JP4379816B2 - 軸−軸受系における不平衡を検出しかつ量的に評価する方法 - Google Patents

軸−軸受系における不平衡を検出しかつ量的に評価する方法 Download PDF

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Description

本発明は、請求項1の上位概念に記載の、軸−軸受系に生じる不平衡を検出しかつ量的に評価する方法に関する。このような方法は、部材−軸受系の寿命を高めるため除去すべき不平衡を回転体が持つ所で、有利に使用することができる。
軸受に作用する力を検出する測定装置をころがり軸受に設けることは一般に公知である。ドイツ連邦共和国特許出願公開第2746937号明細書に示す力測定軸受では、ひずみ計が固定外レースの周囲溝に取付けられ、電気測定ブリッジにおいて他の抵抗と接続されている。伸びに関係して抵抗を変化するこのようなひずみ計の取付け場所を越えて軸受のころがり体がころがると、ほぼ正弦波状の測定信号が発生されて、適当な評価装置で分析可能である。
ころがり軸受へ作用する力を求めるほかに、軸受により受入れられる部材が不平衡を持っているか否か、及びどの範囲に持っているかについての情報が必要である。このような不平衡は、例えば駆動軸では、円筒状軸管の不規則を壁厚により、又は軸管への袖フランジの偏心した取付けにより生じる。更に不規則な溶接継ぎ目も、このような駆動軸における不平衡を生じる可能性がある。従ってこのような不平衡の補償を回避することは、とりわけ経済的に大きい意味がある。なぜならば、このような不平衡は軸受に作用し、そこで不平衡の大きさに応じて、従って質量の不正分布の程度及び回転数に応じて、多少の速さで軸受の永続損傷を生じ、この損傷が最後には機械の全故障を生じる可能性があるからある
このような不平衡を回避するため、回転可能な部材が、その製造過程の終りに、通常は釣合い試験装置に締付けられ、そこで不平衡の存在について検査される。不平衡の場所及びその大きさが確認されると、例えば付加質量(削除質量とも称される)の取付けによるか、又は不平衡を生じる質量の削除により、不平衡をなくすことができる。
製造過程によるこれらの不平衡のほかに、回転可能に支持される物体に、その使用中にも不平衡が生じることがある。例えば汚い製造領域において使用される駆動軸では、時間の経過につれて汚物が軸表面のたまり易い個所にたまり、回転質量の不平衡が現われる。他の場合例えば駆動軸の所で意に反して周期的に滑る物体により、時間の経過につれて駆動軸の表面の特定の個所から材料が除去され、これが同様に回転質量の不均一重量従って不平衡の原因になる。
使用による不平衡が生じる際の欠点は、これらの不平衡が一般に直ちに明白には認められないことである。むしろ通常は、使用によるこのような不平衡が、物体を支持する軸受の1つの故障によって初めて認められる。その場合このような軸受損傷が起こると、軸受を交換するため装置全体をしばしば停止せねばならず、これが操業中止による著しい費用の原因となる。
回転可能に支持される部材の不平衡を検出するため、軸受にあるひずみ計により発生される測定信号を周波数フィルタに通すことは公知であり、このフィルタが輸送周波数を測定信号の変調周波数から分離する。ころがり体がひずみ計を越えて周期的にころがることにより生じる乱されない正弦波測定信号振は搬送周波数とみなされ、不平衡により軸受のセンサに作用する力は変調周波数と称される。
この公知の方法の欠点は、変調周波数の変化の際、例えば部材回転数の変化により、周波数フィルタもそのフィルタ特性を追従せしめられねばならないことである。これはディジタル動作する周波数フィルタにおいてのみ実際に実行可能であるが、かなりの従って時間のかかる計算を伴う。このため特殊な数学関数に基くいわゆる“観察者”がしばしば適応するように追従せしめられる。しかしそこで、使用される分析方法に関して、このような周波数フィルタの追従中になおもっともらしい結果が得られる方法を考慮せねばならない。これは一般に、このようなフィルタが立上り特性を持ち、この機械が求めるべき不平衡に関して検出速度及び検出制度に不利な影響を与えることによって、困難になる。
