的
な回転羽根式の撹拌造粒機を用いて回転速度を調節する
ことにより混練・造粒・乾燥を連続的に行うことを特徴
とする人工セ゛オライトを製造する構成である。
【0006】 特開平08-133804号の土木建造用人工
砂の製造法(文献(2))は、中和スラッシ゛に石炭灰又は高炉スラ
ク゛を配合し、さらに亜鉛化合物とステアレートとアミノ化合物を
主成分としたセメント固化助剤とセメントを混合した混合材に、
水または水と硬化性合成樹脂を加えて一般的な回転羽根
式の撹拌造粒機を用いて高速混練し、造粒子の粒度が5m
m以下の混合砂を製造する構成である。
【0007】 特開平10-226548号の石炭灰砂及びそ
の製造方法(文献(3))は、一般的な回転羽根式の撹拌造
粒機を用い、石炭灰及びセメントに0.5μm好ましくは0.1μm
以下の超微粒子を添加することによって、粒子間の隙間
を充填し、造粒粒子の強度の向上を図る構成である。
【0008】 特開2000-169204号の高強度人工骨材
の製造方法(文献(4))は、流動床灰にセメントと水、又は水
のみを加え、100〜2000Kgf/cm2の高圧で圧縮造粒する構
成であり、前記流動床灰の一部を微粉炭燃焼灰に置き換
えて、その置換率を混合灰に対して70%以下とする構成
である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記文献(1)〜(3)、及
び従来の造粒物、骨材等の高強度化を図るために行う処
理方法は、回転羽根式の攪拌機を用いた撹拌造粒法であ
る。従って、造粒法は、いかなる方法でも採用できる構
成でないこと、殊に経済的で、簡便かつ確実に造粒物を
造粒できる設備を利用することが困難視されること、等
の課題が考えられる。
【0010】しかし、本発明は、例えば、造粒物を圧縮
式、押し出し式、転動式等の方法により造粒する凝集造
粒法で、好ましくは、転動造粒機を用いた転動造粒法を
採用して、比較的低コストで、かつ大量に造粒物を造るこ
とができる造粒法を採用する。
【0011】また文献(1)〜(3)は、撹拌造粒は、回転羽
根によって造粒物に剪断力を加えて原料を球状化する方
法であり、その特徴から大きな造粒物(粗骨材)は造粒
することが難しく、一般的に5mm以下の造粒物(細骨
材)を得るのに適している。実際においても5mm以下の
造粒物を得ることを目的としている。
【0012】しかし、本発明は、一度造粒した造粒物
を、再度転動処理することにより、緻密で高強度の造粒
物を生成する。従って、最初の造粒方法はいかなる方法
でもよく、またいかなる大きさでもよいこと、等が大き
な特徴である。
【0013】また文献(4)は、一般的に使用されてい
る高圧成形造粒法により高強度化を図るが、高圧成形を
行うには大掛かりな設備を必要とし、かつコストがかか
る。しかし、本発明においては、高圧成形に匹敵する性
能を持つ緻密化された造粒物を、簡便に製造し、かつ経
済的な手法である転動造粒法を利用して行える特徴があ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、無機
粉体粒子と水を混合して生成した造粒物を、転動時の振
動や造粒物同士の衝突による衝撃力によって造粒物の緻
密化と、造粒物より水分の少ない粉体を添加して当該造
粒物の表面に浮き出た水分の除去とにより、緻密で高強
度な無機粉体造粒物を得ること、又は無機粉体造粒物
を、簡便かつ低コストで製造すること、無機粉体粒子の利
用、例えば、石炭灰の利用の拡充が図れること、等を意
図する。
【0015】請求項1は、無機粉体粒子と添加した水と
を混練・造粒して造粒物を生成し、この造粒物に転動処
理を行い、当該造粒物同士の衝突を介して、この造粒物
に衝撃力を与えて水分の押し出しを図り、この押し出さ
れた水分の除去と、前記造粒物の結合を図って、緻密で
高強度の造粒物を生成する構成の無機粉体造粒物の緻密
化方法である。
【0016】請求項2の発明は、無機粉体粒子の利用、
又は採用できる無機粉体粒子原料の種類の拡充を図るこ
とを意図する。
【0017】請求項2は、無機粉体粒子が、石炭灰、焼
却灰、セメント、セラミック原料等の無機粉体粒子原料である無
機粉体造粒物の緻密化方法である。
【0018】請求項3の発明は、押し出された水分の除
去を確実に行いつつ、粉体と無機粉体造粒物との結合を
意図する。
【0019】請求項3は、押し出された水分の除去を、
造粒物より水分の少ない粉体を徐々に添加して行う構成
