JP4378117B2 - バッテリの異常検出装置 - Google Patents

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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直列に接続した複数のセルを有するバッテリの異常を検出するバッテリの異常検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電気自動車やハイブリッド自動車には、複数のセルを直列に接続したバッテリを搭載している。ところで、この種のバッテリは、通常、100個前後の多数のセルを直列に接続するため、1個のセルに短絡等の故障が発生しても全体のバッテリ電圧にほとんど影響せず、1個のセルの故障を発見しにくい問題ある。しかし、このような故障をそのまま放置した場合には、この故障に基づく発熱や液漏れ等が発生し、重大な二次故障の原因になることから、各セル単位の故障を速やかに発見し、対処することは極めて重要な課題となる。
【0003】
そこで、本出願人は、既に、このような各セル単位の故障を早期に発見し、対処する際に用いて好適な電圧検出回路を、特開2002−357625号公報及び特開2002−359932号公報により提案した。これらの電圧検出回路は、各セルの端子電圧を監視し、電圧が規定の値からずれたなら、電圧異常を知らせる検出信号を出力するものである。
【特許文献1】
特開2002−357625号公報
【特許文献2】
特開2002−359932号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の電圧検出回路は、次のような解決すべき課題が存在した。
【0005】
第一に、各セルの端子電圧をそれぞれ独立した検出回路により検出するため、セル数に応じた数量の検出回路が必要になり、セル数が多くなった場合には、部品点数の大幅な増加に伴う部品コストの上昇及び回路の複雑化に伴う製造コストの上昇を招く。
【0006】
第二に、装置全体の大型化を招き、電気自動車等の限定された配設スペースにおける省スペース化の阻害要因になるとともに、無用なエネルギロスも大きくなる。
【0007】
本発明は、このような従来の技術に存在する課題を解決したものであり、大幅なコストダウン及びエネルギロスの低減を図ることができるとともに、装置全体の小型化、さらには省スペース化に寄与できるバッテリの異常検出装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び実施の形態】
本発明は、直列に接続した複数のセルBa,Bb…Bnを有するバッテリBの異常を検出するバッテリの異常検出装置1を構成するに際して、少なくとも検出巻線2s及び各セルBa,Bb…Bnに対応した複数の第一巻線2a,2b…2nを有するトランス2と、各第一巻線2a…にそれぞれ第一スイッチ部3a,3b…3nを介して各セルBa…を直列接続することにより複数の第一ループ回路La,Lb…Lnを構成し、各第一スイッチ部3a…をパルス信号SaによりON/OFF制御して各セルBa…の端子電圧Ea,Eb…Enを均等化する電圧均等化回路Cuと、第一ループ回路La…に、セルBa…の端子電圧Ea…が所定電圧値以下又は所定電圧値以上になった際に回路電流Ia,Ib…Inを所定電流値以下に規制する電流規制回路5a,5b…5nを設けるとともに、検出巻線2sから各セルの端子電圧Ea…の平均値Evに対応する第一検出電圧E1を検出し、この第一検出電圧E1とバッテリBの両端電圧Eoに基づく第二検出電圧E2を比較することによりバッテリBの異常を検出する異常電圧検出回路Csとを備えることを特徴とする。
【0009】
これにより、検出巻線2sからは、各セルBa…の端子電圧Ea…の平均値Evに対応する第一検出電圧E1が検出されるとともに、バッテリBの両端電圧Eoからは、この両端電圧Eoに基づく第二検出電圧E2が検出される。したがって、直列に接続した複数のセルBa…中において、一個のセル、例えば、セルBaに短絡故障が発生した場合、このセルBaの端子電圧Eaは、他のセルBb…に対して異常に低下する。なお、短絡故障により、セルBaに接続した第一ループ回路Laに、短絡電流(過電流)が流れるため、ヒューズ等により回路電流Iaが規制される。この結果、バッテリBの両端電圧Eoは、セルBaの端子電圧Eaの低下分だけ低下し、これに基づいて第二検出電圧E2も低下する。他方、第一検出電圧E1は、検出巻線2sの巻線電圧から得る各セルBa…の端子電圧Ea…の平均値Evに対応する電圧となるため、セルBaの端子電圧Eaの低下分は無視される。よって、第一検出電圧E1と第二検出電圧E2を比較することにより、バッテリBの異常が検出可能となる。
【0010】
この場合、好適な実施の形態により、電流規制回路5a…には、第一ループ回路La…に直列接続し、セルBa…の端子電圧Ea…が所定電圧値以下又は所定電圧値以上になった際に第一ループ回路La…を遮断するフューズ6a…、或いはセルBa…の端子電圧Ea…が所定電圧値以下又は所定電圧値以上になった際に回路電流Ia…を一定電流値以下に制限する定電流回路7a…,8a…を用いることができる。
【0011】
