JP4376298B1 - 介護用装置 - Google Patents

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JP4376298B1 JP2009114539A JP2009114539A JP4376298B1 JP 4376298 B1 JP4376298 B1 JP 4376298B1 JP 2009114539 A JP2009114539 A JP 2009114539A JP 2009114539 A JP2009114539 A JP 2009114539A JP 4376298 B1 JP4376298 B1 JP 4376298B1
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Abstract

【課題】簡単な構成によりコスト上昇を抑え、簡単な操作により希望する仰角に懸垂支持部を維持すると共にその維持も解除できる介護用装置を提供する。
【解決手段】 被介護者を隅部に車輪2を備えた支持脚3上で持ち上げて移送するための介護用装置であり、支持脚3に直立して設けられている一対の支持柱4と、支持柱4の上部側およびこれの下部にそれぞれ支持点を持ち上下方向にリンクレバーを移動させる4節平行リンク機構5と、4節平行リンク機構5を構成するリンクレバーの揺動端側に設けられているクッション部材6と、クッション部材6に設けられた胴用バンド7と、リンクレバーに設けられて被介護者の脚部に掛け回される脚用ベルト8と、介護者が揺動操作する方向と同じ方向に揺動回転させる操作アーム9と、リンクレバーの支持点に設けられ該リンクレバーの上昇揺動角に相当する仰角を操作アーム9の揺動に応じて設定する仰角設定機構100を備える。
【選択図】 図7

Description

本発明は、介護用装置に関する。特に、自力起立ができない被介護者の移載補助を行う機構に関する。
自力起立ができない被介護者を対象として介護者による移載を行う構成としては、例えば、ベッドから他の位置への移載を行う場合でいうと、移載位置に門型フレームを設置し、門型フレームの水平方向フレームに水平方向に移動可能な可動懸垂支持部を設け、可動懸垂部に備えられているベルトを被介護者に掛け回したうえで被介護者を懸垂支持し、この状態でベッドから他の位置に向け可動懸垂支持部を移動させる構成が提案されている(例えば、特許文献1)。
しかし、この構成では、かなりの設備が必要となる虞がある。
そこで、車輪を備えた移動脚部に直立させて設けた支持柱に手回しハンドルを設けるとともに、この手回しハンドルの操作により昇降可能な懸垂支持アームを設けた構成が提案されている(例えば、特許文献2)。
特許文献2と同様にリフト機能を備えた構成としては、懸垂支持アームを昇降させる代わりに揺動アームを設け、揺動アームの上昇揺動角に相当する仰角を操作ハンドルによって調整するようにした構成も提案されている(例えば、特許文献3)。
一方、操作ハンドルを用いた操作に際しては、希望する位置までの昇降に時間がかかる場合がある。
そこで、操作ハンドルに代えて、介護者の揺動操作が可能な揺動アームの一方端を操作部とし、他方端に懸垂支持部を設けた構成が提案されている(例えば、特許文献4)。
特開2001−104407号公報 特開平10−94566号公報 特開平09−108277号公報 特開2002−65766号公報
特許文献4に開示されている構成では、他の特許文献に開示されている構成と違って、設備が大げさになることがなく、また、操作時間も比較的早くなるという利点がある反面、構成が複雑となり、コストの高い介護用装置が得られる虞がある。
つまり、特許文献4に開示されている構成は、車輪を備えた支持脚に直立させて設けられている支柱部に装備された回転ヒンジ部を支点として、被介護者を懸垂支持する側のアームと操作側のアームとが連動する構成を備えている。しかし、操作側のアームによる懸垂支持する側のアームの上昇揺動角に相当する仰角はエアシリンダでの空気の給排制御により行うようになっている。
このため、操作側のアームを揺動させるだけでは懸垂支持する側のアームを希望する仰角に維持させておくことができない。従って、エアシリンダという特別な仰角維持機構が必要となり、この機構の制御のための操作機構なども含めて構成が複雑化し、さらには、コストの高い介護用装置が得られる虞がある。
