JP4380781B2 - アンテナ及び電波時計 - Google Patents

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Description

本発明は、アンテナ及び電波時計に関する。
現在、各国(例えばドイツ、イギリス、スイス、日本等)において、時刻データ即ちタイムコード入りの標準電波が送出されている。我が国(日本)では、2つの送信所(福島県及び佐賀県)より、図21に示すようなフォーマットのタイムコードで振幅変調した40kHz及び60kHzの長波標準電波が送出されている。タイムコードは、正確な時刻の分の桁が更新される毎即ち1分毎に、1周期60秒のフレームで送出されている。
近年では、このようなタイムコード入り標準電波を受信して現在時刻データを修正する、いわゆる電波時計が実用化されている。電波時計は、所定時間毎に、内蔵しているアンテナを介して標準電波を受信し、増幅変調してタイムコードを解読することにより現在時刻を修正している。
電波時計に内蔵される受信アンテナとしては、一般的にバーアンテナが用いられている。図22(a)に、従来のアンテナの概略構成を示す。同図によれば、従来のアンテナ200は、フェライトやアモルファス等の磁性材料で形成される棒形状のコア210と、コア210の周囲に銅等の導線を巻回させたコイル220と、を備えて構成される。
そして、このアンテナ200を標準電波による磁界(以下、「信号磁界」と称する。)中に置くと、該磁界は、アンテナ200に対して次のように作用する。尚、標準電波は交流電波であり、その磁界線分は大きさや向きが周期的に変化する交流磁界であるが、説明の簡明のため、信号磁界を同図(b)に示すような平行磁界であるとして、以下、説明する。
即ち、信号磁界中に、軸線が磁界方向と平行になるようにコア210を置くと、同図(c)に示すように、信号磁界による磁束(以下、「信号磁束」と称する。)M1は、周囲空間よりも比透磁率が高いコア210に集中する。
また、同図(d)に示すように、アンテナ200のコイル220に交流電力を与えると、コイル220に流れる交流電流の時間変化に応じた(即ち、向き及び大きさが変化する)磁束M3が発生する。
従って、アンテナ200を信号磁界中に置くと、同図(e)に示すように、信号磁束M1がコア210に集中してコイル220と鎖交し、コイル220には、レンツの法則に従い、コイル220内部での信号磁束M1の変化を妨げる向きに磁束(以下、「発生磁束」と称する。)M2を発生させるような誘導起電力Vが生じる。尚、信号磁界は交流磁界であり、信号磁束M1は大きさや向きが周期的に変化する。従って、誘導起電力Vは交流電力となり、発生磁束M2は、信号磁束M1の時間的変化に追従してその大きさや向きが周期的に変化する交流磁界となる。
そして、コイル220に生じた誘導起電力Vは、コイル220に接続された受信回路300によって検出される。受信回路300には、受信したい標準電波の周波数(40kHz又は60kHz)に同調させるための同調コンデンサCressや損失抵抗Raが含まれている。
このようなアンテナでは、特に腕時計に内蔵されるものの場合、小型化を図りつつ衝撃に対する強度や受信感度の向上といったことが求められている。そして、例えば特許文献1には、衝撃荷重に対する強度を向上させた電波時計用アンテナが開示されている。かかる電波時計用アンテナは、棒状芯材(コア)の両端にフランジが形成され、フランジの間にコイルが巻回された構造となっている。棒状芯材及びフランジは、フェライト又は金属の粉末又はフレークとプラスチックと混合してなる第1複合材により形成され、この第1複合材は、フェライト又は金属の粉末又はフレークが40wt%以上95wt%未満含まれ、且つ非導電性である。
特開2001−337181号公報
ところで、図23(a)に示すように、アンテナ200の近傍に金属400が存在する場合、この金属400の部分を含む空間Wにおいて、発生磁束M2の一部が金属400を通過することによる損失が発生する。即ち、発生磁束M2の一部が金属400を通過することで金属400に渦電流が流れ、渦電流損失が発生する。つまり、同図(b)の等価回路に示すように、コイル220と金属400とが所定の結合係数kで磁気結合し、コイル220での発生電力(誘導起電力V)の一部が金属400で消費されるため、アンテナ200の受信感度が低下する。
そこで、コイル220と金属400との磁気結合による渦電流損失を防止するため、図24に示すように、コイル220と金属400との間に、比透磁率の高く且つ鉄損が少ない磁性体420を配置する方法が知られている。これによれば、金属400を通過していた発生磁束M2が磁性体420を通過するため、金属400に生じる渦電流損失を抑えることができる。
しかしこの場合、磁性体420の比透磁率が高いが故に次の問題が発生していた。
(1)信号磁束M1の一部が磁性体420を通過するため、コイル220内部を通過する信号磁束M1が減少し、アンテナ200の受信感度(受信効率)が低下する。
(2)アンテナ200と磁性体420との間の距離(詳細には、コア210と磁性体420との間の距離)によってアンテナ200のインダクタンスが変化し易く、同調ずれが生じる。
上記事情に鑑み、本発明は、近傍に存在する金属に生じる渦電流損失を抑えつつ、電波の受信感度を向上させることが可能なアンテナ及び電波時計を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
中央部にコイル(例えば、図10、図13(b)、図14(b)のコイル130)が巻回された棒状のコア(例えば、図10、図13(b)、図14(b)のコア120)と、
このコアにおける前記コイルの外周面と平行で、かつ、当該コイルの外周面と間隔をおいて対向して配置された渦電流損防止用の板状の磁性部材(例えば、図10の磁性部材143、図13(b)の磁性部材151b、図14(b)の磁性部材153b)と、
