JP4381973B2 - 調節可能なバルーン係留トロカール - Google Patents

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Description

(関連出願の引用)
本願は、2002年5月9日に出願された、米国仮出願番号60/379,324(その内容は、本明細書中に参考として援用される)の利益および優先権を主張する。
(背景)
(1.技術分野)
本開示は、改善されたバルーントロカール係留システムに関し、そしてより具体的には、調節可能なバルーントロカール係留システムに関する。
(2.関連技術の背景)
腹腔鏡外科は、次第に重要になりかつ広まっている外科技術に発達した。過去において、腹腔内で開胸外科手順を実施する場合に、腹壁を通る大きい切開が、外科器具が入ることを可能にするため、および手術部位の観察を可能にするために、必要とされた。腹腔鏡(光ファイバー技術を利用する小さい望遠鏡)の発達は、現在、外科医が、腹腔内の手術部位を、小さい切開(これは、腹腔鏡の挿入のためにのみ十分に大きい)を通して観察することを可能にする。腹腔鏡外科は、手術の間の、患者に対する感染の危険性、および身体に対する傷害の程度を、有利に減少させる。
一般に、腹腔鏡手順の間、腹腔は、ガスを吹き込まれ、腹壁を、下にある内部の器官から押しのけ、これによって、所望の外科手順を実施するための、制限されないアクセスを可能にする。次いで、トロカール(カニューレスリーブおよび栓子を備える)が、腹壁を貫通するために使用される。この栓子は、取り外されて、カニューレスリーブを腹壁の適所に残す。手術を実施するために必要とされる器具(例えば、腹腔鏡、内視鏡、クリップアプライア、焼灼デバイスなど)が、カニューレスリーブを通して挿入され得る。代表的に、複数のトロカールが、外科手順の間に利用されて、腹壁のあたりに戦略的に位置する様々なアクセス位置を提供する。
外科手順の間、切開内でのカニューレスリーブの位置を固定または係留して、腹壁に対するカニューレスリーブの移動を防止すること、および切開からカニューレスリーブが滑り出ること(これにより、腹腔から逃す吹き込み圧力の損失が生じる)を防止することが望ましい。
以前のアンカーは、代表的に、カニューレスリーブを適所に固定するために、腹壁の組織と係合するように適合された、ねじ切りされたスリーブを使用した。
さらに、一旦、カニューレスリーブが適所に係留されると、先行技術の係留システムは、カニューレスリーブの深さの調節を可能にしなかった。従って、外科医がカニューレスリーブのための穿孔位置から離れた組織に達する必要がある状況(例えば、骨盤、下結腸、または食道の作業)において、患者の外側に延びるカニューレスリーブの余分の長さは、外科医がその器具を効果的に短縮して所望の組織に達することを妨げ得る。腹内のトロカールの長さを制限して、より多くの空間を与えること、または器官もしくは他の器具を内部で回避することもまた、望まれ得る。従って、係留デバイスがトロカールの長さに沿ってスライドすることを可能にし、従って、外科医が、特定の外科手順によって必要とされるように、患者の内側および外側のトロカールの長さを設定することを可能にする、調節可能な係留カニューレスリーブに対する必要性が存在する。
(要旨)
本開示の1つの局面に従って、アクセススリーブと共に使用するための係留装置が開示され、このアクセススリーブは、組織を通過するように適合され、そしてスリーブを通しての器具の導入を可能にする管腔を有する。係留装置は、アクセススリーブの周りに位置するためのカラー、およびこのカラーに固定された膨張可能な膜を備え、このカラーは、長手方向軸を規定し、そしてアクセススリーブに対する移動のために適合されており、そしてこの膨張可能な膜は、組織をしっかりと係合するように拡張し、そしてこのカラーを組織に対して実質的に係留し、一方で、カラーに対するアクセススリーブの軸方向移動または同軸移動を可能にするように適合される。この係留装置は、スリーブに対するカラーの位置を固定するための、ロッキングデバイスを備える。
1つの実施形態において、係留装置は、膨張可能な膜の中間部分の周りに同軸に取り付けられ、そして膨張可能な膜の一部を、カラーの少なくとも一端に沿って露出させるように配置された、リング要素を備えることが予測される。このリング要素は、カラーの近位端および遠位端から実質的に等距離にあり、そして膨張可能な膜が、細長カラーの近位端および遠位端に沿って露出されることが、さらに予測される。
本開示の別の局面に従って、組織を通過するために適合された調節可能なバルーン係留器具が提供される。この係留器具は、カニューレ、このカニューレの周りに配置可能なバルーン係留デバイスを備え、この係留デバイスは、カニューレに対してスライド可能である。この器具は、カニューレに対してバルーン係留デバイスの位置を固定するための、ロッキングデバイスを備える。係合部材が、バルーン係留デバイスおよびカニューレをスライド可能に係合させ、一方でカニューレおよびバルーン係留デバイスの互いに対する移動を可能にするために、望ましくは、カニューレと係留デバイスとの間に配置される。係合部材は、カニューレとバルーン係留デバイスとの間からの流体の通過を抑止するように配置されることが、企図される。
