JP4376404B2 - 生体用光照射装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、限定された波長の可視光を生体の局所に点滅照射させる装置に関するものであり、生体の局所の血流を増加させて各種疾患の治療効果を上げるものである。
【0002】
【従来の技術】
これまで、可視光を利用した疾病の治療機器に関しては、科学的に立証されたものは極めて少なく、わずかに新生児ビリルビン血症の治療や、癌組織に特異的に蓄積される色素を利用したラジカルによる癌破壊治療などが上げられるに過ぎない。しかしながら、これまでの経験的な観察から可視光による照射が外傷や手術創などの創傷治癒を促進したり、皮膚結核の治癒を早めるとされ、所謂、民間療法としてこれらの治療に使用されてきた。このような方法は、できるだけ太陽光に近い波長の可視光を使用した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の疾病の治療機器では、照射された人が疲労を覚えるために長時間照射することは難しく、またその効果が経験的で科学的に立証されたものではなかったために、医療として正式に認められることは極めて稀であった。
【0004】
また、人体、畜産動物の治療或いは美容や健康、娯楽を目的として光線を照射するための生体用光照射装置としては、例えば、特開平8−308943号公報、特開平10−165524号公報等がある。
【0005】
本発明は、上記状況に鑑みて、血流促進作用を有する波長の光の点滅照射により照射部位の血流を増加させて治療効果を発揮させることができる生体用光照射装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕生体用光照射装置において、410−420nmの波長の単色光、570−580nmの波長の単色光の少なくとも1つの単色光を得る手段と、前記単色光を得る手段で得た前記単色光を断続する手段と、前記単色光を断続する手段で断続した前記単色光を生体の一部に照射する手段とを備え、前記単色光を断続する手段による可視光の点滅により局所の血流を増加させることを特徴とする。
【0008】
〔2〕上記〔1〕記載の生体用光照射装置において、前記単色光の断続周波数が1kHz以下であることを特徴とする。
【0009】
〔3〕上記〔1〕記載の生体用光照射装置において、前記単色光を得る手段は、光源からの光から単色光を得る分光器であることを特徴とする。
【0010】
〔4〕上記〔1〕記載の生体用光照射装置において、前記単色光を断続する手段はシャッターであることを特徴とする。
【0011】
〔5〕上記〔1〕記載の生体用光照射装置において、前記単色光の断続比を変えるようにすることを特徴とする。
【0012】
〔6〕上記〔5〕記載の生体用光照射装置において、前記単色光の断続比であるon−off比が1:1から1(on):100(off)であることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0014】
本願発明者らは、以前から可視光の治療効果に興味を持ち、自身も被験者となって、前腕屈側部皮膚への可視光の照射が、ドップラー血流計で測定した結果、照射部位の皮膚の血液量(血液量に相当)を増加させることを確認していた。1996年から3年間行われた特定研究を契機として本研究をより科学的なものにするべく、ラットを用いた共同研究を開始した。その動物を用いた実験により、可視光をラットの尾に点滅(点灯、消灯各3秒間)照射すると点灯時及び消灯時に、それぞれ尾の照射部位の血流量が増加することを示す結果が得られた。
【0015】
本願発明者らは以前より一酸化窒素合成酵素(NOS)について研究をしていたが、この現象に、血管拡張作用を持つ一酸化窒素(NO)が関与する可能性を考えた。そこで、本研究により点滅する可視光の照射による血流増加反応に対するNOSの阻害剤(NG −monomethyl−L−arginine acetate、L−NG MMA)の効果を検討したところ、消灯時の反応には影響を与えなかったが、この阻害剤は点灯時の血流の増加を効果的に阻害することが明らかとなった。
【0016】
