JP4380969B2 - ジメチルエーテル改質触媒 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ジメチルエーテル改質触媒に関する。さらに詳しくは、本発明は、高効率でジメチルエーテルから、固体電解質型燃料電池の燃料となる水素含有ガスを得るジメチルエーテル改質触媒に関する。
【0002】
【従来技術】
固体電解質型燃料電池(以下、PEFCともいう)は、水素と酸素から水を得る電池反応によって起電力を得ている。原料の水素を得る方法の一つとしては、改質触媒の存在下で、ジメチルエーテルを原材料とする方法が挙げられる。
【0003】
ここで、ジメチルエーテルから水素を得る反応は、以下の式で表され、改質触媒としては、アルミナ担体に白金等の貴金属を担持したものが用いられてきた。
【0004】
【化1】
Figure 0004380969
【0005】
ジメチルエーテルから合成ガスを得る反応は、一つは式(1)で表されるジメチルエーテルの水蒸気改質反応と、式(2)で表される改質して生じたCOのシフト反応とからなり、もう一つは式(3)で表されるジメチルエーテルの加水分解反応と、式(4)で表される分解して生じたメタノールの改質反応とからなる。上述のアルミナ担体に貴金属を担持させた改質触媒を用いた場合、式(1)及び式(3)で表される反応しか進行しないため、得られるH2量も少ないという問題があった。また、副生したCOは後流のPEFCを被毒させる為、改質触媒とPEFCとの間にCO変成器及びCO除去器を設けているが、それらには高いCO除去能力が要求される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来よりも高いジメチルエーテルの改質性能が得られるジメチルエーテルの改質触媒が必要とされている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明はジメチルエーテル改質触媒であって、少なくともCuとZnとを含む2種類以上の元素からなる粉末に貴金属を担持させてなる。前記粉末が、Al元素をさらに含むことが好ましく、Al以外に、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Ca、Mg等のアルカリ土類金属、La等の希土類金属、Gaを含んでもよい。
【0008】
本発明はまた、別の側面においては、ジメチルエーテル改質触媒であって、CuとZnとを含む粉末と、無機担体に貴金属を担持させてなる粉末とを含んでなる。前記無機担体が、SiO2、Al23、ZrO2、TiO2から選択される少なくとも一種以上であることが好ましい。また、CuとZnとを含む粉末には、Alや、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Ca、Mg等のアルカリ土類金属、希土類金属を含んでもよい。
【0009】
前述のジメチルエーテル改質触媒においては、貴金属が、Pt、Ru、Pd、Rh、Irから選択される少なくとも一種以上であることが好ましい。
【0010】
本発明にかかるジメチルエーテル改質触媒によれば、従来よりも高いジメチルエーテルの改質活性が得られる。
【0011】
【発明の実施の態様】
以下に本発明を実施の形態を挙げて詳細に説明する。以下の説明は、本発明を限定するものではない。
【0012】
本発明の第一の実施形態によるジメチルエーテル改質触媒は、少なくともCuとZnを含む2種類以上の元素から構成される粉末に貴金属を担持させてなるものである。
【0013】
