JP4375924B2 - シールド線の接続部の構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車等の内燃機関において、例えばバルブの電磁駆動弁等への配線に用いられるシールド線の接続部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、内燃機関の電子制御化が進み、内燃機関には、種々の電装品が配設され、また、各電装品への多数の配線材が配索されている。
【0003】
ところで、配線材の接続先がバルブの電磁駆動弁等のアクチュエータである場合には、当該配線材にアクチュエータ駆動用の高電圧が断続的に印加されることになり、これにより生じたノイズが、配線材に隣設する他のセンサ類やハーネスに伝搬する可能性がある。
【0004】
このため、アクチュエータの駆動回路用の配線材としては、電線の周囲に編組層等のシールドを施したシールド線が用いられる。
【0005】
このシールド線を上述のようなアクチュエータに接続するに際しては、例えば、図13に示すような端末処理が施される。
【0006】
即ち、このシールド線100は、複数の電線101の外周囲に編組層よりなるシールド102を形成し、さらにその外周に絶縁樹脂による被覆部103を形成したものである。
【0007】
シールド線100の端部では、所定長に亘って被覆部103が皮剥ぎされ、その剥離された部分に、シールド102及び複数の電線101が延出している。
【0008】
このうち延出するシールド102は、シールド線100の側方へ引出されて、他の電線103aを介して丸端子103bに接続され、この丸端子103bを介して接地される。
【0009】
また、延出する各電線101は、コネクタ105に導かれて当該コネクタ内の各端子に適宜接続される。そして、そのコネクタ105をエンジン側に設けられたコネクタに接続することにより、シールド線100内の電線101がエンジン内のアクチュエータに電気的に接続される構成となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記シールド線の接続部では、各電線101にコネクタ105の端子を圧着するため、所定長にわたって被覆部103及びシールド102を皮剥ぎして、各電線101をバラバラな状態にする必要がある。このため、各電線101の端部で、シールド102によりシールドされない部分が生じ、当該部分からノイズが漏れてしまうことになる。
【0011】
そこで、この発明の課題は、シールド線から発生するノイズ遮蔽効果に優れたシールド線の接続部の構造を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、請求項1記載のシールド線の接続部の構造は、エンジンに設けられる駆動系電装部品にコネクタ接続されるシールド線の接続部の構造であって、電線の外周囲にシールドが設けられると共にそのさらに外周囲に被覆部が設けられ、その端部から所定長に亘って前記シールド及び被覆部が剥離されたシールド線と、前記シールド線の端部に取付けられたコネクタと、エンジン本体上側に接地された状態で配設される導電性ヘッドカバーの一側部に設けられ、前記コネクタとのコネクタ接続により、前記電線を前記駆動系電装部品に接続するための被接続コネクタと、を備え、前記導電性ヘッドカバーの一側部に前記被接続コネクタを取囲むようにして形成された環状受面を有するシールドカバー受部が設けられ、導電性材料により前記環状受面と対応する開口周縁部を有する容体に形成されたシールドカバーが、前記被接続コネクタにコネクタ接続された前記コネクタとそのコネクタより延出する前記シールド線のうちの前記シールドの剥離部分とを覆うと共に、その開口周縁部を前記環状受面に当接させるようにして、前記シールドカバー受部に取付けられたものである。
【0013】
なお、請求項2記載のように、前記シールドカバー受部の側縁部に、前記シールド線を前記シールドカバー受部の側方より挿入配置可能な切欠挿通部が形成されていてもよい。
【0014】
また、コネクタより複数のシールド線が延出する場合にあっては、請求項3記載のように、前記各シールド線の端部側にその各シールドと電気的に接触するように外嵌め固定された複数の筒状部と、これら各筒状部を外嵌め固定した前記各シールド線が前記切欠挿通部内に挿入配置可能な姿勢で保持されるように、当該各筒状部を連結支持する板状部とを有する導電性ブラケット体をさらに備え、前記ブラケット体の板状部が、少なくとも前記切欠挿通部の周縁部に電気的に接触するように、前記シールドカバー受部の環状受面と前記シールドカバーの開口周縁部間に挟持された構成としてもよい。
【0015】
さらに、請求項4記載のように、前記シールドカバーの開口周縁部が、前記導電性ブラケット体の板状部が前記切欠挿通部の周縁部に接触する面とは反対側の面から当該板状部に当接していてもよい。
【0016】
