JP4372069B2 - 鉄筋の接続方法および鉄筋用継手部材 - Google Patents

鉄筋の接続方法および鉄筋用継手部材 Download PDF

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Description

この発明は、鉄筋を接続するための技術に関し、詳しくは、鉄筋の端部に拡径部を設け、この拡径部同士を突合わせた状態に拘束して連結する鉄筋の接続方法ならびにこれに用いる継手部材に関する。
鉄筋をコンクリートや他の鉄筋に定着させるため定着部を設けた鉄筋として、鉄筋の端部に拡径部を形成し、この拡径部を定着部とする拡径端部付き鉄筋が、本出願人等により開発提供されており(特許文献1参照)、鉄筋コンクリートの施工に貢献している。この拡径部は、誘導加熱を利用した熱間据込加工によって、鉄筋母材の端部を拡径して形成されており、型規制の併用により高い寸法精度で各種形状のものがライン生産されている。定着部として機能させる上記拡径部の典型的な形状は、外径が鉄筋径の2〜5倍で厚さが鉄筋径の0.5〜2倍の円板状であるが、規制型具を変更することで、その他の形状も容易に形成することができる。
このような定着用拡径部付き鉄筋を接続して長くする場合、従来は、拡径部の付いていない方の端部を突き合わせておいて、そこを圧接や溶接にて接続していた。その他、鉄筋端部を板状に加工して重ねてからネジ止めする接続手法や、ネジ切りしたスリーブを用いる接続手法、スリーブ継手に充填材を充填する接続手法などが、用いられている。定着用拡径部を設けていない鉄筋同士の接続も、同様に行われている。
特開2000−257209号公報 (第1頁)
しかしながら、このような従来の接続手法には、(1)鉄筋端部の加工後の強度、(2)鉄筋端部の加工コスト、(3)継手部材の製造コスト、(4)接続作業所要設備、(5)接続作業所要時間、といった懸案の何れかに関わる難点が少なくとも一つ存在する。
本発明は、上記諸懸案を総じて満足する鉄筋接続技術の提供を課題としてなされたものである。
本発明の鉄筋の接続方法(請求項1)は、被接続鉄筋となる2本の鉄筋の夫々の被接続端に拡径部を設けておき、該2本の鉄筋を夫々の拡径部がその各端面同士を向き合わせた配位で対を成す拡径部対を形成する形に連ねた上で、該拡径部対を、両端に内向きカラーの付いた筒状体が縦割り2分割された形態を有し該拡径部対に外嵌できる寸法・形状に仕立てられた、両端に内向きカラーの付いた半筒状部のペアを躯幹部とするペア編成の継手部材の相互結合体で囲って拘束することにより、前記2本の鉄筋を連結することを特徴とする。
また、本発明の鉄筋の接続方法(請求項2)は、上記請求項1記載の鉄筋の接続方法であって更に、前記拡径部の外径寸法を、鉄筋母材に対する拡径倍率が1.2〜1.5の範囲にあり且つ鉄筋母材からの片肉膨出高さが8mm以下に抑えられた寸法とすることを特徴とする。
さらに、本発明の鉄筋の接続方法(請求項3)は、上記請求項1,2記載の鉄筋の接続方法であって更に、前記継手部材を構成する前記半筒状部における前記両端の内向きカラー相互間の内法間隔を前記拡径部の軸線方向寸法を2倍にした寸法にマージンを加えた寸法に設定しておき、該マージンによって生じるガタは1枚または複数枚のスペーサを介挿することで消去する構成とした上で、該スペーサの前記継手部材軸線方向の介挿位置・介挿厚さの編成を調整することにより、前記2本の被接続鉄筋の接続後の長さを調整することを特徴とする。
また、本発明の鉄筋用継手部材(請求項4)は、上記請求項1〜3記載の鉄筋の接続方法に用いる前記継手部材であって、前記ペアの半筒状部の各体における前記筒状体の縦割りの割り目に相当する直線状の各体内2辺のそれぞれに、該半筒状部の各体を相互結合する足掛りとなる嘴状の外向きフランジが設けられていることを特徴とする。
また、本発明の鉄筋用継手部材(請求項5)は、上記請求項4記載の鉄筋用継手部材であって更に、前記外向きフランジは、前記相互結合によって2個所に形成される外向きフランジ結合部の夾角が90゜以下になるように各外向きフランジの方位編成が設定されていることを特徴とする。
また、本発明の鉄筋用継手部材(請求項6)は、上記請求項1〜3記載の鉄筋の接続方法に用いる前記継手部材であって、前記ペアの半筒状部の各体における前記筒状体の縦割りの割り目に相当する直線状の各体内2辺のうちの1辺には該半筒状部の各体を相互結合する足掛りとなる嘴状の外向きフランジが設けられており、該直線状の各体内2辺のうちの残りの1辺には該半筒状部各体同士をそれらの周方向に関して相互に繋ぎ止めることのできる鉤手構造が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の鉄筋用継手部材(請求項7)は、上記請求項6記載の鉄筋用継手部材であって更に、前記残りの1辺に設けられている鉤手構造は、その鉤手の向き勝手が該1辺の一端側では前記半筒状部の外周面側を根元とした内向きであり他端側では該半筒状部の内周面側を根元とした外向きであって、単一仕様の部材の2体で前記相互結合体を構成できる構造となっていることを特徴とする。