この板状の磁性部材を保持し、かつ、この保持された板状の磁性部材を前記コアのうち前記コイルの両端側の位置で固定する絶縁材料からなる固定部材(例えば、図10の固定
部材165、図13(b)の固定部材172、図14(b)の固定部材174) とを備え、
前記板状の磁性部材の長手方向の長さは、前記コイルの軸方向の長さよりも短く形成されていることを特徴とするアンテナ(例えば、図10のアンテナ105、図13(b)のアンテナ112、図14(b)のアンテナ114)である。
この請求項に記載の発明によれば、コアにおけるコイルの外周面と平行で、かつ、当該コイルの外周面と間隔をおいて対向して配置された渦電流損防止用の板状の磁性部材とコアとを絶縁材料からなる固定部材にて強固に固定することができる。このように、コアと磁性部材とが固定されているので、アンテナのインダクタンス一定に保つことができ、アンテナのインダクタンスが変化することで生じる同調ずれを防止できることに加えて、近傍に存在する金属に生じる渦電流損失を抑えつつ、電波の受信感度を向上させることができる。
この請求項に記載の発明によれば、そればかりでなく、板状の磁性部材の長手方向の長さは、コイルの軸方向の長さよりも短く形成されているので、アンテナの周囲空間のうち、磁性部材が対向配置された部分においては、この磁性部材に発生磁束が集中して指向性が鋭くなるという効果を奏することができる。
請求項2に記載の発明は、
中央部にコイル(例えば、図10、図13(b)、図14(b)のコイル130)が巻回された棒状のコア(例えば、図10、図13(b)、図14(b)のコア120)と、
このコアにおける前記コイルの外周面と平行で、かつ、当該コイルの外周面と間隔をおいて対向して配置された渦電流損防止用の板状の磁性部材(例えば、図10の磁性部材143、図13(b)の磁性部材151b、図14(b)の磁性部材153b)と、
この板状の磁性部材を保持するための保持部分を有し、かつ、この保持部分で保持された板状の磁性部材と前記コアとの配置関係を保つように、前記磁性部材と前記コアとを一体的に固定するための固定部分を有する、絶縁材料からなる固定部材(例えば、図10の固定部材165、図13(b)の固定部材172、図14(b)の固定部材174)と、
を備えていることを特徴とするアンテナ(例えば、図10のアンテナ105、図13(b)のアンテナ112、図14(b)のアンテナ114)である。
この請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の場合と同様に、渦電流損防止用の板状の磁性部材とコアとを絶縁材料からなる固定部材にて強固に固定することができ、アンテナのインダクタンスが変化することで生じる同調ずれを防止できるばかりでなく、近傍に存在する金属に生じる渦電流損失を抑えつつ、電波の受信感度を向上させることができる。
請求項に記載の発明は、
前記固定部材は、前記板状の磁性部材(例えば、図13(b)の磁性部材151b、図14(b)の磁性部材153b)のほかに、当該板状の磁性部材の両側に配置された別な渦電流損防止用の板状の磁性部材(例えば、図13(b)の磁性部材151a、151c、図14(b)の磁性部材153a、153c)をそれぞれ保持していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアンテナ(例えば、図13(b)のアンテナ112、図14(b)のアンテナ114)である。
更に、請求項に記載の発明は、
請求項1または請求項2に記載のアンテナ(例えば、図10のアンテナ105、図13(b)のアンテナ112、図14(b)のアンテナ114)と、
このアンテナを内部に配置した時計本体(例えば、図3、図4、図7の時計ケース2)と、
を備えたことを特徴とする電波時計(例えば、図3、図4、図7の腕時計1)である。
この請求項に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果を奏する電波時計を実現できる。
本発明によれば、渦電流損防止用の板状の磁性部材とコアとを絶縁材料からなる固定部材にて強固に固定することができ、アンテナのインダクタンスが変化することで生じる同調ずれを防止できるばかりでなく、近傍に存在する金属に生じる渦電流損失を抑えつつ、電波の受信効率(受信感度)を向上させることができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を説明する。尚、以下では、本発明を、腕時計型の電波時計に内蔵されて標準電波を受信するアンテナに適用した場合について説明するが、本発明の適用がこれに限定されるものではない。
[第1実施形態]
先ず、第1実施形態を説明する。
<アンテナの構造>
図1は、第1実施形態におけるアンテナ101を示す図である。同図(a)はアンテナ101の平面図を示し、同図(b)は正面図を示し、同図(c)は側面図を示し、同図(d)は底面図を示している。同図によれば、アンテナ101は、円柱棒形状のコア120と、銅等の導線をコア120の中央部分に巻回して成るコイル130と、板形状の磁性部材141と、を備えて構成される。
コア120及び磁性部材141は、例えばフェライト等、比透磁率が高く且つ電気抵抗が大きい磁性材料により形成される。具体的には、コア120及び磁性部材141は、約1000〜100000程度の比透磁率を有する磁性材料を用いて形成される。このため、コア120及び磁性部材141内部の磁気抵抗は、アンテナ101の周囲空間(空気中)のそれの約1/1000〜1/100000程度と、極めて小さくなっている。
