JP4382535B2 - 土質改良材 - Google Patents

土質改良材 Download PDF

Info

Publication number
JP4382535B2
JP4382535B2 JP2004068509A JP2004068509A JP4382535B2 JP 4382535 B2 JP4382535 B2 JP 4382535B2 JP 2004068509 A JP2004068509 A JP 2004068509A JP 2004068509 A JP2004068509 A JP 2004068509A JP 4382535 B2 JP4382535 B2 JP 4382535B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soil
iron
metal
oxide
soil improvement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004068509A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004300421A (ja
Inventor
謙一 佐々木
薫 桜井
恭正 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Original Assignee
Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ishihara Sangyo Kaisha Ltd filed Critical Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Priority to JP2004068509A priority Critical patent/JP4382535B2/ja
Publication of JP2004300421A publication Critical patent/JP2004300421A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4382535B2 publication Critical patent/JP4382535B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Description

本発明は、有害な有機化合物で汚染され、水を多量に含む土壌に有用な土質改良材に関する。
建設工事、掘削工事、浚渫工事等で排出される泥土、軟弱土等の汚泥は水を多量に含み強度が低いため、従来よりセメント、石灰、石膏等の固化材により固化処理した後、埋め立、盛土、埋め戻等に再利用している。例えば、固化剤として薄片状結晶が層状に積み重なって一つの粒子を形成し、粒子形状が針状である焼石膏を用いる技術が知られている。(例えば特許文献1参照。)
また、土壌中に含まれる有機化合物を分解処理して無害化する方法として、土壌を抜気し気体成分を捕集した後、白金やパラジウム等を触媒として、水素還元して分解する方法(例えば非特許文献1参照。)、汚染された土壌に還元剤や酸化剤を直接投入し、有機化合物を還元分解または酸化分解する方法、所謂原位置浄化法等が知られており、原位地浄化法では、還元剤として金属鉄(例えば特許文献2参照。)が、酸化剤として過マンガン酸カリウムや過酸化水素(例えば特許文献3参照。)が用いられている。
特開2001−335778号公報(第1頁) 特許第3079109号公報(第1〜2頁) 特開平7−75772号公報(第1頁) 上甲 勲他著、「環境触媒ハンドブック」、初版、エヌ・ティー・エス社刊、2001年11月20日、P134−138
工場跡地から排出される汚泥にはトリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、キシレン、トルエン等の芳香族類、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒド等のアルデヒド類等の高揮発性有機化合物を含む場合が、農地から排出される汚泥には有機塩素系、有機リン系等の有機農薬を含む場合があり、このような汚泥に対して固化材による処理をするのみでは有機化合物は依然として大気中に放出されたり、土壌や水系に漏洩しやすい状態であり、再利用には不適当であった。
