JP4374277B2 - 光情報記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

光情報記録媒体及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、光照射により情報の記録、再生を行う光情報記録媒体およびその製造方法に関する。
近年の情報化社会において情報量は増大の一途をたどり、従来よりも記録密度の高い情報記録媒体が期待されている。それに伴い、情報記録媒体への情報の書き込み、読み取りの単位となるピット、または情報を書き込むための案内溝となるグルーブのスケールを小さくする必要が生じている。より多くの情報を記録するために、基板上に形成された凹部の隣接グルーブの間隔をできる限り狭くするようにして高密度化が図られている。
しかし、グルーブの間隔を狭めてより多くの情報を記録しようとすると、記録した情報の記録マークが両側のランド(凸部)に広がり、隣接のグルーブの記録マークに影響を与えることがある。またあるトラックのグルーブ上の記録マークを消去するときに、隣接トラックに消去の影響が及ぶ、または消去されたトラックを読むときに隣接のマークがもれ込んでくる、などの不都合が生じる。
これらの問題に対して、熱によるクロスイレーズを減少させるため、ランドとグルーブの段差を100nm以上、あるいは100〜300nmの範囲、あるいは、100〜300nmの範囲でランド部およびグルーブ部の幅を0.7μm以下とし、溝深さを通常よりも深くすることにより、レーザーでの記録による熱拡散を少なくする方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
また、グルーブ部の深さを適切な深さにし、ランド側壁部の膜厚のみ薄膜化させているため、隣接トラックへの熱の伝導が抑えられ、クロスイレーズを減少させている方法が提案されている(例えば特許文献2参照)。
レーザー光波長λ、グルーブ深さd、ディスク基板の屈折率nを、0.346λ/n≦d≦0.415λ/nを満たすようにして、クロストークの最小化とトラックピッチの狭小化を両立させる方法も提案されている(例えば特許文献3参照)。
また、熱伝導率の小さい基板を用いて、記録材料がその基板の間に充填されるような構成にすることで、隣接トラックへのクロスイレーズは大幅に減少させることができる方法が提案されている(例えば特許文献4参照)。
また、金属反射層が案内溝部分にのみ形成され、隣接する記録トラックへの熱拡散が抑制され、狭トラックピッチ化に起因するクロスイレーズを防止することができる方法が提案されている(例えば特許文献5参照)。
特開平9−161321号公報 特開平8−124211号公報 特開2000−207781公報 特開2000−276770公報 特開2002−63739公報
特許文献1では、溝を深溝にすることによりマークの熱拡散によるクロスイレーズを減少させる方法をとっている。この方法によると、溝が深く限定されているためにメディアからの反射率やジッタなどの信号特性に制約が生じ、また熱拡散は減少させられるが、ビーム径による隣接のトラックへの書き込み、読み出しは生じてしまうという問題もある。
また、特許文献2によれば、ランド側壁部の膜厚を減少させてマークの熱拡散によるクロスイレーズを減少させる方法をとっている。しかし側壁部のみ薄膜化する斜めスパッタ、斜め蒸着などの技術は条件制御が難しく、メディアごとに行うと製造コストが高くなってしまう。
特許文献3によれば、レーザー波長と溝深さの関係を最適化して、クロスイレーズを減少させている。しかしこの方法では、ビームスポット以下のマーク形成は難しく、効果が限定される。
特許文献4によれば、熱伝導率の小さい材料が隣接トラック間に介在していて、クロスイレーズを減少させている。しかし、この構成のメディアを作成するために、特定の基板が必要であることや各メディアに対して、RIEエッチングをしなければならないなど、工程が長く高価なものになってしまう。
さらに、特許文献5によれば、ランド部分に反射層が存在しないため記録マークが形成されにくくなっているが、この構成のメディアを作る際にも、各メディアに対して反射層と保護層が同じレートとなるエッチングを行わなくてはならなく、工程が複雑になってしまうという問題がある。