回転可能に支持される物体の不平衡を検出する別の方法も同様に、前記の振幅変調される測定信号を前提としており、不平衡値周波数偏移の算定がフーリエ変換により行なわれる。しかしフーリエ変換は、平均化プロセスを含んでいるので、部材回転数の急速な変化の際、不平衡を推論させるスペクトル成分の対応を行なうのが困難である。更に値スペクトルの解像度が、変換のために利用可能な時間間隔の長さによって決定される。フーリエ変換による不平衡検出のための測定信号分析は必要な計算段階のため、一般にオフラインでのみ、従って時間遅れを伴ってのみ実施可能である。これは、特に使用により生じる不平衡では不利である。なぜならば、不平衡は全く予測なしに生じ、破壊的な作用で急速に生じるからである。
この背景から出発して本発明の課題は、回転可能に支持される物体の不平衡の発生及び存在を容易かつ速やかに直接見ることなしに確認でき、従って例えば使用により生じる不平衡を速やかにかつ適切に除去し、軸受の損傷を回避できる方法を紹介することである。
この課題の解決策は請求項1の特徴からわかり、本発明の有利な構成及び展開は従属請求項からわかる。
本発明は、圧力に感応して電気抵抗を変化するセンサによる公知の測定軸受の測定信号が、軸受中に支持される部材の不平衡の存在及びこの不平衡の回転周波数を検出するのにも利用できる、という認識に基いている。このような部材は、軸受に、静的な成分及び不平衡の存在する場合動的な成分も持つ荷重を生じる。両方の荷重成分は測定信号に含まれ、静的荷重の信号成分は動的荷重成分に重畳され、従ってセンサ信号の振幅変調を生じる。
振幅変調される測定信号の評価のため、動的振幅変化が更に検査される。測定信号のこの分析の際、この信号から不平衡により生じる測定信号中の振動及びその分散が求められる。続いてこの分散が所定の分散閾値と比較され、閾値の下回りが軸受の重大な不平衡を示唆するものと評価される。
従って本発明は、ころがり軸受に支持される部材の不平衡を定量的に検出する方法に関し、ころがり軸受に設けられて圧縮力に関係して電気抵抗を変化するセンサにより、軸受に作用する静的及び動的な力が測定され、両方の力に共通な周期的測定信号の形で、信号推移を分析するコンピュータへ供給される。この分析において、次の段階が考慮されている。
a)順次に続く多数の周期に対して、特定の周期の測定信号の最大振幅値と最小振幅値の差として測定信号偏移を求め、
b)測定信号に対する軸受に作用する静的な力(Fs)の寄与を一定のオフセットとみなして、このオフセットを測定信号偏移の推移から計算により除去し、
c)時間に関して補間により、段階bにより処理される測定信号偏移から出発して不平衡振動周期を求め、その際不平衡振動周期を、補間される測定信号偏移によって生じ、
d)段階cにより生じる不平衡振動周期の分散を求め、その際不平衡振動周期が閾値分散より小さい分散を持っている時、不平衡の存在を検出する。
この方法過程により、比較的小さい評価装置即ちマイクロコンピュータにより、軸受に受入れられている部材に作用する不平衡が実時間で検出される。従って公知の方法とは異なり、回転可能に支持される部材の非常に小さい不平衡の発生も、非常に早くかつ非常に安価に検出することができる。これは、特に不平衡が使用により突然生じる時に、特に有利である。まさにこのような場合、差し迫った軸受損傷を非常に速く能率的に検出して、回転する部材の停止により回避することができる。こうして軸受故障とそれに続く軸受交換及び万一の製造中止により生じる著しい費用が節約される。その代わりに大抵の場合、例えば支持される軸に連続的に又は突然付着する作動添加材又は製造部分を、機械停止の際軸から除去すれば充分である。
前記センサ又は測定ブリッジの測定信号がオフセットを持つ測定信号である場合、この測定信号が、上述した第1の測定段階の前に、そのオフセット値を除去される。これはなるべく適応帰納的平均値評価により行なわれる。
本発明による方法の別の構成では、更に軸受に作用する静的力の成分から最小及び最大測定信号偏移の推移の除去(方法段階b)が、同様に適応帰納的平均値評価によって行われる。
適応帰納的平均値評価を行うため、式
E{X}(k+1)=E{X}(k)+c[x(k+1)−E{X}(k)] 〔式1〕
