JP4370681B2 - 自動車のアクセルペダル装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のアクセルペダルアームの回動に適宜の制動を与えるダンパを具備したアクセルペダル装置及びこのアクセルペダル装置に用いて好適なダンパに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
自動車の低燃費化、二酸化炭素低減のために自動車エンジンの燃料噴射の木目細かな制御が必要とされ、これに伴ってアクセルペダルの踏み込みによるスロットルバルブ開度調整を電子的に行うことが実用化されている。
【0003】
エンジンの燃料噴射を電子制御で行う自動車では、アクセルペダルアームとスロットルバルブとの間に配されるアクセルワイヤが通常省かれるが、このアクセルワイヤレスの自動車では、アクセルワイヤ付きの自動車と比較して、ペダル踏み力に対する反力が異なる上に、ペダル踏み込み量とペダル踏み込み力との関係におけるヒステリシス特性が実質的に狭いループ、換言すればペダル踏み込み量に対するペダル踏み込み力特性が直線的になるために、アクセルワイヤ付きの自動車に乗り慣れた一般の運転者がアクセルワイヤレスの自動車を運転すると、アクセルを踏み込み過ぎて、燃料を今まで以上に消費してしまったり、一定のペダル踏み込み量でのアクセルペダルアームの回動位置を維持することが困難となる虞がある。
【0004】
ペダル踏み力に対して大きな反力を得るために、アクセルペダルアームを初期回動位置に復帰させるリターンスプリングのばね力を単に大きくすると、定速走行時にリターンスプリングからの大きな反力によりペダル踏み足に早期の疲労を生じさせる虞がある。
【0005】
そこで、一端をコイルばねを介して終端させると共に、固定された螺旋管内を挿通させたダミーケーブルの他端にアクセルペダルアームを連結して、当該ダミーケーブルにより従来のアクセルワイヤ付きのものと同様なペダル踏み込み量とペダル踏み力との関係におけるヒステリシス特性を有する反力が得られるようにすることが提案されているが、このダミーケーブルを用いる解決策は、ダミーケーブルを設置するための比較的大きなスペースを必要とするために、トラックやRV車のようにスペースに十分余裕のある大型車種の自動車にしか採用できず、加えて、ダミーケーブルによる反力調整は比較的困難であって、コスト高となる虞がある上に、ヒステリシス特性を得るために、金属製のダミーケーブルを管の樹脂被覆内面に摺動させて、金属製のダミーケーブルと管の樹脂被覆内面との間に摺動抵抗を生じさせているが、この摺動による摩耗で長期の使用において大きな特性変化が生じる虞がある。
【0006】
最近では、アクセルペダルアームの回動に従って漸次増大する摩擦抵抗力を軸部材を介して当該アクセルペダルアームに付与するダンパ付きのペダル装置が提案されている。
【0007】
ところで、スロットルバルブ開度調整を電子的に行う場合には、アクセルペダルアームの踏み込み量を検出する検出器を必要とするのであるが、この検出器をペダル装置のダンパとは別体にしてアクセルペダルアームに取り付けるようにすると、上記の提案のペダル装置を用いても、検出器の取り付け空間のためにそれ程にはスペースの削減効果が得られない上に、ダンパの取り付け作業に加えて検出器の取り付け作業が伴うために、大幅なコスト削減を図ることが困難であり、更に、ダンパと検出器との相互の動作位置の調整も必要となる場合もあり、作業工数の削減が期待できない。
【0008】
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ペダル踏み込み量に応じて、そのペダル踏み込み量でのアクセルペダルアームの回動位置を一定に維持できるペダル踏み込み力の範囲を大きくでき、しかも、コンパクトに設置できて大幅なスペースの削減を期待できる上に、場合により、調整作業を省き得る自動車のアクセルペダル装置及びこれに好適なダンパを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の態様の自動車のアクセルペダル装置は、支持フレームと、この支持フレームに回転自在に支持された軸部材と、この軸部材に取り付けられたアクセルペダルアームと、このアクセルペダルアームを初期回動位置に回動付勢するコイルばねと、アクセルペダルアームの初期回動位置からの回動に従って漸次増大する摩擦抵抗力をアクセルペダルアームに付与するダンパと、アクセルペダルアームの回動角を検出する検出手段とを具備しており、ここで、ダンパは、支持フレームに取り付けられたハウジングを有しており、検出手段は、ハウジングに内臓されている。