前記の有機化合物で汚染され、しかも水を多量に含む土壌を再利用可能な状態とするには、固化処理した後引き続いて有機化合物分解処理したり、あるいはその逆の順番で処理すればよいが、一般に、各々の処理には日数を要し、全ての処理が完了するまでには相当の工期を要することになる。また、処理費用もかさむ結果となる。固化処理と有機化合物分解処理を同時に行えば、経済的で、しかも短期間で実施できるが、例えば、有機化合物分解材として金属鉄を、固化材としてセメントを用い、これらを同時に有機化合物で汚染された土壌に注入すると、金属鉄の有していた有機化合物分解能力はセメントと混合することにより損なわれてしまった。有機化合物で汚染され、しかも水を多量に含む土壌に対して固化処理と有機化合物処理を同時に行い、経済的に再利用可能な状態にすることのできる土質改良材は見出されていない。
本発明は、以上に述べた従来技術の課題を克服し、有機化合物で汚染された土壌を無害化し、同時に土壌の強度を高め、経済的に再利用可能な状態にすることのできる土質改良材を提供するものである。
本発明者らは、これらの課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、還元性物質と金属酸化物とを含む有機化合物分解材を用い、このものにさらに固化材を配合した土質改良材を有機化合物で汚染された土壌に処理すると、有機化合物に対する分解能力を劣化させることなく同時に固化処理が可能で、経済的に再利用可能な状態にすることができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は固化材、還元性物質及び金属酸化物とを含むことを特徴とする土質改良材である。
本発明の土質改良材は、有害な有機化合物の分解能力が優れ、しかも処理土に高い強度を与えることができる。
本発明は土質改良材であって、固化材、還元性物質及び金属酸化物とを含むことを特徴とする。有機化合物で汚染され、しかも水を多量に含む土壌に本発明の土質改良材を用いると、固化材により土壌に強度を付与すると共に、還元性物質と金属酸化物との作用により、有機化合物を効率的に分解するので、処理後の土壌を有効に再利用できる。前記の還元性物質及び金属酸化物は各々を単独で有機物に接触させても有機物の分解能力は高くないが、これらを混合して用いることにより、非常に優れた分解能力が発現する。その理由については良く判っていないが、還元性物質や金属酸化物が単独で有機化合物を直接分解するのではなく、金属酸化物がある種の触媒的な働きをして、還元性物質により土壌中の水分をヒドロキシラジカルに還元し、このヒドロキシラジカルが有機化合物を酸化分解するのではないかと推測される。このため、個々には反応活性の乏しい還元性物質や金属酸化物を用いても、これらを混合して用いることにより有機化合物の分解能力が高く、また、分解反応が緩やかに進行するので、土壌の性質が変化し難いのではないかと考えられる。
本発明において用いる還元性物質は無毒性のものであれば、特に制限は無く、公知の還元剤及び/又は金属を用いることができる。
還元剤としては、単独または2種以上の還元剤を混合して用いることができ、還元剤の性状は、液体状、固体状、ゲル状等種々のものが用いられる。具体的には、例えば、亜硫酸、亜硫酸水素、チオ硫酸、亜硝酸、次亜硝酸、亜ジチオン等の金属塩、亜リン酸(HPHO)及びのその金属塩、次亜リン酸(HPH)及びその金属塩、ヒドラジン(NHNH)及びその誘導体またはその金属塩、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)、メチルアルコール、アンモニア、糖類、硫黄等が挙げられる。中でも、亜硫酸ナトリウム(NaSO)、亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO)、チオ硫酸ナトリウム(Na)、亜硝酸ナトリウム(NaNO)、次亜硝酸ナトリウム(Na)、亜ジチオン酸ナトリウム(Na)、亜リン酸、亜リン酸ナトリウム(NaPHO)、次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム(NaPH)を用いると有機化合物の分解能力が高く、また、原位地浄化法に適用する場合、地下水に溶出しても、二次的な環境汚染を引き起し難いので好ましい。
