JP4379205B2 - 電磁弁制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、圧力流体の流路に配置された電磁弁の制御技術に関し、詳しくは、電磁弁の凍結対策としての制御技術に関する。
管内を流れる圧力流体の出入りを制御したり、圧力流体の流量を調整したりする手段として電磁弁が用いられている。例えば燃料電池システムでは、燃料電池のアノードオフガスをシステム外へ排出するための排出弁として電磁弁が用いられている。電磁弁はソレノイドにより駆動されるバルブを有しており、バルブをバルブシートから離隔させることで圧力流体の流通を許容し、バルブをバルブシートに着座させることで圧力流体の流通を遮断するようになっている。
ところで、電磁弁が適用されるシステムによっては、圧力流体中に水分が含まれる場合がある。例えば前述の燃料電池システムの場合、アノードオフガス中にはカソード側から電解質膜を透過してきた水分が含まれている。圧力流体に水分が含まれる場合、外気温や圧力流体の温度によっては電磁弁が凍結してしまい、凍結状況によっては電磁弁の機能が損なわれてしまう可能性がある。
従来、電磁弁の凍結対策としては、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。この従来技術では、バルブとバルブの軸である可動鉄心との間に設けられる弾性体を形状記憶合金で形成したものである。この従来技術によれば、電磁弁の凍結が危惧される低温時には、形状記憶合金の変形によりバルブがバルブシートから離れることにより、凍結によりバルブがバルブシートに固着してしまうことは防止される。
特開平7−4557号公報 特開2002−313389号公報 特開2000−345916号公報 特開平9−137878号公報
しかしながら、上記従来技術は電磁弁の固着については対策されているものの、凍結に伴う圧力流体のリークについては考慮されていない。凍結によりバルブとバルブシートとの間で氷が生成すると、バルブとバルブシートとの間に隙間が生じ、その隙間から圧力流体がリークしてしまう。前述の燃料電池システムの場合には、燃料ガスである水素がシステム外に無駄に排出されることになり、燃費が悪化してしまう。
凍結に伴うリーク対策としては、バルブを閉弁方向に付勢するリターンスプリングとしてスプリング力の高いものを採用し、バルブとバルブシートとの間のシート面圧を高めることで氷の生成を防止することが考えられる。しかし、この場合は、強力なリターンスプリングと、それに応じた強力なソレノイドの採用により装置の大型化を招くことになる。また、通常時に要求されるソレノイドの吸引力が増大することにより、電磁弁を駆動するための消費電力も増大してしまうことになる。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、電磁弁の大型化や消費電力の増大を招くことなく、電磁弁の凍結に伴う圧力流体のリークを防止できるようにした電磁弁制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、圧力流体の流路に配置された電磁弁の制御装置であって、
前記電磁弁の凍結或いは凍結のおそれを判定する凍結判定手段と、
前記電磁弁の上流側における圧力流体の圧力を制御する圧力制御手段とを備え、
前記圧力制御手段は、前記凍結判定手段により前記電磁弁が凍結している或いは凍結のおそれがあると判定された場合に、前記電磁弁のシート面圧を高めるよう前記電磁弁の上流側における圧力流体の圧力を制御することを特徴としている。
第2の発明は、第1の発明において、前記電磁弁のシート面圧を圧力流体の下流への流出を阻止できる圧力に維持可能な限界値以下の電流を前記電磁弁に供給する電流制御手段をさらに備え、
前記電流制御手段は、前記電磁弁の上流側における圧力流体の圧力に応じて前記電磁弁に供給する電流を制御することを特徴としている。
第3の発明は、第2の発明において、前記電流制御手段は、前記電磁弁の上流側における圧力流体の圧力と前記電磁弁に供給する電流との関係を予め規定したマップを含み、前記マップに従って前記電磁弁に供給する電流を制御することを特徴としている。
第1の発明によれば、電磁弁のシート面圧が高められることでバルブとバルブシートとのシール能力が向上し、バルブとバルブシートとの間での氷の生成が防止される。これにより電磁弁が凍結している状況或いは凍結のおそれがある状況でも電磁弁の閉弁状態は維持され、圧力流体のリークは防止される。しかも、電磁弁のシート面圧は電磁弁の上流側における圧力流体の圧力を制御することにより高められるので、装置の大型化や通常運転時における消費電力の増大を招くこともない。
第2の発明及び第3の発明によれば、電磁弁のシート面圧を圧力流体の下流への流出を阻止できる圧力に維持可能な限界値以下の電流が電磁弁に供給されることで、電磁弁はソレノイドで発生する熱によって加熱されることになる。これにより、電磁弁の凍結は防止され、また、既に凍結している場合には速やかに解凍されることになる。しかも、電磁弁に供給する電流は電磁弁の上流側における圧力流体の圧力に応じて制御されるので、シート面圧を維持してリークを防止できる範囲で、効率良く電磁弁の凍結防止或いは解凍を行うことができる。
実施の形態1.
