JP4376667B2 - 板厚制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば鋼帯をタンデム圧延する場合における被圧延材の板厚を制御する板厚制御方法に関する。
金属帯を圧延加工する方式には、種々のものがあるけれども、加工性に優れる金属帯であるたとえば鋼帯などでは、生産効率の観点から、圧延スタンドを直列に配し、直列に配された圧延スタンドに連続して金属帯を通板し圧延するいわゆるタンデム圧延が多用されている。しかしながら、タンデム圧延は、生産効率が高い反面、圧延された鋼帯の実際の板厚が目標仕上板厚からずれてしまうオフゲージが発生すると、生産効率の高いことが災いしてオフゲージの発生量が多量になるので、歩留が著しく低下するという問題がある。
このような問題に対処するために、圧延される金属帯の実際の板厚が目標仕上板厚に近づくように制御する板厚制御方法が採られている。
たとえば板厚制御方法に関する従来技術の一つでは、鋼板先端部の最終スタンド出側板厚を、スタンド間に設けられる板厚計で測定したスタンド間板厚に基づいて推定し、前記板厚計よりも圧延方向下流のスタンドにおいて圧下および速度修正をダイナミック制御するに際し、推定した仕上板厚偏差に基づいて圧下および速度修正を行った場合に、なおも制御しきれなかった制御残差の比例分および積算分を、次材の最新板厚推定値に加算して、最終的な仕上板厚偏差とし、この偏差を相殺するような圧下および速度修正を行うという板厚制御における学習制御方法が開示される(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に開示される板厚制御方法では、今まさに圧延されている鋼板において制御しきれなかった制御残差を次材に加算する学習制御が行われるので、学習成果が発現されるのは、あくまでも次材であって、現行の圧延鋼板には及ばない。したがって、鋼板の圧延を重ねるにつれて板厚精度が向上するものの、オフゲージに関する歩留を大きく改善することができないという問題がある。
またもう一つの従来技術では、最終圧延スタンドの1段手前にある前段圧延スタンドに板厚制御系を設け、この前段圧延スタンドの板厚制御系が、当該圧延スタンドの出側の板厚と板厚目標値との偏差に応じて前々段圧延スタンドのロール速度を制御し、最終圧延スタンドの板厚制御系が、当該最終圧延スタンド出側の板厚と板厚目標値との偏差に応じて、前段圧延スタンドに設けられる板厚制御系の板厚目標値の修正を行う板厚制御方法が開示される(特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献2に開示される板厚制御方法では、圧延スタンドの板厚制御系において、得られる板厚偏差に基づく比例積分制御(略称PI制御)出力をフィードバックする制御方法が採られているけれども、PI制御の積分成分ゲインとして固定値が用いられているので、板厚偏差を検出してから制御作用が被圧延材に及ぶまでのタイムラグが大きく、オフゲージに関する歩留改善効果を充分に得ることができないという問題がある。
図5は、タンデム圧延における従来の典型的な板厚制御方法を例示する図である。図5では、圧延スタンドが4基設けられるタンデム圧延装置1について例示する。タンデム圧延装置1では、4基の第1〜第4圧延スタンド11,12,13,14が、鋼帯2が圧延される方向である図5の紙面に向って左から右に向う矢符3方向の上流側から下流側に向ってこの順序で設けられる。
第1〜第4圧延スタンド11,12,13,14は、同一に構成されるので、第1圧延スタンド11について構成を説明し、残余の圧延スタンドについては、同一部分に対して同一の参照符号(末尾に付すアルファベットのみ異なる)を付して説明を省略する。
