JP4380587B2 - 分布位相型円偏波受信モジュール及び携帯無線機器 - Google Patents

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Description

本発明は衛星放送、衛星位置情報システムのような、円偏波を用いる無線システムのサービスをユーザーに提供する無線関連機器に適用される高周波モジュール、あるいは無線端末に関し、特に、同無線機器の寸法に比して大きい長さの波長の電磁波を媒体とする情無線システムのサービスをユーザーに提供するのに好適な、小型薄型円偏波受信モジュール及び該受信モジュールを搭載した無線端末に係わる。
種々の無線システムの中、衛星を用いたサービスは各国に亘るシームレスなサービスの提供が可能なこと、通信媒体となる電磁波が概略天頂方向から到来するため、高層建造物等の遮蔽効果が少ないなどの特長を生かして、シームレス国際電話、衛星放送、測位システム等多くのシステムが稼動している。国際的にシームレスなサービスが提供できるという反面、電磁波が他国、他領域に漏洩する可能性が必然的に高いため、円偏波を用いて隣接する国、地域に対しては異なる偏波(右旋円偏波と左旋円偏波)を割り当てて、このような電磁波の漏洩問題に対処している。右旋円偏波は左旋円偏波アンテナでは受信できず、左旋円偏波は右旋円偏波アンテナでは受信できない。また、直線偏波アンテナは円偏波の電力の半分しか受信することができない。このため、円偏波の電磁波を用いる無線サービスをユーザーに効率よく提供するためには、円偏波アンテナの実現が重要な技術課題となる。
特開平01−158805号公報 「図説・アンテナ」(後藤尚久著、電子情報通信学会1995年出版)219頁 「小型・平面アンテナ」(羽石操他著、電子情報通信学会1996年出版)143−145頁
円偏波アンテナを実現するためには、従来2つの方法が知られており広く実用に帰している。
第一の方法は、2つの直線偏波アンテナを互いに位置的に直行させ、各々のアンテナの給電位相を90度ずらすものである。この代表的実現例としては、クロスダイポールが有名で、例えば非特許文献1に示されているとおり、2つの給電部が必要であり、さらに各々の給電部を90度ずらす手段(例えば移相器)が必要で、アンテナを適用する無線機器の回路規模が大きくなり、同無線機器の小型化に問題がある。
第二の方法は、マイクロストリップアンテナ等の周辺開放パッチアンテナを用いるものであり、直交する二軸に広がりをもつ矩形あるいは円形型の二次元的パッチを用いて一つの給電点によって円偏波アンテナを実現するものである。例えば非特許文献2に示されているとおり、正方形あるいは円の形状を2つの直交する二軸に対して一方を短く、他方を長く変形することにより、正方形の一辺あるいは円の半周の長さを異なるものにし、それぞれの長さがアンテナが受信すべき電波の波長の1/2より少し長いあるいは短い状態として、給電点からみたお互いに直交する夫々の長さに対して誘導性あるいは容量性として、一点給電でこれら各々の長さに対する給電位相を90度ずらすものである。この手法は、第一の手法と比べて給電点がひとつであるので、アンテナに高周波電力を供給する高周波回路規模の大幅な削減が実現され、現在最も多く実用に帰している。しかしながら、本手法を用いる場合、アンテナの外形寸法はアンテナが受信する電波の波長の概略1/2の寸法を二次元的に確保(概略波長の1/2の一辺を有する正方形の面積の確保)する必要があり、現代の手のひら大の小型端末への適用にはいまだ問題が残っている。
衛星を用いた通信システムのもう一つの課題は、衛星から無線端末までの距離が、地上波を用いた通信システムと比べて、桁違いに大きいために、該無線端末に到達する電磁波エネルギーが小さくなり、通信に必要な受信感度を確保することが困難であることである。該電磁波に重畳されている信号を再現するために該電磁波エネルギーを増幅することが不可欠となるが、その増幅の際に不要な雑音、たとえば外来雑音、熱雑音等が混入することを極力避けることが重要である。アンテナの利得は物理長に比例して増加するので、アンテナを小型化することはアンテナの感度を本質的に下げることになり、衛星を用いた無線システムに適用される、利用者が利便性良く携帯可能な小型移動端末に対して、小型で通信可能な十分小さい雑音対信号比を実現する円偏波受信モジュールを実現する手段を新たに開発することが現状の技術課題となっている。
