JP4381214B2 - 射出装置、射出成形機、および、射出装置におけるシリンダの内部の温度制御方法 - Google Patents

射出装置、射出成形機、および、射出装置におけるシリンダの内部の温度制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、射出装置、射出成形機、および、射出装置におけるシリンダの内部の温度制御方法に関する。詳しくは、温調手段によってシリンダの内部の温度調節を行う射出装置、この射出装置を備えた射出成形機、および、温調手段によってシリンダの内部の温度調節を行う温度制御方法に関する。
従来の射出成形機における射出装置は、先端にノズルを有するシリンダと、このシリンダの内部に収納されるスクリュとを備える(例えば、特許文献1参照)。スクリュは、その軸線を中心軸として回転可能に設けられるとともに、シリンダの軸線方向に沿って移動可能に設けられる。シリンダの内部には、ホッパ等の成形材料供給手段から成形材料が供給され、バンドヒータ等の温調手段によって加熱、溶融され、所定量が計量されてスクリュの前方に溜められる。この状態でスクリュが前進されると、溶融された成形材料は、ノズルを通じて成形型に射出され、冷却固化されて成形品が製造される。
特開平11―34130号公報(図1)
上記のような構成の射出装置では、温調手段により、シリンダ内の温度が調節され、成形材料が溶融されるようになっている。ところで、成形型の交換、メンテナンス等の目的のために、射出装置の運転を一時停止しなくてはならない場合には、その間、溶融された成形材料は、温調手段によって加熱され続けているシリンダ内に留められ、必要以上に加熱されてしまう結果、成形材料に焼けが生じてしまうことがある。そのため、成形品質が悪化してしまうおそれがある。特に、光学用部品に用いられる透明の成形品を成形する場合にあっては、成形材料に焼けが生じてしまうと、それによって成形される成形品中に、いわゆる焼けごみが混入されてしまい、成形品の屈折率等の光学的性質が一様ではなくなってしまう結果、この成形品を光学用部品として用いることはできなくなってしまう。
本発明の目的は、射出装置の運転停止時における成形材料の焼けの発生を防止することができる射出装置、この射出装置を備えた射出成形機、および、射出装置におけるシリンダの内部の温度制御方法を提供することである。
本発明の射出装置は、先端にノズルを有するシリンダと、前記シリンダの内部に収納され、前記シリンダの軸線方向に沿って移動可能に設けられた射出軸と、前記シリンダの内部に溶融された成形材料を供給する成形材料供給手段と、を備える射出成形機における射出装置において、前記シリンダの内部の温度を所定の設定温度に調節する温調手段と、前記射出装置の運転の停止を感知し運転停止感知信号を発信する運転停止感知信号発信手段と、前記射出装置の運転の再開を感知し運転再開感知信号を発信する運転再開感知信号発信手段と、前記運転停止感知信号、および、前記運転再開感知信号を受信する設定温度変更手段とを備え、この設定温度変更手段は、前記運転停止感知信号を受信した後、前記運転再開感知信号を受信することなく所定の保留時間が経過すると、前記温調手段における前記設定温度を、前記射出装置の運転時における運転時温度よりも低い第一待機温度へと変更させ、さらに、その後、前記温調手段における前記設定温度を、所定の第一待機時間にわたって、前記第一待機温度に保持しておく第一工程と、前記設定温度を、所定の第二待機時間にわたって、前記第一待機温度とは異なる第二待機温度に保持しておく第二工程と、を有するサイクルを、前記運転再開感知信号を受信するまで繰り返し行うとともに、前記運転再開感知信号を受信すると、前記温調手段における前記設定温度を、前記運転時温度へと回復させることを特徴とする。
この発明では、射出装置の運転が停止された状態で保留時間が経過すると、自動的に温調手段の設定温度が第一待機温度へと変更される。その後、第一待機温度に保持しておく第一工程と、第二待機温度に保持しておく第二工程と、が繰り返される。