また、電圧均等化回路Cuは、トランス2に第二巻線2xを設け、この第二巻線2xに第二スイッチ部3xを介して蓄電部11を直列接続することにより第二ループ回路Lxを構成し、第一スイッチ部3a…と第二スイッチ部3xに、交互にON/OFF制御するパルス信号Sa,Sxを付与して各セルBa…の端子電圧Ea…を均等化する機能、或いは直列接続した複数のセルBa…,第二巻線2xと複数の第一巻線2a…を有するトランス2及び複数の第一スイッチ部3a…を有し、各第一巻線2a…と各第一スイッチ部3a…と各セルBa…を、それぞれ直列接続して複数の第一ループ回路La…を構成した複数のモジュールM1,M2…を備え、各モジュールM1…のセルBa…同士を直列に接続し、かつ第二巻線2x…同士を並列に接続し、第二巻線2x…同士に第二スイッチ部3xと蓄電部11を直列接続して第二ループ回路Lx…を構成するとともに、少なくとも一つのモジュールM1におけるトランス2に検出巻線2sを設け、第一スイッチ部3a…と第二スイッチ部3xに、交互にON/OFF制御するパルス信号Sa,Sxを付与して各セルBa…の端子電圧Ea…を均等化する機能、さらには、各第一巻線2a…と各第一スイッチ部3a…と各セルBa…をそれぞれ直列接続して複数の第一ループ回路La…を構成し、かつ任意数の第一ループ回路La…を含む複数のブロックH1…に分け、各ブロックH1…における第一巻線2a…の極性が交互に反転するように設定又は制御するとともに、各ブロックH1…に異なるタイミングのパルス信号S1…を選択的に付与して各セルBa…の端子電圧Ea…を均等化する機能を持たせて構成できる。
【0012】
一方、異常電圧検出回路Csは、検出巻線2s(2sp,2sq)に直列接続し、付与されるパルス信号SaによりON/OFF制御される検出スイッチ部3sと、この検出スイッチ部3sを経た検出巻線2sの出力を平均化して第一検出電圧E1を得るフィルタ回路12とを備えて構成できる。このフィルタ回路12としては、CRフィルタ12r、或いはチョークインプット形フィルタ12cを用いることができる。また、異常電圧検出回路Csには、第一検出電圧E1と第二検出電圧E2の電圧差が発生したなら異常検出信号Seを出力する電位差検出手段13p,13t…,13d…,13cを設けることができる。電位差検出手段13p,13t…,13d…には、第一検出電圧E1と第二検出電圧E2の電圧差が発生したなら状態を変更するコンパレータ14,トランジスタ15又はダイオード16の少なくとも一つを含ませることができるとともに、他方、電位差検出手段13cは、第一検出電圧E1と第二検出電圧E2をそれぞれディジタル信号に変換するA/D変換部17,18と、各A/D変換部17,18の出力を演算処理して異常検出信号Seを出力する演算部19とを設けて構成できる。
【0013】
【実施例】
次に、本発明に係る好適な実施例を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
【0014】
まず、基本実施例に係る異常検出装置1の構成について、図1及び図2を参照して説明する。
【0015】
図1において、Bはバッテリ、特に、モータにより走行する電気自動車或いはエンジンとモータを併用して走行するハイブリッド自動車等に搭載するバッテリを示す。このバッテリBは、複数のセルBa,Bb…Bnを直列に接続して構成したものであり、このセルBa…には、リチウムイオン電池等のイオン電池や電気二重層コンデンサ等の各種セル(蓄電素子)を用いることができる。なお、各セルBa…は、1個のセルにより構成してもよいし、複数個のセル、例えば、直列接続,並列接続又はこれらの組合わせからなる複数個のセルにより構成してもよい。
【0016】
そして、このバッテリBには、バッテリBの異常を検出する本実施例に係る異常検出装置1を接続する。この異常検出装置1は、トランス2を備えるとともに、このトランス2を利用した電圧均等化回路Cu及び異常電圧検出回路Csを備える。この場合、トランス2は、セルBa,Bb…Bnと同数の第一巻線2a,2b…2n及び単一の第二巻線2xを有するとともに、更に、検出巻線2sを有する。なお、トランス2はフライバックタイプを用いる。
【0017】
電圧均等化回路Cuは、このトランス2の第一巻線2a,2b…2nと第二巻線2xを用いて構成する。一つの第一巻線2aは、巻始端子をセルBaの正極側に接続するとともに、同巻線2aの巻終端子は、第一スイッチ部3aと電流規制回路5aの直列回路を介してセルBaの負極側に接続する。これにより、第一ループ回路Laが構成される。この場合、第一スイッチ部3aには、図2に示すようなFET30を用いることができる。FET30を用いる場合には、第一巻線2aの巻終端子とセルBaの負極側間に、FET30のドレイン−ソース間を接続する。図2中、Cp及びDpはFET30の内部で発生する寄生コンデンサ及び寄生ダイオードをそれぞれ示す。なお、後述する他の第一スイッチ部3b…3n,第二スイッチ部3x及び検出スイッチ部3sも同様にFET30を用いることができる。また、電流規制回路5aは、第一ループ回路Laに直列接続したフューズ6aを用いる。この電流規制回路5aは、セルBaが短絡等の故障により、端子電圧Eaが所定電圧値以下になった際に、回路電流Iaを所定電流値以下に規制するものであり、フューズ6aは、過電流(短絡電流等)が流れた際に、第一ループ回路Laを遮断する。図2中、raは、セルBa,第一巻線2a及び配線の内部抵抗等を含む第一ループ回路Laの全回路抵抗を示す。他方、他の第一巻線2b…2n側も同様に構成し、3b…3nは第一スイッチ部、rb…rnは全回路抵抗、5b…5nは電流規制回路(ヒューズ)、Lb…Lnは第一ループ回路をそれぞれ示す。
【0018】
一方、トランス2の第二巻線2xの巻終端子は、セル(蓄電素子)を用いた蓄電部11の正極側に接続するとともに、巻始端子は第二スイッチ部3xを介して蓄電部11の負極側に接続する。これにより、第二ループ回路Lxが構成される。また、21はドライブ回路を示す。ドライブ回路21は、内蔵するパルス発振器から発振する周波数が数百〔kHz〕程度の第一パルス信号Sa及び第二パルス信号Sxを出力する。そして、第一パルス信号Saは、第一スイッチ部3a…をON/OFF制御するとともに、第二パルス信号Sxは、第二スイッチ部3xをON/OFF制御する。なお、各スイッチ部3a…,3xに、FET30を用いる場合には、対応するFET30の各ゲートに各パルス信号Sa,Sxが付与される。さらに、第一パルス信号Saと第二パルス信号Sxは、図4(a)及び(b)に示すように極性が反対となる。したがって、基本的には第一スイッチ部3a…がONのときは第二スイッチ部3xがOFFとなり、第二スイッチ部3xがONのときは第一スイッチ部3a…がOFFとなる特性を有している。
【0019】