更に、点灯時の可視光の作用の波長依存性を検討したところ、420nm、540nm、及び575nm付近に、それぞれ、作用極大点を持つことが明らかになった。これらの波長及びその作用強度は、これまで明らかにされているNOと結合したヘモグロビンやミオグロビン(即ち、NO−ヘモグロビン及びNO−ミオグロビン)の吸収極大を示す波長と吸収の程度と一致することが明らかとなったので、可視光点灯時の血流増加は、ヘモグロビンやミオグロビンのようなNOの貯蔵因子からのNOの遊離による可能性が最も強いと考えられる。
【0017】
しかしながら、一酸化窒素合成酵素(NOS)にもヘム核がありNOとこのヘム核は結合するので、NOSが可視光で活性化される可能性はあるが、NOと結合したNOSの吸収は420nmではなく、436nmに吸収極大を持つので、前者の貯蔵因子からのNOの遊離説の方が可能性は高い。なお、ヒトの前腕屈側部皮膚への可視光の点滅照射もまた、ラットの尾への照射と同様に点灯時と消灯時にそれぞれ血流の増加を引き起こすことを確認している。
【0018】
以下、本発明の具体的実施例について詳細に説明する。
【0019】
図1は本発明の実施例を示す生体用光照射装置の模式図である。
【0020】
この図に示すように、光源1としての500WのXeランプ(発光ダイオードでもよい)の光をレンズ2で集光し分光器3に導いて単色光を得る。この単色光を電磁開閉式の機構的シャッター4、光量調整のためのNDフィルター5を通した後、レンズ6と平面鏡7によってラット8の尻尾の中央部9に照射する。この照射された尻尾の中央部9にレーザードップラー血流計10のプローブ11を負荷をかけないように接触させる。
【0021】
機構的シャッター4をタイマー15に接続されるシャッター駆動装置14により、1:1の開閉比(開3秒、閉3秒)で駆動し、この開閉信号を血流信号とともに、A/D変換器16でA/D変換してコンピューター17に取り込む。なお、図1において、12はプローブ11のカウンターバランス、13は狭帯域通過フィルタ、18はライトシールドである。
【0022】
そこで、十分に長い時間(約600秒)連続的に想定した血流信号を機構的シャッター4の開閉に同期させて算術平均することによって光照射期間(開)および非照射期間(閉)における血流の時間変化を導出することができる。
【0023】
この平均操作によってノイズなどのシャッターの開閉に同期しない変化は取り除かれる。ラットには視覚からの刺激やシャッター開閉音により聴覚刺激を与えないようにライトシールドなどを使って十分な注意を払っている。
【0024】
このようにして得られたラットにおける光照射による血流の時間変化の一例を図2(a)及び(b)に示す。
【0025】
照射光の波長は575nmで照射光のパワー密度を0.198mW/cm2 から1.49mW/cm2 の範囲で変えている。縦軸はシャッターが開く直前の血流値を100とした時のパワー密度あたりの血流増加率である。横軸はmsec単位の時間で矢印がシャッター開もしくは閉の時点を示している。図2(a)は光照射期間、図2(b)は非照射期間における血流変化である。
【0026】
この結果から、以下のことが分かる。
(1)シャッターが開くと血流は直ちに増加し、極大に達した後、緩やかに減少する。
(2)シャッターが閉じるとやはり血流は増加し、直ちに極大に達する。その後シャッターが開いたときよりは素早く減少していく。
(3)パワー密度当たりの血流の増加率は、照射パワー密度が大きくなると減少してゆく。
【0027】
そこで、血流増加率の減少が、あまり大きくない照射密度で血流増加率の波長依存性を測定した。その結果を図3に示す。
【0028】
この図では、縦軸は血流増加率の照射期間中での平均値を示している。血流の増加率は410−420nmに強いピーク、540−550nm、570−580nmにそれよりは1ケタ弱いダブレットピークが見られる。この作用スペクトルは低スピン状態にある6配位のFe++ヘムの光学吸収スペクトルに著しく似ている〔参照文献(1):Perutz,M.et al.Influence of Globin Structures on the State ofthe Heme.,Biochemistry,15,378−387(1976)、参照文献(2):O’Keefe,D.H.,Ebel,R.E.,and Perterson,J.A.,Studies of the Oxygen Binding Site of Cytochrome P−450.J.Biol.Chem.,253,3509−3516(1978)〕。