被圧延材である鋼帯2を介して対向するように設けられる一対の圧延ロール4a,5aと、一対の圧延ロール4a,5aにそれぞれ接し鋼帯2に対して離反する側に設けられる一対の中間ロール6a,7aと、一対の中間ロール6a,7aにそれぞれ接し鋼帯2に対して離反する側に設けられる一対のバックアップロール8a,9aと、圧延ロール4a,5aにそれぞれ連結されて該圧延ロール4a,5aを駆動させる駆動源である2つの電動機10a1,10a2とを含んで構成される。なお第1圧延スタンド11には、不図示のハウジングが含まれ、各ロールが、ハウジングに回転自在に支持される。またハウジングには、ロードセルなどの圧延荷重検出器と、鋼帯2に圧延荷重を負荷するとともにその負荷値を制御する圧延荷重制御装置などが設けられる。
また第1〜第3圧延スタンド11,12,13の各電動機10a1,10a2,10b1,10b2,10c1,10c2(圧延スタンドの名称に合わせて、各圧延スタンドに備える圧延ロールを駆動する電動機を、以後第1電動機10a1,10a2、第2電動機10b1,10b2、第3電動機10c1,10c2と呼ぶ)には、圧延ロール4a,5a,4b,5b,4c,5cの回転速度、すなわち圧延速度を制御する第1〜第3デジタルオートマチックスピードレギュレータ(略称D.ASR)15,16,17がそれぞれ接続される。さらに第1〜第3D.ASR15,16,17は、最終圧延スタンドである第4圧延スタンド14出側における出側板厚計18で検出される板厚偏差Δhに応じて、鋼帯2の板厚制御動作指示を行うプログラマブルロジックコントローラ(略称PLC)19に接続される。
従来技術に示すような板厚偏差Δhに基づくPI制御方法は、タンデム圧延装置1に設けられる圧延スタンドの数をn(図5に示す装置の例ではn=4)とすると、一般的に下記式(1)によって表される。
ΔVi−1/Vi−1=Cm×(Kp+KI/s)×Δh×(gi−1
…(1)
ここで、i:2〜nで与えられる自然数
i−1:第(i−1)圧延スタンドの圧延ロールの回転速度(圧延速度)
ΔVi−1:PI制御による第(i−1)圧延スタンドの圧延ロールの
回転速度(圧延速度)変化量
Cm :制御ゲイン
Kp:比例成分ゲイン
KI:積分成分ゲイン
s :ラプラス演算子
i−1:配布係数、Σgi−1=1(i=2〜n)
従来のPI制御方法では、最終圧延スタンド(第n圧延スタンド)出側の出側板厚計によって得られる板厚偏差Δhに基づき、上記式(1)によって得られる制御出力を、最終圧延スタンドよりも前段の圧延スタンドの圧延ロール回転速度(圧延速度)へフィードバックし、板厚偏差Δhが零(0)になるように制御している。たとえば、図5に例示されるタンデム圧延装置1では、第1圧延スタンド11が式(2)、第2圧延スタンド12が式(3)、第3圧延スタンド13が式(4)から得られる制御出力に従って制御される。
ΔV/V=Cm×(Kp+KI/s)×Δh×(g) …(2)
ΔV/V=Cm×(Kp+KI/s)×Δh×(g) …(3)
ΔV/V=Cm×(Kp+KI/s)×Δh×(g) …(4)
制御出力に係る式(2)〜式(4)の右辺部分が、PLC19において演算され、その演算結果が、動作制御信号として第1〜第3D.ASR15,16,17に与えられる。
上記式(1)に従って行われるPI制御に用いられる積分成分ゲインKIは、予備的な試験圧延によって、被圧延材および圧延率などの圧延条件に応じて定められる。図6は、予備的な試験圧延によって定められる積分成分ゲインKIと板厚偏差Δhとの関係を示す図である。図6中のライン20が、従来の板厚制御方法に係るPI制御に用いられる積分成分ゲインKIと板厚偏差Δhとの関係を示す。図6に示すように、積分成分ゲインKIは、1つの圧延スタンドにおいては、板厚偏差Δhの大きさに関わらず一定の値に定められる。
目標仕上板厚と圧延の実績板厚との差である板厚偏差Δhの絶対値が大きい、すなわち目標仕上板厚に対する圧延の実績板厚のずれが大きい場合、板厚制御の応答速度および応答量を大きくして速く板厚偏差Δhが0になるように高い応答性を発揮できることが望ましく、逆に板厚偏差Δhの絶対値が小さい、すなわち目標仕上板厚に対する圧延の実績板厚のずれが小さい場合、板厚制御の応答速度および応答量を小さくして過応答によるオーバーシュートを生じないようにできることが望ましい。