バルーン係留デバイスは、カニューレをスライド可能に受容するために構成および適合された細長カラー、細長カラーの外側に重なるように構成および適合されたスリーブを備え、ここで、このスリーブの第一の端部は、カラーの遠位端に固定され、そしてスリーブの第二の端部は、細長カラーの近位端に固定される。細長リングが、スリーブの周りに同軸に取り付けられ得、そして細長カラーとスリーブとの間に規定される空間と流体連絡する膨張管がまた、提供され得る。細長カラーが長さを有し、そして細長リングが、細長カラーの長さより短い長さを有し、ここで、スリーブの位置が、細長カラーの少なくとも一端に沿って露出されることが、さらに予測される。
1つの実施形態において、バルーン係留デバイスは、カニューレをスライド可能に受容するために構成および適合された細長カラー、および細長カラーの遠位端に固定された遠位バルーン、補助細長カラーの近位端に固定された近位バルーンを備える。近位バルーンおよび/または遠位バルーンと流体連絡する膨張管が、好ましい。膨張管腔が、膨張管と連絡して、細長カラーを通して形成され得る。好ましくは、近位円環バルーンおよび遠位円環バルーンが、互いから間隔を空けられる。遠位バルーンおよび近位バルーンは、これらの間に組織を係合するように、互いから間隔を空けられることが予測される。近位バルーンと遠位バルーンとの間の空間は、組織の厚さより小さくあり得る。好ましい実施形態において、近位バルーンおよび遠位バルーンは、カニューレ上で、互いに対して移動可能である。
別の実施形態において、バルーン係留デバイスは、カニューレをスライド可能に受容するように構成および適合された、細長カラー、この細長カラーの遠位端に固定されたバルーン、細長カラーを通して形成された膨張管腔を介してバルーンと流体連絡する、膨張管を備える。細長カラーの周りに配置されるための、開口部を有する保持カラーもまた提供され得る。
本開示のなお別の実施形態に従って、組織を通しての経皮アクセスのために適合された外科器具とともに使用するための係留デバイスが、開示される。この係留デバイスは、遠位部分、中間部分、および近位端部分を有するカラーを備え、このカラーは、外科器具の通過のための管腔を規定する。スリーブが、カラーの外側表面に固定され、このスリーブは、半径方向に拡張して、組織をしっかりと係合し、組織に対してカラーを実質的に係留し、一方で、カラーに対する外科器具の移動を可能にするように適合される。外科器具に対するカラーの位置を固定するための、ロッキングデバイスが備えられる。
係留デバイスが、カラーの中間位置の周りに同軸に取り付けられ、そしてカラーの遠位端部分と近位端部分との両方の近くのスリーブの位置を露出させる、リング要素を備えることが、さらに予測される。このリングは、半径方向に拡張可能であり得ることが予測される。
本開示のなお別の局面に従って、係留カニューレが提供され、この係留カニューレは、カニューレ、遠位端および近位端、ならびにこのカニューレをスライド可能に受容するための管腔を有するカラー、カラーの遠位端に取り付けられる、半径方向に拡張可能な部材、カラーの近位端に取り付けられる保持カラー、およびカニューレとカラーとの間に取り付けられて、カラーに対するカニューレの移動を可能にするための係合部材を備える。この係合部材は、カニューレとカラーとの間からの流体の通過を抑止するように配置され得る。
本発明のさらなる局面において、組織の通過のために適合された調節可能な係留器具は、カニューレ、およびこのカニューレをスライド可能に受容する遠位係留デバイスを有する。この遠位係留デバイスは、拡張可能なスリーブを備える。この器具はまた、カニューレ上で、遠位係留デバイスの近位の位置に配置される、近位係留デバイスを有する。この器具は、カニューレに対する遠位係留デバイスの位置を固定するための、ロッキングデバイスを備える。
特定の好ましい実施形態において、近位係留デバイスは、発泡体カラーを備える。この近位係留デバイスはまた、望ましくは、カニューレに対する近位係留デバイスの位置の固定が提供されるために、カニューレおよびロッキングデバイスを、スライド可能に受容する。
このカニューレは、管腔内に器具を受容する管腔を規定し得る。この器具は、望ましくは、トロカールを備える。
本開示を特徴付ける新規性の種々のさらなる特徴は、本明細書に添付され、そして本開示の一部を形成する、特許請求の範囲において、具体的に指摘される。
添付の図面は、本明細書に組み込まれ、そして本明細書の一部を構成し、本発明の実施形態を図示し、そして上記本発明の一般的な記載および以下の実施形態の詳細な記載と一緒に、本発明の原理を説明するために役立つ。
(好ましい実施形態の簡単な説明)
現在開示されるバルーン係留トロカールの好ましい実施形態が、ここで、図面の図を参照して詳細に記載される。図において、類所の参照番号は、類似かまたは同一の要素を識別する。以下の図面および説明において、用語「近位」とは、従来のように、本開示の外科デバイスまたは器具の、操作者に最も近い端部をいい、一方で、用語「遠位」とは、デバイスまたは器具の、操作者から最も遠い端部をいう。
図1から4は、同一人に譲渡された、Hopperらに対する米国特許第5,697,946号(その全内容は、本明細書中に参考として援用される)に開示されるような、先行技術のバルーン係留トロカールを示す。図1から4に示されるように、このバルーン係留トロカールは、一般に、10と印される。バルーン係留トロカール10は、バルーン12(近位リング14および遠位リング16から間隔を空けられる)、中間リング18(バルーン12の周りで、近位リング14と遠位リング16との間に配置される)、および膨張管20(近位リング14において、フランジ22を通ってバルーン12の内部と流体連絡する)を備える。