とした無機粉体造粒物の緻密化方法である。
【0020】請求項4の発明は、無機粉体造粒物の強度
の向上が図れる転動造粒機(転動手段)を提供する。
【0021】請求項4は、転動手段が、ト゛ラム型又は皿型
の転動造粒機である無機粉体造粒物の緻密化方法であ
る。
【0022】請求項5の発明は、無機粉体造粒物に最適
な無機粉体粒子原料となる石炭灰、セメントの重量比を提供
する。
【0023】請求項5は、無機粉体粒子を石炭灰、セメント
で構成し、その重量比が石炭灰:セメント=略65:35〜略95:5
程度とした無機粉体造粒物の緻密化方法である。
【0024】請求項6の発明は、無機粉体造粒物の強度
の向上が図れる湿潤状態の造粒物を提供する。
【0025】請求項6は、造粒物の含水率が外比で、略1
5〜30%程度とした無機粉体造粒物の緻密化方法であ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明における無機粉体粒子1
は、例えば、石炭灰、焼却灰、セメント、又は酸化マク゛ネシウ
ム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウムのセラミック原料等の粒子・粉体の
無機粉体粒子原料とする。尚、他の無機粉体粒子1とし
ては、粒径、物性、用途等を考慮した他の粒子・粉体、
又は廃材の粒子・粉体等を利用することも可能である。
従って、無機粉体粒子1の材料、形態、寸法等は限定さ
れない。本発明における転動処理を施す前の状態で、図
3に示す一次造粒物200(一次造粒物200の"一次"の言葉
は、一例である)の造粒方法は、いかなる方法でもよい
が、より経済的であることから、含水量の比較的少ない
湿潤混合粉を圧縮式、押し出し式、転動式等の方法によ
り造粒する凝集造粒法が用いられ、好ましくは、凝集造
粒法の中でも比較的低コストで大量に造粒物を造り得る転
動式を使用する。本発明では、この一次造粒物200の形
態、強度、粒径等は問わない。
【0027】そして、転動造粒法によって一次造粒物20
0を造粒する場合、無機粉体粒子(原料粒子)1への液分
(水分3)の添加は、造粒機内への投入前後を問わない
が、例えば、投入前では、作業のスヒ゜ート゛化、分散化等に
役立ち、又は投入後では、容易化、省施設化等に役立つ
ことが考えられる。この無機粉体粒子1は、液分の添加
により図1に示す小さな凝集体を形成し、この液分が、
さらに個々の無機粉体粒子1と会合(合体)して図2に示
す凝集体2が形成される。この状態では、凝集体2の過剰
な水分3は、成長のために使い果たされる状況となる
が、水分3を捕捉して会合を繰り返すことで、目的とす
る大きさの一次造粒物200となる。前記凝集体2への水分
3の供給を止めると、この水分3は、凝集体2表面から内
部へ退き、かつ水分3が局部的に存在するものの空隙4
(隙間)が減少し、図3に示す如く、一次造粒物200とな
り、凝縮体2の会合は停止する。この一次造粒物200に至
る造粒過程において、当該一次造粒物200間に空気を取
り込んでいること、及び外部から加わる機械的仕事量
(衝撃力)が少ないこと、等から密度が比較的低く、かつ
空隙4が多いことが理解できる。尚、この一次造粒物200
は、この状態で凝集を保つのに必要な水分量を有してい
る。
【0028】この一次造粒物200の緻密化を図るため
に、一次造粒物200に転動処理をする。この転動処理に
よる当該一次造粒物200同士の衝突を介してこの一次造
粒物200に衝撃力を与えて緻密化を図りつつ、この一次
造粒物200に含まれる余分な水分3を、一次造粒物200の
表面に押し出す。この押し出された水分3を、転動処理
及び/又は乾燥により除去することにより、一層の緻密
化が図れる。この除去は、いかなる方法でも良いが、例
えば、後述する一次造粒物200より水分量の少ない粉体
を添加して、一次造粒物200表面の水分3を吸収する方法
で除去した場合は、特に緻密化の効果が大きい。また転
動処理による乾燥でも、略同効が期待できる。尚、除去
又は乾燥は、他の機械又は乾燥方法も可能である。
【0029】総括すると、図3に示す転動造粒をはじめ
とする凝集造粒法等で得られた比較的密度の低い一次造
粒物200に、さらに図5、6に示す転動処理を施すことが
本発明の特徴であり、図7に示す最終造粒物5となる。
【0030】図面を参照して説明すると、例えば、凝集
造粒法等によって得られた一次造粒物200であっても、
転動造粒機の特徴でもある比較的弱い運動エネルキ゛ーを連続