金属としては、それ自体が還元剤として働くものであればよく、例えば、鉄、アルミニウム、亜鉛、銅、マグネシウム等が挙げられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合したり、合金にして用いることもできる。金属の形態は微粉末状、粒状、小片状等、特に制限されないが、微粉末状は有機化合物との接触面積が広くなるため好ましい。
金属酸化物としては、鉄、チタン、マンガン等の酸化物を用いることができ、これらは単独で用いても、2種以上を混合して用いても、それらの複合酸化物を用いてもよい。ここで、金属酸化物とは通常の金属酸化物の他、金属水和酸化物、金属水酸化物をも包含するものである。金属酸化物は微粉末状、粒状、小片状等、種々の形態のものを用いることができ、微粉末状のものは接触面積が大きく、反応性が高くなるため好ましい。金属酸化物として酸化鉄、酸化チタンから選ばれる少なくとも1種を用いると、有機化合物の分解能力が高く好ましい。酸化鉄としては、一般式FeO(1≦x≦1.5)で表される化合物であって、具体的には酸化第一鉄FeO(x=1の場合)、酸化第二鉄Fe(x=1.5の場合)、マグネタイトFe(x=1.33の場合)、過還元マグネタイトFeO(1<x<1.33)、及びベルトライドFeO(1.33<x<1.5)が挙げられ、なかでもマグネタイト、過還元マグネタイト及びベルトライドは、有機化合物の分解能力により一層優れているため、好ましい酸化鉄である。酸化鉄には、硫酸法酸化チタンの製造工程や鉄材の酸洗浄工程で発生する鉄成分を含む廃硫酸を、中和・酸化して得られたものを用いることもできる。また、酸化チタンとしては、一般式TiO(1≦x≦2)で表される化合物であって、具体的には一酸化チタンTiO(x=1の場合)、三酸化二チタンTi(x=1.5の場合)、二酸化チタンTiO(x=2の場合)及び非化学量論組成のチタン酸化物(1<x<1.5又は1.5<x<2)が挙げられ、なかでも非化学量論組成のチタン酸化物は、有機化合物の分解能力により一層優れているため、好ましい酸化チタンである。
更に、本発明では金属酸化物として、金属成分が有する正常な原子価から算出されるよりも低い比率で酸素を含むもの、所謂下級酸化物を用いると、下級金属酸化物の有する還元性と還元性物質の相乗効果により、処理能力が高くなるので好ましい。このようなものとして、鉄、チタン、マンガン等の下級酸化物が挙げられる。なかでもマグネタイト、過還元マグネタイト、ベルトライド、及び非化学量論組成のチタン酸化物は、処理能力により一層優れているため、好ましい下級金属酸化物である。
固化材には、自硬性を有する化合物であれば特に制限は無く、例えば、焼石膏、石膏(2水石膏)、生石灰、消石灰、マグネシア、水ガラス、ポルトランドセメント、アルミナセメント等が挙げられ、これらの固化材を単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。中でも焼石膏、石膏等の中性固化材は処理後の土壌が中性を示し、有機化合物の分解能を阻害し難いので好ましく、特に焼石膏は吸水性が高ので好ましい。本発明で用いる焼石膏は、化学式CaSO・0.5HOで表される半水石膏と呼ばれる化合物、または化学式CaSOで表されるIII型無水石膏と呼ばれる化合物、あるいはそれらの混合物であって、本発明の効果を阻害しない範囲で、2水石膏やII型無水石膏が含まれていてもよい。特に、前記特許文献1に開示される針状の薄片積層状焼石膏は、本発明の効果が得られ易く、これを用いるのが更に好ましい。
