JP4378820B2 - アルミニウムの精製方法とその用途 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアルミニウムの精製方法に関する。詳しくは、偏析原理を利用して、Si、Fe等の共晶不純物を含む溶融アルミニウムから、より高純度なアルミニウムを晶出させてアルミニウムを精製する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
これ迄、偏析原理を利用したアルミニウムの精製方法としては、溶融アルミニウムを下方または周辺から冷却凝固させる際に,その凝固界面近傍の該溶融アルミニウムを攪拌する方法や、該溶融アルミニウム中に冷却体を浸漬し、その冷却体内に冷却媒体を供給しつつこの冷却体を回転し、その周面に高純度の精製アルミニウムを晶出させる方法等が知られている。
【0003】
偏析原理を利用した精製方法においては、凝固界面近傍の溶融アルミニウム中に排出された不純物の濃縮層をできる限り除去することにより薄くし、溶融アルミニウム全体に不純物を分散させることにより精製効率が向上するが、凝固速度が速いと不純物の分散が十分でないうちに晶出するので、十分な精製効率を得ることができない。比較的速い生産速度で十分な精製効率を達成するためには晶出したアルミニウムと溶融アルミニウムとの相対速度を増加させ、濃縮された不純物を不純物の少ない溶融アルミニウム中に洗い流し去る効果を高める手法が提案されている。例えば、特公昭61−3385号公報には、冷却体の外周表面と溶融アルミニウムとの相対速度が1600mm/s〜8000mm/s(秒)となるように冷却体を回転させることによって凝固界面近傍の不純物の濃縮層を薄くし、精製アルミニウムの純度を高くすることが提案されている。この精製方法においては、冷却体を溶融アルミニウム中に浸漬する際にその冷却体の温度がアルミニウムの融点よりも低い場合に、冷却体を回転させる前に冷却体の外周表面にアルミニウムが晶出しはじめる。その後アルミニウムを凝固成長させても、冷却体の外周表面に近い部分に晶出した部分では不純物濃度が高く、この部分が晶出したアルミニウム中の不純物濃度を高める要因になるため、十分な精製効率が得られない。
【0004】
特公平6−8471号公報には、この問題を解決するために、冷却体の周面が精製すべき金属の融点よりも高い温度に保持されている冷却体を溶融金属中に浸漬する方法が提案されている。
上記精製方法においては、大きな熱伝導速度を得るために冷却体としては比較的熱伝導度が大きな材料、例えば、鋼、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、黒鉛等が用いられる。従来の技術においては、冷却体が溶融アルミニウム中に浸漬されるまでの間はアルミニウムの融点よりも高い温度で保持する必要があるので冷却体を加熱するヒーターやバーナーなどの加熱源を必要とし、さらに冷却体を溶融アルミニウムに浸漬するまでに冷却体の温度がアルミニウムの融点以下にならないように精密な温度管理を行なう必要がある。
また、溶融アルミニウムを汚染しないということから冷却体として黒鉛が用いられることが多いが、黒鉛を高温で大気中に放置すると酸化消耗しやすく、従来の技術においては、黒鉛製の冷却体が溶融アルミニウム中に浸漬されるまでの間はアルミニウムの融点よりも高い温度で大気中に放置されるため、酸化消耗により、長期の使用に耐えられない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、回転冷却体を用いる偏析原理を利用したアルミニウムの精製において、工業的に有利な、Fe等の共晶不純物を含む溶融アルミニウムから効率良く高純度のアルミニウムを晶出させるアルミニウムの精製方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、回転冷却体を溶融アルミニウムに浸漬して引き上げる際に特定の条件下で操業することにより、本発明の目的が達成されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
すなわち、本発明者等は、以下の(1)を提供する。
