JP4382388B2 - 有機エレクトロルミネセンス素子用基板、ならびにこれを用いた有機エレクトロルミネセンス素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光状態が良好で、かつ発光効率の優れた有機エレクトロルミネセンス素子に用いられる基板およびこの基板を用いた有機エレクトロルミネセンス素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機エレクトロルミネセンス素子(以下、有機EL素子と略す)は、電極に電界を印加させることにより、陽極から注入された正孔と、陰極から注入された電子の再結合エネルギーにより蛍光物質が発光する原理を利用した自発光素子である。この有機EL素子の代表的な研究例として、非特許文献1のC.W.Tangらが報告した積層型素子による低電圧駆動有機EL素子(C.W.Tang、S.A.VanSlyke、アプライドフィジックスレターズ(AppliedPhysics Letters)、51巻、913頁、1987年など)が挙げられ、この積層型素子の開発により有機EL素子における発光特性が飛躍的に改善した。そして、この高性能な有機EL素子の開発が発端となって、近年、実用化に向けた有機EL素子の研究・開発が活発に行われてきている。
【0003】
Tangらによる2層積層型構造は、発光層にトリス(8−キノリノール)アルミニウム(AlQ)、正孔輸送層にトリフェニルジアミン誘導体(TPD)を用いたものである。この2層構造が優れた特性を示すのは、発光層への正孔の注入効率が高まること、陰極より注入された電子をブロックして再結合により生成する励起子の生成効率が高まること、生成した励起子を発光層内に閉じこめることができることによる。また、更に、この2層構造を発展させた例として、正孔輸送(注入)層、発光層、電子輸送(注入)層の3層積層型構造が報告されており、この3層構造は上記の正孔輸送(注入)層、電子輸送性発光層からなる2層構造とともに有機EL素子の代表的な素子構造としてよく知られている。なお、このような積層型素子における課題の一つとして、正孔と電子の再結合効率を改善することが望まれており、これを解決するために数多くの工夫がなされている。
【0004】
ところで、有機EL素子は高い応答速度を持ち、自発光素子であることから、携帯端末やテレビ用の高精細ディスプレイとしてその実用化が期待されているが、高精細有機ELディスプレイの製品化を実現されるには、有機EL発光体の光取出し効率の改善が不可欠と考えられている。そこで、有機EL素子における光取り出し効率の改善の必要性について以下に詳細に説明する。
【0005】
まず、有機EL素子におけるキャリア再結合原理を考えた場合、電極から発光層に注入された電子と正孔はクローン相互作用により電子−正孔対となり、一部は一重項励起子となり、他の一部は三重項励起子を形成し、その生成割合は量子力学的密度によって1:3となってしまう。つまり、3重項状態からの燐光が観察されないとすると、発光の量子収率は最高でも25%となり、このことは有機EL素子では最高でも25%の効率しか得られないことを示している。また、有機EL素子では、発光体の屈折率の影響をうけるため、臨界角以上の出射角の光は全反射を起こし、外部に取り出すことが出来ない問題点もある。すなわち、発光体の屈折率が1.6であるとすると、発光量は全体の20%程度しか有効にならず、更に上述の一重項の生成比率(生成効率:25%)を併せると、全体では5%程度となり、有機EL素子の光取り出し効率はかなりの低効率となってしまう(非特許文献1の筒井哲夫「有機エレクトロルミネセンスの現状と動向」 月刊ディスプレイ、Vol.1、No3、p11、1995年9月参照)。このため、有機EL素子では、この致命的な低下をもたらす光取出し効率の改善が不可欠である。
【0006】
