JP4372408B2 - ロドコッカス(Rhodococcus)属細菌組換え体、及びそれを用いた光学活性体の製造方法 - Google Patents

ロドコッカス(Rhodococcus)属細菌組換え体、及びそれを用いた光学活性体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、補酵素再生系を構成する遺伝子DNAが導入されたロドコッカス(Rhodococcus)属細菌組換え体、及びそれを用いた光学活性アルコール又は光学活性アミノ酸の製造に関する。
【0002】
【従来の技術】
還元型NAD(P)Hが関与する酵素反応において、酵素反応の結果生じた酸化型補酵素NAD(P)を還元型補酵素NAD(P)Hに再生させ、連続的に目的生産物を得る試みがなされている。その際、補酵素の再生は、微生物の持つNAD(P)還元能(解糖系、メチロトローフのC1化合物資化系)を利用する方法、NAD(P)からNAD(P)Hを生成する能力を有する微生物またはその処理物を添加する方法等により実施される。そのような再生を行う酵素としては、ギ酸脱水素酵素、グルコース脱水素酵素、グルコース6リン酸脱水素酵素、アセトアルデヒド脱水素酵素、ヒドロゲナーゼ等が知られている(Biotechnology 1,677 (1983), J. Am. Chem. Soc. 102, 7104 (1980), Biotechnology Lett. 2, 445 (1980), J. Am. Chem. Soc. 103, 4890 (1981))。
【0003】
しかしながら、従来の再生では、繰り返しの反応や連続的な生産反応の際、微生物菌体の機械的破砕、溶菌等により、再生された補酵素が菌体外へ漏出し、反応系から失われる問題があった。
【0004】
具体的には、大腸菌組換え体を用いた場合、反応中に溶菌を生じ、反応時に補酵素が菌体外に漏れてしまう問題があった。
【0005】
また、微生物菌体を適当な担体に固定した固定化酵素を用いた連続生産反応においても上述と同様に、反応と共に補酵素は反応系外へ漏出し、随時、補酵素を添加しなければならなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、再生された補酵素が漏出することなく、効率的に連続生産を可能とする補酵素再生系を構築された遺伝子組換え体の提供、及び補酵素依存性還元酵素による光学活性体、特に光学活性アルコール又は光学活性アミノ酸の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討を行った結果、細胞表層が強固で、産業的に有用な多種の酵素を産生するロドコッカス(Rhodococcus)属細菌に、補酵素再生系を構成する遺伝子を導入することにより、補酵素の漏出がないロドコッカス(Rhodococcus)属細菌組換え体を作成できることを見いだした。また、それを使用することにより、光学活性体の効率的な生産が可能であることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】
さらには、補酵素再生系を構成する遺伝子及び補酵素依存性還元酵素遺伝子の両者をロドコッカス(Rhodococcus)属細菌に導入することにより、該補酵素依存性還元酵素による光学活性体の生産が可能であること、且つ菌体外への補酵素の漏れ、添加なく菌体の再利用による生産が可能であることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、補酵素再生系を構成する遺伝子及び/又は補酵素依存性還元酵素をコードする遺伝子を細胞表層の強固なロドコッカス(Rhodococcus)属細菌に導入することにより得られるロドコッカス(Rhodococcus)属細菌組換え体、及びその組換え体を使用した光学活性アミノ酸又は光学活性アルコールの製造方法、である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明において、「補酵素」としてはNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)、NADP(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)、FAD(フラビンアミドアデニンジヌクレオチド)等が挙げられる。
【0011】
「補酵素再生系」とは、補酵素依存性還元酵素による還元反応の結果として酸化型に変換された補酵素を還元型に再生する、又は補酵素依存性酸化酵素による酸化反応の結果として還元型に変換された補酵素を酸化型に再生することをいう。
