JP5277371B2 - セラミックス粉体の固化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セラミックスの粉体をセメントや水ガラス等のバインダーを用いることなく、高温焼結することもなく固化する方法に関する。
セメントクリンカーは、石灰岩が粘土と混合されて焼成されるため、石灰岩の焼成による炭酸ガスの放出と、重油燃料の燃焼による炭酸ガスの放出とがある。このため、1トンのセメントクリンカーを焼成するのに1トンの二酸化炭素が発生するといわれている。近年、地球温暖化現象が世界的に問題となり、炭酸ガス放出の規制が重要な課題となっていることから、セメントに代わる新たな代替技術の開発が求められている。
こうした状況下、石灰石に依存せず、焼成する必要のない、省エネタイプの材料として、水ガラスを結合剤としてセラミックス粉末を結合した、常温固化型のセラミックス固化体が注目を浴びている。このセラミックス固化体では、水ガラスとメタカオリン等のフィラーとを混合し、フィラーからアルミ等の金属イオンを溶出させて水ガラスと反応させる。これにより、水ガラスの成分であるケイ酸ナトリウムが架橋して無機ポリマーとなる。そして水分の蒸発とともに脱水縮合が起こり、セラミックス固化体となる。
以上のように、水ガラスを利用してフィラーを固化するセラミックス固化体によれば、石灰石を用いることなく、常温で容易にブロック等の建築材料を得ることができる(フィラーの活性化のために、750°C程度で焼成することが望ましいが、それでもセメントクリンカーの焼成温度と比較してはるかに低温である)。このため、製造時の炭酸ガスの発生量は、セメントに比べてはるかに発生量が少ない。
しかし、上記従来の水ガラスを結合剤として用いたセラミックス固化体では、水ガラス中のケイ素とナトリウムとの比率や、重合度によってセラミックスの溶解性が大きく変化する。このため、固化の制御が困難であり、強度の高いセラミックス固化体を再現性良く得ることが困難であった。また、水ガラスを多量に使用するため、水ガラス中の水分が蒸発し、歪が入ったりひび割れが生じたりしやすく、ひいては、機械的な強度に劣るという問題があった。さらには、水分の蒸発によって収縮が起こるため、寸法精度に劣るという問題もあった。また、水ガラスを多量に用いることから、水ガラス成分が表面に浮き出し、白く汚れて見栄えが悪いという問題もあった。さらには、粘性の高い水ガラスとセラミックス粉体とをよく混合する必要があるため、混合に多大なエネルギーと時間を要するという問題があった。また、多量の水ガラスとセラミックスとを化学反応させるため、セラミックスは、表面のみならず、ある程度の内部までケイ酸又はケイ酸塩の相が存在する必要があった。
こうした、水ガラスを結合剤としてセラミックス粉末を結合した、常温固化型のセラミックス固化体の問題点を解決する技術として、メカノケミカル処理により活性化したセラミックス粉体をアルカリ処理して固化させた無焼成セラミックスも開発されている(非特許文献1)。
この技術によれば、固化の制御が容易であり、機械的な強度及び寸法精度の優れており、見栄えも良く、製造時のエネルギーの消費が少なくて、幅広い資源を原料とすることができる。
特開平8−301638号公報 特開平8−301639号公報 特開平7−133147号公報 特開2003−226569号公報 社団法人日本セラミックス協会 第20回秋季シンポジウム講演予稿集 17頁
しかし、上記のように、セラミックスをメカノケミカル処理により活性化してセラミックス粉体とし、これをアルカリ処理してセラミックス固化体とする製造方法では、摩砕工程に時間がかかり、エネルギーの消費量も大きくなるという問題があった。また、得られたセラミックス固化体の機械的強度についても、さらなる向上が求められていた。本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、メカノケミカル処理により活性化したセラミックス粉体をアルカリ処理して固化させるセラミックス固化方法において、摩砕工程に要する時間が短く、エネルギーの消耗量も少なく、機械的強度に優れたセラミックス固化体を得ることができる固化方法を提供することを解決すべき課題としている。