そこで、本発明の目的は、衛星無線システムに代表される円偏波の電磁波による無線サービスをユーザーに提供する円偏波受信モジュールを、小型且つ小さな雑音対信号比を維持しつつ、実現することであり、また、同円偏波受信モジュールを搭載した無線端末を提供することである。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、予め与えられたアンテナが占めるべき平面状の領域を小領域に分割し、この小領域と同じ大きさの矩形導体を該領域に複数配置し、該配置された矩形導体を集合してなり概略一次元的電流分布を有する細幅導体を複数配置し、該配置された細幅導体を集合してなる第一の細幅導体群と、該第一の細幅導体群と同一平面上に形成された給電点と、該給電点に接続されるトランジスタとを有する分布位相型円偏波受信モジュールであって、上記第一の細幅導体群と対向して配置されると共に上記第一の細幅導体群と第一の結合導体を介して電気的に結合された、概略一次元的電流分布を有する複数の細幅導体で構成される第二の細幅導体群を有し、上記第一の細幅導体群と第二の細幅導体群上に規定される互いに直交する二方向に対する該細幅導体上に誘起する電流分布の各々の複素ベクトル加算値が、振幅において概略等しく、位相において概略90度の位相差を呈し、上記給電点は、アンテナの入力インピーダンスが上記トランジスタの入力インピーダンスの複素共役となる位置に設けられているものである。
請求項記載の分布位相型円偏波受信モジュールであって、上記第一の細幅導体群と上記第二の細幅導体群との間の空間が誘電体で充填されていてもよい。
請求項1又は2記載の分布位相型円偏波受信モジュールであって、上記給電点を境にトランジスタ側と細幅導体群側に有限のリアクタンス成分が存在し、両者のリアクタンス成分がお互いに異符号の同値を持ってもよい。
請求項1乃至3いずれか記載の分布位相型円偏波受信モジュールであって、上記トランジスタに電源供給用のバイアス回路を具備してもよい。
請求項記載の分布位相型円偏波受信モジュールであって、電源供給端子と信号出力端子を具備してもよい。
請求項1乃至5いずれか記載の分布位相型円偏波受信モジュールであって、同モジュールの構造が有限の接地電位を有する導体板の上に形成されてもよい。
請求項5又は6記載の分布位相型円偏波受信モジュールであって、上記信号出力端子に交直流分離用コンデンサの一端が結合し、該交直流分離用コンデンサの他の一端と上記電源供給端子が同時に同軸ケーブルの一端に接続され、該同軸ケーブルの他の一端が外部信号送出端子と電源供給用外部端子を兼ねてもよい。
また、本発明の携帯無線機器は、請求項1乃至7いずれか記載の分布位相型円偏波受信モジュールを搭載したものである。
本発明によれば、円偏波アンテナが捕獲した電磁波エネルギーを低損失且つ低雑音でトランジスタ回路により増幅可能なので、小さい寸法で高感度且つ高効率の円偏波受信モジュールを実現でき、且つ本発明のモジュールを携帯無線機器に搭載することにより、大幅な寸法増加を蒙ることなく円偏波を用いる無線サービスの提供が可能となるので、該無線端末使用者に対して、収納・持ち運び時の利便性を維持しつつ、サービスの向上を実現する効果がある。
本発明の分布位相方円偏波受信モジュールは、良好な雑音特性を満たすトランジスタのインピーダンスと共役関係にある良好な円偏波条件をみたす給電点インピーダンスを持つ、細幅導体線路の集合構造を有する位相分布型アンテナを、同トランジスタを用いた増幅回路に直結した、分布位相方円偏波受信モジュールである。
本発明の課題は、小型高感度の円偏波受信モジュールを提供することであり、その解決手段として、円偏波受信アンテナとして分布位相型アンテナを用い、増幅器に用いられるトランジスタの低雑音特性を有するインピーダンスと共役関係の有限値のリアクタンスを有するインピーダンスに合致するよう、分布位相型アンテナの矩形導体集合を選択し、同増幅器と直接結合する。
特許文献1で示される漏洩損失性伝送線路の概念を用いれば、本出願人が検討中の技術により、アンテナを構成する細幅導体線路の集合を同一平面に形成し、該線路の集合の一点を給電点としたときに、該各線路を波長に比べて十分に小さく(1/50以下)分割した各点における誘起電流の複素ベクトルの該同一平面上に設定された任意の直交する2軸に対する射影の総和を夫々の軸についてとり、各総和の振幅が同一で位相の差が90度となれば、このとき、該細幅導体線路の集合は取りも直さず円偏波を受信可能なアンテナとなっていると考えられる。円偏波アンテナの設計とは、給電点からみたアンテナのインピーダンスを、前述の円偏波条件を満足しつつ、一定値に定めることに他ならない。この場合、最適な円偏波条件である軸比を得るアンテナ構造が、指定されるインピーダンス条件を十分に満足するとは限らない。