少なくともCuとZnとを含む2種類以上の元素からなる粉末とは、貴金属を担持する担体としての役割を果たすとともに、少なくともCuとZnとを含む2種類以上の元素からなる粉末が、(1)式で表されるジメチルエーテルの水蒸気改質反応及び、(2)(3)式で表される加水分解反応で生成したCO及びCH3OHを、シフト反応及び水蒸気改質反応によりCO2とする触媒としての役割をも果たすものである。
【0014】
【化2】
Figure 0004380969
【0015】
具体的には、少なくともCuとZnとを含む2種類以上の元素からなる粉末は、原子比でCuが100に対してZnが1〜1000、Alが0.1〜500、Mg、Ca等のアルカリ土類金属や、La等の希土類金属、Ga等がそれぞれ0.01〜100の範囲とすることが好ましく、原子比でCuが100に対してZnが10〜500、Alが1〜50、Mg、Ca等のアルカリ土類金属や、La等の希土類金属、Ga等がそれぞれ0.1〜10の範囲とすることがさらに好ましい。また、Alに替えて、Cr、Mn、Fe、Co、Ni等を用いてもよい。ここで、本実施の形態によるCuとZnとを含む粉末とは、粒径が0.01〜500μmのものをいい、CuとZnとその他の成分とが、ランダムに混合した状態である。
【0016】
貴金属とは、主にジメチルエーテルの水蒸気改質及び加水分解反応を促進する役割も果たすものであり、Pt、Ru、Pd、Rh、Irから選択される少なくとも一種以上を用いることができる。特に、Ptを貴金属として用いることが好ましい。
【0017】
貴金属は、少なくともCuとZnとを含む2種類以上の元素からなる粉末に対し、好ましくは、0.01〜30重量%、さらに好ましくは0.1〜5重量%で担持させる。ここで、担持させるとは、CuとZnとを含む粉末上に貴金属を吸着担持させる形態をいう。
【0018】
また、このジメチルエーテル改質触媒は粉末状であるため、それ自体を成形することもでき、適当な溶媒を用いてスラリーとして、ハニカム担体にコートしてジメチルエーテルの改質反応に用いることもできる。
【0019】
このような触媒の調製方法については、金属塩水溶液をアルカリにより共沈させ、得られた触媒前駆体を焼成する共沈法や、金属塩水溶液を混合しこれを蒸発乾固させ焼成する方法などがある。特に、共沈法が好ましい。共沈法は、触媒原料の混合溶液に沈殿剤を加え、各成分を同時に沈殿させる方法であり、微粒子を均質に混合することができるため、多成分系触媒の製造方法として広く行われるものである。
【0020】
共沈法により担体を調製するために、まず、沈殿剤溶液を、50〜70℃に保温する。沈殿剤溶液としては、アルカリ溶液を用いることができ、具体的には、Na2CO3、NaHCO3、NaOH、K2CO3、NH4OH等が挙げられるが、これらには限定されない。特に、アルカリ溶液として、Na2CO3を用いることが好ましい。これらのアルカリ溶液濃度は、0.1〜10mol/Lとすることが好ましい。
【0021】
保温した沈殿剤溶液を撹拌しながら、CuとZnとを含む金属塩水溶液を滴下して沈殿物を生成させる。触媒成分であるCuとZnの各金属塩は硝酸塩、塩化物、硫酸塩、酢酸塩の形で0.01〜1.0M濃度の水溶液として用い、特に硝酸塩として用いられるのが好ましい。その他に、アルミニウム、アルカリ土類金属、希土類金属等を含む粉末にする場合は、同様に、これらの金属の硝酸塩を順次適下させて沈殿物を生成させる。
【0022】
ここで金属塩の滴下順序については特に制限されるものではないが、銅を含む金属塩水溶液を最後に滴下するのが好ましい。なお、滴下終了時のpHが4以上で、滴下した金属イオンはほとんど全て沈殿物として析出する。全ての金属塩溶液を滴下した後、沈殿物を撹拌しながら熟成させる。
【0023】
また、滴下時間、熟成時間は、特に触媒活性には影響ないが、均一に金属イオンが分散し沈殿物が析出する条件であればよく、通常滴下時間は、30分〜24時間、熟成時間は、1〜24時間の範囲で実施される。得られた沈殿物は種々の結晶種を有するが、アルカリ金属イオンや陰イオンを十分洗浄除去した後、200〜500℃範囲で焼成される。