従来、上述のセラミックスをメカノケミカル処理した活性化セラミックス粉体をアルカリ処理するセラミックス固化体の製造方法では、摩砕工程において摩砕機からの汚染をできるだけ防ぐことが重要とされていた。このため、摩砕機は、磨耗量の少ないジルコニアからなるボールミルを用いる等、汚染ができる限り少ない装置を選択することが当業者の常識とされていた。ジルコニアは比重が大きいため摩砕効率が良く、緻密で硬度も硬くて磨耗しにくいため、汚染を極めて小さくすることができるからである。
ところが、本発明者らがさらに摩砕工程について鋭意研究を行なった結果、ジルコニア製のボールミルのように汚染が少ない摩砕機よりも、アルミナ製や四酸化三鉄製のボールミルのように、汚染の多い摩砕機のほうが、摩砕工程に要する時間が短くてすみ、機械的強度の優れたセラミックス固化体を得ることができるという、意外な事実を見出した。そしてこの事実をさらに鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のセラミックス粉体の固化方法は、
少なくとも表面がケイ酸及び/又はケイ酸塩からなるセラミックス粉体を摩砕手段によって摩砕し、表面がメカノケミカル的に非晶質化された活性化セラミックス粉体とする摩砕工程と、
該活性化セラミックス粉体をアルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物を含むアルカリ水溶液で処理することにより、該活性化セラミックス粉体の表面を溶解及び再析出させてセラミックス固化体を得るアルカリ処理工程とを備えたセラミックス粉体の固化方法において、
前記摩砕手段において該セラミックス粉体と接触する摩砕部材の材質にアルミニウム及び/又は鉄元素が含まれており、摩砕によって該摩砕部材の表面からアルミニウム及び/又は鉄元素を含む化合物を前記セラミックス粉体中に混入させることを特徴とする。
本発明のセラミックス粉体の固化方法では、メカノケミカル現象を利用してセラミックス固化体を得る。メカノケミカル現象とは、粉砕などで衝撃応力やせん断応力を受けた固体中において、化学結合や電子密度の分布の変化が起こり、電荷移動による多様な化学反応が局部的に生じたり、熱的過程での励起状態と違って電子エネルギーの励起が起こったりする現象をいう。ケイ酸やケイ酸塩からなるセラミックス粉末は、メカノケミカルな処理である摩砕工程において、表面が非晶質化を起こして活性化セラミックス粉体となる。
さらに、本発明のセラミックス粉体の固化方法では、摩砕手段において該セラミックス粉体と接触する摩砕部材の材質にアルミニウム及び/又は鉄を含む化合物が含まれており、摩砕によって該摩砕部材の表面からこれらの化合物がセラミックス粉体中に混入する。こうしてセラミックス粉体に混入した化合物の形態については明確ではないが、表面がメカノケミカル現象を受けて活性化された状態となっていると考えられる。
そして、さらにアルカリ処理工程において活性化セラミックス粉体がアルカリで処理され、非晶質相とアルカリとが反応し、溶解及び再析出によって固化する。このとき、摩砕工程において摩砕部材表面から混入したアルミニウム及び/又は鉄元素を含む化合物は、セラミックス粉体の固化に際して、機械的強度を増大させる役割を果たす。この原因についても明確とはなっていないが、メカノケミカル現象を受けて活性化された上記の化合物が、アルカリ処理による溶解及び再析出に寄与しているのではないかと推測される。このため、摩砕工程の時間が比較的短時間であっても、機械的強度の高いセラミックス固化物を得ることができる。したがって、摩砕工程に要するエネルギー消費量もすくなくてすむ。
また、本発明のセラミックス粉体の固化方法では水ガラスを用いていないため、脱水による収縮率がそれほど大きくなく、寸法精度に優れた成形体を製造することができる。さらに、歪や空隙が少なく、機械的強度も高くなる。また、重合度等によって性質が大きく変化する水ガラスを用いていないため、制御が容易で、機械的強度等の品質安定性が優れている。さらに、粘性が高くて原料との均一な混合が困難な水ガラスと異なり、アルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物を含むアルカリ水溶液は粘度が低く、原料となるセラミックスとの均一な混合が容易であり、混合に要するエネルギーが小さく、混合時間も短くて済む。また、均一な混合が容易となるため、アルカリの偏析によって外観が白く汚れるという問題も生じ難い。
溶解工程においてアルカリ水溶液に含まれるアルカリ金属水酸化物としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等が挙げられる。また、溶解工程においてアルカリ水溶液に含まれるアルカリ土類金属水酸化物としては、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等が用いられる。
摩砕部材の素材としては、アルミナ及び/又は四酸化三鉄のいずれかからなることとすることができる。これらの素材を摩砕部材に用いれば、摩砕工程において摩砕部材の表面からこれらの成分が摩砕によりセラミックス粉体中に混入する。このため、アルカリ処理工程において、セラミックス粉体の硬化を確実に促進させることができる。
また、摩砕部材をボールミルのボール及び/又はポットとすることもできる。こうであれば、ポット内にセラミック粉体とボールを入れて密閉し、ポットを回転させることによって、ボール及び/又はポットの表面からアルミニウム及び/又は鉄元素を含む化合物が摩砕によりセラミックス粉体中に混入する。このため、アルカリ処理工程において、セラミックス粉体の硬化を確実に促進させることができる。
また、本発明の他のセラミックス粉体の固化方法は、
少なくとも表面がケイ酸及び/又はケイ酸塩からなるセラミックス粉体を摩砕手段によって摩砕し、表面がメカノケミカル的に非晶質化された活性化セラミックス粉体とする摩砕工程と、
該活性化セラミックス粉体をアルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物を含むアルカリ水溶液で処理することにより、該活性化セラミックス粉体の表面を溶解及び再析出させてセラミックス固化体を得るアルカリ処理工程とを備えたセラミックス粉体の固化方法において、
前記摩砕工程では、前記セラミックス粉体に、アルミニウム及び/又は鉄元素を含む化合物を混合させて、前記摩砕を行うことを特徴とする。
<原 料>
原料となるセラミックスとしては、少なくとも表面がケイ酸及び/又はケイ酸塩からなることが要件とされる。このようなセラミックスとしては、例えば、ベントナイト、カオリナイト、メタカオリン、モンモリロナイト等の粘土鉱物、石英、ムライト等のSiO2-Al2O3系無機質粉体等を用いることができる。これらの中でも、粘土鉱物や石英は、安価かつ大量に得られるため、好適である。発明者らは、粘土鉱物としてメタカオリンを用いた場合、緻密で機械的強度に優れたセラミックス固化体を得ている。
その他、フライアッシュ、キラ、ガラス、ペーパースラッジ、アルミドロス等の廃棄物をセラミックスとして用いることができる。
また、表面のみがケイ酸及び/又はケイ酸塩からなるセラミックスとしては、例えば窒化ケイ素、炭化ケイ素、サイアロン(SiAlON)、シリコンオキシナイトライド(SiON)、シリコンオキシカーバイド(SiOC)等が挙げられる。
また、少なくとも表面がケイ酸及び/又はケイ酸塩からなる骨材を併用することもできる。このような骨材としては、砂、砕砂、砂利、砕石、珪砂、珪石粉、フライアッシュ、マイカ、珪藻土、雲母、岩石粉末(シラス、抗火石等)、玄武岩、長石、珪灰石、粘土、セピオライト、少なくとも表面がケイ酸及び/又はケイ酸塩からなる繊維材料等を用いることができる。
<摩砕工程>
摩砕工程では、図1に示すように、少なくとも表面がケイ酸及び/又はケイ酸塩からなるセラミックス1を摩砕することによって、表面がメカノケミカル的に非晶質化された非晶質層2aを有する活性化セラミックス粉体2とされる。非晶質層2aではシリカの網目構造がアモルファス状態とされており、アルカリによって侵食され易い状態となっている。
さらには、摩砕部材の表面が摩砕されてその一部が摩砕部材粉3として活性化セラミックス粉体2の表面に付着する。摩砕部材粉3の表面もメカノケミカル的に非晶質化されていると考えられ、活性化セラミックス粉体2と同様、アルカリによって侵食され易い状態となっていると推測される。