他方、異常電圧検出回路Csは、検出巻線2sを用いて構成する。異常電圧検出回路Csにおいて、3sは検出巻線2sの巻終端子に直列接続した検出スイッチ部である。この検出スイッチ部3sには、前述したFET30を用いることができる。この検出スイッチ部3s(FET30)には、前述した第一パルス信号Saが付与され、ON/OFF制御されることにより同期整流が行われる。また、検出スイッチ部3sを含む検出巻線2sには、フィルタ回路12の入力側を接続する。フィルタ回路12は、CRフィルタ12rにより構成し、検出巻線2sの巻始端子に直列接続した抵抗R1と、検出スイッチ部3s,検出巻線2s及び抵抗R1の直列回路に対して並列に接続したコンデンサC1及び抵抗R2を備える。これにより、CRフィルタ12rの出力側、即ち、抵抗R2の両端には、平均化(フィルタリング)された第一検出電圧E1が得られる。この第一検出電圧E1は、各セルBa…の端子電圧Ea…の平均値Evに対応する電圧値となる。なお、抵抗R1による電圧降下は、検出巻線2sの巻線電圧よりも十分に小さな値となるように選定する。
【0020】
さらに、14は電位差検出手段13pを構成するコンパレータであり、このコンパレータ14の第一入力ポートに上述した第一検出電圧E1を付与する。また、コンパレータ14の第二入力ポートには、バッテリBの両端電圧Eoに基づく第二検出電圧E2を付与する。即ち、バッテリBの正極と負極間に、分圧抵抗RrとRiの直列回路(分圧回路)を接続し、分圧抵抗Riの端子電圧を第二検出電圧E2としてコンパレータ14の第二入力ポートに付与する。そして、コンパレータ14の出力ポートは、異常出力部23に接続する。このコンパレータ14は、第一検出電圧E1と第二検出電圧E2を比較し、第一検出電圧E1と第二検出電圧E2に電圧差が発生したなら異常検出信号Seを出力する機能を有しており、この異常検出信号Seは異常出力部23に付与される。この場合、異常出力部23は、異常検出信号Seが付与された際に、異常を報知する機能を有し、アラームランプの点灯やディスプレイによる異常表示等が行われる。
【0021】
次に、上述した基本実施例に係る異常検出装置1の動作について、図1〜図4を参照して説明する。
【0022】
まず、電圧均等化回路Cuの動作(作用)について、図4を参照して説明する。なお、図4は、図1に示した電圧均等化回路Cuの各部における信号のタイムチャートを示す。また、各第一スイッチ部3a…,第二スイッチ部3x及び検出スイッチ部3sは、FET30を用いたものとして説明する。
【0023】
今、第二スイッチ部3xがONした場合を想定する。これにより、蓄電部11から第二巻線2xに対して、図4(d)に示す回路電流Ixが流れ、トランス2には、斜線部分の回路電流Ixによって均等化のためのエネルギが蓄積される。なお、ON時における第二スイッチ部3xの両端電圧Vxの大きさは、図4(f)のようになる。即ち、両端電圧Vxは、直前における第一スイッチ部3a…がOFFしてから、第二スイッチ部3xの寄生コンデンサCpによる静電容量に蓄積された電荷が放電されるため、第二スイッチ部3xがONするまでの休止期間にほぼ0〔V〕になる。
【0024】
一方、第二スイッチ部3xがOFFした後は、第一スイッチ部3a…がONになり、トランス2に蓄積されたエネルギが、各第一巻線2a…から放出され、各セルBa…に対する充電が行われる。この場合、各セルBa…にバラツキが存在すれば、図4(c)の斜線期間の回路電流Ia…が、各セルBa…における端子電圧の一番低いセルに集中して流れ、これにより、一番低いセルの電圧が上昇する。そして、このような充電作用が繰り返されることにより、全てのセルBa…に対する電圧の均等化が行われることになる。
【0025】
また、トランス2に蓄積されたエネルギが全て放出された時点、即ち、図4(c)に示す時点Xc以降も、第一スイッチ部3a…はONしているため、Xc時点において各セルBa…の端子電圧Ea…にバラツキが残っている場合には、電圧の高いセルから電圧の低いセルに対して充放電が行われ、更なる電圧の均等化が行われる。このときの回路電流Ia…が図4(c)の斜線期間以外の期間となる。そして、この際には、同時にトランス2にもエネルギの蓄積が行われ、この蓄積されたエネルギは、第一スイッチ部3a…がOFFになった後に、第二ループ回路Lxにおける回路電流Ixとなって放出される。即ち、第一スイッチ部3a…のON状態が、トランス2のエネルギ放出終了後も継続することにより、回路電流Ia…の方向が反転し、図4(c)に示す斜線期間以外の期間のように、セルBa…から第一巻線2a…に回路電流Ia…が流れ始める。この逆方向電流は、トランス2を励磁したり、端子電圧の高いセルから端子電圧の低いセルにエネルギの移送を行うことになる。なお、第一スイッチ部3a…の両端電圧Va…を図4(e)に示す。
【0026】
さらに、第一スイッチ部3a…がOFFすると、逆方向電流の一部によって蓄積されたエネルギが、第二巻線2xから回路電流Ixとなって放出される。回路電流Ixは、第二ループ回路Lxに流れ、蓄電部11に充電される。回路電流Ixにより、第二スイッチ部3xに存在する寄生コンデンサCpによる静電容量に蓄積された電荷が放出され、この電荷の放出が終われば、第二スイッチ部3xの寄生ダイオードDpに順方向電流が流れている期間の両端電圧Vxは、寄生ダイオードDpの順方向電圧(0.5〔V〕程度)にクランプされる。したがって、図4(d)の波形において、斜線期間以外の期間は、寄生ダイオードDpに電流が流れており、この期間で第二スイッチ部3xをONさせれば、両端電圧Vxはほぼ0〔V〕になっているので、ゼロボルトスイッチ動作を実現できる。これにより、ON時のスイッチング損失を低減できるとともに、スイッチングに伴うノイズを低減できる。以上が電圧均等化回路Cuの動作である。
【0027】
次に、異常電圧検出回路Csの動作(作用)について、図3及び図4を参照して説明する。
【0028】
まず、上述した電圧均等化回路Cuの動作により、フィルタ回路12の出力側には、第一検出電圧E1が得られる。ところで、各セルBa…の端子電圧Ea,Eb…Enの平均値Evは、セルBa,Bb…Bnの数量をnとした場合、