また、本発明の鉄筋用継手部材(請求項8)は、上記請求項4〜7記載の鉄筋用継手部材であって更に、前記外向きフランジにはボルト挿通孔が設けられている、ことを特徴とする。
また、本発明の鉄筋用継手部材(請求項9)は、上記請求項4〜7記載の鉄筋用継手部材であって更に、前記外向きフランジは、その張出し方向と直交する断面の形状が、前記ペアの半筒状部の各体を前記相互結合のために向き合わせたときに形成されるペアの該フランジの会合部にリング状部材を外嵌して該会合部を結束することのできる形状となっている、ことを特徴とする。
上記本発明の鉄筋の接続方法(請求項1)によれば、(A)接続に供される鉄筋の端部に拡径部を設けておく予備加工と、(B)上記拡径部同士が連なった状態の拡径部対を外嵌拘束することのできるペア編成(セグメント合体式)の継手部材の用意と、(C)鉄筋接続現場における、鉄筋を連ねて拡径部対を形成する操作と上記継手部材の2体のセグメントを拡径部対に外嵌させ且つ筒状体を形成する形に合体させたのち相互結合状態に固定する継手部材装着作業と、によって鉄筋の接続が完結する。
ここで、上記(A)の鉄筋端部を拡径させる予備加工は、前述の鉄筋端部に定着用の拡径部を設けるのと同様の熱間据込み加工によって行えるので、前記定着部形成用の加工ラインの利用が適う。しかも、後述するように、本発明方法のための拡径部は、その拡径倍率が定着用拡径部よりも大幅に小さいから、加工コストも定着用拡径部より安くなる。
次いで、(B)の継手部材は、これを構成する躯幹部(半筒状部)の形状が単純であって、セグメントを相互に結合するための、外向きフランジや鉤手といった付帯構造が加わってもなお、複数同時鋳造などによる量産が容易であり、これの調達にも大きなコストを要しない。
また、(C)の継手部材装着作業は、外向きフランジ同士のボルトナット締結やリング外嵌結束、あるいは鉤手同士の鉤合手作業を1継手当り合計で2操作か4操作程度行えば済む内容のものなので、レンチなどの汎用工具があれば事足りる。すなわち、入手に手間どる専用工具や大がかりな専用設備とは無縁であり、作業所要時間も10分程度と短い。
即ち、本発明接続方法(請求項1)によれば、従来の接続方法における前記諸懸案のうち(2)〜(5)が一挙に解決される。加えて、本発明接続方法(請求項1)では被接続鉄筋の端部に拡径部が設けられているので、前記の鉄筋端部強度に関する懸案(1)も同時に解決される。
次に、本発明の鉄筋の接続方法(請求項2)によれば、前記接続方法(請求項1)において拡径部の外径寸法を上限規制することにより、拡径部に装着される継手部材の軸線方向強度を支配する薄肉部の所要肉厚を確保する処置と、該継手部材の装着された鉄筋接続部の被接続鉄筋からの片肉膨出高さを被接続鉄筋に添設配筋されるアバラ筋(帯状筋)の常用鉄筋径(13mm又は16mm)と同等以下に抑えて継手部材の装着によるコンクリート所要かぶり厚さの増大が新たに生じないようにして接続に係る派生的なコスト増を避ける処置とが両立的に可能となる。この点については後述する(第6形態参照)。なお、この接続方法(請求項2)における拡径倍率の下限規制は、継手部材による拡径部対拘束機能(係止機能)を鉄筋径に応じて確保するためである。因みに、上記規制範囲に該当する拡径倍率1.2〜1.5の拡径部は、鉄筋端部に熱間据込み加工を施すなどして容易に形成することができる。
さらに、本発明の鉄筋の接続方法(請求項3)によれば、前記接続方法(請求項1,請求項2)において、前記継手部材を構成する前記半筒状部の両端に設けた内向きカラーの内法寸法すなわち拡径部対が収容されるふところ部分の軸線方向寸法にマージンを設けておき該マージンによるガタを調整された位置・厚さ編成でのスペーサ介挿によって消去するようにしたことにより、被接続鉄筋の長さばらつきを補償するための被接続鉄筋の接続後長さの調整が可能となる(第5形態参照)。
また、本発明の鉄筋用継手部材(請求項4)にあっては、2本の鉄筋を直列に接続しようとするとき、両鉄筋の端部の拡径部の端面同士を向き合わせて配置して拡径部対を形成しておき、そこにペア編成の鉄筋用継手部材を装着する。その際、それらの半筒状部を向い合わせにした筒状体化配位で上記拡径部に外嵌包囲し、それからボルト挿通孔にボルトを通して、向い合わせになっている外向きフランジ同士を締結固定し、或いは向かい合わせになっている外向きフランジをリング状部材を外嵌して結束固定する。そうすると、組上がった筒状体に囲われて両鉄筋の拡径部が離れなくなるので、2本の鉄筋が相互に連結される。