以下、図1乃至図4を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。本実施形態では、本発明の電磁弁制御装置を燃料電池システムにおけるアノードオフガスの排出弁に適用する。
図1は本発明の電磁弁制御装置が適用された燃料電池システム2の概略構成図である。燃料電池システム2は燃料電池4を備えている。燃料電池4のアノード入口には燃料ガス通路6が接続されている。燃料ガス通路6の上流側には水素タンクや改質器などの燃料ガス供給装置8が接続されており、燃料電池4は燃料ガス供給装置8から水素を含む燃料ガスの供給を受けるようになっている。燃料ガス通路6には調圧弁10が配置されており、燃料ガス供給装置から供給される燃料ガスは調圧弁10で減圧され所望の圧力に調整されてから燃料電池4に供給される。
また、燃料電池4には燃料ガスのオフガス(アノードオフガス)を排出するためのオフガス通路12が接続されている。オフガス通路12の下流側は、エジェクタ14を介して燃料ガス通路6における調圧弁10の下流側に接続されている。これにより、オフガスに含まれる水素はオフガス通路12を通って燃料ガス通路6に流入し、燃料電池4に再供給されることになる。
オフガス通路12の途中には、アノードオフガスをシステム外部に排出するための排出通路16が接続されている。排出通路16には電磁弁である排出弁20が配置されている。排出弁20は通常は閉じており、システム運転時、所定のタイミングで開弁することで循環系内に蓄積されている窒素等の不純物を水素とともにシステム外に排出するようになっている。排出弁20は後述する制御装置30からの電流の供給を受けて作動する。
なお、燃料電池4のカソード入口には酸化ガスを供給するための酸化ガス通路が接続され、カソード出口には酸化ガスのオフガスを排出するためのオフガス通路が接続されているが、これらは本発明の要部ではないので図1中での表示は省略している。
図2は本発明の実施の形態1にかかる排出弁20の構成を示す概略断面図である。排出弁20は、外殻を形成するケーシング202とカバー204とを有している。ケーシング202内には流体室222が形成されており、ケーシング202の側面には流体室222に通じる流体流入通路220が形成され、底面には流体室222に通じる流体排出通路224が形成されている。流体流入通路220は排出通路16の上流側通路に接続され、流体排出通路224は排出通路16の下流側通路に接続されている。
流体室222と流体排出通路224との接続部には、バルブシート212が設けられている。流体室222内にはバルブシート212に着座するバルブ210が配置されている。バルブ210はカバー204内からケーシング202内に延びるプランジャ208の先端に固定されている。カバー204内にはコア206が位置を固定して配置されており、プランジャ208はコア206にリターンスプリング216を介して接続されている。カバー204内のコア206及びプランジャ208の周囲にはソレノイド214が配置されている。また、プランジャ208とコア206の間の空間は流体室222に連通しており、プランジャ208の上端部には流体室222内の流体圧が作用している。
ソレノイド214に通電されていない状態では、プランジャ208はリターンスプリング216のスプリング力によって付勢され、その先端に取り付けられたバルブ210をバルブシート212に押し付ける。これにより、バルブ210はバルブシート212に着座し、流体室222と流体排出通路224との連通は遮断される。つまり、排出弁20は閉弁状態となる。バルブ210がバルブシート212に着座した状態では、バルブ210には、リターンスプリング216のスプリング力に加え、プランジャ208の上端部に作用する流体室222内の流体圧とバルブ210に作用する流体排出通路224内の流体圧との差圧に応じた閉方向の力が作用している。
ソレノイド214に通電された場合には、ソレノイド214が励磁されることでコア206とプランジャ208との間に吸引力が発生する。リターンスプリング216のスプリング力とバルブ210が圧力流体から受ける閉方向の力との合力を吸引力が上回ったとき、プランジャ208はコア206側に駆動される。これにより、バルブ210がバルブシート212から離隔して、流体室222と流体排出通路224とが連通状態になる。つまり、排出弁20は開弁状態となり、オフガス通路12のアノードオフガスは排出通路16を通ってシステム外部に排出される。