【0024】
次に、得られた少なくともCuとZnとを含む2種類以上の元素からなる粉末に、貴金属を担持させる。このとき、貴金属を担持させる方法として、貴金属溶液を、得られた少なくともCuとZnとを含む2種類以上の元素からなる粉末に含浸させる含浸法、上述と同様の共沈法、コロイド担持法等が挙げられる。特に、含浸法により、貴金属を担持させるのが好ましい。
【0025】
具体的には、貴金属塩を調製する。貴金属としては、Pt、Ru、Pd、Rh、Irのうちの一種、あるいはこれらの混合物を用いることができ、各金属塩は硝酸塩、塩化物、硫酸塩、酢酸塩の形で0.01〜1.0M濃度の水溶液として用い、特に硝酸塩として用いられることが好ましい。含浸法を用いる場合には、得られた少なくともCuとZnとを含む2種類以上の元素からなる粉末に対し、貴金属が0.001〜30重量%となるように、添加し、蒸発乾固することにより、貴金属をCuとZnとを含む粉末に担持させる。
【0026】
このようにして、少なくともCuとZnとを含む2種類以上の元素からなる粉末に貴金属を担持させた粉末を、200〜500℃の範囲で焼成することにより、本発明にかかるジメチルエーテル改質触媒を得る。得られた触媒粉末は、さらに、水、アルコール等の溶液を用いてスラリー化した後、ウオッシュコート法によりコート型ハニカム触媒に成形することもできる。
【0027】
次に、本実施形態に係るジメチルエーテル改質触媒による、ジメチルエーテルの改質反応について説明する。本実施の形態に係る触媒を用いて改質する対象となるのは、ジメチルエーテルである。ジメチルエーテルは、改質反応により、燃料電池の燃料として用いる水素を生成する。ジメチルエーテルは、1モルあたりの発熱量が高く、触媒毒となる不純物である硫黄分等を含まない。また、コスト的にも有利であるため、燃料電池における水素生成の原料として好ましく用いられる。このようなジメチルエーテルは、メタノールを用いて合成したものを用いることができるが、一定の合成方法により得られたものには限定されない。
【0028】
ここで、ジメチルエーテルは、本実施の形態にかかるジメチルエーテル改質触媒の作用により、前述の式(1)〜(4)に示すように反応すると考えられる。すなわち、式(1)で示されるように、ます、ジメチルエーテルが水蒸気によりH2とCOに改質される。次に、式(2)で示されるように、COが、水素と二酸化炭素とを含む合成ガスにまで変成される。また、式(1)で示されるように、ジメチルエーテルがメタノールに分解する。次に、式(2)で示されるように、メタノールが、水素と一酸化炭素と二酸化炭素とを含む合成ガスにまで改質される。
【0029】
ここで、本実施の形態にかかるジメチルエーテル改質触媒のうち、担持される貴金属、特にはPtが、式(1)及び式(3)で示されるジメチルエーテル水蒸気改質及び加水分解反応を促進する。また、少なくともCuとZnとを含む2種類以上の元素からなる粉末が、式(2)及び式(4)で示されるCOシフト反応及びメタノール改質反応を促進する。これらの式(1)〜式(2)で示される反応は併発して進行する。本実施の形態にかかるジメチルエーテル改質触媒を用いることによって、反応温度が300〜500℃の範囲にて、高い反応効率で、ジメチルエーテルから水素と一酸化炭素と二酸化炭素とを含む合成ガスを得ることができる。
【0030】
本実施の形態によるジメチルエーテル改質触媒は、300〜500℃の温度条件下で、高い効率でジメチルエーテルを水素と二酸化炭素にまで改質することができる。さらには、かかる触媒反応においてCuとZnとを含む触媒成分が、貴金属の担体としての役割も同時に果たしうるため、担体成分となる金属の必要量を減らすことができ、コスト的に有利となる。