一般に高周波回路設計では、個々の要素を入出力インピーダンス50Ωに維持することを前提に行われるが、特に寸法の電気長が1/4波長を切る小型の円偏波アンテナではアンテナの給電点インピーダンスは50Ωである場合は殆ど無い。一方、アンテナが受信した電磁波エネルギーを増幅する固体素子である半導体トランジスタは、ショット雑音等の熱雑音とは異なる雑音発生因子を本質的に有し、信号を増幅する際に混入する雑音の程度を示す雑音指数は、トランジスタに結合される負荷のインピーダンスによって変化することが知られている。この雑音指数を最小とする該負荷インピーダンスは現行の半導体トランジスタに対しては、やはり50Ωである場合は殆ど無い。
従来技術の設計法を小型の円偏波受信モジュールの設計に適用すると、トランジスタとアンテナの間に良好な円偏波状態を維持する第一の最適インピーダンスと良好な雑音指数を維持する第二の最適インピーダンスを変換する整合回路が必要不可欠となる。この整合回路を現実の素子で実現しようとすると、該素子自体が有する抵抗成分に起因する熱雑音の混入を避けることが出来ず、結果的に円偏波受信モジュール全体としての雑音指数は劣化してしまう。
また、現行の衛星通信、たとえばGPS(グローバルポジショニングシステム)等、で用いられているマイクロ波の領域では該整合回路の実現に1/4内外の伝送線路の導入が通常必要となり、同伝送線路の電気長が数cmオーダーとなるので、該整合回路自体の寸法が大きくなり、携帯可能な小型無線機器への搭載を考えるとき極めて不利な条件となる。この課題は本出願人が検討中の設計法をさらに修正して、トランジスタが良好な雑音指数を呈するインピーダンスとアンテナが良好な円偏波放射が可能となるインピーダンスがお互いに複素共役の関係となるように、細幅導体線路の集合を規定すべく、同集合を探索して行くことによって克服することが可能となる。
アンテナを使用波長に比べて著しく小型化するということはアンテナから放射可能な電磁波の量が減少することになるので、アンテナのQ値は上昇する。Q値の高いアンテナは本質的にダンピングファクターを有する共振特性をそのインピーダンス特性に持つので、そのような小型のアンテナでは有限の値を持つ正負の符号を有するリアクタンス成分を容易に実現できることになる。
現行の半導体トランジスタではその雑音指数を最適化する負荷インピーダンスは有限のリアクタンス成分を有することが一般的で、本発明からなる円偏波受信モジュールの設計においては、実際に良好な円偏波状態を維持するアンテナのインピーダンスを良好な雑音指数を維持するトランジスタのインピーダンスの複素共役となるような状態を、使用波長の1/8〜1/4波長といった小型の寸法で作り出すことが可能となる。
トランジスタの選択は、低雑音特性を呈する入力インピーダンスが有限のリアクタンス値を有すればよいので、電界効果型トランジスタも選択可能であり、本発明からなる分布位相型円偏波モジュールが使用される周波数帯に依存して、シリコン、シリコン・ゲルマ、化合物系等、妥当な半導体材料により製造されたトランジスタの選択をすれば良い。たとえば1.5GHzの周波数を用いるGPSでは、電界効果型トランジスタの一種であるHEMTを用いることが可能で、HEMTの同周波数帯での低雑音特性を呈する入力インピーダンスは有限の正のリアクタンス値をもつので、分布位相型アンテナは給電点インピーダンスのリアクタンスが不の有限値を持つ条件を課して、良好な軸比を有する矩形導体の集合を探索すればよい。実際、この探索は可能で、使用電磁波の波長の1/8強の寸法で、探索が成功裏に終了する。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
本発明の一実施例を図1を用いて説明する。図1は本発明からなる分布位相型円偏波受信モジュールの一実施例の電気的構造を示す等価回路図である。
図示した円偏波アンテナ1は、物理構造としては複数の細幅導体を集合したものである。この円偏波アンテナ1の電気特性を示す等価回路は、複数の伝送線路2の結合で表現される。
本発明の分布位相型円偏波受信モジュールでは、この円偏波アンテナ1が伝送線路2の一つの端点となる給電点4においてトランジスタ回路9と結合している。そのトランジスタ回路9は自身の構成要素にバイポーラトランジスタ3を含んでいる。そのバイポーラトランジスタ3のベースには、ベースの直流電位を決定するバイアス抵抗11および12が結合されており、一方のバイアス抵抗11は電源供給端子5に接続され、他方のバイアス抵抗12は接地電位に接続されている。また、バイポーラトランジスタ3のエミッタには直流帰還抵抗13およびバイパスコンデンサ8が接地電位との間に並列に挿入されている。また、バイポーラトランジスタ3のコレクタには、負荷抵抗14が給電端子との間に挿入され、且つ直流カットコンデンサ7を介して信号出力端子6が結合されている。