【0010】
第一の態様のアクセルペダル装置によれば、アクセルペダルアームの初期回動位置からの回動に従って漸次増大する摩擦抵抗力をアクセルペダルアームに付与するダンパを具備しているために、ペダル踏み込み量に応じて、そのペダル踏み込み量でのアクセルペダルアームの回動位置を一定に維持できるペダル踏み込み力の範囲を大きくでき、しかも、アクセルペダルアームの回動角を検出する検出手段がハウジングに内臓されているために、コンパクトに設置できて大幅なスペースの削減を期待できる上に、ダンパと検出手段との相互の動作位置の調整作業を省き得る。
【0011】
本発明の第二の態様の自動車のアクセルペダル装置では、第一の態様のアクセルペダル装置において、軸部材は、ハウジング内に伸張して、ダンパの回転自在軸を兼ねており、検出手段は、アクセルペダルアームの回動角として軸部材の回転角を検出するようになっている。
【0012】
第二の態様のアクセルペダル装置によれば、検出手段が、ダンパの回転自在軸を兼ねた軸部材を介してアクセルペダルアームの回動角を検出するようになっているために、アクセルペダルアームの回動角を、バックラッシュ等に影響されることなしに、そのまま検出できる。
【0013】
なお、第二の態様のアクセルペダル装置においては、軸部材が回転自在軸を兼ねることになるので部品点数を削減でき、この観点からも好ましい。
【0014】
本発明の第三の態様の自動車のアクセルペダル装置では、第一の態様のアクセルペダル装置において、ダンパは、軸部材の軸心と平行な軸心を有して、ハウジング内に伸張した回転自在軸を具備しており、アクセルペダルアームと回転自在軸との間には、当該アクセルペダルアームの少なくとも初期回動位置からの回動を回転自在軸に伝達する伝達機構が配されており、検出手段は、アクセルペダルアームの回動角として回転自在軸の回転角を検出するようになっている。
【0015】
第三の態様のアクセルペダル装置によれば、アクセルペダルアームと回転自在軸との間に伝達機構が配されて、検出手段は、アクセルペダルアームの回動角を伝達機構及び回転自在軸を介して検出するようになっているために、伝達機構における伝達比を適宜設定することにより、アクセルペダルアームの回動角をより細かに又は粗く検出でき、検出分解能を高く又は低くできると共に、アクセルペダルアームに付与される摩擦抵抗力を大きく又は小さくでき、摩擦抵抗力の増大率を大きく又は小さくできる。
【0016】
本発明の第四の態様の自動車のアクセルペダル装置では、第三の態様のアクセルペダル装置において、伝達機構は、アクセルペダルアームの初期回動位置からの回動に加えて、アクセルペダルアームの初期回動位置への回動を回転自在軸に伝達するようになっている。
【0017】
第四の態様のアクセルペダル装置によれば、回転自在軸には伝達機構によりアクセルペダルアームの初期回動位置への回動も伝達されるようになっているために、アクセルペダルアームの初期回動位置への回動にしたがって確実に回転自在軸が初期回転位置に回転され、而して、検出手段は、アクセルペダルアームの初期回動角を検出するように復帰される結果、アクセルペダルアームが初期回動位置に復帰されてもそれを検出しないというような不都合な事態を回避できる。
【0018】
本発明において伝達機構としては、歯車等を用いたものであってもよいが、好ましい例として、第五の態様の自動車のアクセルペダル装置のように、一端部が回転自在軸に固着されたリンク部材と、リンク部材の他端部に設けられて、アクセルペダルアームに移動自在に係合する係合部材とを具備したもの又は第六の態様の自動車のアクセルペダル装置のように、回転自在軸に固着された一端部を有すると共に二股状他端部を有したリンク部材と、リンク部材の二股状他端部によって形成された空間に配されて、当該二股状他端部に移動自在に係合すると共にアクセルペダルアームに固着された係合部材とを具備しているものを挙げることができる。第六の態様における伝達機構によれば、アクセルペダルアームの初期回動位置への回動を回転自在軸に伝達できるために、簡単な構成により第四の態様のアクセルペダル装置と同様の効果を奏し得る。
