JP4377244B2 - 潤滑油の希釈による潤滑油特性の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、操作条件の範囲に従うシステム用に好適な潤滑油又は作動流体の2つ以上の特性を同時に制御する方法に関する。本発明は、更に該方法を行うための装置に関する。
潤滑油の特性は、使用条件の変化で変化する。例えば潤滑油の粘度は、潤滑油の温度が低下するにつれて増大する。このため、操作温度の範囲に亘って、最適でなくても、効果的な潤滑が得られる潤滑システムを設計するのは、困難である。高い操作温度で最適粘度を有する潤滑油は、非常に粘稠なので、冷時又は低温の周囲条件で、或いはこの周囲条件から始めても、機械を安全に操作することはできない。この問題に対応して、多相の潤滑油を用いた潤滑システムが、例えば国際公開No.WO−A−96/11244に提案されている。
しかし、潤滑油又は作動流体の使用条件が変化すると、潤滑油又は作動流体の2つ以上の特性も変化する可能性がある。例えば潤滑油又は作動流体の温度が変化すると、粘度、密度、粘度の圧力レスポンス、圧縮力、及びせん断速度による粘度の変化性向は、全て変化する。特定の接触における潤滑油の膜厚も温度により変化する。多くの場合、1つの所望性能は、他の1つの性能の大きな温度依存性に都合悪く、しかも解決不能に連結している。
牽引駆動では、動力及びトルクは、時には“牽引流体”と呼ばれる流体又は潤滑油を介して円滑な表面を有する機械部品間に伝達される。例えば牽引流体は、歯のないギアのように、円滑な1つの回転性車輪が、これを押圧する他の1つの円滑車輪を駆動することを可能にする。この動作は、回転と滑りとを混合したものである。牽引効率は、正接力と正常力との比である。正常力は、2つの表面を一緒に押圧する力である。牽引効率が高いほど、装置は、ますます効果的に動力を伝達できる。したがって、両金属表面を分離することにより、摩耗を低下させるのに利用される潤滑油は、このような牽引駆動の全ての操作条件下で、できるだけ高い牽引(摩擦とも呼ばれる)係数を持つことが望ましい。高い牽引係数と関連した改良性能は、例えば装置を小型軽量化することにより活用できる。しかし、牽引流体の牽引係数は、通常、温度により変化し、例えば冷時、始動条件下の牽引係数は、暖機操作条件下の牽引係数とは異なるかも知れない。その結果、自動車用変速機のような装置は、牽引係数の最高値を活用するように設計できない。
更に、特定の温度で高い牽引力(即ち、高い牽引係数)を有する流体は、特定温度から(through)変化する温度により、粘度が大きく変化する傾向がある。力を伝達するには、牽引流体が、両金属表面間の荷重保持帯で高圧を受ける際、牽引流体の粘度を高い値に上昇させなければならない。しかし、圧力による粘度の急激な増大は、通常、温度による粘度(即ち、低せん断周囲圧力動力学粘度)の急激な変化と関連する。逆に、温度により殆ど粘度が変化しない流体は、低圧力係数の粘度を有し、殆どの場合、低牽引係数を有する可能性がある。したがって、牽引流体を選ぶ際、設計者は、流体が低温でも操作できる十分な低粘度であるような牽引係数値に強制的に妥協させる。110℃のような操作温度で、高い牽引係数(例えば接触圧1.125GPaでの滑り対回転比(SSR)2.2%で測定して、0.095以上)を持った流体は、低温、特に温和な気候でも冬の間、普通に遭遇する冷時始動温度では、許容できないほと粘稠になる。通常、容易に冷時始動するのに十分低い粘度を維持するために配合した潤滑油は、暖機操作条件では、いずれの流体にも観察される最大牽引係数 約0.118未満に十分な牽引係数を有する。現在、牽引流体についての最善の妥協は、低温では、高粘度を提供し、また暖機操作温度では、適度の牽引力を提供する。
操作すべき全温度範囲に亘って高い牽引係数を有すると共に、同じく前記温度範囲に亘って効果的な粘度を有する牽引流体が、なお要求されている。このような牽引流体は、大きく変化する変速機に特に有利である。
暖機操作条件で必要な特性と冷時条件下で始動させるのに必要な特性との同様な対立は、例えば厳しい気候で使用される大型建設設備用の油圧流体のような作動流体に見られる。このような気候では、始動温度は、−40℃と低い可能性があるし、また暖機操作温度は、95℃以下の可能性がある。油圧流体には、粘度、圧縮力、及び粘度の圧力レスポンスのような特性は、効果的なシステム操作にとって重要である。例えば理想的な作動流体は、圧力及び温度に依存する粘度との組合わせで、低い圧縮率(compressivility)を持っている。このような流体は、実際には得られない。低圧縮率は、圧力による粘度の急激な増大及び粘度の強い温度依存性と関連する。油圧流体におけるこのような特性上の対立を処理するため、操作者は、非常に冷たい条件で生産的作業を始める前に、1時間“訓練用”未荷重の油圧設備に通うことができる。これは、明らかに費用のかかる満足し得ない問題解決法である。
温和な気候でも、油圧油の温度は、連続的又はひどい使い方に従う油圧回路において、始動温度から暖機操作温度まで60〜80℃変化する可能性がある。このような温度変化の結果である粘度変化は、油圧システムの機械的及び容量的効率を変える。この場合、機械的効率は、油圧回路中に流体をポンプ送りするのに必要な作業の尺度である。容量的効率は、作動器の滑りシールを越えた高圧流体の内部漏れの尺度である。温度の上昇と共に粘度が低下する際、内部漏れが増加すると、油圧作動器が利用できる力を低下させるかも知れない。機械的効果と容量的効果との効果的なバランスは、温度範囲に亘って維持できない。