【0012】
上記の補酵素再生系に使用される酵素及びその遺伝子DNAとしては、上記酸化型又は還元型補酵素が再生できれば特に制限はないが、例えばグルコース脱水素酵素、グリセロール脱水素酵素など糖関連物質の脱水素酵素、ギ酸脱水素酵素、イソプロパノール脱水素酵素、ブタンオール脱水素酵素などのアルコール脱水素酵素、ロイシン脱水素酵素、フェニルアラニン脱水素酵素、アラニン脱水素酵素、グルタミン酸脱水素酵素などのアミノ酸脱水素酵素、乳酸脱水素酵素、ピルビン酸脱水素酵素などの有機酸脱水素酵素、オピン脱水素酵素等、及びそれらをコードする遺伝子DNAである(J.Pters , Biotechnology 2nd Ed. vol.8a Chapter9 p391-474)。
【0013】
ここで、ギ酸脱水素酵素とは、ギ酸を酸化して二酸化炭素に変換する酵素活性を有するものであるが(Biochem. J. 301, 625-643(1994))、この酵素反応は酸化還元反応であるため、補酵素の還元力が必要とされる。ギ酸脱水素酵素に用いることのできる補酵素としてはNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)、NADP(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)、FAD(フラビンアミドアデニンジヌクレオチド)などが挙げられるが、NAD(P)H依存型の還元酵素が最も多く報告されており、工業的利用を目的とした場合、NAD(P)を用いることがより好ましい。
【0014】
ギ酸脱水素酵素遺伝子としては、例えばマイコバクテリウム属由来の遺伝子(Appl. Microbiol. Biotechnol. Vol. 44 p479-483( 1995 ) )、シュードモナス属由来の遺伝子(Biotechnol. Appl. Biochem. Vol. 18 p201-207( 1993 )、Eur. J. Biochem. Vol. 83 p485-498( 1978 ) )、パラコッカス属由来の遺伝子(Biosci. Biotech. Biochem. Vol. 56 p1966-1970( 1992 ) )、モラクセラ属由来の遺伝子(Journal Of Bacteriology Vol. 170 p3189-3193( 1988 ) )、メチロモナス属由来の遺伝子(Biochem. J. Vol. 93 p281-290( 1964 )、Z. Allg. Mikrobiol. Vol. 20 p167-175( 1980 )、また、酵母としてカンジダ属由来の遺伝子(Eur. J. Biochem. Vol. 152 p657-662( 1985 ) 、Gene Vol. 162 p99-104( 1995 )、Eur. J. Biochem. Vol. 62 p151-160( 1976 )、Biochim.Biophys. Acta Vol. 566 p12-20( 1979 ) )、ハンセヌラ属由来の遺伝子( EP0299108 A1,B1、特開平2-124093)ペニバシルス属由来の遺伝子(近畿大学工学部研究報告 No. 14 p133-139( 1980 ), No. 15 p115-123( 1981 ), No. 16 p141-152( 1982 ))等が挙げられる。
【0015】
アミノ酸脱水素酵素とは、α―ケト酸、アンモニアを基質とし、α―ケト酸のα位のカルボニル基をアミノ基に還元する能力を有するものをいう。アミノ酸脱水素酵素に用いることのできる補酵素としてはNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)の還元型であるNADH、NADP(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)の還元型であるNADPH、FAD(フラビンアミドアデニンジヌクレオチド)の還元型であるFADHなどが挙げられるが、NAD(P)H依存型の還元酵素が最も多く報告されており、工業的利用を目的とした場合、NAD(P)Hを用いることが好ましい。
【0016】
アルコール脱水素酵素とは、α―ケト酸を基質とし、α位のカルボニル基をヒドロキシ基に還元する能力を有するものである。アミノ酸脱水素酵素に用いることのできる補酵素としてはNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)の還元型であるNADH、NADP(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)の還元型であるNADPH、FAD(フラビンアミドアデニンジヌクレオチド)の還元型であるFADHなどが挙げられるが、NAD(P)H依存型の還元酵素が最も多く報告されており、工業的利用を目的とした場合、NAD(P)Hを用いることが好ましい。