第一待機温度は運転時温度よりも低い温度であるので、射出装置の運転停止時にシリンダの内部に留められる溶融された成形材料に焼けが発生するのを防止することができる。そのため、この発明によれば、成形品質の悪化を防止することができる。
さらに、第一待機時間、第一待機温度、第二待機時間、および、第二待機温度の各値を、予め適当な値に調整しておくことによって、射出装置の運転停止時におけるシリンダ内の温度制御を、より精密に行うことができる。
また、本発明では、前記保留時間、前記第一待機時間、前記第一待機温度、前記第二待機時間、および、前記第二待機温度が記憶される記憶手段と、前記保留時間、前記第一待機時間、前記第一待機温度、前記第二待機時間、および、前記第二待機温度の少なくとも一つを入力し、前記記憶手段に記憶させる入力手段と、が設けられることが好ましい。
この発明では、保留時間、第一待機時間、第一待機温度、第二待機時間、および、第二待機温度の少なくとも一つについて、使用者が任意の値を入力することができるので、使用者の目的に適合したシリンダ内の温度制御を行うことが可能である。そのため、使い勝手の良い射出装置を製造することができる。
また、本発明の射出装置を用いると、本発明の射出装置を備えた射出成形機を製造することができる。
この射出成形機は、本発明の射出装置を備えているので、前記のように、成形材料に焼け等が発生するのを防止することができ、その結果、成形品質の悪化を防止することができる。
また、本発明の温度制御方法は、先端にノズルを有するシリンダと、前記シリンダの内部に収納され、前記シリンダの軸線方向に沿って移動可能に設けられた射出軸と、前記シリンダの内部に溶融された成形材料を供給する成形材料供給手段と、前記シリンダの内部の温度を所定の設定温度に調節する温調手段と、を備える射出成形機の射出装置における前記シリンダの内部の温度制御方法であって、前記射出装置の運転が停止された後、その運転が再開されるまでの間に所定の保留時間が経過すると、前記温調手段における前記設定温度を、前記射出装置の運転時における運転時温度よりも低い第一待機温度へと変更させ、さらに、その後、前記温調手段における前記設定温度を、所定の第一待機時間にわたって、前記第一待機温度に保持しておく第一工程と、前記設定温度を、所定の第二待機時間にわたって、前記第一待機温度とは異なる第二待機温度に保持しておく第二工程と、を有するサイクルを、前記射出装置の運転が再開されるまで繰り返し行うとともに、前記射出装置の運転が再開されると、前記設定温度を前記運転時温度へと回復させることを特徴とする。
この発明では、射出装置の運転が停止された状態で保留時間が経過すると、自動的に温調手段の設定温度が第一待機温度へと変更される。その後、第一待機温度に保持しておく第一工程と、第二待機温度に保持しておく第二工程と、が繰り返される。
第一待機温度は運転時温度よりも低い温度であるため、射出装置の運転停止時にシリンダの内部に留められる溶融された成形材料に焼けが発生するのを防止することができる。そのため、この発明によれば、成形品質の悪化を防止することができる。
さらに、第一待機時間、第一待機温度、第二待機時間、および、第二待機温度の各値を、予め適当な値に調整しておくことによって、射出装置の運転停止時におけるシリンダ内の温度制御を、より精密に行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に、本実施形態の射出成形機における射出装置の部分拡大断面図を示す。
この射出装置は、シリンダ1と、シリンダ1の内部に収納される射出軸としてのスクリュ2と、シリンダ1の内部に成形材料としての樹脂を供給する成形材料供給手段としてのホッパ3と、シリンダ1の外周に設けられシリンダ1の内部の温度を所定の設定温度に調節する温調手段としてのヒータ4とを有する。
シリンダ1は、円筒状で、先端(図1では左端)にノズル11が形成されている。スクリュ2は、シリンダ1と、同軸上に配置される。スクリュ2の外周には、螺旋状のスクリュ溝21が形成されている。スクリュ2は、その軸線を中心軸として回転可能に設けられており、図示しないスクリュ回転手段によって回転される。また、スクリュ2は、図示しないスクリュ前後進手段によって、その軸線方向(図1では左右方向)に沿って前進(左方へ移動)、または、後進(右方へ移動)される。