そこで、光取り出し効率の改善への施策として、無機ELの技術を発展させる方向でいくつか検討されてきた。その研究例として、基板に集光性を持たせる手法(特許文献1の特開昭63−314795号公報)や、素子の側面に反射面を形成させる手法(特許文献2の特開平1−220394号公報)がある。しかしながら、ここに挙げる手法は、大面積基板では有用であるが、微少な画素面積で構成される高精細ディスプレイでは、集光性を持たせるレンズの作製や、側面の反射面の形成等が困難である問題点を持つ。そして、その上に発光層の厚さが数ミクロン以下である有機EL素子において、素子の側面に反射鏡を形成することは超微細加工技術を用いても非常に難しく、反射鏡が形成できたとしても、製造コストが大幅にアップしてしまい、実用化に大きな障害となる。
【0007】
一方、集光性や、側面の反射面を形成する手法と異なる研究例として、基板ガラスと発光体との間に、基板ガラスと発光体における各々の屈折率の中間値を持つ平坦層を導入し、これを反射防止膜に利用する例(特許文献3:特開昭62−172691号公報)が報告されているが、この方法では前方への光取り出し効率を改善することは可能であるが、全反射を防止することが出来ないと考えられる。すなわち、この反射防止膜の原理では無機ELのような屈折率が大きな発光体では有効であるが、無機EL素子に比べて屈折率が低い発光体である有機EL素子では光取り出し効率を大きく改善することが出来ない問題点がある。
以上、前述で示してきたように有機EL素子での光取り出し効率については数多くの研究例が報告されているが、未だ要求される性能を満足させるものが得られておらず、新規な概念を持った改善施策の開拓が望まれている。
また特許文献4(特開2001−203074号公報)には、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)に複屈折特性が相違する微小領域を、透光性の有する領域と屈折率差が特定の範囲で異なる複屈折性を有する偏光散乱フィルムを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子が知られている。
【0008】
【特許文献1】
特開昭63−314795号公報
【特許文献2】
特開平1−220394号公報
【特許文献3】
特開昭62−172691号公報
【特許文献4】
特開2001−203074号公報
【非特許文献1】
筒井哲夫「有機エレクトロルミネセンスの現状と動向」 月刊ディスプレイ、Vol.1、No3、p11、1995年9月
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、発光特性が良好で、かつ高い発光効率を有する有機エレクトロルミネセンス素子を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前述の課題を鋭意検討した結果、基板と、陽極と陰極との間に発光層を含む1層以上の有機層から構成される有機エレクトロルミネセンス素子において、前記基板がセル構造を有し、かつセル内部が、微粒子の分散液が封入されている状態か、もしくは微粒子の分散液が固化した状態であることを特徴とするセル構造を有する基板を用いると、有機エレクトロルミネセンス素子が高い発光効率を有することを見出した。すなわち、基板と、陽極と陰極間に発光層を含む1層以上の有機層を有する有機EL素子において、基板内部にセルを形成し、該セル内に微粒子の分散液を封入するか、もしくは該セル内に微粒子の分散液を注入させ、これを固化させたセル構造を有することを特徴とする有機エレクトロルミネセンス素子を発明した。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の有機EL素子は、基板にセル構造を有し、このセル構造は、その内に微粒子の分散液が注入されているか、もしくはセル内に微粒子の分散液を注入し、これを固化させたものであることを特徴とする。すなわち、セル内に微粒子を有する分散液や、微粒子を有する分散液からなる固化物を封入することで、セル内部で光学的な要素が形成される。従って、有機EL素子の発光部で発せられた光がセル構造の内部を通過することによって、セル構造界面で光の反射や屈折現象によって、有機EL発光体の光取り出し効率が改善する。
【0012】