Ev=(Ea+Eb+…+En)/n …(1)
により求められる。
【0029】
一方、第二検出電圧E2は、抵抗Riの端子電圧として得られるため、バッテリBの両端電圧をEoとすれば、
E2={Ri/(Rr+Ri)}・Eo …(2)
となる。したがって、バッテリBの両端電圧Eoから、この両端電圧Eoに基づく第二検出電圧E2が検出される。
【0030】
他方、各第一巻線2a…の巻数をN、検出巻線2sの巻数をMとすれば、抵抗Rr,Ri、巻数N,Mの選定により、
Ri/(Rr+Ri)=M/(n・N) …(3)
の関係が成立する。
【0031】
これにより、各セルBa…が全て正常な場合には、次のように動作する。
【0032】
まず、各第一巻線2a,2b…2nの巻線電圧をVa,Vb…Vnとすれば、トランス2からエネルギが放出される際は、Va=Ea+Ia・ra,Vb=Eb+Ib・rb…,Vn=En+In・rnとなる。ここで、Va=Vb=…=Vn=V、ra=rb=…=rn=rと見做せば、
n・V=(Ea+Eb+…+En)+(Ia+Ib+…+In)r …(4)
となる。(4)式において、(Ia+Ib+…+In)は、トランス2から流出する回路電流Ia,Ib…Inの総和であり、(Ea+Eb+…+En)の電位差によるそれぞれの回路電流Ia…の総和は零となる。
【0033】
これに対して、各セルBa…からトランス2にエネルギが蓄積される際は、Va=Ea−Ia・ra,Vb=Eb−Ib・rb…,Vn=En−In・rnとなり、
n・V=(Ea+Eb+…+En)−(Ia+Ib+…+In)r …(5)
となる。(5)式において、(Ia+Ib+…+In)は、トランス2に流入する回路電流Ia,Ib…Inの総和であり、(Ea+Eb+…+En)の電位差によるそれぞれの回路電流Ia…の総和は零となる。図4(c)から、トランス2に流入する+方向の全回路電流I(+)及びトランス2から流出する−方向の全回路電流I(−)は、
I(+)=+(Ia+Ib+…+In)
I(−)=−(Ia+Ib+…+In)
となる。また、(4)式より、
V={(Ea+Eb+…+En)/n}
+{(Ia+Ib+…+In)r/n} …(6)
さらに、(5)式より、
V={(Ea+Eb+…+En)/n}
−{(Ia+Ib+…+In)r/n} …(7)
が得られる。(6)式より、トランス2からエネルギが放出される期間(Iが(−)の期間)では、全セルBa…の端子電圧Ea…の平均値Evに、流出する全回路電流I(−)の平均値によるrの電圧降下を加算した電圧が各巻線電圧Vになるとともに、(7)式より、トランス2にエネルギを蓄積する期間(Iが(+)の期間)では、全セルBa…の端子電圧Ea…の平均値Evから、流入する全回路電流I(+)の平均値によるrの電圧降下を減算した電圧が各巻線電圧Vになる。したがって、第一パルス信号SaのON期間における巻線電圧Vは、図3に示すようになる。
【0034】
定常時では、流出電流I(+)と流入電流I(−)は等しいので、巻線電圧Vの平均値は、セル電圧Ba…の平均値Evとなる。
【0035】
ここで、第二検出電圧E2は、
E2={Ri/(Rr+Ri)}・(Ea+Eb+…+En) …(8)
となり、また、第一検出電圧E1は、E1=(M/N)
・{(Ea+Eb+…+En)/n} …(9)
となるため、(9)式に(3)式を代入すれば、
E1={Ri/(Rr+Ri)}・(Ea+Eb+…+En) …(10)
となる。
【0036】
よって、(8)式と(10)式から、E1=E2となり、E1とE2間に電圧差は発生しない。したがって、コンパレータ14から異常検出信号Seは出力しない。
【0037】
次に、一個のセル、例えば、セルBaが故障(短絡故障)した場合の動作について説明する。
【0038】
この場合、他のセルBb…Bnから故障したセルBaに対して充電電流が集中的に流れるため、ヒューズ6aが遮断する。この結果、故障したセルBaは、事実上存在しない状態となり、残りのセルBb…Bnによって電圧均等化回路Cuが動作する。このようなヒューズ6a、即ち、電流規制回路5aを用いることにより、故障したセルBa以外のセルBb…における端子電圧Eb…の平均値Ev(第一検出電圧E1)に対する故障したセルBaによる影響を回避でき、より確実な異常検出を行うことができる。
【0039】
今、故障したセルBaの正常電圧と故障後の電圧の電圧差をEaeとすれば、第二検出電圧E2は、
E2={Ri/(Rr+Ri)}
・(Ea+Eb+…+En−Eae) …(11)
となり、第一検出電圧E1は、
E1=(M/N)・{(Eb+…+En)/(n−1)} …(12)
となる。したがって、(12)式に(3)式を代入すれば、
E1={Ri/(Rr+Ri)}・{(Eb+…+En)
+(Eb+…+En)/(n−1)} …(13)
となるため、コンパレータ14では、E1とE2間に、
E1−E2={Ri/(Rr+Ri)}・〔{(Eb+…
+En)/(n−1)}+(Eae−Ea)〕 …(14)
の電位差が発生し、コンパレータ14からは異常検出信号Seが出力する。なお、抵抗Rrを0に設定すれば、E1とE2の電圧差は、(14)式から{(Eb+…+En)/(n−1)}+(Eae−Ea)となる。
【0040】
よって、このような基本実施例に係る異常検出装置1によれば、検出巻線2sからは、各セルBa…の端子電圧Ea…の平均値Evに対応する第一検出電圧E1が検出されるとともに、バッテリBの両端電圧Eoからは、この両端電圧Eoに基づく第二検出電圧E2が検出されるため、直列に接続した複数のセルBa…中において、一個のセル(セルBa)に短絡故障が発生した場合であっても第一検出電圧E1と第二検出電圧E2を比較することにより、バッテリBの異常を検出することができる。そして、各セルBa…の端子電圧Ea…は、それぞれ独立した検出回路により検出する必要がないため、セルBa…の数量が多くなった場合であっても異常検出装置1に係わる部品点数は増加しないため、大幅なコストダウン及びエネルギロスの低減を図ることができるとともに、装置全体の小型化、さらには省スペース化に寄与できる。