操作すべき全温度範囲に亘って高い牽引係数を有すると共に、同じく前記温度範囲に亘って特定の制限内で粘度が一定のままであり、同時に低い圧縮率、及び粘度の効果的な圧力レスポンスを有する油圧流体が、なお要求されている。
WO−A−96/11244 US−A−2841479 US−A−2782240 Kirk−Othmerの"Encyclopedia of Chemical Technology"、第2編、第19巻、553頁
本発明は、潤滑油又は作動流体の2つ以上の特性をシステムの操作条件範囲に亘って最適又は効果的な値に維持できる方法を提供することにより、前記問題を解決する。
したがって、本発明は、操作条件が変化するシステム用に好適な潤滑油又は作動流体の2つ以上の特性を制御する方法を提供するもので、この方法は、
(i)2つ以上の特性が“暖機”操作条件に最適である基流体を供給する工程、
(ii)全てのシステム操作条件下で該基流体と混和し得る希釈剤を供給する工程、及び
(iii)前記基流体を、システム操作条件の変化に応じて、前記希釈剤で可逆的に希釈する工程、
を含む。
特定の基準に従って基流体及び希釈剤を選択することにより、潤滑油又は作動流体の2つ以上の特性が、潤滑油又は作動流体の使用操作条件の変化に応じた可逆的な希釈により同時に制御できることが、今回、意外にも見い出された。
本発明方法が利用するシステムは、潤滑を必要とする作動部品を備えたシステムを含む。このようなシステムは、牽引流体を必要とする作動部品を有するエンジン又は自動車の変速機であってよい。このような作動又は操作部品は、ギア、ベアリング、クラッチ及び牽引駆動変化器(variator)である。本発明方法は、加圧下で油圧流体のような作動流体により作動する油圧システムにも利用する。油圧システムにおける作動部品の例は、作動器である。本発明の潤滑油は、一般的な潤滑機能を持っていてよいし、或いは牽引流体の場合のトルク変速のような他の機能を持っていてもよい。本発明の作動流体は、油圧流体として使用できる潤滑油であってもよい。
本発明の一面では、
(i)作動流体の2つ以上の特性を制御する工程、及び
(ii)得られた作動流体を、操作条件が変化するシステムに適用する工程、
を含む、該システムへの作動油の供給方法が提供される。
得られた潤滑油及び/又は作動流体を前記システムに適用することにより、潤滑油及び/又は作動流体は、システムの作動部品又は操作部品と接触することになる。
制御すべき特性は、特定種類の機械で達成するには、潤滑油又は作動流体を必要とするという課題の性質に依存する。好ましくは、これら特性の1つは、殆どの潤滑油又は作動流体にとって重要な性質である粘度である。粘度とは、低せん断周囲圧力動力学粘度のことである。例えば油圧流体では、圧縮率及び/又は粘度の圧力レスポンス及び/又は潤滑膜厚が制御できる。例えば牽引流体では、牽引係数が制御できる。好ましい実施態様では、本発明方法は、操作条件が変化するシステム用潤滑油又は作動流体の1つ以上の他の性能(特性)の他、粘度を制御する。更に好ましい実施態様では、本発明方法は、潤滑流体又は作動流体の2つの特性を制御する。
本発明方法では、潤滑油又は作動流体の特性が制御される。“制御する”とは、問題の特性を、システム操作に効果的な値、好ましくはシステム操作に最適な値に維持することである。最適“暖機”操作条件値から許容可能な各性能値の変化は、問題の性能に依存する。例えば粘度値は、最適値から300%増加してもよく、しかもなお潤滑油/作動流体は、効果的に働く。
牽引流体では、牽引係数値は、最適値に対し+/−30%以内に制御することが好ましく、更に好ましくは最適値に対し+/−15%以内である。
本発明方法では、2つ以上の特性が“暖機”操作条件に最適であるように、特に基流体が選択される。“最適”とは、基流体の特定組成物の2つ以上の特性が、冷時始動又は周囲の操作温度の場合よりも“暖機の”操作温度では、システムが、これら特性の1つ以上、好ましくは2つの特性を一層良好に達成するようなことである。
例えば基流体は、“暖機”操作温度では高い牽引係数及び低い粘度を有するが、冷時始動条件下では低い牽引係数及び高い粘度を有する牽引流体であってよい。
“暖機”操作条件は、システムが冷時始動又は周囲条件下よりも高い温度にある条件である。冷時始動条件は、気候に応じて、−40℃〜25℃の範囲の温度基準になり得る。“暖機”操作条件には、システムが、その作動時間の殆どを費やす操作条件、例えば機械の作動温度がある。“暖機”操作条件には、システムの最高操作温度以下の温度範囲や、システムにおける異なる部品の異なる操作条件を含んでよい。通常、自動車の牽引駆動では、この範囲は、90℃〜150℃である。暖機操作条件下の油圧設備の大きな品目(item)では、作動流体の温度は、50〜55℃の範囲であってよい。