磁性部材141は、長手方向の長さがコイル130の軸方向の長さLより長く、且つ幅(短手方向の長さ)がコイル130の直径よりも若干長く形成されている。そして、磁性部材141は、コイル130の外周面に対向し、その長手方向がコア120の軸方向と平行に配置されている。尚、ここでは、磁性体141の幅がコイル130の直径より若干長く形成されているが、短くても勿論構わない。
詳細には、磁性部材141は、両端部を同一方向へ略同一角度だけ屈曲させた板状体を、コア120に対向する中央部で隔離させて成る2つの磁性体片141a、141bの組から構成される。即ち、磁性体片141a、141bは、大きさがほぼ等しく略同一形状を成している。そして、磁性体片141a、141b間の距離、即ちコイル130に対向する中央部側の端部141ac、141bc間の距離D1は、コイル130が巻回されていないコア120の部分と磁性体片141a、141bそれぞれの他方側の端部141ae、141beとの間の距離D2よりも長くなっている。
また、磁性体片141a、141bは、コア120と磁性体片141a、141bとの間の距離が、コア120のコイル130に対向する中央部側の端部141ac、141bcで最も長く、他方の端部141ae、141beに向かうにつれて短くなるように屈曲して形成されている。即ち、コア120と磁性体片141a、141bとの間の距離は、中央部側の端部141ac、141bcとの間の距離D3が最も長く、他方の端部141ae、141beとの間の距離D2が最も短くなっている。
<磁束の分布>
そして、このアンテナ101を標準電波による信号磁界中に置くと、該磁界は、アンテナ101に対して次のように作用する。
図2は、アンテナ101に対する信号磁界の作用を示す図であり、アンテナ101の鉛直断面図を示している。但し、信号磁界は平行磁界とし、アンテナ101は、コイル130の軸方向が磁界方向と平行になるように置かれることとする。
同図によれば、アンテナ101を信号磁界中に置くと、信号磁束M1(同図中、実線で示されている)がコア120に集中してコイル130と鎖交し、コイル130には、コイル130内部を通過する信号磁束M1の変化を妨げる向きに発生磁束M2(同図中、一点鎖線で示されている)が発生する。
具体的には、信号磁束M1は次のように分布する。
磁性部材141の磁気抵抗は空気中のそれと比較して極めて小さいため、信号磁束M1は、可能な限り磁性部材141を通過しようとするものと考えられる。しかし、磁性体片141aの中央側の端部141acと磁性体片141bの中央側の端部141bcとの間の距離D1は、コイル130が巻回されていないコア120の部分と磁性体片141aの端部141ae及び磁性体片141bの端部141beそれぞれとの間の距離D2に比べて長い。このため、信号磁束M1は、磁性体片141a、141b間を通らずに端部141ae側から磁性体片141aを横切ってコア120に侵入し、コア120内を通過して端部141be側から磁性体片141bを横切る経路を取る。尚ここで、端部141ae側から磁性体片141aに侵入した信号磁束M1が、磁性部材141aのどの辺りで磁性部材141aを抜けてコア120に侵入するかは、受信する電波の伝播状況や交流レベル等に応じて変化する。
従って、磁性体片141aが対向配置された空間X1において、磁性体片141aに引き寄せられた信号磁束M1は、磁性体片141aを横切ってコア120に侵入し、コイル130内を通過した後、磁性体片141bが対向配置された空間X2において、磁性体片141bを横切る経路を取る。
一方、発生磁束M2は次のように分布する。
磁性部材141が対向配置された空間Yにおいて、発生磁束M2は、周囲空間よりも比透磁率が高く、また発生磁束M2の方向に沿って配置された磁性体片141a、141b内を、できるだけ長く通過するような経路を取る。このため、磁性部材141の長手方向に逆らって、磁性部材141を貫通する発生磁束M2は少なくなる。この結果、同図中、磁性部材141が配置されていないコイル130の上方部分と比較して、発生磁束M2の上下方向への広がりが小さくなる。
尚、同図中、コア120の軸周方向のうち、磁性部材141が対向配置されていない部分(例えば、同図中、コイル130の上方部分)における信号磁束M1及び発生磁束M2の分布は、図23(a)に示した従来の分布と同様である。
<アンテナを備えた腕時計>
次に、アンテナ101を備えた腕時計型の電波時計(以下、単に「腕時計」と称する。)について説明する。
図3は、アンテナ101を備えた腕時計1の平面図であり、図4は、腕時計1のAA´矢視断面図である。図3、4によれば、腕時計1は、時計モジュール4を内部に収納する樹脂或いは金属成形された時計ケース2を備え、時計ケース2には、これをユーザの手首に装着するためのバンド部材8が取り付けられている。
時計ケース2の上面中央には、文字盤5を視認可能なように時計ガラス2aがパッキン2bを介して嵌められ、時計ケース2の周囲には、腕時計1の各種機能の実行を指示するためのスイッチ3が設けられている。また、時計ケース2の上部外周にはベゼル2fが設けられ、時計ケース2の底面には、金属成形された裏蓋2cが防水リング2dを介して取り付けられている。
時計モジュール4は、上部ハウジング部4aや下部ハウジング部4b、時針や秒針等の運針を文字盤5上で運針させるアナログ指針機構7、標準電波を受信するアンテナ101、アナログ指針機構7やアンテナ101を接続してこれらを制御する回路基板6を備えている。また、下部ハウジング部4b、上部ハウジング部4a、文字盤5は、それぞれの周縁部が時計ケース2の内側周面に設けられている中枠2gに取り付けられた構造となっている。
下部ハウジング部4bは、裏蓋2cの上部に設けられた緩衝部材2eの上方に支持され、下部ハウジング部4bと上部ハウジング部4aとの間には回路基板6が配置されている。また、上部ハウジング部4aの上面に文字盤5が配置され、この文字盤5の上面周縁部には、枠状部材5bが、時計ガラス2aの下面周縁部に当接した状態で配置されている。