【0019】
本発明において検出手段は、第七の態様のアクセルペダル装置のように、好ましくは、光学的、磁気的又は電気抵抗的な検出器からなっているが、本発明は、これに限定されない。なお、電気抵抗的な検出器は、いわゆるポテンショメータタイプのものであって、回転自在軸の回転と共に回転する接触子と、この接触子に接触する電気抵抗体とを具備して、接触子が電気抵抗体に接触する位置での電気抵抗に基づいて、回転自在軸の回転角を電気的に検出するようになっている。
【0020】
本発明の第八の態様の自動車のアクセルペダル装置では、第一から第七の態様のいずれかのアクセルペダル装置において、コイルばねは、その一端部がアクセルペダルアームに、その他端部が支持フレームに夫々係止されて、ハウジングを取り囲んで巻かれている。
【0021】
第八の態様のアクセルペダル装置によれば、アクセルペダルアームを初期回動位置に回動付勢するコイルばねがダンパのハウジングを取り囲んで巻かれているために、これらコイルばね及びハウジングとの組み合わせ体の軸心方向の幅を短くでき、而して、小さな取付空間でもって車体に取り付けることができる。
【0022】
本発明において支持フレームは、車体に一体に形成されたものであってもよいが、これに代えて車体とは別体であってもよく、好ましくは第九の態様の自動車のアクセルペダル装置のように、ハウジングと支持フレームとの組み合わせ体を合成樹脂等から一体形成した一体成型品から構成してもよく、斯かる一体成型品からなる組み合わせ体を用いることにより、製作費を削減できて、しかも、堅牢なものとし得る。
【0023】
本発明において支持フレームは、好ましい例では、第十又は第十一の態様の自動車のアクセルペダル装置のように、少なくとも一対の側板部と、この一対の側板部を橋絡して、当該側板部に一体形成された底板部とを具備しており、ここで、ハウジングを、第十の態様のアクセルペダル装置のように、一方の側板部の外面に設けてもよく、第十一の態様のアクセルペダル装置のように、一対の側板部を橋絡するように設けてもよい。
【0024】
第十の態様のアクセルペダル装置によれば、軸部材を両持ち支持できるために、軸部材をしっかりと回転自在に支持でき、第十一の態様のアクセルペダル装置によれば、ハウジングを両持ち支持できるために、ハウジングをしっかりと支持でき、しかも、軸心方向の幅を短くできて更にコンパクトにできる。
【0025】
本発明の第十二の態様の自動車のアクセルペダル装置では、第一から第十一の態様のアクセルペダル装置において、ダンパは、軸心方向に移動自在であって軸心周りの方向では不動に配された可動体と、この可動体に対面して軸心周りで回転自在に配されていると共に、アクセルペダルアームの回動により回転される回転体と、可動体を回転体に向かって弾性的に付勢するばね手段と、回転体の回転においてばね手段の弾性力に抗して可動体を回転体から軸心方向に離反させて、ばね手段のばね力を増大させることにより、漸次増大する摩擦抵抗力を発生させる摩擦抵抗力発生手段とを具備しており、可動体、回転体、ばね手段及び摩擦抵抗力発生手段はハウジング内に配されている。
【0026】
第十二の態様のアクセルペダル装置において、ばね手段としては、ゴム又は板ばねを利用したもの等のいずれでもよく、好ましくは、少なくとも一個のコイルばねを具備して構成することにより、耐久性に優れ且つ構造の簡単なものとし得、また、同心に配された少なくとも二個のコイルばねを具備して構成してもよく、この場合、弾性係数が相互に異なった少なくとも二個のコイルばねで構成すると、一方のコイルばねを微調整用に用いることができ、抵抗力の設計、調整を簡単になし得、この観点からは極めて好ましい。
【0027】
本発明の第十三の態様の自動車のアクセルペダル装置では、上記の第十二の態様のアクセルペダル装置において、摩擦抵抗力発生手段は、可動体に対面する回転体の一方の面に、軸心方向であって可動体の一方の面に向かって突出して一体的に形成された突起と、回転体に対面する可動体の一方の面に、軸心方向であって回転体の一方の面に向かって突出して一体的に形成された突起とを具備しており、両突起同士は、面接触するようになっている。