が利用され、ここでE{X}(k+1)は得られる算術平均値の期待値を示し、E{X}(k)は得られる算術平均値xの現在の期待値を示し、kは制御変数を表わし、xは測定信号又は測定信号偏移のディジタルサンプル値を表わし、cは適応定数を表わす。
統計的評価のため、不平衡により生じる振動周期の分散平均値形成が行われ、評価される分散平均値のため、適応帰納式
E{X}(k+1)=E{X}(k)+c [x(k+1)−E{X}(k)] 〔式2〕
により行われ、ここでE{X}(k+1)は二次の現在の期待値を表わし、kは制御変数を示し、xは不平衡周期の現在求められる値を示し、cは適応定数を示す。
軸受に回転可能に支持される部材における不平衡の場所は、本発明による方法によって、ころがり軸受におけるセンサの空間的配置がわかっている場合、不平衡により生じる動的測定信号振幅の現われる時点が、部材における不平衡の場所を表示することによって行われる。
添付図面に示されている具体的な実施例により本発明が説明される。
図1は固定外レース2及び回転可能な内レース3を含む測定軸受1を示し、これらのレースの間にころがり体4が設けられている。内レース3は円柱状部材5を受入れて支持し、外レース2の外側には測定ブリッジ6,7,8,9のセンサが取付けられ、圧縮力に関係してその電気抵抗を変化する。測定ブリッジ6,7,8,9のセンサは、この実施例では伸びに関係する抵抗であり、互いに公知のように接続されている。しかし圧電式圧力センサも有利に使用可能である。図1の測定ブリッジの配置は1つの実施例であり、任意に変更しかつ/又は測定ブリッジの数を変えることができる。
測定ブリッジ6,7,8,9の出力信号は、なるべく外レース3に取付けられるマイクロコンピュータとして構成されている評価装置10へ送られる。評価装置10は測定ブリッジ6,7,8,9の出力信号からそれぞれ値を求め、これらの値から個々に実時間で、回転可能に支持される部材5における不平衡の発生又は存在を推論することができる。しかし評価装置10が計算作業の一部のみを行い、これに関する中間値を、軸受1外に設けられかつデータ導線を介して評価装置10に接続されている強力なコンピュータ11へ送ることも可能である。いずれの場合も、評価装置10,11を使用して本発明による方法によって、回転可能に支持される部材5の不平衡を検出して表示することができる。
図2に示すように、なるべく固定外レース3に設けられる測定ブリッジ6,7,8,9は、ころがり体4がその取付け場所を越えてころがる際、ほぼ正弦波状の測定信号を発生し、10kNの静的力Fsの場合この測定信号の特有の変化が、時間に関してこの図に示されている。部材5に不平衡が生じると、信号推移は、振幅がすべて同じ最大値又は最小値に達しないことを表わす。最小振幅値と最大振幅値とのそれぞれの相違は、不平衡により生じかつこの例では0.25kNの力Fnが内レース3及びころがり体4を介して外レース2へ伝達されることに帰因する。その際動的な不平衡力Fuと静的な支持力Fsとが重畳され、静的な支持力は、垂直下方へ向く重力のため、部材5が平衡せしめられるか又は回転しない場合にも、軸受1従って測定ブリッジ8に作用する。従って力のこの重畳Fs+Fuは原則的に検出可能であり、測定技術的に評価可能である。
図2の信号推移が示すように、この信号推移は、オフセットを補償されない測定ブリッジを持つ測定装置の使用により生じた約2μVのオフセット値を重畳されている。従って測定信号の検出後次の方法段階において、この測定信号は前記のオフセット値を除かれる。既にオフセットを補償された測定信号を供給するセンサ又は測定装置が使用される時、この方法段階はなくてもよい。
オフセット補償を準備するため、図2に示す測定信号がまずディジタル化されて、オンラインで段階的にディジタル測定信号値に、適応帰納的平均値評価を受けさせる。その際加えられるディジタル値は、時間的に遅いディジタル値から得られる平均値で重み付けされる。
“適応帰納的平均値評価”という概念は、最初の平均値計算の結果値が次の平均値の計算に関係せしめられることを意味している。これは、電子評価装置10,11に大きい記憶能力及び計算能力を持たせる必要なしに、それぞれ1つの新しいサンプル値のみに基いて信号振幅の一貫した評価を可能にする。
従って得られる算術平均値を求めるため、帰納的基本式
