JP4378283B2 - 自己整合バイポーラトランジスタおよび関連の構造を製造するための方法 - Google Patents

自己整合バイポーラトランジスタおよび関連の構造を製造するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体素子の製造の分野に関し、より特定的に、本発明はバイポーラトランジスタの製造に関する。
この出願は、2000年11月22日に出願され、この出願の譲受人に譲渡された、連続番号09/721,344号の「バイポーラトランジスタにおける自己整合エミッタを製造するための方法(“Method for Fabricating a Self-Aligned Emitter in a Bipolar
Transistor”)」と題された係属中の関連の米国特許出願を、これにより引用により完全に援用する。
現代の電子デバイスのサイズおよび価格が減少する一方で、その速度が増加するにつれて、半導体製造業者は、これらの素子のための低コストで、高速の、小さなサイズのトランジスタを提供するという課題を投げかけられている。この課題を達成するために、半導体製造業者は、バイポーラトランジスタのエミッタ幅等の、半導体ウェハ上のトランジスタの性能に大いに影響を及ぼす、ある特徴のサイズを正確に制御しなければならない。さらに、バイポーラトランジスタが性能要件を満たすことを保証するために、バイポーラトランジスタのさまざまな部分が、適切に位置合わせされなければならない。たとえば、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)におけるエミッタおよび外部ベース注入は、ベース抵抗の望ましくない増加を防ぐために適切に位置合わせされなければならない。
HBT等のバイポーラトランジスタの1つの従来の製造プロセスにおいて、半導体製造業者は、第1のフォトマスクを用いて、一般的に限界寸法または“CD”と呼ばれるバイポーラトランジスタのエミッタ幅を制御する。第1のフォトマスクと適切に位置合わせされなければならない第2のフォトマスクを用いて、バイポーラトランジスタの多量にドープされた外部ベース領域の境界を決定する。2つのフォトマスクの位置合わせ不良によって、特にバイポーラトランジスタのリンクベース領域、すなわちベースエミッタ接合および外部ベース領域の間の領域にわたる距離が、予測不可能な態様で変化するようになる。2つのフォトマスクの位置合わせには常に許容誤差があるため、リンクベース領域にわたる距離は、この位置合わせ不良を考慮して増加されなければならない。これは、たとえばベース抵抗の望ましくない増加をもたらす。さらに、上述の2つのフォトマスク製造プロセスにおいて、第1のフォトマスクは、バイポーラトランジスタのエミッタ幅を制御するために正確に制御されなければならない。また、2つのフォトマスクの位置合わせ不良は、製造歩留まりの望ましくない減少をもたらすおそれがあり、これに対応して製造コストが増大するおそれがある。
リンクベースおよび外部ベースを、バイポーラトランジスタ素子のエミッタに位置合わせするという問題を解決しようと他の製造プロセスおよびツールが試されてきた。1つのアプローチでは、内部スペーサを用いた選択エピタキシーの使用が必要とされる。選択エピタキシーには、それが半導体素子の大量生産で現在用いられないという問題がある。選択エピタキシーには、選択エピタキシーの堆積がシリコン領域のみで生じ、酸化物領域には生じないという別の問題がある。大半のプロセス監視は酸化物領域に対して行なわれるため、選択エピタキシーについてはプロセスを監視する能力を大幅に失わせることになる。内部スペーサの使用は、エミッタ幅の変動が他の方法よりも大きいために、エミッタ幅
の制御において一部の正確さが失われるというさらなる問題をもたらす。
さらに、バイポーラ素子の特徴サイズが減じられると、バイポーラトランジスタのエミッタ幅等の、ある特徴のサイズの正確な制御を達成することが重要になり、より難しくなる。
したがって、当該技術において、別個のフォトマスクの位置合わせに依存せずに、リンクベース領域、真性ベース領域、ベースエミッタ接合を形成し、かつ多量にドープされた外部ベース領域を注入する、バイポーラトランジスタの製造プロセスが必要である。
本発明は、自己整合バイポーラトランジスタおよび関連の構造を製造するための方法に向けられている。本発明は、当該技術における、別個のフォトマスクの位置合わせに依存せずに、リンクベース領域、真性ベース領域、ベースエミッタ接合を形成し、かつバイポーラトランジスタの多量にドープした外部ベース領域を注入するバイポーラトランジスタの製造プロセスのニーズに対応し、これを解決する。