ソレノイド214に供給される電流は、制御装置30によって制御される。制御装置30は、燃料電池システム2の運転中、循環系内に蓄積されている不純物をシステム外に排出すべく、所定のタイミングでソレノイド214に通電して排出弁20を開弁させる。制御装置30は燃料電池システム2全体の運転を制御する装置であり、排出弁20の他、調圧弁10の制御も行っている。燃料電池4に供給される燃料ガスの圧力は調圧弁10を介して制御することが可能であり、制御装置30は、燃料電池4の負荷に応じて、具体的には、負荷が大きいほど燃料ガスの圧力も大きくなるように調圧弁10を制御している。なお、制御装置30の入力側には、外気温度T1を検出する外気温度センサ34と、オフガス通路32内のアノードオフガスの温度T2を検出するオフガス温度センサ32が接続されている。
燃料電池システム2では、燃料電池4の作動に伴い、カソード側の水分が電解質膜を透過してアノード側に漏れ出してくる。このため、オフガス通路12を流れるアノードオフガスには水分が含まれている。アノードオフガスは排出弁20を通って排出されるため、バルブ210とバルブシート212との間には水分が付着する。排出弁20に付着した水分は、外気温が低い場合、アノードオフガスの温度如何によってはそのまま凍結してしまう可能性がある。凍結によりバルブ210とバルブシート212との間で氷が生成すると、バルブ210とバルブシート212の間に隙間が生じ、その隙間から燃料である水素がリークしてしまうおそれがある。
燃料電池システム2の通常運転中であれば、燃料電池4で発生する熱によりアノードオフガスは昇温されるため、アノードオフガスに含まれる水分が凍結する可能性は低い。しかし、燃料電池システム2の冷間始動時には未だアノードオフガスの温度が低いため、外気温が低い場合には排出弁20に付着した水分が凍結してしまう可能性がある。そこで、燃料電池システム2の運転を制御する制御装置30は、排出弁20の凍結に伴う水素のリークを防止すべく、排出弁20の凍結が予想される状況では以下のような制御を実行する。
図3は制御装置30により実行される排出弁20の凍結対策制御の流れを示すフローチャートである。先ず、制御装置30は、外気温度センサ34により検出される外気温度と所定の下限温度とを比較する(ステップ100)。排出弁20の凍結は外気温度により左右され、外気温度が低いほど、放熱によって排出弁20は凍結しやすくなる。外気温度が排出弁20の凍結の可能性がある下限温度以上であれば、凍結対策制御を実行せず通常時の制御が実行される(ステップ100のNoルート)。一方、外気温度が下限温度未満の場合には、さらにステップ102の判定が行われる。下限温度は例えば氷点に設定することができる。
ステップ102では、オフガス温度センサ32により検出されるアノードオフガスの温度と所定の下限温度とが比較される。外気温度が低い場合でもアノードオフガスの温度が高ければ排出弁20が凍結するおそれはない。アノードオフガスの温度が排出弁20の凍結の可能性がある下限温度以上であれば、凍結対策制御を実行せず通常時の制御が実行される(ステップ102のNoルート)。一方、アノードオフガスの温度が下限温度未満の場合には、排出弁20の凍結の可能性があるものとして、続くステップ104,106の処理が実行される。なお、排出弁20が凍結する温度はアノードオフガスの流量によって変化するので、下限温度はアノードオフガスの流量、若しくはそれに関係するパラメータ(例えば発電量)の関数として設定されている。
ステップ104の処理は、燃料電池4の負荷に対する燃料ガスの供給圧力の特性を変更する処理である。図4は制御装置30が調圧弁10の制御に用いる燃料ガスの運転マップを示している。マップに実線で示すように、制御装置30は通常、燃料電池4の出力電流から推定される燃料電池4の負荷が高いほど、燃料ガスの供給圧力も高くなるよう調圧弁10を制御している。ステップ100或いは102のNoルートが選択されたときには、この実線で示す特性線に従い燃料ガスの供給圧力が制御される。実線で示す特性線に従えば、燃料電池システム2の始動時のように燃料電池4の負荷が低いときには、燃料ガスの供給圧力も低く設定されることになる。