’946号特許に開示される特定の実施形態において、バルーン12が収縮され、そして鋭利な先端のトロカール24が、カニューレスリーブ26を通って延び、生存組織「T」の層と穿孔係合する。一旦、組織「T」を通って完全に延びると、バルーン12は、図2に示されるように膨張されて、組織「T」のいずれかの側まで拡張する。このように拡張するにつれて、バルーン12は、組織「T」のいずれかの側に、障壁を形成する。組織「T」の厚さ内でのバルーン12の拡張は、中間リング18によって抑止され、一方で、遠位リング14と近位リング16との間の空間は、バルーン12の内壁が拡張して、図4に示されるように、スリーブ26の外側表面と把持結合することを可能にする。従って、スリーブ26は、穿孔された組織「T」の内外への移動に抵抗して、係留される。
調節可能な装置の実施形態が、図5〜7に示され、ここで、類似の参照番号は、いくつかの図にわたって、類似かまたは同一の要素を識別する。調節可能な係留装置100は、カニューレスリーブ104を受容する、独立したスライド装置106を有する。特定の実施形態において、カニューレスリーブ104は、鋭利な先端のトロカール102のカニューレスリーブ104を受容する。他の実施形態において、カニューレスリーブ104は、平滑かまたは比較的平滑な栓子(図示せず)を受容する。
スライド装置106は、カニューレスリーブ104を囲むように構成および適合された環状細長カラー108、およびカラー108を囲む拡張可能なスリーブ110を備える。拡張可能なスリーブ110は、望ましくは、膜である。スリーブ110の一端は、カラー108の遠位端に固定され、そしてスリーブ110の第二の端部は、カラー108の近位端に固定される。好ましくは、スリーブ110は、接着剤でカラー108に固定されるが、スリーブ110が、任意の他の公知の方法(例えば、紐を使用して、カラー108に沿ってスリーブ110の端部を結ぶこと)を使用して、カラー108に固定され得ることが予測される。
スライド装置106は、好ましくは、スリーブ110の周りに配置された細長リング112をさらに備える。好ましくは、細長リング112は、カラー108の長さより短い長さを有する。この様式で、図7に示されるように、流体(例えば、空気、酸素、CO、生理食塩水、水など)が、スリーブ110とカラー108との間の空間に注入される場合、スリーブ110の、リング112によって覆われない部分は、半径方向に外向きに拡張する。好ましくは、リング112は、カラー108の遠位端と近位端との間に位置し、その結果、スリーブ110の遠位端および近位端は、リング112によって覆われないままにされる。従って、弾性スリーブ110とカラー108との間の空間が膨張する場合、一対のドーナツ形状の障壁110a、110bが、リング112のいずれかの端部に形成される。
好ましくは、リング112の長さは、この装置が通過する身体組織の厚さより小さいように選択される。この様式で、スリーブ110とカラー108との間の空間が膨張する場合、身体組織は、半径方向に拡張するスリーブ110の障壁110aと110bとの間で圧縮され、これによって、スライド装置106を身体組織に固定および/または係留する。
好ましくは、リング112は、医療等級の金属またはポリマーから作製された、頑丈なリングである。さらなる実施形態において、リング112は、拡張可能な構造を備え得る。リング112は、1対の重なる端部(図示せず)を有する、細長弾性分離リングであり得る。この様式で、スリーブ110とカラー108との間の間隔が膨張するにつれて、分離リングの端部が互いを越えてスライドし、これによって、身体内の開口の空間を占有し、そして充填する。従って、スライド装置106と身体組織「T」との間の空間を通っての、吹き込みガスの漏出が減少される。
好ましくは、膨張管118は、スリーブ110とカラー108との間の空間に接続される。示される実施形態において、フランジ116が、カラー108の近位端において提供され、ここに、膨張管118が結合される。膨張管118は、スリーブ110とカラー108との間の空間を、膨張流体130の源と相互接続させる。スリーブ110の近位端は、望ましくは、フランジ116のリム116aに固定され、その結果、管118は、膨張されるべき空間と連絡する。
スライド装置106は、カニューレスリーブ104上でのカラー108の位置を固定するための、ロッキングデバイスをさらに備える。当該分野において公知の任意のロッキングデバイスが、使用され得る。例えば、WO02/096307(その開示は、本明細書中に参考として援用される)の特定の実施形態に開示されるロッキングデバイスが、使用され得る。図12に関して以下で議論されるロッキングデバイスが、使用され得る。
エラストマーOリング120もまた、望ましくは、カラー108とカニューレスリーブ104との間に配置される。望ましくは、Oリング120は、カラー108とカニューレスリーブ104との間にシールを提供し、このシールは、カラー108とカニューレスリーブ104との間の空間を通っての吹き込みガスの漏出を防止する。Oリング120はまた、好ましくは、カラー108とカニューレスリーブ104とをスライド可能に係合させるように配置される。