1つの例示の実施例に従うと、バイポーラトランジスタは上面を有するベースを含む。バイポーラトランジスタは、たとえばヘテロ接合バイポーラトランジスタ、シリコン・ゲルマニウムへテロ接合バイポーラトランジスタ、またはシリコン・ゲルマニウム・カーボンヘテロ接合バイポーラトランジスタであるかもしれない。バイポーラトランジスタは、1つの例示の実施例において、第1のおよび第2のリンクスペーサの間に位置する犠牲ポストをさらに含む。バイポーラトランジスタはまた、犠牲ポストにわたって位置するコンフォーマルな層を含む。コンフォーマルな層はたとえばシリコン酸化膜を含み得る。
この例示の実施例に従うと、バイポーラトランジスタは、コンフォーマルな層、犠牲ポストおよびベースにわたって位置する犠牲平坦化層をさらに含む。この犠牲平坦化層は、たとえば有機BARC(「底部反射防止膜(“bottom anti-reflective coating”)」)等の有機材料を含み得る。犠牲平坦化層は、犠牲ポストにわたって、たとえば約0.0オングストロームから約2500.0オングストロームの厚さを有し得る。犠牲平坦化層は、第1のおよび第2のリンクスペーサの間の第1の領域における第1の厚さと、第1のおよび第2のリンクスペーサの外側の第2の領域における第2の厚さとを有し、第2の厚さは概ね第1の厚さよりも大きい。第2の厚さは、たとえば約500.0オングストロームから3500.0オングストロームであるかもしれない。別の実施例において、本発明は上述のバイポーラトランジスタを達成する方法である。本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および添付の図面を見直すと、当業者にとってより容易に明らかになるであろう。
本発明は、自己整合バイポーラトランジスタおよび関連の構造を製造するための方法に向けられている。以下の説明は、本発明の実現に関する特定の情報を含む。当業者は、本発明がこの出願で特に説明されたものとは異なる態様で実現され得ることを認識するであろう。さらに、本発明を明瞭にするために、本発明の特定の詳細の一部は説明されない。この出願に記載されない特定の詳細は、当業者の知識の範囲内にある。
この出願における図面およびそれに付随する詳細な説明は、本発明の単に例示的な実施例に向けられている。簡潔さを維持するために、本発明の原理を用いる本発明の他の実施例は、この出願において具体的に記載されず、この図面によって具体的に示されない。この出願で説明された材料およびプロセスの一部の例は、2000年11月22日に出願され、この出願の譲受人に譲渡された、連続番号09/721,344号の「バイポーラト
ランジスタにおける自己整合エミッタを製造するための方法」と題された係属中の関連の米国特許出願に開示されている。同時継続出願における開示は、これによりこの出願に引用により完全に援用される。
図1は、本発明を説明するために用いられる例示の構造100を示している。当業者にとって明らかな、ある詳細および特徴は図1から省略されている。構造100は、バイポーラトランジスタのためのコレクタ102およびベース120を含む。本発明は、一般的にヘテロ接合バイポーラトランジスタ(“HBT”)を含む、いかなるバイポーラトランジスタにも適用される。たとえば、本発明は、シリコン、シリコン・ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、または他の材料を含むNPNまたはPNP HBTに適用される。特に、本発明は、炭素が拡散抑制剤として用いられるシリコン・ゲルマニウム・カーボンHBTに適用される。しかしながら、この出願では、本発明の実施例を説明する助けとしてシリコン・ゲルマニウム(“SiGe”)NPNバイポーラトランジスタを特に参照する。この実施例において、コレクタ102は、当該技術で周知の態様でドーパント拡散プロセスを用いて形成することのできるNタイプの単結晶シリコンである。この実施例において、ベース120は、低圧化学気相成長(“LPCVD”)プロセスにおいてエピタキシャルに堆積され得るPタイプのSiGe単結晶である。ベース120は、先述のPタイプのドーピングを達成するためにホウ素イオンを注入され得る。図1に見られるように、ベース120は、コレクタ102の上部に位置し、コレクタ102と接合をなす。この実施例において、ベースコンタクト122は、LPCVDプロセスでエピタキシャルに堆積され得る多結晶SiGeである。ベース120およびベースコンタクト122は、接触多結晶材料およびベース単結晶材料の間のインターフェイス124で互いに接続される。ベース120は上面126を有する。