的に加えることによって(転動処理により)、図5に示
す如く、一次造粒物201を構成している一次造粒物200
(無機粉体粒子1)がより密に充填し緻密化する。また
衝撃によって一次造粒物201中に含まれている水分3を、
無機粉体粒子1の周囲に均一に分布させる効果も得られ
ることから、特にセメント等の水和反応を利用して一次造粒
物201を固化させる場合、セメントの結合を介して一次造粒
物201間の結合面積が飛躍的に増加し、養生後の強度が
向上する効果が得られる。尚、表面に浮き出た水分300
(押し出された水分300)を、造粒物より水分の少ない
粉体301(添加した一次造粒物201より水分の少ない粉体
301)を添加する方法により除去する場合は、この造粒
物より水分の少ない粉体301が、この一次造粒物201の表
面に付着した状態で、図6に示す一次造粒物202となる。
この一次造粒物202では、前記一次造粒物201表面に浮き
出た水分300のみでなく毛細管現象で、一次造粒物201内
の無機粉体粒子1間に介在する造粒に際して潤滑剤とし
て働く余分な水分3についても吸収し、この一次造粒物2
02の緻密化が図れる。尚、余分な水分3の除去は、いか
なる方法でも良いが、例えば、造粒物より水分の少ない
粉体301を添加して、この水分の少ない粉体301を利用し
て一次造粒物201表面に浮き出た水分3を吸収すること、
又は造粒物より水分の少ない粉体301が、一次造粒物201
の表面を囲繞して接着効果を発揮することで一体化が図
れること、又は緻密化の効果が大きくなること、等の特
徴がある。従って、図7に示す如く、強度の優れた最終
造粒物5(最終造粒物5の"最終"の言葉は、一例である)
を確保できる。
【0031】また前記の造粒物より水分の少ない粉体30
1を添加して除去する場合、転動処理を行いながら徐々
に添加する方法(添加方法)がよい。何故なら、一度に
添加した場合、急激に一次造粒物200内の水分3を吸収す
ることで、一次造粒物201に亀裂が生じたり、添加した
粉体との水分差により、この粉体が一次造粒物201の周
りに層状に付着し、一次造粒物201が不均一になるため
である。従って、徐々に添加することにより、一次造粒
物201内の水分3の吸収も段階的に行われるために緻密化
し易い。例えば、無機粉体粒子が石炭灰とセメントからな
り、蒸気養生を施して高強度な人工骨材を得る製造工程
において、造粒工程においてこの方法を用いれば、石炭
灰の利用率が高い場合においても100℃以下の比較的低
い養生温度で一般的な砕石骨材と同等の強度を得ること
ができる。尚、粉体の添加を徐々に行うことは、乾燥粉
体を添加した場合にも略同効が期待できる。
【0032】本発明における転動処理用の転動手段は、
ト゛ラム型や皿型の転動造粒機が好ましい。しかし、転動時
の起振による振動力及び/又は未硬化湿潤状態の凝集体
2同士の衝突による衝撃力の発生を介して、緻密化の効
果が得られる造粒機であれば何れも採用できる。
【0033】以上のように、本発明によれば、無機粉体
粒子1に水分3を添加して混練・造粒した凝集体2(造粒
物)を転動処理し、転動時の起振による振動力及び/又
は一次造粒物200同士の衝突による衝撃力によって、こ
の一次造粒物201の表面に浮き出た水分300、及び一次造
粒物201内部の余分な水分3を、毛細管現象を利用して表
面に導き出し(浮き出させて)、この余分な水分3を、除
去手段を利用して除去することで、緻密で高強度な最終
造粒物5(無機粉体造粒物)を得ることができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の一例を図面に基づいて説明す
る。
【0035】[実施例1]表1に示す配合で石炭灰、ホ゜ル
トラント゛セメント、水をそれぞれハ゜ト゛ルミキサーで混合した後、φ90
0mmの皿型造粒機を用いて散水しながら転動造粒を行
い、φ30〜40mmの造粒物を得た。得られた造粒物をφ90
0mmの皿型造粒機を用いて回転数18rpmにて表2に示す条
件で転動処理を行った。各条件における転動処理直後の
各造粒物の含水量とカサ密度を表3に示す。
【0036】
【0037】
【0038】皿型造粒機により転動処理を施すことによ
り造粒物が緻密化する傾向にあるが、条件1及び条件2の
ように転動処理を施すだけでは、造粒物中に過剰な水分
が存在するため緻密化の効果は少ない。しかし、条件3か
ら条件5のように、緻密化に伴って造粒物表面に浮き出