(1)溶融アルミニウム中に冷却体を浸漬し、該冷却体を回転させながら、該冷却体の外周表面の温度が該溶融アルミニウムの液相線温度未満になるように冷却して該冷却体の外周表面に精製されたアルミニウムを晶出成長させた後、晶出したアルミニウムを溶融アルミニウム中から該冷却体とともに引き上げて回収するアルミニウムの精製方法において、該冷却体の外周表面と溶融アルミニウムとの相対速度が1000mm/s以上、8000mm/s未満となるように該冷却体を回転させながら溶融アルミニウム中に浸漬していく、および、該冷却体の外周表面と溶融アルミニウムとの相対速度が500mm/s以上、4000mm/s未満となるように該冷却体を回転させながら溶融アルミニウム中から引き上げていくことを特徴とするアルミニウムの精製方法
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、溶融アルミニウム中に冷却体を浸漬し、該冷却体を回転させながら、該冷却体の外周表面の温度が該溶融アルミニウムの液相線温度未満になるように冷却して該冷却体の外周表面に精製されたアルミニウムを晶出成長させた後、晶出したアルミニウムを溶融アルミニウム中から該冷却体とともに引き上げて回収するアルミニウムの精製方法において、冷却体の内部に冷却媒体を供給し、冷却体の外周表面をアルミニウムの液相線温度以下に冷却して、その冷却体の外周表面に精製されたアルミニウムを晶出させるものであり、その際、回転冷却体を特定の条件下で溶融アルミニウムに浸漬して引き上げるものである。
【0009】
溶融アルミニウムに浸漬する前の冷却体の温度を融点未満にすれば、黒鉛製のの冷却体の消耗を抑制することができるが、溶融アルミニウムの温度が融点直上の場合には、冷却体を溶融アルミニウム中に浸漬していく途中や浸漬した直後のように冷却体の回転を開始するまでの間に冷却体の外周表面にアルミニウムが晶出し易い。
本発明のように冷却体を回転させながら溶融アルミニウム中に浸漬すると、冷却体が溶融アルミニウムと接触しているときは必ず冷却体の外周表面と溶融アルミニウムが相対的な運動をしているので、冷却体の外周表面に晶出し始める部分から十分に精製されたアルミニウムが晶出する。冷却体を回転させないで溶融アルミニウム中に浸漬させる場合には、冷却体の外周表面の近傍に晶出するアルミニウム中の不純物濃度が高いが、冷却体を回転させながら浸漬すると、この部分の不純物濃度が低くなる。その結果、晶出したアルミニウム全体の不純物濃度が低くなり、精製効率が高くなるのである。
【0010】
冷却体を溶融アルミニウム中に浸漬するときの冷却体の回転速度はできるだけ速い方が好ましいが、冷却体の外周表面と溶融アルミニウムとの相対速度が、1000mm/s以上、8000mm/s未満の範囲であることが好ましく、より好ましくは1500mm/s以上、4000mm/s未満の範囲である。相対速度が1000mm/s未満の場合には冷却体の外周表面の近傍で晶出するアルミニウム中の不純物濃度が高く、晶出したアルミニウム中の不純物濃度を高めるため好ましくない。8000mm/s以上では晶出したアルミニウムが冷却体の外周表面から剥離しやすいため好ましくない。
【0011】
溶融アルミニウムに冷却体を浸漬する際の所用時間は特に限定されないが、通常0.5〜10分間であり、好ましくは1〜3分間である。
【0012】
溶融アルミニウムに浸漬する直前の冷却体と溶融アルミニウムの温度は、冷却体の大きさ、材質、溶融アルミニウムの保持量によって条件は異なっているが、溶融アルミニウム中へ冷却体を浸漬して溶融アルミニウムと融点以下の温度の冷却体が同じ温度になるまで保持したときに、溶融アルミニウムの温度がその融点直上になるように冷却体の温度と溶融アルミニウム温度を設定しておくことが好ましく、具体的な範囲としては、661℃以上、700℃未満であることが好ましい。661℃以下の場合には、冷却体の外周表面に晶出するアルミニウムの凝固速度が極めて速くなるので初期に晶出したアルミニウム中の不純物濃度が高くなり、700℃以上の場合にはアルミニウムの晶出の開始までに長時間を要するため好ましくない。冷却体の温度が高いほど、あるい溶融アルミニウムの温度が高いほど、冷却体を溶融アルミニウムに浸漬していく途中あるいは浸漬直後に、冷却体の外周表面に晶出するアルミニウムの凝固速度が遅くなるので、溶融アルミニウム中へ冷却体を浸漬していくときの回転速度が小さい場合でも、冷却体の外周表面近傍に晶出したアルミニウム中の不純物濃度を低くすることができるからである。
【0013】
該冷却体を回転させながら溶融アルミニウムに浸漬する場合、溶融アルミニウムは融点以上、好ましくは670℃以上に加熱されてい必要がある。
【0014】