このように鉄筋端部の拡径部にペア編成の鉄筋用継手部材を被せてその外向きフランジ同士をボルト締めするなどして鉄筋の接続が行えるようにしたことにより、圧接や溶接のような設備や熟練を要する作業は行う必要がなく、費用を掛けて鉄筋端部を板状に加工したうえで鉄筋同士を直に締結するといった面倒な作業も行う必要がなく、内周にネジ切りしたスリーブのような高価な部材も必要なく、スリーブ継手への充填といった煩雑な作業も行う必要がなく、製造の容易な形状をした部材や市販品で足りるボルトなどの安価な部材や,レンチ,プライヤー,ハンマーなどの汎用工具を用いて手軽に鉄筋を接続することができる。
したがって、この発明によれば、安価で施工能率も良い鉄筋用継手部材を実現することができる。
また、本発明の鉄筋用継手部材(請求項5)にあっては、前記相互結合によって2個所に形成される外向きフランジ結合部の夾角が90゜以下になっているので、角柱や梁の鉄筋構造体に多用される四辺形状の配置においても、外向きフランジを内向きにするか辺上におくことにより、外向きフランジが四辺形状配置の外側へ出るのを容易に回避することができる。そのため、外向きフランジが2個あっても、そのことに起因して鉄筋構造体の外周側のコンクリートかぶり量を増やすといった必要はなく、配筋は従来と同じで良い。
したがって、この発明によれば、安価で施工能率が良く配筋も容易な鉄筋用継手部材を実現することができる。
さらに、本発明の鉄筋用継手部材(請求項6)にあっては、半筒状部の各体における2個所の被結合辺の一方はフランジ形式で結合し、他方は鉤手形式で結合する構造としたことにより、外向きフランジが1個所になっているので、装着時におけるボルト締結作業等の手間が半減するうえ、鉄筋用継手部材の外向きフランジを鉄筋構造体に組み込む際には該フランジが鉄筋構造体の内側を向いているようにすることが容易かつ確実に行えることとなる。
したがって、この発明によれば、安価で施工能率が良く配筋も容易な鉄筋用継手部材を実現することができる。
また、本発明の鉄筋用継手部材(請求項7)にあっては、鉤手部を半筒状部各体内に内向き勝手の鉤手と外向き勝手の鉤手とが組みになって設けられている構造としたことにより、同じ形状のもう一つの鉄筋用継手部材を反転させて向い合わせにすると、互いの鉤手部が噛み合って係合する。そのため、向い合わせになるペア編成の部材を同一形状のもので済ますことができるので、そうすることにより部品の種類が減り、装着作業ばかりか在庫管理等まで容易になる。
したがって、この発明によれば、安価で施工能率が良く配筋も容易な鉄筋用継手部材を少ない部品点数で実現することができる。
本発明の鉄筋用継手部材の一実施形態(第1形態)について、その構成を、図面を引用して説明する。図1は、(a)がペア編成をなすもののうち一方の継手部材20の斜視図、(b)が他方の継手部材30の斜視図、(c)が継手部材20,30を向い合わせにしたところの端面図、(d)が2本の被接続鉄筋10の拡径部対12,12に継手部材20,30を外嵌して相互結合体にした接続状態の端面図、(e)がその接続状態の側面図である。
鉄筋用継手部材20は(図1(a)参照)、ペア編成の片割れ(セグメント)をなし、1個の半筒状部21(継手部材の躯幹部、セグメントの躯幹部)と2個の外向きフランジ25との一体物であり、例えば「JIS G5502 FCD450−10」を素材として鋳造され、安価に量産される。半筒状部21は、両端に内向きカラーの付いた筒状体(即ち、袋状の筒状体)を縦割り2分割したうちの一つとほぼ同じ形態を有し、元の筒状体の中空部に相当する側(以下、「内周側」という)の軸線方向の両端部は内向きカラー22を含む厚肉部となっていて、半筒状部21の相互結合後は拡径部対12,12を係止する小径中空部(即ち内鍔部)を形成し、それらに挟まれた中間部分は薄肉部23となっていて、半筒状部21の相互結合後は拡径部対12,12の収容スペースとなる大径中空部(即ちふところ部)を形成する。
2本の鉄筋10の拡径部対12,12に外嵌できるよう、内向きカラー22の内径は鉄筋10の首部11の外径より少し大きく、薄肉部23の内径は鉄筋10の拡径部12の外径より少し大きい。薄肉部23の幅=軸線方向寸法(すなわち半筒状部21における両端の内向きカラー22,22相互間の内法間隔)は拡径部12の2個分の厚さに対応しており(図1(e)参照)、内向きカラー22から薄肉部23への遷移部が数゜〜十数゜程度の傾斜壁に形成されていて、内向きカラー22の頂部側における薄肉部23の幅は拡径部12の2個分の厚さよりも広いが、内向きカラー22の麓側における薄肉部23の幅は拡径部12の2個分の厚さと同じかほんの僅かだけ狭くなっている。
外向きフランジ25は(図1(a)参照)、2個設けられ、半筒状部21における2個所の直線状の各体内2辺24のそれぞれに1個ずつ立設されている。何れの外向きフランジ25も、半筒状部21が直線状の2辺24を境として折れ曲がった方位へ延長された形で半筒状部21の外周側(前記内周側の裏側)へ突き出て嘴状になっており、その厚さ方向に貫通させてボルト挿通孔26が穿孔形成されている。この継手部材20では(図1(c)参照)、2個の外向きフランジ25の夫々が半筒状部21の半径方向よりも鋭く折れ曲った方位に延びていて両フランジの突出方向に係る夾角が半筒状部21の外周側に向いた形となっており、その角度θがほぼ90゜(直角)になっている。
