JP4372981B2 - 積層体の製造方法および製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の外形輪郭を有する複数個の構成部材を板材から成形し、これらの構成部材を順次積層して一体化する積層体の製造方法および製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図1は本発明の対象である積層体を示す説明図であり、(a)、(b)は各々積層体の正面および平面、(c)ないし(g)は夫々積層体を構成する構成部材の平面を示す。図1において、積層体100は例えば高さ方向の夫々の位置における横断面形状に対応する複数種類の構成部材101〜105を複数個宛(図1においては2個宛の例を示す)積層一体化して形成される。
【0003】
106はダボ穴(半抜穴とも称される)であり、夫々の構成部材101〜105の平面の中央部に、後述するような手段によって、同一の相対位置にかつ同一の形状寸法に形成される。なお夫々の構成部材101〜105は、1個のみとしても、また3個以上の複数個としてもよく、積層体100の形状寸法によって適宜選定される。
【0004】
図2は本発明の対象である構成部材の積層一体化の例を示す要部拡大縦断面図であり、同一部分は前記図1と同一の参照符号で示す。図2において、107はダボであり、ダボ穴106と同軸的に形成される。このようなダボ穴106とダボ107を形成するには、例えば横断面が円形のパンチおよびダイを使用し、パンチのダイへの進入深さd1 を構成部材103〜105(図1における構成部材101、102についても同様)の厚さ寸法tより小に形成することによって可能である。なお上記ダボ穴106およびダボ107は、図1における構成部材101〜105を、例えば鉄板からパンチ・ダイセットにより打抜き成形と同時に形成してもよく、または構成部材101〜105の打抜き成形と別個の工程で成形してもよい。
【0005】
上記のようにして成形した構成部材101〜105を、図2に示すように隣接する構成部材間において、ダボ穴106にダボ107を係合させて圧着すれば、構成部材101〜105を順次積層一体化させることができる。この場合において、ダボ穴106およびダボ107は、夫々の構成部材101〜105の中央部に、かつ同一の相対位置に同一の形状寸法に形成されて設けられているから、積層一体化における位置決めともなる。なお構成部材105の最下層のものにはダボ107を形成することなく、貫通した通し穴106aを形成することが好ましい。以上のようにして構成部材101〜105を順次積層一体化すれば、図1(a)(b)に示すような積層体100を製造することができる。
【0006】
図4は従来の積層体の製造装置の例を示す要部正面図である。図4において、1は送り装置、2はパンチ・ダイセット、5は積層装置であり、被加工材4の送り方向に沿ってこの順に配設される。すなわち、送り装置1は、フープ状に巻き取られた被加工材4を、長手方向に間欠的にピッチ送りするように構成され、例えば被加工材4の送り方向の最上流側に設けられる。なお送り装置1の設置位置は積層装置5の下流側としてもよく、また後述するベースマシン3,3間としてもよい。
【0007】
次にパンチ・ダイセット2は、被加工材4の送り方向にmP(mは任意の正の整数、Pは被加工材4の送りピッチ)の間隔に配設される。この場合、パンチ・ダイセット2には、打抜いた部材を打抜穴に押込み係止させるプッシュバック装置(図示せず)を設けておく。なおパンチ・ダイセット2は、例えばベースマシン3内に複数個(図4においては3個)設けられると共に、夫々のパンチ・ダイセット2は、被加工材4の送り方向に位置調整可能に、および夫々選択的に作動可能に構成されている。これらの複数個のパンチ・ダイセット2は、夫々前記図1に示すような構成部材を成形可能とするため、構成部材の種類に対応して設けられる。この場合、複数個のパンチ・ダイセット2を備えたベースマシン3を、被加工材4の送り方向に沿って適宜の台数をタンデムに連結して構成することができる。
【0008】
次に積層装置5は被加工材4の送り方向の最下流側に、前記パンチ・ダイセット2とnP(nは任意の正の整数)の間隔を置いて設けられ、ベース51、保持装置52、支持装置53および圧着装置54によって構成される。まず保持装置52には被加工材4の下方移動を拘束し、かつ構成部材(図示せず、例えば図1における符号101〜105参照)の通過を許容する穴55を有する保持プレート56と、被加工材4を押圧解放可能に形成されたガイド部材57とを設ける。また保持装置52の下方に設けられる支持装置53は、前記構成部材および積層体100を載置可能に形成される。
【0009】
更に保持装置52の上方に設けられる圧着装置54には、前記構成部材を被加工材4から押抜いて積層圧着するように、上下動可能に形成された圧着パンチ58を設ける。60は作動装置であり、例えば油圧シリンダによって構成され、ベース51上に立設されたコラム61および支持板62を介して、作動部材63に着脱可能に設けられた圧着パンチ58を作動可能に構成されている。
【0010】