本発明におけるセル構造とは、上部要素、セルギャップ、下部要素から構成される通常の液晶素子などで用いられるようなセル前駆体の前記セルギャップに、液体材料を注入されたセル構造体か、または液体材料を(分散液:分散媒と、微粒子からなる)注入して封止したものをセル構造とするか、または前記セルギャップに分散媒と、微粒子などからなる分散液をセルギャップ内に注入後に分散液を固化しこれをセル構造として用いるか、さらにこの固化した後に前記上面部の少なくとも一部を除去して形成したセル構造を使用することが可能である。セル構造を構成する上部要素または下部要素の材質としては、石英ガラスや無アルカリガラスなどが挙げられるが、有機EL素子用基板として充分な透過率を有する材料であれば、特に限定されるものではない。
【0013】
なお、本発明における微粒子は酸化シリコン(SiO2)、酸化チタン(TiO2)、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、5酸化2タンタル(Ta2O5)、アルミナ(Al2O3)、ダイアモンドの少なくともいずれかであることが好ましい。
【0014】
すなわち、SiO2、TiO2、ITO、ZnO2、ZrO2、Ta2O5、Al2O3、ダイアモンドで構成される微粒子は、構成するその粒子の粒径分布を単分散に制御することが可能であり、かつこれらの微粒子は分散媒への分散安定性が優れる利点を持つことから、基板の光学特性や安定性が大幅に向上する。また、これらの材料は光の透過特性の優れている利点も持つ。
【0015】
また、本発明における有機EL素子において、微粒子が金属材料であることが好ましい。微粒子として金属材料を使用することで、有機EL素子発光部から発せられた光がセルを通過する際に、セル界面での反射特性及び導波特性を向上し、有機EL素子の光取り出し効率が改善される。なお、金属材料の一例としては、アルミニウム、コバルト、ニッケル、金、銀、白金、鉄、チタンなどが挙げられるが特にこれに限定されない。
【0016】
本発明の有機EL素子では、微粒子の平均粒径が500nm以下であることが好ましい。微粒子の平均粒径を500nm以下に制御することによって、基板の光学特性が向上する。
また、本発明の有機EL素子では、微粒子の分散液がゾルゲル法塗布液もしくは有機金属分解法塗布液であることが好ましい。ゾル−ゲル法塗布液もしくは有機金属分解法塗布液は微粒子を安定的に分散させた液であるうえに、加温させることによって単一膜(微粒子が単一成分である膜:)を容易に形成させることが出来ることから、この塗布液に微粒子を配合することによって、微粒子が均一に散らばった固化膜を容易に作製することが可能となる。なお、ゾルゲル法塗布液もしくは有機金属分解法塗布液の一例として、酸化シリコン(SiO2)膜、酸化チタン(TiO2)膜、インジウム錫酸化物(ITO)膜、酸化亜鉛(ZnO2)膜、酸化ジルコニウム(ZrO2)膜、5酸化2タンタル(Ta2O5)膜、アルミナ(Al2O3)膜を形成する塗布液などが挙げられるが特にこれに限定されるものではない。ここでいう単一成分とは、膜を形成する際に含まれる酸化シリコン(SiO2)、酸化チタン(TiO2)、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、5酸化2タンタル(Ta2O5)、アルミナ(Al2O3)などが、粒子として単一の成分で構成されるものを意味する。なおこのような分散液を封止する方法としては、エポキシ樹脂等の硬化樹脂で封止するなど、公知の方法を使用することができる。
【0017】
本発明の有機EL素子では、微粒子の分散液(分散媒)として硬化可能な樹脂、特にモノマーを使用することが出来る。このような硬化可能な樹脂(特に粘度、純度および分散媒としての特性の点から、本発明では硬化可能な樹脂として、反応性または硬化可能なモノマーを使用することで、分散液を容易に固化することができ、セル構造内部に微粒子の分散液からなる固化物を封入したセル構造を有する基板を簡単に作製することが可能となる。なお、セル構造内の固化物内に微粒子が分散した構造である基板は、寿命、生産安定性あるいは発光特性の安定化などに対する信頼安定性が優れるうえに、高い光学特性を有している。本発明では、分散液として硬化可能な樹脂を用いた場合には、その硬化方法は、ラジカル重合などの通常硬化可能なモードを用いて硬化したり、カチオン重合などのモードにより硬化したり、さらに加熱硬化あるいは常温硬化により、たとえばゾル−ゲル法による分散液(ゾル−ゲル法塗布液)を使用した場合には、加熱して一部生じたアルコールなどの分散媒を気化させて除去して硬化したりすることができる。前記ラジカル重合モードあるいはカチオン重合モードを使用した場合には、好ましくはUV照射による硬化などを挙げることができる。