【0028】
第十三の態様のアクセルペダル装置では、摩擦抵抗力発生手段を、可動体と回転体との間に配されて、可動体と回転体との夫々に一体形成された突起でもって構成するために、極めてコンパクトなものとすることができ、小さなスペースを有効に利用して設置でき、しかも、両突起同士を面接触させるために、その接触面における摩擦係数を適宜設定することにより概略アクセルペダルアームの回動に付与できる抵抗力を決定し得、ペダル踏み込み量とペダル踏み力との関係におけるヒステリシス特性をもった反力調整を極めて簡単に行うことができる。
【0029】
本発明の第十四の態様の自動車のアクセルペダル装置では、上記の第十二又は第十三の態様のアクセルペダル装置において、摩擦抵抗力発生手段は、可動体に対面する回転体の一方の面に形成された傾斜面と、回転体に対面する可動体の一方の面に形成されて前記傾斜面に面接触する傾斜面とを具備している。
【0030】
第十四の態様のアクセルペダル装置によれば、回転体の一方の面に形成された傾斜面と、可動体の一方の面に形成された傾斜面とにおける摩擦係数を適宜設定することにより概略アクセルペダルアームの回動に付与できる抵抗力を決定し得、ペダル踏み込み量とペダル踏み力との関係におけるヒステリシス特性をもった反力調整を極めて簡単に行うことができる。
【0031】
本発明の第十五の態様の自動車のアクセルペダル装置では、第十二から第十四のいずれかの態様のアクセルペダル装置において、摩擦抵抗力発生手段は、回転体の他方の面に面接触する固定面を具備している。
【0032】
第十五の態様のアクセルペダル装置では、回転体の他方の面と固定面とにおける摩擦係数を適宜設定することにより概略アクセルペダルアームの回動に付与できる抵抗力を決定し得るため、第十四の態様のアクセルペダル装置と同様に、ヒステリシス特性をもった反力調整を極めて簡単に行うことができる。
【0033】
なお、第十五の態様のアクセルペダル装置において、互いに面接触する回転体の他方の面と固定面との夫々を、第十四の態様のアクセルペダル装置と同様に、傾斜面で形成してもよく、また、固定面を軸心方向に関して位置決め調整自在にしてもよく、このように固定面を軸心方向に関して位置決め調整自在にすると、ばね手段によって発生される初期弾性力、換言すれば初期抵抗力を任意に調整、設定でき、最適な初期抵抗力を得ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
次に本発明及びその実施の形態を、図に示す好ましい例を参照して説明する。なお、本発明はこれら例に何等限定されないのである。
【0035】
図1から図9において、本例の自動車のアクセルペダル装置1は、一対の側板部2及び3並びに側板部2及び3を橋絡して、当該側板部2及び3に一体形成された底板部4を有した支持フレーム5と、支持フレーム5の側板部2及び3に軸心6を中心としてR方向に回転自在に支持されており、後述のダンパ10の回転自在軸を兼ねる軸部材7と、軸部材7に取り付けられたアクセルペダルアーム8と、アクセルペダルアーム8を初期回動位置に回動付勢するコイルばね9と、軸部材7を介するアクセルペダルアーム8の初期回動位置からの回動に従って漸次増大する摩擦抵抗力を軸部材7を介してアクセルペダルアーム8に付与するダンパ10と、アクセルペダルアーム8の初期回動位置への復帰においてアクセルペダルアーム8のそれ以上の回動を禁止するストッパ11と、アクセルペダルアームの回動角を検出する検出手段12とを具備している。
【0036】
支持フレーム5は、車体にリベット又はボルト13等によりその底板部4で固定されるようになっており、軸部材7を側板部2及び3で回転自在に支持している。
【0037】
アクセルペダルアーム8は、一端部にアクセルペダル14を有しており、軸部材7に固着されて、当該軸部材7を介して支持フレーム5に軸心6を中心としてR方向に回動自在に支持されている。
【0038】
コイルばね9は、捩りコイルばねからなり、その一端部15がアクセルペダルアーム8に、その他端部16が支持フレーム5の側板部2に夫々係止されていると共に、図2においてアクセルペダルアーム8をR方向において時計回りの方向に常時弾性的に付勢している。なお、コイルばね9の一端部15側は、支持フレーム5の側板部3の孔22を通って伸長しており、孔22は、コイルばね9の一端部15側がアクセルペダルアーム8のR方向の回動に連れて回動できるように、側板部3に円孔状に形成されている。
