JP3282082B2 - 円偏波用線状アンテナ - Google Patents

円偏波用線状アンテナ

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JP3282082B2 JP06856592A JP6856592A JP3282082B2 JP 3282082 B2 JP3282082 B2 JP 3282082B2 JP 06856592 A JP06856592 A JP 06856592A JP 6856592 A JP6856592 A JP 6856592A JP 3282082 B2 JP3282082 B2 JP 3282082B2
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裕一 村上
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q11/00Electrically-long antennas having dimensions more than twice the shortest operating wavelength and consisting of conductive active radiating elements
    • H01Q11/12Resonant antennas
    • H01Q11/14Resonant antennas with parts bent, folded, shaped or screened or with phasing impedances, to obtain desired phase relation of radiation from selected sections of the antenna or to obtain desired polarisation effect

Landscapes

  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Waveguide Aerials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、円偏波用アンテナに関
するものであり、特に、平面的で薄形の円偏波用線状ア
ンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、円偏波用アンテナとして、ヘリカ
ルアンテナ、クロスダイポールアンテナ、及びパッチア
ンテナ等が知られている。近年、自動車等の移動体通信
において、円偏波用アンテナが必要となってきたが、外
部に突起物を設けない形状のアンテナとすることが要求
されている。
【0003】こうした用途に対するアンテナとして、誘
電体基板を使用するパッチアンテナが知られているが、
薄形、小形、軽量とするためには、高価なテフロン基板
等が必要であり、性能は満足するものの、高コストとな
っている。また、ヘリカルアンテナは線状アンテナであ
るが薄形では実現できにくい。さらに、クロスダイポー
ルアンテナでは、二点給電を行なうために、電力分配器
及び移相器が必要であり、高コストとなっている。
【0004】従来のこの種の円偏波用アンテナに関連す
るものとして、特開昭61−252701号公報に掲載
の技術を挙げることができる。
【0005】この公報には、全長が約1λのループ導体
に約1/4λの分岐導体を平行に設置し、それらの間隔
を調整することで、円偏波を発生させるアンテナが開示
されている。
【0006】また、この他の円偏波用アンテナに関連す
るものとして、特開平2−214304号公報に掲載の
技術を挙げることができる。
【0007】この公報には、誘電体基板の裏面に接地板
を施し、誘電体基板の表面に円形のループ導体を施した
アンテナに関する技術が開示されており、特に、給電用
同軸線の中心導体をループ導体に設けたL字形素子に直
線的に接続し、外郭導体を接地板に直接的に接続した技
術が示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような、特開昭
61−252701号及び特開平2−214304号公
報に掲載の従来の円偏波用アンテナでは、アンテナが立
体的であった。
【0009】また、前者の公報に記載の円偏波用アンテ
ナでは、実験によると、ループ導体と分岐導体間の間隔
及び反射板からの高さが重要であり、この寸法精度を厳
守しないと良好な特性を維持することができなかった。