【0029】
参考のために典型的低スピン6配位Fe++ヘム化合物であるNO−ミオグロビンの吸収スペクトルのピーク位置と、その吸収係数の相対値を図中の太い実線の縦棒で示している。
【0030】
以上の結果は、ラットを対象とした実験によるものであるが、ヒトにおいてもほぼ同様の結果が得られている。ヒトにおいてはラットの場合に比べて血流が極大に達した後の減衰がより緩やかであるのが目立つ相違点である。
【0031】
レーザードップラー血流計で皮膚表面から約1mm以内の層に分布する毛細血管内の血流量を測定する。この血流量の増加はその上流にある抵抗血管である微少動脈の拡張によるものと考えられる。
【0032】
したがって、血管拡張においてカギをにぎる物質であるNOがこの光による血流増加現象に関与していることは十分に予想される。
【0033】
そこで、NO合成阻害剤であるL−NG MMAによってこの現象が抑制されるかどうかを調べてみた。
【0034】
L−NG MMAをPBSで希釈して与えた群(5匹)とPBSのみを投与したコントロール群(5匹)各々について個々のラット血流変化を測定し、各群内で平均して得た平均の血流変化波形を、図4(a)および(b)に示す。照射波長は575nmである。
【0035】
図4(a)は照射期間の血流変化で白丸はコントロール群、黒丸はL−NG MMA投与群のデータである。エラーバーは標準誤差を示している。
【0036】
図4(b)は非照射期間の血流変化で同じく白丸がコントロール群、黒丸がL−NG MMA投与群のデータを表している。
【0037】
この結果から、575nm光照射による照射中の血流増加反応はL−NG MMAによって抑制されることがわかる。一方、照射を停止した後の過渡的な血流増加反応はL−NG MMAによっては抑制されないことは明らかである。
【0038】
以上の結果から、この光照射による血流増加反応は低スピン状態にある6配位のFe++ヘム化合物による光吸収によって引き起こされること、およびNOが主要な役割を果たしていることが分かる。
【0039】
その最も単純な可能性としてはNO−ヘモグロビンの光吸収によって遊離のNOが血中に放出され、これが血管壁にたどり着いてグアニル酸シクラーゼに作用して血管拡張を引き起こすことが考えられる。NO−ヘモグロビンはNOのリザーバーとして生体内の循環血内に常に存在する事が分かってきている〔参考文献(3):Kosaka,H.,et al.,ESR spectral transition by arteriovenous cycle in nitric oxide hemoglobin of cytokine−treated rats.Am.J.Physiol.266,C1400−C1405(1994)〕
このNO−ヘモグロビンの濃度は局所でのNO産生と消費のバランスで決まっていると考えられる。従って、光照射によってその局所のNO−ヘモグロビンが消費されるに従い、遊離のNO濃度の増加も減少し、血流増加率も減少すると考えられる。照射が停止すると、再びNO産生が上回ってNO−ヘモグロビンが蓄積される。L−NG MMAはNO合成酵素(NOS)におけるNO合成を阻害するので結果的にNO−ヘモグロビンの濃度が減少し、従って光照射によるNO放出も減少する。
【0040】
このように、特定の波長光、即ち、420nm、540nm、575nmの各±10%の波長の可視光を、生体の局所へ照射、しかも点滅照射することにより、その局所の血流が増加することをラット、およびヒトにおいて確認できた。なお、その原因は、その波長特性から、一酸化窒素と結合したヘモグロビン等から一酸化窒素が遊離することによるものと考えられる。
【0041】
上記実施例では、連続波長光源(キセノンランプのごとき)+分光器+シャッターの構成としたが、この構成以外によっても特定波長の断続光を得ることはできるので、以下それについて説明する。
【0042】
図5は本発明の他の実施例を示すカテーテル型の照射装置の構成図、図6は他の照射装置の照射パネルの模式図である。
【0043】
この図において、20はLEDの発光強度コントロールおよびon−off変調用マイクロプロセッサー(MP)、21〜23は電源(P1〜P3)、24は415nmの波長光のLED(D1)、25は540nmの波長光のLED(D2)、26は575nmの波長光のLED(D3)、27,29は光ファイババンドル、28は光を混合する混合器、30は照射治具としての照射器である。