円偏波アンテナ1のインピーダンス特性は、伝送線路2の結合トポロジーで表現可能であり、該トポロジーと該伝送線路2の各々の長さは、円偏波アンテナ1が良好な円偏波条件を満たすように決定される。
トランジスタ回路9は一般的な増幅回路であり、給電点4から該トランジスタ回路9に入力される円偏波アンテナ1が受信した高周波信号は、その振幅が増幅され信号出力端子6から出力される。トランジスタ回路9を増幅器として動作させるためには外部から直流電力の供給が必要で、該直流電力は電源供給端子5より供給される。一般にマイクロ波帯の高周波領域では、トランジスタ3が良好な雑音指数を維持することが出来る該トランジスタ3の入力インピーダンスの領域は限定され、たとえば図2のスミス図表の破線等高線HTで表現されるように、最適な一点STを中心に非同心円的分布を呈する。
すなわち、トランジスタの入力インピーダンスとその入力インピーダンスにおけるNFを測る。スミス図表は実現し得る全てのインピーダンスを最外周円の中に射影しているので、特定のNFを示すインピーダンスを順次スミス図表にプロットしていくと、破線等高線HTのように楕円が描かれる。NFの値が小さくなるにつれ、楕円の周囲長が短くなり、しだいに一点に収斂する。その一点が最適な一点STとなる。
本発明からなる、分布位相型円偏波アンテナは図2の良好な雑音指数を呈するインピーダンス領域の共役領域にその給電点4におけるインピーダンスが設定される。このため、円偏波アンテナ1とトランジスタ回路9は給電点4において、良好なインピーダンス整合条件が形成され、同アンテナ1が捕獲した電磁波エネルギーを極めて効率よくトランジスタ回路9に転送し、同回路9で効率よく増幅される。
本実施例では、アンテナ1とトランジスタ回路9の間に、いかなるインピーダンス整合回路も必要としないために、同整合回路を必要とする従来技術の場合と比べて、円偏波受信モジュールを小型化することが可能であるのみならず、同整合回路を形成する素子が有する抵抗成分が発する熱雑音も存在しないので、極めて良好な雑音特性を実現でき、低い雑音指数を維持しつつ、効率よい円偏波の電磁波に重畳されている高周波信号を増幅させることが可能となる。
本実施例の円偏波アンテナ1の設計では、図3に示されるように矩形導体100で構成される導体平板21を、該導体平板21の構成要素である異なる矩形導体100の間に空隙を設け同空隙を給電点4として該異なる細幅導体101の部分で給電を行う。導体平板21を構成する複数の矩形導体100は互いに隣接する矩形同士で細幅導体101を形成する。同一の矩形導体100が複数の異なる細幅導体101の構成要素となる場合がありえる。
本発明からなる分布位相型円偏波受信モジュールは、一つの平面(仮想的な平面である)上に、一つの給電点4と、二次元的に分布する概略一次元的電流分布を有する複数の細幅導体101で構成される細幅導体群である導体平板21が形成されている。
細幅導体101上にはその長手方向に高周波電流が誘起されるが、本実施例では、導体平板21に属する全ての細幅導体101に誘起する電流の導体平板21上に仮想的に規定した直交する2軸に対する射影のベクトル和が、該直交する2軸に関して振幅が概略等しく、位相が概略90度の差を持つように複数の矩形導体100が導体平板21を形作るように配置されている。図3の実施例では、給電点4は構造上円偏波アンテナ1上に形成され、該給電点4とトランジスタ回路9とは信号線10を介して結合され、円偏波アンテナ1が捕獲した電磁波エネルギーは該信号線10を通じてトランジスタ回路9に入力される。
図3の円偏波アンテナに関する矩形導体の集合である導体平板の、具体的な構造を決定するアルゴリズムを図4のフローチャートを用いて説明する。
まず、図4の手順をおおまかに説明する。あらかじめ導体平板が一つの矩形導体板である場合を想定する。想定した一つの矩形導体板を微小の正方小領域に仮想的に分割する。次いで、各正方小領域のひとつひとつを導体平板を構成する矩形導体として残存させるか除去するかの2状態に決定する。この決定は計算機によってランダムに行う。このような正方小領域の残存及び除去により、アンテナの候補パタンを生成することができる。そして、該候パタンごとに、給電の候補点を該正方小領域の内辺について一通りすべて設定し、候補パタンのアンテナ特性(給電点でのトランジスタ回路の入力インピーダンスのリアクタンス値の共役値と遠方放射界の軸比)を計算する。同共役値・軸比共に許容範囲に収まっている候補パタンを分布位相型円偏波アンテナとして採用する。
図4の手順を詳しく説明する。
まず、ステップS1で、微小領域残存率Rを読み込む(S1)。なお、分割平面上の正方小領域の微小領域残存率Rはランダム除去操作の際に予め決定しておくものとする。
ステップS2で、分割平面寸法W×Hを読み込む。なお、便宜上、図3に示すようにW,Hを定義する。すなわちW,Hは、導体平板21の寸法であり、互いに直交する。