【0017】
まず、本発明は、「補酵素依存性還元酵素を産生するロドコッカス(Rhodococcus)属細菌に、補酵素再生系を構成する遺伝子DNAが導入されたロドコッカス(Rhodococcus)属細菌組換え体」を提供するものである。
【0018】
この場合、ロドコッカス(Rhodococcus)属細菌が補酵素依存性還元酵素を産生するので、還元反応の結果、生成した酸化型補酵素を還元型補酵素に再生する系を構築すれば効率的な生産が可能となる。補酵素依存性還元酵素を産生するロドコッカス(Rhodococcus)属細菌としては、ロドコッカス(Rhodococcus)属細菌、ロドコッカス ロドクロウス(Rhodococcus rhodochrous) ATCC12674、ロドコッカス ロドクロウス(Rhodococcus rhodochrous) ATCC19140、ロドコッカス ロドクロウス(Rhodococcus rhodochrous) ATCC17895、ロドコッカス エリスロポリス(Rhodococcus erythropolis) JCM3201、ロドコッカス属(Rhodococcus sp.) N774(FERM BP-960)、ロドコッカス属(Rhodococcus sp.) NCIMB11215が例示できる。
【0019】
酸化型補酵素の還元型補酵素補酵素への再生は、例えば上述したギ酸脱水素酵素、グルコース脱水素酵素、グルコース6リン酸脱水素酵素、リンゴ酸脱水素酵素、アルコール脱水素酵素の酵素反応を利用して行う。これらの酵素はロドコッカス(Rhodococcus)属細菌内で産生させる必要があるため、それらの酵素をコードする遺伝子DNAをロドコッカス(Rhodococcus)属細菌内に導入する。
【0020】
導入の方法としては、遺伝子工学分野で慣用されている技術に準じて行うことができる<Molecular Cloning 2nd Edt., Cold Spring Harbor Laboratory Press (1989)>。ロドコッカス(Rhodococcus)属細菌に関しては、ロドコッカス ロドクロス(Rhodococcus rhodochrous)やロドコッカス エリスロポリス(Rhodococcus erythropolis)から単離された潜在性プラスミド(特開平4−330287号公報、特開平4−148685号公報、特開平9−28379号公報)を利用して構築されたベクターが好適に使用される<J. Gene.Microbiol. 138., 1003
(1992)、特開平5−64589号公報>。
【0021】
次に本発明は、「補酵素依存性酸化酵素を産生するロドコッカス(Rhodococcus)属細菌に、補酵素再生系を構成する遺伝子DNAが導入されたロドコッカス(Rhodococcus)属細菌組換え体」を提供するものである。該組換え体は、上記と同様の方法で作成することができる。
【0022】
すなわち、ロドコッカス(Rhodococcus)属細菌が補酵素依存性酸化酵素を産生するので、酸化反応の結果、生成した還元型補酵素を酸化型補酵素に再生する系をロドコッカス(Rhodococcus)属細菌内に構築すれば効率的な生産が可能となる。
【0023】
補酵素依存性酸化酵素を産生するロドコッカス(Rhodococcus)属細菌としては
ロドコッカス属(Rhodococcus sp.) RHA1 (PCB酸化的分解菌)、ロドコッカス オパカス(Rhodococcus opacus) TSP203 (PCB酸化的分解菌)、ロドコッカス エリスロポリス(Rhodococcus erythropolis) KA2-5-1 (脱硫菌)が挙げられる。
【0024】
補酵素の再生は、例えばグルタミン酸脱水素酵素、NADHオキシダーゼ、NADH脱水素酵素、アルコール脱水素酵素、乳酸脱水素酵素等を使用して行い、これらの酵素はロドコッカス(Rhodococcus)属細菌内で産生させる必要があるため、それらの酵素をコードする遺伝子DNAをロドコッカス(Rhodococcus)属細菌内に導入し、形質導入体(形質転換体)を作製すればよい。
【0025】