【0031】
本発明の第二の実施形態によるジメチルエーテル改質触媒は、少なくともCuとZnとを含む2種類以上の元素からなる粉末と、無機担体に貴金属を担持させてなる粉末とを含んでなるものである。
【0032】
無機担体に貴金属を担持させてなる粉末は、主にジメチルエーテルをメタノールに分解する触媒として働く。いっぽう、少なくともCuとZnとを含む2種類以上の元素からなる粉末は、ジメチルエーテルの改質生成物であるCOをH2に変成し、さらにはジメチルエーテルの加水分解生成物であるメタノールを改質して水素含有ガスを生成する触媒として働く。
【0033】
ここで、無機担体とは、SiO2、Al23、ZrO2、TiO2から選択される少なくとも一種以上を含む担体である。貴金属としては、Pt、Ru、Pd、Rh、Irから選択される少なくとも一種以上を用いることができる。特に、Ptを貴金属として用いることが好ましい。
【0034】
貴金属は、無機担体の総重量に対し、好ましくは、0.01〜10重量%、さらに好ましくは0.1〜5重量%で担持させる。貴金属の担持は、第一の実施形態で説明したのと同様に、含浸法によって実施することができる。
【0035】
少なくともCuとZnとを含む2種類以上の元素からなる粉末は、原子比でCuが100に対してZnが1〜1000、Alが0.1〜500、Mg、Ca等のアルカリ土類金属や、La等の希土類金属、Ga等がそれぞれ0.01〜100の範囲とすることが好ましく、原子比でCuが100に対してZnが10〜500、Alが1〜50、Mg、Ca等のアルカリ土類金属や、La等の希土類金属、Ga等がそれぞれ0.1〜10の範囲とすることがさらに好ましい。また、Alに替えて、Cr、Mn、Fe、Co、Ni等を用いてもよい。このような触媒は、第一の実施形態と同様に、共沈法等により得ることができる。
【0036】
このようにして得られた無機担体に貴金属を担持させてなる粉末と、少なくともCuとZnとを含む2種類以上の元素からなる粉末との成分を、乳鉢等でよく混合することにより、ジメチルエーテル改質触媒を得る。これら二つの成分はランダムに混合されていてもよく、あるいは、一定の規則性を有するように配置されていてもよい。
【0037】
かかるジメチルエーテル改質触媒によれば、式(1)で示されるように、ます、ジメチルエーテルが水蒸気によりH2とCOに改質される。次に、式(2)で示されるように、COが、水素と二酸化炭素とを含む合成ガスにまで変成される。また、式(3)で示されるように、ジメチルエーテルがメタノールに分解する。次に、式(4)で示されるように、メタノールが、水素と一酸化炭素と二酸化炭素とを含む合成ガスにまで改質され、効率的にジメチルエーテルから合成ガスを得ることができる。
【0038】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例は本発明を限定するものではない。
【0039】
[実施例1]
(触媒粉末の調製手順)
炭酸ナトリウム2.5mol%を水2Lに溶解させ、60℃に保温してこのアルカリ溶液をAとした。次に硝酸アルミニウム0.015mol及び硝酸亜鉛0.225molを水400mlに溶解させ、60℃に保温した酸性溶液を溶液Bとした。また、硝酸カルシウム0.006mol及び硝酸ガリウム0.012molを水300mlに溶かして60℃に保温した酸性溶液を溶液Cとした。さらに、硝酸銅0.3molを水400mlに溶かして60℃に保温した酸性溶液を溶液Dとした。
【0040】