鉄筋用継手部材30も(図1(b)参照)、基本的には上述した継手部材20と同様のものであり、同様の半筒状部31と内向きカラー32を含む厚肉部と薄肉部33と直線状の2辺34に設けられた外向きフランジ35とボルト挿通孔36とを具えているが、この継手部材30では(図1(c)参照)、2個の外向きフランジ35の夫々が半筒状部31の半径方向よりも鈍く折れ曲がった方位に延びていて、両フランジの突出方向に係る夾角θが、継手部材20とは逆に半筒状部31の内周側に向いた形となっており、その角度θがほぼ90゜になっている。そのため、継手部材20と継手部材30を向い合わせにしたとき、半筒状部21と半筒状部31とによって両端に内向きカラーの付いた筒状体が形作られるとともに、両継手部材の外向きフランジ25と外向きフランジ35がぴったり重なり合ってボルト挿通孔26とボルト挿通孔36とが直線状に連なるようになっている。
なお、これらの継手部材20,30の何れか一方の外向きフランジの、相互結合時に外側に来る面に、ボルトの頭部が空回りするのを防止するための回止溝37を形成してもよい。
また、半筒状部31の外径と内径との差(=内向きカラーを含む厚肉部の厚さ)、これは鉄筋10の外周面位置と半筒状部31の外周面位置との差Xとほぼ等しいが(図1(d)参照)、これが鉄筋構造体のアバラ筋に多用される鉄筋の直径13〜16mmと同等以下の寸法に留まるように上記厚肉部の厚さが設定されている。因みに、外向きフランジ35は、外向きフランジ25もそうであるが、ボルト装着スペースを確保する必要もあってアバラ筋の径よりも大きく突き出ている。
この実施形態(第1形態)の鉄筋用継手部材20,30について、単一接続箇所への使用態様を、図面を引用して説明する。図1は、(d)が拡径部対12,12に装着した状態の端面図、(e)がその状態の側面図である。
ここでは、首部11直径32mmの鉄筋10であって端部に直径40mm厚さ15.5mmの拡径部12の形成されているもの同士を直列に接続するものとし、それに適合したサイズを持った一対(ペア編成)の継手部材20,30を製造して又は在庫から選定して用意する(前記B:継手部材の用意)。外向きフランジ25,35を締結するためのボルト71とナット72も用意するが、これは市販品で足りる。
この場合、先ず(前記A:予備加工)、被接続鉄筋となる2本の鉄筋10の夫々の被接続端に拡径部12を設けておく。拡径部12の形成は、例えば誘導加熱を利用した熱間据込加工によって容易に行える(特許文献1参照)。
拡径部12が付いたら、2本の鉄筋10は長手方向に連ねて、それらの端部の拡径部12同士を突合わせておく。すなわち、2本の鉄筋10を夫々の拡径部12がその各端面同士を向き合わせた配位で対を成す拡径部対12,12を形成する形に連ねておく。
次に、上述の如くペア編成の継手部材20,30の半筒状部21,31は、これらを筒状に組立てたときに拡径部対12,12に外嵌できる寸法・形状に仕立てられているので(前記B:継手部材の用意)、上記拡径部対12,12をこの半筒状部21,31のペアを躯幹部とするペア編成の継手部材20,30の相互結合体で囲って拘束する(前記C:継手部材装着作業)。
この継手部材装着作業を詳述すると、2本の鉄筋10の拡径部12,12の突合わせ部位に対し、そこに継手部材20と継手部材30とを向かい合わせにしながら拡径部12,12に被せるようにして装着する。
そうすると、向い合わせになった半筒状部21,31が拡径部12,12及び首部(首の部分)11,11を囲って筒状に配置された状態となるので、その状態を保ちながら、直線状に連なったボルト挿通孔26,36にボルト71のネジ部を挿通させる。
それから、それにナット72を螺合させて適度なトルクで締め込むと、やはり向い合わせになっている外向きフランジ25,35同士が締結固定されるとともに、拡径部対12,12も当接状態で固定される。
こうして、容易かつ確実に、2本の鉄筋10,10が固定的に連結された態様で接続される。
この実施形態(第1形態)の鉄筋用継手部材20,30について、鉄筋構造体への使用態様を、図面を引用して説明する。図2は、(a)が鉄筋構造体の斜視図、(b)が接続状態の端面図である。
鉄筋コンクリート製の角柱や梁に埋設される鉄筋構造体においては、主筋である鉄筋10が四辺形状に配置されており、長さが足りないときには長手方向に継ぎ足されるが、鉄筋10が接続対象端部に拡径部12の付いたものの場合(図2(a)参照)、それぞれの鉄筋10が、拡径部12同士を付き合わせて拡径部対12,12とした状態で、ペア編成の継手部材20,30により固定接続される。その際(図2(b)参照)、鉄筋10の四辺形状配置を基準にしてみたとき、継手部材30が外側に位置し継手部材20が内側に来るようにする。