使用の際に、スライド装置106は、所望の選択された外科器具(例えば、カニューレスリーブ104)の上に単に滑らされる。好ましい実施形態において、カニューレスリーブ104は、このカニューレスリーブによって受容されるトロカールまたは栓子を備える装置の一部である。図7に示されるように、一旦、トロカール102が身体組織「T」を通して完全に延ばされ、そしてスライドアンカー106が、カラー108が身体組織「T」の幅を横切って延びるように、そしてリング112が身体組織「T」と実質的に整列して位置するように配置されると、スリーブ110とカラー108との間の空間が膨張され、これによって、身体組織「T」のいずれかの側に、障壁を形成する。スリーブ110の、身体組織「T」と整列した部分の半径方向での拡張は、リング112によって防止されるが、スリーブ110は、半径方向に拡張して、リング112の近位および遠位に位置する身体組織「T」の外側表面および内側表面と、把持係合する。従って、スライド装置106は、穿孔された身体組織「T」の内外への移動に対して、固定される。さらに、カニューレスリーブ104は、好都合なように、スライド装置106を通っての軸方向の移動、スライドおよび/または入れ子になることが自由であり、これによって、外科医が、必要とされ得るように、患者の内側および外側のカニューレスリーブ104の長さを設定することを可能にする。ロッキングデバイスは、外科医がカニューレスリーブ104に対する係留装置の位置を設定した後に、カニューレスリーブ104に対する係留デバイスの位置をロックするために、カニューレスリーブ104を係合するように作動される。外科手順の完了の際に、膨張媒体(例えば、空気)が、スライド装置106から放出され、これによって、スリーブ110を収縮させ、そして身体組織「T」からのスライド装置106およびトロカール102の除去を可能にする。
本開示に従う係留装置の代替の実施形態が、図8に示される。この係留装置は、スライド装置206を有し、このスライド装置は、カニューレスリーブ104をスライド可能に受容するように構成および適合された、環状細長カラー208を備える。この係留装置は、拡張可能なスリーブを備える遠位係留デバイスを有する。示される実施形態において、遠位係留デバイスは、カラー208の遠位端に固定された第一の円環バルーン210、およびカラー208の近位端に固定された第二の円環バルーン212を備える第二の係留デバイスを備える。他の実施形態において、第二の円環バルーン212は、他の拡張可能な構造体を備え得るか、または細長カラー208に配置された発泡体カラーを備え得る。好ましくは、第一のバルーン210および第二のバルーン212は、互いから間隔を空けている。第一のバルーン210および第二のバルーン212が、カラー208に接着により固定されることが好ましいが、バルーン210、212をカラー208に固定する、他の公知の方法が意図される。示されるバルーンは、円環状の形状を有するが、他の形状が使用され得る。
好ましくは、係留装置は、少なくとも1つの膨張管を備える。カラー208は、その近位端に沿って形成されたフランジ214を備え得、これは、膨張源に結合されるためのものである。第二のバルーン212の近位端は、好ましくは、フランジ214に固定され、その結果、膨張管は、第二のバルーン212と連絡する。示される実施形態において、第一の膨張管216は、フランジ214に作動可能に結合され、そして第二のバルーン212と流体連絡する。第二の膨張管218は、フランジ214に作動可能に結合され、そして膨張管腔220(フランジ214から第一のバルーン210へと延びる)と流体連絡する。第一の膨張管216および第二の膨張管218は、それぞれ、第二のバルーン212および第一のバルーン210を、膨張流体の源130に相互接続させる。第一の膨張管および第二の膨張管が開示されたが、単一の膨張管が、スライド装置206に提供された単一の管腔に作動可能に流体結合され得ることが予測され、この単一の管腔は、第一のバルーンと第二のバルーンとの両方の間に延び、従って、第一のバルーンおよび第二のバルーンが、単一の膨張管を介して同時に膨張されることを可能にする。本明細書中に開示される膨張管腔はまた、カラー208の壁に規定される管腔を備え得る。
スライド装置206は、カニューレスリーブ104上のカラー108の位置を固定するための、ロッキングデバイスをさらに備える。当該分野において公知でありそして/または本明細書中に開示される、任意のロッキングデバイスが、使用され得る。
スライド装置206は、望ましくは、カラー208とカニューレスリーブ104との間に配置された、弾性Oリング222をさらに備える。Oリング222は、カラー208とカニューレスリーブ104との間にシールを提供し、このシールは、吹き込みガスが、カラー208とカニューレスリーブ104との間の空間から漏出することを防止する。