図1に見られるように、N+タイプの材料から成る、すなわち比較的多量にドープされたNタイプの材料からなる埋込層106は、当該技術で周知の態様でシリコン基板107において形成される。同様にN+タイプの材料からなるコレクタシンカ108は、コレクタシンカ108の表面から埋込層106への、高濃度のドーパントの拡散によって形成される。埋込層106は、コレクタシンカ108とともに、コレクタ102から埋込層106およびコレクタシンカ108を通してコレクタコンタクト(コレクタコンタクトは図1には示されていない)にわたって低い抵抗の電気経路を与える。深いトレンチ112およびフィールド酸化膜分離領域114,115および116は、二酸化ケイ素(SiO2)材料からなり、当該技術で周知の態様で形成される。深いトレンチ112およびフィールド酸化膜分離領域114,115および116は、当該技術で周知の態様でシリコン基板107上の他の素子からの電気的分離を与える。したがって、図1は、構造100が、ベース120より上でNタイプの多結晶シリコンからなるエミッタを形成する前の段階で、バイポーラトランジスタを形成するために用いられる複数の特徴および構成要素を含むことを示している。
図2は、構造100を含むウェハの処理において、本発明の一実施例に従ったステップを記載するフロー図200を示している。当業者にとって明らかな、ある詳細および特徴は、フロー図200から省略されている。たとえば、ステップは1つ以上のサブステップからなるか、または当該技術で周知の特殊な機器または材料を含み得る。
フロー図200に示されたステップ270から288は、本発明の一実施例を説明するのに十分であり、本発明の他の実施例は、フロー図200に示されたものとは異なるステップを用い得る。なお、フロー図200に示された処理ステップはウェハに対して行なわれ、このウェハはステップ270の前で、図1に示された構造100を含む。特に、ウェハは、ベース120の上面126を含み、その上でNタイプの多結晶シリコンからなエミッタが「エミッタウインドウ開口」において形成されることになる。
次に図3Aを参照すると、図3Aの構造300は、図1の構造100の一部を示している。構造100のベース120および上面126は、構造300ではそれぞれベース320および上面326と示されている。簡潔にするために、ベースコンタクト122、インターフェイス124、コレクタ102、埋込層106、シリコン基板107、コレクタシンカ108、深いトレンチ112、フィールド酸化膜領域114,115および116は、構造300には示されていない。したがって構造300は、ベース320の上面326を含むウェハの一部を示しており、その上にNタイプの多結晶シリコンからなるエミッタが、図2のフロー図200に示された本発明の一実施例に従ってウェハを処理する前に、エミッタウィンドウ開口において形成されることになる。特に、構造300はフロー図200のステップ270を処理する前のウェハの一部を示している。
図3A,3B,3Cおよび3Dを参照すると、構造370,372,374,376,378,380,382,384,386および388は、構造300に対して図2のフロー図200のステップ270,272,274,276,278,280,282,284,286および228をそれぞれ行なった結果を示している。たとえば、構造370は、ステップ270を処理した後の構造300を示しており、構造372はステップ272等を処理した後の構造370を示している。
続いて図2のステップ270および図3Aの構造370を参照すると、フロー図200のステップ270は、ベース320の上面326上のベース酸化物層304の上の犠牲ポスト302の形成を含む。ベース320は、真性ベース領域309、リンクベース領域310および外部ベース領域312を含む。犠牲ポスト302は、多結晶シリコン層をパターニングし、エッチングすることによって形成され得、これは当該技術で周知の化学気相成長法(“CVD”)によって、ベース酸化物層304の上に堆積され得る。本明細書に記載された本発明の一実施例では多結晶シリコンが用いられているが、フォトマスクまたは他のパターニング技術を用いた適切なパターニングに好適な材料のいかなる層を用いてもよいことが明らかである。好適な材料は、材料の一時的な層、すなわち犠牲ポスト302を形成し、これはプロセスの後のステップでエミッタを形成する前にエッチングされる。より強度の制御を与え、できるだけ最小のエミッタ幅を達成するために、フォトレジストで犠牲ポスト302をパターニングする前に、反射防止膜(“ARC”)層306を多結晶シリコン層の上に堆積することができる。たとえば、ARC層306は酸窒化ケイ素からなるかもしれない。一実施例において、ARC層306は用いられないかもしれない。犠牲ポスト302の高さは、たとえば約500.0から3500.0オングストロームとすることができる。