また、請求項5記載のように、前記切欠挿通部の側方開口部に、導電性材料により形成された補ブラケット体が前記シールドカバー受部に電気的に接触した状態で掛渡され、その補ブラケット体により、前記導電性ブラケット体の板状部が前記シールドカバーの開口周縁部とは反対側から電気的に接触した状態で支持されていてもよい。
【0017】
さらに、請求項6記載のように、前記シールドカバーの開口周縁部と前記シールドカバー受部の環状受面,導電性ブラケット体の板状部或は補ブラケット体との間に、前記被接続コネクタ及び前記各筒状部の外周を囲うようにして環状にシール材が介在されていてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】
{第1の実施の形態}
以下、この発明にかかる第1の実施の形態のシールド線の接続部の構造について説明する。
【0019】
このシールド線の接続部の構造は、図1〜図5に示すように、シールド線1をエンジンに設けられる駆動系電装部品Pにコネクタ接続する構成を想定している。
【0020】
ここで、エンジンに設けられる駆動系電装部品Pとしては、エンジンのシリンダヘッド等に設けられる駆動系電装部品であって、高圧駆動電圧を、シールド線1を介して印加する必要のあるものが想定される。本実施の形態では、駆動系電装部品Pとして、シリンダヘッド内に設けられるバルブを電磁コイルで開閉駆動するようにした電磁駆動弁Pを想定している。他の駆動系電装部品として、例えば、直噴ディーゼルエンジンにおけるインジェクタ等が想定される。
【0021】
このシールド線の接続部の構造は、概略的に、複数(本実施の形態では4本)のシールド線1と、各シールド線1の端部に取付けられたコネクタ10と、シリンダヘッド等を含むエンジン本体E上に上側に配設される導電性ヘッドカバーHの一側部に設けられた被接続コネクタ30とを備える。
【0022】
前記各シールド線1は、導線周りに被覆部を形成した一般的な電線2が集合され、この集合された電線2の外周囲にシールド3が設けられると共にそのさらに外周囲に絶縁樹脂製等の被覆部4が形成されてなる。前記シールド3は、例えば、細金属線を網組みすること等により形成される。なお、本実施の形態では、複数のシールド線1を備えた構成について説明するが、単一のシールド線1を備えた構成にあっても同様に適用できる。また、各シールド線1は、複数の電線2を備えた構成としているが、単一の電線2を備えたシールド線1であってもよい。
【0023】
また、このシールド線1の端部から所定長に亘ってシールド3及び被覆部4が剥離され、その先端側に所定長に亘って各電線2が非結束な状態で延出している(図2及び図3参照)。
【0024】
コネクタ10は、図2及び図3に示すように、上記各シールド線1の端部に取付けられるもので、より具体的には、その後端部に電線導入部11を有すると共に、その下端部に接続口部12を有している。接続口部12内には図示省略のコネクタ端子が配設されており、接続口部12を相手側の被接続コネクタ30(後述する)に接続することで、当該各コネクタ端子が被接続コネクタ30内の被接続コネクタ端子に接続されることになる。
【0025】
そして、上記各シールド線1の各電線2を上記電線導入部11を通じてコネクタ10内に導入し、その内部で適宜コネクタ端子に圧着、はんだ付け等により電気的に接続することにより、各シールド線1の端部にコネクタ10が取付けられることになる。
【0026】
また、被接続コネクタ30は、図2及び図3に示すように、導電性ヘッドカバーHの一側部に設けられるもので、上記コネクタ10とのコネクタ接続により各電線2を駆動系電装部品Pに接続可能に構成される。
【0027】
より具体的には、被接続コネクタ30は、上部の被接続口部分を後述するシールドカバー受部40の上方に露出させるようにして、当該シールドカバー受部40内に埋設される。前記被接続口部分内には、コネクタ10側のコネクタ端子と嵌合接続可能な被接続コネクタ端子が配設され、各被接続コネクタ端子は、導電性ヘッドカバーH内を通って図示省略のバスバー(厚金属板を所定形状に打抜き屈曲して形成した所定パターンの回路体:本実施の形態では、エンジン本体Eにネジ止固定されている)を介して上記駆動系電装部品Pに電気的に接続される。
【0028】
そして、上記コネクタ10を被接続コネクタ30にコネクタ接続することにより、各シールド線1の各電線2が、各コネクタ端子、各被接続コネクタ端子及びバスバーを介して各駆動系電装部品Pに電気的に接続されることになる。
【0029】
また、上記導電性ヘッドカバーHの一側部に、前記被接続コネクタ30を取囲むようにして形成された環状受面40fを有するシールドカバー受部40が設けられる。
【0030】
より具体的には、本実施の形態では、導電性ヘッドカバーHの一側部をエンジン本体Eの一側部外方に向けて突出させると共にその突出させた部分を入隅状の凹部に形成することにより、シールドカバー受部40を形成している。また、そのシールドカバー受部40の底面の略中央部に被接続コネクタ30を埋設状に配設し、シールドカバー受部40の底面のうち前記被接続コネクタ30を取囲む部分を平面視略矩形状の環状受面40fに形成している。
【0031】