しかしながら、図6に示すように、板厚偏差Δhの大きさに関わらず積分成分ゲインKIが一定であると、板厚偏差Δhの絶対値が大きい場合に所望の応答性を得ることができず制御量不足に起因するアンダーシュートが発生し、逆に板厚偏差Δhの絶対値が小さい場合に過応答によってオーバーシュートが発生するという問題がある。
特開平8−300027号公報 特開平7−68305号公報
本発明の目的は、最終圧延スタンド出側における板厚偏差Δhが、所望の範囲内になるように比例積分(PI)制御出力を用いてフィードバック制御する板厚制御方法において、高い応答性を発現してアンダーシュートの発生を防止し、かつ過応答によるオーバーシュートの発生を防止することのできる板厚制御方法を提供することである。
本発明は、タンデムに設けられる複数の圧延スタンドで被圧延材を圧延するに際し、最終圧延スタンド出側で計測される板厚偏差Δhに基づき比例積分制御を行うことによって、最終圧延スタンドよりも圧延方向上流側に設けられる圧延スタンドの圧延速度を制御し、板厚偏差Δhを減少させるように被圧延材の板厚を制御する板厚制御方法において、
比例積分制御に用いられる積分成分のゲイン値を、板厚偏差Δhの大きさに応じて可変に設定して被圧延材の板厚を制御することを特徴とする板厚制御方法である。
また本発明は、板厚偏差Δhの絶対値が大きいときの積分成分のゲイン値が、板厚偏差Δhの絶対値が小さいときの積分成分のゲイン値よりも大きくなるように設定されることを特徴とする。
本発明によれば、タンデム式圧延における最終圧延スタンド出側の板厚偏差Δhに基づいて比例積分(PI)制御出力を用いてフィードバック制御を行い、板厚偏差Δhを減少させるように板厚制御を行うに際し、PI制御に用いられる積分成分のゲイン値を、板厚偏差Δhの大きさに応じて可変に設定して被圧延材の板厚を制御する。特に、板厚偏差Δhの絶対値が大きいときの積分成分のゲイン値が、板厚偏差Δhの絶対値が小さいときの積分成分のゲイン値よりも大きくなるようにして、PI制御する。
このことによって、板厚偏差Δhが大きい場合には、積分成分のゲイン値が大きいので、高い応答性、すなわち迅速な応答速度および大きい制御量が発現されてアンダーシュートの発生が防止され、板厚偏差Δhが小さい場合には、積分成分のゲイン値が小さいので、応答速度および制御量がともに抑制されてオーバーシュートの発生が防止される。
図1は、本発明の板厚制御方法が好適に用いられるタンデム圧延装置30の構成および板厚制御方法の概要を示す図である。タンデム圧延装置30は、前述の図5に示すタンデム圧延装置1に類似するので、同一の構成部分については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
タンデム圧延装置30およびタンデム圧延装置30における板厚制御方法の特徴とするところは、タンデム圧延装置30に備わるPLC31が、板厚偏差Δhの大きさに応じて可変に設定される積分成分ゲインKIRのマップ32を有し、板厚偏差Δhに応じた可変値である積分成分ゲインKIRを用いて制御出力を演算し、該演算結果を動作制御信号として第1〜第3D.ASR15,16,17に対して出力し、板厚制御することである。
PLC31には、たとえばランダムアクセスメモリ(RAM)などの記憶媒体が付設され、該記憶媒体に予め求められる板厚偏差Δhと積分成分ゲインKIRとの関係を表すデータであるマップ32がストアされる。図2は、マップ32の一例を示す図である。マップ32に表される板厚偏差Δhと積分成分ゲインKIRとの関係を表すライン33のデータは、予備的な試験圧延によって、被圧延材である鋼帯および圧延率などの圧延条件に応じて、圧延スタンド毎に定められる。板厚偏差Δhと積分成分ゲインKIRとの関係を表すマップ32における特徴は、板厚偏差Δhの大きさに応じて積分成分ゲインKIRの値が異なるように定められることである。すなわち、板厚偏差Δhの絶対値が大きいときの積分成分ゲインKIRの値が、板厚偏差Δhの絶対値が小さいときの積分成分ゲインKIRの値よりも大きくなるように定められる。