使用の際に、係留装置206は、単に、所望の選択された外科器具(例えば、カニューレスリーブ104)の上をスライドされる。特定の好ましい実施形態において、カニューレスリーブ104は、トロカール102または栓子を受容する。図8に示されるように、一旦、トロカール102が、身体組織「T」を通して完全に延ばされ、そしてスライド装置206が、第一のバルーン210および第二のバルーン212が身体組織「T」のいずれかの側に位置するように配置されると、第一のバルーン210および第二のバルーン212が膨張され、これによって、身体組織「T」のいずれかの側に、障壁を形成する。第一のバルーン210および第二のバルーン212は、バルーン210および212が身体組織「T」の外側表面および内側表面と把持係合するまで、膨張される。従って、スライド装置206は、穿孔された身体組織「T」の内外への移動に抵抗して、固定される。カニューレスリーブ104は、本明細書中上記で議論されたように、スライド装置206を通って自由に軸方向に移動するか、スライドするか、または入れ子状になる。外科医は、ロッキングデバイスを使用して、カニューレスリーブに対して係留デバイスの位置を固定する。外科手順の完了の際に、少なくとも第一のバルーン210が収縮され、その結果、スライド装置206およびトロカール102は、身体組織「T」から引き抜かれ得る。
本開示に従う係留デバイスの代替の実施形態が、図9に示される。この係留デバイスは、スライド装置306(これは、環状細長カラー308を備える)、およびバルーン310(これは、実質的に上で議論されたように、カラー308の遠位端に固定される)を有する。近位係留デバイスは、保持カラー312(望ましくは、円環の形態)を備え、この保持カラーは、カラー308の近位端の周りに位置するための開口部を有する。保持カラー312は、望ましくは、細長カラー308に沿ってスライドにより移動可能であり、腹腔の内外へのスライド装置306の不注意による移動を防止する。他の実施形態において、保持カラー312は、カラー308に取り付けられる。保持カラー312は、シリコーン、発泡体、または他の任意の弾性材料から作製され得る。カラー308上をスライド可能である場合、この係留デバイスは、望ましくは、カラー308に対する保持カラー312の位置を固定するための、ロッキングデバイスを備える。
本実施形態において、カラー308は、その近位端に沿って形成されたフランジ314を備える。フランジ314は、保持カラー312が、細長カラー308の近位端から滑り抜けることを防止するように構成および寸法決めされる。膨張管316が、フランジ314と作動可能に結合され、そしてフランジ314からバルーン310へと延びる膨張管腔320と流体連絡する。膨張管316は、バルーン310を、膨張流体の源130と相互接続させる。遠位係留バルーンを膨張させる他の手段もまた、使用され得る。
係留デバイスは、カラー308とカニューレスリーブ104との間に配置された、ロッキングデバイスを備える。当該分野において公知であり、そして/または本明細書中に開示される、任意のロッキングデバイスが使用され得る。スライド装置306は、さらに望ましくは、カラー308とカニューレスリーブ104との間に配置される弾性Oリング322を備えて、これらの構成要素を通っての吹き込みガスの漏出を防止する。
使用において、スライド装置306は、所望の選択された外科器具(例えば、カニューレスリーブ104)の上を単に滑る。好ましい実施形態において、カニューレスリーブ104は、トロカールまたは栓子を受容する。図9に見られるように、一旦、トロカール102が身体組織「T」を通って完全に延び、そしてスライド装置306が、保持カラー312が身体組織「T」の外側表面と接触するように配置されると、バルーン310は、身体組織「T」の内側表面に対して膨張され、これによって、スライド装置306が身体組織「T」を通して引き抜かれることを防止する。バルーン310および保持カラー312は、一緒に共同して、スライド装置306を身体組織「T」に対して固定して位置決めし、同時にカニューレスリーブ104がスライド装置306内で自由に移動するか、軸方向に移動するか、または入れ子状になることを可能にし、これによって、外科医が、特定の外科手順によって必要とされるように、患者の内側および外側でのカニューレスリーブ104の長さを設定することを可能にする。ロッキングデバイスは、カニューレスリーブ104に対するカラー308の位置を固定するために利用される。外科手順の完了の際に、バルーン310は、スライド装置306およびトロカール102の、身体組織「T」からの除去のために、収縮される。
図10に示されるさらなる実施形態において、係留装置400は、遠位係留デバイス401を備え、これは、近位係留デバイス402とは別個に移動可能である。示される実施形態において、遠位係留デバイス401は、第一のカラー404に取り付けられたバルーンを備え、この第一のカラーは、カニューレスリーブ406または他の器具をスライド可能に受容する。第一のカラー404は、望ましくは、カニューレスリーブ406または他の器具に対する第一のカラー404の位置を固定するための、ロッキングデバイスを備える。近位係留デバイス402は、拡張可能な係留デバイス、または保持カラー、または皮膚シールを備える。好ましい実施形態において、近位係留デバイス402は、カニューレスリーブに対する保持カラーの位置を固定するためのロッキングデバイスを有する、保持カラーを備える。この保持カラーは、第二のカラー410を備え、この第二のカラーは、カニューレスリーブ406をスライド可能に受容する。係留装置400は、膨張流体を遠位係留デバイス401に送達するための、膨張管408または他の膨張デバイスを備える。第二のカラー410は、通路を規定し得、この通路内に、膨張管408が延びる。
