JP4371385B6 - 高温燃料電池のための電気化学的に活性なエレメント - Google Patents

高温燃料電池のための電気化学的に活性なエレメント Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高温燃料電池のための電気化学的に活性なエレメント及び燃料電池バッテリに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来の高温燃料電池の一例は欧州特許出願公開第0714147号に開示されている。欧州特許出願公開第0714147号に開示されている高温燃料電池は陽極(P)、電解質(E)及び陰極(N)から構成されているPEN(Positive Elektrode(陽極) / Feststoff-Elektrolyt(固体電解質) / Negative Elektrode(陰極)の略)と称される電気化学的に活性なエレメントを有し、同エレメントは非常に薄く、かつ壊れやすい自己支持型プレートとして形成されている。陽極は空気側に配置され、陰極はガス側に配置されている。PENは燃料電池バッテリへ組込み可能な独立したエレメントである。しかし、PENは壊れやすいため、バッテリの組立は困難である。
【0003】
約900℃の動作温度で酸素イオンを通す電解質は安定化された酸化ジルコニウム(ZrO2)を有し、酸素イオンの移動性を改善すべく別の物質、即ち、例えば3〜12モル%のY23が酸化ジルコニウムに加えられている。更に、電解質層の強度を高めるべく2〜20モル%のA23を加え得る。
【0004】
複数の電極は材料を電解質層上へ焼結することによって形成され、最初に、陽極を約1250〜1450℃の焼結温度で焼結し、次いで、陰極を更に低い焼結温度(1100〜1300℃)で焼結する。陽極材料の焼結中に発生する高温により、粒子の成長が電解質層内で生じる。粒子の成長により、電解質層は更に脆性が増して壊れやすくなる。従って、バッテリを組み立てる際、特別な注意が必要である。更に、バッテリの運転を繰り返し中断する場合、バッテリの温度を下げ、次いで再び上げることにより、亀裂がPEN内に生じ得る。
【0005】
本発明の目的は従来のPENより脆性の低い高温燃料電池のための電気化学的に活性なエレメントを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の高温燃料電池のための電気化学的に活性なエレメントは層状をなし、かつ陽極層と、陰極層と、陽極層及び陰極層の間に配置された電解質層とを有する。電解質はイットリウムYによって安定化された酸化ジルコニウムZrO2のセラミック材料を有し、さらに酸化アルミニウムAl23を含み得る。陽極はパウダ混合物を電解質層上へ焼結することによって形成されている。陽極パウダ混合物は酸化物NiO及びCeO2を含み、さらにA23タイプの酸化物を含み得る。そして、A23のAは例えばSm、Y、Gd及びPrのうちの少なくともいずれか1つである。本発明では、陽極パウダ混合物の焼結温度を低下させるべく、0.5〜5モル%のCoO、FeO及びMnOのうちの少なくともいずれか1つを陽極パウダ混合物へ加える。
【0007】
本発明によって陽極を製造する際の焼結温度が低下することにより、電解質内の結晶成長は減少する。この結果、電解質層の初期強度が十分維持される。本発明の燃料電池バッテリは本発明の電気化学的に活性なエレメントを有する。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は燃料電池バッテリ10の部分縦断面図であり、同燃料電池バッテリ10は複数のPENエレメント1と、複数の平坦なガス及び空気供給エレメント(以下、ガス・空気供給エレメントと称する)6とを有する。バッテリ10は軸線17を中心とした実質的な中心対称をなす。分離可能なPENエレメント1及びガス・空気供給エレメント6は互い違いに積層され、かつ互いに電気的に接続されており、複数の接続ポイントは電極領域全体にわたって均一に分布している。
【0009】
ガス状燃料70はスタック軸線17に沿って延びる中心通路7及び各ガス・空気供給エレメント6を介して陽極3へ供給される。空気80はスタックの周縁部において間隙チャンバ81内へ供給される。空気80はチャンバ81内で予熱された後、中心付近に位置する通路開口82を通じて陰極4の表面へ流れ、さらにはスタックの周縁部へ向かってガス70と平行に流動する。複数の電極3,4にそれぞれ面するガス・空気供給エレメント6の複数の側面は複数の隆起73,84を有し、同複数の隆起73,84は複数の電極上における電気的接続ポイントを形成している。ガス・空気供給エレメント6は金属材料から形成されているため、電流は各PEN内に形成された電圧に基づいてスタック17の軸線の方向へ流動可能である。
【0010】