本発明の目的は、上記従来の介護用装置における問題に鑑み、簡単な構成によりコスト上昇を抑えて簡単な操作により希望する仰角に懸垂支持部を維持すると共にその維持も解除できる構成を備えた介護用装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の介護用装置は、自力起立ができない被介護者を隅部に車輪を備えた支持脚上で持ち上げて移送するための介護用装置であって、
前記支持脚に直立して設けられている一対の支持柱と、
前記支持柱の上部側およびこれの下部にそれぞれ支持点を持ち、上下方向にリンクレバーを移動させる4節平行リンク機構と、
前記4平行リンク機構を構成するリンクレバーの揺動端側に設けられているクッション部材と、
前記クッション部材に設けられて被介護者の胴回りに掛け回される周回長さを調節可能な胴用バンドと、
前記4節平行リンク機構の他の一つに用いられるリンクレバーに設けられて被介護者の脚部に掛け回される脚用ベルトと、
前記4節平行リンク機構の一つに用いられるリンクレバーの一部に連結された作動部を有し、前記支持柱を支点とし、かつ前記支持柱を介して被介護者に向かう介護者が揺動操作することにより前記リンクレバーを、前記揺動操作する方向と同じ方向に揺動回転させる操作アームと、
前記リンクレバーの支持点に設けられ、該リンクレバーの上昇揺動角に相当する仰角を前記操作アームの揺動に応じて設定する仰角設定機構とを備え、
前記仰角設定機構には、
前記4節平行リンク機構に用いられるリンクレバーに設けられているロックピンを係止あるいは衝止可能な倒伏J字形状のガイド溝が長手方向一端に設けられ、思案バネの伸張方向一端が前記長手方向の他端に掛け止められ、該思案バネの中間点を境にして揺動位置が切り替えられる揺動可能なロックレバーと、
前記思案バネの伸張方向他端が掛け止められ、前記ロックレバーの揺動支点軸を共有することにより該思案バネの伸張方向他端の位置を前記揺動支点を境にして変化させて前記ロックレバーへの揺動付勢方向を切り替える、揺動可能な外部操作レバーとが備えられ、
前記ガイド溝は、倒伏J字形状のうちで短軸長穴が前記リンクレバーを仰角を持つ位置に保持する係止部として用いられ、倒伏J字形状のうちで長軸長穴が前記リンクレバーを仰角を解消された初期位置に保持する衝止部として用いられ、
前記ロックピンは、前記操作アームの揺動に応じてリンクレバーが揺動するのに合わせて前記ガイド溝内を移動し、前記外部操作レバーが反時計方向に揺動されて前記ロックレバーが時計方向に揺動付勢された状態で前記操作レバーが反時計方向に揺動されると、前記リンクレバーの揺動に応じてガイド溝における短軸長穴に向けて移動し、前記ロックレバーの揺動付勢によって前記短軸長穴内に入り込んで係止されることにより前記リンクレバーを仰角を持つ位置に保持し、
前記外部操作レバーが時計方向に揺動されて前記ロックレバーが反時計方向に揺動付勢された状態で前記操作レバーが時計方向に揺動されると、該ロックレバーの揺動付勢により前記ガイド溝における短軸長穴から外れて長軸長穴に向けて移動し、長軸長穴の端縁に衝止されることにより前記リンクレバーを仰角を解消された初期位置に保持することを特徴としている。
さらに本発明の介護用装置は、前記リンクレバーでのロックピンの設置位置が、リンクレバーの重力方向の力を利用して前記ガイド溝における係止部あるいは衝止部に該ロックピンが突き当たった状態を維持できる位置とされていることを特徴としている。
本発明によれば、4節平行リンク機構に用いられるリンクレバーが操作アームにより揺動操作されることにより、4節平行リンク機構のリンクレバーが上昇して仰角を持つ位置とリンクレバーが下降して仰角を解消される初期位置とを設定し、その位置に保持することができる。しかも、その位置での保持解除もオペレータの直接操作のみで済むので、特別な保持支援機構などを用いることがなく、保持支援機構などを用いた場合のような構造の複雑化やコスト上昇を抑えることが可能となる。
本発明による介護用装置の第1の実施形態を説明するための外観図である。 図1に示した介護用装置の要部構造を説明するための図である。 図1に示した介護用装置に用いられるリンクレバーの仰角設定機構の内部構造を説明するための図である。 図3に示した仰角設定機構を用いた介護用装置の使用状態を説明するための図である。 図3に示した仰角設定機構を用いた介護用装置の作用の一態様を説明するための図である。 図3に示した仰角設定機構を用いた介護用装置の作用の他の態様を説明するための図である。 本発明による介護用装置の第2の実施形態を説明するための図である。 図7に示した第2の実施形態による介護用装置に用いられる仰角設定機構の要部構造を説明するための図である。