使用の際に、係留デバイスは、この器具がカニューレスリーブに挿入されると同時に、またはその前に、切開に挿入される。係留デバイスは、望ましくは、係留デバイスとカニューレスリーブとの相対位置を調節した後に、展開される。次いで、近位係留デバイスが進められて、腹壁と係合する。
独立して移動可能な遠位係留デバイス401および近位係留デバイス402は、様々な厚さの腹壁と係合するため、および/または係留デバイスが腹壁を絞る程度を調節するために、調節可能である。
図11に示されるさらなる実施形態において、係留装置500は、遠位係留デバイス501を備え、この遠位係留デバイスは、近位係留デバイス502とは別個に移動可能である。示される実施形態において、近位係留デバイス502は、第一のカラー504に取り付けられたバルーンを備え、この第一のカラーは、カニューレスリーブ506または他の器具をスライド可能に受容する。第一のカラー504は、望ましくは、カニューレスリーブ506または他の器具に対する第一のカラー504の位置を固定するための、ロッキングデバイス512を備える。ロッキングデバイス512は、当該分野において公知であり、そして/または本明細書中に開示される、任意のロッキングデバイスを備え得る。代替の実施形態において、近位係留デバイス502は、シリコーン、発泡体、または他の任意の弾性材料の保持カラーを備え得る。
遠位係留デバイス501は、望ましくは、拡張可能な係留デバイスを備える。遠位係留デバイス501は、第一のカラー504をスライド可能に受容する、第二のカラー510を備え得る。好ましい実施形態において、遠位係留デバイス501は、第二のカラー510に取り付けられたバルーンを備え、そして近位係留デバイス502に対する遠位係留デバイス501の位置を固定するためのロッキングデバイス514を有する。このロッキングデバイスは、望ましくは、第二のカラー510の上に形成され、そして当該分野において公知であり、そして/または本明細書中に開示される、任意のロッキングデバイスを備え得る。係留装置500は、膨張流体を遠位係留デバイス501および/または近位係留デバイス502に送達するための、上で議論されるような1つ以上の膨張管または他の膨張デバイスを備える。例えば、第一のカラー504は、通路を規定し得、この通路内に、膨張管が延びる。
係留デバイス、保持カラー、および/またはバルーンは、望ましくは、カニューレスリーブに対する係留装置の位置を固定するため、およびカニューレスリーブ上での係留装置の調節を容易にするための、ロッキングデバイスを備える。図12を参照すると、係留デバイス610は、一般に、ロッキングカラー616を備えるフレーム614を備える。ラッチアセンブリ620が、ロッキングから616上に提供されて、本明細書中に記載されるようなカニューレスリーブ612に沿った位置で、係留デバイス610を固定する。発泡体パッドまたはバルーンまたは他の係留部材が、ロッキングカラー610に固定され、そして腹壁に対して圧縮可能であり、しっかりしたシールを提供する。
示されるように、ロッキングカラー616は、完全には周囲を囲まず、分離部642を規定し、この分離部は、ロッキングカラー616がわずかに可撓性であり、そしてカニューレスリーブ612に対して圧縮可能であることを可能にする。取り付け突出部646および648が、分離部642のいずれかの側に形成される。ラッチアセンブリ620は、「中心を越えるクランプ」の設計のものであり、そして一般に、レバー650およびカム棒652を備える。レバー650は、ピン656によって、第一の端部において、取り付け突出部646に旋回可能に接続され、そしてカム棒652は、ピン660によって、第一の端部658において、取り付け突出部648に旋回可能に接続される。カム棒652の第二の端部は、ピン666によって、レバー650の中心部に旋回可能に接続される。
ラッチアセンブリ620のクランプ作用が、ここで記載される。レバー650が開位置にある場合、取り付け突出部646と648との間の距離は最大であり、そしてロッキングカラー616は、カニューレスリーブ612に沿って自由にスライドする。レバー650が回転するにつれて、カム棒652は円弧を通って移動し、そして取り付け突出部648を取り付け突出部646の方へと駆動し、カニューレスリーブ612に対して圧縮する。
別の代替のロッキングデバイスにおいて、ロッキングカラー616に類似のクランプバンドは、分離し、そしてクランプバンドの一端において、取り付け突出部を備え、そしてクランプバンドの反対の端部から、延長部が延びる。この延長部は、斜めのピンで終結し、このピンは、ラッチ体に形成された凹部と係合する。ラッチ体は、この延長部をバンドの反対側の端部の方へと近づけて引くように旋回可能であり、これによって、組み立てられたカニューレスリーブの周りでのしっかりしたシールを確実にする。係留デバイス、保持カラーおよび/またはバルーンは、上で議論されたロッキングデバイスを備え得るか、またはロッキングデバイスは、係留装置上に別個に提供され得る。さらに、上で議論される実施形態のいずれかにおいて、ロッキングデバイスは、Oリングと、係留装置と、カニューレスリーブの間の摩擦を使用して、カニューレスリーブに対する係留装置の位置を固定するための、Oリングを備え得る。
上で議論されるロッキングデバイスは、WO02/096307(この開示は、本明細書中に参考として援用される)の特定の実施形態に記載されるようなものであり得る。