ステップS3で、微小領域寸法w×hを読み込む。図3の右に取り出して示されるように、w,hは、矩形導体100の寸法であり、互いに直交する。
さらに、ステップS4で、許容判断値として、共役リアクタンスCX、許容リアクタンス誤差許容値TCX、振幅比許容値Tα、位相差許容値Tσをそれぞれ読み込む。
次に、ステップS5で、分割平面の微小領域のインデックス化を行う。インデックス化とは、分割平面の中に存在する複数の微少量域の各々に通し番号を振ることである。ここでは、
番号i;1〜N[N=W/w × H/h] (1)である。
ステップS6で、微小領域ランダム残存計算を行う。その計算式は
r(i)=0or1;1残存,0除去i (2)
である。また、
M=NUM(i) for r(i)=1,M/N=R (3)
である。ここで、式(2)は、r(i)の値は1あるいは0をとり、r(i)の値が1であればi番目の微小領域を残存させ、r(i)の値が0であればi番目の微小領域を除去することを示している。また、式(3)は、r(i)の値が1であるiの集合の要素の総数をMとして、M/Nの値が常にRであるように維持することを示している。
次に、ステップ7で、給電点順次設定を行う。その計算式は、
fj:1〜L[L=(W/w−1)×H/h+W/w×(H/h−1)] (4)
である。ここで、fjは給電点の存在する位置に番号を振ったものの各々(通し番号)である。式(4)は、与えられたW,w,H,hによってfjの取り得る値の上限を示している。
次いで、ステップS8では、アンテナインピーダンスを計算する。これにより、給電点インピーダンスP+jXが求まる。
さらに、ステップS9では、微小領域複素電流を計算する。すなわち、微小領域毎の縦方向複素電流Ih(r(i))及び横方向複素電流Iw(r(i))を求める。
次いで、ステップS10で、複素電流ベクトル和の計算を行う。この計算では、直交する二方向(w方向とh方向)の振幅比α
α=|ΣIh(r(i))|/|ΣIw(r(i))|) (5)
と、位相差δ
δ=∠ΣIh(r(i))−∠ΣIw(r(i)) (6)
とを計算する。
次に、ステップS11では、ステップS10で求めた振幅比αと、ステップS8で求めた給電点インピーダンスのリアクタンス成分Xと、ステップS4で読み込んだ共役リアクタンスCX、許容リアクタンス誤差許容値TCX、振幅比許容値Tαとを用いて、次の条件式(7)が真か偽か判定する。
|CX−X|<TCX∩|α−1|<Tα∩|δ−90|<Tδ (7)
条件式(7)が偽(No)であればステップS6に戻る。ステップS6に戻るとr(i)がランダム的に変化する。こうしてステップS6〜S10の計算をやり直すことになるので、振幅比α、抵抗成分Pが違ってくる。よって、ステップS11の結果が変わってくる。
条件式(7)が真(Yes)であれば、終了する。条件式(7)が真ということは、直交する二軸に沿った放射電磁波の振幅が互いに概略等しいことであって、かつアンテナの入力インピーダンスが高周波回路の入力インピーダンスと整合していることであって、かつ直交する二軸に沿った放射電磁波の位相差が概略90度に等しいということである。
以上のように図4のフローチャートに従って計算をすると、図3の円偏波アンテナに関する矩形導体100の集合である導体平板21の具体的な構造を決定することができる。
本設計手法によれば、導体が部分的に削除された微細にパタン化された、電磁波の放射・捕獲に寄与する導体平板上を流れる誘起電流のパスを人為的に操作できるため、従来技術に見られるパタン化されていないあるいは、一部単純なパタン化が施されている導体平板を用いる場合に比べて、円偏波を生成する必要条件である90度位相差を持つ誘起電流の存在をより小さい寸法の中で実現可能となる。このため、従来技術のアンテナと比べて小型の寸法を有する円偏波アンテナの設計が可能となる。
本発明の他の一実施例を図5を用いて説明する。図5は本発明からなる分布位相型円偏波アンテナの他の一実施例の構造を示す図であり、図5(a)は鳥瞰図、図5(b)および図5(c)は図5(a)に示されているA方向、B方向からみた側面図である。図3の実施例と異なる点は、矩形導体100で構成される第二の導体平板22が、導体平板21と対向して設置され、導体平板21と第二の導体平板22を電気的に結合する該矩形導体100と同程度以下の寸法を有する結合導体33を具備することである。