本発明は、上述した実情を考慮して発明されたもので、製造コストもかからず隣接するグルーブの影響を無くし例えばクロスイレーズの減少効果を高くした高密度な光情報記録媒体及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、処理液に対する疎液性を高くするための微細な凸凹構造を有するグルーブ部と、平滑な表面からなるランド部とが基板上に形成され、前記グルーブ部には前記処理液の薄膜を形成することなく前記ランド部にのみ薄膜が形成され、前記薄膜を形成した前記基板上に、光記録材料層、誘電体層、反射層が形成された光情報記録媒体であって、前記ランド部に形成された前記薄膜における書き込み又は再生レーザービームに対する透過率が、50%以下とされていることを特徴とする光情報記録媒体である。
また、請求項2に記載の発明は、前記ランド部に形成する前記薄膜が水溶性樹脂を含む樹脂からなることを特徴とする請求項1記載の光情報記録媒体である。
また、請求項3に記載の発明は、前記グルーブ部の微細な凸凹構造の大きさは、記録、再生を行うレーザービームの波長の1/5以下の大きさでかつ、形状誤差が10%以下であることを特徴とする請求項1記載の光情報記録媒体である。
また、請求項4に記載の発明は、前記グルーブ部の微細な凸凹構造の高さは、微細な凸凹構造の幅の1/4以上であることを特徴とする請求項1記載の光情報記録媒体である。
また、請求項5に記載の発明は、処理液に対する疎液性を高くするための微細な凸凹構造を有するグルーブ部と平滑な表面からなるランド部とを基板上に形成し、前記グルーブ部を除き、前記ランド部にのみ書き込み又は再生レーザービームに対する透過率が50%以下である薄膜を形成し、次に前記薄膜が形成された前記基板上に、光記録材料層、誘電体層、反射層を形成することを特徴とする光情報記録媒体の製造方法である
基板上に微細な凸凹構造により基板に対する液体の疎液性を高くするグルーブ部と、平滑な表面からなるランド部を有し、表面が平滑なランド部のみに薄膜を形成し、その上に光記録材料層、誘電体層、反射層が形成された光情報記録媒体によれば、特別に基板上のランドとグルーブで表面状態を変えるという作業を行わず、微小な凸凹による表面の濡れ性の差を利用してランドのみに薄膜を形成することができ、ランドに形成された薄膜に遮光作用をもたせることにより、製造コストを掛けることなく、集光ビームが隣接のランドにも重なって照射される場合にも、そのランド上の記録膜にはマークが形成されることがなく、隣接するグルーブの影響がなくクロストークの少ない光情報記録媒体が得ることが可能となる。
以下本発明の実施態様を図面に基づき詳細に説明する。
図1に、本発明のグルーブ記録用光情報記録媒体の断面図を示す。本実施例の断面図は、記録材料として熱による相変化を利用した書き換え用記録媒体を示している。通常光ディスク用に用いられるポリカーボネート基板11上に、グルーブ18とランド19が形成されている。この基板には、グルーブ部18の底部にのみに微小な凹凸が形成されていることが特徴である。このグルーブ部18の凸凹は、書き込み、再生を行うレーザービームの波長に対して1/5以下の大きさでかつ10%以下の形状誤差にする。これにより、レーザービーム照射時にはグルーブ部での光の散乱は発生せず、ほぼ100%の光が記録層へ透過する。凸凹形状のサイズが波長近くの大きさになると、ランド、グルーブに比較して凸凹の大きさが大きくなり、再生信号のノイズも大きくなってしまうため好ましくない。
この基板11のランド19上にのみ形成される遮光層12を設ける。この遮光層12は、光情報記録媒体に照射するレーザービームの波長に対して、透過率が50%以下となる薄膜とした。例えば、水溶性樹脂にカーボンブラックの微粒子を顔料として分散した薄膜を用いることにより、ランド部分のレーザービーム透過光量を減衰させる効果が得られる。
遮光層12の上には第1保護層13、記録層14、第2保護層15、反射層16、カバー層17が形成されている。第1及び第2の保護層13、15としては、ZnS、SiO2、Al23、SiNなどの透明誘電体材料、記録層14としては、Ag−In−Sb−Te合金やGe−Sb−Te合金などの結晶−アモルファスの層変化を起こす材料、反射層16としてはAgやAg合金を用いることが可能である。
隣接トラックでの干渉をなくすためには、理想的には図2に示すグルーブ22及びランド23のようにビーム21を照射したときの隣接での重なりがないようなグルーブ間距離(以下トラックピッチとする)が信号特性上は望ましい。しかし、記録容量を高めようとする時にはトラックピッチを狭めることになるため、グルーブ記録を行う場合、図3に示すようにランド23では記録時、再生時ともに隣接グルーブ22を走査するときに重なりが生じる。本実施形態では、ランド23上のみ遮光層12が形成されており、レーザービーム照射時にランド23は光の透過が減衰され、明確なマークが記録されない。これによりあるトラックの再生時には、通常隣接トラックを記録したときにできるランド23上のマークの影響を受けなくなるため、クロストークのない記録再生が可能な情報記録媒体となる。