さらなる実施形態において、拡張可能なスリーブは、バルーン、スポンジ、またはマレコット(malecot)構造体またはタマネギ型(onion)、弾性部材または蛇腹を備え得る。遠位係留デバイスと近位係留デバイスとの両方、および保持カラーは、バルーン、スポンジ、またはマレコット(malecot)構造体またはタマネギ型(これは、可動ヒンジを備える完成アームを有し得る)、弾性部材または蛇腹、あるいは上記のものの任意の組み合わせを備え得る。バルーンは、膨張可能な内部を収容する膜によって、または膨張可能なカラーもしくは他の表面を形成する膜によって、形成され得る。さらに、係留装置の位置は、カニューレスリーブまたは他の器具に対して、身体への装置の挿入の前または後に、適所に調節およびロックされ得る。
種々の改変が、本明細書中に開示される実施形態に対してなされ得ることが理解される。従って、上記記載は、限定としては解釈されるべきではなく、単に、好ましい実施形態の説明として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付される特許請求の範囲の範囲および精神の範囲内で、他の改変を予測する。
図1は、トロカールスリーブの代わりの、先行技術のバルーンアンカーの立面図であり、組織層に穿孔開口を形成するプロセスにおいて、このアンカーのバルーンは、収縮した状態にあり、そしてトロカールは、トロカールスリーブを通って延びている。 図2は、図1と類似の立面図であり、穿孔開口を通って完全に延びているトロカールスリーブを示し、バルーンは膨張し、そしてトロカールは、トロカールスリーブから除去されている。 図3は、図1の線3−−3を通ってとった断面図である。 図4は、図2の線4−−4を通ってとった断面図である。 図5は、本発明の実施形態に従う、調節可能なバルーン係留装置の部分斜視図である。 図6は、本発明の図5の実施形態に従う、調節可能なバルーン係留装置の立面図である。 図7は、図6の線7−−7を通ってとった断面図である。 図8は、本発明の別の実施形態に従う、調節可能なバルーン係留装置の断面立面図である。 図9は、本発明のなおさらに別の実施形態に従う、調節可能なバルーン係留装置の断面立面図である。 図10は、本発明のさらなる実施形態に従う、バルーン係留装置の断面図である。 図11は、本発明の別の実施形態に従う、バルーン係留装置の断面図である。 図12は、図11の線12−−12を通ってとった断面図である。

Claims (24)

  1. アクセススリーブとともに使用するための係留装置であって、該アクセススリーブは、組織を通過するために適合されており、そして管腔を有し、該スリーブを通しての器具の導入を可能にし、該係留装置は、以下:
    該アクセススリーブの周りに配置するためのカラーであって、該カラーは、長手方向軸を規定し、そして該アクセススリーブに対する移動のために適合されている、カラー;
    該カラーに固定された膨張可能な膜であって、該膨張可能な膜は、組織としっかりと係合し、そして該カラーを該組織に対して実質的に係留し、一方で、該アクセススリーブの、該カラーに対する軸運動または同軸運動を可能にするように適合されており、該カラーは、該膨張可能な膜と該アクセススリーブとの間のあらゆる接触を防止するように構成されている、膨張可能な膜;ならびに
    該スリーブに対する該カラーの位置を固定するための、ロッキングデバイス、
    を備える、係留装置。
  2. リング要素をさらに備え、該リング要素は、前記膨張可能な膜の中間位置の周りに同軸に取り付けられ、そして前記カラーの少なくとも一端に沿って、該膨張可能な膜の一部を露出させるように配置されている、請求項1に記載の係留装置。
  3. 前記リング要素が、前記カラーの近位端および遠位端から実質的に等距離であり、そして前記膨張可能な膜が、細長カラーの近位端および遠位端に沿って露出される、請求項2に記載の係留装置。
  4. 組織の通過のために適合された、調節可能なバルーン係留器具であって、該係留器具は、以下:
    カニューレ;
    該カニューレの周りに配置可能なバルーン係留デバイスであって、該係留デバイスは、該カニューレに対してスライド可能であり、該バルーン係留デバイスは、半径方向の拡張のために適合されたバルーンを備える、バルーン係留デバイス
    該カニューレに対する該バルーン係留デバイスの位置を固定するための、ロッキングデバイス;および
    該カニューレをスライド可能に受容し、該バルーンと該カニューレとの間のあらゆる接触を防止するように構成および適合された、細長カラー
    を備える、係留器具。
  5. 前記カニューレと前記係留デバイスの間に配置された、係合部材をさらに備え、該係合部材は、該バルーン係留デバイスおよび該カニューレをスライド可能に係合させ、一方で、該カニューレおよびバルーン係留デバイスの、1つの係留対する移動を可能にするためのものである、請求項4に記載の調節可能なバルーン係留器具。
  6. 前記係合部材が、前記カニューレと前記バルーン係留デバイスとの間での流体の通過を抑止するように配置されている、請求項に記載の調節可能なバルーン係留器具。
  7. 前記バルーン係留デバイスが、以下:
    前記細長カラーの上に重なるように構成および適合されたスリーブであって、該スリーブの第一の端部が、該細長カラーの遠位端に固定されており、そして該スリーブの第二の端部が、該細長カラーの近位端に固定されている、スリーブ、