好ましい実施態様では、基流体は、“暖機”操作条件において高い牽引係数及び低い粘度を有する。基流体は、1.125GPaの荷重下に2.2%SRRで測定した牽引係数が、90〜150℃の温度範囲において0.08より大きく、粘度が同じ温度範囲に亘って100mPa未満であることが好ましい。好適な高牽引流体は、短鎖により連結するか、又は対が融合して連結するか、或いは更に大きなクラスターにより連結した飽和環を高割合で含有してよい。前記流体は、合成により、又は原油の製油所処理により、都合よく得られる。基流体は、炭化水素又はエステルであってよく、或いはエーテル又はカーボネート基を含有してもよい。特定の市販の製品、例えば東京のTekchem Corporationから“Techtrac M73”という商標で得られる製品は、α−メチルスチレンの二量体又は三量体を水素化して得られる分子の混合物を含有する。これらの分子は、通常、短いメチル分岐アルキル鎖により結合した2個又は3個のシクロヘキシル環からなる。更に高沸点の成分も存在してよい。これらの成分は、縮合環含有構造を含んでよい。好適な基流体は、混合物中の二量体の割合と高沸点成分の割合とを変えることにより、これらの製品から製造できる。二量体と高沸点成分との割合を変えると、得られる流体の牽引係数が最大になる温度が変化する。したがって、本発明の一実施態様では、二量体の割合は、特定温度で最大の牽引係数を有する基流体が得られるように、選択される。即ち、この基流体は、“暖機”操作条件の特定温度範囲用に注文(custom−)設計される。好ましくは、基流体は、二量体と三量体との混合物(縮合環構造含有)を含む。前記基流体は、一般に二量体を、基流体の全重量に対し、5〜80重量%、好ましくは5〜50重量%、更に好ましくは10〜30重量%を含有する。この割合は、ガスクロマトグラフィーを用いて火炎イオン化検出により測定される。
本発明は、牽引駆動の操作温度が最も冷たい始動温度から最高操作温度までの全温度範囲に亘って、牽引及び粘度を狭い範囲内に維持できる潤滑油を提供する。このような特性の定常性は、組成の変らない単一流体では達成できない。従来、特定の流体が幾つかの条件下で示した高牽引力能は、組成の狭い特定の結果であり、また、この牽引流体に他の1つの流体を添加混合すると、高牽引力能は、なくなるものと考えられていた。しかし、特定の基準に従って、基流体及び希釈剤を選ぶことにより、基流体が一温度で保有する高牽引力能は、基流体を第二の流体で温度に応じた特定比で可逆的に希釈すると、他の温度でも維持できるか又はほぼ維持できることが、今回、見い出された。この方法では、牽引流体に重要な2つの特性、即ち、粘度及び牽引係数は、両方とも、このような可逆的希釈技術を用いて、極めて広範な温度範囲(例えば150℃)に亘って最適値近くに維持できる。
希釈剤及び基流体は、これらが全ての操作条件下で混和できるように選択される。混和可能とは、希釈剤及び基流体が一緒になった時、溶解して1相を形成することである。“全ての操作条件”とは、冷時始動又は周囲条件及び“暖機”操作条件を含む。したがって、本発明は、操作条件が変化するシステム用に好適な単一相潤滑システムを提供する。このシステムは、従来技術の多数相潤滑方法に比べて、大きな利点を与える。
好適には、基流体は、希釈剤よりも高い粘度及び低い揮発性を有する。牽引駆動の場合、基流体の粘度は、通常、100℃で5mPaより大きく、また希釈剤の粘度は、100℃で1mPa未満、0℃で10mPa未満である。
好適な希釈剤は、0℃未満の温度で特に粘度が低い。希釈剤の粘度が低いほど、基流体混合物の粘度を低下させる必要は少なくなる。好適には、希釈剤の融点範囲は、−40℃未満、更には−50℃未満である。希釈剤の沸点範囲は、周囲温度又は減圧のいずれかで混合物から蒸発により除去できるのに十分低い温度でなければならない。好適な希釈剤の例は、デカヒドロナフタレンのcis−異性体とtrans−異性体との混合物であるデカリン、及び米国Shell Chemicalsから“CYPAR−9”の商標で市販されている溶剤である。この溶剤の主成分は、炭素原子数9のメチル置換シクロヘキサンである。希釈剤は、ガソリン又はディーゼルのような燃料であってもよい。
ガソリン沸点範囲の液体炭化水素燃料油は、通常、沸点範囲 約25℃〜約232℃の炭化水素の混合物で、飽和炭化水素とオレフィン系炭化水素と芳香族炭化水素との混合物を含む。
この基燃料油は、直留ガソリン、重合ガソリン、天然ガソリン、二量化及び三量化ガソリン、熱改質又は接触改質した炭化水素或いは接触分解又は熱分解した石油原料から合成的に製造した芳香族炭化水素混合物、及びこれらの混合物から誘導される。
基燃料の炭化水素組成及びオクタン水準は、重要ではない。オクタン水準(R+M)/2(但し、Rは、リサーチ法オクタン価であり、Mは、モーター法オクタン価である)は、一般に約85を超える。
中間蒸留物燃料油である液体炭化水素燃料油の沸点範囲は、通常、100℃〜500℃、例えば150℃〜400℃である。石油誘導燃料油は、大気圧蒸留物又は真空蒸留物、或いは分解ガス油又は直留及び熱分解及び/又は接触分解蒸留物のいずれの割合の配合物を含有してよい。この種の燃料油としては、ケロシン、ジェット燃料、ディーゼル燃料、加熱用油及び重質燃料油が挙げられる。
ディーゼル燃料油の初期蒸留温度は、燃料の等級や用途に従って、約160℃、最終蒸留温度は、290〜360℃である。
好ましい一実施態様では、希釈剤は、沸点範囲が50〜200℃の範囲内にある炭化水素及び/又は有機エステルの混合物を含有してよい。