【0039】
ダンパ10は、環状の一端部17に鍔部18を一体的に有すると共に他端部19に底部20を一体的に有する有底円筒状のハウジング21と、ハウジング21内まで伸張し、回転自在軸として用いられている軸部材7と、軸部材7と同心に配されたハウジング21内に、当該ハウジング21に対して軸心6方向に移動自在であって軸心6周りの方向、すなわちR方向では不動に配された円環板状の可動体23と、一端部24がハウジング21の底部20に、他端部25が可動体23に夫々当接して、ハウジング21内において可動体23と底部20との間に配されたばね手段としてのコイルばね、特に好ましくは圧縮コイルばね26と、ハウジング21内に、可動ばね受けとしての可動体23に対面して且つハウジング21に対してR方向に回転自在に配されていると共に、軸部材7の回転により回転される回転体28と、ハウジング21内に配されており、回転体28のR方向の回転においてコイルばね26の弾性力に抗して可動体23を回転体28から軸心6方向に離反させてハウジング21の底部20に接近させて、コイルばね26のばね反力を増大させることにより、漸次増大する摩擦抵抗力を発生させる摩擦抵抗力発生手段29と、ハウジング21の一端部17に締め付け、固着された環状の蓋部材34とを具備している。
【0040】
本例のハウジング21は、円筒部31と、円筒部31の一端部17に一体的に形成された鍔部18と、円筒部31の他端部19に一体的に形成された底部20とを具備している。
【0041】
円筒部31は、その内周面32に、ねじ部33に加えて、軸心6方向に伸びて形成された少なくとも一つ、本例では6個の溝41(1個のみ図示)を具備しており、溝41は、R方向において等角度間隔で配されている。
【0042】
外径が略楕円形の鍔部18は、中央に円筒部31の内部に連通する貫通孔42を、長軸方向の両端部に貫通孔43及び44を夫々有しており、ハウジング21は、貫通孔43及び44を通ったボルト45により鍔部18において側板部2の外面46に固定支持されて設けられている。
【0043】
蓋部材34は、その外周面にねじ部50を、中央に軸部材7が余裕をもって通る貫通孔51を夫々有しており、ねじ部50がねじ部33に螺合されて、円筒部31の一端部17に締め付け、固着されている。
【0044】
可動体23は、図4、図5及び図6に特に詳しく示すように、中央に貫通孔55を有した円環板状の本体56と、本体56の外周面57に一体的に形成された少なくとも一個、本例では6個の突起58と、底部20に面した面59に形成された環状の凹所60とを具備しており、各突起58は、R方向において等角度間隔に配されており、各溝41に軸心6方向に可動に配されて、これにより可動体23は、軸心6方向に移動自在であってR方向では不動にされており、凹所60においてコイルばね26の他端部25が本体56に着座している。
【0045】
コイルばね26は、円筒部31内に円筒部31と同心に且つ可動体23を底部20から軸心6方向において離反させるように、弾性的に縮められて配されている。
【0046】
回転体28は、特に図7、図8及び図9に詳細に示すように、円筒部65と、円筒部65の外周面66の一端部側に一体的に形成された環状板部67とを具備しており、円筒部65は、貫通孔55を通って且つ当該貫通孔55を規定する本体56の内周面68と軸心6方向及びR方向に相対的に摺動自在に接触して伸びており、円筒部65には、その中央円孔69において、互いに対面する平坦面70及び71が形成されており、平坦面70及び71により規定された中央円孔69に軸部材7の二面取りされた部位が嵌入されて、これにより、アクセルペダルアーム8のR方向の回動で軸部材7が同方向に回転されると、斯かる軸部材7のR方向の回転で回転体28は同じく同方向に回転されるようになっている。
【0047】
なお、貫通孔55を貫通するように円筒部65を長く形成すると、回転体28の軸心6方向の移動及びR方向の回転を本体56の内周面68により案内できるために好ましいが、これに代えて、貫通孔55まで伸びることなしに円筒部65を短く形成し又は省略し、回転体28の軸心6方向の移動及びR方向の回転を円筒部31の内周面32により案内させるようにしてもよい。