以下、図面により本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、本発明による介護用装置の第1の実施形態を説明するための外観図である。
同図において、介護用装置1は、隅部に車輪(キャスタ)2を備えた平面視形状矩形枠からなる支持脚3と、支持脚3に直立して設けられた一対の支持柱4と、支持柱4の上部および下部にそれぞれ揺動支点を持ち支持柱4を固定部とする4節平行リンク機構5とを備えている。
4節平行リンク機構5に用いられるリンクレバー5A、5A’の揺動端には、胸当てクッション部材6が設けられており、また、そのクッション部材6の側面には、リンクレバー5Aの揺動端にリング5A1が設けられ、リング5A1には、図4(B)に示すように、被介護者Pの胴回りに掛け回される、周回長さが調節可能な胴用バンド7が挿通されるようになっている。
胴用バンド7と同じように、被介護者の身体を懸垂支持する部材として、図4に示すように4節平行リンク機構5に用いられるリンクレバーのうちで、下部側に位置するリンクレバー5A’には、被介護者の脚部に掛け回される脚用ベルト8が設けられている。なお、図1,2において符号5Cは、介護用装置の移動に際して用いる取っ手を示している。
リンクレバーの一方(便宜上、符号5Aで示す)には、その一部に作動部として連結された連節レバー9Aを有する操作アーム9が連動可能に設けられている。
操作アーム9は、図1において、支持柱4間に横架された支持ロッド9Cの長手方向中央に一体化されており、揺動操作されることにより4節平行リンク機構5のリンクレバー5Aを昇降させることができる。
リンクレバー5Aは、図2(C)に示すように、上昇した際の揺動角に相当する仰角(θ)を持つ位置と、図2(B)に示すように、下降することにより仰角を解消された初期位置との間を揺動する部材である。
リンクレバー5A、5A’を、仰角を持つ位置に保持するため、およびその位置での保持を解除するための機構として、仰角設定機構10が設けられている。
図3は、仰角設定機構の10の内部構造を示す図であり、同図において、仰角設定機構10は、操作アーム9の揺動に連動して回転可能なラチェットホイール10Aと、ラチェットホイール10Aの回転位置を規定および規定解除する係止機構11とで構成されている。支持ロッド9C(図1,図2参照)は操作アーム9の揺動支点軸であり、支持ロッド9Cの揺動は、連節レバー9Aを介してリンクレバー5Aに伝達され、軸9Bを回転させる。
係止機構11には、係止レバー11Aと摺動ロッド12と弾性体13,14とが備えられている。
係止レバー11Aは、仰角設定機構10のケーシングに設けられている支軸11A1を揺動支点としてシーソー運動可能なレバーが用いられ、その長手方向一端にはラチェットホイール10Aに対して係脱可能な係止爪部11A2が、そして長手方向他端11A3には摺動ロッド12が挿通されている。
摺動ロッド12は、軸方向をほぼ水平方向に設定され、軸方向一端に揺動リンクレバー15が連結され、係止レバー11Aの長手方向他端11A3を挟んで両側にそれぞれ圧縮バネに相当する弾性体13,14が配置されている。
揺動リンクレバー15は、図1,2に示すように、仰角設定機構10のケーシング間に横架されている解除バー16の軸方向両端を揺動支点としており、揺動端側が摺動ロッド12の軸方向一端に連結されている。
解除バー16は、軸方向に沿った形状として、軸方向両端以外が凸状の形状を持ち、軸方向両端を中心としてオペレータにより回転操作ができる部材である。
係止レバー11Aの長手方向他端11A3を挟んで配置されている弾性体13,14は、摺動ロッド12の摺動方向に応じて係止レバー11Aの長手方向他端11A3表面の何れかを押圧する機能を持つ部材である。
つまり、解除レバー16が解除位置に回転されている状態を示す図3(A)においては、弾性体14に対向する係止レバー11Aの長手方向他端11A3表面が押圧され、これにより係止レバー11Aが支軸11A1を中心として時計方向に揺動する。このときには、係止爪部11A2がラチェットホイール10Aとの係合を解除される。
一方、図3(B)は、解除レバー16が非解除位置に回転されている状態を示しており、この状態では、摺動ロッド12が図3(A)に示した場合と逆方向に摺動する。これにより、弾性体13が、これに対向する係止レバー11Aの長手方向他端11A3表面を押圧することになるので、係止レバー11Aが反時計方向に揺動し、係止爪部11A2をラチェットホイール10Aの歯に係合させた状態を維持する。