そして、上記コネクタ10を被接続コネクタ30にコネクタ接続すると、当該コネクタ10がシールドカバー受部40の環状受面40f内に配設されることになる。ちなみに、導電性ヘッドカバーHのうち少なくともシールドカバー受部40を構成する部分は、金属等の導電性材料により形成されて、エンジン本体E部分に電気的に接続され接地されている。
【0032】
なお、本実施の形態では、コネクタ10の平面視略中央部にネジ挿通孔10aを形成すると共に被接続コネクタ30の前記ネジ挿通孔10aに対応する部分に、ネジ孔30aを形成している。また、コネクタ10の下部の外周方向に沿って外向きに向けて突出するフランジ部14を形成して当該フランジ部14の各隅部にそれぞれネジ挿通孔10bを形成すると共に、環状受面40fのうち前記各ネジ挿通孔10bに対応する各部分にネジ孔40aを形成している。そして、本コネクタ10を被接続コネクタ30にコネクタ接続した状態で、ネジS1を上記ネジ挿通孔10a内に通して被接続コネクタ30側に形成されたネジ孔30aに螺合させると共に、複数のネジS2(図2参照)をネジ挿通孔10b内に通して環状受面40f側に形成されたネジ孔40aに螺合させるようにして、当該接続状態がより確実に保持されるようにしている。
【0033】
また、本実施の形態では、前記フランジ部14と環状受面40fとが、被接続コネクタ30の周囲で互いに当接するようになっており、フランジ部14と環状受面40fとの間に、環状にシール材39を介在させて、エンジン本体E(特にシリンダヘッド)側からのオイルの飛散を防止するようにしている。
【0034】
また、上記シールドカバー受部40には、シールドカバー50が取付けられる。
【0035】
シールドカバー50は、図1〜図3に示すように、金属等の導電性材料により、前記環状受面40fと対応する開口周縁部51を有する容体に形成される。
【0036】
本実施の形態では、シールドカバー50は、前記シールドカバー受部40内に収容可能な略筺状の全体形状とされ、その底部を開口させて前記略矩形状の環状受面40fに対応する略矩形状の開口周縁部51を形成している。
【0037】
このシールドカバー50は、上記被接続コネクタ30にコネクタ接続されたコネクタ10とそのコネクタ10より延出するシールド線1のうちシールド3の剥離部分(各電線2の延出部分)とを覆うと共に、その開口周縁部51を前記環状受面40fに当接させるようにして、シールドカバー受部40に取付けられる。
【0038】
即ち、本実施の形態では、上記コネクタ10を被接続コネクタ30にコネクタ接続すると、当該コネクタ10が環状受面40f内に配設される。また、このコネクタ10より延出するシールド線1では、当該コネクタ10より引出された部分近傍で所定長に亘ってシールド3が剥離されている。そして、シールドカバー50が、前記コネクタ10及びシールド線1のうちのシールド3剥離部分を上方より覆うようにしてシールドカバー受部40に取付けられることになる。
【0039】
なお、本実施の形態では、シールドカバー50の4方縦辺部分をその各辺方向に沿って凹溝状に形成してその各下部にフランジ部52を形成すると共に、各フランジ部52にネジ挿通孔52aを形成し、さらに、上記シールドカバー受部40のうち当該各ネジ挿通孔52aに対応する部分に、ネジ孔40bを形成している。そして、シールドカバー50をシールドカバー受部40に取付ける際、ネジS3(図3参照)を前記各ネジ挿通孔52aに通してネジ孔40bに螺合させて、シールドカバー50のシールドカバー受部40への取付状態を保持するようにしている。
【0040】
なお、シールドカバー50は、シールドカバー受部40の環状受面40fとの接触を通じて、又は、ネジS3がネジ孔40bに螺合する構成を利用してシールドカバー受部40に接地される。
【0041】
また、本実施の形態では、各シールド線1をシールドカバー受部40とシールドカバー50間の空間から外部に引出す構成として次の構成を採用している。
【0042】
即ち、図2〜図4に示すように、上記シールドカバー受部40の側縁部に、各シールド線1をシールドカバー受部40の側方より挿入配置可能な切欠挿通部43が形成される。
【0043】
具体的には、エンジン本体Eの側方に突出する導電性ヘッドカバーHの突出端部分であるシールドカバー受部40の側縁部に、シールドカバー受部40の側縁部の延びる方向に沿って長い平面視略楕円状で、その一方側の長辺部分を外方に向けて開口させた形状の切欠挿通部43が形成される。切欠挿通部43は、前記側縁部の延びる方向に沿って、複数の(本実施の形態では4本)のシールド線1を一列に並列した状態で挿通可能な長さ寸法を有し、また、当該シールド線1の直径寸法よりも所定の若干寸法だけ大きな奥行寸法を有している。そして、各シールド線1を、シールドカバー受部40の側方より並列配置しながら切欠挿通部43内に挿入配置した状態で、上記シールドカバー50がシールドカバー受部40に取付可能とされる。この状態では、各シールド線1は、環状受面40fとシールドカバー50の開口周縁部51間で上記切欠挿通部43を通って、外部に引出されることになる。