還元性物質として還元剤を用いる場合、還元剤と前記金属酸化物との配合割合(還元剤:金属酸化物)は、重量比で、0.01:1〜5:1の範囲が好ましく、この範囲より還元剤が多くても少なくても所望の効果が得られ難く、0.05:1〜2:1の範囲にあれば更に好ましい。還元性物質として金属を用いる場合は、この金属と金属酸化物を構成する金属元素は、異種であっても同種であってもよい。特に、金属鉄と酸化鉄、金属鉄と酸化チタンを用いるのが、効果が高いので好ましく、金属鉄と酸化鉄を用いるのが更に好ましい。金属と金属酸化物との配合割合(金属:金属酸化物)は、重量比で0.02:1〜9:1の範囲が好ましい。この範囲より金属が多くても少なくても、所望の効果が得られ難い。従来、原位置浄化法で分解材として金属鉄を用いると、地下水を赤く着色する赤水という現象を引き起こすことが知られているが、この範囲の配合割合で金属鉄と酸化鉄とを組み合わせて用いると、土質改良材に金属鉄が含まれているにもかかわらず、赤水の発生が抑制される。更に好ましい範囲は、0.05:1〜4:1である。また、固化材と金属酸化物との配合割合は、適用する土壌の土質、含水率等が一様でないので、土壌の性状に応じて適宜設定するが、通常は重量比で0.1:1〜50:1の範囲であり、0.3:1〜3:1の範囲がより好ましい。
固化材、還元性物質、金属酸化物は単に混合するだけでもよいが、例えば固化材に焼石膏、金属酸化物に酸化鉄を用いる場合、硫酸法酸化チタンの製造工程や鉄材の酸洗浄工程で発生する鉄成分を含む廃硫酸を、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム等のカルシウム成分を含むアルカリで中和後、中和生成物を加熱焼成すると、酸化鉄を含む焼石膏が低コストで得られるので、これに還元性物質を添加してもよい。また、還元性物質が固体であれば、作業性を向上させるために、粒状、ペレット状に成形してもよく、その際に、ベントナイト、タルク、クレー等の粘土鉱物をバインダーとして添加してもよい。活性炭、ゼオライト等の吸着材、クエン酸、フミン酸、水溶性デンプン、アラビアゴム、ホウ素化合物、リン酸ソーダ等の固化遅延剤等を加えることもできる。
本発明の固化材、還元性物質及び金属酸化物を含む土質改良材を更に水に懸濁させ、スラリー状にした土質改良材は、土壌へ注入すると、土壌の性状や地形等によっては、より一層作業性を向上させることができる。スラリー中の固化材、還元性物質及び金属酸化物、その他の添加材の種類、配合量、あるいは、適用する土壌の性状等に応じて水の配合量を適宜設定することができる。例えば、固化材として焼石膏、還元性物質として金属鉄、金属酸化物として酸化鉄を用いる場合、通常、スラリー中の焼石膏、金属鉄及び金属酸化物の合量濃度を50〜1200g/リトッルの範囲とするのが好ましい。この範囲より濃度が高いと、土壌への注入に十分な流動性が得られず、この範囲より低いと、固化が進み難くなる。より好ましい濃度は、300〜900g/リットルの範囲である。
分解することのできる有機化合物には特に制限は無く、高揮発性有機化合物、有機農薬、ダイオキシン、PCB、ノニルフェノール、ビスフェノールA、4−ニトロトルエン等にも用いることができる。高揮発性有機化合物としてはトリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、パークロロエチレン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、キシレン、トルエン、アセトン等の芳香族類、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒド等のアルデヒド類等が挙げられる。有機農薬としては、DDT、BHC、エンドリン、ディエルドリン、アルドリン、ヘプタクロール、クロールデン、ペンタクロロベンジルアルコール、アトラジン、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサクロロシクロヘキサン、メトキシクロル、ペンタクロロフェノール等の有機塩素系、パラチオン、TEPP、マラチオン等の有機リン系、メソミル等のカーバメイト系、ペルメトリン等の合成ピレスロイド系、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸、2,4,5−トリクロロフェノキシ酢酸等のフェノキシ系、あるいはジブロモクロロプロパン、塩化トリブチルスズ、2,4−D等が挙げられ、中でもDDT、BHCへの効果が高い。
本発明の土質改良材は、公知の方法により、土壌の処理に用いることができる。例えば、有機化合物で汚染された軟弱な土壌を掘り起こし、本発明の土質改良材を混合した後、埋立、埋戻し、盛土等で処理土を環境中にリサイクルする。原位置浄化方法では土質改良材を土壌に投入する際に、土壌に井戸を掘り土質改良材をスラリー化して井戸から注入する方法が広く用いられており、このため地盤の軟弱化を伴ったが、本発明では有機化合物の分解能力を劣化させることなく土質の強化も同時行えるので、低コストで土壌を再利用可能な状態にするきとができる。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに制限されるものではない。