図5は前記図4に示す装置による被加工材の加工態様を示す要部平面図であり、前記図1に示す積層体100を製造するための構成部材101〜105を加工する場合を示している。図5において、被加工材4は前記図4に示す送り装置1により矢印方向に定ピッチP宛間欠的にピッチ送りされる。6はパイロット穴であり、前記図4に示すパンチ・ダイセット2の最上流側のものにより、被加工材4に定ピッチPの間隔で規則的に加工され、以後の加工工程における位置決めの基準穴となる。
【0011】
次に前記同様のパンチ・ダイセット2により、ダボ穴106およびこれと同軸的にダボ(図示せず、図2における符号107参照)を加工する。この場合、パンチ・ダイセット2にはパイロット穴6と係合するパイロットピンを設け、パンチ・ダイセット2による加工位置は上記パイロット穴6を基準として位置決め加工される(以後の加工工程におけるパンチ・ダイセットにおいても同様とする)。
【0012】
更に被加工材4を順次ピッチP宛送りながら、構成部材101〜105の打抜きおよびプッシュバックを行う。この場合には、前記図4におけるパンチ・ダイセット2として構成部材101〜105の外形輪郭に対応する5種類のパンチ・ダイを備えたものを配設し、それらのパンチ・ダイセット2を夫々選択的に作動可能に形成しておく。そして前記図1に示す積層体100に対応する構成部材101〜105を例えば夫々2個宛成形し、図5に示すように順次加工を進める。なお打抜き成形された構成部材101〜105は、被加工材4の打抜穴内に押込み係止(プッシュバック)され、被加工材4と共に最終ステージまで搬送される。
【0013】
上記のようにして被加工材4にプッシュバックされた構成部材101〜105は、前記図4において最終ステージに設けられた積層装置5に搬送され、構成部材105→101の順に順次積層一体化される。すなわち、ガイド部材57の下降により、被加工材4のパイロット穴にパイロットピンが係合して位置決め押圧した状態で、作動装置60を作動させ、作動部材63および圧着パンチ58を介して上記構成部材101〜105を被加工材4から順次押抜いて、支持装置53上に載置する。
【0014】
この場合、構成部材101〜105が積層されると、隣接する構成部材間は前記図2に示すようにダボ穴106にダボ107が係合するから、一体化が可能となるのである。なお保持装置52上の保持プレート56に設けられる穴55は、構成部材101〜105の最大外形輪郭より大に形成されているため、構成部材101〜105の何れをも支障なく通過させることができる。また構成部材101〜105を支持する支持装置53は、圧着パンチ58による構成部材101〜105の積層圧着毎に、それらの厚さ寸法相当量だけ下降し、その位置で停止するように構成することが好ましい。以上のようにして図1に示す積層体100が形成された後、これを支持装置53から排出し、次の積層圧着を繰返すのである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような積層体によれば、高さ方向の横断面形状が夫々異なる異形状のものであっても比較的容易に形成できるという利点を有するが、構成部材相互間をダボ107とダボ穴106との係合のみによって一体化させた構成であるため、固着強度が不充分であり、強度が要求される構造部品にはそのまま適用することが困難であるという問題点がある。
【0016】
一方、構成部材間に接着剤を介装させる手段も考えられるが、積層作業が煩雑であると共に、構成部材の原料である板材に前処理を施す必要があり、更には高温強度が不足するという問題点もある。
【0017】
更に、積層体の積層方向に貫通する穴を設けて、ボルトその他の締結手段によって締結する手段もあるが、一体化後において余剰の締結作業を要するため、コスト高となるのみならず、締結部材が積層体の外方に突出して、他の構成部品と干渉するという問題点がある。
【0018】
また上記のような順送り加工装置によれば、長尺状の被加工材4から連続して積層体100を効率的に製造できるのであるが、積層装置5における処理時間が比較的に長いという問題点がある。すなわち、積層装置5においては、被加工材4に係止された構成部材を順次押抜いて積層した後、支持装置53から積層体100を排出し、その後支持装置53の上面を所定のレベルまで上昇復帰させること、その他の付随作業を行なう必要があり、これらの処理に若干の余剰の時間が必要となる。
【0019】
この場合、パンチ・ダイセット2における加工タクトが比較的長いときには、全体としての加工タクトに影響はないが、上記タクトが短い場合には、積層装置5における処理作業が完了するまでの間、パンチ・ダイセット2における加工を中断し、被加工材4の送りを止めなければならない。従って、装置全体の加工効率を低下させるという問題点がある。
【0020】
なお、上記順送り加工装置におけるプッシュバック手段においては、まず、打抜かれた構成部材は打抜穴に摩擦力のみによって係止されているため、被加工材の順送り加工中の振動その他の原因により、構成部材が打抜穴から脱落することがあり、順送り加工を中断しなければならないことがある。また打抜かれた構成部材を打抜穴にプッシュバックする際に、若干の変形または寸法の変化が起こることがある。
【0021】
