JP4373099B2 - 自動二輪車用タイヤ - Google Patents

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    • B60C9/18Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers
    • B60C9/20Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers built-up from rubberised plies each having all cords arranged substantially parallel
    • B60C2009/2012Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers built-up from rubberised plies each having all cords arranged substantially parallel with particular configuration of the belt cords in the respective belt layers
    • B60C2009/2029Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers built-up from rubberised plies each having all cords arranged substantially parallel with particular configuration of the belt cords in the respective belt layers with different cords in the same layer, i.e. cords with different materials or dimensions

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動二輪車用タイヤに関し、詳細にはジョイントレス構造のブレーカー部を備えた自動二輪車用タイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の高速道路網の発展及び車両性能の向上に鑑み、いわゆるジョイントレス構造のブレーカー部(ベルト部と称されることもある)を備えた自動二輪車用タイヤが開発され、市販されている。このブレーカー部は、長手方向に延びるコードを備えた帯体がタイヤ周方向に巻回されることで形成されている。このブレーカー部によりカーカスプライが締め付けられ、カーカスプライの外方向へのはらみ出しが抑制される。このタイヤは、高速耐久性に優れる。
【0003】
ジョイントレス構造のブレーカー部には、芳香族ポリアミド製のコードが用いられるのが一般的である。このコードが用いられたブレーカー部は軽量であり、しかも柔軟である。このブレーカー部を備えたタイヤはギャップ吸収性に優れ、かつハンドリング性に優れる。しかしながら、このブレーカー部は剛性が高くないので、このブレーカー部を備えたタイヤは走行安定性が不十分となる傾向がある。特に、タイヤに高荷重がかかる状況では、走行安定性の改良が課題となっている。さらに、芳香族ポリアミドコードは高価であり、タイヤの材料コストを押し上げる一因となっている。
【0004】
特開平4−362402号公報には、ジョイントレス構造のブレーカー部にスチールコードが用いられた自動二輪車用タイヤが開示されている。このブレーカー部は剛性が高いので、このタイヤは走行安定性に優れる。スチールコードが用いられたブレーカー部は、タイヤに高荷重がかかる状況において有利である。しかも、スチールコードは芳香族ポリアミドコードに比べて安価である。しかしながら、このブレーカー部は重くかつ柔軟性に欠けるので、ギャップ吸収性及びハンドリング性の面では芳香族ポリアミドコードが用いられたブレーカー部に及ばない。
【0005】
特開平7−96710号公報には、有機繊維フィラメントのまわりに複数本のスチールフィラメントが撚り合わされてなる複合コードが用いられたジョイントレス構造のブレーカー部を含む自動二輪車用タイヤが開示されている。このタイヤでは、走行安定性及び耐久性の両立が意図されて複合コードが用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このタイヤでは有機繊維フィラメントとスチールフィラメントとが複合されているので、有機繊維フィラメントの変形をスチールフィラメントが拘束する。従って、有機繊維フィラメント本来のギャップ吸収性及びハンドリング性は、発現されにくい。
【0007】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、ブレーカー部が芳香族ポリアミドコードの長所とスチールコードの長所とを併せ持つ自動二輪車用タイヤの提供を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するためになされた発明は、