【0041】
次に、本発明に係る各種変更実施例について、図5〜図14を参照して説明する。
【0042】
まず、図5〜図8は、異常電圧検出回路Csの変更実施例を示す。図5に示す変更実施例は、基本実施例(図1)に対して、検出スイッチ部3sと電位差検出手段13pを変更したものである。即ち、基本実施例は、検出スイッチ部3sにFET30を使用し、第一パルス信号SaによりON/OFF制御した場合を示したが、図5に示す変更実施例は、検出スイッチ部3sにダイオード31を用いた。このダイオード31は整流器として機能する。このようなダイオード31を用いることにより回路的に簡素化できる利点がある。また、基本実施例は、電位差検出手段13pとしてコンパレータ14を用いた場合を示したが、図5に示す変更実施例は、トランジスタ15を用いて電位差検出手段13tを構成した。この電位差検出手段13tは、図5に示すように、トランジスタ15のエミッタをフィルタ回路12の出力側に接続するとともに、トランジスタ15のベースを抵抗Rrを介してバッテリBの正極に接続する。一方、トランジスタ15のコレクタは、抵抗R3を介してトランジスタ26のベースに接続するとともに、トランジスタ26のコレクタは、異常出力部23に接続し、さらに、トランジスタ26のエミッタはバッテリBの負極に接続する。なお、R4は、トランジスタ26のベースとバッテリBの負極間に接続した抵抗を示す。
【0043】
これにより、正常時には、E1=E2となるため、トランジスタ15はOFFとなるが、一個のセルBa…に短絡故障が発生した際は、E2が正常時よりも低下し、E2<E1になるため、トランジスタ15がONする。この結果、トランジスタ26がONし、トランジスタ26のコレクタ電圧は、ハイレベルからローレベルに移行する。このローレベルは異常検出信号Seとなり、異常出力部23に付与される。その他、基本的な回路構成は図1と同じである。したがって、図5において、図1と同一部分には同一符号を付して、その構成を明確にするとともに、その詳細な説明は省略する。
【0044】
図6に示す変更実施例は、図5に示した変更実施例に対して、電位差検出手段13tを変更したものである。即ち、図5に示した変更実施例は、電位差検出手段13tとして、トランジスタ15を用いた場合を示したが、図6に示す変更実施例は、フォトカプラ(フォトリレー)27を用いて電位差検出手段13dを構成した。この場合、フィルタ回路12の出力側とバッテリBの正極間に、フォトカプラ27のフォトダイオード16と抵抗Rrの直列回路を接続するとともに、フォトカプラ27のフォトトランジスタ27tを異常出力部23に接続する。
【0045】
これにより、正常時には、E1=E2となるため、フィトダイオード16に電流は流れないが、一個のセルBa…に短絡故障が発生した際は、E2が正常時よりも低下し、E2<E1になるため、E1−E2の電位差に基づいてフィトダイオード16に順方向電流が流れる。この結果、フォトトランジスタ27tから出力電流が流れる。この出力電流が異常検出信号Seとなり、異常出力部23に付与される。その他、基本的な回路構成は図5と同じである。したがって、図6において、図5(図1)と同一部分には同一符号を付して、その構成を明確にするとともに、その詳細な説明は省略する。
【0046】
図7に示す変更実施例は、図5に示した変更実施例に対して、フィルタ回路12を変更したものである。即ち、図5(図1)に示した変更実施例(基本実施例)は、フィルタ回路12として、CRフィルタ12rを用いた場合を示したが、図7に示す変更実施例は、フィルタ回路12として、チョークインプット形フィルタ12cを用いた。この場合、回路的には、図7に示すように、図5における抵抗R1を、チョークコイル32に置換することにより実施できる。なお、33は、検出巻線2sと検出スイッチ部3sの直列回路間に並列に接続したダイオードを示す。このようなチョークインプット形フィルタ12cを用いることにより、図3に示す巻線電圧Vの波形の傾斜部分が平均化され、より平坦な波形が得られる。なお、図7に示す電位差検出手段13tでは、トランジスタ26は省略した。したがって、トランジスタ15のON状態が異常検出信号Seとなる。その他、基本的な回路構成は図5(図1)と同じである。したがって、図7において、図5(図1)と同一部分には同一符号を付して、その構成を明確にするとともに、その詳細な説明は省略する。
【0047】
図8に示す変更実施例は、図5に示した変更実施例に対して、電位差検出手段13tを変更したものである。即ち、図8に示す変更実施例は、得られる第一検出電圧E1及び第二検出電圧E2を、ディジタル信号処理する電位差検出手段13cを用いた。この場合、電位差検出手段13cは、フィルタ回路12から得られる第一検出電圧E1をディジタル信号に変換するA/D変換部18と、バッテリBの正極から得られる第二検出電圧E2をディジタル信号に変換するA/D変換部17と、各A/D変換部17,18の出力データを演算処理して第一検出電圧E1と第二検出電圧E2に電圧差が発生したなら異常検出信号Seを出力する演算部19とを有する。これにより、ソフトウェア処理が可能となる。その他、基本的な回路構成は図5(図1)と同じである。したがって、図8において、図5(図1)と同一部分には同一符号を付して、その構成を明確にするとともに、その詳細な説明は省略する。
【0048】
次に、図9及び図10は、電圧均等化回路Cuの変更実施例を示す。図9に示す変更実施例は、トランス2に、フォワードタイプを使用したものであり、セルBa,Bb…Bnと同数の第一巻線2a,2b…2n及び検出巻線2sを有するも第二巻線2xは有していない。したがって、第二パルス信号Sxも使用しない回路となる。フォワードタイプによる電圧均等化回路Cuでは、回路電流が、電圧の高いセルから各第一巻線2a…を経由して電圧の低いセルに流れることにより、各セルBa…の端子電圧Ea…が均等化される。なお、異常電圧検出回路Csには、検出スイッチ部3sにFET30を使用するとともに、フォトカプラ27を用いて電位差検出手段13dを構成した場合を示す。その他、基本的な回路構成は図1及び図6と同じである。したがって、図9において、図1及び図6と同一部分には同一符号を付して、その構成を明確にするとともに、その詳細な説明は省略する。