タンデム圧延装置30に備わるPLC31は、最終圧延スタンドである第4圧延スタンド14出側の出側板厚計18によって計測される板厚偏差Δhに応じて可変値として与えられる積分成分ゲインKIRを用い、式(5)に従って制御出力を演算し、圧延速度を制御する動作制御信号として第1〜第3圧延スタンド11,12,13に対して出力する。
ΔVi−1/Vi−1=Cm×(Kp+KIR/s)×Δh×(gi−1
…(5)
より具体的には、PLC31は、第1〜第3圧延スタンド11,12,13の各圧延ロール4a,5a,4b,5b,4c,5cの駆動手段である第1〜第3電動機10a1,10a2,10b1,10b2,10c1,10c2にそれぞれ接続される第1〜第3D.ASR15,16,17に対して、下記式(6)〜式(8)に従って演算される制御出力を与える。
ΔV/V=Cm×(Kp+KIR/s)×Δh×(g) …(6)
ΔV/V=Cm×(Kp+KIR/s)×Δh×(g) …(7)
ΔV/V=Cm×(Kp+KIR/s)×Δh×(g) …(8)
式(6)〜式(8)に従って演算される制御出力が与えられた第1〜第3D.ASR15,16,17は、第1〜第3電動機10a1,10a2,10b1,10b2,10c1,10c2それぞれの動作を制御することによって、各圧延スタンドにおける圧延速度を調整する。この各圧延スタンドにおける圧延速度の調整によって、各圧延スタンド間の圧延張力が調整され、板厚偏差Δhが0に近づくような板厚制御が実行される。
本発明に従う板厚制御方法では、板厚偏差Δhの大きさに応じて可変に定められる積分成分KIRを用いて制御出力を演算するので、板厚偏差Δhの絶対値が大きいと、値の大きい積分成分ゲインKIRを用いて応答速度が速くかつ制御量が大きく制御され、この迅速な応答によって板厚偏差Δhの絶対値が小さくなると、値の小さい積分成分ゲインKIRを用いて応答速度が遅くかつ制御量が小さく制御される。
このように、板厚偏差Δhの絶対値に応じて可変に積分成分ゲインKIRが選定され、今まさに圧延されている1本の鋼帯内において、板厚偏差Δhの絶対値が大きい場合には高い応答性が発揮されてアンダーシュートの発生が防止され、板厚偏差Δhの絶対値が小さい場合には応答性が抑制されてオーバーシュートの発生が防止される。
図3は、本発明に従う板厚制御方法を説明するフローチャートである。図3を参照し、タンデム圧延装置30における板厚制御を行うに際し、PLC31が実行する動作を説明する。ステップs0のスタートでは、タンデム圧延装置30の入側から被圧延材である鋼帯2が装入されて圧延が開始され、装入された鋼帯2が、第1圧延スタンド11から順次第2圧延スタンド12、第3圧延スタンド13および第4圧延スタンド14まで通板され、第4圧延スタンド14の出側板厚計18まで鋼帯2の先端が達した状態である。
ステップs1では、出側板厚計18の検出出力である板厚偏差Δhを取込む。ステップs2では、取込んだ板厚偏差Δhに対応する積分成分ゲインKIRを、マップ32から読出す。ステップs3では、読出した積分成分ゲインKIRを用いて式(5)に従い、各圧延スタンドに対して与えるべき制御出力を演算する。ステップs4では、演算結果である制御出力を、第1〜第3D.ASR15,16,17に対してそれぞれ出力する。この制御出力によって、第1〜第3圧延スタンド11,12,13にそれぞれ設けられる第1〜第3電動機10a1,10a2,10b1,10b2,10c1,10c2が動作制御され、各圧延ロール4a,5a,4b,5b,4c,5cの回転速度、すなわち各圧延スタンドの圧延速度が制御される。
ステップs5では、鋼帯2の後端部が検出されたか否かが判断される。このような鋼帯2の端部検出は以下のようにして実現することができる。第3圧延スタンド13と第4圧延スタンド14との間に、たとえば光電管などからなる鋼帯端部検出器を設け、鋼帯端部検出器の検出出力をPLC31へ入力する。このような構成を採ることによって、鋼帯端部検出器からの検出出力に基づき、続けて圧延される鋼帯が存在するか否かを判断することができる。ステップs5における判断が、否定のときステップs1へ戻って以降のステップに進み、肯定のときステップs6へ進んで圧延および板厚制御動作を終了する。