【0044】
また、図6に示すように、415nm,540nm,575nmの3種類のLED31〜33を6角形の単位(LEDの組)34を1単位として配列し、その強度、on−off変調を、図5の場合と同じように、マイクロプロセッサー(MP)で行なう。また、照射部位の面積に合わせて点灯するLEDを上記6角形の単位34で選択するようにする。
【0045】
なお、415nm,540nm,575nmの3種類のLEDだけでなく、1450nm付近のピークを持つLEDを組み合わせる応用の場合も基本的に図5及び図6と同じようにできる。
【0046】
また、図示しないが、近赤外LEDの代わりにタングステンフィラメント豆球と1450nmのバンドパスフィルターを組み合わせるようにしてもよい。
【0047】
更に、別の方法として、分光器の代わりに特定波長(例えば、575nm)の光だけを通す狭帯域フィルターを用いるようにしてもよい。
【0048】
図7は本発明の他の実施例を示す狭帯域フィルターを用いた照射装置の構成図である。
【0049】
この図に示すように、ダイクロイック球面鏡41の中心に光源となるランプ(ハロゲン、メタルハライドなど)42を置き、このランプ42から後方に出た光の熱線成分はそのまま後方に、可視光成分のみをランプ42の位置に集光させる。このようにセットしたランプ42の位置から前方に出射する光束をレンズ43によって平行光にし、熱線吸収もしくは反射型の熱線カットフィルター44によって可視光のみを前方に透過させる。
【0050】
また、575nm、545nm、420nmのいずれかを中心波長として±10%のバンド幅の光のみを透過させるバンドパスフィルター45によって上記3種のいずれかの単色光を得る。このときこのバンドパスフィルター45をターレット状にして任意に交換できるようにしてしてもよい。さらに、シャッター46によってこの単色光束を所定の周波数で断続変調しレンズ47によって一度集光させてからレンズ48によってもう一度光束に任意の広がりを持たせる。そのシャッター46は機械式でもよいが液晶を使ってもよい。レンズ48は照射面50上での配光を調節するためにレンズ47に対して可動になっている。
【0051】
さらに、上記した照射光は断続させるが、その断続のon−off比を変えるようにすることができる。例えば、そのon−off比を1:1から1(on):100(off)の範囲に設定する。その理由は、血流が小さいところで照射光量が大きくなると血流中のNOが消費し尽くされてしまってそれ以上長く光を当てていても効果がなくなってしまうからである。すなわち、光が切れている間に新しい血流が照射領域に流れ込んできて再びNOが補給される。照射時間と待ち時間の兼ね合いは照射部位によって異なる。
【0052】
上記したように、本発明の生体用光照射装置は、限定された波長を用いて、エネルギーの低い可視光を照射することにより、照射による生体の弊害なく、有効に局所の血流を増大させることを可能としたものであり、創傷治癒の促進はもとより、末梢循環不全を起こす疾患(動脈硬化性血管閉塞症など)、血流増加により改善される疾患(肝臓疾患など)等の非観血的治療にも用いることができる。
【0053】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0054】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0055】
(1)血流促進作用を有する波長の光の点滅照射により照射部位の血流を増加させて治療効果を発揮させることができる。
【0056】
臨床的に血流の改善による治療効果が期待されるものには、外傷や手術創の創傷治癒の促進以外に以下のような疾患が考えられる。
【0057】
(A)末梢循環不全を引き起こす以下の疾患
▲1▼動脈硬化性血管閉塞症
▲2▼糖尿病性循環不全
▲3▼レイノー氏病、バージャー氏病
以上の疾患は、それぞれ、生活習慣病の一つと考えられる心筋梗塞の原因となる動脈硬化、糖尿病、及び不明の原因等による末梢血流不全が原因で起こり、跂行、疼痛、痙攣、硬直、冷感、壊疽等を来す疾患である。
【0058】