図2は平坦なPENの構成を示し、同PENは陽極3、電解質2、陰極4及び中間層5を有し、同中間層5は必ずしも設ける必要はない。分極作用の低減は電解質層2及び陰極層4の間に配置された中間層5によって実現可能である。即ち、電子伝導及びイオン伝導の両方が促進される。更に、中間層5は拡散バリアとなる好ましくない相の形成を陰極4の焼結中に防止するため、PENの長期的安定を中間層5によって高め得る。
【0011】
複数の電極を形成する際におけるパウダ混合物の塗布はシルクスクリーン印刷によって行い得る。この場合、パウダの粒子は流動可能な混合物を形成すべく結合、加水及び溶解を行う手段によって混合される。粘度等を調整すべく蝋等の別の物質を添加することは効果的である。
【0012】
電解質層2の厚さは約100〜300μmである。陽極層3及び陰極層4は約30μmの厚さをそれぞれ有する。中間層5は約1〜5μmの平均厚さを有する。中間層5の厚さはミクロン範囲で大きく変化しており、これによって陰極層4に対する境界面45は電解質層2に対する境界面25より実質的に大きくなる。
【0013】
陽極3のパウダ混合物は酸化物NiO及びCeO2と、A23タイプの酸化物とを有し、Aは例えばSm(サマリウム)、Y(イットリウム)、Gd(ガドリニウム)及びPr(プラセオジウム)のうちの少なくともいずれか1つである。更に、陽極パウダ混合物の焼結温度を低減すべく、0.5〜5モル%のCoO、FeO及びMnOのうちの少なくともいずれか1つが陽極パウダ混合物に加えられている。陽極パウダ混合物の焼結温度は前記の物質によって少なくとも100°K低下させ得る。焼結温度が低下することにより、電解質内の結晶成長は減少する。この結果、電解質層の初期強度が十分維持され、従来のPENより脆性の低い電気化学的に活性なエレメントが実現される。
【0014】
成分NiOは陽極パウダ混合物の60〜80重量%を占め、同成分NiOの一部はRuO2と置換可能である。RuO2はメタンの改質(燃料ガス中にH2Oを含まない状態でのCO及びH2へのCH4の変換)を陽極3によって実施する場合に陽極パウダ混合物へ加える。
【0015】
23タイプの酸化物は約10〜20モル%で陽極パウダ混合物内に含まれ、陽極パウダ混合物の残りの部分はNiOと、RuO2を含む場合には同RuO2との他にCeO2、CoO、FeO及びMnOのうちの少なくともいずれか1つを含む。
【0016】
陰極4の混合物は(Ln1WW)(G1-ZZ)O3で表される組成を有し、前記のLnはランタニドであり、同ランタニドは例えばY、LaまたはPrであり、このうちPrが好ましく、Eはアルカリ土類金属であり、同アルカリ土類金属は例えばMg、CaまたはSrであり、このうちSrが好ましく、Gは遷移金属であり、同遷移金属は例えばCr、Mn、Fe、CoまたはNiであり、このうちMnが好ましく、JはGとは異なる第2の遷移金属であり、好ましくはCoであり、Wは0.1より大きく、かつ0.5より小さく、好ましくは0.4であり、Zは0.01より大きく、かつ0.5より小さく、好ましくは0.02である。
【0017】
陰極パウダ混合物のうちの10〜30重量%を部分的または完全に安定化されたZrO2と置換可能である。陰極パウダ混合物に含まれるPr、Sr、Mn及びCoなどの金属は有機物の塩、特に、アセテートの塩としてパウダ混合物へ加え得る。有機物の同時除去をともなって行われる金属の金属酸化物への変換は燃料電池を動作させた際、即ち、動作温度への加熱の際に大気酸素の作用下において実施される。陰極反応を触媒作用によって加速する手段として、貴金属の塩、特にパラジウム・アセテートを陰極パウダ混合物へ加え得る。
【0018】
中間層は大半がセラミック材料から形成され、同セラミック材料はCeOと、陽極パウダ混合物に含まれていたのと同じA23タイプの酸化物とを含む。焼結温度を低下させるべく陽極パウダ混合物へ含める物質と同じ物質、即ち、CoO、FeO及びMnOのうちの少なくともいずれか1つをセラミック材料へ加え、これによって、Ce1-x-y x y 2+/-k の化学式を有する組成物が存在し、AはY、Pr、Sm及びGdのうちの少なくともいずれか1つであり、DはFe、Co及びMnのうちの少なくともいずれか1つであり、xは0.1より大きく、かつ0.4より小さく、yは0.005より大きく、かつ0.05より小さく、kは0.1のオーダーの小さな数である。
【0019】
更に、前記の複数の組成のうちの1つを有するPENは平坦な形状に代えて管状などの湾曲した形状を有し得る。
【0020】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、高温燃料電池のための電気化学的に活性なエレメントの脆性を低くするという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池バッテリの一部を示す部分縦断面図である。
【図2】本発明の電気化学的に活性なエレメントの一部を示す部分拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1…電気化学的に活性なエレメント、2…電解質層、3…陽極層、4…陰極層、5…中間層、10…燃料電池バッテリ。