本実施例によれば、導体平板21と第二の導体平板22および結合導体33によって実現される、本アンテナ構造上に実現可能な一つの矩形導体100から別の矩形導体100に至る電気長が、単一の導体平板21を有するアンテナ構造に比較して長くとれるので、円偏波アンテナを設計する際の必要条件である、お互いに90度の位相差を持つ誘起電流の存在を、より小さなアンテナ寸法において異なる該矩形導体100の上で実現できるので、円偏波アンテナの寸法を小さく出来る効果があり、このために本発明からなる分布位相円偏波受信モジュールを小型化する効果がある。
電気長が長くとれる理由は、単一の導体平板21のみ場合は、その単一の導体平板に沿った経路で電気長をとるしかないので、電気長は導体平板の寸法以上には長くはできないが、複数の導体平板21,22があると該複数の導体平板21,22を繋ぐ導体板33を経由して複数の導体平板21,22にわたる長い経路で電気長をとることができるからである。
本発明の他の一実施例を図6を用いて説明する。図6は本発明からなる分布位相型円偏波受信モジュールの他の一実施例の構造を示す図であり、図5の実施例と異なる点は、一枚の矩形導体板である、第三の導体平板35が第二の導体平板22に対し導体平板21とは異なる方向で対向し設置され、該第三の導体平板35の一部と該第二の導体平板の一部が第二の結合導体36によって電気的に結合されており、トランジスタ回路9が第三の導体平板35に対して第一の導体平板21が位置する方向と反対の方向に位置していることである。
本実施例に拠れば、図5の実施例からなる分布位相型円偏波受信モジュールを、回路基板に実装するさいの同回路基板の受信モジュールの構成要素であるアンテナに対する電磁気的作用を低減することが可能で、回路基板実装後のアンテナ特性の変化を修正するための調整後工程を省くことが出来、本発明の分布位相型円偏波受信モジュールを搭載した無線機器の製造コストを削減する効果を有する。
つまり、回路基板が有する有限大の接地導体によって、分布位相型円偏波受信モジュールが発生する不要な電磁波を遮蔽する(アンテナに到達するのを防ぐ)ことが可能になる。
本発明の他の一実施例を図7を用いて説明する。図7は本発明からなる分布位相型円偏波受信モジュールの他の一実施例の構造を示す図であり、図6の実施例と異なる点は、導体平板21と第二の導体平板22の間が、誘電体37によって充填されていることである。
本発明の分布位相型円偏波受信モジュールでは、導体平板21と第二の導体平板22の間に電磁界エネルギーが集中して存在するので、この部分に誘電体を挿入することでアンテナ動作に関与する電磁波の波長を短縮することができ、結果としてアンテナ構造を縮小する事ができる。このため、図6の実施例からなる分布位相型円偏波受信モジュールの寸法を小型化する効果を有する。
本発明の一実施例を図8を用いて説明する。図8は本発明からなる分布位相型円偏波受信モジュールの一他の実施例の構造を示す図であり、図7の実施例の分布位相型円偏波受信モジュールの信号出力端子5と電源供給端子6の間に交直流分離用コンデンサ41が設置され、信号出力端子6に同軸ケーブル40の心線が結合し、該同軸ケーブル40の外導体が分布位相型円偏波受信モジュールの接地電位と結合され、該同軸ケーブル40の他の一端が外部接続用給電点44となる。
本発明によれば、電源供給端子5及び信号出力端子6を同軸ケーブル40によって外部(すなわち外部接続用給電点44)に引き出すことが可能となるので、アンテナとアンテナに高周波電力を供給する高周波回路の無線機器内での配置の自由度が増す効果があり、分布位相型円偏波受信モジュールへの電源供給を同軸ケーブルによって実現可能なので、分布位相型円偏波受信モジュールに電源を供給する新たな電線の追加を不要とするので、本発明の分布位相型円偏波受信モジュールと同モジュールからの信号を受ける無線機器とを結合するハードウエアの簡略化にも効果を示す。
図8の分布位相型円偏波受信モジュールをさらに説明すると、信号出力端子6に交直流分離用コンデンサ41の一端が結合し、その交直流分離用コンデンサ41の他の一端と電源供給端子5が同時に同軸ケーブル40の一端に接続され、同軸ケーブル40の他の一端が外部信号送出端子と電源供給用外部端子を兼ねている。
本発明の他の一実施例を図9を用いて説明する。図9は本発明からなる分布位相型円偏波受信モジュールの他の一実施例の構造を示す図であり、図3の実施例と異なる点は、一枚の矩形導体板である、第三の導体平板35が導体平板21と対向して設置されており、トランジスタ回路9が第三の導体平板35に対して第一の導体平板21が位置する方向と反対の方向に位置していることである。
本実施例に拠れば、図3の実施例からなる分布位相型円偏波受信モジュールを、回路基板に実装するさいの同回路基板の受信モジュールの構成要素であるアンテナに対する電磁気的作用を低減することが可能である。つまり、回路基板が有する有限大の接地導体によって分布位相型円偏波受信モジュールが発生する不要な電磁波を遮蔽する(アンテナに到達するのを防ぐ)ことが可能になる。よって、回路基板実装後のアンテナ特性の変化を修正するための調整後工程を省くことが出来、本発明の分布位相型円偏波受信モジュールを搭載した無線機器の製造コストを削減する効果を有する。