アナログ指針機構7は、文字盤5に形成された軸孔5aからその上方に延びる指針軸7aと、指針軸7aに取り付けられた時針、分針等の指針7bとを有し、指針7bを文字盤5の上方で運針させる。アナログ指針機構7を動作させるための電池は、例えば下部ハウジング部4bに組み込まれている。
アンテナ101は、下部ハウジング部4bと文字盤5との間に配置されている。詳細には、コア120は、その軸方向が裏蓋2c(或いは文字盤5)と平行になり、また、磁性部材141(磁性体片141a、141b)は、コア120の下方(裏蓋2c側)であって裏蓋2cと平行になるよう、それぞれ、上部ハウジング部4aに支持されている。そして、アンテナ101のコイル130に生じる誘導起電力を検出する受信回路300(図22(e)参照)は、回路基板6上に実装されている。
このように、アンテナ101は、コア120と裏蓋2cとの間に磁性部材141が位置するように配置されている。従って、裏蓋2c側において、発生磁束M2は磁性部材141を通過し、裏蓋2cを通過する発生磁束が極めて少なくなる。このため、裏蓋2cに生じる渦電流損失が抑えられる。
<腕時計の内部構成>
図5は、腕時計1の内部構成を示すブロック図である。同図によれば、腕時計1は、CPU10と、入力部20と、表示部30と、ROM40と、RAM50と、受信制御部60と、タイムコード変換部70と、計時回路部80と、発振回路部82と、を備えて構成される。また、発振回路部82を除く各部はバスBによって接続され、発振回路部82は計時回路部80に接続されている。
CPU10は、所定のタイミング或いは入力部20から入力された操作信号に応じてROM40に格納されたプログラムを読み出してRAM50に展開し、該プログラムに基づいて腕時計1を構成する各部への指示やデータの転送等を行う。具体的には、例えば所定時間毎に受信制御部60を制御して標準電波の受信処理を実行し、タイムコード変換部70から入力された標準タイムコードに基づいて計時回路部80で計数される現在時刻データを修正する。
入力部20は、腕時計1の各種機能の実行を指示するためのスイッチ3等であり、これらのスイッチ3が操作されると、対応する操作信号をCPU10に出力する。
表示部30は、文字盤5やCPU10によって制御されるアナログ指針機構7を含み、計時回路部80によって計時された現在時刻を表示する。
ROM40は、腕時計1にかかるシステムプログラムやアプリケーションプログラム、本実施の形態を実現するためのプログラムやデータ等を記憶する。
RAM50は、CPU10の作業領域として用いられ、ROM40から読み出されたプログラムやCPU10で処理されたデータ等を一時的に記憶する。
受信制御部60は、電波受信装置62を備える。電波受信装置62はアンテナ101を有しており、アンテナ101で受信した標準電波の不要な周波数成分をカットして該当する周波数信号を取り出し、この周波数信号を対応した電気信号に変換した信号をタイムコード変換部70へ出力する。
タイムコード変換部70は、電波受信装置62から入力された電気信号をデジタル信号に変換し、標準時刻コードや積算コード、曜日コード等の時計機能に必要なデータを含む標準タイムコードを生成してCPU10に出力する。
計時回路部80は、発振回路部82から入力される信号を計数して現在時刻を計時し、計時した現在時刻データをCPU10に出力する。発振回路部82は、常時一定周波数のクロック信号を出力する回路である。
<作用・効果>
以上、第1実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)アンテナ101において、磁性部材141を構成する2つの磁性体片141a、141b間の磁気抵抗が極めて高いため、磁性体片141aに引き寄せられた信号磁束M1は、コア120に進入してコイル130内部を通過し、コア120を通過しない信号磁束M1が極めて少なくなる。即ち、コイル130内部を通過する信号磁束M1が増加するため、アンテナ101の受信効率が向上する。
(2)また、磁性体片141a、141bを屈曲させた形状とすることにより、磁性体片141a、141bそれぞれとコイル130との間の距離は、コア120のコイル130が巻回された中央部側での磁性体片141a、141bの端部141ac、141bcで最も長く、他方側の端部141ae、141beに向かうにつれて短くなる。このため、より多くの信号磁束M1がコア120に侵入してコイル130内部を通過し、アンテナ101の受信効率が更に向上する。
(3)更に、図3、4に示したように、アンテナ101を、腕時計1内部において、磁性部材141が裏蓋2c側に位置し、コア120が文字盤5側に位置するように配置することで、金属形成された裏蓋2cに生じる渦電流損失を抑えつつ、受信感度を向上させた腕時計を実現できる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態を説明する。尚、第2実施形態において、上述した第1実施形態と同一要素については同符合を付し、詳細な説明を省略する。
<アンテナの構造>
図6は、第2実施形態におけるアンテナ102を示す図である。同図(a)はアンテナ102の平面図を示し、同図(b)は正面図を示し、同図(c)は側面図を示し、同図(d)は底面図を示している。同図によれば、アンテナ102は、中央部にコイル130が巻回されたコア120と、磁性部材142と、固定部材162と、を備えて構成される。
磁性部材142は、フェライト等の磁性材料を用いて形成され、長手方向の長さがコイル130の長さLより長く、幅がコア120の直径よりも若干長い平板形状を成している。そして、磁性部材142は、コイル130の外周面に対向し、その長手方向がコア120の軸方向と平行になるよう、固定部材162によってコア120に固定されている。