実施例1〜3
硫酸法酸化チタンの製造工程から発生した鉄成分を含む廃硫酸を、炭酸カルシウムを用いてpH=8で中和し、中和生成物を非酸化性雰囲気下で150℃で1時間加熱焼成し、焼石膏とマグネタイト(Fe3)との配合割合が1:1の混合物を得た。また、鉄成分の含有量が異なる廃硫酸を用い、同様にして焼石膏とマグネタイトとの配合割合が3:1、0.33:1の混合物も調製した。これらの混合物に、亜硫酸ナトリウムをマグネタイトとの配合割合が0.5:1になるように混合し、本発明の土質改良材を得た。(試料A〜C)
実施例4
市販の無水石膏、マグネタイト(Fe3)、亜硫酸ナトリウムとを重量比で1:1:0.5の割合で混合し、本発明の土質改良材を得た。(試料D)
参考例1〜3
市販の焼石膏、鉄含有廃硫酸を中和・酸化して得られた酸化鉄(平均粒子径が0.07μm程度のベルトライド(FeO1.39)粉末、金属鉄(平均粒子径が5.0μm程度の電解金属鉄粉:特級試薬、関東化学製)とを重量比で1:1:0.5、3:1:0.5、0.33:1:0.5で混合し、参考例の土質改良材(試料E〜G)を得た。
比較例1〜6
実施例1において、炭酸カルシウムに替えて水酸化ナトリウムを用いて廃硫酸を中和した以外は同様にしてマグネタイト(Fe3)を得た。この廃硫酸から得られたマグネタイトと亜硫酸ナトリウムとの混合物(重量比1:0.5)を、比較例1(試料H)とする。また、実施例1で用いた焼石膏とマグネタイトとの混合物(重量比1:1)を比較例2(試料I)とした。更に、実施例4の各成分を用い、市販のマグネタイトと亜硫酸ナトリウムとの混合物(重量比1:0.5)、市販の無水石膏と亜硫酸ナトリウムとの混合物(重量比1:0.5)、市販の無水石膏と市販マグネタイトとの混合物(重量比で1:1)を調製し、それぞれを比較例3〜5(試料J〜L)とする。更に、セメントと実施例5で用いた金属鉄との混合物(重量比で1:1)を調製し、これを比較例6(試料M)とする。
評価1
実施例1〜4、参考例1〜3、比較例1〜6で得られた試料A〜Mを、トリクロロエチレン2ppmを含む含水比30%の模擬土壌に表1に記載の割合で混合処理した。トリクロロエチレン濃度の経時変化を調べるために、処理土の一部(10g程度)をバイヤル瓶に充填し密栓した。密栓してから1日、7日、28日経過後の土壌に含まれるトリクロロエチレン濃度を、GC−MSヘッドスペース法にて測定した。また、処理してから1日、7日、28日経過後に処理土を分取し成型した後、コーン指数を測定した。コーン指数が大きい程、固化強度が高い。評価結果を表1に示す。本発明の土質改良材はトリクロロエチレンの分解能力が高く、土壌の強度を向上させることが判る。
Figure 0004382535
参考例4
針状の薄片層状焼石膏、参考例1〜3で用いた酸化鉄及び金属鉄とを重量比で4.5:1:0.5で混合し、更にスラリー中の焼石膏、酸化鉄及び金属鉄の合量濃度が450g/リットルになるように水を加えた後、攪拌機を用いて300rpmで1時間攪拌し、参考例のスラリー状の土質改良材(試料N)を得た。
評価2
参考例4で得られた試料Nの粘度を、B型粘度計で測定した。次に、トリクロロエチレン2ppmを含む含水比15%の模擬土壌2000gに試料Nを、模擬土壌と試料Nに含まれる固形分との重量比が100:12、100:40になるようにモルタルミキサーを用いて1.5分混合した。これらを、モールドに流し込み、ビニール袋を被せて1日養生させた。養生後、処理土の一部を分取し、公定法(環告46号「溶出した検疫の濃度の測定」)に従って土壌に含まれるトリクロロエチレン濃度を測定した。また、処理土をもう一部分取し成型した後、コーン指数を測定した。また、試料Nを加えなかった模擬土についても、同様にしてトリクロロエチレン濃度とコーン指数を測定した。これを、比較例7とする。測定結果を表2に示す。参考例の土質改良材は、スラリー状で土壌に投入しても、トリクロロエチレンの分解能力が高く、土壌の強度を向上させることが判る。