【0044】
また、本実施の形態では、各シールド線1のシールド3を接地する構成として、次の構成を採用している。
【0045】
即ち、本シールド線1の接続部の構造は、図2〜図5に示すように、各シールド線1の端部側にその各シールド3と電気的に接触するように外嵌め固定された複数の筒状部56と、これら各筒状部56を外嵌め固定した各シールド線1が前記切欠挿通部43内に挿入配置可能な姿勢で保持されるように当該各筒状部56を連結支持する板状部57とを有する導電性ブラケット体55をさらに備えている。そして、板状部57が、少なくとも前記切欠挿通部43の周縁部に電気的に接触するように、シールドカバー受部40の環状受面40fとシールドカバー50の開口周縁部51間に挟持された構成となっている。
【0046】
より具体的には、導電性ブラケット体55は、金属等の導電性材料により形成されるもので、長板状の板状部57にその長手方向に沿って複数の(本実施の形態ではシールド線1の数に合わせて4つ)筒状部56が並列姿勢で上向きに突設されてなる。
【0047】
前記板状部57は、上記切欠挿通部43の平面視形状よりも大きな形状の長板状に形成される。また、上記シールドカバー受部40のうち切欠挿通部43の周縁部に、板状部57の平面視形状と対応する平面視形状でかつ当該板状部57の厚み寸法と略同じ深さ寸法の位置決収容凹段部44が形成される。そして、板状部57を位置決収容凹段部44内に収容するようにしてシールドカバー受部40上に載置可能となっている。このように載置された状態で、板状部57は切欠挿通部43の周縁部に電気的に接触可能な状態となっており、さらに、この状態でシールドカバー受部40にシールドカバー50を取付固定すると、そのシールドカバー50の開口周縁部51が、導電性ブラケット体55の板状部57の上面(板状部57が位置決収容凹段部44の底面に接触する面とは反対側の面)から当該板状部57に当接することになる(図4参照)。
【0048】
各筒状部56は、上記板状部57に所定間隔をあけて固定されたもので、シールド線1のシールド3部分に対応する内径寸法を有する略筒状に形成される。そして、シールド線1の被覆部4を所定長に亘って剥離してシールド3を露出させ、当該シールド3の露出部分に筒状部56を外嵌めしてカシメ等により固定することにより、筒状部56がシールド3に電気的に接触した状態で当該シールド線1に外嵌め固定されることになる。各筒状部56は、上記板状部57のうち切欠挿通部43上に配設される部分より上方に突出するようにして並列形成されている。そして、上記板状部57を位置決収容凹段部44内に収容配置するようにして導電性ブラケット体55をシールドカバー受部40の側縁部に取付けた状態で、各筒状部56内に固定された各シールド線1が板状部57より下方に引出され切欠挿通部43を通って外部に延出可能な構成となっている。なお、各筒状部56がシールド線1に外嵌めされた部分を、ウレタン等の樹脂内にインサート成型(モールド成型)しておくのが耐防水という観点から好ましい。
【0049】
この構成では、各シールド線1のシールド3が導電性ブラケット体55の各筒状部56に電気的に接続されると共に、導電性ブラケット体55の板状部57が少なくとも切欠挿通部43の周縁部に電気的に接触した状態となる(図4及び図5参照)。このため、各シールド線1のシールドは、各筒状部56から板状部57を介して切欠挿通部43の周縁部、即ち、シールドカバー受部40に接地されることとなる。
【0050】
なお、本実施の形態では、板状部57の両端部にそれぞれネジ挿通孔57aが形成されると共に、位置決収容凹段部44の両端部のうち前記各ネジ挿通孔57aに対応する部分にネジ孔44aが形成されており、導電性ブラケット体55をシールドカバー受部40の側縁部に取付た状態で、一対のネジS4をネジ挿通孔57a内に通してネジ孔44aに螺合させることにより、前記取付状態をより確実に保持するようにしている(図3及び図5参照)。
【0051】
このように構成されたシールド線1の接続部の構造は、次のようにして組立てられる。
【0052】
まず、各シールド線1の端部から所定長に亘ってシールド3及び被覆部4を剥離し、各電線2を所定長に亘って非結束状態に露出させる。さらに、被覆部4を所定長に亘って剥離してシールド3を所定長に亘って露出させる。そして、各シールド線1を導電性ブラケット体55の各筒状部56内に通して当該各筒状部56をシールド線1のうちシールド3の露出部分に外嵌めしてカシメ等の手段により固定する。また、各シールド線1の端部に非結束状態で露出する各電線2をコネクタ10内のコネクタ端子に接続することにより、各シールド線1の端部にコネクタ10を取付ける(図3参照)。
【0053】