【0018】
また、本発明の有機EL素子では、セル構造のセルギャップが50μm以下であることが好ましい。セルギャップを50μm以下に調整することで、優れた発光効率をもたらす有機EL素子用基板の作製が可能となる。そして、本発明の有機EL素子では、セルの上面部の少なくとも一部を除去してセル構造として用いることが出来る。なお、セルの上面部は、セル構造すなわち上面部と、セルギャップと、下面部とによりなる構成要素における上面部であり、これを除去することで、優れた発光効率をもたらす有機EL素子用基板の作製が可能となる。なお、セルの上面部を除去する手法としては、機械研磨やエッチング処理などの手法が挙げられる。
【0019】
続いて、本発明における有機EL素子における有機EL層について説明する。本発明の有機EL素子の構造は、陽極と陰極との間に有機層を1層、もしくは2層以上積層した構造であり、その基本構造として、陽極/発光層/陰極から構成される構造、陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極からなる構造、陽極/正孔輸送層/発光層/陰極からなる構造、陽極/発光層/電子輸送層/陰極からなる構造が挙げられる。
【0020】
本発明に使用される正孔輸送剤は、通常の正孔輸送材料として使用されている材料であればよく、たとえばその代表例として、ビス(ジ(P−トリル)アミノフェニル)−1,1−シクロヘキサン(1)、N−N‘−ジフェニル−N−N‘−ビス(3−メチルフェニル)−1−1’−ビフェニル−4,4‘−ジアミン(2)、N−N‘−ジフェニル−N−N−ビス(1−ナフチル−1,1’−ビフェニル)−4,4‘−ジアミン(3)等のトリフェニルジアミン類や、スターバースト型分子((04)〜(06))などが挙げられるが、特にこれに限定されない。
【0021】
【化1】
【0022】
【化2】
【0023】
本発明に使用される電荷輸送材料は、通常使用されている電荷輸送材料であればよく、その代表例として、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(07)、ビス{2−84−t−ブチルフェニル}−1,3,4−オキサジアゾール}−m−フェニレン(08)などのオキサジアゾール誘導体((09)、(10))、トリアゾール誘導体、キノリノール金属錯体((11)〜(14))などが挙げられるが、特にこれに限定されるものではない。
【0024】
【化3】
【0025】
【化4】
【0026】
【化5】
【0027】
本発明の有機EL素子に用いられる有機EL発光物質は、通常に使用されている発光材料であればよく、その代表例として、ジスチリルアリーレン誘導体、クマリン誘導体、ジシアノメチレンピラン誘導体、ペリレン誘導体、及び特開平8−298186号公報や特開平9−268284号公報で開示される芳香族系材料、特開平9−157643号公報や特開平9−268283号公報で開示されるアントラセン系材料、特開平5−70773号公報で開示されるキナクリドン誘導体などが挙げられるが、特にこれに限定されない。
【0028】
本発明の有機EL素子で使用される陽極は、正孔輸送材料または発光材料に正孔を注入する機能を持つものであり、その仕事関数が4.5eV以上であることが好ましい。仕事関数が4.5eV未満の陽極を有機EL素子に使用した場合、十分な正孔注入特性が得られず、充分な発光効率が得られない問題点がある。なお、代表的な陽極材料としては、酸化インジウム錫合金(ITO)、酸化インジウム亜鉛合金(IZO)、酸化錫、金、銀、白金、銅などが挙げられるが、特にこれに限定されるものではない。
【0029】