Figure 0004382535

本発明の土質改良材は、有機化合物で汚染され、しかも水を多量に含む土壌に対する土質改良材として有用である。

Claims (3)

  1. 焼石膏、無水石膏から選ばれる少なくとも1種の固化材、亜硫酸ナトリウム、及びマグネタイト、過還元マグネタイト、ベルトライドから選ばれる少なくとも1種の酸化鉄を含ことを特徴とする土質改良材。
  2. 前記固化材と前記酸化鉄との配合割合が重量比で0.1:1〜50:1の範囲であることを特徴とする請求項1記載の土質改良材。
  3. 更に水を含み、性状をスラリー状にしたことを特徴とする請求項1記載の土質改良材。
JP2004068509A 2003-03-14 2004-03-11 土質改良材 Expired - Fee Related JP4382535B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004068509A JP4382535B2 (ja) 2003-03-14 2004-03-11 土質改良材

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003070605 2003-03-14
JP2004068509A JP4382535B2 (ja) 2003-03-14 2004-03-11 土質改良材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004300421A JP2004300421A (ja) 2004-10-28
JP4382535B2 true JP4382535B2 (ja) 2009-12-16

Family

ID=33421700

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004068509A Expired - Fee Related JP4382535B2 (ja) 2003-03-14 2004-03-11 土質改良材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4382535B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4511315B2 (ja) * 2004-11-05 2010-07-28 西松建設株式会社 土壌改良方法
JP4771355B2 (ja) * 2004-12-27 2011-09-14 国立大学法人九州工業大学 廃棄物の処理方法及び廃棄物処理用吸着材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004300421A (ja) 2004-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5697334B2 (ja) 重金属の不溶化剤及び重金属の不溶化方法
JP2007302885A (ja) 有害物質の不溶化剤
KR101112742B1 (ko) 오염토양 정화용 조성물 및 이를 이용한 친환경 점토블록 제조방법
US20050209497A1 (en) Method for sequenced microstabilization of heavy metal bearing materials and wastes
US5719099A (en) Method and compositions for stabilization of heavy metals, acid gas removal and ph control in contaminated matrices
KR102025350B1 (ko) 비산재 처리방법 및 이의 용도
US20070225541A1 (en) Method for stabilization of heavy metals and odor control with dicalcium phosphate dihydrate powder
US20070010701A1 (en) Method for stabilization of hazardous wastes with dilute acid soluble and dilute acid semi-soluble agents
US7678192B2 (en) Method of solidifying and detoxifying soil, incinerated ash and coal ash and method of detoxifying polluted water containing dioxins and PCB
JP3274376B2 (ja) 泥状物の団粒化剤、それを用いた固化剤
JP5131950B2 (ja) 有害物分子の処理方法及びこの処理方法に用いられる薬剤
JP4382535B2 (ja) 土質改良材
JPH09299905A (ja) 有害廃棄物処理剤および処理方法
JP2010024325A (ja) 砒素汚染土の処理材
US6191068B1 (en) Method and compositions for stabilization of heavy metals, acid gas removal and pH control in contaminated matrices
JP2006015290A (ja) 混合、混練装置を用いない飛灰中の重金属固定化処理方法
JPH09122616A (ja) 有害廃棄物処理剤および処理方法
JP3854337B2 (ja) 焼却灰用固化剤および固化生成物
JP5077777B2 (ja) 溶出低減材および溶出低減処理方法
JP3920937B2 (ja) 焼却灰のセメント系土壌改良固化剤の製法と安定処理剤
KR102493682B1 (ko) 비산재 처리방법 및 이의 용도
JP3814337B2 (ja) 焼却灰のセメント化方法
JP2003226562A (ja) 環境改善セメント組成物
JP3005617B2 (ja) 焼却灰の安定固化方法及び固化生成物
KR19980013753A (ko) 중금속 함유 폐기물 고화처리용 조성물

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050719

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090630

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090729

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090825

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090917

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4382535

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131002

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees