JP4376858B2 - 超微小硬さ等測定装置および測定方法 - Google Patents

超微小硬さ等測定装置および測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、ベルコビッチダイアモンド圧子等を用いて、例えば薄膜の押し込み試験によって、「圧子押し込み量−荷重」データを連続的に取り込むことにより、絶対的な硬さ値はもとより、固有の物性値(例えば、ヤング率)等の補足データを得るのに適した硬さ等の測定などに好適な、超微小硬さ等測定装置と方法に関する。
従来の微小変位制御による硬さ試験機は、例えば、荷重発生をコイルで行い、その力を伝達レバーにより測定圧子に伝え、試料へ圧子押し込みをはかり、この時の変位を静電容量型変位計で精密に計測するようにしている(たとえば、特許文献1)。
また、別の形態による従来の微小変位制御による硬さ試験機は、圧電アクチュエータのヒステリシスを極力少なくして伸縮させ、オープンループにて制御を行ない、この伸長を用いて圧子の押し込み量とし、電子天秤と組み合わせることにより、硬さ値を算出するようになっている(たとえば、特許文献2)。
また、通常、従来の超微小硬さ測定機にて測定を行なう測定試料は、瞬間接着剤を用いて金属ブロックに固定され、これを、前後または左右に移動可能なステージにクランプするようにしている。
また、従来の超微小硬さ測定機に搭載されている静電容量型変位計は、測定可能範囲が広くないので、測定開始前に圧子を測定試料に、例えば、20μm程度まで接近させる必要がある。これは、肉眼での位置合わせは不可能であるので、通常、顕微鏡を用いて行なう。測定試料を顕微鏡でのぞき、例えば、1000倍の倍率でピントを合わせると、対物レンズは試料から約20μmまで接近した状態となる。1000倍の顕微鏡の対物レンズと圧子は同じ高さになるようにあらかじめ調整されていて、ステージに設置されている測定試料を対物レンズから圧子の方へ移動すると、圧子先端から測定試料までの距離が、例えば、約20μm程となり測定前準備が完了するようになっている。
特開2001−124681号公報 特開平4−110636号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されているような硬さ試験機では、圧子の変位測定に静電容量型変位計を用いている。静電容量型変位計は、測定分解能が非常に高くナノオーダーの計測が可能になるものとして一般的であるが、非接触式なので振動に非常に弱く、高価である。また、荷重発生装置も非接触であり、力伝達レバーは微小荷重において、支点を中心として、非常に不安定な状態で釣り合っている。これらのことから、除振台に相当コストをかけないと、所定の精度を確保することが難しくなる。よって、装置全体として非常に大型・高価なものとなっていた。
また、上記特許文献2に開示されているような硬さ試験機では、圧電アクチュエータのヒステリシスの低減をはかっているものの、まだ、大きなヒステリシスが存在している。このため、圧子の押し込みおよび戻りの両方において「圧子押し込み量−荷重」データを連続的に取り込む試験において、この制御による圧電アクチュエータを適用することは問題がある。オープンループによる制御なので、ヒステリシスにより、戻り方向の圧子位置を把握することができなくなり、精密な測定を行なうことはできなくなってしまう。また、圧子と測定試料の接触点の検出は、XZステージにより測定試料表面近くまで近づけることで置き換えており、ここから所定の電圧を圧電素子に入力し、その変位量を圧子押し込み量としている。しかし、圧子押し込み1μm以下で測定を行なおうとした場合、このような圧子と測定試料の接触点(ゼロ点)の求め方では、圧子押し込み開始時の圧子と測定試料との距離のバラツキが大きく、結果として圧子押し込み量は非常に不正確なものとなってしまう。さらに、電子天秤に関しても、応答速度が遅く、連続的にデータをとることが難しく、また、釣り合い位置再現性があまり良くないので、圧子と測定試料の相対位置関係を狂わせてしまい、正確な測定を行なうことができなくなる。よって、このような硬さ試験機では、荷重最高点のみのデータしか取り込めないので、硬さ値のみを得る測定機となる。
また、従来の硬さ試験機では、試料をブロックに接着する手間や、顕微鏡の測定試料と圧子との位置合わせに非常に手間がかかる。特に、顕微鏡の対物レンズと測定試料は、例えば、約20μm程度の距離しかなく、お互いが接触しないように細心の注意を払っての作業となるので、非常に時間がかかり、例えば、測定前準備には約3分程かかってしまっていた。
本発明の課題は、上記のような従来技術における問題点、とくに、静電容量型変位計等の非接触変位計、非接触荷重発生装置および、力伝達レバーを使用することによる上記のような問題点に着目し、基本的に非接触変位計、非接触荷重発生装置および力伝達レバー等を使用せずに、微小変位発生装置の自由端側に出力される変位を用いて、極めて高精度に圧子押し込みを行い、それに伴う荷重を計測可能とした、超微小硬さ等測定装置および測定方法を提供することにある。
また、本発明の課題は、試料設置機構を用いることにより、試料設置にかかる時間の短縮を可能とすることにあり、例えば、顕微鏡および前後または左右に移動可能なステージを使用することによる上記のような問題点に着目し、基本的に顕微鏡および前後または左右に移動可能なステージを使用せずに、試料設置機構を用いてスピーディかつ正確に試料設置を行なうことを可能にした、超微小硬さ等測定装置および測定方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る超微小硬さ等測定装置は、(a)被測定物に接触され被測定物に押し込まれる圧子と、(b)自由端側変位が出力される微小変位発生装置であって、自由端側に出力される変位により前記圧子を2回被測定物の同じ部位に接触させて押し込むとともに、圧子と被測定物が接触してからの自由端側の変位を出力可能で、一回目の押し込みにおいては被測定物の弾性・塑性変形の両方を含むように圧子を押し込み、二回目の押し込みにおいては被測定物の弾性変形のみとなるように圧子を押し込む微小変位発生装置と、(c)前記圧子が被測定物に押し込まれる際の前記一回目の押し込み時と二回目の押し込み時における押し込み荷重を計測する荷重計測装置と、を有することを特徴とするものからなる。すなわち、圧子と被測定物が接触してからの微小変位発生装置の自由端側に出力される変位を被測定物への押し込み量とし、荷重計測装置を用いて、被測定物の「押し込み量−荷重」特性と硬さ値等を得るようにしたものである。
例えば後述の図に示すように、この超微小硬さ等測定装置における測定では、例えば、ベース板に固定された圧電アクチュエータの出力軸と同軸線上に荷重計測装置、例えば、圧電型ロードセルが設置されている。さらに圧電型ロードセルの上部に、例えば、ベルコビッチダイアモンド圧子が上向きに取り付けられている。さらに、例えば、φ2mm程度の穴が開いた試料設置板がベルコビッチダイアモンド圧子の上部に設置されており、該試料設置板は、表面平滑板上に設置されたブロックゲージ等により図の上下方向に位置調整されている。このとき、試料設置板に開いた穴とベルコビッチダイアモンド圧子を同軸線上に配置し、ベルコビッチダイアモンド圧子先端が試料設置板よりわずかに引っ込んでいるように設置する。測定前の状態はこの装置の伸縮ストロークの最短状態となっている。試料設置板に測定試料面を下向きに置き、マイクロメータホルダに固定されたマイクロメータ等により固定する。次に、この圧電アクチュエータに電圧をかけ、伸長させると、試料設置板の穴よりベルコビッチダイアモンド圧子先端が出てきて、測定試料面にベルコビッチダイアモンド圧子を押し込む。この時のベルコビッチダイアモンド圧子の測定試料への最初の接触点をベルコビッチダイアモンド圧子の押し込みのゼロ点とし、所定の押し込み量までベルコビッチダイアモンド圧子を押し込む。この時のベルコビッチダイアモンド圧子と測定試料との最初の接触点は、圧電型ロードセルにより検知する。また、ベルコビッチダイアモンド圧子の位置制御は、一定速度になるように連続して行ない、その時の時間または圧電アクチュエータへの入力電圧等をベルコビッチダイアモンド圧子の位置情報として、連続して読みとる。また、ベルコビッチダイアモンド圧子の位置情報に対応して、荷重を圧電型ロードセル等により連続して読みとり、「圧子押し込み量−荷重」グラフにおいての連続曲線を得る。
圧子の位置制御に関しては、あらかじめ、静電容量型変位計等により、圧電アクチュエータの入力電圧値に対する圧電アクチュエータの変位量を計測しておき、このデータを用いて、時間に対して比例直線的に伸長するように制御を行なう。
これらのことから、圧子を圧電アクチュエータにより比例直線的に伸長させ、測定試料に接触した点をゼロ点とし、その点からの、圧電アクチュエータの伸長を正確に圧子押し込み量とすることが可能となる。
試料設置板の高さの微調整機構として、図1に示すように行なうことも可能である。例えば、試料設置板3は、スライドガイド13に連結されていて、付勢手段12により上方に力がかけられている。この時の試料設置板3と上向きに設置されているベルコビッチダイアモンド圧子4の位置関係は、試料設置板3の方が、例えば、2mm程度高い位置にある。その状態の試料設置板3に測定試料2を測定面を下向きにして置き、例えば、マイクロメータ1等により、試料設置板3とマイクロメータ1等の先端で測定試料2を挟み込むようにする。その状態で、マイクロメータ1等により、測定試料2を徐々に下げていき、ベルコビッチダイアモンド圧子4の先端ぎりぎりになるようにする。その状態で試料設置完了となり、測定を開始する。
また、この位置のスライドガイド13を固定するか、または、試料設置板3をビス等により連結板7等に固定しておけば、次回からの測定は、試料2を置いて、軽くマイクロメータ1等で押さえるだけてよくなり、スピーディに測定試料設置が完了する。
なお、図1における6は荷重計測装置としての圧電ロードセル、7は連結板、8は微小変位発生装置としての圧電アクチュエータ、9はベース板、10はマイクロメータホルダ、12は付勢手段を、それぞれ示している。
従来の通常の測定方法では、押し込みと同様に、圧子を戻す時も、圧子押し込み位置を変位計で連続して読みとり、また、荷重も荷重発生装置により連続して読みとる。これにより、図2のような特性曲線を得ることができる。圧子押し込み量および荷重のゼロ点を通る特性曲線は押し込み時の特性を示し、もう一方の特性曲線は押し込み量減少時(戻り方向)の特性を示すように、両者間にはヒステリシスがある。押し込み時の特性は「弾性成分+塑性成分」両方の硬さをもつが、押し込み量減少時(戻り方向)の特性は「弾性成分」のみの硬さを表す。このように、この測定方法では、弾性成分、塑性成分を分けることができるので、単に硬さ値だけにとどまらず、ヤング率等の様々な物性データを得ることが可能となる。
しかし、本発明に係る硬さ等の測定装置においては、押し込み時のみ圧子押し込み量および荷重を計測し、戻り方向の圧子押し込み量および荷重は計測せずに、圧子を素早く引き抜き、続いて同じ部位に二回目の押し込みを一回目の押し込み量と同量まで行い、その時の荷重を連続して読みとる(戻り方向の圧子押し込み量・荷重は計測しない)。これにより、一回目は弾性・塑性変形の両方を含んだ曲線となるが、二回目は弾性変形のみの曲線を得ることができる。これにより、押し込みと戻し操作で行き・戻り方向の両方を計測する通常の測定方法と同等の測定曲線を得ることが可能となる。また、二回目の押し込みのタイミングをはかることにより、測定試料の弾性回復の時間関数を見ることも可能となる。これにより、「押し込み量−荷重」特性のグラフが作成でき、連続特性曲線を求めることができるとともに、それぞれの測定点の硬さ値を求めることができる。この特性曲線は材質により異なるので、硬さ値・ヤング率等の比較検討が可能となる。
一回目、二回目の押し込み量を同量とするためには、微小変位発生装置を時間に対し比例直線的に伸長させ、変位発生からの時間または微小変位発生装置への入力電圧等を同値とすることにより行なう。別の方法としては、一回目の荷重の最高点と同値になるまで二回目の押し込みを行なう方法でもよい。
このような測定に用いる圧子押し込み装置は、ヒステリシスをもつ微小変位発生装置でも可能となる。例えば、圧電アクチュエータは伸び方向と戻り方向にヒステリシスを持つが、伸び方向のみであればオープンループによる制御でも比例直線的に伸長することが可能である。よって、精密に制御できる伸び方向の伸長を二回用いることにより、通常の測定方法と同等の測定を行うことが可能となる。
この超微小硬さ等測定装置においては、微小変位発生装置、荷重計測装置、圧子が同軸線上に並んでおり、非接触部分がない。これらのことは、アッベの原理から見ても精度的に有利であり、かつ、耐振動性能的にも好影響である。
また、例えば図3に示すような形態をとることも可能である。この超微小硬さ等測定装置における測定では、支柱15により支持された、例えば、エアアクチュエータ、ステッピングモータ、リニアアクチュエータ等の粗調アクチュエータ14の出力軸に、例えば、圧電アクチュエータ8が下向きに設置されている。さらに、圧電アクチュエータ8の出力軸側に、例えば、ベルコビッチダイアモンド圧子4が取り付けられている。また、ベルコビッチダイアモンド圧子4と同軸線上で、かつ、対向して荷重計測装置、例えば、圧電型ロードセル6が上向きに設置されていて、その上部に測定試料2を設置する試料設置板3が設置されている。測定前の状態はこの装置の伸縮ストロークの最短状態となっている。試料設置板3に測定試料2を上向きに置き、例えば、板バネ等で固定する。はじめに、粗調アクチュエータ14により、圧子4を測定試料2のある程度まで接近させる。次に、圧電アクチュエータなどの微小変位発生装置8に電圧をかけ伸長させ、測定試料面に圧子4を押し込む。圧子4と測定試料2との接触は、例えば、圧電型ロードセル6により検知し、この時の圧子4の位置を、圧子押し込みのゼロ点とする。また、圧子4の位置制御は、例えば、一定速度になるように連続して行い、かつ、この時の荷重を前記荷重計により連続して読みとる。
また、例えば図4に示すような形態をとることも可能である。この超微小硬さ等測定装置における測定では、例えば、エアアクチュエータ、ステッピングモータ、リニアアクチュエータ等の粗調アクチュエータ14の出力軸に圧電アクチュエータまたは超磁歪アクチュエータなどの微小変位発生装置8が下向きに設置されている。また、微小変位発生装置8と対向して荷重計測装置、例えば、圧電型ロードセル6が上向きに設置されていて、その上部にさらに、例えば、ベルコビッチダイアモンド圧子4が上向きに取り付けられている。
試料設置板3の高さの微調整機構として、例えば、試料設置板3は、スライドガイド13に連結されていて、付勢手段12により上方に力がかけられている。この時の試料設置板3と上向きに設置されているベルコビッチダイアモンド圧子4の位置関係は、試料設置板3の方が、例えば、2mm程度高い位置にある。その状態の試料設置板3に測定試料2を測定面を下向きにして置き、微小変位発生装置としての圧電アクチュエータ8の先端と試料設置板3で測定試料2を挟み込むようにする。測定前の状態は微小変位発生装置8の伸縮ストロークの最短状態となっている。はじめに、粗調アクチュエータ14により、圧子4を測定試料2のある程度まで接近させる。次に、圧電アクチュエータ8などの微小変位発生装置に電圧をかけ、圧電アクチュエータ8を伸長させ、測定試料面に圧子4を押し込む。圧子4と測定試料2との接触は、圧電型ロードセル6により検知し、この時の圧子4の位置を、圧子押し込みのゼロ点とする。また、圧子4の位置制御は、例えば、一定速度になるように連続して行い、かつ、この時の荷重を前記荷重計により連続して読みとる。
これらの構成例のように微小変位発生装置、粗調アクチュエータ、圧子、荷重計測装置等が同軸線上に配置されていて、微小変位発生装置を伸長させ測定試料と圧子の接触点を荷重計測装置により検知し、その接触点を圧子押し込みのゼロ点とし、その後の微小変位発生装置による変位を被測定物への押し込み量とし、荷重計測装置を用いて、前記押し込み量に対応する荷重を変位を伴うことなく連続的に計測するものであれば、前記構成例に必ずしも限定するものではなく、お互いの位置関係が換ってもかまわない。
また、これらのような測定装置においては、変位を伴うことなく荷重計測が可能な荷重計測装置と組み合わせることが望ましい。そのためには、圧電型ロードセル等の荷重計測装置が好適である。
この微小変位発生装置および荷重計測装置においては、例えば、スプリング等の付勢手段によるプリストレスが約20kgfかけられているので、微小変位発生装置、荷重計測装置および系全体の剛性は非常に高い。一方、微小押し込み時(数μm以下)の最高荷重は数十グラム以下とごくわずかなので、押し込み時の装置の弾性変形は無視できる。よって、「試料に接触してからのこの装置による変位量」=「圧子押し込み量」とみなすことができる。
また、この剛性が高いことにより、装置全体が、耐振動性能に関しても非常に優れている。
この微小変位発生装置により、ナノオーダーの押し込みが可能となるので、圧電素子等の微小荷重計測装置と併せて用いることにより、厚み数ミクロンオーダーの薄膜等の硬さ測定が可能となる。しかも、「押し込み量−荷重」特性の連続曲線が求まることにより、単に硬さだけにとどまらず、薄膜等の弾性率(ヤング率等)といった機械的性質を分析することも可能となる。
この圧子押し込みユニットに用いている微小変位発生装置は、例えば、圧電素子の物質としての伸縮を利用しているので、振動の影響をほとんど受けない。これにより、この超微小硬さ等測定装置の除振台は、簡易なものでも問題はない。よって、測定装置全体として、高精度なものを安価に提供することが可能となる。
本発明に係る超微小硬さ等測定方法は、上記のような微小変位発生装置を用い、その自由端側に出力される変位によって被測定物への圧子の押し込み量を制御し、圧子の押し込みを2回行い、荷重計測装置を用いて、前記圧子の1回目と2回目の押し込み時の押し込み量に対応する荷重を計測し、被測定物の「押し込み量−荷重」特性および硬さ値を得ることを特徴とする方法からなる。
上記のような本発明に係る超微小硬さ等測定装置および測定方法によれば、非接触変位計、非接触荷重発生装置および力伝達レバー等を使用せずに装置が構成されているので、振動に非常に強く、コンパクト化が可能である。そして、圧子を同方向に2回押し込み、1回目の測定による押し込みにより塑性変形が生じた後に同位置にて2回目の押し込みを行って、弾性変形による押し込み荷重のみを効率よく測定できるようにしたので、硬さ等の測定値を極めて高精度で取得できるようになる。
また特に、高価で大がかりな、静電容量センサ等の非接触変位計を用いていないので、コスト的に非常に有利なものとなっている。
このことにより、従来では不可能であった工場等の悪環境下でも使用可能となり、生産ラインにおいての品質管理等にも使用することが可能となる。特に、鉛筆硬さ試験を行なっている工場等の現場においては、本発明に置き換えることにより、測定のバラツキが無く、定量的な測定が可能になる。
以下に、本発明の望ましい実施の形態を、図面を参照しながら具体的に説明する。
図5に示すように、この超微小硬さ等測定装置における測定では、ベース板9に固定された圧電アクチュエータ8の出力軸と同軸線上に圧電型ロードセル6(例えば、PCB社製:209C12型)が設置されている。さらに圧電型ロードセル6の上部に、ベルコビッチダイアモンド圧子4が上向きに取り付けられている。さらに、φ2mm程度の穴が開いた試料設置板3がベルコビッチダイアモンド圧子4の上部に設置されており、該試料設置板3は、表面平滑板11上に設置されたブロックゲージ5により図の上下方向に位置調整されている。このとき、試料設置板3に開いた穴とベルコビッチダイアモンド圧子4を同軸線上に配置し、ベルコビッチダイアモンド圧子4先端が試料設置板3よりわずかに引っ込んでいるように設置する。測定前の状態はこの装置の伸縮ストロークの最短状態となっている。試料設置板3に測定試料2の測定面を下向きに置き、マイクロメータホルダ10に固定されたマイクロメータ1により固定する。次に、この圧電アクチュエータ8に電圧をかけ、伸長させると、試料設置板3の穴よりベルコビッチダイアモンド圧子4先端が出てきて、測定試料2面にベルコビッチダイアモンド圧子4を押し込む。この時のベルコビッチダイアモンド圧子4の測定試料2への最初のコンタクトの点をベルコビッチダイアモンド圧子4の押し込みのゼロ点とし、所定の押し込み量までベルコビッチダイアモンド圧子4を押し込む。この時のベルコビッチダイアモンド圧子4と測定試料2との最初の接触点は、圧電型ロードセル6により検知する。また、ベルコビッチダイアモンド圧子4の位置制御は、一定速度になるように連続して行ない、その時の時間または圧電アクチュエータ8への入力電圧等をベルコビッチダイアモンド圧子4の位置情報とし、連続して読みとる。また、ベルコビッチダイアモンド圧子4の位置情報に対応して、荷重を圧電型ロードセル6により連続して読みとる。
圧子4の位置制御に関しては、あらかじめ、静電容量型変位計等により、圧電アクチュエータ8の入力電圧値に対する圧電アクチュエータ8の変位量を計測しておき、このデータを用いて、時間に対して比例直線的に伸長するように制御を行なう(図6)。