    を備える、請求項に記載の調節可能なバルーン係留器具。
  8. さらに、以下:
    弾性スリーブの周りに同軸に取り付けられた、細長リング;および
    前記細長カラーと該スリーブとの間に規定された空間と流体連絡する、膨張管、
    を備える、請求項7に記載の調節可能なバルーン係留器具。
  9. 前記細長カラーが、長さを有し、そして前記細長リングが、該細長カラーの長さより短い長さを有し、前記スリーブの一部が、該細長カラーの少なくとも一端に沿って露出されている、請求項8に記載の調節可能なバルーン係留器具。
  10. 前記バルーン係留デバイスが、以下:
    前記細長カラーの遠位端に固定された、遠位バルーン;ならびに
    補助細長カラーの近位端に固定された、近位バルーン、
    を備える、請求項4に記載の調節可能なバルーン係留器具。
  11. 前記近位バルーンと流体連絡する第一の膨張管;および前記細長カラーを通して形成された膨張管腔を介して前記遠位バルーンと流体連絡する第二の膨張管をさらに備える、請求項10に記載の調節可能なバルーン係留器具。
  12. 前記細長カラーが、前記膨張管と連絡する膨張管腔を規定する、請求項11に記載の調節可能なバルーン係留器具。
  13. 前記遠位バルーンおよび前記近位バルーンが、該バルーンの間に組織を係合するように互いから間隔を空けている、請求項10に記載の調節可能なバルーン係留器具。
  14. 前記バルーン係留デバイスが、以下:
    前記細長カラーの遠位端に固定された、バルーン;および
    該細長カラーを通して形成された膨張管腔を通して該バルーンと流体連絡する、膨張管、
    を備える、請求項4に記載の調節可能なバルーン係留器具。
  15. 保持カラーをさらに備え、該保持カラーは、前記細長カラーの周りに配置するための、該保持カラーを通る開口部を有する、請求項14に記載の調節可能なバルーン係留器具。
  16. 組織を通しての経皮アクセスのために適合された外科器具とともに使用するための係留デバイスであって、該係留デバイスは、以下:
    カラーであって、該カラーは、遠位端部分、中間部分および近位端部分を有し、該カラーは、該外科器具の通過のための管腔を規定する、カラー;
    該カラーの外側表面に固定されたスリーブであって、該スリーブは、半径方向に拡張して、組織をしっかりと係合し、そして該カラーを該組織に対して実質的に係留し、一方で、該外科器具の、該カラーに対する移動を可能にするように適合されており、該カラーは、該スリーブと該外科器具との間のあらゆる接触を防止するように構成されている、スリーブ;ならびに
    該外科器具に対して該カラーの位置を固定するための、ロッキングデバイス、
    を備える、係留デバイス。
  17. リング要素をさらに備え、該リング要素は、前記カラーの前記中間部分の周りに同軸に取り付けられ、そして該カラーの遠位端部分と近位端部分との両方の近くで、前記スリーブの一部を露出させるように配置されている、請求項16に記載の係留デバイス。
  18. 係留カニューレであって、以下:
    カニューレ;
    カラーであって、近位端および遠位端、ならびに該カニューレをスライド可能に受容するための管腔を有する、カラー;
    該カラーの遠位端に取り付けられた、半径方向に拡張可能な部材であって、該カラーは、該半径方向に拡張可能な部材と該カニューレとの間のあらゆる接触を防止するように構成されている、拡張可能な部材
    該カラーの近位端に取り付けられた、保持カラー;ならびに
    該カニューレと該カラーとの間に配置された係合要素であって、該カラーに対する該カニューレの移動を可能にするための、係合部材、
    を備える、係留カニューレ。
  19. 前記係合部材が、前記カニューレと前記カラーとの間からの流体の通過を抑止するように配置されている、請求項18に記載の係留カニューレ。
  20. 組織を通過するために適合された、調節可能な係留器具であって、該係留器具は、以下:
    カニューレ;
    該カニューレの周りに位置決めされるカラー;
    該カニューレに固定され、該カニューレをスライド可能に受容する、遠位係留デバイスであって、該遠位係留デバイスは、拡張可能なスリーブを備える、遠位係留デバイス;
    該遠位係留デバイスの近位の位置で、該カニューレに固定された、近位係留デバイス;
    該遠位係留デバイスの位置を該カニューレに対して固定するための、ロッキングデバイス、
    を備え、該カラーは該拡張可能なスリーブと該カニューレとの間のあらゆる接触を防止するように構成されている、調節可能な係留器具。
  21. 前記近位係留デバイスが、発泡体カラーを備える、請求項20に記載の調節可能な器具。
  22. 前記近位係留デバイスが、前記カニューレをスライド可能に受容し、そして前記係留器具が、該カニューレに対する該近位係留デバイスの位置を固定するためのロッキングデバイスをさらに備える、請求項20に記載の調節可能な係留器具。
  23. 前記カニューレが、管腔を規定し、そして該管腔内に受容される器具をさらに備える、請求項20に記載の調節可能な係留器具。
  24. 前記器具がトロカールを備える、請求項20に記載の調節可能な係留器具。
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