次に、コネクタ10を被接続コネクタ30に接続し、ネジS1を上記ネジ挿通孔10a内に通して被接続コネクタ30側に形成されたネジ孔30aに螺合させると共に、複数のネジS2をネジ挿通孔10b内に通して導電性ヘッドカバーH側に形成されたネジ孔40aに螺合させる。ここで、複数のネジS2以外に、中央に1本大きめのネジS1を用いているのは、次の理由による。即ち、このシールド線1の接続部では、端子数が多く高電圧ゆえにコネクタ10が大型化している。このため、このコネクタ10を被接続コネクタ30に接続するに際して大きな挿入荷重が必要とされ、ネジS1による初めの固定が必要となるのである。
【0054】
また、上記ネジS1,S2を螺合させるのと同時に又はこの前後に、各シールド線1のうち上記導電性ブラケット体55よりも下側部分を、シールドカバー受部40の切欠挿通部43内にその側方より挿入配置し、板状部57を位置決収容凹段部44内に収容配置するようにして導電性ブラケット体55をシールドカバー受部40の側縁部に取付け、ネジS4をネジ挿通孔57a内に通してネジ孔44aに螺合させる(図2〜図5参照)。
【0055】
最後に、シールドカバー50を、コネクタ10及びシールド線1のうちのシールド3剥離部分を上方より覆うようにしてシールドカバー受部40に取付け、ネジS3を各ネジ挿通孔52aに通してネジ孔40bに螺合させると、本シールド線1の接続部の構造が組立てられる(図1〜図3参照)。
【0056】
以上のように構成されたシールド線1の接続部の構造によると、導電性ヘッドカバーHの一側部に被接続コネクタ30を取囲むようにして形成された環状受面40fを有するシールドカバー受部40が設けられ、導電性材料により環状受面40fと対応する開口周縁部51を有する容体に形成されたシールドカバー50が、被接続コネクタ30にコネクタ接続されたコネクタ10とそのコネクタ10より延出するシールド線1のうちのシールド3の剥離部分を覆うと共に、その開口周縁部51を環状受面40fに当接させるようにして、シールドカバー受部40に取付けられているため、コネクタ10より延出するシールド線1のうちのシールド3の剥離部分が導電性ヘッドカバーHのシールドカバー受部40及びシールドカバー50内に覆い包み込まれるので、シールド線1から発生するノイズがシールドカバー受部40及びシールドカバー50により遮蔽され、ノイズ遮蔽効果に優れる。
【0057】
派生的効果として、コネクタ10と被接続コネクタ30との接続部分や電線2がバラバラになった部分を、シールドカバー50内に覆い隠すことができるので、見栄えの向上にも寄与する。
【0058】
また、シールドカバー受部40の側縁部に、シールド線1をシールドカバー受部40の側方より挿入配置可能な切欠挿通部43を形成すると、シールド線1を切欠挿通部43に挿入配置しシールドカバー50内から外部に引出すようにして、シールドカバー50をシールドカバー受部40に取付けることができるので、本シールド線1の接続部の組立性に優れる。
【0059】
特に、切欠挿通部43には、シールドカバー受部40の側方より各シールド線1を挿入配置可能なので、シールド線1の端部に取付けられたコネクタ10を挿通させるような大きな開口形状とする必要がなく、各シールド線1を挿通可能な程度の開口形状に形成すればよいので、切欠挿通部43の小型化、ひいては、本接続部の構造の小型化が可能となる。
【0060】
ところで、図13に示すような従来例の構成では各シールド線100のシールド102を1つずつ丸端子103b等を用いて接地しているため、複数のシールド線100のシールド102を接地する作業は非常に煩雑でかつその構成も複雑であった。
【0061】
これに対して、本シールド線1の接続部の構造では、各シールド線1の端部側にその各シールド3と電気的に接触するように外嵌め固定された複数の筒状部56と、これら各筒状部56により固定された各シールド線1が切欠挿通部43内に挿入配置可能な姿勢で保持されるように、各筒状部56を連結支持する板状部57とを有する導電性ブラケット体55をさらに備え、導電性ブラケット体55の板状部57が、少なくとも切欠挿通部43の周縁部に電気的に接触するように、シールドカバー受部40の環状受面40fとシールドカバー50の開口周縁部51間に挟持された構成としているため、各シールド線1のシールド3が、導電性ブラケット体55の各筒状部56から前記板状部57を経由してシールドカバー受部40に接地されることになるので、複数のシールド線1のシールド3を簡易な構成で容易に接地することができる。
【0062】
また、本実施の形態のように、シールドカバー50の開口周縁部51が、導電性ブラケット体55の板状部57の上面から当該板状部57に当接しているため、当該板状部57が位置決収容凹段部44の底面に押し当てられるようになり、導電性ブラケット体55と切欠挿通部43の周縁部を含むシールドカバー受部40間の接触抵抗を可及的に小さくして、シールド線1のシールド3のノイズ遮蔽機能を高めることができる。
【0063】
{第2の実施の形態}
次に、この発明の第2の実施の形態に係るシールド線1の接続部の構造について説明する。なお、本第2の実施の形態の説明において、上記第1の実施の形態のものと同様構成要素については同一符号を用いてその説明を省略する。
【0064】