本発明は、上記従来技術に存在する問題点を解決し、固着強度が大なる積層体を容易に製造でき、また装置全体の加工効率を向上させ得る積層体の製造方法および製造装置を提供することを課題とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、第1の発明においては、積層体の横断面形状に対応する外形輪郭を有する構成部材を板材から成形し、これらの構成部材を順次積層して一体化する積層体の製造方法において、
フープ状の長尺の被加工材を長手方向に順送りし、複数個のステージにおいて前記外形輪郭内に逃げ穴またはこの逃げ穴と対応する位置に突起部を形成し、所定の外形輪郭を有する構成部材を非分離押込加工によりそれらの外形輪郭の少なくとも一部が被加工材に係止した状態に成形し、被加工材の順送り最終ステージにおいて構成部材を順次押抜いて積層すると共に、突起部を下方の構成部材の逃げ穴を貫通させ非隣接状態の他の構成部材と溶接して積層一体化するする、という技術的手段を採用した。
【0023】
本発明において、外形輪郭形状および/または外形寸法の異なる複数種類の構成部材により、高さ方向の位置における横断面形状が異なる異形状の積層体を形成することができる。
【0024】
上記の発明において、被加工材の厚さ寸法をt、突起部の高さ寸法をhとしたときに、h>at(aは1以上の正の整数)に形成することができる。
【0025】
また上記の発明において、突起部をバーリング加工または切り曲げ加工によって形成することができる。
【0026】
更に上記の発明において、突起部の外側面と逃げ穴の内側面とを非導通状態に形成することができる。
【0027】
なお上記の発明において、外形輪郭内の上下面に各々ダボ穴とダボとを同軸的に形成し、隣接する構成部材間のダボ穴とダボとの係合によって積層することができる。
【0028】
次に第2の発明においては、積層体の横断面形状に対応する外形輪郭を有する構成部材を板材から成形し、これらの構成部材を順次積層して一体化する積層体の製造装置において、
フープ状の長尺の被加工材を長手方向にピッチ送りする送り装置と、前記外形輪郭内に貫通する逃げ穴または突起部を形成する複数個のパンチ・ダイセットと、複数個の構成部材を非分離押込加工によりそれらの外形輪郭の少なくとも一部が被加工材に係止した状態に成形する複数個のパンチ・ダイセットと、被加工材の送り方向最下流側に設けられ構成部材を順次押抜いて積層する積層装置とによって構成すると共に、
前記積層装置を、構成部材の通過を許容する穴を有し被加工材の下方移動を拘束するように形成された保持装置と、この保持装置の上方に設けられ構成部材を押抜いて積層圧着溶接するように上下動可能の圧着電極を備えてなる圧着装置と、前記保持装置の下方に設けられ押抜き後の構成部材を載置可能かつ上下動可能の支持部材を備えてなる支持装置とによって構成し、前記圧着装置と支持装置との間に選択的に作動可能な溶接電源を接続する、という技術的手段を採用した。
【0029】
上記の発明において、積層装置を被加工材の送り方向に沿って複数台設けると共に、これらの積層装置が交互に作動するように構成することができる。
【0030】
更に第3の発明においては、積層体の横断面形状に対応する外形輪郭を有する構成部材を板材から成形し、これらの構成部材を順次積層して一体化する積層体の製造装置において、
フープ状の長尺の被加工材を長手方向に間欠的にピッチ送りする送り装置と、複数個の構成部材を非分離押込加工によりそれらの外形輪郭の少なくとも一部が被加工材に係止した状態に成形する複数個のパンチ・ダイセットと、被加工材送り方向最下流側に設けられ構成部材を順次押抜いて積層一体化させる積層装置とによって構成すると共に、
前記積層装置を、構成部材の通過を許容する穴を有し被加工材の下方移動を拘束するように形成された保持装置と、この保持装置の上方に設けられ構成部材を押抜きおよび積層圧着するように上下動可能の圧着パンチを備えてなる圧着装置と、前記保持装置の下方に設けられ押抜き後の構成部材を載置可能かつ上下動可能の支持部材を備えてなる支持装置とによって構成し、
かつ前記積層装置を被加工材の送り方向に沿って複数台設けると共に、これらの積層装置が交互に作動するように構成する、という技術的手段を採用した。
【0031】
上記の発明において、圧着装置による構成部材の積層圧着毎に支持部材が構成部材の厚さ寸法相当量下降しその位置で停止するように構成することができる。
【0032】
また上記の発明において、外形輪郭内の上下面に各々ダボ穴とダボとを同軸的に形成するパンチ・ダイセットを設けることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
図6は本発明の実施の形態におけるパンチ・ダイセット2の例を示す要部側面図である。図6において、21は本体であり、例えば鉄鋼材料により略U字状に形成し、下端部に鳩尾状のあり22を一体に設け、ベース20に設けたあり溝23と係合させることによって、被加工材4の送り方向(紙面と直角方向)に移動調整可能、かつ被加工材4の送り方向と直角方向、すなわち図6における左右方向の移動を拘束するように形成する。そして本体21を位置決め後において、クランプ装置24によってベース20上に固定するのである。なおパンチ・ダイセット2としては、上型と下型とを4本のガイドバーによって連結した門型の本体を使用したものとしてもよい。