その外面がトレッド面をなすトレッド部と、このトレッド部の両端から略半径方向内向きに延びる一対のサイドウォール部と、このサイドウォール部からさらに略半径方向内向きに延びる一対のビード部と、両ビード部間に架け渡されたカーカス部と、カーカス部とトレッド部との間に位置するブレーカー部とを備えており、
このブレーカー部が、帯体がタイヤ周方向に巻回されてなるブレーカープライを備えており、
この帯体が、ともに長手方向に延びかつ互いに並列された芳香族ポリアミドコードとスチールコードとを含んでいる自動二輪車用タイヤ、
である。
【0009】
このタイヤでは、ブレーカープライが芳香族ポリアミドコードとスチールコードとを含んでおり、しかも両者が並列されているので、芳香族ポリアミドコードの長所とスチールコードの長所との両方が発現される。このタイヤは比較的軽量であり、ハンドリング性及び走行安定性に優れる。
【0010】
好ましくは、帯体に含まれる芳香族ポリアミドコードの本数がコード総本数に占める比率は、30%以上である。そして、帯体に含まれるスチールコードの本数がコード総本数に占める比率も、30%以上である。このタイヤでは、芳香族ポリアミドコードの長所とスチールコードの長所との両方が、バランスよく発現される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係る自動二輪車用タイヤ1(以下単に「タイヤ」とも称される)の一部が示された断面図である。この図には、タイヤ1の中心を通過しかつタイヤ赤道面Eと直交する平面に沿った断面が示されている。この図1において上下方向がタイヤ1の半径方向であり、左右方向がタイヤ1の軸方向である。このタイヤ1は、トレッドパターンを除き、タイヤ赤道面Eを中心としたほぼ左右対称の形状を呈する。このタイヤ1は、トレッド部3、サイドウォール部5、ビード部7、カーカス部9、ブレーカー部11及びインナーライナー13を備えている。このタイヤ1は、自動二輪車の前輪に装着される。
【0013】
トレッド部3は架橋ゴムからなり、半径方向外向きに凸な円弧状である。トレッド部3の外面は、路面と接地するトレッド面を構成する。トレッド面には、溝部15とランド部17とからなるトレッドパターンが形成されている。
【0014】
サイドウォール部5は、トレッド部3の端部から半径方向内向きに延びている。このサイドウォール部5も、架橋ゴムからなる。サイドウォール部5は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。また、サイドウォール部5は、カーカス部9の外傷を防止する。
【0015】
ビード部7は、ビードコア19と、このビードコア19から半径方向外向きに延びるビードエーペックス21とからなる。ビードコア19は環状であり、複数本の非伸縮性ワイヤー(典型的にはスチール製ワイヤー)を含む。ビードエーペックス21は、半径方向外向きに先細りであるテーパ状であり、架橋ゴムからなる。
【0016】
カーカス部9は、1枚のカーカスプライ23からなる。カーカスプライ23は、トレッド部3、サイドウォール部5及びビード部7の内周面に沿うように、両側のビード部7の間に架け渡されている。カーカスプライ23の端部はビードコア19の周りを内側から外側に向かって折り返され、巻き上げられている。カーカスプライ23は、並列する多数本のコードと、このコードを覆うトッピングゴムとからなる。コードは、赤道面Eとほぼ直交する。換言すれば、このカーカスプライ23はラジアル構造である。
【0017】
ブレーカー部11は、第一ブレーカープライ25と第二ブレーカープライ27とからなる。第一ブレーカープライ25は、いわゆるカットブレーカーである。第二ブレーカープライ27は、第一ブレーカープライ25の外周面に長尺の帯体が螺旋状に巻回されることで形成されている。帯体は、ほぼタイヤ1周方向に、かつタイヤ赤道面Eに対して若干傾斜して延びる。タイヤ赤道面Eに対する帯体の傾斜角度は、通常は5°(degree)以下である。本明細書では、帯体が巻回されてなるブレーカープライの構造は、ジョイントレス構造と称される。
【0018】
インナーライナー13は、カーカス部9の内周面に接合されている。インナーライナー13も、架橋ゴムからなる。インナーライナー13には、空気透過性の少ないゴムが用いられる。インナーライナー13は、タイヤ1の内圧を保持する役割を果たす。
【0019】
図2は、図1のタイヤ1の第二ブレーカープライ27に用いられる帯体29が示された拡大断面斜視図である。この図に示されているように、帯体29は互いに離間して並列された6本のコード31、33とトッピングゴム35とからなる。コード31、33は、トッピングゴム35に埋設されている。コード31、33は、帯体29の長手方向に延びている。6本のコード31、33は、帯体29の幅方向中心に対してほぼ対称に配置されている。前述のように帯体29は螺旋状に巻回されているので、コード31、33も螺旋状に巻回されている。ジョイントレスであるコード31、33はカーカス部9を均一にタガ締めし、リフティングを抑制する。