ホッパ3は、スクリュ溝21に樹脂を供給する。スクリュ2がスクリュ回転手段によって回転されると、それに伴って、樹脂は、スクリュ2の先端(図1では左端)に向かって移送される。樹脂は、移送される際、ヒータ4によって加熱されるとともに、スクリュ2の回転によるせん断熱、あるいは、摩擦熱によっても加熱され、溶融状態となって、シリンダ1の内部においてスクリュ2の前方に形成される空間22に所定量が溜められる。なお、本実施形態では、樹脂として様々な種類のもの、例えば、光学用部品等に用いられる透明の成形品の成形材料としての透明樹脂、を用いて成形作業を行うことができる。特に、透明樹脂を用いて成形作業を行う場合には、本実施形態によれば、後述するように透明樹脂に焼けが発生するのを防止することができる。そのため、透明樹脂によって成形される透明の成形品中に焼けゴミが混入するおそれは少なくなり、成形品の屈折率等の光学的性質が略一様になる結果、本実施形態によれば、光学用部品として用いるのに好適な成形品を成形することができる。
空間22に所定量の溶融樹脂が計量されて溜められている状態で、スクリュ前後進手段によって、スクリュ2が前進されると、溶融樹脂は、ノズル11を通じてシリンダ1の内部から射出される。射出された溶融樹脂は、射出成形機における図示しない成形型に入れられ、その後、冷却固化されることによって、成形品が製造される。
溶融樹脂の射出後、射出装置においては、スクリュ2が回転されるとともに、後進され、再び所定量の溶融樹脂が、スクリュ2の前方に形成される空間22に計量されて溜められる。このように、本実施形態の射出装置は、溶融樹脂の計量工程と、射出工程とによって構成されるサイクルを繰り返し行い、成形型においては、連続的に成形品が製造される。
射出装置の運転モードには、自動モード、半自動モード、手動モード、および、金型取付モードの4つのモードがある。運転モードの切替は、図示しないモード切替スイッチによって行われる。
ここで、自動モードとは、射出装置が、前記の射出工程と計量工程とからなるサイクルを、自動的に繰り返し行うモードである。所定の準備作業後、図示しない安全扉を閉めることによって、射出装置は運転を開始し、以後、前記のサイクルを繰り返す。
半自動モードとは、射出装置が、射出工程と計量工程とからなるサイクルを、一サイクルに限り自動的に行うモードである。半自動モードにおいては、安全扉を閉めることによって、射出装置が運転を開始し、射出工程および計量工程が、一サイクルに限り行われ、当該サイクル終了後、射出装置は運転を停止する。使用者は、射出装置が運転を停止している間に安全扉を開け、成形型において成形された成形品を取り出す。その後、再び、安全扉を閉めることによって、射出装置が運転を再開する。このように、半自動モードにおいては、安全扉の開閉をきっかけとして、射出装置が運転される。
手動モードとは、射出装置の射出工程と計量工程とを、使用者が、図示しない手動スイッチを操作することによって行わせるモードである。
金型取付モードでは、射出装置の運転が停止され、使用者は金型の取付、ないしは、交換作業を行うことができる。
図2は、ヒータ4の設定温度の制御方法を示すブロック図である。
この図において、設定温度変更手段としての温度制御部5と、種々の数値が記憶される記憶手段としてのメモリ6と、入力手段としての数値入力スイッチ7と、射出装置の運転状態を監視し、所定の信号を温度制御部5に対して発信する運転監視部8とが設けられている。
温度制御部5は、運転監視部8から発信される所定の信号を受信し、この受信信号と、メモリ6に記憶される種々の数値とに基づいて、ヒータ4の設定温度を適宜変更し、それによって、シリンダ1の内部の温度制御を行う。
メモリ6には、後述する運転時温度、保留時間、第一待機時間、第一待機温度、第二待機時間、および、第二待機温度が記憶される。これらの数値は、数値入力スイッチ7によって、使用者が手入力することができ、使用者の目的に応じた数値をメモリ6に記憶させることが可能である。