ラチェットホイール10Aに係止爪部11A2が係合している状態は、操作アーム9を押し下げて、4節平行リンク機構5のリンクレバー5A、5A’を上昇させ、仰角を持つ位置に持ち来した状態であり、この状態は図4に示す状態である。
本実施形態は以上のような構成であるから、その作用、つまり、被介護者Pの移載を行う場合について説明すると図5および図6に示す通りである。
まず、介護用装置1の4節平行リンク機構5が上昇している場合には、解除レバー16(図1,2参照)を回転させて摺動ロッド12を、図3(A)に示すように一方向に摺動させて弾性体14により係止レバー11Aを押圧する。
これにより、係止レバー11Aの係止爪部11A2とラチェットホイール10Aとの係合が解除され、4節平行リンク機構5のリンクレバー5A、5A’が自重による重力方向の力によって下降し、仰角がない初期位置にリンクレバー5A、5A’が揺動する。この状態は、図5(A)に示す状態である。
この状態において被介護者Pに対して胴用バンド7および脚用ベルト9を掛け回し(図5(B)参照)、この後、操作アーム9を押し下げることで、連節レバー9Aを介してリンクレバー5A、5A’を上昇する方向に揺動させる。
リンクレバー5A、5A’が上昇する方向に揺動するに応じて仰角θ(図2参照)が生じ、この仰角θが生じた状態は、被介護者Pを4節平行リンク機構5により懸垂支持する状態に相当している(図5(C)参照)。
被介護者Pが4接平行リンク機構5により懸垂支持されると、図6(A)に示すように、被介護者Pを車椅子Cなどから他の場所に移載できる状態が得られ、この状態で移載場所への移動が行える(図6(B)参照)。この移動に際しては、支持柱4に設けられている取っ手5Cが有効に機能する。
移載場所への移動が完了すると、図5(A)に示した手順と同じように、解除レバー16を回転操作することにより係止レバー11Aの係止爪部11A2とラチェットホイール10Aとの係合を解除して被介護者Pを移載場所、例えばベッドBに降ろして載せることができる(図6(C)参照)。
以上のような実施形態においては、オペレータの操作のみで被介護者の移載操作ができるので、特別な手順を設定することなく簡単に移載作業を行うことができる。しかも、操作アーム9の長さを適宜設定してモーメントを適切化することによりオペレータへの労力負担も軽減することが可能となる。
次に本発明による介護用装置の第2の実施形態について説明する。
本実施形態は、仰角設定機構に特徴がある。
図7は、上記特徴となる仰角設定機構(便宜上、図7において符号100で示す)が用いられた介護用装置(便宜上、符号1’で示す)を示す図であり、同図において図1に示した部材と同じものは同符号により示してある。なお、図7に示す実施形態においては、操作アーム9が4節平行リンク機構5のリンクレバー5Aと一体化され、操作アーム9の揺動端の一方、つまり4節平行リンク機構5側のリンクレバー5Aには後述する仰角設定機構100に用いられるロックピン102が設けられている。
図7において介護用装置1’に装備されている仰角設定機構100には、支持柱4と4節平行リンク機構5における一方のリンクレバー5Aとの間にロックレバー101が設けられている。
本実施形態では、4節平行リンク機構5に用いられる一方のリンクレバー5Aにロックピン102が設けられており、ロックピン102は、リンクレバー5Aの長手方向において支持柱4と揺動端との中間位置に固定されている。なお、リンクレバー5A側でのロックピン102の設置位置は、リンクレバー5Aの重力方向の力を利用してロックピン102が、後述するロックレバー101側のガイド溝に設けてある係止部に入り込んだ状態および衝止部に突き当たって衝止された状態を維持してリンクレバー5Aが不用意に重力方向のモーメントにより揺動しないようにできる位置とすることが望ましい。
図8は、ロックレバー101の詳細を示す図であり、同図においてロックレバー101は、支持柱4側に設けられて揺動支点を構成する支持ピン101Aにより揺動可能に支持されている部材であり、長手方向一端にはロックピン102が挿通されているガイド溝101Bが、そして長手方向他端、つまり揺動支点側の端部には思案バネ103の伸張方向一端が掛け止められている。
思案バネ103は、伸張方向他端が外部操作レバー104の揺動端に掛け止められており、外部操作レバー104は、支持柱4に有する支持ピン101Aをロックレバー101の揺動支点と共有している。