本発明の光情報記録媒体の製造工程を説明する。まず図4に示されるような、グルーブ41上は微細な凸凹が形成され、ランド42上は平坦となっているポリカーボネート基板を用意する。この基板上のランド42のみに遮光層を形成する。ここでランド42のみに薄膜を形成するために、グルーブ41にある微小な凸凹とランド42の平坦性の表面形状の差を利用する。ランド42とグルーブ41は同じ材料でかつ特別な表面処理を行っていないが、微小な凸凹があるグルーブ41の表面は実質的な表面積が大きくなっているため、濡れ性の悪さが強調され、溶液の接触角が大きくなる効果がある。
ランド42への遮光層形成のための塗布材料としては、水溶性樹脂を純水に溶解させたものに微粒子顔料を分散させた溶液を使用する。純水を溶媒として使うのは、情報記録媒体用の透明基板として使用されるポリカーボネートなどの基板材料に比較して表面張力が大きく、凸凹のあるグルーブ上に後述の薄膜が形成されることがなくなるためである。表面張力の小さい有機溶媒を使うと、濡れ性がよいため微小な凸凹のあるグルーブ上にも薄膜は形成される。溶液は微粒子顔料としてカーボンブラックを使用した市販されている水性顔料を用いるが、微粒子径分布が50nm以下に限定されたものを使用する。また本実施形態に関しては顔料としてCu、Cr、Mn、Al、Tiなどの酸化物微粒子を使用することも効果的である。
塗布方法としては、スピンコート法を用いた。これは、ランド42とグルーブ41の溶液のぬれ性の差を利用する本実施形態に適している方法である。基板を一定回転数で回転させ、その後溶液を滴下して薄膜形成を行う。グルーブ41上に薄膜形成させないためには、1000rpm以下の低速での回転数はグルーブ41にも薄膜形成されてしまい望ましくない。そのため、振り切り回転数は2000rpmで光遮光層の塗布を行った。このようにしてランド42上にのみ遮光層12を形成した後、基板のベーキングを行う。このベーキングは溶媒を蒸発させて安定した薄膜を形成させるためで、例えば105℃、15分で行う。
ベーキングされた基板を約10分冷却させた後、スパッタリング法により第1保護層13としてZnS/SiO2誘電体膜、記録層14としてAg−In−Sb−Te合金薄膜、第2保護層15としてZnS/SiO2誘電体膜、反射層16としてAg膜を形成させる。最後にカバー層17をスピンコート法によって形成し、張り合わせを行って光情報記録媒体となる。(各層の符号は図1参照)
本発明の光情報記録媒体用原盤の作成方法を、図5を参照しながら説明する。まず、表面が精密に研磨された、平坦なガラス基板51を用意し、表面を洗浄する(図5(a))。その後、ガラス基板表面にサイズが50nm以下となる一様な凸凹をガラス基板51上に形成する工程に入る。基板上51に簡易でかつ一様な凸凹を作成できるため、ガラス基板51上に微粒子52を配列させる方法を用いる(図5(b))。
微粒子の配列には、微粒子を含んだ液体を掃引しながら分散液を乾燥させることによって自己組織的な配列膜を作製する移流集積現象を利用した方法を行った。微粒子材料としては、サイズ50nmのポリスチレン球を用いた。表面にナノオーダーの一様なパターンを作成する他の方法としては、電子線ビーム露光とエッチングを利用する方法、基板材料としてAlを使用し、Siなどの型による押し付けにより規則的な開始点を形成し、陽極酸化によって微細穴を形成する方法、などが挙げられる。
次に、基板上に形成された微粒子配列膜を固定するために、熱処理を行った。熱処理温度としては、ポリスチレン微粒子の融点より少し低い220℃で行った。このようにして微粒子が表面に固定配列された基板にフォトレジストを塗布する。ここでは、微粒子による微小な凸凹上にフォトレジストを塗布する必要があり、したがって塗布するフォトレジスト溶液の表面張力を微粒子の表面張力よりも小さくする必要がある。そのため、溶媒として乳酸エチルなどの有機溶媒を使用し、基板への濡れ性をよくしている。これにより、スピンコート法によってフォトレジスト層53を形成することができる(図5(c))。その後基板の熱処理を100℃で行い、溶媒を蒸発させて安定した光感度の薄膜とする。