運転監視部8は、射出装置の運転の停止を感知し運転停止感知信号を温度制御部5に対して発信する運転停止感知信号発信手段としての役割を果たすとともに、射出装置の運転の再開を感知し運転再開感知信号を温度制御部5に対して発信する運転再開感知信号発信手段としての役割も果たす。このように、運転監視部8は、射出装置が運転状態から運転停止状態へと移行するのに伴って運転停止感知信号を発信し、また、射出装置が運転停止状態から運転状態へと移行するのに伴って運転再開感知信号を発信する。
ここで、射出装置における運転状態とは、射出装置が射出工程あるいは計量工程を行っている状態をいい、また、射出装置における運転停止状態とは、射出装置が射出工程および計量工程のいずれも行っていない状態をいう。これを、射出装置の各運転モードについて言い換えると、自動モードにおいては、安全扉(図示せず)が閉められ、射出装置が前記のサイクルを繰り返し行っている状態が運転状態であり、所定の準備作業等のためにサイクルが停止されている状態が運転停止状態である。また、半自動モードにおいては、安全扉が閉められ、射出装置が射出工程、計量工程からなる前記の一サイクルを行っている状態が運転状態であり、射出装置が前記の一サイクルを終了し、再び当該サイクルが開始されるまでの間の状態が運転停止状態である。また、手動モードにおいては、使用者が図示しない手動スイッチを操作することにより、射出装置に射出工程または計量工程を行わせている状態が運転状態であり、使用者が手動スイッチの操作を行っていない状態が運転停止状態である。なお、金型取付モードでは、射出装置は、常に、運転停止状態にある。
図3は、射出装置の運転を一時停止させ、その後、運転を再開させた場合における、ヒータ4の設定温度の変化の様子、および、それに伴うシリンダ1の内部における温度変化の様子を示す図である。この図において、射出装置の状態は、運転状態、運転停止状態、運転状態の順に変化している。
図3を用いて、ヒータ4の設定温度、および、シリンダ1の内部における温度の変化について説明する。図3における時間の流れは、左から右に向かう方向であり、以下、この時間の流れに沿って説明する。なお、図3において、ヒータ4の設定温度は太い実線で表され、シリンダ1の内部の温度は二点鎖線で表されている。
まず、はじめに射出装置が運転状態にあるときには、ヒータ4の設定温度は、所定の運転時温度となっており、ヒータ4によって温調されるシリンダ1の内部の温度も、運転時温度と等しくなっている。なお、この運転時温度は、射出装置において、空間22に溜められる溶融樹脂の状態が適正に保たれるように予め設定された温度である。なお、運転時温度は、数値入力スイッチ7によって、使用者が、直接手入力してメモリ6に記憶させることもできる。
続いて、射出装置の運転が停止される。すると、図2において、運転監視部8は、運転停止感知信号を温度制御部5に対して発信する。温度制御部5は、この運転停止感知信号を受信した後、射出装置の運転が再開されずに運転監視部8によって運転再開感知信号が発信されることなくメモリ6に記憶されている保留時間が経過すると、ヒータ4の設定温度を、前記の運転時温度よりも低い第一待機温度へと変更させる。
これを図3において見ると、射出装置の運転が停止されてから、保留時間が経過するまでの間は、ヒータ4の設定温度、および、シリンダ1の内部の温度は、ともに、運転時温度に保持される。保留時間が経過すると、ヒータ4の設定温度が第一待機温度へと変更され、それに伴って、シリンダ1の内部の温度も徐々に低下していく。
ヒータ4の設定温度が第一待機温度に保たれるのは、メモリ6に記憶される第一待機時間の間である。射出装置の運転が再開されないままに第一待機時間が経過すると、温度制御部5は、ヒータ4の設定温度を第一待機温度よりも高い第二待機温度へと変更させる。なお、本実施形態においては、第二待機温度は、前記の運転時温度と同じ温度としてある。
ヒータ4の設定温度が第二待機温度に保たれるのは、メモリ6に記憶される第二待機時間の間である。射出装置の運転が再開されないままに第二待機時間が経過すると、温度制御部5は、ヒータ4の設定温度を再び第一待機温度に戻す。