Claims (14)

  1. 層状をなし、かつ陽極層(3)と、陰極層(4)と、前記陽極層(3)及び陰極層(4)の間に配置された電解質層(2)とを有する高温燃料電池のための電気化学的に活性なエレメント(1)であって、
    前記電解質はイットリウムYによって安定化された酸化ジルコニウムZrO
    のセラミック材料であり、
    前記陽極はパウダ混合物を電解質層上へ焼結することによって形成されていることと、
    前記陽極パウダ混合物は酸化物NiO及びCeOを含み、かつAタイプ
    の酸化物を含み、前記AのAはSm、Y、Gd及びPrのうちの少なくともいずれか1つであること
    を含むエレメント(1)において、
    前記陽極パウダ混合物の焼結温度を低下させるべく、CoO、FeO及びMnOのうちの少なくともいずれか1つを0.5〜5モル%の割合で前記陽極パウダ混合物へ加えたエレメント。
  2. タイプの酸化物は陽極パウダ混合物内に最大で20モル%含まれ、前記陽極パウダ混合物の残りは、
    CeOと、
    CoO、FeO及びMnOのうちの少なくともいずれか1つと、
    NiO
    含む請求項に記載のエレメント。
  3. 前記成分NiOは陽極パウダ混合物の60〜80重量%を占め、同成分NiOの一部はRuO と置換されている請求項1または2に記載のエレメント。
  4. 前記電解質は酸化アルミニウムAl を更に含む請求項1乃至3のいずれか一項に記載のエレメント。
  5. 前記陰極(4)はパウダ混合物を焼結することによって形成され、前記陰極パウダ混合物は(Ln)(G1−Z)Oで表される組成を有し、
    前記Lnはランタニドであり
    前記Eはアルカリ土類金属であり
    前記Gは遷移金属であり
    前記Jは前記Gとは異なる第2の遷移金属であり
    前記Wは0.1より大きく、かつ0.5より小さく
    前記Zは0.01より大きく、かつ0.5より小さいこと
    を含む請求項1乃至のいずれか一項に記載のエレメント。
  6. 前記ランタニドLnはY、LaまたはPrであり、前記アルカリ土類金属EはMg、CaまたはSrであり、前記遷移金属GはCr、Mn、Fe、CoまたはNiである請求項5に記載のエレメント。
  7. 前記陰極パウダ混合物の10〜30重量%はZrOによって置換されている請求項5または6に記載のエレメント。
  8. 前記陰極パウダ混合物に含まれる金属は有機物の塩として陰極パウダ混合物へ加えられていることと、前記有機物の同時除去をともなって行われる大気酸素の作用下における前記金属の金属酸化物への変換は燃料電池を動作させた際に実施されることを含む請求項5乃至7のいずれか一項に記載のエレメント。
  9. 前記陰極パウダ混合物に含まれる金属はPr、Sr、Mn及びCoである請求項8に記載のエレメント。
  10. 間層(5)を電解質層(2)及び陰極層(4)の間に配置した請求項5乃至9のいずれか一項に記載のエレメント。
  11. 前記中間層(5)はセラミック材料から形成され、同セラミック材料はCeOと、前記陽極パウダ混合物に含まれるのと同じAタイプの酸化物とを含み、焼結温度を低下させるべく前記陽極パウダ混合物へ含める物質と同じ物質、即ち、CoO、FeO及びMnOのうちの少なくともいずれか1つを前記セラミック材料へ加え、これによって、Ce1−x−y2+/−kの化学式を有する組成物が存在し、前記AはY、Pr、Sm及びGdのうちの少なくともいずれか1つの元素であり、前記DはFe、Co及びMnのうちの少なくともいずれか1つの元素であり、前記xは0.1より大きく、かつ0.4より小さく、前記yは0.005より大きく、かつ0.05より小さく、前記kは0.1のオーダーの小さな数である請求項10に記載のエレメント。
  12. 前記中間層(5)は1〜5μmの平均厚さを有し、前記厚さはミクロン範囲で大きく変化し、これによって陰極層(4)の境界面は電解質層の境界面より実質的に大きい請求項11に記載のエレメント。
  13. 平坦な形状を有し、前記電解質層(2)の厚さは100〜300μmであり、前記陽極層(3)及び陰極層(4)はそれぞれ30μmの厚さを有する請求項1乃至12のいずれか一項に記載のエレメント。
  14. 請求項13に記載の電気化学的に活性な複数のエレメント(1)を有する燃料電池バッテリ(10)であって、前記電気化学的に活性な複数のエレメント(1)平坦な複数のガス・空気供給エレメント(6)とともに積層され、電気化学的に活性な各エレメント(1)及び各ガス・空気供給エレメント(6)は分離可能であり、かつ、互いに接触している燃料電池バッテリ(10)。
JP1998217557A 1997-09-11 1998-07-31 高温燃料電池のための電気化学的に活性なエレメント Expired - Fee Related JP4371385B6 (ja)

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