本発明の他の好ましい一実施態様では、油圧流体は、通常、操作すべき全温度範囲に亘って粘度の効果的な圧力レスポンスを有すると共に、同じ温度範囲に亘って効果的な粘度を有する。
したがって、本発明は、希釈剤;及びグリセロールと、アルキレングリコール及び/又はポリオキシアルキレングリコールから選ばれた1つ以上の追加成分とを含む基流体;を含有する油圧システム用に好適な作動流体組成物を提供する。
本発明は、前記作動流体組成物の油圧システムへの使用法も提供する。
希釈剤は、水、炭化水素及び炭化水素混合物、アルコール、エステル並びにケトンから都合よく選択してよい。水は、希釈剤として特に好ましい。
都合よく使用できるアルキレングリコールとしては、エチレングリコール及びプロピレングリコールが挙げられる。プロピレングリコールは、特に好ましい。
ポリオキシアルキレングリコールは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド又はペンチレンオキシドのような低級アルキレンオキシドを、重合条件下で活性水素化合物に付加して得られる、末端キャップしたか、末端キャップしないか、又は半エーテルのポリ(オキシアルキレン)アルコールであってよい。
これら重合体の製造法及び特性は、US−A−2841479、US−A−2782240及びKirk−Othmerの“Encyclopedia of Chemical Technology”、第2編、第19巻553頁に開示されている。
ブロック共重合体及びランダム共重合体は、活性水素化合物を、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの混合物又はプロピレンオキシドとブチレンオキシドとの混合物のようなアルキレンオキシド混合物と接触させることにより製造できる。
好ましい実施態様では、本発明の流体組成物に都合よく使用できるポリオキシアルキレングリコールは、一般式(I)
O−[(RO)(RO)]−R
のものである。ここで、R及びRは、各々独立にアルキル、アリール、アルキルアリール、アリールオキシ、アルコキシ、アルキルアリールオキシ又は水素であり、Rは、−CH−CHであり、Rは、−CH(CH)−CH−及び/又は−CH−CH(CH)−であり、またm及びnは、各ポリオキシアルキレングリコールにおいて、ポリオキシアルキレングリコールの分子量が700より大きい時、m/(m+n)が0.125〜1の範囲となり、n/(m+n)が0〜0.875の範囲となり、かつポリオキシアルキレングリコールの分子量が700以下の時、m/(m+n)が0〜1の範囲となり、n/(m+n)が0〜1の範囲となるようなRO及びRO部分の平均数を表わす。
前記作動流体組成物において、好ましくは、グリセロールの量は、基流体の全重量に対し(以下、同じ)1〜95重量%の範囲であり、アルキレングリコールの量は、0〜50重量%の範囲であり、またポリオキシアルキレングリコールの量は、0〜90重量%の範囲である。
好ましくは、前記作動流体組成物は、基流体を、基流体及び希釈剤の合計量に対し50〜100重量%の量で含有する。
本発明方法では、基流体は、システム操作条件の変化に応じて、希釈剤で可逆的に希釈される。本方法は、例えば潤滑油の1つ以上の特性を監視することにより、操作条件の変化を直接又は間接的に検出する工程を更に含む。監視する潤滑油の特性は、温度、粘度、組成、牽引、密度及びその他の中でも屈折率であってよい。
基流体からの希釈剤の除去又は分離は、蒸発又は蒸留のような手段により行える。本発明の一実施態様では、潤滑中のシステムにより発生したエネルギーは、基流体からの希釈剤の分離に必要なエネルギーの少なくとも一部、好ましくは全部に供与するために利用される。これは、本発明方法の効率上の明らかな利点である。
システムで発生したエネルギーは、例えば熱エネルギー、機械エネルギー又は電気エネルギーであってよい。このエネルギー、潤滑中の操作部品又は作動流体が利用されている操作部品により、直接発生できる例えば熱エネルギーであってよい。このエネルギーは、システムにより間接的に発生できる、例えば変速機を介して車輪を駆動するエンジンにより生じた熱エネルギー、又は牽引駆動を含む発電風車により間接的に生じた熱エネルギーであってよい。
本発明は、基流体を希釈剤で可逆的に希釈する手段、及びシステムにより発生したエネルギーを、基流体からの希釈剤の分離に必要なエネルギーの少なくとも一部に供給するために利用する手段を備えた、本発明方法を行うのに好適な装置を更に提供する。基流体を希釈剤で可逆的に希釈する手段は、希釈剤を基流体に添加する手段、及び基流体から希釈剤を除去する手段を有する。
本発明装置は、更に
(i)希釈剤を含むリザーバー手段、
(ii)基流体を含む混合帯、
(iii)リザーバー手段から希釈剤を混合帯に供給するための分配手段、
(iv)混合帯から希釈剤を除去するための分離手段、及び
(v)混合帯の内容物をシステムの操作部品と接触させるのを可能にする手段、
を備えてよい。
本発明の一実施態様では、請求項に記載の方法を実施するための装置が提供される。こ
の装置は、
(i)希釈剤を含むリザーバー手段、
(ii)基流体を含む混合帯、
(iii)リザーバー手段から希釈剤を混合帯に供給するための分配手段、