本発明の有機EL素子で使用される陰極は、電荷輸送体または発光材料に電子を注入することを目的とするもので、仕事関数が小さい材料が好ましい。仕事関数の大きな材料を陰極に使用した場合、良好な発光特性を再現することが困難になる。なお、代表的な陰極材料としては、インジウム、アルミニウム、マグネシウム、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、アルミニウム−リチウム合金、アルミニウム−スカンジウム−リチウム合金、マグネシウム−銀合金などが挙げられるが、特にこれに限定されるものではない。
【0030】
本発明の有機EL素子における各層は、公知の方法により形成することが出来る、その代表的な手法として、真空蒸着法、分子線蒸着法(MBE法)や、層を構成する材料を溶剤または分散媒に溶解または分散し、その溶液または分散液をディッピング法、スピンコート法、キャスティング法、バーコート法、ロールコート法などの公知の塗布法を用いて形成する方法などが挙げられるが、特にこれに限定されるものではない。
【0031】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り適宜変更可能であり、以下の実施例に拘束されずに本発明は解釈され、これら変更例も本発明に含まれる。
【0032】
【実施例1】
図1に示すように、セルギャップが50μm、上面部の厚さが0.1mm、下面部の厚さが0.7mmのガラスセルに微粒子分散液Aを注入し、封止させた後に、ガラスセルの上面部上に陽極/正孔注入層/発光層/陰極を順次形成し、有機EL素子の作製を行った。
微粒子分散液A
酸化チタン(平均粒径0.05μm) 0.5重量部
界面活性剤 5.0重量部
ジエチレングリコール 94.5重量部
【0033】
図2に示す有機EL層(陽極/正孔注入層/発光層/陰極)の作製を、以下のようにして行った。まず、基板上に酸化インジウム錫合金(ITO)をスパッタリングによりメタルマスクを用いてパターニングして成膜し、これを陽極とした。このITOの膜厚は100nmで、シート抵抗は20Ω/□であった。そして、形成したITOを2mm×50mmの帯になるようにした。なお、2mm×50mmの帯は図3で示すように基板上に5本作製した。次いで、このITO層上に、正孔注入層、発光層、陰極の順で各層を抵抗加熱式真空蒸着法により製膜した。この有機EL層の作製で使用した真空蒸着装置は、真空槽上部に設置した基板に対し、下方250mmの距離に蒸着する材料を充填したモリブデン製のボートを設置し、基板(面)への入射角が38度になるように配置した。基板回転数は毎分30回転とした。また、本実施例における製膜(蒸着)条件は、圧力が5×10−7Torrに到達した時点で蒸着を開始し、基板横に装着した水晶振動子式膜厚制御装置により蒸着速度を制御させた。この際に、蒸着速度を毎秒0.15nmとし、正孔注入層としてN,N‘−ジフェニル−N−N−ビス(1−ナフチル)−1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(以下、α−NMPと略す)を50nm、発光材料としてトリス(8−キノリノール)アルミニウム(以下、AlQと略す)を70nm、そして、陰極としてマグネシウム銀合金を蒸着速度比10:1(重量比)の速度で共蒸着により150nm、順次形成し、有機EL素子を作製した。なお、陰極はメタルマスクを用いて、図4で示されるパターンを形成した。この陰極と陽極のパターン形状から、本実施例の有機EL素子では、図5で示すように基板内に2mm×2mmサイズの発光部位が5個形成される。
【0034】
【実施例2】
実施例1のガラスセル内に、微粒子分散液Bを注入した後・封止し、ガラスセル上面部に陽極/正孔注入層/発光層/陰極を順次形成し、有機EL素子の作製を行った。なお、陽極から陰極までの積層方法、積層条件は実施例1と同じものである。
微粒子分散液B
酸化チタン(平均粒径5μm) 0.5重量部
界面活性剤 5.0重量部
ジエチレングリコール 94.5重量部
【0035】
【実施例3】
実施例1のガラスセル内に、微粒子分散液Cを注入し、UV照射により分散液を硬化させ、封止した後、ガラスセル上面部に陽極/正孔注入層/発光層/陰極を順次形成し、有機EL素子の作製を行った。なお、陽極から陰極までの積層方法、積層条件は実施例1と同様である。
微粒子分散液C
酸化チタン(平均粒径0.05μm) 0.5重量部
重合開始剤 1.0重量部
界面活性剤 3.0重量部
メタクリル酸メチル 95.5重量部