以後、射出装置の運転が再開されるまでの間、温度制御部5によって、ヒータ4の設定温度は、第一待機温度(第一待機時間の間)と、第二待機温度(第二待機時間の間)との間で交互に変更されることになる。このように、温度制御部5は、ヒータ4の設定温度を第一待機時間にわたって第一待機温度に保持しておく第一工程と、設定温度を第二待機時間にわたって第二待機温度に保持しておく第二工程と、を有するサイクルを、保留時間経過後、射出装置の運転が再開され、温度制御部5が運転監視部8から運転再開感知信号を受信するまでの間にわたって繰り返し行う。
射出装置の運転が再開されると、図2において、運転監視部8が運転再開感知信号を温度制御部5に対して発信する。温度制御部5は、この運転再開感知信号を受信すると、直ちに、ヒータ4の設定温度を、前記の運転時温度へと回復させる。
これを図3においてみると、射出装置の運転が再開されると、直ちに、ヒータ4の設定温度が運転時温度へと回復される。シリンダ1の内部の温度は、これに伴って、上昇し、最終的に運転時温度に等しくなる。
以上のように射出装置の状態が、運転状態、運転停止状態、運転状態の順に変化されると、シリンダ1の内部の温度は、前記のように図3における二点鎖線で示されるように変化される。
図3に示されるように、射出装置の運転が停止され保留時間が経過した後、射出装置の運転が再開されるまでの間、シリンダ1の内部の温度は、運転時温度よりも低温に保たれている。これによって、射出装置の運転停止時に、スクリュ2の前方に形成される空間22に溶融状態の樹脂が長時間滞留されたとしても、ヒータ4からの熱によって樹脂に焼けが生じてしまうおそれが少なくなるから、成形品質を高く維持させることができる。
また、第一待機時間経過後に、ヒータ4の設定温度が第二待機温度(本実施形態においては運転時温度と同じ温度)へと上昇されることによって、シリンダ1の内部の温度が過度に低下されるのを防止することができる。射出装置の運転停止時にシリンダ1の内部の温度が低くなりすぎてしまうと、その後、射出装置の運転が再開されヒータ4の設定温度が運転時温度へ回復されても、シリンダ1の内部の温度が運転時温度に回復されるまでには時間がかかってしまい、生産効率の面での問題が生じるが、本実施形態によればこのような問題は生じない。すなわち、本実施形態によれば、射出装置の運転が再開されたときに、シリンダ1の内部の温度を素早く運転時温度にまで回復させることができるから、生産効率を高くすることができる。
このように、第一待機温度と、第二待機温度という、ヒータ4における二つの設定温度を用いて、射出装置の運転停止時におけるシリンダ1の内部の温度制御を行うのは、樹脂に焼けが発生するのを防止するという目的と、射出装置の運転再開時にシリンダ1の内部の温度を素早く運転時温度にまで回復させるという目的との、二つの目的を達成するためである。そして、第一待機温度、第一待機時間、第二待機温度、および、第二待機時間の各値は、この二つの目的を達成するために適当な値として予めメモリ6に記憶させておけばよい。なお、これらの各値は、数値入力スイッチ7によって、使用者が、直接手入力してメモリ6に記憶させることができるので、使用者の目的に合わせてシリンダ1の内部の温度制御を適切に行うことが可能である。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
また、前記実施形態においては、二つの設定温度に基づいて、射出装置の運転停止時におけるシリンダ1の内部の温度制御を行っていたが、本発明では、射出装置の運転停止時に、ヒータの設定温度を連続的に変化させることによって、シリンダの内部の温度制御を行うような構成であってもよい。このような構成によれば、シリンダの内部の温度制御をより精密に行うことができるから、成形品質を高く保つ上でも都合がよい。なお、この場合、ヒータの設定温度は、時間に対する周期関数的、例えば、正弦関数的に変化させるのが好ましい。