(iv)混合帯から希釈剤を除去するための分離手段、及び
(v)操作中のシステムにより発生したエネルギーを、分離手段により混合帯から希釈剤
を分離するために利用する手段、
を備える。
混合帯は、例えば変速機用の油溜め又は主流体リザーバー、或いは油圧システム中の主
流体リザーバーであってよい。混合帯の内容物をシステムの操作部品と接触させるのを可
能にする手段は、一連のポンプ、及び油回路を含んでよい。
この装置は、システム操作条件の変化を監視する手段、例えば主エンジン管理システムの一部を形成できるプログラム可能な制御器も備えてよい。プログラム可能な制御器は、混合物の現在の組成及び特性を評価すると共に、機械の状態又は操作条件により必要とする希釈剤の除去及び添加を開始するのに使用してよい。
本発明装置は、希釈剤から基流体を分離する手段を備える。分離は、希釈剤と基流体との混合物から比較的揮発性の希釈剤を、任意に減圧下で、蒸発又は蒸留することにより、行うことができる。この分離手段は、通常、希釈剤と基流体との混合物のフラッシュ蒸留、真空蒸留又は蒸留を行う装置からなる。分離は、混合物から所望速度で希釈剤を除去するため、制御できる。一実施態様では、潤滑油又は作動流体は、油ポンプ、好ましくはシステムの主油ポンプで分離器に送る。潤滑油流/作動流体流の或る割合が分離器を通過する。この割合は、0〜100%変化できる。
分離手段では、入って来る混合物は、比較的揮発性の希釈剤について、かなりの蒸気圧を形成するのに十分高い温度に加熱される。蒸気及び激減した残存基流体は分離される。分離は、ポンプを用いて行ってよい。次いで蒸気は、凝縮して再使用のため、貯蔵でき、また残存基流体は、或る点、例えば油溜めの所で潤滑回路に再注入できる。
混合物を分離温度に加熱して、希釈剤を蒸発させるため、エネルギーが必要かも知れない。本発明装置は、潤滑中のシステム又は作動流体を利用するシステムにより発生したエネルギーを基流体からの希釈剤の分離に利用する手段を更に備える。本発明装置の一実施態様では、分離器は、機械を駆動するエンジンが吐き出した余剰の熱から分離工程で必要な熱の若干を引き出す。エンジンは、余剰熱を冷却剤(水/凍結防止剤)、排気ガス及びエンジン潤滑油中に吐き出す。これらのいずれも分離器用の熱源として使用してよい。一般に、蒸留工程は、該工程を流通する液体の小割合を除去することにより操作する。潤滑混合物を蒸留温度に上げるために混合物中に入った熱の多くは、回収して、分離器中に入って来る新しい混合物流の加熱に使用できる。
分離器は、1個又は数個の熱交換器で構成してよい。熱交換器では、蒸留室に着く前に入って来る混合物が、連続的に通過する。これらの熱交換器は、入って来る混合物を漸進的に昇温するのに使用され、また蒸留又は蒸発室を通過した後の激減した混合物の温度を低下させるのに使用できる。通常の順序は、入って来る基流体/希釈剤混合物を下記段階の1つ以上を通過できる。各段階は、入って来る混合物の昇温に使用する熱源により一覧表で確認される。
(a)エンジン熱水段階:この段階では、入って来る混合物は、エンジン冷却システムの熱水との熱接触により、例えば現在の油溜め温度から約85℃に加熱される。このような熱水は、一般に約1分のエンジン操作後に得られる。この熱交換器は、例えば入って来る混合物が、水流をスイッチ止めできる温度である85℃に達するまで、受動的に操作できる。
(b)熱潤滑油段階:この段階では、入って来る混合物は、蒸発室を通過した潤滑油流又は作動流体流との熱接触により加熱される。
(c)希釈剤蒸気の凝縮段階:この段階では、蒸留室からの熱蒸気は凝縮し、入って来る混合物への気化熱が得られる。
(d)エンジン排気加熱段階:この段階では、殆ど100%の確率の間接的方法で、熱排気ガスから熱が得られる。この段階は、排気管の周りの熱伝達用管中で希釈剤を沸騰させることにより生じた蒸気を用いて、段階(c)と組合せてもよい。
(e)電気加熱段階:この段階は、殆ど100%の確率で蒸発室の一部を形成する。蒸発室では、入力流は、最終的に、蒸発による分離が所望速度で進行する温度に加熱される。
本発明の一実施態様では、これら加熱段階の1つ以上は、受動的に操作する。但し、特定の流れは、或る温度でバルブを閉じることにより、停止してもよい。更に、蒸気を凝縮することにより、排気から熱を伝達する(d)の任意段階は、混合物から希釈剤の蒸発が完了すると、自動的に停止するように、設計できる。
混合物から蒸発する蒸気の移動用ポンプである減圧の利用は、分離器計画の一部を形成してよい。この蒸気ポンプは、軸流又はタービン圧縮機、ベーンポンプ、又は遠心ポンプのような機械的であってもよいし、或いは蒸気ジェットエジェクター(ejector)ポンプの形態を採ってもよい。エジェクターポンプの利用については、以下に更に詳細に説明する。このポンプの目的は、蒸気と混合物との分離を低温で行えることである。混合物が沸騰する点まで減圧する必要はない。このポンプの目的は、蒸気を更に蒸発させるように、混合物と平衡状態の蒸気を除去することである。