E{X}(k+1)=E{X}(k)+c[x(k+1)−E{X}(k)] 〔式3〕
が利用され、ここでE{X}(k)は得られる算術平均値xの現在の期待値を示し、kは制御変数を表わし、xは測定信号のディジタルサンプル値を表わし、cは適応定数を表わす。評価される現在の平均値E{X}(k)は、各サンプル時点に、センサ信号の現在のサンプル値から差し引かれるので、図3に示すようにオフセットを除去された信号推移が生じる。
適応定数cは、1より小さく0より大きい値であり、いわゆる適応速度の式
t={1/c −1/2}・T 〔式4〕
から計算可能である。ここでtは許容される誤差割合で真の平均値がどれ位速く検出可能であるかを示し、Tは2つの隣接するサンプル値の時間的間隔を表わす。
続いていわゆる信号推移、従って振動周期中において測定信号の最大及び最小の振幅値が周期毎に求められる。その際測定信号の現在のサンプル値が以前のサンプル値と比較される。負から正への符号変化の際、評価装置においてレジスタmax_wertが、1周期の最大値を記憶するため0にセットされる。それから次の比較計算において、サンプル値がレジスタ内容より大きいと、新しいサンプル値がこのレジスタmax_wertに記憶される。こうして正から負への測定信号の新たな符号変化が行われるまで、最大値のためのレジスタ内容が、常に大きくなる正の振幅値により更新される。この時点に正の半扱の最大値が、測定される測定信号の周期において確実に求められている。
それに続いて同じように、測定信号の次の負の半波の最小値min_wertが求められる。負から正への符号変化が行われた後、記憶されている最大値と最小値との差から、求められる周期の信号偏移、従って測定個所に加わる全力、即ち不平衡により生じる動的成分Fuと静的成分Fsから構成されている全力が計算される。オフセット補償のためのこの過程は時間にわたって連続的に継続される。こうして信号偏移又は全力Fs+Fuの振幅が、例として図4に示されている測定信号の各周期において求められる。
不平衡の存在を検出するため、次の段階において、オフセットを除かれた図4による信号偏移の推移から、この場合第2のオフセット値とみなされる静的力Fsの成分が求められる。この第2のオフセット値は、図4に示す例では、ほぼ1μVの値の所にあり、この値の周りに動的信号偏移値が変動している。更新された適応再帰的平均値計算により、不平衡の影響を受けるこれらの測定信号偏移値が、上記の式〔式1〕に従ってこの第2のオフセット値を除かれると、零点の周りにおける振動の図5に示す推移が得られ、この場合の周期は、不平衡の存在する際、回転可能に支持される部材5の回転数に関係している。
図5による不平衡振動のこの振幅推移の続いて行われる補間は、図6に示す振動周期分布を生じる。個々の周期の分布が小さい統計的分散を持つ値に結び付き、この値が更に実際の部材回転数に関係していると、それから不平衡の存在が確実に確認可能である。この例では、不平衡が存在することを前提とすることができる。
一層よい理解のため、計算モデルにおいて時間方向における補間の際、図5によるサンプル値の先端が連続的な線を描き、この曲線と横座標又は零線との交差から、三数法計算により、交差点の前及びこの交差点の後における最後の正のサンプル値の振幅値と時間値から、周期が計算される。
図6に示す計算値の続いて行われる統計的評価により、図5からの不平衡周期の分散が得られる。分散の得られる平均値は、帰納的基本式
E{X}(k+1)=E{X}(k)+c [X(k+1)−E{X)(k)] 〔式5〕
により計算され、ここでE{X}(k+1)は二次の現在の期待値を表わし、kは制御変数を示し、xは不平衡周期の現在求められる値を示し、cは適応定数を示す。
計算される周期平均値の周りに大きい分散幅が確認されると、これは、不平衡が存在しないことを示唆し、一方周期値の周りの小さい分散は、回転可能に支持される部材における不平衡を示唆する。図7は例として5つの異なる不平衡検出実験において使用された5つの異なるセンサA〜Fの測定信号の計算された周期平均値を示している。これらの実験において検出された不平衡は異なる強さで際立っているが、前もって経験的に求められた不平衡閾値よりまだ下にある。