また、前記実施形態においては、第二待機温度は運転時温度と同じ温度としていたが、本発明では、第二待機温度は第一待機温度と異なる温度であればよい。この温度は、成形に使用する成形材料の選択等に応じて、自由に設定することができる。
本発明は、射出成形機に利用できる。
本発明の一実施形態にかかる射出装置を示す拡大断面図。 前記実施形態にかかる射出装置におけるヒータの設定温度の制御方法を示すブロック図。 前記実施形態にかかる射出装置の運転停止時における、ヒータの設定温度の変化の様子、および、シリンダ内部の温度変化の様子を示す図。
符号の説明
1…シリンダ
2…スクリュ
3…ホッパ
4…ヒータ
5…温度制御部
6…メモリ
7…数値入力スイッチ
8…運転監視部
11…ノズル

Claims (4)

  1. 先端にノズルを有するシリンダと、
    前記シリンダの内部に収納され、前記シリンダの軸線方向に沿って移動可能に設けられた射出軸と、
    前記シリンダの内部に溶融された成形材料を供給する成形材料供給手段と、
    を備える射出成形機における射出装置において、
    前記シリンダの内部の温度を所定の設定温度に調節する温調手段と、
    前記射出装置の運転の停止を感知し運転停止感知信号を発信する運転停止感知信号発信手段と、
    前記射出装置の運転の再開を感知し運転再開感知信号を発信する運転再開感知信号発信手段と、
    前記運転停止感知信号、および、前記運転再開感知信号を受信する設定温度変更手段とを備え、
    この設定温度変更手段は、前記運転停止感知信号を受信した後、前記運転再開感知信号を受信することなく所定の保留時間が経過すると、前記温調手段における前記設定温度を、前記射出装置の運転時における運転時温度よりも低い第一待機温度へと変更させ、さらに、その後、前記温調手段における前記設定温度を、所定の第一待機時間にわたって、前記第一待機温度に保持しておく第一工程と、前記設定温度を、所定の第二待機時間にわたって、前記第一待機温度とは異なる第二待機温度に保持しておく第二工程と、を有するサイクルを、前記運転再開感知信号を受信するまで繰り返し行うとともに、前記運転再開感知信号を受信すると、前記温調手段における前記設定温度を、前記運転時温度へと回復させることを特徴とする射出装置。
  2. 請求項1に記載の射出装置において、
    前記保留時間、前記第一待機時間、前記第一待機温度、前記第二待機時間、および、前記第二待機温度が記憶される記憶手段と、
    前記保留時間、前記第一待機時間、前記第一待機温度、前記第二待機時間、および、前記第二待機温度の少なくとも一つを入力し、前記記憶手段に記憶させる入力手段と、
    が設けられることを特徴とする射出装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の射出装置を備えたことを特徴とする射出成形機。
  4. 先端にノズルを有するシリンダと、
    前記シリンダの内部に収納され、前記シリンダの軸線方向に沿って移動可能に設けられた射出軸と、
    前記シリンダの内部に溶融された成形材料を供給する成形材料供給手段と、
    前記シリンダの内部の温度を所定の設定温度に調節する温調手段と、
    を備える射出成形機の射出装置における前記シリンダの内部の温度制御方法であって、
    前記射出装置の運転が停止された後、その運転が再開されるまでの間に所定の保留時間が経過すると、前記温調手段における前記設定温度を、前記射出装置の運転時における運転時温度よりも低い第一待機温度へと変更させ、さらに、その後、前記温調手段における前記設定温度を、所定の第一待機時間にわたって、前記第一待機温度に保持しておく第一工程と、前記設定温度を、所定の第二待機時間にわたって、前記第一待機温度とは異なる第二待機温度に保持しておく第二工程と、を有するサイクルを、前記射出装置の運転が再開されるまで繰り返し行うとともに、前記射出装置の運転が再開されると、前記設定温度を前記運転時温度へと回復させることを特徴とする前記射出装置における前記シリンダの内部の温度制御方法。
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