【0020】
コード31、33の直径(図2において両矢印Dで示されている)は、通常は0.3mm以上1.0mm以下、特には0.5mm以上0.8mm以下に設定される。帯体29の厚み(図2において両矢印Tで示されている)は、通常は0.5mm以上1.5mm以下、特には0.85mm以上1.15mm以下に設定される。
【0021】
6本のコード31、33のうちの4本は芳香族ポリアミドコード31であり、他の2本はスチールコード33である。ブレーカープライに2種類のコード31、33が用いられたタイヤ1は、それぞれのコード31、33の長所を併せ持つ。このタイヤ1は、ブレーカー部にスチールコードのみが用いられているタイヤに比べると、軽量で、ギャップ吸収性に優れ、しかもハンドリング性に優れる。このタイヤ1は、ブレーカー部に芳香族ポリアミドコードのみが用いられているタイヤに比べると、走行安定性に優れ、高荷重に耐えることができ、しかも低コストで得られる。
【0022】
帯体29に含まれる芳香族ポリアミドコード31の本数がコード総本数に占める比率は、30%以上が好ましい。比率が上記範囲未満であると、芳香族ポリアミドコード31の長所が十分には発現されない。この観点から、比率は35%以上がより好ましい。芳香族ポリアミドコード31の比率が大きすぎるとスチールコード33の比率が小さくなり、スチールコード33の長所が十分には発現されない。この観点から、芳香族ポリアミドコード31の比率は70%以下が好ましい。図2に示された帯体29では、芳香族ポリアミドコード31の比率は67%である。
【0023】
帯体29に含まれるスチールコード33の本数がコード総本数に占める比率は、30%以上が好ましい。比率が上記範囲未満であると、スチールコード33の長所が十分には発現されない。この観点から、比率は35%以上がより好ましい。スチールコード33の比率が大きすぎると芳香族ポリアミドコード31の比率が小さくなり、芳香族ポリアミドコード31の長所が十分には発現されない。この観点から、スチールコード33の比率は70%以下が好ましい。図2に示された帯体29では、スチールコード33の比率は33%である。
【0024】
芳香族ポリアミドコード31に用いられる繊維の太さは特には制限されず、通常は940デニール以上2100デニール以下のものが賞揚される。2本以上の繊維が撚られて芳香族ポリアミドコード31が形成されてもよい。
【0025】
通常スチールコード33としては、高炭素鋼からなるフィラメントが複数本撚り合わされたものが用いられる。フィラメントの直径は0.1mmから0.4mm程度である。トッピングゴム35との接着性向上の目的で、フィラメントの表面に同亜鉛メッキが施されてもよい。
【0026】
コード31、33の密度(5cm当たりの本数)は、30エンズ以上60エンズ以下とされる。密度が上記範囲未満であると、タイヤ1の走行安定性が不十分となることがある。この観点から、密度は40エンズ以上が特に好ましい。密度が上記範囲を超えると、タイヤ1のハンドリング性が不十分となることがある。この観点から、密度は50エンズ以下が特に好ましい。密度は、コード31、33に対して垂直方向の断面において測定される。
【0027】
トッピングゴム35に好適な基材ポリマーとしては、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン及びエチレン−プロピレン−ジエン共重合体が例示される。トッピングゴム35に用いられるゴム組成物には、硫黄等の架橋剤が配合される。ゴム組成物にはまた、架橋助剤、補強剤、充填剤、老化防止剤、加工助剤等が、必要に応じ適量添加される。
【0028】
このタイヤ1は、第二ブレーカープライ27において芳香族ポリアミドコード31とスチールコード33とが互いに並列されているという点で、複合コードが用いられた特開平7−96710号公報に開示のタイヤとは明確に異なる。芳香族ポリアミドコード31とスチールコード33とが互いに独立して存在することにより、両コード31、33の長所がバランスよく発現される。
【0029】
図2の帯体29では、4本の芳香族ポリアミドコード31は帯体29の幅方向中心に対してほぼ対称に配置されている。さらに、2本のスチールコード33も帯体29の幅方向中心に対してほぼ対称に配置されている。このように対称性よくコード31、33が配置されることは、タイヤ1の性能均一化の観点から好ましい。この帯体29が巻回されてなる第二ブレーカープライ27では、スチールコード33同士の間に2本の芳香族ポリアミドコード31が存在する。なお、帯体29に含まれるコード31、33の数は、6本には限られない。
【0030】
帯体29の巻回の際には、帯体29の一部が隣接する帯体29と重ねられるのが好ましい。これにより、第二ブレーカープライ27の位置ズレが確実に防止される。
【0031】