固定部材162は、樹脂等の絶縁材料により形成される。そして、固定部材162は、上述した配置関係を保つよう、磁性部材142とコア120とを、それぞれの両端部で一体的に固定している。
そして、固定部材162により一体的に固定されたアンテナ102は、腕時計内部において次のように配置される。即ち、上述した第1実施形態と同様に、下部ハウジング部4bと文字盤5との間において、磁性部材142がコア120の下方(裏蓋2c側)であって裏蓋2cと平行になるように配置される。但し、コア120と磁性部材142とは一体的に固定されているため、コア120と磁性部材142とをそれぞれ別個に配置する必要はない。
<作用・効果>
以上、第2実施形態によれば、アンテナ102は、磁性部材142とコア120が一体的に固定されることにより、腕時計内部への配置作業が容易になるとともに、磁性部材142とコア120との間の距離が一定になる。従って、インダクタンスが一定に保たれるため、コア120と磁性部材142とを別個に配置していた従来と比較して、製造誤差によって個々の製品に生じるインダクタンスの差異やこの差異に基づく同調ずれを防止できる。この結果、設計値に基づく均質な電波時計を容易に量産・製造することができる。また、アンテナ102を、磁性部材142が裏蓋2c側に位置し、コア120が文字盤5側に位置するように配置することで、裏蓋2cを形成する金属に生じる渦電流損失を最小限に抑えることができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態を説明する。尚、第3実施形態において、上述した第1、第2実施形態と同一要素については同符合を付し、詳細な説明を省略する。
<アンテナの構造>
図7(a)は、第3実施形態におけるアンテナ103を示す図である。同図によれば、アンテナ103は、中央部にコイル130が巻回されたコア120と、磁性部材143と、を備えて構成される。
磁性部材143は、フェライト等の磁性材料を用いて形成され、長手方向の長さlがコイル130が巻回されている長さLよりも短く、幅方向の長さがコア120の直径よりも若干長い平板形状を成している。そして、磁性部材143は、コイル130の外周面に対向し、その長手方向がコア120の軸方向と平行に配置されている。
<磁束の分布>
そして、このアンテナ103を標準電波による信号磁界中に置くと、該磁界は、アンテナ103に対して次のように作用する。
図8は、アンテナ103に対する信号磁界の作用を示す図であり、アンテナ103の鉛直断面図を示している。但し、信号磁界は平行磁界とし、アンテナ103は、コイル130の軸線が磁界方向と平行になるように置かれることとする。
同図によれば、発生磁束M2は次のように分布する。
磁性部材143が対向配置された空間Zにおいて、発生磁束M2は、周囲空間よりも比透磁率が高い磁性部材143に引き寄せられて集中する。このため、磁性部材143が配置されていない部分(例えば、同図中のコイル130の下方部分)と比較して、磁性部材143の部分では、発生磁束M2の密度が高くなる、即ち指向性が鋭くなる。
一方、信号磁束M1は次のように分布する。
空間Zにおいて、信号磁束M1の一部が磁性部材143に引き寄せられてこれを通過する。しかし、これ以外の部分では、磁性部材143の長さがコイル130の長さLよりも短いので、信号磁束M1が磁性部材143を通過することなくコア120に進入してコイル130内部を通過する。
尚、同図中、磁性部材143が配置されていない部分(コイル130の下方部分)における信号磁束M1及び発生磁束M2の分布は、図23(a)に示した従来の分布と同様である。
<アンテナを備えた腕時計>
また、アンテナ103は、腕時計内部において次のように配置される。
図7(b)は、アンテナ103を備えた腕時計の要部鉛直断面図であり、同図(c)は要部水平断面図である。同図によれば、アンテナ103は、下部ハウジング部4bと文字盤5との間において、コア120がその軸方向が裏蓋2c(或いは文字盤5)と平行になり、磁性部材143がコア120の上方(文字盤5側)であって文字盤5と平行になるように配置される。
<作用・効果>
以上、第3実施形態によれば、アンテナ103は、磁性部材143がコア120の長さLより短いため、磁性部材143が対向配置された部分での指向性が他の部分でのそれよりも鋭くなる。従って、図7(b)、(c)に示したように、磁性部材143が文字盤5側に位置し、コア120が裏蓋2c側に位置するように配置することで、受信感度をより向上させた腕時計を実現できる。
[変形例]
尚、本発明の適用は、上述した3つの実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、次のようなアンテナを構成しても良い。
(A)コアと磁性部材とを一体化
例えば、上述した第1、第3実施形態では、アンテナは、磁性部材とコアとが分離して形成されているが、これを一体化しても良い。磁性部材とコアとを一体化することで、インダクタンスが一定に保たれるので、コアと磁性部材とを別個に配置していた従来と比較して、製造誤差による個々の製品に生じるインダクタンスの差異やこの差異に基づく同調ずれを防止できる。
(A−1)第1実施形態に適用
図9は、第1実施形態において、磁性部材141とコア120とを一体化させたアンテナ104を示す図である。同図によれば、アンテナ104は、中央部にコイル130が巻回されたコア120と、磁性部材141と、固定部材164と、を備えて構成される。
固定部材164は、樹脂等の絶縁材料を用いて形成され、上述した第1実施形態における磁性部材141とコア120との配置関係を保つよう、磁性体片141a、141bとコア120とを一体的に固定する。