蒸気ジェットエジェクターをポンプとして使用すれば、エジェクター用の原動力ガスは、圧縮希釈剤自体の蒸気でよい。この圧縮液体は、蒸気の飽和圧からエジェクターに必要な原動力流を確実に得るのに十分高い温度まで加熱する必要がある。この加熱用の熱は、エンジンの余剰熱から得られる。エジェクターを通る原動力ガス流、即ち、蒸気流は、混合物から出て来る(同じ組成の)蒸気の“吸引流”と組み合わされる。この蒸気ジェットは、熱交換器中で液体に凝縮され、この凝縮性蒸気の熱を、他の2つの液体流、即ち、蒸気ジェットエジェクターの高圧高温側に向かう希釈剤流及び分離器に向かう油/希釈剤混合物流の一方又は両方に伝達する。
或いはエジェクター用の原動力ガスは、エンジンの余剰熱又は他の供給源のエネルギーを用いて発生できる水蒸気であってもよい。水蒸気は、エジェクターの拡散帯中で蒸気の吸引流と組合わさり、両蒸気は、前述のように、他の流れに両蒸気の熱を効果的に与えるように凝縮する。希釈剤が水と混和できなければ、凝縮した水及び希釈剤は分離でき、また希釈剤は、再使用のため、リザーバーに貯蔵される。この場合、水は潤滑油として作用しないので、潤滑表面とは接触させない。希釈剤が水であれば、分離はできないか、必要としない。
更に他の変形では、蒸気は、潤滑した機械部品の環境から引き出してよい。例えば牽引駆動では、流体は、迅速に移動しながら、潤滑油に熱を与えている機械部品を潤滑するのに使用される。機械部品の移動により、潤滑油の全表面積が希釈剤蒸気を容易に迅速に蒸発させるのに十分大きくなるように、潤滑油の膜及び液滴が作られる。この蒸気は、連続的にポンプで除き(pump away)、必要ならば、基流体の液滴を分離できる。この方法は、潤滑した機械部品の周囲空間で蒸気が燃焼可能な濃度に発展するのを避ける点で有益である。
以下に本発明方法を実施例により説明する。
実施例1
本例では、本発明による潤滑油の牽引係数及び粘度の温度変化を調べた。
粘度測定は、Rheolyst cone−on−plateレオメーターで行った。牽引係数は、ロンドンのPCS Insruments Ltd製の“Mini−Traction Machine”を用いて測定した。この装置では、磨いたスチールボール(直径3/4インチ)を、回転する磨いたスチールリングに押し付けて(against)、同様に回転させる。ボール及びリングの速度は、滑り動作と回転動作との比がこの機械で調節できるように制御する。接触圧は、回転バールを保持するアームに加える荷重で調節する。ボール及びリングを、温度制御した潤滑油に浸漬する。測定は、滑り対回転比(SRR)及び加える荷重を変えて行った。得られた結果の大部分は、潤滑接触において、1.125Gpa近くの圧力を発生する荷重下、2.2%SRRで行ったものである。残りの結果は、他の滑り対回転比値で得られた。これらの値は、2.2%SRRでの牽引係数の見積り値に修正した。
使用した基流体は、Tekchem Corporation(東京都大田区田園調布1−13−31)から“Techtrac M73”の商標で得られる製品の蒸留留分で、二量体の割合は、混合物に対し約10重量%になるようにした。この場合、約とは、+/−3%のことである。混合物中の二量体と他の化合物との割合は、火炎イオン化検出を用いるガスクロマトグラフィーにより求めた。
使用した希釈剤は、米国Shell Chemicalsから“CYPAR−9”の商標で市販されている溶剤である。この溶剤の主成分は、炭素原子数9のメチル置換及びエチル置換シクロヘキサンである。
基流体の粘度及び牽引係数は、温度の関数として測定した。その結果を第1表に示す。
・これら温度での粘度は、他の温度で行った測定に合わせたVogel式を用いて、挿間法により得られた。Vogel式は、40℃を超えるデータにぴったり合った。
:直接測定
:見積り
:5%SSRで測定し、2.2%に修正。この修正を行うため、これらの値は、測定値から僅かに低下した。最大修正は、0.006である。
第1表に示すように、この潤滑油は、暖機操作条件(70〜150℃)に重要な温度範囲の多くに亘って高いほぼ一定の牽引係数を持っている。更に、牽引係数は、温度が60℃未満に降下すると、急角度で傾斜した。温度範囲100〜150℃での粘度変化は、非常にゆっくりしているが、これより低い温度では、急激に増大し始め、40℃では6Paを超え、30℃では43Paを超えた。調査すると、この流体は、室温では、許容できないほど粘稠であることが観察できた。
次に基流体は、希釈剤の量を変えて、混合した。更に、得られた混合物の温度変化による牽引係数及び粘度を測定した。牽引係数を組成及び温度の関数としてトレースすることにより、各温度での基流体と希釈剤との最適混合物を確定した。その結果を第2表に示す。
:これらの条件では正確な測定値は得られないので、見積り値。
:これらの条件で予測される最小牽引係数。修正条件では正確な測定値は得られない。これらの数値は、表記の温度で行った測定値であるが、完全に最適な濃度で行ったものではない。
第2表の結果から、基流体の粘度及び牽引係数は、基流体を、メチル置換シクロヘキサンを主成分とする液体で漸進的に希釈することにより、制御できることが判る。更なる希釈は行わず、また0℃で示した組成を−40℃の温度まで維持した場合、粘度は、約2.5Pa増加した。このような粘度は、他の牽引流体で行った場合よりも遥かに低い。特にこれらの結果から、最大牽引係数は、制御下でこの粘度を維持しながら、同時に低温で維持できることが判る。これらの結果から、操作温度が70〜150℃の範囲にあることが予想され、低温が、基流体と希釈剤との混合物のリザーバーの温度であり、かつ上限温度が、牽引駆動の一エレメントが他の一エレメント上でトルクを送るように回転するトラックで経験する温度である場合、前記牽引流体混合物は、牽引装置用に好適であると結論できる。