【0034】
次に25はカセットであり、例えば鉄鋼材料によって略U字状に形成し、上部にパンチ26を上下動可能に、下部にパンチ26と対をなすダイ27を設け、本体21に着脱可能に設ける。28はクランプねじであり、カセット25を本体21に固定するためのものである。29は油圧シリンダであり、本体21の上端部に設けられ、作動桿30を介してパンチ26を作動させ得るように構成する。
【0035】
図7は本発明の実施の形態における非分離押込加工手段の例を示す要部拡大断面図であり、同一部分は前記図4および図6と同一の参照符号で示す。構成部材は符号104として表示する。図7において、31はストリッパであり、パンチ26の作動前後において被加工材4をダイ27の表面に押圧保持するものである。
【0036】
32は非分離押込加工手段であり、ダイ27内に設けられ、上下動可能に形成された受け部材33と、この受け部材33を上方に付勢する圧縮コイルばね34とによって構成される。なお受け部材33の上方への付勢手段としては、油圧シリンダ等の駆動手段を使用してもよい。この場合、受け部材33の上端面は、ダイ27の上端面から(d−δ)の位置に保持する。すなわち被加工材4の厚さdに対して、被加工材4の圧縮変形分も含めて例えばδ=0.1〜0.2mm小なる値に設定する。
【0037】
上記の構成により、図7に示すようにストリッパ31によって被加工材4をダイ27の上面に押圧した状態でパンチ26を下降させると、構成部材104が押込加工され、受け部材33をその下限位置まで下降させる。この場合、構成部材104は被加工材4から完全に打抜かれることなく、その外形輪郭部分が例えばδの微小厚さの係止部104aを介して被加工材4と係止しており、所謂非分離押込加工が行なわれるのである。
【0038】
上記の係止部104aは、構成部材104の外形輪郭の全部に亘って形成してもよいが、パンチ26の先端部の形状を適宜選定することにより、構成部材104の外形輪郭の少なくとも一部に形成されるようにする。次にパンチ26が上昇した後、ストリッパ31の上昇と共に、圧縮コイルばね34の上方への付勢力により、構成部材104は被加工材4と共にダイ27から上方に押出される。そしてその後の被加工材4のピッチ送りにより、被加工材4に係止された状態で最終ステージまで搬送されるのである。上記非分離押込成形による加工以外の被加工材4の搬送、および構成部材の積層圧着の態様は、前記図4に示すものと同様である。
【0039】
図8は被加工材4の支持態様を示す要部拡大断面図である。本発明においては、前記図7に示すように、非分離押込加工によって成形される構成部材104が、被加工材4の下面に少なくともd−δだけ突出するため、被加工材4の搬送中に装置の構成部分と干渉するおそれがあるので、図8に示すように浮上させた態様で搬送する必要がある。
【0040】
図8において、40はベース板であり、パンチ・ダイセットまたは積層装置等の被加工材4と対面する構成部分を代表して示してある。41はガイドピンであり、ベース板40内に上下動可能に介装され、ばね42により上方に付勢されている。ガイドピン41の上端部近傍には溝43を設けると共に、この溝43の幅寸法を被加工材4の厚さ寸法より若干大に形成し、被加工材4の移動を容易とする。上記の構成により、被加工材4の搬送時においては図8に示すように浮上状態を確保し、一方装置の作動時には装置の作動部材の下降によりガイドピン41が下降し、作動後においてはばね42により上方に復帰するのである。
【0041】
図9および図10は各々本発明の実施の形態における積層装置の例を示す一部断面正面図および一部断面側面図であり、同一部分は前記図4と同一の参照符号で示す。図9および図10において、積層装置5は前記図4に示すように被加工材4の送り方向の最下流側に、パンチ・ダイセット2とnPの間隔に、例えば2台設けられる。なお積層装置5、5間はsP(sは任意の正の整数)の間隔とするが、sは可能な限り小さい数とするのが好ましい。保持プレート56上には、材料ガイド64を上下動可能に設け、被加工材4の長手方向縁辺部と係合するように、かつ被加工材4の長手方向移動を許容し、送り方向と直交する方向の移動を拘束するように形成する。
【0042】
次に支持装置53の構成について説明する。まず支持装置53は、全体をベース51に設けられた支持棒70および支持プレート71によってベース51内に介装支持されている。72は載置台であり、ベース51を貫通して設けられたガイドバー73およびガイドプレート74ならびに支持プレート71に立設され上端部におねじ75を備えてなる支持シャフト76を介して支持されている。77はめねじ部材であり、ガイドプレート74に設けられ、前記おねじ75と螺合する。なお前記おねじ75およびめねじ部材77のめねじは、多条ねじとし、リードが大になるように形成することが好ましい。
【0043】
78はディスクであり、支持プレート71の下方において支持シャフトに固着され、ベース51から立設されたキャリパ81に設けられたシリンダ(図示せず)によって選択的に挟着されることにより、ディスクブレーキ82を構成し、支持シャフト76の回転を制動解除可能に形成する。80は駆動モータであり、支持プレート71に設けられ、前記支持シャフト76を正逆回転可能に構成する。79は軸受であり、支持シャフト76の下端部を支持する。