(A−2)第3実施形態に適用
図10は、第3実施形態において、磁性部材143とコア120とを一体化させたアンテナ105を示す図である。同図によれば、アンテナ105は、中央部にコイル130が巻回されたコア120と、磁性部材143と、固定部材165と、を備えて構成される。
固定部材165は、樹脂等の絶縁材料を用いて形成され、上述した第3実施形態における磁性部材143とコア120との配置関係を保つよう、磁性部材143とコア120とを一体的に固定する。
固定部材165は、具体的には、中央部に、板状の磁性部材143の全体を保持するための保持部分を有し、かつ、両端部に、この保持部分で保持された板状の磁性部材143と前記コア120との配置関係を保つように、前記磁性部材143と前記コア120とを一体的に固定するための固定部分を有する。
また、図7(a)に示すアンテナ103の場合と同様に、前記板状の磁性部材の長手方向の長さは、前記コイルの軸方向の長さよりも短く形成されている。


(B)磁性体の形状
また、上述した第1実施形態では、磁性体片141a、141bの形状を、板状体を1箇所で屈曲させた形状としたが、複数箇所で屈曲させた形状としても良いし、また、次のような形状としても良い。
(B−1)曲面状に形成
図11(a)は、磁性体片が曲面形状に形成されたアンテナ106を示す図である。同図によれば、アンテナ106は、中央部にコイル130が巻回されたコア120と、磁性部材146と、を備えて構成される。
磁性部材146は、大きさがほぼ等しく、略同一形状に湾曲して形成された2つの磁性体片146a、146bの組から構成される。磁性体片146a、146bは、ともに、湾曲した内面がコイル130の外周面に対向するように配置されている。そして、磁性体片146a、146b間の距離、即ちコイル130に対向する中央部側の端部間の距離D4は、コイル130が巻回されていないコア120の部分と磁性体片146a、146bの他方の端部間の距離D5よりもより長くなっている。
また、磁性体片146a、146bは、コア120と磁性体片146a、146bとの間の距離が、コア120のコイル130に対向する中央部側の端部で最も長く、他方の端部に向かうにつれて短くなるように屈曲して形成されている。即ち、コア120と磁性体片146a、146bとの間の距離は、中央部側の端部との間の距離D6が最も長く、他方の端部との間の距離D6が最も短くなっている。
更にこの場合、同図(b)に示すように、上述した磁性部材146とコア120との配置関係を保つように、絶縁材料で形成された固定部材167によって磁性体片146a、146bとコア120とを一体的に固定したアンテナ107を構成しても良い。
(B−2)平板状に形成
図12(a)は、磁性体片が平板形状に形成されたアンテナ108を示す図である。同図によれば、アンテナ108は、中央部にコイル130が巻回されたコア120と、磁性部材148と、を備えて構成される。
磁性部材148は、大きさがほぼ等しい平板形状に形成された2つの磁性体片148a、148bの組から構成される。磁性体片148a、148bは、ともに、その長手方向がコア120の軸方向と平行になるように配置されている。そして、磁性体片148a、148b間の距離D7は、コイル130が巻回されていないコア120の部分と磁性体片148a、148bとの間の距離D8より長くなっている。
更にこの場合、同図(b)に示すように、上述した磁性部材148とコア120との配置関係を保つよう、絶縁材料で形成された固定部材169によって磁性体片148a、148bとコア120とを一体的に固定したアンテナ109を構成しても良い。
(C)磁性部材を構成する磁性体片の数
また、上述した第1実施形態では、磁性部材141が2つの磁性体片141a、141bの組から構成されることとしたが、これを、3以上の磁性体片の組によって構成されることとしても良い。
(C−1)第1実施形態に適用
図13(a)は、磁性部材が3つの磁性体片から構成されるアンテナ111を示す図である。同図によれば、アンテナ111は、中央部にコイル130が巻回されたコア120と、磁性部材151と、を備えて構成される。
磁性部材151は、両端部を同一方向に略同一角度だけ屈曲させた板状体をコイル130に対向する2箇所の部分で隔離させて成る3つの磁性体片151a、151b、151cの組から構成される。
更にこの場合、同図(b)に示すように、上述した磁性部材151とコア120との配置関係を保つよう、絶縁材料で形成された固定部材172によって磁性部材151とコア120とを一体的に固定したアンテナ112を構成しても良い。
(C−2)
また、上述した変形例(B−2)(図12参照)において、磁性部材が3以上の磁性体片から構成されることとしても良い。
図14(a)は、磁性部材が3つの磁性体片から構成されるアンテナ113を示す図である。同図によれば、アンテナ113は、中央部にコイル130が巻回されたコア120と、磁性部材153と、を備えて構成される、
磁性部材153は、大きさがほぼ等しい平板形状に形成された3つの磁性体片153a、153b、153cの組から構成される。磁性体片153a、153b、153cは、ともに、その長手方向がコア120の軸方向と平行になるように配置されている。
更にこの場合、同図(b)に示すように、上述した磁性部材153とコア120との配置関係を保つように、絶縁材料で形成された固定部材174によって153a、153b、153cとコア120とを一体的に固定したアンテナ114を構成しても良い。
(D)磁性体片の間を連結
また、上述した実施形態1において、磁性部材141の隔離部分、即ち磁性体片141a、141bの間を、非磁性材料又はコア120や磁性部材141を形成する磁性材料より比透磁率が遥かに小さい材料から形成される連結部材で連結しても良い。