ステップ104では、燃料電池4の負荷に対する燃料ガスの供給圧力の特性がマップに実線で示す特性から破線で示す特性に変更される。制御装置30は変更された特性線に従い調圧弁10を制御する。破線で示す特性線に従えば、燃料電池4の負荷がゼロから所定値までの範囲において、負荷の大きさにかかわらず燃料ガスの供給圧力は所定圧力Poまで高圧化される。所定圧力Pは、システムの設計上許容されている最大圧力Pmaxよりは低い値に設定されている。
燃料ガスの供給圧力が高圧化されることで、オフガス通路12と連通する排出弁20の流体室222内の流体圧も上昇する。バルブ210には流体室222内の流体圧と流体排出通路224内の流体圧との差圧に応じた閉方向の力が作用しているので、流体室222内の流体圧が上昇する結果、バルブ210とバルブシート212との間のシート面圧は通常時よりも高められることになる。これにより、バルブ210とバルブシート212とのシール能力が向上し、排出弁20が凍結する状況でもバルブ210とバルブシート212との間での氷の生成は防止される。
なお、燃料ガスの供給圧力の高圧化は、燃料電池4の負荷が所定値に達したら解除され、それ以降は実線で示す通常の特性線に従って調圧弁10の制御が行なわれる。燃料電池4の負荷がある程度大きくなったときには発熱によってアノードオフガスの温度も上昇しており、排出弁20の凍結のおそれは解消していると予想されるからである。
続くステップ106の処理は、排出弁20のソレノイド214に供給する微弱電流の通電特性を変更する処理である。制御装置30は、外気温度が低い場合には、ステップ106の処理の実行に関係なく、予め設定された微弱通電マップに従いソレノイド214に微弱な電流を供給するようになっている。微弱通電マップは、燃料ガスの供給圧力とソレノイド214への供給電流との関係を規定したものであり、燃料ガスの供給圧力が高くなるほど供給電流も大きくなるように設定されている。制御装置30がソレノイド214に供給する微弱電流は、シート面圧を燃料ガスの下流への流出を阻止できる圧力に維持可能な限界値以下の電流である。微弱電流がソレノイド214に供給されることで、排出弁20はソレノイド214で発生する熱によって加熱されることになる。これにより、排出弁20の凍結は防止され、また、既に凍結している場合には速やかに解凍されることになる。
ステップ106では、上記の微弱通電マップに従い、ソレノイド214に供給される微弱電流の値がステップ104の処理で高圧化された燃料ガスの供給圧力に応じた値に変更される。前述のように、制御装置30からソレノイド214に供給される微弱電流は、シート面圧を燃料ガスの下流への流出を阻止できる圧力に維持可能な限界値以下の電流であるので、燃料ガスの供給圧力の高圧化によってシート面圧が上昇すれば、その圧力の上昇分だけ微弱電流の電流値も上昇させることができる。供給される微弱電流の電流値が高められることでソレノイド214の発熱量は増大し、排出弁20はより凍結しにくくなる。或いは、既に凍結している場合にはより速やかに解凍されることになる。
以上のような凍結対策制御が実行されることにより、排出弁20の凍結のおそれがある状況でも排出弁20の閉弁状態は維持され、凍結に伴う水素のリークは防止される。しかも、排出弁20のシート面圧は燃料電池4への燃料ガスの供給圧力を制御することにより高められるので、装置の大型化や通常運転時における消費電力の増大を招くこともない。
さらに、排出弁20はソレノイド214で発生する熱によって加熱されるので、排出弁20の凍結は防止され、また、既に凍結している場合には速やかに解凍されることになる。しかも、排出弁20に供給される微弱電流は燃料ガスの供給圧力に応じて制御されるので、シート面圧を維持してリークを防止できる範囲で、効率良く排出弁20の凍結防止或いは解凍を行うことができる。
なお、上記実施の形態では、制御装置30によるステップ100及び102の処理により、第1の発明の「凍結判定手段」が実現されている。また、調圧弁10と制御装置30によるステップ104の処理により、第1の発明の「圧力制御手段」が実現されている。さらに、制御装置30によるステップ106の処理により、第2及び第3の発明の「電流制御手段」が実現されている。
実施の形態2.