また、トランジスタ回路9を該第三の導体平板35を挟んで、円偏波アンテナ1の実態である導体平板21とは異なる方向に、信号線10を該第三の導体平板35に空孔を設けて同空孔を貫いて電気的に接触することなく設置することも出来る。この場合は、トランジスタ回路9に対する円偏波アンテナ1の高周波的遮蔽が可能となるので、トランジスタ回路9の動作を安定にさせる効果が生じる。
本発明の他の一実施例を図10を用いて説明する。図10は本発明からなる分布位相型円偏波モジュールの他の一実施例の構造を示す図であり、図7の実施例の分布位相型円偏波モジュールを回路基板19上に設置した構造となっている。該回路基板19のアース電位に第三の導体平板35が電気的に接続される。図示は省略してあるが、分布位相型円偏波モジュールの信号出力端子6および電源供給端子5は回路基板19に別途実装される、高周波回路および電源回路に接続される。
本実施例によれば、本発明からなる分布位相型円偏波モジュールを設計する際に、回路基板19の電磁気的効果を組み込むことが可能で、そのような円偏波アンテナ1の実態である導体平板21および第二の導体平板22を構成する矩形導体の集合の探索手法を用いることで、分布位相型円偏波モジュールを回路基板等に装着した際の特性の変化を予め繰り込んだアンテナ探索が実現され、分布位相型円偏波モジュールの無線機内実装時における特性劣化を抑制した設計をすることが可能となる。
本発明の他の一実施例を図11を用いて説明する。図11は本発明からなる分布位相型円偏波モジュールを搭載する一実施例の通信装置の構成を示す図である。
この通信装置には、折り曲げ型表面筐体121に、スピーカ122、表示部123、キーパット124、マイク125が搭載されている。折り曲げ型表面筐体121に収納されるキーパッド駆動回路、電源回路等が搭載された第1の回路基板126と第2の回路基板127とがフレキシブルケーブル128で結合されている。
その第2の回路基板127の上に、ベースバンド或いは中間周波回路部129および本発明からなる高周波モジュール135が搭載され、該ベースバンド或いは中間周波回路部129と高周波モジュール135の信号および電源を結合する接地導体パタン130および131が形成されている。
これら、第1の回路基板126と第2の回路基板127を電池132と共に第1の裏面筐体133と第2の裏面筐体134とに収納する。この構造で特徴的なことは、本発明からなる高周波モジュール135が第2の回路基板127をはさんで表示部123あるいはスピーカ122の反対方向に位置することである。
本実施例に拠れば、単一あるいは複数の無線システムのサービスを享受する無線端末に対して、円偏波を用いる新たな無線サービスを提供できる能力を、大幅な寸法増加を蒙ることなく付与可能となるので、該無線端末使用者に対して、収納・持ち運び時の利便性を維持しつつ、提供サービスの向上を実現する効果がある。
本発明の他の一実施例を図12を用いて説明する。図12は本発明からなる分布位相型円偏波モジュールを搭載する他の一実施例の通信装置の構成を示す図である。この形態では、回路基板136を境にして表面筐体141にスピーカ122、表示部123、キーパット124、マイク125が搭載される。その回路基板136上(表面筐体141側の面でも裏面筐体143側の面でもよい)に、ベースバンド或いは中間周波回路部129が搭載される。また、回路基板136上に、そのベースバンド或いは中間周波回路部129と高周波モジュール135の信号および電源を結合する接地導体パタン130および131が形成される。さらに、回路基板136上かつ裏面筐体143側の面に、本発明からなる高周波モジュール135が搭載される。その高周波モジュール135は電池132と共に裏面筐体143に収納される。
この構造で特徴的なことは、本発明からなる高周波モジュール135が該高周波モジュール135が搭載される回路基板136をはさんで表示部123あるいはマイク125あるいはスピーカ122あるいはキーパッド124の反対方向に位置することである。つまり、高周波モジュール135とスピーカ122等とで回路基板136を挟む配置となっている。
本実施例に拠れば、図11の実施例と同様に、該無線端末使用者に対して、収納・持ち運び時の利便性を維持しつつ、提供サービスの向上を実現する効果がある。また、図11の実施例と比較すれば、回路基板および筐体を一体に製造できるので、端末体積の小型化、組立工数の削減による製造コスト低減の効果がある。