また、試料設置板3の高さの微調整機構として、前述の図1に示すように行なうことも可能である。試料設置板3は、スライドガイド13に連結されていて、付勢手段12により上方に力がかけられている。この時の試料設置板3と上向きに設置されているベルコビッチダイアモンド圧子4の位置関係は、試料設置板3の方が、2mm程度高い位置にある。その状態の試料設置板3に測定試料2を測定面を下向きにして置き、ベース板9と連結されているマイクロメータホルダ10に固定されているマイクロメータ1により、試料設置板3とマイクロメータ1先端で測定試料2を挟み込むようにする。その状態で、マイクロメータ1により、測定試料2を徐々に下げていき、ベルコビッチダイアモンド圧子4の先端ぎりぎりになるようにする。その状態で試料設置完了となり、測定を開始する。
また前述したように、この位置の試料設置板3をビス等によりスライドガイド13に対し位置決め、または、試料設置板3を固定しておけば、次回からの測定は、試料2を置いて、軽くマイクロメータ1等で押さえるだけてよくなり、スピーディに測定試料設置が完了する。
通常の測定方法は、押し込みと同様に、圧子を戻す時も、圧子押し込み位置を変位計で連続して読みとり、また、荷重も荷重発生装置により連続して読みとる。これにより、図2のような曲線を得ることができる。圧子押し込み量および荷重のゼロ点を通る特性曲線は押し込み時の特性を示し、もう一方の特性曲線は押し込み量減少時(戻り方向)の特性を示すように、両者間にはヒステリシスがある。押し込み時の特性は「弾性成分+塑性成分」両方の硬さをもつが、押し込み量減少時(戻り方向)の特性は「弾性成分」のみの硬さを表す。このように、弾性成分、塑性成分を分けることができるので、単に硬さ値だけにとどまらず、ヤング率等の様々な物性データを得ることが可能となる。
これに対し、本発明に係る硬さ等の測定装置では、押し込み時のみ圧子押し込み量および荷重を計測し、戻り方向の圧子押し込み量および荷重は計測せずに、圧子を素早く引き抜き、続いて同じ部位に二回目の押し込みを一回目の押し込み量と同量まで行い、その時の荷重を連続して読みとる(戻り方向の圧子押し込み量・荷重は計測せず)。これにより、一回目は弾性・塑性変形の両方を含んだ曲線となるが、二回目は弾性変形のみの曲線を得ることができる。これにより、一回の押し込みで行き・戻り方向の両方を計測する通常の測定方法と同等の測定曲線を得ることが可能となる。また、二回目の押し込みのタイミングをはかることにより、測定試料の弾性回復の時間関数を見ることも可能となる。
これにより図7に示すように、一回目の押し込みと二回目の押し込みの両方の「押し込み量−荷重」特性のグラフが作成でき、連続特性曲線を求めることができるとともに、それぞれの測定点の硬さ値を求めることができる。この特性曲線は材質により異なるので、硬さ値・ヤング率等の比較検討が可能となる。
このような測定方法に用いる圧子押し込み装置は、ヒステリシスをもつ圧電アクチュエータでも可能となる。圧電アクチュエータは伸び方向と戻り方向にヒステリシスを持つが、伸び方向のみであればオープンループによる制御でも、図6のように、時間に対して比例直線的に伸長することが可能である。よって、精密に制御できる、伸び方向の伸長を二回用いることにより、通常の測定方法と同等の測定を行うことが可能となる。
この超微小硬さ等測定装置においては、圧電アクチュエータ、圧電型ロードセル、ベルコビッチダイアモンド圧子が同軸線上に並んでおり、非接触部分がない。これらのことは、アッベの原理から見ても精度的に有利であり、かつ、耐振動性能的にも好ましい構成である。
また、このような測定装置においては、変位を伴うことなく荷重計測が可能な荷重計測装置と組み合わせることが望ましい。そのためには、圧電型ロードセルが好適である。圧電型ロードセル(例えば、PCB社製:209C12型)は応答速度も30kHzが可能であり、また、0.36N/nmの高い剛性をもつので、圧電型ロードセル自身の圧縮による長さの変位量は限りなくゼロに近い。一方、電子天秤では、天秤の釣り合いをセンサ等でみているが、応答速度と釣り合い位置再現性に問題があり、圧子のナノオーダーの精密制御には対応がとれない。
この圧電アクチュエータおよび圧電型ロードセルにおいては、板ばねによる付勢手段でプリストレスが約20kgfかけられているので、圧電アクチュエータ、圧電型ロードセルおよび系全体の剛性は非常に高い。一方、微小押し込み時(数μm以下)の最高荷重は数十グラム以下とごくわずかなので、押し込み時の装置の弾性変形は無視できる。よって、「試料に圧子が接触してからのこの装置による変位量」=「圧子押し込み量」とみなすことができる。