【0036】
【実施例4】
実施例1のガラスセル内に、微粒子分散液Dを注入し、UV照射により分散液を硬化して封止した後、ガラスセル上面部に陽極/正孔注入層/発光層/陰極を順次形成し、有機EL素子の作製を行った。なお、陽極から陰極までの積層方法、積層条件は実施例1と同様である。
微粒子分散液D
金粉末 0.5重量部
重合開始剤 1.0重量部
界面活性剤 7.0重量部
メタクリル酸メチル 91.5重量部
【0037】
【実施例5】
実施例1のガラスセル内に、酸化チタン膜製膜用有機金属分解法塗布液(Ti−05 高純度化学研究所製)を注入し、焼成製膜して封止した後、ガラスセル上面部に陽極/正孔注入層/発光層/陰極を順次形成し、有機EL素子の作製を行った。なお、陽極から陰極までの積層方法、積層条件は実施例1と同様である。
【0038】
【実施例6】
実施例1のガラスセル内に、インジウム錫酸化物膜製膜用有機金属分解法塗布液(ITO−05C 高純度化学研究所製)を注入し、焼成製膜して封止した後、ガラスセル上面部に陽極/正孔注入層/発光層/陰極を順次形成し、有機EL素子の作製を行った。なお、陽極から陰極までの積層方法、積層条件は実施例1と同様である。
【0039】
【実施例7】
実施例1のガラスセル内に、酸化亜鉛膜製膜用有機金属分解法塗布液(Zn−05 高純度化学研究所製)を注入し、焼成製膜し封止した後、ガラスセル上面部に陽極/正孔注入層/発光層/陰極を順次形成し、有機EL素子の作製を行った。なお、陽極から陰極までの積層方法、積層条件は実施例1と同様である。
【0040】
【実施例8】
セルギャップが100ミクロン、上面部の厚さが0.1mm、下面部の厚さが0.7m実施例1のガラスセル内に、微粒子分散液Aを注入し、焼成製膜して封止した後、ガラスセル上面部に陽極/正孔注入層/発光層/陰極を順次形成し、有機EL素子の作製を行った。なお、陽極から陰極までの積層方法、積層条件は実施例1と同様の条件である。
【0041】
【実施例9】
実施例3と同じ条件でガラスセル内に微粒子分散液Cを注入し、分散媒を硬化させた。
次いで、ガラスセル上面部を機械研磨により取り除き、分散媒硬化部の表面に陽極/正孔注入層/発光層/陰極を順次形成し、有機EL素子の作製を行った。なお、陽極から陰極までの積層方法、積層条件は実施例1と同様である。
【0042】
【比較例1】
比較例1に用いる有機薄膜エレクトロルミセント素子の作製手順を示す。
素子構成は、基板/陽極/正孔注入層/発光層/陰極からなるものである。
50mm×25mmのガラス基板(HOYA製 NA45、1.1mm厚)上に酸化インジウム錫合金(ITO)をスパッタリングにより製膜し、これを陽極とした。得られたITOの膜厚は100nmであり、シート抵抗は20Ω/□であった。そして、形成したITO膜を2mm×50mmの帯になるように、メタルマスクを用いてパターンニングした。
【0043】
次いで、このITO層上に、正孔注入層、発光層、陰極の順で各層を積層した。なお、有機層と陰極の製膜は抵抗加熱式真空蒸着法を用いて行った。以下に、真空蒸着法による製膜手順について詳しく説明する。
使用した真空蒸着装置は、真空槽上部に設置した基板に対し、下方250mmの距離に蒸着する材料を充填したモリブテン製のボートを設置し、基板への入射角が38度になるように配置されている。基板回転数は毎分30回転とした。比較例1における製膜(蒸着)では、圧力が5×10−7Torrに到達した時点で蒸着を開始し、基板横に装着した水晶振動子式膜厚制御装置により蒸着速度を制御した。なお、蒸着速度を毎秒0.15nmとし、正孔注入層としてN,N‘−ジフェニル−N−N−ビス(1−ナフチル)−1,1’−ビフェニル)−4,4‘−ジアミン(以下、α−NMPと略す)を50nm、発光材料としてトリス(8−キノリノール)アルミニウム(以下、AlQと略す)を70nm、陰極としてマグネシウム銀合金を蒸着速度比10:1で共蒸着により150nm、順次積層して、有機EL素子を作製した。
【0044】
【比較例2】
実施例1と同じ条件のガラスセルに微粒子の分散媒を注入せず、ガラスセル上面部に陽極/正孔注入層/発光層/陰極を順次形成し、有機EL素子を作製した。なお、陽極から陰極までの積層方法、積層条件は実施例1と同様である。