ロックレバー101は、思案バネ103の中間点、つまり、外部操作レバー104における思案バネ103の掛け止め位置と支持ピン101Aとを結ぶ線がロックレバー101の長手方向と一致する位置を中間点とし、その中間点を境にして思案バネ103による揺動付勢方向、つまり牽引力が作用する方向が切り替えられるようになっている。
図8(A)は、思案バネ103の中間点を境にして外部操作レバー104側での思案バネ103の掛け止め位置が反時計方向に移動した状態を示し、図8(B)は、思案バネ103の中間点を境にして外部操作レバー104側での思案バネ103の掛け止め位置が時計方向に移動した状態を示している。
ロックレバー101は、図8(A)に示す思案バネ103の揺動付勢方向とされた場合に支持ピン101Aを支点として時計方向(矢印CWで示す方向)に揺動する習性を生起し、図8(B)に示す思案バネ103の揺動付勢方向とされた場合に支持ピン101Aを支点として反時計方向(矢印CCWで示す方向)に揺動する習性を生起することになる。
一方、ロックレバー101の長手方向一端に設けられているガイド溝101Bは、ロックレバー101の揺動位置に対応してリンクレバー5A、5A’が上昇した際に仰角を持つ位置と各リンクレバー5A、5A’が下降して仰角を解消する初期位置とにロックレバー101を保持可能な係止部および衝止部が備えられている。
ガイド溝101Bは、短軸長穴101B1と長軸長穴101B2とこれら各長穴間を連絡する溝部101B3とを備えた倒伏J字状の形状を持ち、短軸長穴101B1がロックレバー101を、仰角を持つ位置に保持することができる係止部として用いられ、長軸長穴101B2がロックレバー101を、仰角が解消された初期位置に保持することができる衝止部として用いられるようになっている。本実施形態でいう係止部とは、後述するが、ロックピンが入り込んで嵌合した状態で係止される部分を意味し、衝止部とは、ロックピンが突き当たって衝止される部分をそれぞれ意味している。
ガイド溝101Bの短軸長穴101B1あるいは長軸長穴101B2の長手方向端部の一方、詳しくは、下側に位置する端部に対してロックピン102が位置している場合には、ロックピン102を介してリンクレバー5Aの重量による重力方向の力が作用することになるので、ロックピン102が各端部の何れかに係止あるいは衝止された状態を維持することができる。
これにより、ロックピン102が短軸長穴101B1あるいは長軸長穴101B2の端部に係止あるいは衝止されて移動を阻止されることになるので、リンクレバー5Aの揺動、特に重力方向への移動が阻止されて仰角を持つ位置あるいは初期位置にそれぞれ保持されることになる。
外部操作レバー104の揺動位置を切り替える時期は、4節平行リンク機構5のリンクレバー5A、5A’を上昇させる場合および下降させる場合が相当している。
図8(A)は、図8(B)に示した仰角を持つ位置にリンクレバー5A、5A’が移動した状態から、リンクレバー5Aが下降して仰角が解消された初期位置に位置している場合を示しており、この状態から操作アーム9を押し下げる方向に揺動させてリンクレバー5Aを上昇させる際には、反時計方向(図8(A)において矢印S1で示す方向)に向け、外部操作レバー104を二点鎖線で示す位置から実線で示す位置に向け揺動操作する。
リンクレバー5Aが上昇すると、ロックレバー101が時計方向の揺動習性を生起しているので、リンクレバー5Aの揺動と連動して移動するロックピン102がガイド溝101Bの短軸長穴101B1内に嵌合しやすくなる。つまり、ロックレバー101とリンクレバー5Aとが互いに接近する方向に揺動することになるので、ロックピン102は、リンクレバー5Aと接近する方向に揺動しているロックレバー101のガイド溝101Bに入り込みやすくなる。この結果、操作アーム9の押し下げを解除した場合には、ロックピン102がリンクレバー5Aの重力方向の力を利用してガイド溝101Bの短軸長穴101B1の長手方向端部に係止される(図8(A)中、二点鎖線で示す状態)。
この状態では、4節平行リンク機構5のリンクレバー5Aに、揺動端側に作用する被介護者の重量による反時計方向のモーメントが生じるが、短軸長穴101B1の長手方向端部にロックピン102が衝止されているので、図8(B)において実線で示すように、リンクレバー5Aが仰角を持つ位置に保持されることになる。
一方、上述した場合とは逆に、リンクレバー5Aを下降させる場合、つまり、図8(A)に示した仰角を解消された位置から上昇する場合には、図8(B)に示すように、外部操作レバー104を時計方向(図8(B)において矢印S2で示す方向)に揺動する。