以下で見られるように、犠牲ポストの幅308は、本発明の一実施例に従った一連のステップの結果として形成されたバイポーラトランジスタのエミッタの幅を決定する。ベース酸化物層304は、犠牲ポスト302を形成するために用いられるエッチングの際に、ベース320への損傷を防ぐ。ベース酸化物層304は、たとえば約350.0から450.0℃の温度でのPECVDプロセスで堆積され得るシリコン酸化膜層を堆積することによって形成され得る。一実施例において、ベース酸化物層312の厚さは約80.0オングストロームである。一実施例において、リンクベース領域310はイオン注入によって軽くドーピングされて、リンクベース領域310の抵抗を減じるまたは制御し得る。イオン注入ドーピングは、ベース酸化物層304を通して行なうことができ、犠牲ポスト302をマスクとして用いる。したがって、リンクベース領域310のドーピングは自己整合されている、すなわちリンクベース領域310のドーピングは犠牲ポスト302の縁部によって規定され、フォトマスクの位置合わせには依存しないことに注目されたい。フロー図200のステップ270の結果が図3Aの構造370によって示されている。
図2のステップ272および図3Aの構造372を参照すると、フロー図200のステップ272で、シリコン酸化膜等の誘電体のコンフォーマルな層を犠牲ポスト302にわたって堆積する。たとえば、プラズマ化学気相成長(“PECVD”)プロセスを用いて、シリコン酸化膜を低温および低圧で堆積することができる。堆積したシリコン酸化膜のコンフォーマルな層を「エッチバック」して一対の酸化物スペーサ、すなわちリンクスペーサ314および316を形成する。「エッチバック」プロセスの際に、リンクスペーサ314および316の外部のベース酸化物層304の一部もエッチングされる。たとえば、リンクスペーサ314および316は、塩素ベースのエッチング液、たとえばCF4/CHF3エッチングを用いて、シリコン酸化膜のコンフォーマルな層を異方性エッチングすることによって形成することができる。外部ベース領域312の境界を決定するリンクスペーサ314および316の縁部位置は、エッチバックする前に、コンフォーマルなシリコン酸化膜層の堆積の厚さを制御することによって決定される。リンクスペーサ314および316の高さは、たとえば犠牲ポスト302の高さによって制御され得る。
リンクスペーサ314および316を形成した後で、外部ベース領域312をイオン注入でドーピングして、外部ベース領域312の抵抗を減じる。イオン注入ドーピングは、犠牲ポスト302ならびにリンクスペーサ314および316をマスクとして用いる。したがって、外部ベース領域312のドーピングは自己整合される。なぜなら、露出した外部ベース領域312のドーピングは、リンクスペーサ314および316の縁部によって規定され、フォトマスクの位置合わせに依存しないからである。外部ベース領域312のイオン注入によって、外部ベース領域312内に多量にドープされたP+注入領域318が生じる。一実施例において、注入領域318を形成するために用いられるドーパントはホウ素とすることができる。図3Aを参照すると、フロー図200のステップ272の結果が構造372によって示されている。
続いて図2のステップ274および図3Bの構造374を参照すると、フロー図200のステップ274で、コンフォーマルな酸化物層322を犠牲ポスト302上のARC層306、リンクスペーサ314および316、ならびにベース320の上面326にわたって堆積する。コンフォーマルな酸化物層322は、たとえばシリコン酸化膜または他の誘電体を含んでもよい。図3Bを参照すると、フロー図200のステップ274の結果が構造374で示されている。
続いて図2のステップ276および図3Bの構造376を参照すると、フロー図200のステップ276では、犠牲平坦化層324をコンフォーマルな酸化物層322の上に堆積する。この実施例において、犠牲平坦化層324はスピンプロセスを用いてコンフォーマルな酸化物層322の上に堆積される。犠牲平坦化層324は、犠牲ポスト302ならびにリンクスペーサ314および316に近い、より深い特徴にわたって、より厚いコーティング材料を与える一方で、犠牲ポスト302ならびにリンクスペーサ314および316等の構造376の高い特徴を薄くコーティングすることによって、「平坦化」の特性を示す。たとえば、犠牲ポスト302の全体を覆う犠牲平坦化層324の厚さ328は、約0.0オングストロームから約2500.0オングストロームとすることができる。対照的に、犠牲ポストおよびリンクスペーサの外部の領域等の、構造376のより深い特徴の全体を覆う犠牲平坦化層324の厚さは、約500.0から3500.0オングストロームとすることができ、または犠牲ポスト302の高さに依存してさらに高くすることができる。この実施例において、犠牲平坦化層324によって示される上記「平坦化」特性は、犠牲平坦化層324が含む材料、および犠牲平坦化層324を堆積するために用いられるスピンプロセスの結果として生じる。たとえば、犠牲平坦化層324が含む材料は、犠牲平坦化層324を堆積するために用いられるスピンプロセスの際に、材料が流れるのを可能にするのに十分に低い粘性を有さなければならない。