した水分及び造粒物中の余分な水分を乾燥粉体の添加に
より除去することにより、造粒物の含水量は急激に減少
し、緻密化が促進される。水分除去のための乾燥粉体を
添加してからの転動処理時間については、10分間までは
効果が認められたが、それ以上は若干の緻密化にとどま
っていることから、処理時間は比較的短時間で良く、長
時間転動処理を施す必要はない。
【0039】そして、前記の方法によって得られた造粒
物を、温度60℃、湿度95%以上で15時間蒸気養生を行
い、養生後の固化物からφ20mmの円柱供試体をくりぬい
て圧縮試験機により圧縮強度を測定した結果を表4に示
す。更に転動処理を施した場合は、圧縮強度は上昇し、
また水分除去処理を施した場合は、強度上昇が起ってい
ることがわかる。
【0040】[実施例2]実施例1の表1に示す配合で石
炭灰、ホ゜ルトラント゛セメント、水をそれぞれハ゜ト゛ルミキサーで混合し
た後、φ900mmの皿型造粒機を用いて散水しながら転動
造粒を行い、φ30〜40mmの造粒物を得た。得られた造粒
物をφ600mmのト゛ラム型造粒機を用いて回転数30rpmにて実
施例1の表2に示す条件で転動処理を行った。各条件にお
ける転動処理直後の各造粒物の含水量とカサ密度を表5に
示す。また、実施例1と同様に得られた造粒物を、温度6
0℃、湿度95%以上で15時間蒸気養生を行い、養生後の固
化物からφ20mmの円柱供試体をくりぬいて圧縮試験機に
より圧縮強度を測定した結果を表6に示す。
【0041】
【0042】皿型造粒機と同様に、転動処理を施すこと
により造粒物が緻密化する傾向にあるが、条件1及び条
件2のように転動処理を施すだけでは、造粒物中に過剰
な水分が存在する図5に示す状態であるため緻密化の効
果は少ない。緻密化に伴って造粒物表面に浮き出した水
分及び造粒物中の余分な水分を乾燥粉体の添加により除
去することにより、造粒物の含水量は急激に減少し、図
6から図7の変化が起こり、緻密化が促進される。圧縮強
度についても転動処理を施すことによって圧縮強度は上
昇し、水分除去処理を施すと急激に強度上昇が起ってい
ることがわかる。
【0043】[実施例3]軽質炭酸カルシウムに水を外割で20
%添加し、ハ゜ト゛ルミキサーで混合した後、φ900mmの皿型造粒
機を用いて散水しながら転動造粒を行い、φ30〜40mmの
造粒物を得た。得られた造粒物をφ900mmの皿型造粒機
を用いて回転数18rpmにて表7に示す条件で転動処理を行
った。各条件における転動処理直後の各造粒物の含水量
とカサ密度を表8に示す。
【0044】
【0045】皿型造粒機により転動処理を施すことによ
り造粒物が緻密化する傾向にあるが、条件1及び条件2の
ように転動処理を施すだけでは、造粒物中に過剰な水分
が存在するため緻密化の効果は少ない。しかし、条件3か
ら条件5のように、緻密化に伴って造粒物表面に浮き出
した水分及び造粒物中の余分な水分を、造粒物より水分
の少ない粉体の添加により除去することにより造粒物の
含水量は急激に減少し、軽質炭酸カルシウムのようなカサ高
く、成形の難しい超微粉原料であっても、容易に緻密化
を図ることができる。
【0046】
【発明の効果】請求項1の発明は、無機粉体粒子と添加
した水とを混練・造粒して造粒物を生成し、造粒物に転
動処理を行い、造粒物同士の衝突を介して、造粒物に衝
撃力を与えて水分の押し出しを図り、押し出された水分
の除去と、造粒物の結合を図って、緻密で高強度の造粒
物を生成する構成の無機粉体造粒物の緻密化方法であ
る。従って、強度的に優れた無機粉体造粒物を、簡便か
つ低コストで製造できること、また無機粉体粒子の利用、
例えば、石炭灰の利用の拡充が図れること、又は少なく
とも造粒物同士の衝突を発生し、この衝突を利用して造
粒物の水分の押し出し・除去による造粒物粒子の結合を
利用して無機粉体造粒物の緻密化が図れること、等の特
徴がある。
【0047】請求項2の発明は、無機粉体粒子が、石炭
灰、焼却灰、セメント、セラミック原料等の無機粉体粒子原料で
ある無機粉体造粒物の緻密化方法である。従って、無機
粉体粒子の利用、又は採用できる無機粉体粒子原料の種
類の拡充が図れる特徴がある。
【0048】請求項3の発明は、押し出された水分の除
去を、造粒物より水分の少ない粉体を徐々に添加して行
う構成とした無機粉体造粒物の緻密化方法である。従っ
て、押し出された水分の除去を確実に行いつつ、粉体と
無機粉体造粒物との結合が図れる特徴がある。
【0049】請求項4の発明は、転動手段が、ト゛ラム型又