さらには、補酵素再生系を構成する遺伝子及び補酵素依存性還元酵素又は該酸化酵素をコードする遺伝子の両方が導入されたロドコッカス(Rhodococcus)属細菌組換え体を作製することも可能である。その場合、該両遺伝子を含むプラスミドベクターを構築し、組換え体を作製することが好ましい。補酵素依存性還元又は酸化酵素は製造する目的物により適宜選択される。
【0026】
前記のごとく作成されたロドコッカス(Rhodococcus)属細菌組換え体は、微生物変換反応における微生物触媒として使用することができる。この際、ロドコッカス(Rhodococcus)属細菌は、細胞表層が強固な点で、繰り返しの使用や連続反応等で他の菌種に比べ優位である。また、産業的に有用な多種の酵素を産生することから非常に好ましい(特開平11-103878号、特開平8-98697号、特開平6-197791号、特開平6-178691号等公報参照)。
【0027】
微生物触媒の調製は、培養を含む工程により調製される。培養方法において、培地としては、通常これらの微生物が生育し得るものならばいずれも使用することができる。例えば、炭素源としてグルコース、フルクトース、シュークロース、マルトース等の糖類、酢酸、クエン酸などの有機酸類、エタノール、グリセロール等のアルコール類など、窒素源としてペプトン、肉エキス、酵母エキス、蛋白質加水分解物、アミノ酸等の一般天然窒素源の他に各種無機、有機酸アンモニウム塩等が使用でき、この他無機塩、微量金属類、ビタミン等が必要に応じて適宜使用される。培養条件は、通常、pH4〜10、温度10〜40℃の範囲にて好気的に10〜180時間培養する。培養は、液体培養、固体培養のいずれで行うこともできる。
【0028】
培養後、集菌操作を行い、必要に応じて洗浄を行うことにより微生物触媒を調製する。その使用形態は、集菌した菌体を適当な緩衝液に懸濁させた菌体懸濁液として、又はアクリルアミド、カラギーナン、アガロース等の適当な担体に固定化、またはイオン交換樹脂等に吸着させた固定化担体として使用することができる。それら使用形態は、反応条件等により適宜選択される。
【0029】
反応は、上記方法で調製した微生物触媒を、基質が溶解又は懸濁した媒体中に添加し、基質と接触することにより行う。媒体は基質の性質(例えば溶解性)及び触媒の安定性等を考慮して適宜選択される。反応終了後の生成物の採取は、定法に従い実施する。
【0030】
【実施例】
本発明を以下の実施例によって更に詳細に説明する。
【0031】
<実施例1> ギ酸脱水素酵素遺伝子を含むロドコッカス(Rhodococcus)属組換え体の作製
(1)マイコバクテリウム・バッカエ(Mycobacterium vaccae N10)の全染色体DNAの抽出は、特開平10-23896号の方法に準じて行った。
【0032】
(2)ギ酸脱水素酵素遺伝子の取得
マイコバクテリウム・バッカエ(Mycobacterium vaccae N10)由来のギ酸脱水素酵素遺伝子は既にクローニングされており、その全塩基配列が明らかとなっている(Appl. Microbiol. Biotechnol. 44, 479-483 (1995))。
【0033】
本ギ酸脱水素酵素遺伝子のORF ( open reading frame )領域(1206bp)の開始コドンATGを含む配列とその上流にXbaI制限部位を付けたプライマー(オリゴヌクレオチドプライマーA:配列番号1)と、終止コドンTGAを含む配列とその下流にSse8387I制限部位を付けたプライマー(オリゴヌクレオチドプライマーB:配列番号2)の二種類のオリゴヌクレオチドプライマーを設計し、DNA/RNA synthesizer( model394:PEバイオシステムズ社製)を用いて合成した。
【0034】
プライマーA:GCTCTAGAATGGCAAAGGTCCTGTGCGTTCTT (配列番号1)
プライマーB:ATCCTGCAGGTCAGACCGCCTTCTTGAACTTG GC (配列番号2)
これらのプライマーを用い、上記(1)で調製したマイコバクテリウム・バッカエN10株の染色体DNAを鋳型としてPCR( polymerase chain reaction )法によりギ酸脱水素酵素遺伝子のORF領域すべての増幅を行った。200μl容量のマイクロテストチューブに、以下の各試薬を記載の終濃度になるように加え、20mM トリス塩酸、1.5mM 塩化マグネシウム、25mM 塩化カリウム、0.05% ツイーン20( W / V )、100mg/ml 牛胎児血清アルブミン、各50mM dATP・dGTP・dCTP・dTTP、これに染色体DNA:10ng、プライマーA及びB:各50pmol、2.5ユニットのTaq DNAポリメラーゼ(宝酒造社製)を添加し、総量を100μlとした。サーマルサイクラー(宝酒造社製)を用いて、DNA変性を94℃で1分、プライマーのアニーリング65℃で2分、プライマーの伸長反応72℃で2分を1サイクルとして、30サイクルの増幅を行い、1206bpのギ酸脱水素酵素遺伝子のORF 領域を含むDNA断片を得た。