このシールド線1の接続部の構造は、図6〜図10に示すように、切欠挿通部43の側方開口部に、導電性材料により形成された補ブラケット体60がシールドカバー受部40に電気的に接触した状態で掛渡され、その補ブラケット体60により、導電性ブラケット体55の板状部57がシールドカバー50の開口周縁部51とは反対側から支持された構成とされる。
【0065】
より具体的には、補ブラケット体60は、エンジン本体Eの側方に突出する導電性ヘッドカバーHの突出端部分であるシールドカバー受部40の側縁部に、上記切欠挿通部43の側方開口を閉塞するようにして取付可能な取付板状部62と、その取付板状部62の一方面側に突設された受部61とを備えた構成とされる。
【0066】
前記取付板状部62は、切欠挿通部43の側方開口幅寸法よりも大きな長手方向の寸法を有する長板状に形成され、当該開口に掛渡すようにした状態でその両端部が切欠挿通部43の両端側部分に取付固定可能に形成される。
【0067】
本実施の形態では、取付板状部62の両端部にネジ挿通孔62aをそれぞれ形成すると共に、シールドカバー受部40の側面部の外向側面のうち切欠挿通部43の両端外側部分にそれぞれネジ孔43aを形成し、一対のネジS5を前記各ネジ挿通孔62aに通して前記各ネジ孔43aに螺合させることにより、取付板状部62をシールドカバー受部40に電気的に接触させた状態で切欠挿通部43の側方開口に取付可能に構成している。
【0068】
受部61は、切欠挿通部43の側方開口幅寸法と略同じ長さ寸法の横長長柱状に形成される。そして、上記取付板状部62を切欠挿通部43の側方開口部に取付した状態で、当該切欠挿通部43の側方開口内に配設可能に構成される。
【0069】
また、この受部61の上面は、前記切欠挿通部43の開口内に配設された状態で、位置決収容凹段部44の底面と同一高さ位置、即ち、環状受面40fよりも板状部57の厚み寸法分だけ低い位置に配設されるように構成される。本実施の形態では、取付板状部62の上縁部は、環状受面40fと同一高さ位置に配設されるようにしているので、受部61の上面は、取付板状部62の上縁部より段状に落ちた位置に配設されることになる。
【0070】
そして、受部61を切欠挿通部43の側方開口内に配設するようにして、本補ブラケット体60をシールドカバー受部40の側縁部に取付けた後、上記導電性ブラケット体55をシールドカバー受部40の側縁部に取付けると、受部61の上面が、シールドカバー50の開口周縁部51とは反対側の下方から、導電性ブラケット体55の板状部57の下面を支持するようようになる(図8及び図9参照)。
【0071】
この第2の実施の形態に係るシールド線1の接続部の構造によると、切欠挿通部43の側方開口部に、導電性材料により形成された補ブラケット体60がシールドカバー受部40に電気的に接触した状態で掛渡され、その補ブラケット体60により、導電性ブラケット体55の板状部57がシールドカバー50の開口周縁部51とは反対側から電気的に接触した状態で支持されているため、導電性ブラケット体55が補ブラケット体60を介してもシールドカバー受部40に電気的に接続されて接地されることになり、各シールド線1のシールド3の接地をより確実に行うことができる。
【0072】
{第3の実施の形態}
次に、この発明の第3の実施の形態に係るシールド線1の接続部の構造について説明する。なお、本第3の実施の形態の説明において、上記第2の実施の形態のものと同様構成要素については同一符号を用いてその説明を省略する。
【0073】
この第3の実施の形態では、シールドカバー50の開口周縁部51と、シールドカバー受部40の環状受面40f,導電性ブラケット体55の板状部57或は補ブラケット体60との間に、被接続コネクタ30及び各筒状部56の外周を囲うようにして環状にシール材65を介在させている。
【0074】
具体的には、図11及び図12に示すように、上記シールドカバー受部40上に被接続コネクタ30及び各筒状部56の外周を囲うようにして略矩形環状にシリコーン等のシール材65が設けられる。ここでは、環状受面40fに略矩形環状に凹溝200が形成され、この凹溝200内にシール構成材料を塗布するようにしてシール材65を形成している(図12参照)。このシール材65は凹溝200内に配設された状態で、シールドカバー50の開口周縁部51とシールドカバー受部40の環状受面40fとの間に圧縮状態に介在する。
【0075】
なお、シールドカバー受部40の切欠挿通部43が形成された部分では、位置決収容凹段部44の外周側であって取付板状部62の上縁部上を通るように、シール材65が設けられており、上記シールドカバー50の開口周縁部51は、取付板状部62の上縁部上に当接する。なお、導電性ブラケット体55をシールドカバー受部40に取付けた後その板状部57上にシール材65を配設してもよい。
【0076】
そして、シールドカバー受部40にシールドカバー50を取付けると、シールドカバー50の開口周縁部51と、シールドカバー受部40の環状受面40f,導電性ブラケット体55の板状部57或は補ブラケット体60との間にシール材65が介在されることになる。
【0077】