そうすると、外向きフランジ25,35は、四辺形状の辺上か内側に収まり、四辺形状の外には突き出さない。そのため鉄筋10の外周側に張出すのは継手部材30の半筒状部31だけになるが、その張出量すなわち片肉膨出高さは(図1(d)のXを参照)、上述したようにアバラ筋13の直径を超えないようになっているので、鉄筋構造体の外周側のコンクリートかぶり量を増やす必要が無い。
本発明の鉄筋用継手部材の他の実施形態(第2形態)について、その構成を、図面を引用して説明する。図3は、(a)がペア編成の継手部材40,50を向い合わせたところの側面図、(b)が平面図、(c)が底面図・端面図である。
鉄筋用継手部材40も、上述した継手部材20の半筒状部21と内向きカラー22と薄肉部23と直線状の2辺24と外向きフランジ25とボルト挿通孔26とにそれぞれ対応する同様の半筒状部41と内向きカラー42と薄肉部43と直線状の2辺44と外向きフランジ45とボルト挿通孔46とを具えたものであるが、外向きフランジ45が半筒状部41における2個所の直線状の2辺44のうち一方にだけ設けられ且つ半筒状部41の半径方向に延びており、直線状の2辺44のうち他方にはその両端部に振分けられた形で2つの鉤手47が形成されている。この鉤手47は、その向き勝手が半筒状部41の外周面側を根元として内周側に突き出た内向き勝手となっている。因に、この内向き鉤手47は、半筒状部41の肉厚増を要せずに延いては外径増を伴わずに形成できている。
鉄筋用継手部材50も、上述した継手部材30の半筒状部31と内向きカラー32と薄肉部33と直線状の2辺34と外向きフランジ35とボルト挿通孔36とにそれぞれ対応する同様の半筒状部51と内向きカラー52と薄肉部53と直線状の2辺54と外向きフランジ55とボルト挿通孔56とを具えたものであるが、継手部材40と同様外向きフランジ55が半筒状部51における2個所の直線状の2辺54のうち一方にだけ設けられ且つ半筒状部51の半径方向に延びており、直線状の2辺54の他方にはその両端部に振分けられた形で鉤手58が形成されている。この鉤手58は、その向き勝手が鉤手47との係合のため半筒状部51の内周面側を根元として外周面側に突き出た外向き勝手となっている。この鉤手58も半筒状部51の外径増を伴わずに形成できている。
この実施形態(第2形態)の鉄筋用継手部材40,50について、その使用態様を、図面を引用して説明する。図3は、(d)が拡径部への装着開始時の端面図、(e)が装着途中の端面図、(f)が装着完了状態の端面図である。また、図4は、鉄筋構造体における多数使用態様の端面図である。
継手部材40,50で単一箇所を接続する場合、2本の鉄筋10の拡径部12,12同士を突合わせた部位に対して装着するに際して(図3(d)参照)、そこに継手部材50を被せてから、外向き鉤手58に内向き鉤手47を引っ掛けて係合させ、その係合を維持しながら継手部材40も拡径部12,12に被せる。そうすると(図3(e)参照)、鉤手47,58が半筒状部41,51の周方向に関して相互に繋ぎ止めることができるようになっているため、向い合わせになった半筒状部41,51が拡径部12,12及び首部11,11を囲いながら筒状になるので、その状態を保ちながら、直線状に連なったボルト挿通孔46,56にボルト71のネジ部を挿通させる。
それから、それにナット72を螺合させて適度なトルクで締め込むと、やはり向い合わせになっている外向きフランジ45,55同士が締結固定されるとともに、拡径部12,12も当接状態で固定される。継手部材40,50の場合は、外向きフランジ45,55が1組しかないので、ボルト71及びナット72も1組で足り、その締結作業も1回で済む。
こうして、この場合、より容易かつ確実に、2本の鉄筋10,10が拡径部12,12を利用して固定的に連結された態様で接続される。
また、継手部材40,50で四辺形状の鉄筋構造体に係る鉄筋接続を行う場合(図4参照)、鉄筋10の四辺形状配置を基準にしてみたとき、内向き鉤手47と外向き鉤手58の結合部が外側に位置し外向きフランジ45,55の結合部が内側に来るようにする。
そうすると、この場合も、継手部材40,継手部材50の張出量(片肉膨出高さ)がアバラ筋の直径を超えないか同程度に収まるので、鉄筋構造体の外周側のコンクリートかぶり量を増やす必要が無い。
本発明の鉄筋用継手部材の他の実施形態(第3形態)について、その構成を、図面を引用して説明する。図5は、(a)が内側の斜視図、(b)が外側の斜視図である。
鉄筋用継手部材60も(図5(a)参照)、上述した継手部材40の半筒状部41と内向きカラー42と薄肉部43と直線状の2辺44と外向きフランジ45とボルト挿通孔46とにそれぞれ対応する同様の半筒状部61と内向きカラー62と薄肉部63と直線状の2辺64と外向きフランジ65とボルト挿通孔66とを具えたものであり、外向きフランジ65も半筒状部61における2個所の直線状の2辺64のうち一方(直線状の各体内2辺のうちの1辺)にだけ設けられており、直線状の2辺64のうち他方(該半筒状部各体内の残りの1辺)については、この例でも2つの鉤手が設けられている。