【0035】
次にXbaI, Sse8387Iで制限酵素処理を行ったプラスミドpSJ034(図1)に、上記の方法で得られたギ酸脱水素酵素遺伝子を含むDNA断片をXbaI, Sse8387Iで制限酵素処理したものを混合し、これに6.6mM 塩化マグネシウム、10mM DTT及び66uM ATPを含むトリス緩衝液(pH7.6)を20ul加え、さらにT4 DNAリガーゼ(宝酒造社製)350 Uを加えて18℃で16時間反応させてDNA鎖の連結反応を行い、組み換えプラスミド(pRFD001)(図2)を作製した。なお、pSJ034はプラスミドpSJ023より特開平10-337185号明細書記載の方法により作製したものである。pSJ023は形質転換体 R.rhodochrous ATCC 12674/pSJ023 (FERM BP-6232) として、またpRFD001は (FERM P-19078) として産業総合技術研究所 特許生物寄託センターに寄託されている。
【0036】
上記で得られたプラスミドpRFD001を、ロドコッカス(Rhodococcus)属細菌、ロドコッカス ロドクロウス(Rhodococcus rhodochrous) ATCC12674、ロドコッカス ロドクロウス(Rhodococcus rhodochrous) ATCC19140、ロドコッカスロドクロウス(Rhodococcus rhodochrous) ATCC17895、ロドコッカス エリスロポリス(Rhodococcus erythropolis) JCM3201、ロドコッカス属(Rhodococcus sp.) N774(FERM BP-960)、ロドコッカス属(Rhodococcus sp.) NCIMB11215の菌株とそれぞれ混合し、氷上に10分静置後、電気パルス(2.25kv, 200OHMS)を行い、ギ酸脱水素酵素遺伝子を含むプラスミドを導入したロドコッカス(Rhodococcus)属組換え体を作製した。
【0037】
(3)ロドコッカス(Rhodococcus)属組換え体の培養
上記で得られたロドコッカス(Rhodococcus)属組換え体を、各々カナマイシンを含むGGPK培地〔組成:グルコース 15g、酵母エキス 1g、グルタミン酸ナトリウム 10g、KH2PO4 0.5g、K2HPO4 0.5g、Mg2SO4・7H2O 0.5gを蒸留水に溶解して1リットルとする(pH7.2)〕に植菌し、30℃で2日間振とう培養を行った。培養後、集菌し、適当な緩衝液等で菌体懸濁液を調製した。
【0038】
<実施例2> ロドコッカス(Rhodococcus)属組換え体を用いた光学活性1,2−プロピレングリコールの生産
1%( W/V )ヒドロキシアセトン及び33mM ギ酸アンモニウムを含む50mMリン酸カリウム緩衝液( pH7.0 )3mlに、実施例1で作成した菌体懸濁液を加えて30℃で16時間反応させた。比較対照としてギ酸アンモニウムを添加しない場合の反応も行った。反応収率は、HR-1701カラム(0.53mm ID x 30mm、信和化工(株))を用いたガスクロマトグラフィーにより、光学純度は、光学分割カラムCP-Chiralsil-DEX CB(0.25mmID x 25mm、クロムパック社)により求めた。
【0039】
いずれの場合も効率よく1,2−プロピレングリコールを生成していた。ロドコッカス ロドクロウス ATCC12674/pRFD001については光学純度を調べたところ、99%e.e.以上の光学純度のR―1,2−プロピレングリコールが得られた。一方、ギ酸アンモニウム無添加の場合には生成物が得られなかった(表1参照)。
【0040】
【表1】
Figure 0004372408
<実施例3> ロドコッカス(Rhodococcus)属組換え体を用いた光学活性4-クロロ-3-ヒドロキシブタン酸エチルの生産
1%( W/V )4-クロロ-3-オキソブタン酸エチル及び33mM ギ酸アンモニウムを含む50mMリン酸カリウム緩衝液( pH7.0 )3mlに、実施例1で作成した菌体懸濁液を加えて30℃で16時間反応させた。反応収率は、HR-1701カラム(0.53mm ID x 30mm、信和化工(株))を用いたガスクロマトグラフィーにより、光学純度は、光学分割カラムCP-Chiralsil-DEX CB(0.25mmID x 25mm、クロムパック社)により求めた。