このようなメカノケミカル作用を行うためには、衝撃、摩擦、圧縮、剪断等の各種の力を複合的に作用させることが効果的である。そのための装置としては、ボールミル、振動ミル、遊星ミル、媒体攪拌型ミル等の混合装置ボール媒体ミル、ローラーミル、乳鉢等の粉砕機などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。ただし、これらの装置において、摩砕されるセラミックス粉体と接触する部分に、アルミニウム及び/又は鉄元素を含む化合物(例えばアルミナ、四酸化三鉄等)が含まれていることが必要とされる。また、被粉砕物に対し、主として衝撃、摩砕等の力を作用させることができるジェット粉砕機等も用いることができる。ジェット粉砕機で摩砕すれば、圧縮力、せん断力、衝撃力等を加えることができ、これによりセラミックス表面のケイ酸及び/又はケイ酸塩を非晶質化し、活性化セラミックス粉体とすることができる。ただし、ジェット粉砕機で摩砕するばあいには、セラミックス粉体に、アルミニウム及び/又は鉄元素を含む化合物(例えばアルミナ、四酸化三鉄等)の粉体を混合させておくこと好ましい。ジェット粉砕機での摩砕は、粉体同士の衝突によって摩砕が行なわれるからである。
また、摩砕工程においては、粒度分布の経時変化がなくなるまで、摩砕することが好ましい。粒度分布の経時変化がなくなるまで摩砕するということは、セラミックス1が摩砕によって細かくできる限界に達していると考えられ、セラミックス表面のメカノケミカル的な非晶質化が最も進行した状態となっている。こうした状態にまで摩砕されて得られる活性化セラミックス粉体2は、アルカリ水溶液による溶解も進みやすくなり、得られるセラミックス固化体は緻密で機械的な強度の高いものとなる。
<アルカリ処理工程>
アルカリ処理工程では、活性化セラミックス粉体2をアルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物を含むアルカリ水溶液で処理する。アルカリ水溶液と活性化セラミックス粉体2との混合・混練を行うための装置としては、特に限定されるものではなく、従来公知の任意の混合機、混練機が使用できる。例えば、双腕ニーダー、加圧ニーダー、アイリッヒミキサー、スーパーミキサー、プラネタリーミキサー、バンバリーミキサー、コンティニュアスミキサー、あるいは連続混練機等が挙げられる。気泡を抜くために真空土練機を用いることも好ましい。こうであれば、セラミックス固化体の中に気泡が残ることを防止することができる。
この処理により活性化セラミックス粉体2の表面の非晶質層2aや摩砕部材粉3の表面の非晶質層は溶解し、さらには脱水縮合されて析出層4aが生成する。この析出層4aが接着剤の役割を果たしてセラミックス固化体4が得られる。また、摩砕部材粉3からアルミニウムイオンや鉄イオンが溶出し、析出層4aの固化を促進させる。このアルカリ処理工程では、非晶質層の溶解反応や、脱水縮合反応は室温で行ってもよいし、加熱して迅速化を図ることもできる。反応温度は原料となるセラミックスの種類やアルカリ水溶液の種類や濃度によって適宜選択すればよいが、一般的には室温〜200°Cが好ましく、さらに好ましいのは室温〜60°Cの範囲である。
以下、本発明を具体化した実施例について、詳細に説明する。
(実施例1)
実施例1では、カオリナイトを焼成して脱水したメタカオリン(平均粒子径1μm)を用い、アルカリ水溶液として水酸化カリウム水溶液を用いて、以下の各工程を経てセラミックス固化体を製造した。
<摩砕工程>
上記メタカオリン200gを1000mLの磁性ポットに入れ、アルミナ製ボール(径10φ)を投入し、ボールミル装置で100時間回転させて、活性化メタカオリン粉体を得た。
<アルカリ処理工程>
摩砕工程によって得られた活性化メタカオリン粉体に50質量%の水酸化カリウム溶液を原料に対して65質量%加え、真空土練機を用いて押し出し、所定の長さに裁断して角柱状の混合体を得た。さらに、この混合体を40℃に設定した乾燥機に入れて24時間加熱乾燥し、実施例1のメタカオリン固化体を得た。
(実施例2)