【0044】
上記の構成により、前記図6に示す複数個のパンチ・ダイセット2を選択的に作動させることにより、前記図1に示す構成部材101〜105を非分離押込成形により成形された被加工材4が、最終ステージである図9および図10に示す一方の積層装置5に搬送されると、材料ガイド64が下降して被加工材4を保持プレート56上に押圧固定する。
【0045】
次に作動装置60の作動により圧着装置54を駆動し、被加工材4から構成部材を押抜いて支持装置53を構成する載置台72上に載置する。圧着パンチ58を上方に退避させた後、被加工材4を1ピッチPだけピッチ送りし、次の構成部材を上記同様にして、先の構成部材上に押抜き積層圧着する。圧着パンチ58の作動により、隣接する構成部材間は前記図2に示すダボ穴106にダボ107が係合して、強固に積層圧着されるのである。
【0046】
上記圧着パンチ58による積層圧着時においては、駆動モータ80は不作動状態にしてあるが、ディスクブレーキ82を制動状態にしておくことにより、載置台72をその位置で停止させることができる。そして圧着パンチ58による構成部材の積層圧着時の押圧力により、ディスクブレーキ82の制動力に抗してめねじ部材77を介してこれと螺合するおねじ75が回動され、載置台72が構成部材の1枚の厚さ寸法相当量だけ下降し、その位置で停止する。すなわち、圧着パンチ58の押圧力をディスクブレーキ82の制動力より大になるように構成しておくことにより、上記のような構成部材を載置する載置台72の逐次下降、停止を繰り返すことができ、所定個数を積層一体化してなる積層体100を形成することができるのである。
【0047】
上記のように積層体100を形成した後、作動装置60の作動により、圧着パンチ58を上昇させ、排出装置85の作動により積層圧着後の積層体100を、排出シュート86を介して排出することができる。積層体100を載置台72から排出後、ディスクブレーキ82を解除した状態で駆動モータ80を作動させ、支持シャフト76の回転により、載置台72を保持プレート56の直下まで上昇させ、駆動モータ80を停止し、ディスクブレーキ82を制動状態とし、載置台72をその位置に確保する。そして次の構成部材の受け入れを可能にし、以下上記動作を繰り返すのである。
【0048】
上記の積層体100の排出ないし載置台72の復帰を行なう間においては、被加工材4のピッチ送りおよびパンチ・ダイセット2による加工が実施できないので、この場合には他方の積層装置5を作動させる。これにより被加工材4に対する加工作業が中断されず、連続した加工が遂行できるのである。
【0049】
すなわち、被加工材4の送り方向に沿って設けられた2台の積層装置5を交互に作動させることにより(被加工材4の送り方向下流側の積層装置5から上流側の積層装置5に移行する場合には、一時的に両者が同時に作動することがあるが)、装置全体として連続して稼動させることができ、加工効率を大幅に向上させ得るのである。なお積層装置5の設置台数は、パンチ・ダイセット2の加工タクト、積層装置5における処理時間等を勘案して、3台以上の複数台とし、これらを交互に作動させることができる。
【0050】
図3は本発明の他の実施の形態における積層体および構成部材を示す説明図であり、(a)は積層体の正面、(b)ないし(e)は夫々積層体を構成する構成部材の平面を示す。図3において、積層体200は前記図1に示すものと同様に、例えば鉄板からパンチ・ダイセットにより打抜き成形された構成部材201〜204によって積層一体化されて構成される。
【0051】
図3において、205はダボ穴であり、夫々の構成部材201〜204の例えば上面に形成され、それらの下面には前記図2に示すものと同様にダボ穴205と同軸的にダボ(図示せず)が形成されている。206は固着部であり、後述するように形成されて、構成部材201〜204を相互に固着するためのものである。なお207は中空穴、208はスプライン穴であり、構成部材201および構成部材202〜204の中心部に貫通して設けられる。
【0052】
上記のように成形した構成部材201〜204を図3(a)に示すように順次積層一体化すれば、夫々複数個の構成部材201〜204により積層体200が形成される。すなわち、構成部材202,204によって歯車部が、また構成部材203によってカム部が夫々外周面に形成され、カム部と歯車部との間にスペーサー部が形成され得るのである。なお構成部材201〜204は、ダボ穴205とダボ(図示せず)との係合によって位置決めされるから、上記のカム部および歯車部の外周表面が正確に合致し、高精度に形成され、所定の機能を充分に発揮させ得るのである。
【0053】
図11および図12は各々本発明の他の実施の形態における構成部材の固着態様の例を示す要部拡大縦断面図である。図11および図12においては、構成部材201について記述するが、他の構成部材202〜204についても同様である。
【0054】