【0041】
その結果、反応収率90%以上で光学純度70%e.e.以上のR―4-クロロ-3-ヒドロキシブタン酸エチルが得られた(表2参照)。
【0042】
【表2】
Figure 0004372408
<実施例4> ロドコッカス(Rhodococcus)属組換え体を用いた光学活性1−フェニルエチルアルコールの生産
25mM アセトフェノン及び33mM ギ酸アンモニウムを含む50mMリン酸カリウム緩衝液( pH7.0 )3mlに実施例1で作成した菌体懸濁液を加えて30℃で5時間反応させた。比較対照としてギ酸アンモニウムを添加しない場合の反応も行った。反応収率は、HR-1701カラム(0.53mm ID x 30mm、信和化工(株))を用いたガスクロマトグラフィーにより、光学純度は、光学分割カラムCP-Chiralsil-DEX CB(0.25mmID x 25mm、クロムパック社)により求めた。
【0043】
その結果、光学純度99%e.e.以上でS―1−フェニルエチルアルコールが得られた。一方、ギ酸アンモニウム無添加の場合には反応は進まなかった(表3参照)。
【0044】
【表3】
Figure 0004372408
<実施例5> ロドコッカス(Rhodococcus)属組換え体を用いた3−キヌクリジノールの生産
1%(W/V) キヌクリジノン及び33mM ギ酸アンモニウムを含む50mM リン酸カリウム緩衝液( pH7.0 )3mlに実施例1で作成した菌体懸濁液を加えて、30℃で16時間反応させた。比較対照としてギ酸アンモニウムを添加しない場合の反応も行った。また、分析はHR-1701カラム(0.53mm ID x 30mm、信和化工(株))を用いたガスクロマトグラフィーにより行った。
【0045】
その結果、効率よく3−キヌクリジノールが得られた。このことから、ギ酸脱水素酵素遺伝子のロドコッカス(Rhodococcus)属細菌内への導入により菌体内NAD(P)H依存性脱水素酵素の反応がより効率的に行われることが予想された(表4参照)。
【0046】
【表4】
Figure 0004372408
<実施例6> ギ酸脱水素酵素遺伝子及びロイシン脱水素酵素を含むロドコッカス(Rhodococcus)属組換え体及びそれを用いたL−ロイシンの生産
(1)サーモアクチノマイセス・インテルメディウス( Thermoactinomyces intermedius )の全染色体DNAの抽出
サーモアクチノマイセス・インテルメディウス(Thermoactinomyces intermedius )〔Eur. J. Biochem. Vol.222 p305-312( 1994 )〕を培地(組成:トリプチカーゼ ダイズ ブロス30gを蒸留水に溶解して1リットルとする)40mlに植菌し、55℃で振とう培養を行った。培養後、集菌し、10mg/mlのリゾチームを含むSaline-EDTA液( 0.1M EDTA, 0.15M NaCl )2mlに懸濁した。37℃ 1時間振とう後、10ml Tris-SDS液(1%SDS, 0.1M NaCl, 0.1M Tris-HCl( pH9.0 ))を加えゆっくり攪拌した。さらにプロテイナーゼ( proteinase K )を少量加え30分振とうし、その後10mlのフェノール液を加え振とうした。次に溶液を遠心し、水層を分離したあと2倍量のエタノールを加え析出した染色体DNAをガラス棒に巻き取りエタノールで洗浄した。さらに5mlのTE( Tris-HCl, EDTA )に溶解し、RNaseAを適当量加え37℃で30分インキュベートした。その後プロテイナーゼ( proteinase K )を少量加え、30分インキュベートした。次に5mlのフェノール液を加え振とうし、遠心し水層を分離したあと2倍量のエタノールを加え析出した染色体DNAをガラス棒に巻き取りエタノールで洗浄した。その後1mlの滅菌水に溶解し、染色体DNA溶液とした。
【0047】
(2)ロイシン脱水素酵素遺伝子の取得
ロイシン脱水素酵素遺伝子のORF (open reading frame )領域(1166bp)の開始コドンATG上流のシャイン・ダルガーノ配列(SD配列)を含みその上流にSphI制限部位を付けたプライマー(オリゴヌクレオチドC:配列番号3)と、終止コドンTAAを含む配列とその下流にSse8387I制限部位を付けたプライマー(オリゴヌクレオチドD:配列番号4)の二種類のオリゴヌクレオチドプライマーを設計し、DNA/RNA synthesizer( model394:PEバイオシステムズ社製)を用いて合成した。