次に、図5を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施形態は、実施の形態1にかかる燃料電池システム2において、図2に示す構造の排出弁20の代わりに図5に示す構造の排出弁24を用いることにより実現される。
図5は本発明の実施の形態2にかかる排出弁24の構成を示す概略断面図である。排出弁24は、外殻を形成するケーシング242a,242bとカバー244とを有している。ケーシング242a,242bは上部ケーシング242aと下部ケーシング242bとからなり、カバー244は上部ケーシング242aに取り付けられている。上部ケーシング242aと下部ケーシング242bとの間にはダイヤフラム270が挟まれており、ケーシング242a,242bにより形成される内部空間266,262はダイヤフラム270によって仕切られている。
下部ケーシング242bとダイヤフラム270により形成される空間は、アノードオフガスが導入される流体室262になっている。下部ケーシング242bの側面には流体室262に通じる流体流入通路260が形成され、底面には流体室262に通じる流体排出通路264が形成されている。流体流入通路260はオフガス通路12の上流側通路に接続され、流体排出通路264はオフガス通路12の下流側通路に接続されている。
流体室262と流体排出通路264との接続部には、バルブシート252が設けられている。流体室262内にはバルブシート252に着座するバルブ250が配置され、バルブ250はカバー244内からケーシング242a,242b内に延びるプランジャ248の先端に固定されている。カバー244内にはコア246が位置を固定して配置されており、プランジャ248はコア246にリターンスプリング256を介して接続されている。カバー244内のコア246及びプランジャ248の周囲にはソレノイド254が配置されている。
上部ケーシング242aとダイヤフラム270により形成される空間は、大気圧が導入される背圧室266になっている。前述のプランジャ248はダイヤフラム270の中央部を貫通しており、ダイヤフラム270はプランジャ248に固定されてプランジャ248と一体的に上下に運動するようになっている。
本実施形態のように排出弁24がダイヤフラム式の電磁弁で構成される場合、バルブ250がバルブシート252に着座している状態では、バルブ250には、リターンスプリング256のスプリング力と、流体室262内の流体圧と流体排出通路264内の流体圧との差圧に応じた閉方向の力に加え、ダイヤフラム270からの開方向の力が作用している。ダイヤフラム270には流体室262内の流体圧と背圧室266内の大気圧との差に応じた力が作用しており、その力はプランジャ248を介してバルブ250に開方向の力として作用する。
ダイヤフラム270の面積はバルブシート252の開口面積よりも大きいため、流体室262内の流体圧の変化は、バルブシート252の上下流の差圧に伴いバルブ250に作用する力よりも、ダイヤフラム270からバルブ250に作用する力のほうに大きく影響する。したがって、流体室262内の流体圧が上昇したときには、バルブ250の開方向の力が増大して排出弁24のシート面圧は低下し、逆に流体室262内の流体圧が低下したときには、バルブ250の開方向の力が低下して排出弁24のシート面圧は増大することになる。つまり、本実施形態にかかる排出弁24では、流体室262内の流体圧の変化と排出弁24のシート面圧の変化との関係は、実施の形態1にかかる排出弁20の場合とは逆の関係になる。
本実施形態でも、排出弁24の凍結に伴う水素のリークを防止すべく、排出弁24の凍結が予想される状況では凍結対策制御が実行される。本実施形態にかかる排出弁24の凍結対策制御の流れは、実施の形態1と同様、図3に示すフローチャートで表される。ただし、前述のように流体室262内の流体圧の変化と排出弁24のシート面圧との変化との関係は実施の形態1と逆の関係であるため、ステップ100及び102の処理において凍結のおそれがあると判定された後の具体的な制御方法は実施の形態1とは異なったものとなる。
本実施形態では、ステップ104の処理において、燃料電池4の負荷がゼロから所定値までの範囲において、負荷の大きさにかかわらず燃料ガスの供給圧力は所定圧力まで低圧化される。燃料ガスの供給圧力が通常時よりも低圧化されることで、オフガス通路12と連通する排出弁24の流体室262内の流体圧は低下する。その結果、ダイヤフラム270からバルブ250に作用する開方向の力が減少し、バルブ250とバルブシート252との間のシート面圧は通常時よりも高められることになる。
これにより排出弁24の凍結のおそれがある状況でも排出弁24の閉弁状態は維持され、凍結に伴う水素のリークは防止される。しかも、排出弁24のシート面圧は燃料電池4への燃料ガスの供給圧力を制御することにより高められるので、装置の大型化や通常運転時における消費電力の増大を招くこともない。なお、燃料ガスの供給圧力の低圧化は燃料電池4の負荷が所定値まで増大したら解除され、それ以降は通常の制御が行なわれる。
また、ステップ106の処理では、予め設定された微弱通電マップに従い、ソレノイド254への供給電流の値がステップ104の処理で低圧化された燃料ガスの供給圧力に応じて変更される。本実施形態にかかる微弱通電マップでは、燃料ガスの供給圧力が低くなるほど供給電流が大きくなるように設定されている。燃料ガスの供給圧力の低圧化によってシート面圧が上昇すれば、その圧力の上昇分だけ微弱電流の電流値も上昇させることができるからである。供給される微弱電流の電流値が高められることでソレノイド254の発熱量は増大する。
これにより、排出弁24はソレノイド254で発生する熱によって加熱され、排出弁24の凍結は防止される。また、既に凍結している場合には速やかに解凍されることになる。しかも、排出弁24に供給される微弱電流は燃料ガスの供給圧力に応じて制御されるので、シート面圧を維持してリークを防止できる範囲で、効率良く排出弁24の凍結防止或いは解凍を行うことができる。
その他.