まず図11において、209はダボであり、ダボ穴205と同軸的に形成される。次に210は突起部であり、例えばバーリング加工により、構成部材201の下方に突出するように形成される。この突起部210は、例えば中空円筒状に、かつ外径dおよび高さhに形成されると共に、h=t+α、すなわちh>tに形成される。この場合αは溶接代であり、後述する溶接により溶接部が形成され得る寸法に選定される。なお溶接代αは、構成部材201の材質、厚さ寸法t、突起部210の高さ寸法その他の条件によって適宜に選定される。また溶接手段としては、スポット溶接、抵抗溶接、ろう付等を適宜に選定することができる。
【0055】
次に211は逃げ穴であり、前記突起部210に対応する位置に構成部材201を貫通して形成される。この逃げ穴211は例えば円形に形成され、その内径をDとしたときに、D>dに形成され、後述するように構成部材201を積層した場合に、突起部210の外側面と逃げ穴211の内側面とが電気的に非導通状態となるようにする。具体的には、突起部210の外側面と逃げ穴211の内側面との間に、例えば0.2mm以上の間隙が形成されるように、非接触状態にする。なお、最下層の構成部材201aには、貫通状態のダボ穴205aを設けるのみで、突起部210および逃げ穴211は形成しないものとする。
【0056】
上記の構成により、図12に示すように、導電材料からなる載置台212上にまず構成部材201aを載置し、次に逃げ穴211を有する構成部材201をダボ穴205aとダボ209との係合によって位置決めし、圧着電極213を介して圧着すれば、両構成部材を積層一体化することができる。
【0057】
次に突起部210を有する構成部材201を、上記同様にダボ穴205とダボ209の係合によって位置決めすると共に、突起部210の先端が下方の構成部材201の逃げ穴211を貫通して、非接触状態の他の構成部材201に当接するように圧着電極213を介して圧着し、かつ溶接電源214からの電流を圧着電極213と載置台212間に流せば、突起部210先端に溶接部215が形成されて、構成部材201が溶接されるのである。
【0058】
図11および図12においては、逃げ穴211を有する構成部材201と、突起部210を有する構成部材201とを、一枚おき、すなわち交互に積層した例について示したが、逃げ穴211を有するものを複数枚連続して積層してもよい。この場合において、突起部210の高さ寸法は、h>at(aは1以上の正の整数)に形成する。すなわち上記連続積層する枚数に対応して突起部210の高さ寸法hを選定すればよい。
【0059】
なお、圧着電極213は当然に導電材料によって形成されるのであるが、溶接が行なわれる突起部210に集中して電流を流し得る構成とすると共に、比較的大なる電流が流れるため、適宜の冷却手段を設けることが好ましい。
【0060】
図13は突起部および逃げ穴の他の例を示す要部拡大断面図である。図13において突起部210は切り曲げ加工によって形成し、例えばL字形の舌片状とする。一方逃げ穴211は例えば長穴状に形成する。このような構成により、前記同様の作用に加えて、構成部材201の重量が低減されることとなり、特に軽量化が要求される積層体の場合に好適である。上記の他、突起部210および逃げ穴211の形状としては種々の形状のものを選定することができる。
【0061】
図14は本発明の他の実施の形態における被加工材の加工態様の一部を示す要部平面図であり、前記図3に示す積層体200を製造するための構成部材201〜204の一部を加工する場合を示している。図14において、被加工材4は前記図4に示す送り装置1により矢印方向に定ピッチP宛間欠的にピッチ送りされる。6はパイロット穴であり、前記図4に示すパンチ・ダイセット2の最上流側のものにより、被加工材4に定ピッチPの間隔で規則的に加工され、以後の加工工程における位置決めの基準穴となる。
【0062】
次に前記同様のパンチ・ダイセット2により、ダボ穴205およびこれと同軸的にダボ(図示せず、図11における符号209参照)を加工する。この場合、パンチ・ダイセット2にはパイロット穴6と係合するパイロットピンを設け、パンチ・ダイセット2による加工位置は上記パイロット穴6を基準として位置決め加工される(以後の加工工程におけるパンチ・ダイセットにおいても同様とする)。
【0063】
次に被加工材4を順次ピッチP宛送りながら、突起部210および逃げ穴211を選択的に加工する。この場合、構成部材201〜204を1枚おきに固着するものにおいては、突起部210と逃げ穴211とを交互に加工するが、複数枚を連続して積層するものにおいては、それに対応して逃げ穴211を連続して加工する。以後は構成部材201における中空穴207を所定個数連続して加工し、更に構成部材202〜204におけるスプライン穴208を所定個数連続して加工する。更に被加工材を順次ピッチP宛送りながら、図示省略したステージにおいて、構成部材201〜204の外形輪郭の非分離押込加工を行なう。
【0064】
上記の順送り加工においては、前記図6におけるパンチ・ダイセットとしては、パイロット穴6およびダボ穴205とダボ209を加工するパンチ・ダイを備えたもの(常時作動)の他に、中空穴207、スプライン穴208および構成部材201〜204の外形輪郭に対応する6種類のパンチ・ダイを備えたものを配設し、これらのパンチ・ダイセットを夫々選択的に作動可能に形成しておく。そして例えば前記図3に示す積層体200に対応する構成部材201を6個、構成部材202〜204を夫々5個宛成形して、被加工材4と共に最終ステージまで搬送される。