冷却体と溶融アルミニウムの温度の組み合わせは、冷却体の材質や冷却体の温度管理の範囲に応じて適宜組み合わせることが可能である。
たとえば、冷却体の材質が黒鉛の場合には、酸化消耗を防止するために溶融アルミニウムに浸漬する直前の冷却体の温度を酸化消耗しない温度まで低く保持し、その代わりに、冷却体を浸漬した後の溶融アルミニウムの温度が融点直上となるようにあらかじめ溶融アルミニウムの温度を保持しておく。
【0015】
次に、冷却体の外周表面に所定量のアルミニウムが晶出後、冷却体の回転を停止させてから溶融アルミニウム中から引き上げると、晶出したアルミニウムの外周表面との相対運動が停止してしまうため、冷却媒体を停止したとしても引き上げが完了するまでに晶出したアルミニウムの外周表面に不純物濃度の高いアルミニウムが晶出する上、晶出したアルミニウムの外周表面に不純物濃度の高い溶融アルミニウムが付着したりするため、精製効率が悪化する。本発明では、冷却体を回転させながら溶融アルミニウム中から引き上げることで、晶出したアルミニウムの外周表面と溶融アルミニウムとの相対運動が常に行なわれる状態を保つことができ、晶出したアルミニウム中の不純物濃度を極めて低くすることができるのである。溶融アルミニウム中から冷却体を引き上げるときに冷却体を回転していれば、晶出したアルミニウムの外周表面に溶融アルミニウムが付着しにくくなり、晶出したアルミニウム中の不純物濃度が高くなることがなくなるのである。
【0016】
冷却体を溶融アルミニウム中から引き上げるときの冷却体の回転速度はできるだけ速い方が好ましいが、冷却体の外周表面と溶融アルミニウムとの相対速度が500mm/s以上、4000mm/s未満の範囲であることが好ましく、より好ましくは700mm/s以上、2000mm/s未満の範囲である。相対速度が500mm/s未満の場合には晶出したアルミニウムの外周表面に晶出したアルミニウム中の不純物濃度が高く、4000mm/s以上では遠心力が大きすぎるため、晶出したアルミニウムの外周表面に付着した溶融アルミニウムが溶融アルミニウムの液面の上方で周辺へ飛散して危険であるため好ましくない。
【0017】
溶融アルミニウムから冷却体を引き上げる際の所用時間は特に限定されないが、通常0.5〜10分間であり、好ましくは1〜3分間である。
【0018】
冷却体を溶融アルミニウム中へ浸漬する手段および溶融アルミニウム中から引き上げる手段としては、冷却体の上下に移動する、溶融アルミニウムの保持容器を移動する、冷却体と保持容器の両方を移動する等など特に限定されない。
【0019】
溶融アルミニウム中に浸漬しているときの冷却体の回転速度は、冷却体の外周表面と溶融アルミニウムとの相対速度が1500mm/s以上、8000mm/s未満の範囲であることが好ましい。1500mm/s未満では不純物が十分に除去されず、8000mm/s以上では晶出したアルミニウムが冷却体の外周表面から剥離しやすいため好ましくない。
【0020】
さらに精製効率を向上させるために、溶融アルミニウム中で回転している冷却体の外周表面にアルミニウムを晶出させると同時に、晶出したアルミニウムの凝固界面近傍に作用するように溶融アルミニウム中にガス気泡を形成するをガスを導入してもよい。
【0021】
溶融アルミニウム中に導入するガス気泡を形成するガスの種類としては、基本的にはその温度で溶融アルミニウム中で気体状態であり、溶融アルミニウム中に多量に溶解しないガスが好ましく、ヘリウムガス、アルゴンガス等の溶融アルミニウムに対して不活性なガス、窒素ガス等の溶融アルミニウムに対して実質的に不活性なガス、空気、塩素ガス、塩化物ガス、またはこれらの混合ガスが利用可能である。
【0022】
また、特公昭61−3385号公報、特開平11−124637号公報、特開平11−124638号公報等に記載の溶融アルミニウム中に冷却体を浸漬して回転させながら冷却体表面に精製アルミニウムを晶出させるアルミニウムの精製方法においても適応可能である。
【0023】
本発明方法により得られた精製アルミニウムを原料として電解コンデンサー用アルミニウム箔に用いる場合には、例えば「アルミニウム材料の基礎と工業技術」(社団法人軽金属協会)の第347頁〜第350頁(1985年)に記載されているように、スラブ鋳造、熱間圧延、冷間圧延、箔圧延等の工程を経て電解コンデンサー用アルミニウム箔とする。
また、得られた精製アルミニウムは、電解コンデンサー用箔以外に、スパッタリングターゲット、ハードディスク用基板、超伝導安定化材、ボンディングワイヤー等に好適にも使用される。