また、この剛性が高いことにより、装置全体が、耐振動性能に関しても非常に優れている。
圧電アクチュエータの伸長方向のみの制御により、ナノオーダーの押し込みが可能となるので、圧電型ロードセルと併せて用いることにより、厚み数ミクロンオーダーの薄膜等の硬さ測定が可能となる。しかも、「押し込み量−荷重」特性の弾性・塑性成分を分けた連続曲線が求まることにより、単に硬さだけにとどまらず、薄膜等の弾性率といった機械的性質を分析することも可能となる。
この圧子押し込みユニットに用いている圧電アクチュエータは、圧電素子の物質としての伸縮を利用しているので、振動の影響をほとんど受けない。これにより、この超微小硬さ測定装置の除振台は、簡易なものでも問題はない。よって、測定装置全体として、高精度なものを安価に提供することが可能となる。
なお、上記伸縮量の測定(図6)は、日本エー・ディー・イー株式会社、静電容量型変位計”マイクロセンス3401HR−01”を用いて行った。静電容量型変位計の電圧値と変位量の換算は、1V=2.5μmである。
本発明に係る超微小硬さ等測定装置および測定方法は、通常の方法では精度良く測定することが困難な工場等の悪環境下でも使用でき、生産ラインにおいての品質管理等にも適用することが可能となり、特に、鉛筆硬さ試験に代わることにより、測定のバラツキが無く定量的である、硬さ値およびヤング率等の補足データを得るのに好適に適用できる。
本発明の一実施態様に係る超微小硬さ測定装置の概略構成図である。 従来の圧子往復において得られる、「圧子変位−荷重」特性図である。 本発明の一実施態様に係る超微小硬さ測定装置の概略構成図である。 本発明の一実施態様に係る超微小硬さ測定装置の概略構成図である。 超微小硬さ測定機の構成例を示す概略構成図である。 圧電アクチュエータをオープンループにより時間に対して比例直線的に伸長させた特性図である。 本発明によって得られる、圧子二回押し込みによる「圧子変位−荷重」特性図である。
符号の説明
1 マイクロメータ
2 測定試料
3 試料設置板
4 ベルコビッチダイアモンド圧子
5 ブロックゲージ
6 圧電型ロードセル
7 連結板
8 微小変位発生装置(圧電アクチュエータ)
9 ベース板
10 マイクロメータホルダ
11 表面平滑板
12 付勢手段
13 スライドガイド
14 粗調アクチュエータ
15 支柱

Claims (5)

  1. (a)被測定物に接触され被測定物に押し込まれる圧子と、(b)自由端側変位が出力される微小変位発生装置であって、自由端側に出力される変位により前記圧子を2回被測定物の同じ部位に接触させて押し込むとともに、圧子と被測定物が接触してからの自由端側の変位を出力可能で、一回目の押し込みにおいては被測定物の弾性・塑性変形の両方を含むように圧子を押し込み、二回目の押し込みにおいては被測定物の弾性変形のみとなるように圧子を押し込む微小変位発生装置と、(c)前記圧子が被測定物に押し込まれる際の前記一回目の押し込み時と二回目の押し込み時における押し込み荷重を計測する荷重計測装置と、を有することを特徴とする超微小硬さ等測定装置。
  2. 前記微小変位発生装置、荷重計測装置、圧子が非接触部分を介することなく同軸線上に配置されている、請求項1に記載の超微小硬さ等測定装置。
  3. 前記微小変位発生装置が圧電アクチュエータからなる、請求項1または2に記載の超微小硬さ等測定装置。
  4. 前記荷重計測装置が圧電型ロードセルからなる、請求項1〜3のいずれかに記載の超微小硬さ等測定装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の超微小硬さ等測定装置を用い、微小変位発生装置の自由端側に出力される変位によって被測定物への圧子の押し込み量を制御し、圧子の押し込みを2回行い、荷重計測装置を用いて、前記圧子の1回目と2回目の押し込み時の押し込み量に対応する荷重を計測し、被測定物の「押し込み量−荷重」特性および硬さ値を得ることを特徴とする超微小硬さ等測定方法。
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