【0065】
上記のようにして被加工材4に非分離押込加工された構成部材201〜204は、前記図4において最終ステージに設けられた積層装置5に搬送され、構成部材201を挟んで構成部材204→201の順に順次積層一体化される。すなわち、ガイド部材57の下降により、被加工材4のパイロット穴にパイロットピンが係合して位置決め押圧した状態で、作動装置60を作動させ、作動部材63および圧着パンチ58を介して上記構成部材201〜204を被加工材4から順次押抜いて、支持装置53上に載置する。
【0066】
この場合において使用される積層装置としては、溶接電源を備えたものが必要であり、図15および図16にその例を示している。すなわち、図15および図16は各々本発明の実施の形態における積層装置の他の例を示す一部断面正面図および一部断面側面図であり、同一部分は前記図9および図10と同一の参照符号で示す。
【0067】
図15において、圧着装置54には、前記構成部材を被加工材4から押抜いて積層圧着するように、上下動可能に形成された圧着電極58aを設ける。なお圧着電極58aは導電材料によって形成され、絶縁材料からなるスペーサ59を介して作動部材63に固着される。65は溶接電源であり、圧着電極58aと支持装置53との間に接続され、選択的に作動可能に形成されている。
【0068】
そして上記構成部材201〜204を押抜く場合、構成部材201〜204は被加工材4に形成された係止部104a(図7参照)によってガイドされて積層され、隣接する構成部材間は前記図11に示すようにダボ穴205にダボ209が係合すると共に突起部210の先端に溶接部215が形成されるから、一体化が可能となるのである。なお保持装置52上の保持プレート56に設けられる穴55は、構成部材201〜204の最大外形輪郭より大に形成されているため、構成部材201〜204の何れをも支障なく通過させることができる。
【0069】
また構成部材201〜204を支持する支持装置53は、圧着電極58aによる構成部材201〜204の積層圧着毎に、それらの厚さ寸法相当量だけ下降し、その位置で停止するように構成することが好ましい。以上のようにして図3に示す積層体200が形成された後、これを支持装置53から排出し、次の積層圧着を繰返すのである。なお、積層装置5を複数台設置することによる装置全体の連続稼動作用は、前記の実施例におけるものと同様である。
【0070】
上記の実施の形態においては、構成部材相互間の位置決めをダボ穴とダボとの係合によって行なう例について記述したが、これに限らず構成部材の外形輪郭内に貫通するガイド穴を穿設し、積層時においてガイドピンを介して係合させるか、構成部材の外形輪郭をガイドピンに係合させて位置決めを行なってもよい。
【0071】
【発明の効果】
本発明は、以上記述するような構成および作用であるから、下記の効果を奏することができる。
(1)複数種類の構成部材を打抜くことなく非分離押込加工によって順送り成形した後、長尺状の被加工材と共に搬送するため、工程管理および部品管理が容易であり、素材からの一貫生産により高効率かつ低コストの生産が可能である。
(2)積層装置を複数台設けると共にこれらを交互に作動させることにより、被加工材に対する加工を中断させることなく、装置全体として連続して稼動させることができ、加工効率を大幅に向上させ得る。
(3)通常の機械加工では不可能であるような異形部材であっても、構成部材の積層により比較的容易に製造することができる。
(4)積層体の局部的仕様変更に対しても、構成部材の一部を変更することにより迅速に対応でき、多品種少量生産も可能である。
(5)板材を積層したものに拘らず、構成部材を溶接することにより、夫々の構成部材間の固着強度が大であり、高機能の積層体の製造が可能である。
(6)複数種類の構成部材を長尺状の被加工材と共に順送り加工によって製作するため、工程管理および部品管理が容易であり、素材からの一貫生産により高効率かつ低コストの生産が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象である積層体を示す説明図であり、(a)は正面、(b)は平面を示し、(c)ないし(g)は夫々積層体を構成する構成部材の平面を示す。
【図2】本発明の対象である構成部材の積層一体化の例を示す要部拡大縦断面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態における積層体および構成部材を示す説明図であり、(a)は積層体の正面、(b)ないし(e)は夫々積層体を構成する構成部材の平面を示す。
【図4】従来の積層体の製造装置の例を示す要部正面図である。
【図5】図4に示す装置による被加工材の加工態様を示す要部平面図である。
【図6】本発明の実施の形態におけるパンチ・ダイセット2の例を示す要部側面図である。
【図7】本発明の実施の形態における非分離押込加工手段の例を示す要部拡大断面図である。
【図8】被加工材4の支持態様を示す要部拡大断面図である。
【図9】本発明の実施の形態における積層装置の例を示す一部断面正面図である。