なお、ステップs5の判断が否定の場合に繰返されるステップs1〜ステップs4のループは、リアルタイムで実行されているけれども、D.ASR15,16,17から出力される速度指令に対する電動機10の応答速度によって律速されることもあり、そのループ実行時間のインターバルは、おおよそ40msecである。
以下本発明の実施例について説明する。
日本工業規格(JIS)G3131に規定される鋼種SPHC、厚さ:3.8mm、幅:1060mmの熱延鋼帯を準備し、図1に示すタンデム圧延装置30に通板することによって冷間圧延し、厚さ:1.194mm(圧延率:68.5%)の冷延鋼帯を作製した。目標仕上板厚に対する許容板厚公差は、±0.015mmである。
冷間圧延に際して、本発明の実施例では、マップ32に示す板厚偏差Δhの大きさに応じて可変に定められる積分成分ゲインKIRを用いてリアルタイムで板厚制御を実行し、比較例では、板厚偏差Δhの大きさに関わらず固定値で設定される積分成分ゲインKIを用いて板厚制御を実行した。
第4圧延スタンド14出側の出側板厚計18によって、板厚偏差Δhを測定した。板厚偏差Δhが、前述の板厚公差:±0.015mmから外れた鋼帯(オフゲージ)の長さを測定し、オフゲージの長短によって板厚制御の応答性を評価した。オフゲージの長さが短い方が板厚制御の応答性に優れると評価した。
図4は、冷延鋼帯の板厚偏差Δh測定結果を示すチャートである。図4(a)には、本発明の実施例の板厚制御方法によって得られた冷延鋼帯の板厚偏差Δh測定結果を示し、図4(b)には、比較例の板厚制御方法によって得られた冷延鋼帯の板厚偏差Δh測定結果を示す。また表1には、図4に示すチャートに基づいて、実施例と比較例とについて求めたオフゲージの長さを示す。
図4および表1に示すように、本発明の板厚制御方法によるオフゲージの長さは、比較例の板厚制御方法によるオフゲージの長さに対して、約2分の1まで減少した。このように、本発明の板厚制御方法によれば、高い応答性を有するにも関わらず過応答が防止され、板厚制御において優れた応答性の発現することが明らかである。
Figure 0004376667
本発明の板厚制御方法が好適に用いられるタンデム圧延装置30の構成および板厚制御方法の概要を示す図である。 マップ32の一例を示す図である。 本発明に従う板厚制御方法を説明するフローチャートである。 冷延鋼帯の板厚偏差Δh測定結果を示すチャートである。 タンデム圧延における従来の典型的な板厚制御方法を例示する図である。 予備的な試験圧延によって定められる積分成分ゲインKIと板厚偏差Δhとの関係を示す図である。
符号の説明
1,30 タンデム圧延装置
2 鋼帯
4,5 圧延ロール
6,7 中間ロール
8,9 バックアップロール
10 電動機
11,12,13,14 圧延スタンド
15,16,17 D.ASR
18 出側板厚計
19,31 PLC
32 マップ

Claims (2)

  1. タンデムに設けられる複数の圧延スタンドで被圧延材を圧延するに際し、最終圧延スタンド出側で計測される板厚偏差Δhに基づき比例積分制御を行うことによって、最終圧延スタンドよりも圧延方向上流側に設けられる圧延スタンドの圧延速度を制御し、板厚偏差Δhを減少させるように被圧延材の板厚を制御する板厚制御方法において、
    比例積分制御に用いられる積分成分のゲイン値を、板厚偏差Δhの大きさに応じて可変に設定して被圧延材の板厚を制御することを特徴とする板厚制御方法。
  2. 板厚偏差Δhの絶対値が大きいときの積分成分のゲイン値が、板厚偏差Δhの絶対値が小さいときの積分成分のゲイン値よりも大きくなるように設定されることを特徴とする請求項1記載の板厚制御方法。
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