犠牲平坦化層324は、たとえば炭素、水素、酸素および一部のドーパントを含む有機材料とすることができる。一実施例において、犠牲平坦化層324は、有機BARC等の有機材料を含むことができる。一実施例において、犠牲平坦化層324は、犠牲平坦化層324が反射防止膜層として作用するのを可能にする有機材料を含み得る。一実施例において、犠牲平坦化層324は、蒸発のプロセスによって堆積され得る有機材料とすることができる。このような実施例において、堆積した有機材料は、有機材料が構造376の高い特徴から離れて流れ、かつ構造376のより深い領域に集まるまで加熱され得る。図3Bを参照すると、フロー図200のステップ276の結果が構造376によって示されている。
続いて図2のステップ278および図3Bの構造378を参照すると、フロー図200のステップ278で、マスク330を犠牲平坦化層324上に堆積し、エミッタウインドウ開口332をマスク330でパターニングする。この実施例において、マスク330はフォトレジストを含む。別の実施例において、マスク330は当業者に周知の別の好適な材料を含んでもよい。上述のように、犠牲平坦化層324は、犠牲ポスト302を覆う薄い材料層と、リンクスペーサ314および316に隣接した構造378のより深い領域を覆う厚い材料層とを与える。したがって、エミッタウインドウ開口の幅338は、リンクスペーサ314および316の外側縁部の間の距離、すなわち幅340よりも広くすることができる。なぜなら、犠牲ポスト302ならびにリンクスペーサ314および316は、後に続くエッチングプロセスの際に最初に露出され、一方で構造378のより深い領域は、犠牲平坦化層324によって与えられる厚い材料層によって保護されたままであるからである。一実施例において、エミッタウインドウ開口の幅338は、幅340、すなわちリンクスペーサ314および316の外側縁部の間の距離よりも狭くすることができる。
したがって、本発明は、エミッタウインドウ開口332の縁部334および336が、リンクスペーサ314および316それぞれの上に位置することを必要としないため、リンクスペーサ314および316は、後に続くエッチングステップの際にリンクスペーサ314および316の下の構造378の領域を保護することができる。この実施例において、犠牲平坦化層324の厚さ328は、最小の厚さの約100.0オングストロームまで減じられ、本発明はエミッタウインドウ開口332の幅において増大された柔軟性を有利に達成する。したがって、十分大きくすることができるエミッタウインドウ開口を与えることによって、本発明は最小の寸法精度および位置合わせ精度を必要とするエミッタウインドウ開口を有利に達成する。すなわち、エミッタウインドウ開口332の限界寸法の制御は、エミッタウインドウ開口の幅338が増大すると緩和される。
さらに、本発明の技術に欠けているのは、エミッタウインドウ開口332の中心が犠牲ポスト302の中心と適切に位置合わせされない場合、結果として生じる位置合わせ不良は、製造歩留まりを減じるおそれのある、望ましくない素子の特性を生じる可能性があるということである。たとえば、本発明の技術に欠けているのは、エミッタウインドウ開口332の中心および犠牲ポスト302の中心の位置合わせ不良によって、エミッタウインドウ開口332の縁部334または縁部336が、犠牲ポスト302の上の領域に非常に近接して位置するおそれがあるということであり、これは望ましくない素子特性をもたらし、製造歩留まりを減じるおそれがある。しかしながら、本発明に従うと、エミッタウインドウ開口332の幅は、エミッタウインドウ開口332の中心および犠牲ポスト302の中心の間のアライメント誤差に対応するために十分増大することができる。したがって、本発明は、製造し易さが向上したバイポーラトランジスタを達成し、これは製造歩留まりを有利に増大する。
犠牲ポスト302を覆う犠牲平坦化層324の厚さ328を最小にし、かつ十分に大き