これにより、ロックレバー101には、外部操作レバー104側での思案バネ103の掛け止め位置が切り替わることで反時計方向の揺動習性が生じることになる。これにより、短軸長穴101B1からロックピン102が抜け出しやすい状態となる。
この状態で操作アーム9を持ち上げる方向に揺動させてリンクレバー5Aを時計方向に揺動させると、ロックレバー101が反時計方向に、そしてリンクレバー5Aが時計方向にそれぞれ揺動するので、ガイド溝101Bの短軸長穴101B1から抜け出たロックピン102がガイド溝101Bの長軸長穴101B2に入り込みやすくなり、入り込むことで長軸長穴101B2の長手方向端部に衝止される。
この状態では、4節平行リンク機構5のリンクレバー5Aに対して、揺動端側に作用する被介護者の重量による反時計方向のモーメントが生じるが、短軸長穴101B1の長手方向端部にロックピン102が衝止されているので、図8(A)において実線で示すように、リンクレバー5Aが仰角を解消された位置に保持されることになる。
以上のような実施形態においては、外部操作レバー104の揺動操作のみでリンクレバーの仰角位置および仰角を持たない初期位置での保持が行えるので、特別な手順を設定することなく外部操作レバー104と操作アーム9とを用いるだけで被介護者の持ち上げおよび移載が可能となる。
1,1’ 介護用装置
2 車輪
3 支持脚
4 支持柱
5 4節平行リンク機構
5A 一方のリンクレバー
5A’ 他方のリンクレバー
6 クッション部材
7 胴用バンド
8 脚用ベルト
9 操作アーム
9A 作動部に相当する連節レバー
10,100 仰角設定機構
10A ラチェットホイール
11 係止機構
11A 係止レバー
11A1 支軸
11A2 長手方向一端に有する係止爪部
11A3 長手方向他端
12 摺動ロッド
13,14 弾性体
15 揺動リンクレバー
16 解除バー
101 ロックレバー
101A 支持ピン
101B ガイド溝
101B1 短軸長穴
101B2 長軸長穴
102 ロックピン
103 思案バネ
104 外部操作レバー

Claims (1)

  1. 自力起立ができない被介護者を隅部に車輪を備えた支持脚上で持ち上げて移送するための介護用装置であって、
    前記支持脚に直立して設けられている一対の支持柱と、
    前記支持柱の上部側およびこれの下部にそれぞれ支持点を持ち、上下方向にリンクレバーを移動させる4節平行リンク機構と、
    前記4平行リンク機構を構成するリンクレバーの揺動端側に設けられているクッション部材と、
    前記クッション部材に設けられて被介護者の胴回りに掛け回される周回長さを調節可能な胴用バンドと、
    前記4節平行リンク機構の他の一つに用いられるリンクレバーに設けられて被介護者の脚部に掛け回される脚用ベルトと、
    前記4節平行リンク機構の一つに用いられるリンクレバーの一部に連結された作動部を有し、前記支持柱を支点とし、かつ前記支持柱を介して被介護者に向かう介護者が揺動操作することにより前記リンクレバーを、前記揺動操作する方向と同じ方向に揺動回転させる操作アームと、
    前記リンクレバーの支持点に設けられ、該リンクレバーの上昇揺動角に相当する仰角を前記操作アームの揺動に応じて設定する仰角設定機構とを備え、
    前記仰角設定機構には、
    前記4節平行リンク機構に用いられるリンクレバーに設けられているロックピンを係止あるいは衝止可能な倒伏J字形状のガイド溝が長手方向一端に設けられ、思案バネの伸張方向一端が前記長手方向の他端に掛け止められ、該思案バネの中間点を境にして揺動位置が切り替えられる揺動可能なロックレバーと、
    前記思案バネの伸張方向他端が掛け止められ、前記ロックレバーの揺動支点軸を共有することにより該思案バネの伸張方向他端の位置を前記揺動支点を境にして変化させて前記ロックレバーへの揺動付勢方向を切り替える、揺動可能な外部操作レバーとが備えられ、
    前記ガイド溝は、倒伏J字形状のうちで短軸長穴が前記リンクレバーを仰角を持つ位置に保持する係止部として用いられ、倒伏J字形状のうちで長軸長穴が前記リンクレバーを仰角を解消された初期位置に保持する衝止部として用いられ、
    前記ロックピンは、前記リンクレバーの重力方向の力を利用して前記ガイド溝における係止部あるいは衝止部に該ロックピンが突き当たった状態を維持できる位置に設けられていることを特徴とする介護用装置。
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