図3(a)は、本発明の他の実施形態に係るタイヤの帯体37が示された断面図である。この帯体37は、5本の芳香族ポリアミドコード31と1本のスチールコード33とを備えている。コード31、33は、トッピングゴム35に埋設されている。芳香族ポリアミドコード31の本数がコード総本数に占める比率は、83%である。スチールコード33の本数がコード総本数に占める比率は、17%である。このタイヤでも、芳香族ポリアミドコード31の長所とスチールコード33の長所とが両立される。この帯体37が巻回されてなるブレーカープライでは、スチールコード33同士の間に5本の芳香族ポリアミドコード31が存在する。このタイヤでは、スチールコード33の比率が30%未満なので、スチールコード33の存在によって得られる特性は図2に示された帯体29よりも小さい。
【0032】
図3(b)は、本発明のさらに他の実施形態に係るタイヤの帯体39が示された断面図である。この帯体39は、3本の芳香族ポリアミドコード31と3本のスチールコード33とを備えている。コード31、33は、トッピングゴム35に埋設されている。芳香族ポリアミドコード31の本数がコード総本数に占める比率は、50%である。スチールコード33の本数がコード総本数に占める比率は、50%である。このタイヤでも、芳香族ポリアミドコード31の長所とスチールコード33の長所とが両立される。この帯体39が巻回されてなるブレーカープライでは、芳香族ポリアミドコード31とスチールコード33とが交互に配置される。
【0033】
図3(c)は、本発明のさらに他の実施形態に係るタイヤの帯体41が示された断面図である。この帯体41は、2本の芳香族ポリアミドコード31と4本のスチールコード33とを備えている。コード31、33は、トッピングゴム35に埋設されている。芳香族ポリアミドコード31の本数がコード総本数に占める比率は、33%である。スチールコード33の本数がコード総本数に占める比率は、67%である。このタイヤでも、芳香族ポリアミドコード31の長所とスチールコード33の長所とが両立される。この帯体41が巻回されてなるブレーカープライでは、芳香族ポリアミドコード31同士の間に2本のスチールコード33が存在する。
【0034】
図3(d)は、本発明のさらに他の実施形態に係るタイヤの帯体43が示された断面図である。この帯体43は、1本の芳香族ポリアミドコード31と5本のスチールコード33とを備えている。コード31、33は、トッピングゴム35に埋設されている。芳香族ポリアミドコード31の本数がコード総本数に占める比率は、17%である。スチールコード33の本数がコード総本数に占める比率は、83%である。このタイヤでも、芳香族ポリアミドコード31の長所とスチールコード33の長所とが両立される。この帯体43が巻回されてなるブレーカープライでは、芳香族ポリアミドコード31同士の間に5本のスチールコード33が存在する。このタイヤでは、芳香族ポリアミドコード31の比率が30%未満なので、芳香族ポリアミドコード31の存在によって得られる特性は図2に示された帯体29よりも小さい。
【0035】
図4は、本発明のさらに他の実施形態に係るタイヤ45の一部が示された断面図である。この図には、タイヤ45の中心を通過しかつタイヤ赤道面Eと直交する平面に沿った断面が示されている。この図4において上下方向がタイヤ45の半径方向であり、左右方向がタイヤ45の軸方向である。このタイヤ45は、トレッドパターンを除き、タイヤ赤道面Eを中心としたほぼ左右対称の形状を呈する。このタイヤ45は、トレッド部47、サイドウォール部49、ビード部51、カーカス部53、ブレーカー部55及びインナーライナー57を備えている。カーカス部53は、いわゆるラジアル構造である。このタイヤ45は、自動二輪車の後輪に装着される。
【0036】
ブレーカー部55は、第一ブレーカープライ59と第二ブレーカープライ61とからなる。第一ブレーカープライ59は、いわゆるカットブレーカーである。第二ブレーカープライ61は、第一ブレーカープライ59の外周面に長尺の帯体が螺旋状に巻回されることで形成されている(いわゆるジョイントレス構造)。帯体は、ほぼタイヤ周方向に、かつタイヤ赤道面Eに対して若干傾斜して延びる。タイヤ赤道面Eに対する帯体の傾斜角度は、通常は5°(degree)以下である。
【0037】
第二ブレーカープライ61には、図2及び図3に示された帯体と同等のパターンのものが用いられうる。第二ブレーカープライ61には、図2及び図3に示されたものと同等の、芳香族ポリアミドコード31とスチールコード33とが用いられている。両者は互いに離間して並列されている。コード31、33の密度も、図2及び図3に示された帯体と同等とされる。この第二ブレーカープライ61でも、芳香族ポリアミドコード31の長所とスチールコード33の長所とが両立される。芳香族ポリアミドコード31の本数がコード総本数に占める比率は、30%以上が好ましく、35%以上がより好ましい。スチールコード33の本数がコード総本数に占める比率は、30%以上が好ましく、35%以上がより好ましい。
【0038】
【実施例】
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
【0039】
[実験1 前輪での評価]
[実施例1]
図1に示された構造を備えた、自動二輪車の前輪用のタイヤを製作した。このタイヤのサイズは120/70ZR17である。このタイヤの第二ブレーカープライには、図2に示されるコード配置パターンを備えた帯体が用いられている。