なエミッタウインドウ開口の幅を与えることによって、本発明は犠牲ポスト302の上で事実上自己整合するエミッタウインドウ開口を達成する。一実施例において、犠牲ポスト302を覆う犠牲平坦化層324の厚さ328は、マスク330が必要でないように適切な厚さに減じることができる。このような実施例において、厚さ328はたとえば、約10.0オングストロームまたはそれ未満であるかもしれない。したがって、犠牲ポスト302にわたって位置する薄い犠牲平坦化層324は後に続くエッチングステップにおいて最初にエッチングされるため、結果として生じるエミッタウインドウ開口が犠牲ポスト302の上で自己整合される。すなわち、犠牲ポスト302の上でエミッタウインドウ開口を位置合わせするのにマスクは必要とされない。図3Bを参照すると、フロー図200のステップ278の結果が構造378によって示されている。
続いて図2のステップ280および図3Cの構造380を参照すると、フロー図200のステップ280で、犠牲平坦化層324をエミッタウインドウ開口332において除去して、コンフォーマルな酸化物層332を露出し、エミッタウインドウ開口332を拡張する。犠牲平坦化層324を、たとえばコンフォーマルな酸化物層332に対して選択的な、プラズマエッチングおよび/または硫黄ウエットエッチングプロセスを用いて除去してもよい。図3Cを参照すると、フロー図200のステップ280の結果が構造380によって示されている。
続いて図2のステップ282および図3Cの構造382を参照すると、フロー図200のステップ282では、コンフォーマルな酸化物層332およびARC層336をエミッタウインドウ開口332において除去して、犠牲ポスト302を露出し、エミッタウインドウ開口332をさらに拡張する。たとえば、コンフォーマルな酸化物層322およびARC層306を、犠牲ポスト302上で止まる反応性イオンエッチングを用いて除去してもよい。図3Cを参照すると、フロー図200のステップ282の結果が構造382によって示されている。
続いて図2のステップ284および図3Cの構造384を参照すると、フロー図200のステップ284で、犠牲ポスト302をエミッタウインドウ開口332において除去して、ベース酸化物層304を露出する。犠牲ポスト302は、たとえばベース酸化物層304上で止まる塩素ベースのエッチングを用いて除去してもよい。図3Cを参照すると、フロー図200のステップ284の結果が構造384によって示されている。
続いて図2のステップ286および図3Dの構造386を参照すると、フロー図200のステップ286で、マスク330および犠牲平坦化層324の残余の部分を除去する。マスク330および犠牲平坦化層324は2つのステップのプロセスで除去する。ステップ1で、マスク330はたとえば当該技術で周知の下降流マイクロ波ブプラズマプロセスにおけるプラズマエッチングを用いて除去してもよい。ステップ1で用いられたプラズマエッチングは犠牲平坦化層324も除去する。ステップ2で、いかなる残余の犠牲平坦化層324の材料も、たとえば当該技術で周知の硫酸ウエットストリッププロセスを用いて除去することができる。図3Dを参照すると、フロー図200のステップ286の結果が構造386によって示されている。
図2のステップ288および図3Dの構造388を参照すると、フロー図200のステップ228で、リンクスペーサ314およびリンクスペーサ316の間に位置するベース酸化物層304の一部を除去して、エミッタウインドウ開口332の形成を完了し、エミッタ342が次にエミッタウインドウ開口332において形成される。ベース酸化物層304は、たとえばフッ化水素(“HF”)浸漬等のウエットストリップで除去してもよい。HF浸漬は、コンフォーマルな酸化物層322、ARC層306および犠牲ポスト302を除去するために用いられる以前のエッチングプロセスによって粗くされたリンクスペ
ーサ314および316の上部を平坦化する。次に、エミッタ342は、エミッタウインドウ開口332におけるベース320の上面326に多結晶材料を堆積することによって形成される。一実施例において、エミッタ342はNタイプの多結晶シリコンを含む。エミッタ342のエミッタ幅344は、図3Aの犠牲ポストの幅308に実質的に等しい。さらに、エミッタ342は、リンクスペーサ314および316によって、外部ベース領域312に自己整合される。エミッタ342をパターニングし、コンタクトを形成する後に続くステップおよび他のステップは、当該技術で周知のように行なうことができる。
上記の詳細な開示によって、本発明は最小の限界寸法制御を必要とし、かつ位置合わせ不良の誤差の許容誤差を増大したエミッタウインドウ開口を与えることによって、製造し易さが向上した自己整合バイポーラトランジスタの製造方法を提供することが認識される。本発明はバイポーラトランジスタの製造に適用されるものとして記載されているが、向上した位置合わせの許容誤差および限界寸法制御の減少が望まれる同様の状況で、本発明をどのように適用するかは当業者にとって容易に明らかであろう。