【0049】
図10に示す変更実施例は、トランス2に、フライバックタイプを使用するも第二巻線2xを用いない場合の変更実施例を示す。即ち、各第一巻線2a,2b,2c,2dと各第一スイッチ部3a,3b,3c,3dと各セルBa,Bb,Bc,Bdをそれぞれ直列接続して複数の第一ループ回路La,Lb,Lc,Ldを構成し、かつ任意数の第一ループ回路La,LbとLc,Ldを含む複数のブロックH1とH2にそれぞれ分け、各ブロックH1,H2における第一巻線2a2bと2c,2dの極性が交互に反転するように設定(又は制御)するとともに、各ブロックH1,H2に異なるタイミングのパルス信号S1,S2を選択的に付与して各セルBa…の端子電圧Ea…を均等化する機能を有する。なお、図10は、理解を容易にするため、二つのブロックH1,H2に分けた場合を示したが、このブロックH1…の数は任意に設定できるとともに、各ブロックH1…内のセルBa…の数量も任意に設定できる。
【0050】
また、異常電圧検出回路Csは、トランス2に、各ブロックH1,H2に対応した極性の検出巻線2sq,2spをそれぞれ設け、各検出巻線2sq,2spを用いて図1に示した異常電圧検出回路Csをそれぞれ構成する。即ち、検出巻線2sq側に、検出スイッチ部3s及びフィルタ回路12を接続し、他方、検出巻線2sp側にも、検出スイッチ部3s及びフィルタ回路12を接続する。そして、検出巻線2sq側のフィルタ回路12の負極側は、バッテリBの負極に接続し、かつ検出巻線2sq側のフィルタ回路12の正極側は、検出巻線2sp側のフィルタ回路12の負極側に接続するとともに、検出巻線2sp側のフィルタ回路12の正極側は、トランジスタ15のエミッタに接続する。これにより、各フィルタ回路12の出力電圧を加算した電圧が第一検出電圧E1となる。その他、基本的な回路構成は図1及び図5等と同じである。したがって、図10において、図1及び図5等と同一部分には同一符号を付して、その構成を明確にするとともに、その詳細な説明は省略する。
【0051】
次に、図11及び図12は、複数のモジュールを用いた場合の変更実施例を示す。図11に示す変更実施例は、直列接続した複数のセルBa…Bn,第二巻線2xと複数の第一巻線2a…2nを有するトランス2及び複数の第一スイッチ部3a…3nを有し、各第一巻線2a…2nと各第一スイッチ部3a…3nと各セルBa…Bnを、それぞれ直列接続して複数の第一ループ回路La…Lnを構成した複数のモジュールM1,M2…を備える。そして、各モジュールM1…のセルBa…同士を直列に接続し、かつ第二巻線2x…同士を並列に接続するとともに、第二巻線2x…同士に第二スイッチ部3xと蓄電部11を直列接続して第二ループ回路Lx…を構成し、第一スイッチ部3a…と第二スイッチ部3xに、交互にON/OFF制御するパルス信号Sa,Sxを付与して各セルBa…の端子電圧Ea…を均等化する機能を有する。また、異常電圧検出回路Csは、一つのモジュールM2のトランス2に検出巻線2sを設けて構成し、他のモジュールM1のトランス2には検出巻線2sを設けない。この場合、異常電圧検出回路Csは、トランジスタ26を使用しない点を除き図5に示した異常電圧検出回路Csと基本的に同じになる。なお、トランス2は、フライバックタイプを用いる。その他、基本的な回路構成は図1及び図5等と同じである。したがって、図11において、図1及び図5等と同一部分には同一符号を付して、その構成を明確にするとともに、その詳細な説明は省略する。
【0052】
図12に示す変更実施例は、複数のモジュールを用いた他の変更実施例を示す。図12に示す変更実施例は、図11に示した変更実施例に対して、モジュールM1,M2…毎に異常電圧検出回路Cs…を設けた点が異なる。これにより、図12に示す変更実施例の場合には、いずれかのモジュールM1,M2…において第一検出電圧E1…の低下が発生したなら、各モジュールM1,M2…から異常検出信号Seが出力する。なお、図12中、D1は抵抗Rrに直列接続したダイオード、R5及びR6はそれぞれトランジスタ26のコレクタ及びベースに直列接続した抵抗を示す。その他、基本的な回路構成は図1及び図5等と同じである。したがって、図12において、図1及び図5等と同一部分には同一符号を付して、その構成を明確にするとともに、その詳細な説明は省略する。
【0053】
次に、図13及び図14は、電流規制回路5aの変更実施例を示す。図13は、定電流ダイオード41を用いた変更実施例である。これにより、定電流ダイオード41は、セルBaの端子電圧Eaが所定電圧値以下になった際に回路電流Iaを所定電流値以下に制限する定電流回路7aを構成する。この場合、定電流ダイオード41は、第一巻線2aの巻始端子とセルBaの正極間に接続するとともに、定電流ダイオード41に、この定電流ダイオード41に対して逆方向となるダイオードD2と抵抗R7の直列回路を並列に接続して構成する。これにより、第一巻線2aからエネルギが放出されるときの回路電流Iaは、定電流ダイオード41を流れ、所定電流値以下に制限される。しかし、第一巻線2aにエネルギが蓄積されるときの回路電流Iaは、ダイオードD2を流れるため、電流は規制されない。その他、基本的な回路構成は図1と同じである。したがって、図13において、図1と同一部分には同一符号を付して、その構成を明確にするとともに、その詳細な説明は省略する。
【0054】