本発明による方法によって、非常に小さい不平衡も実時間条件のもとで求めることができたことを示す不平衡測定が行われた。
中に支持される不平衡部材を持つ測定軸受の概略断面を示す。 図1による軸受のセンサの測定信号の推移を示す。 測定装置のオフセット成分を除去した後の測定信号の推移を示す。 図3による測定信号の各周期における測定信号偏移の推移を示す。 図4による測定信号偏移の静的成分だけ除去された振動周期の推移を示す。 時間方向における補間後の図5による振動周期推移を示す。 いわゆるボックスプロットにおいて5つのセンサA〜Eにより求められた不平衡周期の概略図を示す。
符号の説明
1 測定軸受
2 外レース
3 内レース
4 ころがり体
5 部材
6 センサ
7 センサ
8 センサ
9 センサ
10 評価装置、マイクロコンピュータ
11 コンピュータ
A センサ
B センサ
C センサ
D センサ
E 適応帰納的平均値評価の期待値
F センサ
Fs 静的力
Fu 動的力
k 制御変数
c 適応定数
t 適応速度
t 時間
T 2つの隣接するサンプル値の時間間隔
x 測定信号又は測定信号偏移のサンプル値、
不平衡周期の現在求められる値

Claims (7)

  1. ころがり軸受(1)に支持される部材(5)の不平衡を検出する方法であって、ころがり軸受(1)に設けられて圧縮力に関係して電気抵抗を変化するセンサが、測定ブリッジ(6,7,8,9)において、軸受(1)に作用する静的及び動的な力(Fs,Fu)を検出し、両方の力(Fs,Fu)を重畳され従って振幅変調された周期的測定信号の形で、分析のため評価装置(10,11)へ供給するものにおいて、分析が次の段階を含んでいる
    a)順次に続く多数の周期に対して、特定の周期の測定信号の最大振幅値と最小振幅値の差として測定信号偏移を求め、
    b)測定信号に対する軸受に作用する静的な力(Fs)の寄与を一定のオフセットとみなして、このオフセットを測定信号偏移の推移から計算により除去し、
    c)時間に関して補間により、段階bにより処理される測定信号偏移から出発して不平衡振動周期を求め、その際不平衡振動周期を、補間される測定信号偏移によって生じ、
    d)段階cにより生じる不平衡振動周期の分散を求め、その際不平衡振動周期が閾値分散より小さい分散を持っている時、不平衡の存在を検出する
    ことを特徴とする、方法。
  2. 段階aの前にオフセットを持つ測定信号が存在する場合、測定信号がそのオフセット値を除去されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 段階aの前における測定信号のオフセット除去が、適応帰納的平均値評価により行われることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 最小及び最大測定信号偏移の推移からの、段階bにより軸受に作用する静的な力(Fs)の成分の除去が、適応帰納的平均値評価によって行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  5. 適応帰納的平均値評価を行うため、式
    E{X}(k+1)=E{X}(k)+c[x(k+1)−E{X}(k)]〔式6〕
    が利用され、ここでE{X}(k+1)は得られる算術平均値の期待値を示し、E{X}(k)は得られる算術平均値xの現在の期待値を示し、kは制御変数を表わし、xは測定信号又は測定信号偏移のディジタルサンプル値を表わし、cは適応定数を表わすことを特徴とする、請求項3又は4に記載の方法。
  6. 適応定数cが、1より小さく0より大きい値を持っていることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 適応定数cが適応速度の式
    t={1/c −1/2}・T〔式8〕
    から計算可能であり、ここでtは許容される誤差割合で二次の真の期待値がどれ位速く検出可能であるかを示し、Tは2つの隣接するサンプル値の時間的間隔を表わすことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
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