【図10】本発明の実施の形態における積層装置の例を示す一部断面側面図である。
【図11】本発明の他の実施の形態における構成部材の固着態様の例を示す要部拡大縦断面図である。
【図12】本発明の他の実施の形態における構成部材の固着態様の例を示す要部拡大縦断面図である。
【図13】突起部および逃げ穴の他の例を示す要部拡大断面図である。
【図14】本発明の他の実施の形態における被加工材の加工態様の一部を示す要部平面図である。
【図15】本発明の実施の形態における積層装置の他の例を示す一部断面正面図である。
【図16】本発明の実施の形態における積層装置の他の例を示す一部断面側面図である。
【符号の説明】
2 パンチ・ダイセット
4 被加工材
5 積層装置
101〜105、201〜204 構成部材
Claims (11)
- 積層体の横断面形状に対応する外形輪郭を有する構成部材を板材から成形し、これらの構成部材を順次積層して一体化する積層体の製造方法において、
フープ状の長尺の被加工材を長手方向に順送りし、複数個のステージにおいて前記外形輪郭内に逃げ穴またはこの逃げ穴と対応する位置に突起部を形成し、所定の外形輪郭を有する構成部材を非分離押込加工によりそれらの外形輪郭の少なくとも一部が被加工材に係止した状態に成形し、被加工材の順送り最終ステージにおいて構成部材を順次押抜いて積層すると共に、突起部を下方の構成部材の逃げ穴を貫通させ非隣接状態の他の構成部材と溶接して積層一体化することを特徴とする積層体の製造方法。 - 外形輪郭形状および/または外形寸法の異なる複数種類の構成部材により、高さ方向の位置における横断面形状が異なる異形状の積層体を形成することを特徴とする請求項1記載の積層体の製造方法。
- 被加工材の厚さ寸法をt、突起部の高さ寸法をhとしたときに、h>at(aは1以上の正の整数)に形成したことを特徴とする請求項1または2記載の積層体の製造方法。
- 突起部をバーリング加工または切り曲げ加工によって形成したことを特徴とする請求項1ないし3何れかに記載の積層体の製造方法。
- 突起部の外側面と逃げ穴の内側面とを非導通状態に形成したことを特徴とする請求項1ないし4何れかに記載の積層体の製造方法。
- 外形輪郭内の上下面に各々ダボ穴とダボとを同軸的に形成し、隣接する構成部材間のダボ穴とダボとの係合によって積層することを特徴とする請求項1ないし5何れかに記載の積層体の製造方法。
- 積層体の横断面形状に対応する外形輪郭を有する構成部材を板材から成形し、これらの構成部材を順次積層して一体化する積層体の製造装置において、
フープ状の長尺の被加工材を長手方向にピッチ送りする送り装置と、前記外形輪郭内に貫通する逃げ穴または突起部を形成する複数個のパンチ・ダイセットと、複数個の構成部材を非分離押込加工によりそれらの外形輪郭の少なくとも一部が被加工材に係止した状態に成形する複数個のパンチ・ダイセットと、被加工材の送り方向最下流側に設けられ構成部材を順次押抜いて積層する積層装置とによって構成すると共に、
前記積層装置を、構成部材の通過を許容する穴を有し被加工材の下方移動を拘束するように形成された保持装置と、この保持装置の上方に設けられ構成部材を押抜いて積層圧着溶接するように上下動可能の圧着電極を備えてなる圧着装置と、前記保持装置の下方に設けられ押抜き後の構成部材を載置可能かつ上下動可能の支持部材を備えてなる支持装置とによって構成し、前記圧着装置と支持装置との間に選択的に作動可能な溶接電源を接続したことを特徴とする積層体の製造装置。 - 積層装置を被加工材の送り方向に沿って複数台設けると共に、これらの積層装置が交互に作動するように構成したことを特徴とする請求項7に記載の積層体の製造装置。
- 積層体の横断面形状に対応する外形輪郭を有する構成部材を板材から成形し、これらの構成部材を順次積層して一体化する積層体の製造装置において、
フープ状の長尺の被加工材を長手方向に間欠的にピッチ送りする送り装置と、複数個の構成部材を非分離押込加工によりそれらの外形輪郭の少なくとも一部が被加工材に係止した状態に成形する複数個のパンチ・ダイセットと、被加工材送り方向最下流側に設けられ構成部材を順次押抜いて積層一体化させる積層装置とによって構成すると共に、
前記積層装置を、構成部材の通過を許容する穴を有し被加工材の下方移動を拘束するように形成された保持装置と、この保持装置の上方に設けられ構成部材を押抜きおよび積層圧着するように上下動可能の圧着パンチを備えてなる圧着装置と、前記保持装置の下方に設けられ押抜き後の構成部材を載置可能かつ上下動可能の支持部材を備えてなる支持装置とによって構成し、
かつ前記積層装置を被加工材の送り方向に沿って複数台設けると共に、これらの積層装置が交互に作動するように構成したことを特徴とする積層体の製造装置。 - 圧着装置による構成部材の積層圧着毎に支持部材が構成部材の厚さ寸法相当量下降しその位置で停止するように構成したことを特徴とする請求項7ないし9の何れかに記載の積層体の製造装置。
- 外形輪郭内の上下面に各々ダボ穴とダボとを同軸的に形成するパンチ・ダイセットを設けたことを特徴とする請求項7ないし10の何れかに記載の積層体の製造装置。
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