実施例2では、摩砕工程におけるボールミルのボールとしてFe2O3製ボール(径10φ)を用いた。その他の条件は実施例1と同様であり、説明を省略する。
(比較例1)
比較例1では、摩砕工程において1000mLのジルコニアポット及びジルコニアボール(径10φ)を用いた。その他の他の条件は実施例1と同様であり説明を省略する。
(比較例2)
比較例2では、摩砕工程を行わなかった。他の条件は実施例1と同様であり説明を省略する。
<評価>
上記実施例1、2及び比較例1、2のセラミックス固化体について、JIS R 1601に準じ、強度試験装置を用いて3点曲げ強度を室温で測定した。その結果、図2に示すように、摩耗し難いジルコニアボールを用いた比較例1では、38MPaであったのに対して、アルミナボールを用いた実施例1では50MPa、Feのボールを用いた実施例2では71MPaとなり、いずれも比較例1よりも高かった。さらに、比較例2では、固化させることができず、測定不能となった。
この発明は、上記発明の実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
本発明は、省エネルギタイプで、製造における炭酸ガスの排出も少ない構造材料として多くの産業分野において利用することができる。
本発明のセラミックス固化体の製造方法における固化原理を示す模式図である。 実施例1、2及び比較例1のセラミックス固化体の三点曲げ強度を示すグラフである。
符号の説明
1…セラミックス
2…活性化セラミックス粉体2
2a…非晶質層
3…摩砕部材粉
4…セラミックス固化体
4a…析出層

Claims (6)

  1. 少なくとも表面がケイ酸及び/又はケイ酸塩からなるセラミックス粉体を摩砕手段によって摩砕し、表面がメカノケミカル的に非晶質化された活性化セラミックス粉体とする摩砕工程と、
    該活性化セラミックス粉体をアルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物を含むアルカリ水溶液で処理することにより、該活性化セラミックス粉体の表面を溶解及び再析出させてセラミックス固化体を得るアルカリ処理工程とを備えたセラミックス粉体の固化方法において、
    前記摩砕手段において該セラミックス粉体と接触する摩砕部材の材質は四酸化三鉄からなり、摩砕によって該摩砕部材の表面から四酸化三鉄を前記セラミックス粉体中に混入させることを特徴とするセラミックス粉体の固化方法。
  2. 少なくとも表面がケイ酸及び/又はケイ酸塩からなるセラミックス粉体を摩砕手段によって摩砕し、表面がメカノケミカル的に非晶質化された活性化セラミックス粉体とする摩砕工程と、
    該活性化セラミックス粉体をアルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物を含むアルカリ水溶液で処理することにより、該活性化セラミックス粉体の表面を溶解及び再析出させてセラミックス固化体を得るアルカリ処理工程とを備えたセラミックス粉体の固化方法において、
    前記摩砕工程では、前記セラミックス粉体に四酸化三鉄を混合させて、前記摩砕を行うことを特徴とするセラミックス粉体の固化方法。
  3. 前記摩砕部材はボールミルのボール及び/又はポットであることを特徴とする請求項記載のセラミックス粉体の固化方法。
  4. 原料となるセラミックスは、粘土鉱物及び/又は石英を主たる成分とすることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載のセラミックス粉体の固化方法。
  5. 粘土鉱物はメタカオリンであることを特徴とする請求項記載のセラミックス粉体の固化方法。
  6. 前記摩砕工程では、前記化合物の表面をメカノケミカル的に非晶質化させ、
    前記アルカリ処理工程では、該活性化セラミックス粉体の表面および前記化合物の表面を溶解及び再析出させることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載のセラミックス粉体の固化方法。
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