図15は、第1実施形態において、磁性体片141a、141bの間を連結したアンテナ115を示す図である。同図によれば、アンテナ115は、中央部にコイル130が巻回されたコア120と、磁性部材141(磁性体片141a、141b)と、連結部材190と、を備えて構成される。
連結部材190は、非磁性材料(或いは、コア120及び磁性部材141を形成する磁性材料より比透磁率が遥かに小さい材料でも良い。)を用いて形成され、磁性体片141a、141b間を連結するように設けられている。連結部材190により、磁性体片141aと141bとが一体的に固定されるため、腕時計の製造が容易になるとともに、磁性体片141a、141b間の距離D1が一定に保たれるため、製造誤差が防止されるといった効果が得られる。
尚、図15では、第1実施形態に適用した場合を示したが、上述した変形例(A−1)、(B)、(C)それぞれに適用し、各アンテナが有する磁性体片の間を連結部材で連結したアンテナを構成しても良いのは勿論である。
(E)磁性体をアモルファスで形成
また、上述した第1〜第3実施形態では、磁性部材をフェライトで形成することとしたが、アモルファスで形成しても良い。
図16は、第1実施形態において、磁性部材をアモルファスで形成したアンテナ116を示す図である。同図によれば、アンテナ116は、中央部にコイル130が巻回されたコア120と、磁性部材156と、を備えて構成される。
磁性部材156は、ほぼ同一の大きさであり略同一形状の磁性体片156a、156bから構成される。そして、磁性体片156a、156bは、薄板状のアモルファスを積層して形成される。これは、アモルファスの導電率がフェライトのそれと比較して大きく、磁束が通過することによる渦電流が発生し易いためであり、薄板状のアモルファスを積層して形成することで交流的な導電率を小さくし、磁性部材156における渦電流の発生を抑えている。
(F)磁性部材を複数配置
また、上述した第1、第2実施形態では、アンテナは1つの磁性部材を備えて構成されることとしたが、コアの軸周方向に複数の磁性部材を備えることとしても良い。
(F−1)第1実施形態に適用
図17は、第1実施形態において、2つの磁性部材141を備えたアンテナ117を示す図である。同図(a)はアンテナ117の平面図を示し、同図(b)は正面図を示し、同図(c)は側面図を示している。同図によれば、アンテナ117は、中央部にコイル130が巻回されたコア120と、2つの磁性部材141−1、141−2と、を備えて構成される。2つの磁性部材141−1、141−2は、コア120の軸周方向に沿って、互いに約90度離れた位置に配置されている。
そして、アンテナ117は、腕時計内部において、図18に示すように配置される。同図(a)は、アンテナ117を備えた腕時計の要部鉛直断面図であり、同図(b)は要部水平断面図である。
同図によれば、アンテナ117は、裏蓋2cと文字盤5との間において、コア120の軸方向が裏蓋2c(或いは文字盤5)と平行になり、一方の磁性部材141−1がコア120の下方であって裏蓋2cに対向するとともに、他方の磁性部材141−2がコア120の側方であって、アンテナ117に最も近い時計ケース2の内側面に対向するよう、配置される。従って、コア120と裏蓋2cとの間に位置する磁性部材141−1により、裏蓋2cに生じる渦電流損失が抑えられるとともに、コア120と時計ケース2の内側面との間に位置する磁性部材141−2により、該内側面に生じる渦電流損失が抑えられる。
更にこの場合、図19に示すように、上述した2つの磁性部材141とコア120と配置関係を保つように、絶縁材料で形成された固定部材178で2つの磁性部材141とコア120とを一体的に固定したアンテナ118を構成しても良い。同図(a)は、アンテナ118の平面図であり、同図(b)は正面図であり、同図(c)は側面図である。
(F−2)第2実施形態に適用
図20は、第2実施形態において、2つの磁性部材142を備えたアンテナ119を示す図である。同図(a)はアンテナ119の平面図を示し、同図(b)は正面図を示し、同図(c)は側面図を示している。同図によれば、アンテナ119は、中央部にコイル130が巻回されたコア120と、2つの磁性部材142−1、142−2と、固定部材179と、を備えて構成される。2つの磁性部材142−1、142−2は、コア120の軸周方向に沿って、互いに約90度離れた位置に配置されている。
そして、このアンテナ119は、腕時計内部において、上述した変形例(G−1)と同様に、一方の磁性部材141−1がコア120の下方であって裏蓋2cに対向するとともに、他方の磁性部材141−2が、コアの側方であってアンテナ119に最も近い時計ケース2の内側面に対向するように配置される。
(G)実施形態3における磁性部材
また、上述した第3実施形態において、磁性部材143は、コイル130に対向する隔離させた複数(2つ以上)の磁性体片から構成されていても良い。また、端部が1箇所又は複数箇所で屈曲された形状を成していても良い。
(H)磁性部材の形状
更に、上述した第1〜第3実施形態では、磁性部材が屈曲された或いは平板形状を成すこととしたが、例えば棒状体(断面形状は円や多角形等、何れであっても良い。)であっても良い。