しかも、反射板から自立させるための構造物の機械的な
強度、特に、車載等の振動を考慮した場合、実用上の課
題が残っていた。
【0010】一方、後者の公報に記載の円偏波用アンテ
ナでは、アンテナの構造から誘電体基板が必要であり、
通常、高周波特性の良い誘電体基板は高価であり、コス
トダウンが図れなかった。また、線状で構成した場合に
は、ループ途中に摂動素子を付加する必要があり、はん
だ付け等の工程が必要であった。
【0011】そこで、この発明は、アンテナの材料費が
安価な線状アンテナに着目し、アンテナの各構成部品が
安価で、しかも移動体に適した形状の円偏波用線状アン
テナの提供を課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる円偏波用
線状アンテナは、1ターンのエレメントと3/4ターン
のエレメントとからなり、全長が約7/4波長の7/4
ターンループで、かつ、先端が開放した方形のループ導
体と、前記ループ導体の開放した先端から1ターン目に
位置する給電点とを具備するものである。
【0013】
【作用】本発明の円偏波用線状アンテナにおいては、全
長が約7/4波長の7/4ターンループで、かつ、先端
が開放した方形のループ導体の1ターン目に給電点が位
置するものであるから、ループ導体及び給電点を含めて
給電線も同一平面で構成でき、しかもループ途中に摂動
素子を付加する必要がなく、はんだ付け等の工程が不要
である。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明をする。
【0015】図1は本発明の一実施例である円偏波用線
状アンテナを示す正面図である。
【0016】この図のように、本実施例の円偏波用線状
アンテナは、全長7/4波長の7/4ターンループ構造
であり、給電点は開放した先端から1ターン目に位置す
る。即ち、給電端子2a,2bに平行給電を行なうと、
ループ導体であるエレメント3a,3bから円偏波が放
射される構造である。外側のエレメント3aは1ター
ン、内側のエレメント3bは3/4ターンの方形のルー
プであり、内側及び外側の各エレメント3a,3bの平
行となる辺は一定の間隔dが保たれている。なお、内側
のエレメント3bの3/4ターン目(後端)と外側のエ
レメント3aとは所定の間隔d1 となっている。本実施
例では、L=0.27λ0 、d=0.016λ0 、d1
=0.026λ0 として、ループ線径は0.3mmのピア
ノ線を用いている。ここで、λ0 は自由空間波長であ
る。
【0017】この構成の円偏波用線状アンテナの各特性
を図2乃至図6に示す。図2は本発明の一実施例である
円偏波用線状アンテナの電圧定在波比(VSWR)特性
を示す特性図、図3は本発明の一実施例である円偏波用
線状アンテナの軸比特性を示す特性図である。図4は本
発明の一実施例である円偏波用線状アンテナの測定座標
系を示す斜視図であり、図5は本発明の一実施例である
円偏波用線状アンテナのX−Z面の指向性を示す特性
図、図6は本発明の一実施例である円偏波用線状アンテ
ナのY−Z面の指向性を示す特性図である。
【0018】これらの各データから、このアンテナ1は
どの程度の円偏波になっているかがわかる。例えば、軸
比6dB帯域幅は6%以上、半値角120°と良好な円
偏波が得られていることがわかる。また、放射指向性か
らアンテナ1の正面方向で電界が最大値となっているこ
とがわかる。
【0019】次に、本実施例の円偏波用線状アンテナの
装着例について説明する。図7は本発明の一実施例であ
る円偏波用線状アンテナの一装着例を示す斜視図、図8
の(a)は図7の円偏波用線状アンテナのA−A断面の
一例を示す断面図であり、(b)は同じくA−A断面の
他の例を示す断面図である。
【0020】図に示すように、アンテナ1の給電端子2
a,2bに平行な給電線4が接続され、コネクタ5に電
気的に接続されており、この間で所定のインピーダンス
整合が行なわれる。この給電線4は、例えば、図8の
(a)や(b)のようにして配設されている。即ち、
(a)は給電線4をフィルム6に溶着したものであり、
(b)は給電線4をフィルム6に接着フィルム7で挾込
んだものである。こうして、この実施例では、給電線4
もエレメント3a,3b及び給電端子2a,2bと同様
にフィルム6上に平面的に配設される。
【0021】続いて、本アンテナ1の動作原理について
述べる。図9の(a)は本発明の一実施例である円偏波
用線状アンテナの基本形を示す正面図で、(b)はその
平衡系を示す正面図であり、(c)は同じく不平衡系を