【0040】
[実施例2から5及び比較例1から2]
帯体のコード配置パターンを下記の表1に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2から5及び比較例1から2のタイヤを得た。比較例1のタイヤのコード配列パターンが図5(a)に示されており、比較例2のタイヤのコード配列パターンが図5(b)に示されている。
【0041】
[実用評価]
自動二輪車の前輪に、評価用のタイヤを装着した。後輪には、コードとして芳香族ポリアミドコードのみが用いられた、ジョイントレス構造のブレーカー部を備えたタイヤを装着した。この自動二輪車をサーキットで走行させ、ハンドリング性と走行安定性とを5点満点でライダーに評価させた。5名のライダーの評価点の平均値が、下記の表1に示されている。なお、評価時の天候は晴れであり、路面は乾燥しており、気温は約25℃であり、路面温度は約35℃であった。評価に用いた自動二輪車は、以下の通りである。
車両1 ヤマハ社の商品名「YZF−R1」
車両2 スズキ社の商品名「GSX−R1000」
車両3 ホンダ社の商品名「CBR900」
車両4 カワサキ社の商品名「ZX−9R」
【0042】
[質量の測定]
タイヤの質量を測定した。この結果が、下記の表1に示されている。
【0043】
【表1】
Figure 0004373099
【0044】
表1に示されているように、各実施例のタイヤは、ハンドリング性と走行安定性とのバランスに優れている。この評価結果より、本発明の優位性は明らかである。
【0045】
[実験2 後輪での評価]
[実施例6]
図4に示された構造を備えた、自動二輪車の後輪用のタイヤを製作した。このタイヤのサイズは190/50ZR17である。このタイヤの第二ブレーカープライには、図2に示されるコード配置パターンを備えた帯体が用いられている。
【0046】
[実施例7から10及び比較例3から4]
帯体のコード配置パターンを下記の表2に示される通りとした他は実施例6と同様にして、実施例7から10及び比較例3から4のタイヤを得た。
【0047】
[実用評価]
自動二輪車の後輪に、評価用のタイヤを装着した。前輪には、コードとして芳香族ポリアミドコードのみが用いられた、ジョイントレス構造のブレーカー部を備えたタイヤを装着した。この自動二輪車を、上記実験1と同様にして評価した。この結果が、下記の表2に示されている。
【0048】
[質量の測定]
タイヤの質量を測定した。この結果が、下記の表2に示されている。
【0049】
【表2】
Figure 0004373099
【0050】
表2に示されているように、各実施例のタイヤは、ハンドリング性と走行安定性とのバランスに優れている。この評価結果より、本発明の優位性は明らかである。
【0051】
【発明の効果】
以上説明されたように、本発明の自動二輪車用タイヤは、ハンドリング性と走行安定性との両方に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る自動二輪車用タイヤの一部が示された断面図である。
【図2】図2は、図1のタイヤの第二ブレーカープライに用いられる帯体が示された拡大断面斜視図である。
【図3】図3は、本発明の他の実施形態に係るタイヤの帯体が示された断面図である。
【図4】図4は、本発明のさらに他の実施形態に係るタイヤの一部が示された断面図である。
【図5】図5は、本発明の比較例に係るタイヤの帯体が示された断面図である。
【符号の説明】
1、45・・・自動二輪車用タイヤ(タイヤ)
3、47・・・トレッド部
5、49・・・サイドウォール部
7、51・・・ビード部
9、53・・・カーカス部
11、55・・・ブレーカー部
13、57・・・インナーライナー
15・・・溝部
17・・・ランド部
19・・・ビードコア
21・・・ビードエーペックス
23・・・カーカスプライ
25、59・・・第一ブレーカープライ
27、61・・・第二ブレーカープライ
29、37、39、41、43・・・帯体
31・・・芳香族ポリアミドコード
33・・・スチールコード
35・・・トッピングゴム

Claims (2)

  1. 互いに離間して並列された芳香族ポリアミドコード及びスチールコードをトッピングゴムに埋設させて、長尺の帯体が形成される工程と、
    上記帯体がタイヤ周方向に螺旋状に巻回され、一対のビード部間に架け渡されたカーカス部をタガ締めするブレーカープライが形成される工程と
    を含んでおり、
    この帯体に含まれる芳香族ポリアミドコード及びスチールコードのそれぞれが、その幅方向中心に対して対称に配置されている自動二輪車用タイヤの製造方法。
  2. 上記帯体に含まれる芳香族ポリアミドコードの本数がコード総本数に占める比率が30%以上であり、上記帯体に含まれるスチールコードの本数がコード総本数に占める比率が30%以上である請求項1に記載の自動二輪車用タイヤの製造方法。
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