上記の発明の説明から、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、本発明の概念を実現するためのさまざまな技術を用いることができることが明らかである。さらに、本発明はある実施例を特に参照して記載されてきたが、当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、形式および詳細において変更が行なわれることを認識するであろう。記載された実施例は、すべての点において例示的なものであり、制限するものではないものと考えられるべきである。したがって、本発明は本明細書に記載された特定の実施例に限定されず、多くの再構成、修正および代用を本発明の範囲から逸脱することなく行なうことができることを理解すべきである。
したがって、自己整合バイポーラトランジスタおよび関連の構造を製造するための方法が記載されている。
本発明の実施例を実現するために取られるステップを適用する前の、例示のバイポーラトランジスタの特徴の一部の断面図である。 本発明の実施例を実現するために取られるステップを示すフロー図である。 図2のあるステップに対応する、本発明の実施例に従って処理されたウェハの一部を含む断面図である。 図2のあるステップに対応する、本発明の実施例に従って処理されたウェハの一部を含む断面図である。 図2のあるステップに対応する、本発明の実施例に従って処理されたウェハの一部を含む断面図である。 図2のあるステップに対応する、本発明の実施例に従って処理されたウェハの一部を含む断面図である。

Claims (10)

  1. バイポーラトランジスタを製造するための方法であって、前記方法は、
    ベースの上面に犠牲ポストを製造するステップと、
    前記犠牲ポストの第1のおよび第2の側に、第1のおよび第2のリンクスペーサをそれぞれ製造するステップと、
    前記犠牲ポスト、前記第1および第2のリンクスペーサ、および前記ベースにわたって、誘電体を含むコンフォーマルな層を形成するステップと、
    犠牲平坦化層が前記第1および第2のリンクスペーサの間の第1の領域において第1の厚さを有し、かつ前記第1および第2のリンクスペーサの外側の第2の領域において第2の厚さを有するように、前記コンフォーマルな層にわたって前記犠牲平坦化層を堆積するステップと、
    前記犠牲平坦化層の上にマスクを堆積するステップと、
    前記マスクにエミッタウインドウ開口をパターニングするステップとを含み、
    前記エミッタウインドウ開口内の前記犠牲平坦化層を除去するステップと、
    前記犠牲ポストを除去し、それによってエミッタを形成するための領域を形成するステップと、
    前記第2の厚さを前記第1の厚さよりも大きくすることにより、位置合わせ不良の誤差の許容誤差を増大させて前記エミッタウインドウ開口が前記犠牲ポストの上で自己整合するように前記エミッタウインドウ開口の幅を増大させる、方法。
  2. 前記犠牲平坦化層は有機材料を含む、請求項1に記載の方法。
  3. プラズマエッチングおよび硫黄ウエットエッチングからなるグループから選択されたプロセスによって、前記犠牲平坦化層を除去する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記有機材料は有機BARCである、請求項2に記載の方法。
  5. 前記犠牲平坦化層は、スピンプロセスを用いて堆積される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記エミッタウインドウ開口の幅は、前記犠牲ポストの幅よりも広い、請求項1に記載の方法。
  7. 前記エミッタウインドウ開口の幅は、前記第1および第2のリンクスペーサのそれぞれの外側縁部の間の距離よりも狭い、請求項1に記載の方法。
  8. 前記犠牲平坦化層を前記エミッタウインドウ開口において除去する工程は、前記コンフォーマルな層を露出し、かつ前記エミッタウインドウ開口を拡張する、請求項1に記載の方法。
  9. 前記バイポーラトランジスタは、シリコン・ゲルマニウム・ヘテロ接合バイポーラトランジスタである、請求項1に記載の方法。
  10. 前記バイポーラトランジスタは、シリコン・ゲルマニウム・カーボンヘテロ接合バイポーラトランジスタである、請求項1に記載の方法。
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