ついで、このガラス基板を原盤露光装置のターンテーブルに載せ、レーザー光55を対物レンズ54によってフォトレジスト層53上に集光させて、露光を行う。露光は線速度が一定になるようターンテーブルの回転が制御され、スパイラル状に所定フォーマットに従って露光を行った(図5(d))。このようにしてフォトレジスト層53上に露光による潜像56を形成する(図6(a))。その後、基板をスピナーに載せて低速回転で現像、純水リンスを行い、高速回転で乾燥させて、表面に所定のフォーマットの溝を形成する(図6(b))。ポジ型フォトレジストの場合、露光を行った潜像部分が現像により除去され、微粒子52による凸凹が現れる。このようにして、グルーブ部分に微細な凸凹を有する、光情報記憶媒体用原盤が得られる。
本発明の光情報記録媒体用のスタンパおよび成形基板の作成方法を、図7、8を参照しながら説明する。グルーブ部分にのみ微細な凸凹を有する原盤に、Niによるスパッタリングを行って、表面に導電性薄膜61を形成する(図7(a))。Niの導電性薄膜の膜厚は50nmとした。次にこのNi薄膜を電極として、Niの電鋳を行う(図7(b))。このNi電鋳によってつけられるNi62の厚さは300μmとした。
その後、ガラス基板とNiを剥離させる。このとき、Ni板の表面に微粒子やフォトレジストが残ることがあるため、CF4、O2を反応ガスとしたプラズマエッチングにより微粒子とフォトレジストの除去を行う。このようにして表面が洗浄されたNi板が得られる(図7(c))。その後、裏面研磨、内外形加工を行って、光情報記録媒体の型となるスタンパ63が作製される。
このようにして作製されたNiスタンパ63から、グルーブに微小な凸凹の形成された成形基板を射出成形により作製する。図8に示すように、固定金型71と可動金型73との接合部に形成されるキャビティ75内に光情報記録媒体用スタンパ72を固定し、そのキャビティ75内に可動金型73に設けられたノズル74から溶融樹脂を射出充填し、固定金型71と可動金型73との間で圧縮する。その後、固定金型71と可動金型73とを分離して冷却固化後樹脂を取り出すことによって、光情報記録媒体用の成形基板が得られる。この成形基板には、グルーブ部にのみ微粒子による微小な凸凹が転写されていることになる。
このように、本実施形態は基板上に微細な凸凹構造により基板に対する液体の疎液性を高くするグルーブ部と、平滑な表面からなるランド部を有し、次いで基板上に表面が平滑なランド部のみに薄膜を形成し、次いで光記録材料層、誘電体層、反射層を形成することを特徴とする光情報記録媒体およびその製造方法である。
これによると、ランド上のみに薄膜が形成されているため、記録、再生ビームに対してランドとグルーブで光学特性を異ならせることができる。これにより、グルーブ上の記録膜に透過する光とランド上の記録膜に透過する光の量を変えることができる。記憶容量を上げるためにビームスポットの径が隣接のランドまたはグルーブにもかかって照射されるような情報記録媒体の場合でも、ランド上に形成された薄膜によりランド上の記録膜にはマークは形成されにくくなっている。また、信号の再生をグルーブ上で行う場合にも、重なりのある隣接のランドからの影響が大幅に抑制されている。
本発明は、ランドのみに形成される薄膜の書き込み又は再生レーザービームに対する透過率を50%以下とすることを特徴とした光情報記録媒体としている。これにより、集光レーザービーム径がグルーブとランドにまたがる場合、ランド部にあたる光は、入射光の記録材料層への透過が減少するため隣接のランドへの記録マークの影響が小さく、再生する場合にも隣接ランドから信号の影響は小さくなっている。
本発明は、ランドのみに形成する薄膜として水溶性樹脂を用いることを特徴とした光情報記録媒体としている。これにより、微細な凸凹の形成されたグルーブ上では撥水性が高まり、よりグルーブへの薄膜が形成されにくくなる効果を高め、通常の有機溶媒に比べて表面張力の大きい純水を用いた溶液をランド上に塗布することができ、溶媒として使用する純水の表面張力が基板の表面張力よりも高くなっているため、ランドにのみ光遮光層を形成することができる。
又、本発明はグルーブ上の微小な凸凹の大きさが、記録、再生を行うレーザービームの波長の1/5以下でかつ、形状誤差が10%以下であることを特徴とした光情報記録媒体である。これにより、凸凹パターンがレーザービームの波長よりも十分小さく、かつ均一になっているために、光の散乱などの損失がない状態を保つことができる。グルーブ上の凸凹形状が小さく均一にされているため、集光ビームが散乱せず、光強度の損失もなく記録再生を行うことができる
本発明は、ランド上の微細な凸凹の高さが、微細な凸凹の幅の1/4以上であることを特徴とする光情報記録媒体である。表面に形成される微細な凸凹形状の水平方向と深さ方向の比は、表面に接する液体の接触角、つまりぬれ性に大きな影響を及ぼす。例として、表面にのこぎり波の構造が形成されている場合、平坦な場合に比べて、深さが水平方向の1/5以下の場合はほとんど溶液の表面へのぬれ性に変化はないが、1/4より大きくなると、液体の接触角が大きくなり、表面の疎液性が高まる。理想的には、凸凹の深さが水平方向に対して1/2以上とするのが望ましい。グルーブ上での疎水性が高まるため、グルーブには遮光層が形成されず、ランドにのみ形成される効果が高まる。