但し、継手部材40と異なり、その2つの鉤手が内向き勝手の鉤手67と外向き勝手の鉤手68とに作り分けられている。即ち、直線状辺64の一端側には内向き鉤手67が形成され、他端側には外向き鉤手68が形成されている。
そのため、継手部材60と同仕様の別個の継手部材60’とを夫々の内周側同士を対面させて(即ち、腹合わせ配位で)向き合わせると、継手部材60の{内向き鉤手,外向き鉤手}と継手部材60’の{外向き鉤手,内向き鉤手}との間に鉤手係合が成立し、鉤手47,58同様の鉤手係合を単一仕様の部材の2体で構成できることとなる。
この実施形態(第3形態)の鉄筋用継手部材60(60と60’)について、その使用態様を、図面を引用して説明する。図5(c)は接続状態の側面図である。
継手部材60(60と60’)で鉄筋を接続する場合、継手部材60を2個用意し、一方を反転させて用いる。すなわち、継手部材60,60(60,60’)を2本の鉄筋10の拡径部12,12突合わせ部位に装着するとき、継手部材60,60を正対状態から少し捻るようにして2個所とも一方の外向き鉤手68を他方の内向き鉤手67に鉤合(噛合)係合させ、その係合を維持しながら正対状態に戻して、半筒状部61,61を拡径部12,12に被せる。
そうすると(図5(c)参照)、向い合わせになった半筒状部61,61が拡径部12,12及び首部11,11を囲いながら筒状になるので、その状態を保ちながら、直線状に連なったボルト挿通孔66,66にボルト71を挿通させて締結する。
それから後の作業や結果は、繰り返しとなるので割愛するが、継手部材40,50の場合と同様である。四辺形状の鉄筋構造体を接続する場合も同様である。
本発明の鉄筋用継手部材の他の実施形態(第4形態)について、その構成を、図面を引用して説明する。図6は、(a)が鉄筋用継手部材70の内側の斜視図、(b)が外向きフランジ75,75会合部分およびリング76の斜視図、(c)が外向きフランジ75,75結束部分の斜視図である。
この鉄筋用継手部材70が上述した継手部材60と相違するのは、ボルト挿通穴66付きの外向きフランジ65が穴の不要な外向きフランジ75になった点である。
外向きフランジ75は、太さ一定の丸棒を軸線方向に2分割した蒲鉾状に形成されている。このような外向きフランジ75は、その張出し方向と直交する断面の形状が、ペアの半筒状部61,61の各体を相互結合のために向き合わせたときに形成されるペアの該フランジ75,75の会合部にリング76を外嵌して該会合部を結束することのできるものとなっている。リング76は、例えば金属パイプの切断にて容易かつ安価に作られる。
この場合も、鉄筋10に拡径部12を形成し(前記A:予備加工)、それに適合するペア編成の鉄筋用継手部材70,70を揃えたら(前記B:継手部材の用意)、拡径部対12,12を継手部材70,70の相互結合体で囲うが(前記C:継手部材装着作業)、この場合は、外向きフランジ75,75同士の会合固定に際して、ボルトナット締結ではなく、リング76を用いてリング外嵌結束を行う。
向かい合わせの外向きフランジ75,75を例えばプライヤーで挟んで会合させ、それによって丸棒状になった外向きフランジ75,75にリング76を外嵌することにより、容易にフランジ75,75同士を結束することができる。なお、外向きフランジ75のリング外嵌結束は上述した継手部材20,30,40,50にも適用可能である。
本発明の鉄筋の接続方法の他の実施形態(第5形態)について、その構成を、図面を引用して説明する。図7は、(a)が鉄筋10,10の端面同士を向き合わせたところの側面図、(b)が鉄筋用継手部材80の半筒状部の断面図、(c)がスペーサ81の平面図、(d)がスペーサ82の平面図、(e)が鉄筋の接続後長さの調整を例示した表である。
鉄筋用継手部材80は(図7(a),(b)参照)、上述した継手部材20,30,40,50,60,70のうち何れの形態のものでも良いが、2本の被接続鉄筋10の接続後の長さを調整しうるよう、鉄筋用継手部材80を構成する半筒状部における両端の内向きカラー相互間の内法間隔Lが拡径部厚みλ(即ち鉄筋10の拡径部12の軸線方向寸法)を2倍にした寸法にマージンmを加えた寸法(L=2λ+m)に設定されている。
鉄筋用継手部材80にはスペーサ81,82が併用される(図7(c),(d)参照)。円板形のスペーサ81(図7(c)参照)は拡径部対12,12の間隙(図7(a)のb位置)に介挿し、弧状のスペーサ82(図7(d)参照)は鉄筋10の首部11に掛けるようにして拡径部12と鉄筋用継手部材80の内向きカラーとの間(図7(a)のa,c位置)に介挿するためのものである。なお、スペーサ81の代わりにスペーサ82を充てることもできる。
具体例として、マージンmが6mmでスペーサ81,82の厚さが1mmの場合、マージンmによって生じるガタは6枚のスペーサを介挿することで消去する構成となる。この場合、上記マージンの導入によって接続後鉄筋が増す分だけ、接続に供する鉄筋の長さを減じておく(以下の例では6÷2=3mm減)こととなる。