実施例2
本例は、可逆的希釈が、油圧流体として使用できる組成物の粘度を一定値で維持するのに使用できる方法を示す。周囲圧力での粘度又は高圧での粘度も、或る範囲に亘って一定に保持でき、しかも両圧力とも、一定組成の流体で可能な範囲よりも非常に狭い範囲内で保持できる。
弾性流体力学的(EHD)潤滑接触において、液体で形成される膜厚は、同時に狭い範囲内に制御できる。油圧流体は、互いに密接可能であるが、摩耗を避けるため、離れて保持する必要がある金属表面間に液体の荷重保持膜を形成することにより、潤滑油として作用することが多い。このようなEHD潤滑のための要件は、油圧作動器に高圧で流体を供給するポンプ内で起こる可能性がある。EHD潤滑では、2つの移動表面間の液体の膜厚は、潤滑帯の取入れ口で流体の粘度及び圧力粘性率の両方に依存する。圧力粘性率は、液体での圧力による粘度増加を示し、圧力に対する粘度についての自然対数プロットの傾斜として定義できる。
殆どの液体の圧力粘性率は、温度により増加する。粘度及び圧力粘性率の両方とも、温度の上昇と共に減少するので、一定組成の潤滑油では、荷重保持膜は、温度の増大と共に減少する傾向が強い。
粘度測定は、Rheolyst cone−on−plateレオメーターで行った。膜厚測定は、光学ball−on−plateレオメーターで行った。この装置では、スチールボールは、透明材料の回転ディスクに押し付けて回転させ、滑らせる。油の膜厚は、回転ディスクとボール間の流体充満間隙に形成された干渉フリンジを使用することにより測定できる。圧力粘性率は、膜厚から見積りできる。
使用した基流体は、グリセロールとモノプロピレングリコール(プロパン−1,2−ジオール)との混合物である。これら2つの流体の相対割合を変えることにより、異なる温度での粘度を選択できる。本例では、基流体は、グリセロール90重量%とモノプロピレングリコール10重量%との混合物である。この基流体と水との混合物(最終混合物中の水含有量は、40重量%以下)の最終融点は、−40℃以下であった。
本例の目的のため、混合物中の水含有量は、この3成分混合物に対し、5〜35重量%に制限した。即ち、“水35%”と記載した組成物は、水35重量%を基流体65重量%と混合したものを言う。この場合、基流体は、前述の90/10混合物である。
組成物は、−40℃から、一定を維持すべき目標値までの温度範囲に亘って一定に保持された。本例の目的のため、一定粘度として、30mPaを選んだ。30mPaより高いか又は低い粘度は、この混合物又は同様な混合物には選択できない。
第3表に、水35%を含む混合物の粘度を、−40℃〜7.8℃の温度の関数として示す。なお、7.8℃では、粘度は30mPaに低下した。
粘度(周囲圧力で)は、温度の上昇時に、水含有量を減少させることにより、30mPaに一定に保持できる。本例では、水含有量は、5重量%未満まで減少しないものと推定された。第4表に、30mPaの粘度が得られる流体組成物の各温度を示す。
こうして上記計画に従って組成を変えることにより、周囲圧力粘度は、7.8〜61.7℃の温度範囲に亘って30mPaに一定に維持できる。これは制御の領域と言ってよい。
この制御領域内で異なる組成の流体について測定した圧力粘性率を第5表に示す。
これらの圧力粘性率は、Dowson−Hamrock式
=kα0.53(Uη0.67
を用いて、膜厚測定から計算した。式中、Hは膜厚、kは装置定数、αは圧力粘性率、Uは連行(entrainment)速度、ηは周囲圧力での粘度である。
第5表で4つの流体の膜厚測定は、これらの周囲圧力粘度が30mPaに一定に又はほぼ一定に保持されているものと仮定して、各組成物を採用した時の温度で行った。例外は、水を35%含有する流体である。この組成物は、7.8℃の温度に対しては正しいが、膜圧は、低温では装置を操作できなかったので、室温で測定した。これを考慮すれば、圧力粘性率は、水含有量が低下するまで、制御領域に亘って徐々に変化することが判る。圧力粘性率(及び膜厚)は、水含有量が5%近くに低下すると、増大する。
パラメーターk及びαについての測定値、並びに粘度についての測定値を用いて、他の温度及び測定条件とは僅かに異なる条件での膜厚を見積もることは可能である。連行速度についての値(膜厚の対数が速度と共に直線的に増大する場合、1.13ms−1)は、これらの計算のため、膜厚の測定に使用した範囲から選択された。下記第6表は、周囲圧力での粘度、推定作動圧力20MPaでの粘度、及びball−on−plateレオメーターの測定条件下での膜厚についての計算結果を表わす。これらの結果は、次の3つのグループに入る。
(1)8.8℃未満の温度では、組成物は、水35%で一定になるものと推定された。膜厚は、この組成物について測定した圧力粘性率を用いてDowson−Hamrock式から見積もった。
(2)8.8〜64.5℃の制御領域の温度では、作動圧力が30mPaで一定に留まる程度に周囲粘度を僅かに傾けるように、組成物は変化するものと推定される。測定膜厚には、推定取り入れ粘度に対するこの小変化を考慮するため、少し調節を行った。