は皿型の転動造粒機とした無機粉体造粒物の緻密化方法
である。従って、無機粉体造粒物の強度の向上が図れる
転動造粒機(転動手段)を提供できる。
【0050】請求項5の発明は、無機粉体粒子原料を石
炭灰、セメントで構成し、その重量比が石炭灰:セメント=略65:
35〜略95:5程度とした無機粉体造粒物の緻密化方法であ
る。従って、無機粉体造粒物に最適な無機粉体粒子原料
となる石炭灰、セメントの重量比を提供できる。
【0051】請求項6の発明は、未硬化湿潤状態の造粒
物の含水率が外比で、略15〜30%程度とした無機粉体造
粒物の緻密化方法である。従って、無機粉体造粒物の強
度の向上が図れる特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】個々の無機粉体粒子が凝集体を形成する状態の
模式図である。
【図2】図1の凝集体が会合した状態の模式図である。
【図3】一次造粒物間の空隙と水分との関係を説明した
模式図である。
【図4】一次造粒物の次の状態を示す拡大模式図であ
る。
【図5】転動処理後における一次造粒物の表面に浮き出
た水分を示す拡大模式図である。
【図6】一次造粒物に造粒物より水分の少ない粉体を添
加した状態の拡大模式図である。
【図7】最終造粒物を示す拡大模式図である。
【符号の説明】
1 無機粉体粒子 2 凝集体 200 一次造粒物 201 一次造粒物 202 一次造粒物 3 水分 300 表面に浮き出た水分 301 造粒物より水分の少ない粉体 4 空隙 5 最終造粒物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 兼治 名古屋市緑区大高町字北関山20番地の1 中部電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 蘇 芳充 愛知県半田市亀崎北浦町1丁目46番地 美 濃窯業株式会社技術研究所内 (72)発明者 尾関 文仁 愛知県半田市亀崎北浦町1丁目46番地 美 濃窯業株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4G004 HA00 JA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機粉体粒子と添加した水とを混練・造
    粒して造粒物を生成し、この造粒物に転動処理を行い、
    当該造粒物同士の衝突を介して、この造粒物に衝撃力を
    与えて水分の押し出しを図り、この押し出された水分の
    除去と、前記造粒物の結合を図って、緻密で高強度の造
    粒物を生成する構成の無機粉体造粒物の緻密化方法。
  2. 【請求項2】 上記の無機粉体粒子が、石炭灰、焼却
    灰、セメント、セラミック原料等の無機粉体粒子原料である請求
    項1に記載の無機粉体造粒物の緻密化方法。
  3. 【請求項3】 上記の押し出された水分の除去を、造粒
    物より水分の少ない粉体を徐々に添加して行う構成とし
    た請求項1に記載の無機粉体造粒物の緻密化方法。
  4. 【請求項4】 上記の転動手段が、ト゛ラム型又は皿型の転
    動造粒機である請求項1に記載の無機粉体造粒物の緻密
    化方法。
  5. 【請求項5】 上記の無機粉体粒子を石炭灰、セメントで構
    成し、その重量比が石炭灰:セメント=略65:35〜略95:5程度
    とした請求項1に記載の無機粉体造粒物の緻密化方法。
  6. 【請求項6】 上記の造粒物の含水率が外比で、略15〜
    30%程度とした請求項5に記載の無機粉体造粒物の緻密
    化方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017154078A1 (ja) * 2016-03-07 2017-09-14 中国電力株式会社 石炭灰造粒物、その製造方法及び水底改良方法
JP2018051475A (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 太平洋セメント株式会社 石炭灰粒状材の製造方法
JP2020114785A (ja) * 2019-01-17 2020-07-30 清水建設株式会社 環境負荷低減資材、離島開発方法、サンゴ生育基盤およびサンゴ生育方法

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