図14は、図13における定電流ダイオード41の代わりに電流規制回路42を用いたものである。これにより、電流規制回路42は、セルBaの端子電圧Eaが所定電圧値以下になった際に回路電流Iaを所定電流値以下に制限する定電流回路8aを構成する。なお、定電流回路8aにおいて、43はトランジスタ、R8,R9は抵抗、D3及びD4は直列接続したダイオードを示す。この定電流回路8aも基本的には定電流ダイオード41と同じ働きを行う。その他、基本的な回路構成は図1及び図13と同じである。したがって、図14において、図1及び図13と同一部分には同一符号を付して、その構成を明確にするとともに、その詳細な説明は省略する。
【0055】
よって、このような変更実施例に係る異常検出装置1によっても、検出巻線2sからは、各セルBa…の端子電圧Ea…の平均値Evに対応する第一検出電圧E1が検出されるとともに、バッテリBの両端電圧Eoからは、この両端電圧Eoに基づく第二検出電圧E2が検出されるため、直列に接続した複数のセルBa…中において、一個のセルに短絡故障が発生した場合であっても第一検出電圧E1と第二検出電圧E2を比較することにより、バッテリBの異常を検出することができ、基本実施例(図1)と同様の効果を享受できる。特に、電位差検出手段13p,13t…,13d…には、第一検出電圧E1と第二検出電圧E2の電圧差が発生したなら状態を変更するコンパレータ14,トランジスタ15又はダイオード16を含ませることができるため、極めて簡素な回路で実現でき、更なる装置全体のコストダウン及び小型化に貢献できる。
【0056】
以上、実施例について詳細に説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、細部の回路構成、手法等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更,追加,削除することができる。
【0057】
例えば、セルBa…の異常として、短絡故障によりセルBa…の端子電圧Ea…が異常に低下した場合を例示したが、セルBa…の端子電圧Ea…が異常に上昇した場合であっても同様に実施できる。この場合、異常電圧により第一ループ回路La…が遮断或いは電流規制されるように構成し、E2>E1が発生するようにすればよい。なお、端子電圧Ea…が異常に上昇した場合には、端子電圧Ea…が異常に低下した場合に対して逆方向電流が流れるため、電流規制回路5a…において、ヒューズ6a…はそのまま使用できるとともに、定電流ダイオード41等の定電流回路7a…,8a…を用いる場合は、例示の定電流回路7a…,8a…に対して、同一の回路を逆方向に並列接続すればよい。
【0058】
また、各スイッチ部3a…,3xとしてFET30を例示したが、トランジスタ等の他の同様の機能を有するスイッチ部に置換できる。さらに、セルBa…は、モータにより走行する電気自動車又はエンジンとモータを併用して走行するハイブリッド自動車に搭載するバッテリBに用いて好適であるが、用途はこれらに限定されるものではない。一方、変更実施例として、電圧均等化回路Cu及び異常電圧検出回路Csの各種形態を例示したが、これらの例示に限定されるものではなく、同様の機能を有する各種形態の電圧均等化回路Cu及び異常電圧検出回路Csを用いることができる。
【0059】
【発明の効果】
このように、本発明に係るバッテリの異常検出装置は、少なくとも検出巻線及び各セルに対応した複数の第一巻線を有するトランスと、各第一巻線にそれぞれ第一スイッチ部を介して各セルを直列接続することにより複数の第一ループ回路を構成し、各第一スイッチ部をパルス信号によりON/OFF制御して各セルの端子電圧を均等化する電圧均等化回路と、第一ループ回路に、セルの端子電圧が所定電圧値以下又は所定電圧値以上になった際に回路電流を所定電流値以下に規制する電流規制回路を設けるとともに、検出巻線から各セルの端子電圧の平均値に対応する第一検出電圧を検出し、この第一検出電圧とバッテリの両端電圧に基づく第二検出電圧を比較することによりバッテリの異常を検出する異常電圧検出回路とを備えるため、次のような顕著な効果を奏する。
【0060】
(1) 各セルの端子電圧をそれぞれ独立した検出回路により検出する必要がないため、セルの数量が多くなった場合であっても異常検出装置に係わる部品点数は増加せず、大幅なコストダウン及びエネルギロスの低減を図ることができるとともに、装置全体の小型化、さらには省スペース化に寄与できる。
【0061】
(2) 特に、各セルの端子電圧を均等化する電圧均等化回路を利用(兼用)して異常を検出できるため、更なる装置全体のコストダウン及び小型化に貢献できる。
【0062】
(3) 第一ループ回路には、セルの端子電圧が所定電圧値以下又は所定電圧値以上になった際に回路電流を所定電流値以下に規制する電流規制回路を備えるため、故障セルによる他の端子電圧の平均値(第一検出電圧)に対する影響を回避でき、より確実な異常検出を行うことができる。
【0063】
(4) 好適な実施の形態により、異常電圧検出回路に、第一検出電圧と第二検出電圧の電圧差が発生したなら異常検出信号を出力する少なくともコンパレータ,トランジスタ又はダイオードの一つを含む電位差検出手段を設ければ、極めて簡素な回路で実現でき、更なる装置全体のコストダウン及び小型化に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例(基本実施例)に係る異常検出装置の電気回路図、
【図2】同異常検出装置においてFETを用いた場合の一部抽出電気回路図、
【図3】同異常検出装置における動作原理を説明するための波形図、
【図4】同異常検出装置における各部の信号のタイムチャート、
【図5】本発明の変更実施例に係る異常検出装置における異常電圧検出回路を抽出して示す電気回路図、
【図6】本発明の他の変更実施例に係る異常検出装置における異常電圧検出回路を抽出して示す電気回路図、
【図7】本発明の他の変更実施例に係る異常検出装置における異常電圧検出回路を抽出して示す電気回路図、
【図8】本発明の他の変更実施例に係る異常検出装置における異常電圧検出回路を抽出して示す電気回路図、
【図9】本発明の変更実施例に係る電圧均等化回路を具備する異常検出装置の電気回路図、
【図10】本発明の他の変更実施例に係る電圧均等化回路を具備する異常検出装置の電気回路図、