示す正面図である。図9の(a)に示されるアンテナ1
を平衡系と不平衡系とに分解すると、各々図9の(b)
と(c)とで表わされる。
【0022】このアンテナ1の平衡系における線路の特
性インピーダンスZ0 は、Z0 =120In(d/a)
[Ω]となる。
【0023】なお、aはエレメントの半径であり、dは
外側のエレメント3aと内側のエレメント3bとの間隔
である。
【0024】一方、不平衡系の電圧にかけられる係数k
は電圧分配率である。左施円偏波を発生させるには、図
9の(c)の電圧が同振幅で90°の位相差を持たせれ
ばよいから、V1 /V0 =−jとなる。
【0025】これを、図9の(b)の伝送線路を介して
実現するには、 L =λ0 /4 Z0 =R/k2 となる。
【0026】なお、Rはループエレメント単体の入力抵
抗である。
【0027】このように、本実施例の円偏波用線状アン
テナは、外側の1ターンのエレメント3aと内側の3/
4ターンのエレメント3bとからなり、全長が約7/4
λ0の7/4ターンループで、かつ、先端が開放した方
形のループ導体と、前記ループ導体の開放した先端から
1ターン目に位置する給電点である給電端子2a,2b
とを備えている。
【0028】即ち、全長が約7/4λ0 の7/4ターン
ループで、かつ、先端が開放した方形のエレメント3
a,3b(ループ導体)の開放した先端から1ターン目
に給電端子2a,2b(給電点)が位置するものであ
る。
【0029】したがって、エレメント3a,3b(ルー
プ導体)及び給電端子2a,2b(給電点)を含めて給
電線4も図7のようにフィルム6上に同一平面で構成で
きるので、平面的な形状の薄形アンテナになり、自動車
等の移動体に適する。また、ループ途中に摂動素子を付
加する必要がなく、はんだ付け等の工程が不要になり、
従来必要とされた高周波特性の良い高価な誘電体基板も
いらないので、簡易な構成で量産性に適した安価な線状
アンテナとなる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の円偏波用
線状アンテナは、所定のループ導体と、給電点とを備
え、全長が約7/4波長の7/4ターンループで、か
つ、先端が開放した方形のループ導体の開放した先端か
1ターン目に給電点が位置することにより、ループ導
体及び給電点を含めて給電線も同一平面で構成できるの
で、平面的な形状の薄形アンテナになり、自動車等の移
動体に適するとともに、ループ途中に摂動素子を付加す
る必要がなく、はんだ付け等の工程が不要になり、高価
な誘電体基板もいらないので、簡易な構成で安価な線状
アンテナとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例である円偏波用線状ア
ンテナを示す正面図である。
【図2】図2は本発明の一実施例である円偏波用線状ア
ンテナのVSWR特性を示す特性図である。
【図3】図3は本発明の一実施例である円偏波用線状ア
ンテナの軸比特性を示す特性図である。
【図4】図4は本発明の一実施例である円偏波用線状ア
ンテナの測定座標系を示す斜視図である。
【図5】図5は本発明の一実施例である円偏波用線状ア
ンテナのX−Z面の指向性を示す特性図である。
【図6】図6は本発明の一実施例である円偏波用線状ア
ンテナのY−Z面の指向性を示す特性図である。
【図7】図7は本発明の一実施例である円偏波用線状ア
ンテナの一装着例を示す斜視図である。
【図8】図8の(a)は図7の円偏波用線状アンテナの
A−A断面の一例を示す断面図であり、(b)は同じく
A−A断面の他の例を示す断面図である。
【図9】図9の(a)は本発明の一実施例である円偏波
用線状アンテナの基本形を示す正面図で、(b)はその
平衡系を示す正面図であり、(c)は同じく不平衡系を
示す正面図である。
【符号の説明】
1 アンテナ 2a,2b 給電端子 3a,3b エレメント 4 給電線 5 コネクタ 6 フィルム 7 接着フィルム

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1ターンのエレメントと3/4ターンの
    エレメントとからなり、全長が約7/4波長の7/4タ
    ーンループで、かつ、先端が開放した方形のループ導体
    と、 前記ループ導体の開放した先端から1ターン目に位置す
    る給電点とを具備することを特徴とする円偏波用線状ア
    ンテナ。
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