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、次のように変形して実施してもよい。
本発明は図2や図5に示す構成以外の排出弁の制御にも適用可能である。図5に示す排出弁24では、バルブシート252の上流側にダイヤフラム270が配置されているが、バルブシートの下流側にダイヤフラムが配置されている構成の排出弁にも本発明を適用可能である。ただしその場合、燃料ガスの供給圧力の変化と排出弁のシート面圧の変化との関係は図5に示す排出弁24の場合とは逆の関係になるので、排出弁の凍結のおそれがあるときには燃料ガスの供給圧力を高圧化するよう調圧弁が制御されることになる。また、微弱通電マップは、燃料ガスの供給圧力が高くなるほどソレノイドへの供給電流が大きくなるように設定される。
また、上記実施の形態では、本発明を燃料ガスを循環させながら運転する循環式の燃料電池システムに適用しているが、本発明は、アノードに供給した燃料ガスを燃料電池内部に滞留させることで燃料ガスの利用効率を向上させるいわゆるアノードデッドエンド式の燃料電池システムにも適用可能である。さらに、圧力流体の流路に電磁弁が配置されているシステムであれば、燃料電池システム以外の他のシステムにも広く適用可能である。
また、上記実施の形態では、外気温度とアノードオフガスの温度から排出弁20,24の凍結のおそれを予測しているが、排出弁20,24の温度、特にバルブ210,250やバルブシート212,252の温度を検出する等して排出弁20,24の凍結を検知するようにしてもよい。
本発明の実施の形態1としての電磁弁制御装置が適用された燃料電池システムの概略構成図である。 本発明の実施の形態1にかかる排出弁の構成を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態1において実行される排出弁の凍結対策制御の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1において凍結対策制御に用いられる燃料ガスの運転マップである。 本発明の実施の形態2にかかる排出弁の構成を示す概略断面図である。
符号の説明
2 燃料電池システム
4 燃料電池
6 燃料ガス通路
10 調圧弁
12 オフガス通路
20,24 排出弁
30 制御装置
32 オフガス温度センサ
34 外気温度センサ
210,250 バルブ
212,252 バルブシート
214,254 ソレノイド
220,260 流体流入通路
222,262 流体室
224,264 流体排出通路
266 背圧室
270 ダイヤフラム

Claims (3)

  1. 圧力流体の流路に配置された電磁弁の制御装置であって、
    前記電磁弁の凍結或いは凍結のおそれを判定する凍結判定手段と、
    前記電磁弁の上流側における圧力流体の圧力を制御する圧力制御手段とを備え、
    前記圧力制御手段は、前記凍結判定手段により前記電磁弁が凍結している或いは凍結のおそれがあると判定された場合に、前記電磁弁のシート面圧を高めるよう前記電磁弁の上流側における圧力流体の圧力を制御することを特徴とする電磁弁制御装置。
  2. 前記電磁弁のシート面圧を圧力流体の下流への流出を阻止できる圧力に維持可能な限界値以下の電流を前記電磁弁に供給する電流制御手段をさらに備え、
    前記電流制御手段は、前記電磁弁の上流側における圧力流体の圧力に応じて前記電磁弁に供給する電流を制御することを特徴とする請求項1記載の電磁弁制御装置。
  3. 前記電流制御手段は、前記電磁弁の上流側における圧力流体の圧力と前記電磁弁に供給する電流との関係を予め規定したマップを含み、前記マップに従って前記電磁弁に供給する電流を制御することを特徴とする請求項2記載の電磁弁制御装置。

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