【図11】本発明の変更実施例に係る複数のモジュールを用いた異常検出装置の電気回路図、
【図12】本発明の他の変更実施例に係る複数のモジュールを用いた異常検出装置の電気回路図、
【図13】本発明の変更実施例に係る異常検出装置における電流規制回路を抽出して示す電気回路図、
【図14】本発明の他の変更実施例に係る異常検出装置における電流規制回路を抽出して示す電気回路図、
【符号の説明】
1 異常検出装置
2 トランス
2s 検出巻線
2sp… 検出巻線
2a… 第一巻線
2x 第二巻線
3a… 第一スイッチ部
3x 第二スイッチ部
5a… 電流規制回路
6a… フューズ
7a… 定電流回路
8a… 定電流回路
11 蓄電部
12 フィルタ回路
12r CRフィルタ
12c チョークインプット形フィルタ
13p 電位差検出手段
13t… 電位差検出手段
13d… 電位差検出手段
13c 電位差検出手段
14 コンパレータ
15 トランジスタ
16 ダイオード
17… A/D変換部
19 演算部
B バッテリ
Ba… セル
La… 第一ループ回路
Lx 第二ループ回路
Cu 電圧均等化回路
Cs 異常電圧検出回路
Sa パルス信号(第一パルス信号)
Sx パルス信号(第二パルス信号)
S1… 異なるタイミングのパルス信号
Se 異常検出信号
Ea… セルの端子電圧
Eo バッテリの両端電圧
E1 第一検出電圧
E2 第二検出電圧
Ia… 回路電流
M1… モジュール
H1… ブロック

Claims (12)

  1. 直列に接続した複数のセルを有するバッテリの異常を検出するバッテリの異常検出装置において、少なくとも検出巻線及び各セルに対応した複数の第一巻線を有するトランスと、各第一巻線にそれぞれ第一スイッチ部を介して各セルを直列接続することにより複数の第一ループ回路を構成し、各第一スイッチ部をパルス信号によりON/OFF制御して各セルの端子電圧を均等化する電圧均等化回路と、前記第一ループ回路に、前記セルの端子電圧が所定電圧値以下又は所定電圧値以上になった際に回路電流を所定電流値以下に規制する電流規制回路を設けるとともに、前記検出巻線から各セルの端子電圧の平均値に対応する第一検出電圧を検出し、この第一検出電圧と前記バッテリの両端電圧に基づく第二検出電圧を比較することにより前記バッテリの異常を検出する異常電圧検出回路とを備えることを特徴とするバッテリの異常検出装置。
  2. 前記電流規制回路は、前記第一ループ回路に直列接続し、前記セルの端子電圧が所定電圧値以下又は所定電圧値以上になった際に当該第一ループ回路を遮断するフューズを用いることを特徴とする請求項1記載のバッテリの異常検出装置。
  3. 前記電流規制回路は、前記セルの端子電圧が所定電圧値以下又は所定電圧値以上になった際に前記回路電流を一定電流値以下に制限する定電流回路を用いることを特徴とする請求項1記載のバッテリの異常検出装置。
  4. 前記電圧均等化回路は、前記トランスに第二巻線を設け、この第二巻線に第二スイッチ部を介して蓄電部を直列接続することにより第二ループ回路を構成し、前記第一スイッチ部と前記第二スイッチ部に、交互にON/OFF制御するパルス信号を付与して各セルの端子電圧を均等化する機能を有することを特徴とする請求項1記載のバッテリの異常検出装置。
  5. 前記電圧均等化回路は、各第一巻線と各第一スイッチ部と各セルをそれぞれ直列接続して複数の第一ループ回路を構成し、かつ任意数の第一ループ回路を含む複数のブロックに分け、各ブロックにおける第一巻線の極性が交互に反転するように設定又は制御するとともに、各ブロックに異なるタイミングのパルス信号を選択的に付与して各セルの端子電圧を均等化する機能を有することを特徴とする請求項1記載のバッテリの異常検出装置。
  6. 前記電圧均等化回路は、直列接続した複数のセル,第二巻線と複数の第一巻線を有するトランス及び複数の第一スイッチ部を有し、各第一巻線と各第一スイッチ部と各セルを、それぞれ直列接続して複数の第一ループ回路を構成した複数のモジュールを備え、各モジュールのセル同士を直列に接続し、かつ第二巻線同士を並列に接続し、前記第二巻線同士に第二スイッチ部と蓄電部を直列接続して第二ループ回路を構成するとともに、少なくとも一つのモジュールにおけるトランスに前記検出巻線を設け、前記第一スイッチ部と前記第二スイッチ部に、交互にON/OFF制御するパルス信号を付与して各セルの端子電圧を均等化する機能を有することを特徴とする請求項1記載のバッテリの異常検出装置。
  7. 前記異常電圧検出回路は、前記検出巻線に直列接続し、付与されるパルス信号によりON/OFF制御される検出スイッチ部と、この検出スイッチ部を経た前記検出巻線の出力を平均化して前記第一検出電圧を得るフィルタ回路を備えることを特徴とする請求項1記載のバッテリの異常検出装置。
  8. 前記フィルタ回路は、CRフィルタを用いることを特徴とする請求項7記載のバッテリの異常検出装置。
  9. 前記フィルタ回路は、チョークインプット形フィルタを用いることを特徴とする請求項7記載のバッテリの異常検出装置。
  10. 前記異常電圧検出回路は、前記第一検出電圧と前記第二検出電圧の電圧差が発生したなら異常検出信号を出力する電位差検出手段を備えることを特徴とする請求項1又は7記載のバッテリの異常検出装置。
  11. 前記電位差検出手段には、前記第一検出電圧と前記第二検出電圧の電圧差が発生したなら状態を変更するコンパレータ,トランジスタ又はダイオードの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項10記載のバッテリの異常検出装置。
  12. 前記電位差検出手段は、前記第一検出電圧と前記第二検出電圧をそれぞれディジタル信号に変換するA/D変換部と、各A/D変換部の出力を演算処理して異常検出信号を出力する演算部とを備えることを特徴とする請求項10記載のバッテリの異常検出装置。
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