これらの疾患には有効な薬物療法がなく、あっても副作用の強いものしかないのが現状である。末梢血管の収縮を防ぐために交感神経を外科的に除去したり、交感神経遮断剤が使われたり、外科的に狭窄部位を切除したりする療法は行われるが、有効な非観血的な治療法はない。
【0059】
(B)血流を増やすことにより疾患の改善や改善促進が期待される疾患
▲1▼急性及び慢性肝炎などの肝臓疾患
▲2▼狭心症及び心筋梗塞
▲3▼肩凝り
やや身体の深部にある臓器や組織の疾患であるが、非観血的な可視光の点滅による治療効果が期待される。
【0060】
(2)また、本発明に係る生体用光照射装置は、NOを遊離するところにその特徴があり、NOの増加による治療効果が期待される疾患への応用を目的とするところにその特色がある。これまで使用されている太陽光の装置では熱を発生し、その熱が照射された人に疲労感を与えるために長時間の照射が不可能であったが、本発明に係る生体用光照射装置では熱をほとんど使用せず、疲労感を与えることなく長時間著しい血流増加を引き起こし得るところに、その利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す生体用光照射装置の模式図である。
【図2】本発明の実施例の生体用光照射装置を用いて得られたラットにおける光照射による血流の時間変化の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施例の血流増加率の減少が、あまり大きくない照射密度で血流増加率の波長依存性を測定した一例を示す図である。
【図4】L−NG MMAをPBSで希釈して与えた群(5匹)とPBSのみを投与したコントロール群(5匹)各々について個々のラット血流変化を測定し、各群内で平均して得た平均の血流変化波形を示す図である。
【図5】本発明の他の実施例を示すカテーテル型の照射装置の構成図、図6は他の照射装置の照射パネルの模式図である。
【図6】他の照射装置の照射パネルの模式図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す狭帯域フィルターを用いた照射装置の構成図である。
【符号の説明】
1 光源
2,6,43,47,48 レンズ
3 分光器
4 機構的シャッター
5 NDフィルター
7 平面鏡
8 ラット
9 ラットの尻尾の中央部
10 レーザードップラー血流計
11 プローブ
12 カウンターバランス
13 狭帯域通過フィルタ
14 シャッター駆動装置
15 タイマー
16 A/D変換器
17 コンピュータ
18 ライトシールド
20 マイクロプロセッサー(MP)
21〜23 電源(P1〜P3)
24 415nmの波長光のLED(D1)
25 540nmの波長光のLED(D2)
26 575nmの波長光のLED(D3)
27,29 光ファイババンドル
28 光を混合する混合器
30 照射器
31〜33 LED
34 6角形の単位(LEDの組)
41 ダイクロイック球面鏡
42 ランプ
44 熱線カットフィルター
45 バンドパスフィルター
46 シャッター
Claims (6)
- 生体用光照射装置において、
(a)410−420nmの波長の単色光、570−580nmの波長の単色光の少なくとも1つの単色光を得る手段と、
(b)前記単色光を得る手段で得た前記単色光を断続する手段と、
(c)前記単色光を断続する手段で断続した前記単色光を生体の一部に照射する手段とを備え、
(d)前記単色光を断続する手段による可視光の点滅により局所の血流を増加させることを特徴とする生体用光照射装置。 - 請求項1記載の生体用光照射装置において、前記単色光の断続周波数が1kHz以下であることを特徴とする生体用光照射装置。
- 請求項1記載の生体用光照射装置において、前記単色光を得る手段は、光源からの光から単色光を得る分光器であることを特徴とする生体用光照射装置。
- 請求項1記載の生体用光照射装置において、前記単色光を断続する手段はシャッターであることを特徴とする生体用光照射装置。
- 請求項1記載の生体用光照射装置において、前記単色光の断続比を変えるようにすることを特徴とする生体用光照射装置。
- 請求項5記載の生体用光照射装置において、前記単色光の断続比であるon−off比が1:1から1(on):100(off)であることを特徴とする生体用光照射装置。
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