本発明の分布位相型円偏波モジュールの回路構成図である。 本発明の分布位相型円偏波モジュールの構成要素であるトランジスタの雑音特性図(スミス図表)である。 本発明の分布位相型円偏波モジュールの要素構造と構成を示した斜視図である。 本発明の分布位相型円偏波モジュールの円偏波アンテナ構造探索フローチャートである。 (a)本発明の分布位相型円偏波モジュールの要素構造と構成を示した斜視図であり、(b)、(c)は側面図である。 本発明の分布位相型円偏波モジュールの構造図である。 本発明の分布位相型円偏波モジュールの構造図である。 本発明の分布位相型円偏波モジュールの構造図である。 本発明の分布位相型円偏波モジュールの構造図である。 本発明の高周波モジュールを搭載した回路基板の構成図である。 本発明の高周波モジュールを搭載した携帯無線端末の構成図である。 本発明の高周波モジュールを搭載した携帯無線端末の構成図である。
符号の説明
1 円偏波アンテナ
2 伝送線路
3 トランジスタ
4 給電点
5 電源供給端子
6 信号出力端子
7 直流カットコンデンサ
8 バイパスコンデンサ
9 トランジスタ回路
10 信号線、
11、12 バイアス抵抗
13 エミッタ抵抗
14 負荷抵抗
19 回路基板
21 導体平板
22 第二の導体平板
33 結合導体
35 第三の導体平板
36 第二の結合導体
37 誘電体
40 同軸ケーブル
41 交直流分離用コンデンサ
44 外部接続用給電点
121 折り曲げ型表面筐体
122 スピーカ
123 表示板
124 キーパッド
125 マイク
126 第一の回路基板
127 第二の回路基板
129 ベースバンド或いは中間周波回路部
130 接地導体パタン
132 電池
133 第一の裏面筐体
134 第二の裏面筐体
135 分布位相型円偏波モジュール
136 回路基板
141 表面筐体
143 裏面筐体

Claims (8)

  1. 予め与えられたアンテナが占めるべき平面状の領域を小領域に分割し、この小領域と同じ大きさの矩形導体を該領域に複数配置し、該配置された矩形導体を集合してなり概略一次元的電流分布を有する細幅導体を複数配置し、該配置された細幅導体を集合してなる第一の細幅導体群と、該第一の細幅導体群と同一平面上に形成された給電点と、該給電点に接続されるトランジスタとを有する分布位相型円偏波受信モジュールであって、
    上記第一の細幅導体群と対向して配置されると共に上記第一の細幅導体群と第一の結合導体を介して電気的に結合された、概略一次元的電流分布を有する複数の細幅導体で構成される第二の細幅導体群を有し、上記第一の細幅導体群と第二の細幅導体群上に規定される互いに直交する二方向に対する該細幅導体上に誘起する電流分布の各々の複素ベクトル加算値が、振幅において概略等しく、位相において概略90度の位相差を呈し、
    上記給電点は、アンテナの入力インピーダンスが上記トランジスタの入力インピーダンスの複素共役となる位置に設けられていることを特徴とする分布位相型円偏波受信モジュール。
  2. 請求項記載の分布位相型円偏波受信モジュールであって、上記第一の細幅導体群と上記第二の細幅導体群との間の空間が誘電体で充填されていることを特徴とする分布位相型円偏波受信モジュール。
  3. 請求項1又は2記載の分布位相型円偏波受信モジュールであって、上記給電点を境にトランジスタ側と細幅導体群側に有限のリアクタンス成分が存在し、両者のリアクタンス成分がお互いに異符号の同値を持つことを特徴とする分布位相型円偏波受信モジュール。
  4. 請求項1乃至3いずれか記載の分布位相型円偏波受信モジュールであって、上記トランジタに電源供給用のバイアス回路を具備することを特徴とする分布位相型円偏波受信モジュール。
  5. 請求項記載の分布位相型円偏波受信モジュールであって、電源供給端子と信号出力端子を具備することを特徴とする分布位相型円偏波受信モジュール。
  6. 請求項1乃至5いずれか記載の分布位相型円偏波受信モジュールであって、同モジュールの構造が有限の接地電位を有する導体板の上に形成されることを特徴とする分布位相型円偏波受信モジュール。
  7. 請求項5又は6記載の分布位相型円偏波受信モジュールであって、上記信号出力端子に交直流分離用コンデンサの一端が結合し、該交直流分離用コンデンサの他の一端と上記電源供給端子が同時に同軸ケーブルの一端に接続され、該同軸ケーブルの他の一端が外部信号送出端子と電源供給用外部端子を兼ねることを特徴とする分布位相型円偏波受信モジュール。
  8. 請求項1乃至7いずれか記載の分布位相型円偏波受信モジュールを搭載した携帯無線機器。
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