この場合、6枚のスペーサの鉄筋用継手部材80軸線方向の介挿位置の編成を調整することにより、接続後鉄筋長が1mm単位で調整される。
すなわち(図7(e)参照)、拡径部12,12間のb位置への挿入が0枚のときには首部11のa又はc位置への挿入が6枚で(モード#1)接続後鉄筋長は基準長(上記マージンを導入しないケースでの本来の接続長さ)より3mm短くなり、b位置への挿入が1枚のときにはa又はc位置への挿入が5枚で(モード#2)接続後鉄筋長は基準長より2mm短くなり、b位置への挿入が2枚のときにはa又はc位置への挿入が4枚で(モード#3)接続後鉄筋長は基準長より1mm短くなる。
また、b位置への挿入が3枚のときにはa又はc位置への挿入が3枚で(モード#4)接続後鉄筋長は基準長に等しくなり、b位置への挿入が4枚のときにはa又はc位置への挿入が2枚で(モード#5)接続後鉄筋長は基準長より1mm長くなり、b位置への挿入が5枚のときにはa又はc位置への挿入が1枚で(モード#6)接続後鉄筋長は基準長より2mm長くなり、b位置への挿入が6枚のときにはa又はc位置への挿入が0枚で(モード#7)接続後鉄筋長は基準長より3mm長くなる。これにより、被接続鉄筋の長さばらつきが1mm単位で±3mmの範囲まで補償される。
なお、スペーサ81,82に、厚さの異なるもの例えば厚さ1mm,2mm,3mmの3種類を用意しておき、適宜なものを採択して組み合わせるようにしても良い。
また、スペーサの厚さを1mmより薄くして接続後鉄筋長さの更なる微調整を行うこともできる。
本発明の鉄筋の接続方法の他の実施形態(第6形態)について、その構成を、図面を引用して説明する。なお、この実施形態の説明は、本発明における継手部の寸法諸元ならびにそれらの相互関係や意義に関するものである。
図8は、(a)が2本の鉄筋10を鉄筋用継手部材90で接続したところの断面図、(b)が鉄筋10の拡径部12の外径寸法および鉄筋用継手部材90の片肉膨出高さXに関する規制条件等を示す幾つかのグラフである。
鉄筋10の首部直径をd、拡径部12の片肉膨出高さをhとし、2h/d≡kとすると、拡径倍率は(d+2h)/d=1+kである。また、鉄筋用継手部材90の片肉膨出高さをXとし、鉄筋用継手部材90の薄肉部の肉厚をtとすると、X=h+tである(図8(a)参照)。ここで、継手部材90が軸線方向張力によって破断しないためには継手部材90の強度支配部分すなわち薄肉部の横断面積A=(π/4){(d+2X)−(d+2X−2t)}=(π/4){(d+2h+2t)−(d+2h)}=(π/4)[{(1+k)d+2t}−{(1+k)d}]が、鉄筋母材の横断面積S=(π/4)dと同等以上すなわちA≧Sであることが必要条件となる。ついては、この条件を満すのに必要な薄肉部の最小肉厚tMINを上式群から求めるとtMIN=(1/2)[√{(d+2h)+d}−(d+2h)]=(d/2)[√{(1+k)+1}−(1+k)]となる。
これらの条件を踏まえて、横軸にmm単位で鉄筋公称直径(鉄筋直径d)を採り、縦軸の単位にもmmを採用して、拡径部片肉膨出高さh(実線),継手部材薄肉部厚さt(短波線),継手部材片肉膨出高さX(長波線),被接続鉄筋に添設配筋されるアバラ筋の常用鉄筋径(13mmは一点鎖線、16mmは二点鎖線)のグラフを図示した(図8(b)参照)。なお、実線グラフh1は拡径倍率(1+k)=1.2のときの拡径部片肉膨出高さhを示し、実線グラフh2は拡径倍率(1+k)=1.5とし且つ上限値を8mmに設定したときの拡径部片肉膨出高さhを示し、短波線グラフt1,t2はh=h1,h2のときに必要な継手部材薄肉部厚さt(即ち、上記tMIN)を示し、長波線グラフX1,X2は、夫々、h=h1,h2のときに生じることとなる継手部材片肉膨出高さXを示している。
これらのグラフより、拡径部12の外径寸法(d+2h)については鉄筋母材に対する拡径倍率(1+k)が1.2〜1.5の範囲にあり且つ鉄筋母材からの拡径部片肉膨出高さhが8mm以下に抑えられていれば、拡径部12に装着される継手部材90の軸線方向強度を支配する薄肉部の所要肉厚tを確保する処置と、その継手部材90の装着された鉄筋接続部の被接続鉄筋10からの継手部材片肉膨出高さXを被接続鉄筋に添設配筋されるアバラ筋の常用鉄筋径(13mm又は16mm)と同レベル以下に抑えて継手部材90の装着によるコンクリート所要かぶり厚さの増大が新たに生じないようにして接続に係る派生的なコスト増を避ける処置とが、同時に完遂されることとなる。なお、拡径倍率1+kを1.2以上(即ち、h≧0.1d)とするのは継手部材90による拡径部対12,12の係止(抜け止め)作用を鉄筋10の直径に応じて確保するためである。