(3)64.5℃を超える温度では、組成物は、5%の水で一定になると推定された。また膜厚は、この組成物について測定した圧力粘性率を用いてDowson−Hamrock式から見積もった。
制御領域の末端を規定する温度は、粘度が周囲圧力よりもむしろ高い圧力で一定に保持されると、僅かに変化することに注目。
本例で説明した流体混合物が、組成物を制御領域に亘って調節する装置と共同で使用するものであれば、効果的な粘度は、第6表に従って変化する。本発明に従って組成を変化させることにより、粘度は、8.8〜64℃の範囲で一定値に維持できた。この制御領域の上又は下では、粘度は、標準的に変化する。組成の変化も、EHD条件下では、油膜厚の傾きを減少させるか、或いはなくすように圧力粘度レスポンスに影響し、低下させる。これにより、流体の荷重保持能力が維持される。組成を変化させなければ、基流体の粘度変化は、変化する温度に曝される油圧回路に使用するには許容できない程、速い。ここに示した膜厚は、実験室測定装置で知見されたもので、材料、幾何学及び荷重の特定の組合わせに適用する他のベアリングでの油膜厚とは異なる。
異なる基流体を使用すると、制御の範囲を異なる温度範囲に亘って、かつ異なる粘度で確定できるのは明らかである。この方法では、油圧システムの機械的及び容量的効率は、冷時始動から暖機操作温度までの温度範囲に亘って最適水準又はこれに近い水準に維持される。

Claims (11)

  1. 潤滑を必要とする作動部品を備えた、操作条件が変化するシステムに使用される潤滑油又は作動流体の2つ以上の特性を制御する方法において、
    (i)粘度特性と、牽引係数、圧縮率、潤滑膜の厚さ、又は粘度の圧力レスポンスから選ばれた1つ以上の追加特性との2つ以上の特性が前記システムの“暖機”操作条件に最適であって、かつ飽和環を含有するか、又はグリセロールと、アルキレングリコール及び/又はポリオキシアルキレングリコールから選ばれた1つ以上の追加成分とを含有する基流体を供給する工程、
    (ii)全てのシステム操作条件下で該基流体と混和し得る希釈剤を供給する工程、及び
    (iii)前記基流体を、システム操作条件の変化に応じて、前記希釈剤で可逆的に希釈する工程、
    を含む前記方法。
  2. 前記基流体の牽引係数が、0.08(2.2%SRR及び1.125GPaで)より大で、粘度が90〜150℃の温度範囲で100mPa未満である請求項1に記載の方法。
  3. 前記基流体が、α−メチルスチレンの二量体と三量体との水素化混合物を含む請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記希釈剤が、デカヒドロナフタレンのcis異性体とtrans異性体との混合物を含む流体及び平均炭素原子数9のメチル置換−及びエチル置換−シクロヘキサンを含む流体から選ばれる請求項1又は2に記載の方法。
  5. 前記希釈剤が、沸点範囲50〜200℃の、炭化水素及び/又は有機エステルの混合物を含む請求項1又は2に記載の方法。
  6. 前記希釈剤が水である請求項1に記載の方法。
  7. (i)請求項1又は2に記載の方法に従って、潤滑油の前記2つ以上の特性を制御する工程、及び
    (ii)得られた潤滑油を、潤滑を必要とする作動部品を備えた、操作条件が変化するシステムに適用する工程、
    を含む、該システムの潤滑方法。
  8. (i)請求項1又は2に記載の方法に従って、作動流体の前記2つ以上の特性を制御する工程、及び
    (ii)得られた作動流体を、潤滑を必要とする作動部品を備えた、操作条件が変化するシステムに供給する工程、
    を含む、該システムへの作動流体の供給方法。
  9. 前記可逆的希釈工程が、蒸発又は蒸留により、基流体と希釈剤との混合物から希釈剤を除去する工程を含み、また前記システムにより発生したエネルギーが、該工程に必要なエネルギーの少なくとも一部を供給するために使用される請求項1又は2に記載の方法。
  10. 前記システムにより発生したエネルギーが、
    (i)システム冷却システムからの熱水、
    (ii)蒸発又は蒸留段階を既に通過した潤滑油又は作動流体、
    (iii)蒸留又は蒸発室における熱蒸気の気化熱、
    (iv)排気ガス、及び
    (v)電気加熱段階、
    の1つ以上から供給される請求項9に記載の方法。
  11. (i)希釈剤を含むリザーバー手段、
    (ii)飽和環を含有するか、又はグリセロールと、アルキレングリコール及び/又はポリオキシアルキレングリコールから選ばれた1つ以上の追加成分とを含有する基流体を含む混合帯
    (iii)前記リザーバー手段から希釈剤を前記混合帯に供給するための分配手段、
    (iv)前記混合帯から希釈剤を、再使用のため蒸発、凝縮及び貯蔵により除去するための分離手段、及び
    (v)前記混合帯の内容物をシステムの操作部品と接触させるのを可能にする手段、
    を備えた請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法を実施するための装置。
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