この第3の実施の形態に係るシールド線1の接続部の構造によると、シールドカバー50の開口周縁部51とシールドカバー受部40の環状受面40f,導電性ブラケット体55の板状部57或は補ブラケット体60との間に、被接続コネクタ30及び各筒状部56を囲うようにして環状にシール材65が介在されているため、それらの間を通った水の浸入を防止できる(尚、補ブラケット60の上面にも溝200が設けられている)。
【0078】
特に各筒状部56への水の浸入を防止できるので、シールド線1のシールド3や各筒状部56の劣化を防止して両者間の電気的な接続をより確実に保って、シールド性能の劣化を防止できる。
【0079】
また、環状受面40fに形成された凹溝200にシール構成材料を塗布するようにしてシール材65を形成しているため、その形成作業を容易に行える。
【0080】
しかも、シールドカバー受部40にシールドカバー50を取付けた状態では、シール材65が凹溝200内に配設された状態で、シールドカバー50の開口周縁部51とシールドカバー受部40の環状受面40fとの間に圧縮状態に介在するため、それら開口周縁部51と環状受面40fとのメタルタッチも確実で、両者間に良好な導通を得ることができる。
【0081】
なお、本第1〜第3の実施の形態では、コネクタ10を上方より覆うようにしてシールドカバー50をシールドカバー受部40に取付けており、シールドカバー50とシールドカバー受部40との接合部分が横向きで上向きとなっていないので、エンジンへの被水に対する防水性能に優れる。
【0082】
また、ヘッドカバーHに入隅状の凹部を形成することによりシールドカバー受部40を形成し、シールドカバー50の上面がヘッドカバーHの上面に面一状態となるように、シールドカバー50をシールドカバー受部40内に収容するように取付けているため、シールドカバー50とシールドカバー受部40との接合部がヘッドカバーHの上面より下方へ奥まった位置に配設されることになる等の理由で、防水性能に優れる。なお、シールドカバー50の上面がヘッドカバーHの上面に面一状態となるように配設されるため、意匠性にも優れる。
【0083】
【発明の効果】
以上のように、この発明の請求項1記載のシールド線の接続部の構造によると、導電性ヘッドカバーの一側部に前記被接続コネクタを取囲むようにして形成された環状受面を有するシールドカバー受部が設けられ、導電性材料により環状受面と対応する開口周縁部を有する容体に形成されたシールドカバーが、被接続コネクタにコネクタ接続されたコネクタとそのコネクタより延出するシールド線のうちのシールドの剥離部分を覆うと共に、その開口周縁部を前記環状受面に当接させるようにして、シールドカバー受部に取付けられているため、コネクタより延出するシールド線のうちのシールドの剥離部分が導電性ヘッドカバーのシールドカバー受部及びシールドカバー内に覆い包み込まれるので、シールド線から発生するノイズの遮蔽効果に優れる。
【0084】
なお、請求項2記載のように、シールドカバー受部の側縁部に、シールド線を前記シールドカバー受部の側方より挿入配置可能な切欠挿通部を形成すると、シールド線を当該切欠挿通部に挿入配置しシールドカバー内から外部に引出すようにして、シールドカバーをシールドカバー受部に取付けることができるので、本シールド線の接続部の組立性に優れる。
【0085】
この際、コネクタより複数の前記シールド線が延出する場合には、請求項3記載のように、各シールド線の端部側にその各シールドと電気的に接触するように外嵌め固定された複数の筒状部と、これら各筒状部により固定された前記各シールド線が前記切欠挿通部内に挿入配置可能な姿勢で保持されるように、当該各筒状部を連結支持する板状部とを有する導電性ブラケット体をさらに備え、ブラケット体の板状部が、少なくとも前記切欠挿通部の周縁部に電気的に接触するように、前記シールドカバー受部の環状受面と前記シールドカバーの開口周縁部間に挟持された構成とすると、各シールド線のシールドが、導電性ブラケット体の各筒状部から前記板状部を経由してシールドカバー受部に接地されることになり、複数のシールド線のシールドを容易に接地することができる。
【0086】
また、請求項4記載のように、シールドカバーの開口周縁部が、前記導電性ブラケット体の板状部が前記切欠挿通部の周縁部に接触する面とは反対側の面から当該板状部に当接していると、前記導電性ブラケット体と切欠挿通部の周縁部を含むシールドカバー受部間の接触抵抗を可及的に小さくすることができ、シールド線のシールドのノイズ遮蔽機能を高めることができる。
【0087】
また、請求項5記載のように、切欠挿通部の側方開口部に、導電性材料により形成された補ブラケット体が前記シールドカバー受部に電気的に接触した状態で掛渡され、その補ブラケット体により、前記導電性ブラケット体の板状部が前記シールドカバーの開口周縁部とは反対側から電気的に接触した状態で支持された構成とすると、導電性ブラケット体が補ブラケット体を介してもシールドカバー受部に電気的に接続されて接地されることになり、各シールド線のシールドをより確実に接地することができる。