本発明の第1実施形態におけるアンテナの構造図。 本発明の第1実施形態におけるアンテナに対する信号磁界の作用図。 本発明の第1実施形態におけるアンテナを内蔵した腕時計の平面図。 本発明の第1実施形態におけるアンテナを内蔵した腕時計の断面図。 本発明の第1実施形態における腕時計の内部構成図。 本発明の第2実施形態におけるアンテナの構造図。 本発明の第3実施形態におけるアンテナの構造図。 本発明の第2実施形態におけるアンテナに対する信号磁界の作用図。 本発明の第1実施形態において磁性部材とコアを一体化させたアンテナの構造図。 本発明の第3実施形態において磁性部材とコアとを一体化させたアンテナの構造図。 (a)本発明の第1実施形態において磁性体片を曲面形状に形成させたアンテナの構造図、(b)(a)において磁性部材とコアとを一体化させたアンテナの構造図。 (a)本発明の第1実施形態において磁性体片を平板状に形成させたアンテナの構造図、(b)(a)において磁性部材とコアとを一体化させたアンテナの構造図。 (a)本発明において磁性部材が3つの磁性体片から構成されるアンテナの構造図、(b)(a)において磁性部材とコアとを一体化させたアンテナの構造図。 (a)本発明において磁性部材が3つの磁性体片から構成されるアンテナの構造図、(b)(a)において磁性部材とコアとを一体化させたアンテナの構造図。 本発明の第1位実施形態において磁性体片の間を連結したアンテナの構造図。 本発明の第1実施形態において磁性部材をアモルファスで形成したアンテナの構造図。 本発明の第1実施形態において2つの磁性部材を備えたアンテナの構造図。 本発明の第1実施形態において2つの磁性部材を備えたアンテナを内蔵した腕時計の(a)断面図、(b)平面図。 本発明の第1実施形態において2つの磁性部材を備えたアンテナの磁性部材とコアとを一体化させたアンテナの構造図。 本発明の第2実施形態において2つの磁性部材を備えたアンテナの構造図。 タイムコードのフォーマット。 従来のアンテナの構成及び信号磁界の作用図。 従来のアンテナにおいて発生する損失を説明するための図。 アンテナと金属との間に磁性体を配置した場合の作用を示す図。
符号の説明
101〜109、111〜119 アンテナ
120 コア
130 コイル
141〜149、151〜159 磁性部材
141a、141b、141c 磁性体片
146a、146b 磁性体片
148a、148b 磁性体片
151a、151b、151c 磁性体片
153a、153b、153c 磁性体片
162、164、165、167、169 固定部材
172、174、178、179 固定部材
190 連結部材
200 従来のアンテナ
210 コア
220 コイル
400 金属
420 磁性体
M1 信号磁束
M2 発生磁束
1 腕時計
10 CPU
20 入力部
30 表示部
40 ROM
50 RAM
60 受信制御部
62 電波受信装置
70 タイムコード変換部
80 計時回路部
82 発振回路部

Claims (6)

  1. 中央部にコイルが巻回された棒状のコアと、
    このコアにおける前記コイルの外周面と平行で、かつ、当該コイルの外周面と間隔をおいて対向して配置された渦電流損防止用の板状の磁性部材と、
    この板状の磁性部材を保持し、かつ、この保持された板状の磁性部材を前記コアのうち前記コイルの両端側の位置で固定する絶縁材料からなる固定部材とを備え、
    前記板状の磁性部材の長手方向の長さは、前記コイルの軸方向の長さよりも短く形成されていることを特徴とするアンテナ。
  2. 中央部にコイルが巻回された棒状のコアと、
    このコアにおける前記コイルの外周面と平行で、かつ、当該コイルの外周面と間隔をおいて対向して配置された渦電流損防止用の板状の磁性部材と、
    この板状の磁性部材を保持するための保持部分を有し、かつ、この保持部分で保持された板状の磁性部材と前記コアとの配置関係を保つように、前記磁性部材と前記コアとを一体的に固定するための固定部分を有する、絶縁材料からなる固定部材と、
    を備えていることを特徴とするアンテナ。
  3. 前記固定部材は、前記板状の磁性部材のほかに、当該板状の磁性部材の両側に配置された別な渦電流損防止用の板状の磁性部材をそれぞれ保持していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアンテナ。
  4. 請求項1または請求項2に記載のアンテナと、
    このアンテナを内部に配置した時計本体と、
    を備えたことを特徴とする電波時計。
  5. 金属製の筒状の時計本体、この筒状の時計本体の各開口端のうちの一方を閉塞する金属製の裏蓋部材、前記筒状の時計本体の開口端のうちの他方を閉塞する時計ガラス部材、および、前記時計本体内に配置されたアンテナをそれぞれ備えている電波時計において、
    前記アンテナは、
    中央部にコイルが巻回された棒状のコアと、
    このコアにおける前記コイルの外周面と平行で、かつ、当該コイルの外周面と間隔をおいて対向して配置された渦電流損防止用の板状の磁性部材と、
    この板状の磁性部材を保持し、かつ、この保持された板状の磁性部材を前記コアのうち前記コイルの両端側の位置で固定する絶縁材料からなる固定部材とを備え、
    前記板状の磁性部材の長手方向の長さは、前記コイルの軸方向の長さよりも短く形成されていることを特徴とする電波時計。
  6. 金属製の筒状の時計本体、この筒状の時計本体の各開口端のうちの一方を閉塞する金属製の裏蓋部材、前記筒状の時計本体の開口端のうちの他方を閉塞する時計ガラス部材、および、前記時計本体内に配置されたアンテナをそれぞれ備えている電波時計において、
    前記アンテナは、
    中央部にコイルが巻回された棒状のコアと、
    このコアにおける前記コイルの外周面と平行で、かつ、当該コイルの外周面と間隔をおいて対向して配置された渦電流損防止用の板状の磁性部材と、
    この板状の磁性部材を保持するための保持部分を有し、かつ、この保持部分で保持された板状の磁性部材と前記コアとの配置関係を保つように、前記磁性部材と前記コアとを一体的に固定するための固定部分を有する、絶縁材料からなる固定部材と、
    を備えていることを特徴とする電波時計。
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