【0048】
プライマーC:GCATGCGGAG GAAATGTAAT GGAATTGTTC A (配列番号3)
プライマーD:GCCCTGCAGGTT ATTTGTTGTT AAAATTGATC AG (配列番号4)
これらプライマーを用い、上記(1)で調製したサーモアクチノマイセス・インテルメディウス株の染色体DNAを鋳型としてPCR( polymerase chain reaction )法によりギ酸脱水素酵素遺伝子のORF領域すべての増幅を行った。
【0049】
(3)ギ酸脱水素酵素遺伝子の取得
実施例1記載のプライマーAと、終止コドンTGAを含む配列とその下流にSphI制限部位を付けたプライマーE(配列番号5)を用い、実施例1記載の方法と同様にPCRを行い、1206bpのギ酸脱水素酵素遺伝子のORF 領域を含むDNA断片を得た。
【0050】
プライマーE:GCATGCTCAG ACCGCCTTCT TGAACTTGGC G (配列番号5)
次にXbaI, Sse8387Iで制限酵素処理を行ったプラスミドpSJ034(図1)に、上記の方法で得られたギ酸脱水素酵素遺伝子を含むDNA断片をXbaI, SphIで制限酵素処理したものと(2)で得られたロイシン脱水素酵素遺伝子を含むDNA断片をSphI, Sse8387Iで制限酵素処理したものを混合し、これに6.6mM塩化マグネシウム、10mM DTT及び66uM ATPを含むトリス緩衝液(pH7.6)を20ul加え、さらにT4 DNAリガーゼ(宝酒造社製)350Uを加えて18℃で16時間反応させてDNA鎖の連結反応を行い、組み換えプラスミド(pRFD002)(図3)を作製した。pRFD002は (FERM-19079) として産業総合技術研究所特許微生物寄託センターに寄託されている。
【0051】
上記で得られたプラスミドを、ロドコッカス ロドクロウス(Rhodococcus rhodochrous)ATCC12674株と混合し、氷上に10分静置後、電気パルス(2.25kv, 200OHMS)を行い、ギ酸脱水素酵素遺伝子及びロイシン脱水素酵素遺伝子を含むプラスミドを導入したロドコッカス(Rhodococcus)属組換え体を作製した。
【0052】
(4)ロドコッカス(Rhodococcus)属組換え体の培養
上記で得られたロドコッカス(Rhodococcus)属組換え体を、カナマイシンを含むGGPK培地〔組成:グルコース15g、酵母エキス1g、グルタミン酸ナトリウム10g、KH2PO4 0.5g、K2HPO4 0.5g、Mg2SO4・7H2O 0.5gを蒸留水に溶解して1リットルとする(pH7.2)〕に植菌し、30℃で2日間振とう培養を行った。培養後、集菌し、適当な緩衝液等で菌体懸濁液を調製した。
【0053】
(5) ギ酸脱水素酵素遺伝子及びロイシン脱水素酵素を含むロドコッカス(Rhodococcus)属細菌組換え体によるL-ロイシンの生産
100mM 4-メチル-2-オキソペンタン酸及び166mM ギ酸アンモニウムを含む50mMリン酸カリウム緩衝液( pH7.0 )10mlに、(4)で作成した菌体懸濁液を加えて30℃で反応させた。反応時間が8時間経過したところで反応をとめ、菌体を遠心分離により回収した。回収した菌体をリン酸バッファー(pH7.0)で懸濁し、再度遠心分離することにより洗浄した。回収した菌体に100mM 4-メチル-2-オキソペンタン酸及び166mM ギ酸アンモニウム、50mMリン酸カリウム緩衝液( pH7.0 )を加え10mlとし、30℃で再度反応させた。この操作を繰り返し3回目まで反応させた。
【0054】
定量・分析はWakosil 5C8カラム(和光純薬工業)を用いた高速液体クロマトグラフィーを用いて行った。また、光学異性体の確認は、光学分割カラムMCI GEL CRS 10W(三菱化学)を用いた高速液体クロマトグラフィーにより行った。
【0055】
その結果、NADHを添加することなく、さらには菌体を再利用した3回目の反応においても充分なL-ロイシンの生産を確認した。以上より、ギ酸脱水素酵素遺伝子が導入されたロドコッカス(Rhodococcus)属細菌において、NADHの再生反応が効率的に行われていることが確認された。
【0056】
<比較例1> ギ酸脱水素酵素遺伝子及びロイシン脱水素酵素を含む大腸菌組換え体によるL−ロイシンの製造
(1)大腸菌組換え体
大腸菌組換え体は、JM109(pFDH/LeuDH)を使用した。JM109(pFDH/LeuDH)はFERM P-15350として産業技術総合研究所 特許生物寄託センターに寄託されている。