【0088】
さらに、請求項6記載のように、シールドカバーの開口周縁部とシールドカバー受部の環状受面,前記導電性ブラケット体の板状部或は補ブラケット体との間に、前記被接続コネクタ及び前記各筒状部の外周を囲うようにして環状にシール材が介在されていると、それらの間を通った水の浸入を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係るシールド線の接続部の構造を示す斜視図である。
【図2】同上のシールド線の接続部の構造を示す断面図である。
【図3】同上のシールド線の接続部の構造を示す分解斜視図である。
【図4】図1のIV−IV線断面図である。
【図5】図1のV−V線断面図である。
【図6】この発明の第2の実施の形態に係るシールド線の接続部の構造を示す斜視図である。
【図7】同上のシールド線の接続部の構造を示す分解斜視図である。
【図8】シールドカバー受部の要部拡大斜視図である。
【図9】図6のIX−IX線断面図である。
【図10】図6のX−X線断面図である。
【図11】この発明の第3の実施の形態に係るシールド線の接続部の構造を示す斜視図である。
【図12】図11のXII−XII線における要部拡大断面図である。
【図13】従来例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 シールド線
3 シールド
4 被覆部
10 コネクタ
30 被接続コネクタ
40 シールドカバー受部
40f 環状受面
43 切欠挿通部
44 位置決収容凹段部
50 シールドカバー
51 開口周縁部
55 導電性ブラケット体
56 筒状部
57 板状部
60 補ブラケット体
65 シール材
E エンジン本体
H 導電性ヘッドカバー
P 駆動系電装部品

Claims (6)

  1. エンジンに設けられる駆動系電装部品にコネクタ接続されるシールド線の接続部の構造であって、
    電線の外周囲にシールドが設けられると共にそのさらに外周囲に被覆部が設けられ、その端部から所定長に亘って前記シールド及び被覆部が剥離されたシールド線と、
    前記シールド線の端部に取付けられたコネクタと、
    エンジン本体上側に接地された状態で配設される導電性ヘッドカバーの一側部に設けられ、前記コネクタとのコネクタ接続により、前記電線を前記駆動系電装部品に接続するための被接続コネクタと、
    を備え、
    前記導電性ヘッドカバーの一側部に前記被接続コネクタを取囲むようにして形成された環状受面を有するシールドカバー受部が設けられ、
    導電性材料により前記環状受面と対応する開口周縁部を有する容体に形成されたシールドカバーが、前記被接続コネクタにコネクタ接続された前記コネクタとそのコネクタより延出する前記シールド線のうちの前記シールドの剥離部分とを覆うと共に、その開口周縁部を前記環状受面に当接させるようにして、前記シールドカバー受部に取付けられたシールド線の接続部の構造。
  2. 請求項1記載のシールド線の接続部の構造であって、
    前記シールドカバー受部の側縁部に、前記シールド線を前記シールドカバー受部の側方より挿入配置可能な切欠挿通部が形成されたシールド線の接続部の構造。
  3. 前記コネクタより複数の前記シールド線が延出する請求項2記載のシールド線の接続部の構造であって、
    前記各シールド線の端部側にその各シールドと電気的に接触するように外嵌め固定された複数の筒状部と、これら各筒状部を外嵌め固定した前記各シールド線が前記切欠挿通部内に挿入配置可能な姿勢で保持されるように、当該各筒状部を連結支持する板状部とを有する導電性ブラケット体をさらに備え、
    前記ブラケット体の板状部が、少なくとも前記切欠挿通部の周縁部に電気的に接触するように、前記シールドカバー受部の環状受面と前記シールドカバーの開口周縁部間に挟持されたシールド線の接続部の構造。
  4. 請求項3記載のシールド線の接続部の構造であって、
    前記シールドカバーの開口周縁部が、前記導電性ブラケット体の板状部が前記切欠挿通部の周縁部に接触する面とは反対側の面から当該板状部に当接するシールド線の接続部の構造。
  5. 請求項4記載のシールド線の接続部の構造であって、
    前記切欠挿通部の側方開口部に、導電性材料により形成された補ブラケット体が前記シールドカバー受部に電気的に接触した状態で掛渡され、その補ブラケット体により、前記導電性ブラケット体の板状部が前記シールドカバーの開口周縁部とは反対側から電気的に接触した状態で支持されたシールド線の接続部の構造。
  6. 請求項5記載のシールド線の接続部の構造であって、
    前記シールドカバーの開口周縁部と前記シールドカバー受部の環状受面,導電性ブラケット体の板状部或は補ブラケット体との間に、前記被接続コネクタ及び前記各筒状部の外周を囲うようにして環状にシール材が介在されたシールド線の接続部の構造。
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