本発明の一実施形態(第1形態)について、対をなす鉄筋用継手部材の構造とその装着状態を示し、(a)が一方の継手部材の斜視図、(b)が他方の継手部材の斜視図、(c)が向い合わせたところの端面図、(d)が接続状態の端面図、(e)が接続状態の側面図である。 多数使用状態を示し、(a)が鉄筋構造体の斜視図、(b)が接続状態の端面図である。 本発明の他の実施形態(第2形態)について、対をなす鉄筋用継手部材の構造とその装着状態を示し、(a)が向い合わせたところの側面図、(b)が平面図、(c)が底面図・端面図、(d)が接続開始時の端面図、(e)が接続途中の端面図、(f)が接続状態の端面図である。 多数使用時の接続状態の端面図である。 本発明の他の実施形態(第3形態)について、鉄筋用継手部材の構造を示し、(a)が内側の斜視図、(b)が外側の斜視図、(c)が接続状態の側面図である。 本発明の他の実施形態(第4形態)について、鉄筋用継手部材の構造を示し、(a)が内側の斜視図、(b)が外向きフランジ会合部分およびリングの斜視図、(c)が外向きフランジ結束部分の斜視図である。 本発明の他の実施形態(第5形態)について、鉄筋用継手部材の構造を示し、(a)が鉄筋の端面同士を向き合わせたところの側面図、(b)が鉄筋用継手部材の半筒状部の断面図、(c)及び(d)がスペーサの平面図、(e)が鉄筋長の調整条件表である。 本発明の他の実施形態(第6形態)について、鉄筋用継手部材の構造を示し、(a)が接続状態の断面図、(b)が鉄筋の拡径部の外径寸法および鉄筋用継手部材の片肉膨出高さに関する規制条件を示すグラフである。
符号の説明
10…鉄筋(被接続鉄筋)、11…首部、12…拡径部、13…アバラ筋、
20…鉄筋用継手部材(セグメント)、
21…半筒状部(継手部材の躯幹部、セグメントの躯幹部)、
22…内向きカラー(小径中空部)、
23…薄肉部(大径中空部、内腔膨部、拡径部対収容部、ふところ部分)、
24…直線状の2辺、25…外向きフランジ、26…ボルト挿通孔、
30…鉄筋用継手部材(セグメント)、
31…半筒状部(継手部材の躯幹部、セグメントの躯幹部)、
32…内向きカラー(小径中空部)、
33…薄肉部(大径中空部、内腔膨部、拡径部対収容部、ふところ部分)、
34…直線状の2辺、35…外向きフランジ、36…ボルト挿通孔、37…回止溝、
40…鉄筋用継手部材、41…半筒状部、42…内向きカラー、
43…薄肉部、44…直線状の2辺、45…外向きフランジ、
46…ボルト挿通孔、47…内向き鉤手、
50…鉄筋用継手部材、51…半筒状部、52…内向きカラー、
53…薄肉部、54…直線状の2辺、55…外向きフランジ、
56…ボルト挿通孔、58…外向き鉤手、
60…鉄筋用継手部材、61…半筒状部、62…内向きカラー、
63…薄肉部、64…直線状の2辺、65…外向きフランジ、
66…ボルト挿通孔、67…内向き鉤手、68…外向き鉤手、
70…鉄筋用継手部材、75…外向きフランジ、76…リング、
80…鉄筋用継手部材、81,82…スペーサ、
90…鉄筋用継手部材

Claims (2)

  1. 被接続鉄筋となる2本の鉄筋の夫々の被接続端に拡径部を設けておき、該2本の鉄筋を夫々の拡径部がその各端面同士を向き合わせた配位で対を成す拡径部対を形成する形に連ねた上で、該拡径部対を、両端に内向きカラーの付いた筒状体が縦割り2分割された形態を有し該拡径部対に外嵌できる寸法・形状に仕立てられた、両端に内向きカラーの付いた半筒状部のペアを躯幹部とするペア編成の継手部材の相互結合体で囲って拘束することにより、前記2本の鉄筋を連結する鉄筋の接続方法であって、
    前記継手部材を構成する前記半筒状部における前記両端の内向きカラー相互間の内法間隔を前記拡径部の軸線方向寸法を2倍にした寸法にマージンを加えた寸法に設定しておき、該マージンによって生じるガタは1枚または複数枚のスペーサを介挿することで消去する構成とした上で、該スペーサの前記継手部材軸線方向の介挿位置・介挿厚さの編成を調整することにより、前記2本の被接続鉄筋の接続後の長さを調整することを特徴とする鉄筋の接続方法
  2. 被接続鉄筋となる2本の鉄筋の夫々の被接続端に拡径部を設けておき、該2本の鉄筋を夫々の拡径部がその各端面同士を向き合わせた配位で対を成す拡径部対を形成する形に連ねた上で、該拡径部対を、両端に内向きカラーの付いた筒状体が縦割り2分割された形態を有し該拡径部対に外嵌できる寸法・形状に仕立てられた、両端に内向きカラーの付いた半筒状部のペアを躯幹部とするペア編成の継手部材の相互結合体で囲って拘束することにより、前記2本の鉄筋を連結するのに用いる鉄筋用継手部材であって、前記ペアの半筒状部の各体における前記筒状体の縦割りの割り目に相当する直線状の各体内2辺のそれぞれに、該半筒状部の各体を相互結合する足掛りとなる嘴状の外向きフランジが設けられており、さらに、前記外向きフランジは、前記相互結合によって2個所に形成される外向きフランジ結合部の夾角が90゜以下になるように各外向きフランジの方位編成が設定されていることを特徴とする鉄筋用継手部材
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