【0045】
【比較例3】
実施例1のガラスセル内に、ジエチレングリコールを注入・封止させ、ガラスセル上面部に陽極/正孔注入層/発光層/陰極を順次形成し、有機EL素子を作製した。なお、陽極から陰極までの積層方法、積層条件は実施例1と同様である。
【0046】
【比較例4】
実施例1のガラスセル内に、メタクリル酸モノマーと重合開始剤混合液を注入・封止した後、硬化し、ガラスセル上面部に陽極/正孔注入層/発光層/陰極を順次形成して有機EL素子を作製した。なお、陽極から陰極までの積層方法、積層条件は実施例1と同様である。
【0047】
(評価)
上記した実施例および比較例で作成した各有機EL素子を、以下の評価1〜評価2の特性評価を行った。なお、実施例、比較例の基板では、図6に示すように、1基板上に2mm×2mmサイズの5つの発光部(位置A、位置B、位置C、位置D、位置E)を有している。
(評価1)発光効率
有機EL素子に10Vの電圧を印加して電流密度(mA/cm2)と輝度(cd)を測定し、輝度/電流密度から発光効率(cd/m2)を算出した。なお、測定は輝度計を用いて測定位置は基板の中心部とした。また、この発光効率の評価は、各基板上の4つの発光部(位置A、位置B、位置C、位置D)で行った。
【0048】
(評価2)発光特性
有機EL素子に10Vの電圧印加して、発光部の発光状態を目視で行い、下記の指標により発光特性を判断した。この評価は、各基板上の4つの発光部(位置A、位置B、位置C、位置D)で行った。評価は、以下の3段階の評価により評価した。
○:すべての発光部全面で良好な発光を示す。
△:局部的な非発光が観察される。
×:発光しない発光部が大きな領域として観察される。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
以上の実施例、比較例に示すように、本発明の有機エレクトロルミネセンス素子は、発光状態が良好で、かつ高い発光効率を有することがわかる。
【0052】
【発明の効果】
本発明により、発光状態が良好で、かつ高い発光効率を有する有機エレクトロルミネセンス素子の作製が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】セルを有するガラス基板の断面図である。
【図2】本発明に関わる有機エレクトロルミネセンス層の概略を示す図である。
【図3】本発明の有機エレクトロルミネセンス素子で用いたITOパターンの概略図である。
【図4】本発明の有機エレクトロルミネセンス素子での陽極形成マスクの概略図である。
【図5】本発明の有機エレクトロルミネセンス素子の発光部の概略を示す図である。
【図6】評価で使用した発光部位置の概略を示す図である。
Claims (4)
- 基板と、陽極と陰極との間に発光層を含む1層以上の有機層から構成される有機エレクトロルミネセンス素子に用いられる基板であって、
前記基板が上部要素、セルギャップ、下部要素から構成され、前記セルギャップに分散液が封入されたセル構造を有し、前記分散液は分散媒と微粒子とからなり、
前記微粒子は、酸化シリコン、酸化チタン、インジウム錫酸化物、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、5酸化2タンタル、アルミナ、ダイアモンドから選択される少なくとも1種の微粒子であり、
有機EL素子の発光部で発せられた光が前記セル構造の内部を通過することによって、有機EL発光体の光取り出し効率を改善することを特徴とする有機エレクトロルミネセンス素子用基板。 - 前記微粒子の平均粒径が500nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネセンス素子用基板。
- 前記セルのセルギャップが50μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネセンス素子用基板。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネセンス素子用基板を用いた有機エレクトロルミネセンス素子。
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