【0024】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
黒鉛製の坩堝に不純物としてFe370ppmを含む溶融アルミニウムを入れてヒーターによって680℃に加熱保持した。室温で放置した外径100mmの円筒形状の黒鉛製の冷却体を回転速度375rpm(相対速度1960mm/s)で回転させながら上記溶融アルミニウム中に浸漬していった。冷却体をそのままの回転速度で回転させながら、冷却体の内部に窒素ガスを供給し、冷却体の外周表面に精製されたアルミニウムを晶出させた。このようにして100分間冷却体の外周表面にアルミニウムを晶出成長させた後、窒素ガスの供給を停止して、冷却体を150rpm(相対速度785mm/s)の回転速度で回転させながら溶融アルミニウム中から引き上げていき、晶出したアルミニウムを回収した。回収したアルミニウム中のFe濃度を測定したところ18ppm、精製係数(精製アルミニウム中のFe濃度/原料中のFe濃度)は0.048であった。このときの凝固率は25%、凝固速度は70mm/h(時)であった。
【0025】
比較例A
冷却体の回転を停止して溶融アルミニウム中から引き上げていったほかは実施例1と同じ条件で実施した。回収したアルミニウム中のFe濃度を測定したところ28ppm、精製係数(精製アルミニウム中のFe濃度/原料中のFe濃度)は0.076であった。このときの凝固率は25%、凝固速度は70mm/hであった。
【0026】
比較例B
冷却体を回転させずに溶融アルミニウム中に浸漬していったほかは実施例1と同じ条件で実施さた。回収したアルミニウム中のFe濃度を測定したところ21ppm、精製係数は0.057であった。このときの凝固率は25%、凝固速度は70mm/hであった。
【0027】
比較例1
冷却体を回転させずに溶融アルミニウム中に浸漬していったほかは実施例2と同じ条件で実施した。回収したアルミニウム中のFe濃度を測定したところ31ppm、精製係数は0.084であった。このときの凝固率は25%、凝固速度は70mm/hであった。
【0028】
比較例2
冷却体を90rpm(相対速度471mm/s)の回転速度で回転させながら溶融アルミニウム中から引き上げていったほかは実施例3と同じ条件で実施した。回収したアルミニウム中のFe濃度を測定したところ31ppm、精製係数は0.084であった。このときの凝固率は25%、凝固速度は70mm/hであった。
【0029】
上記の実施例に示された結果から明らかなように、本発明によれば、冷却体を回転させながら溶融アルミニウム中に浸漬すること、および/または冷却体を回転させながら溶融アルミニウム中から引き上げることにより、アルミニウム中の共晶不純物を効率よく除去できる。これに対して、比較例のように冷却体を回転させないで溶融アルミニウムに浸漬し、冷却体を回転させずに溶融アルミニウム中から引き上げるとアルミニウム中の共晶不純物は十分には除去できない。
以上の結果を下表に纏める。
【0030】
【表1】
Figure 0004378820
【0031】
【発明の効果】
本発明は、回転冷却体を用いる偏析原理を利用したアルミニウムの精製において、工業的に有利な、Fe等の共晶不純物を含む溶融アルミニウムから効率よく高純度のアルミニウムを晶出させてアルミニウムを精製することができる。
また、得られた高純度アルミニウムは、電解コンデンサー用箔、スパッタリングターゲット、ハードディスク用基板、超伝導安定化材、ボンディングワイヤー等に好適に使用される。

Claims (1)

  1. 溶融アルミニウム中に冷却体を浸漬し、該冷却体を回転させながら、該冷却体の外周表面の温度が該溶融アルミニウムの液相線温度未満になるように冷却して該冷却体の外周表面に精製されたアルミニウムを晶出成長させた後、晶出したアルミニウムを溶融アルミニウム中から該冷却体とともに引き上げて回収するアルミニウムの精製方法において、該冷却体の外周表面と溶融アルミニウムとの相対速度が1000mm/s以上、8000mm/s未満となるように該冷却体を回転させながら溶融アルミニウム中に浸漬していく、および、該冷却体の外周表面と溶融アルミニウムとの相対速度が500mm/s以上、4000mm/s未満となるように該冷却体を回転させながら溶融アルミニウム中から引き上げていくことを特徴とするアルミニウムの精製方法。
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