【0057】
(2)大腸菌組換え体の培養
上記で得られた大腸菌組換え体体JM109(pFDH/LeuDH)を、アンピシリン及びIPTG(イソプロピル-β-D-チオガラクトピラノシド)を含むLB培地(組成:グルコース10g、酵母エキス10g、NaCl 5gを蒸留水に溶解して1リットルとする(pH7.0))に植菌し、30℃で振とう培養を行った。培養後、集菌し、適当な緩衝液等で菌体懸濁液を調製した。
【0058】
(3)L−ロイシンの製造
100mM 4-メチル-2-オキソペンタン酸及び166mM ギ酸アンモニウムを含む50mMリン酸カリウム緩衝液( pH7.0 )10mlに、(2)で作成した菌体懸濁液を加えて30℃で反応させた。また、実施例6と同様の方法で分析を行った。反応時間が6時間経過したところで反応をとめ、菌体を遠心分離により回収した。回収した菌体をリン酸バッファー(pH7.0)で懸濁し、再度遠心分離することにより洗浄した。回収した菌体に100mM 4-メチル-2-オキソペンタン酸及び166mM ギ酸アンモニウム、50mMリン酸カリウム緩衝液( pH7.0 )を加え10mlとし、30℃で再度反応させた。
【0059】
その結果、1回目の反応では6時間の反応で80mMのL-ロイシンが生成したにもかかわらず、2回目の反応ではわずかの反応しか起こらなかった。この反応液にNADHを添加したところ1回目の反応と同程度のL-ロイシンが生成が見られた。このことから、大腸菌組換え体においては、補酵素NADH再生系は機能するものの、菌体内からNADHがすみやかに流出するなどの理由から、NADH無添加条件では繰り返し反応や連続反応には適さないことが明らかとなった。
【0060】
【発明の効果】
細胞表層が強固で、産業的に有用な多種の酵素を産生するロドコッカス(Rhodococcus)属細菌に、補酵素再生系を構成する遺伝子を導入することにより、補酵素の漏出がないロドコッカス(Rhodococcus)属組換え体を作成できる。また、それを使用することにより、光学活性体の効率的な生産が可能である。
【0061】
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】 プラスミドpSJ034の制限酵素地図。
【0063】
【図2】 プラスミドpRFD001の制限酵素地図。
【0064】
【図3】 プラスミドpRFD002の制限酵素地図。
【0065】
【図4】 ロドコッカス(Rhodococcus)属細菌組換え体によるL-ロイシンの生産を示す図。
【0066】
【図5】 大腸菌組換え体によるL-ロイシンの生産を示す図。
【0067】
【配列表】
Figure 0004372408
Figure 0004372408
Figure 0004372408
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【0068】
【配列表フリーテキスト】
配列番号1:合成DNA
配列番号2:合成DNA
配列番号3:合成DNA
配列番号4:合成DNA
配列番号5:合成DNA

Claims (5)

  1. ヒドロキシアセトンに、プラスミドpRFD001(FERM P−19078)を含むロドコッカス(Rhodococcus)属細菌組換え体を接触させ、1,2−プロピレングリコールを採取することを含む光学活性アルコールの製造方法。
  2. 4−ハロ−3−オキソブタン酸エステルに、プラスミドpRFD001(FERM P−19078)を含むロドコッカス(Rhodococcus)属細菌組換え体を接触させ、4−ハロ−3−ヒドロキシブタン酸エステルを採取することを含む光学活性アルコールの製造方法。
  3. アセトフェノンに、プラスミドpRFD001(FERM P−19078)を含むロドコッカス(Rhodococcus)属細菌組換え体を接触させ、1−フェニルアルコールを採取することを含む光学活性アルコールの製造方法。
  4. キヌクリジノンに、プラスミドpRFD001(FERM P−19078)を含むロドコッカス(Rhodococcus)属細菌組換え体を接触させ、キヌクリジノールを採取することを含む光学活性アルコールの製造方法。
  5. 4−メチル−2−オキソペンタン酸に、プラスミドpRFD002(FERM P−19079)を含むロドコッカス(Rhodococcus)属細菌組換え体を接触させ、ロイシンを採取することを含む光学活性アミノ酸の製造方法。
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