まず、攪拌しながら溶液Aに溶液Bを30分にわたり均一に滴下し沈殿生成液Eを得た。次に、溶液Cを前記の沈殿生成液Eに30分にわたり均一に滴下し沈殿生成液Fを得た。さらに溶液Dを沈殿生成液Fに30分にわたり均一に滴下し、カルシウム、ガリウム、アルミニウム、亜鉛及び銅を含有した沈殿生成液Gを得た。
【0041】
沈殿生成液Gを、2時間そのまま攪拌することにより熟成を行い、次に沈殿生成液Gのろ液及びNaイオン、NOイオンが検出されないように、十分に洗浄した。さらに、100℃で24時間乾燥し、その後、300℃で3時間焼成することにより触媒粉末を得た。この触媒粉末を触媒粉末1−1とした。
【0042】
上記で得られた触媒粉末1−1に塩化第二白金酸溶液(H2PtCl6)を、得られる全粉末量に対してPtが0.5wt%で担持されるように添加後、磁製皿上で蒸発乾固含浸した。そして、得られた粉末を乾燥器で完全に乾燥後、300℃で5時間(昇温速度100℃/h)焼成を施すことにより粉末触媒1を得た。
【0043】
得られた粉末触媒1を30tonの加圧成形器で粉末を固定化させた後、粒径が2〜4mmの範囲となるように破砕後篩い分けして固形型触媒1を得た。
【0044】
[実施例2]
実施例1の触媒粉末の調製手順にて、硝酸カルシウムの代わりに硝酸ランタン0.03mol を用い、さらに硝酸ガリウムを0.03molに、硝酸アルミニウムを0.015molに、硝酸亜鉛を0.3molに代えた事以外は実施例1と同様の方法にて粉末触媒3を得た。次いで、粉末触媒3を用いる事以外は前述した実施例1と同様にして固形型触媒2を得た。
【0045】
[実施例3]
実施例1の触媒粉末の調製手順にて、硝酸カルシウムの代わりに硝酸マグネシウム0.003molを用い、さらに硝酸ガリウムを0.015molに硝酸アルミニウムを0.045molに、硝酸亜鉛を0.075molに代えた事以外は実施例1と同様の方法にて粉末触媒3を得た。次いで、粉末触媒3を用いる事以外は前述した実施例1と同様にして固形型触媒3を得た。
【0046】
[実施例4]
実施例1の触媒粉末の調製手順にて、硝酸アルミニウムの代わりに硝酸クロム、硝酸マンガン、硝酸鉄、硝酸コバルト、硝酸ニッケルを用いた事以外は実施例1と同様の方法にて粉末触媒4〜8を得た。次いで、粉末触媒4〜8を用いる事以外は前述した実施例1と同様にして固形型触媒4〜8を得た。
【0047】
[実施例5]
実施例1にて、Pt担持量を0.01、0.05、0.1、0.25、1.0、2.0、5.0、10.0wt%に代えた事以外は、前述した実施例1と同様にして粉末触媒9〜16を得た。
次いで、粉末触媒9〜16を用いること以外は前述した実施例1と同様にして固形型触媒9〜16を得た。
【0048】
[実施例6]
実施例1にて、塩化第二白金酸溶液(H2PtCl6)の代わりにジニトロジアミン白金溶液、Ptコロイド溶液、硝酸ルテニウム溶液、硝酸パラジウム溶液、塩化イリジウム酸溶液、硝酸ロジウム溶液を用いる事以外は、前述した実施例1と同様にして粉末触媒17〜22を得た。次いで、粉末触媒17〜22を用いること以外は前述した実施例1と同様にして固形型触媒17〜22を得た。
【0049】
[実施例7]
実施例1にて、Pt含浸時の焼成温度を200℃、400℃、500℃、600℃に代えた事以外は、前述した実施例1と同様にして粉末触媒23〜26を得た。
次いで、粉末触媒23〜26を用いること以外は前述した実施例1と同様にして固形型触媒23〜26を得た。
【0050】
[実施例8]
実施例1にて得られた触媒粉末1−1と、TiO2に塩化第二白金酸溶液(H2PtCl6)を、Ptが0.5wt%となるように実施例1と同様の方法で担持させた粉末Aとを乳鉢にて粉末混合し、粉末触媒27を得た。次いで、粉末触媒27を用いること以外は前述した実施例1と同様にして固形型触媒27を得た。
【0051】
[実施例9]