本発明は、原盤上全体に固定された微細な凸凹を形成する工程と、その上に感光性樹脂からなる薄膜を形成する工程と、レーザービームを集光して感光性樹脂を露光し、潜像を形成する工程と、現像、純水による洗浄によって感光性樹脂層にパターンを形成して現像された部分の底に微細な凸凹を現す工程とを有することを特徴とする光情報記録媒体の原盤の製造方法である。これにより、グルーブ上の微細な凸凹の型を原盤上で一括してかつ一様に作製することが可能になり、情報記録媒体における、疎液性を発現させる形状の元となる。あらかじめ原盤上全体に微細な凸凹を形成しておくことにより、容易にグルーブのみに凸凹が形成された光情報記憶媒体用の原盤を作製することができる。
本発明は、微細な凸凹の形成を、原盤上への微粒子の密な配列による方法で行い、その後微粒子を基板上に固定することを特徴とする、光情報記録媒体の原盤の製造方法である。これにより、グルーブ上の微細な凸凹の型を原盤上で一括してかつ一様に作製することが可能になり、情報記録媒体における、疎液性を発現させる形状の元となる。微粒子が原盤上に密な状態で固定されているため、その後の原盤作製工程をスムーズに進めることが可能になる。
本発明によって作製された原盤、それを元に作製されるスタンパの製造方法、またはスタンパ、またはそのスタンパを用いて製造される光情報記録媒体用基板を使用することにより、クロスイレーズ、クロストークの少ない高品質の光情報記録媒体を簡易な方法で作製することができる。
本発明の光情報記録媒体の層構成を示す断面図である。 一般の光記録媒体の隣接トラックとの干渉説明の平面図である。 本発明の高密度光媒体の隣接トラック間干渉の説明平面図である。 本発明の光情報記録媒体用成形基板の概略断面図である。 本発明の光記録媒体用の原盤を作製する工程の説明図である。 本発明の光記録媒体用の原盤を作製する工程の説明図である。 本発明の光記録媒体用のスタンパの作製工程の説明図である。 本発明のスタンパによる光記録媒体の製造方法の説明図である。
符号の説明
11 基板
12 光遮光層
13 第1保護層
14 記録層
15 第2保護層
16 反射層
17 カバー層
18、22、41 グルーブ
19、23、42 ランド
21 記録再生用ビーム
51 ガラス基板
52 微粒子
53 フォトレジスト層
54 対物レンズ
55 露光用レーザービーム
56 潜像
57 グルーブ
58 ランド
61 Niスパッタ膜
62 Ni板
63 スタンパ
71 固定金型
72 スタンパ
73 可動金型
74 ノズル
75 キャビティ

Claims (5)

  1. 処理液に対する疎液性を高くするための微細な凸凹構造を有するグルーブ部と、平滑な表面からなるランド部とが基板上に形成され、前記グルーブ部には前記処理液の薄膜を形成することなく前記ランド部にのみ薄膜が形成され、前記薄膜を形成した前記基板上に、光記録材料層、誘電体層、反射層が形成された光情報記録媒体であって、
    前記ランド部に形成された前記薄膜における書き込み又は再生レーザービームに対する透過率が、50%以下とされていることを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 前記ランド部に形成する前記薄膜は水溶性樹脂を含む樹脂からなることを特徴とする請求項1記載の光情報記録媒体。
  3. 前記グルーブ部の微細な凸凹構造の大きさは、記録、再生を行うレーザービームの波長の1/5以下の大きさでかつ、形状誤差が10%以下であることを特徴とする請求項1記載の光情報記録媒体。
  4. 前記グルーブ部の微細な凸凹構造の高さは、微細な凸凹構造の幅の1/4以上であることを特徴とする請求項1記載の光情報記録媒体。
  5. 処理液に対する疎液性を高くするための微細な凸凹構造を有するグルーブ部と平滑な表面からなるランド部とを基板上に形成し、
    記グルーブ部を除き、前記ランド部にのみ書き込み又は再生レーザービームに対する透過率が50%以下である薄膜を形成し、
    次に前記薄膜が形成された前記基板上に、光記録材料層、誘電体層、反射層を形成する
    ことを特徴とする光情報記録媒体の製造方法。
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