実施例8にて、TiO2の代わりにTiO2・SiO2、SiO2、Al23、ZrO2を用いたこと以外は実施例8と同様にして粉末触媒28〜31を得た。次いで、粉末触媒28〜31を用いること以外は前述した実施例1と同様にして固形型触媒28〜31を得た。
【0052】
[実施例10]
実施例8にて、塩化第二白金酸溶液(H2PtCl6)の代わりにジニトロジアミン白金溶液、Ptコロイド溶液、硝酸ルテニウム溶液、硝酸パラジウム溶液、塩化イリジウム酸溶液、硝酸ロジウム溶液を用いる事以外は、前述した実施例8と同様にして粉末触媒32〜37を得た。次いで、粉末触媒32〜37を用いること以外は前述した実施例1と同様にして固形型触媒32〜37を得た。
【0053】
[実施例11]
実施例8にて、Pt含浸時の焼成温度を200℃、400℃、500℃、600℃に代えた事以外は、前述した実施例8と同様にして粉末触媒38〜41を得た。次いで、粉末触媒38〜41を用いること以外は前述した実施例1と同様にして固形型触媒38〜41を得た。
【0054】
[比較例1]
実施例1にて、触媒粉末1−1の代わりにAl23を用いたこと以外は実施例と同様に比較固形型触媒1を得た。
【0055】
[実施例12]
固形型触媒1〜41及び比較固形型触媒1について、ジメチルエーテル改質試験を実施した。試験条件を表1に、試験結果を表2に示す。試験中、反応管出口から排出されたガスのH2、CO及びCO2濃度をガスクロマトグラフによって測定した後、その触媒のジメチルエーテル改質性能を算出した。
【0056】
【表1】
Figure 0004380969
【0057】
【表2】
Figure 0004380969
【0058】
結果は表2に示した通り、固形型触媒1〜41は、反応管入口温度が300℃〜500℃の温度域において比較固形型触媒1よりも高いジメチルエーテル改質性能を得たことが出来る。
【0059】
【発明の効果】
本発明にかかるジメチルエーテル改質触媒によれば、従来型の触媒と比較して、300〜500℃付近の温度条件下で、ジメチルエーテルの水蒸気改質及び加水分解反応及び上記反応で得られる一酸化炭素及びメタノールを二酸化炭素と水素にまで変成及び改質させることができる。
また、本発明にかかるジメチルエーテル改質触媒は、メタノール改質触媒活性を持つ少なくともCuとZnとを含む2種類以上の元素からなる粉末を、ジメチルエーテル分解能を有する貴金属の担体としても機能させることができる。
これにより、不純物が少なく、コスト的に有利なジメチルエーテルを出発原料として、燃料電池の燃料源である水素を効率的に得ることができるため、燃料電池の実用化に非常に有用である。

Claims (5)

  1. 少なくともCuとZnとGaとを含み、Ca、Mg、Laからなる群から選択される1種類以上の元素と、Al、Cr、Mn、Fe、Co、Niからなる群から選択される1種類以上の元素とをさらに含む粉末に貴金属を担持させてなるジメチルエーテル改質触媒。
  2. 前記粉末が、Al元素を含む請求項1に記載のジメチルエーテル改質触媒。
  3. 少なくともCuとZnとGaとを含み、Ca、Mg、Laからなる群から選択される1種類以上の元素と、Al、Cr、Mn、Fe、Co、Niからなる群から選択される1種類以上の元素とをさらに含む粉末と、無機担体に貴金属を担持させてなる粉末とを含んでなるジメチルエーテル改質触媒。
  4. 前記無機担体が、SiO、Al、ZrO、TiOから選択される少なくとも一種以上である請求項3に記載のジメチルエーテル改質触媒。
  5. 前記貴金属が、Pt、Ru、Pd、Rh、Irから選択される少なくとも一種以上である請求項1〜4のいずれかに記載のジメチルエーテル改質触媒。
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