【0048】
摩擦抵抗力発生手段29は、可動体23の本体56の環状の面81に対面する回転体28の環状板部67の環状の面82の外周側に、軸心6方向であって可動体23の面81に向かって突出し且つ傾斜面83を有して一体的に形成された少なくとも一個、本例では3個の突起84と、回転体28の環状板部67の面82に対面する可動体23の本体56の面81の外周側に、軸心6方向であって回転体28の面82に向かって突出し且つ傾斜面83に面接触する傾斜面85を有して一体的に形成された少なくとも一個、本例では3個の突起86と、回転体28の環状板部67の環状の面87と、当該回転可能な面87に面接触するように、固定面88とを具備している。
【0049】
3個の突起84は、面82においてR方向に等角度間隔に配されて、環状板部67に一体的に形成されており、同じく突起86は、面81においてR方向に等角度間隔に配されて、本体56に一体的に形成されており、傾斜面83及び85は、互いに面接触するように相補的に且つ好ましくは軸心6に関して約45°の傾きで傾斜して形成されている。
【0050】
面81には、夫々の突起84の軸心6方向の先端が落ち込む凹所91と、凹所91を規定する段部92が突起86に連接して形成されており、面82にも、夫々の突起86の軸心6方向の先端が落ち込む凹所93と、凹所93を規定する段部94とが突起84に連接して形成されており、段部92及び段部94により傾斜面83と傾斜面85との初期面接触位置が規定されている(図5及び図9においては、突起84及び86等は省略されている)。
【0051】
固定面88は、円筒部31の内周面32に形成されたねじ部33に螺合して、円筒部31の一端部17に固着された蓋部材34の一方の面からなる。なお、固定面88を構成する蓋部材34を省いて摩擦抵抗力発生手段29を構成してもよく、この場合には、回転体28が軸心6方向であって可動体23から離反する方向には移動しないように当該回転体28を軸部材7に固着する。
【0052】
ストッパ11は、底板部4に一体形成された支持部101と、支持部101にナット102を介して取り付けられた受け部材103とを具備しており、受け部材103にアクセルペダルアーム8の他端部104が当接することにより、アクセルペダルアーム8の初期回動位置への復帰において当該アクセルペダルアーム8のそれ以上の回動を禁止するようになっている。
【0053】
本例の検出手段12は、ハウジング21に内蔵されたポテンショメータタイプの検出器からなり、底部20の中央の凹所105に固着されて電気抵抗体が形成された固定板106と、一端部が固定板106の電気抵抗体に摺動自在に接触すると共に、他端部が軸部材7に固着された接触子107とを具備しており、軸部材7のR方向の回転を電気的に検出して、而して、アクセルペダルアーム8の回動角を検出し、この電気的検出信号を図示しない自動車エンジンの燃料噴射制御装置に出力するようになっている。燃料噴射制御装置は、検出手段21からの電気的検出信号に基づいてスロットルバルブ開度調整を電子的に行うようになっている。
【0054】
以上のアクセルペダル装置1を具備した自動車では、アクセルペダル14の踏み込みで、アクセルペダルアーム8が、コイルばね9の弾性力に抗して図2においてR方向において反時計回りの方向に回動されると、アクセルペダルアーム8の回動角を検出する検出手段12からの電気的検出信号に基づいて燃料噴射制御装置によりエンジンに対する燃料噴射が促進されて加速され、逆に、アクセルペダル14の踏み込み解除で、アクセルペダルアーム8が、コイルばね9の弾性力により図2におけるR方向において時計回りの方向に回動されると、検出手段12からの電気的検出信号に基づいて燃料噴射制御装置によりエンジンに対する燃料噴射が減少されて減速される。
【0055】
アクセルペダル装置1では、ペダル踏み込みによるアクセルペダルアーム8の初期回動位置からの回動で、軸部材7を介して回転体28がR方向に回転されると、突起84もR方向に回転されて、突起84のR方向の回転により、傾斜面85で傾斜面83に面接触した突起86を一体的に有した可動体23は、図10に示すように、軸心6方向においてコイルばね26の弾性力に抗して底部20に向かって移動され、逆に、ペダル踏み込みが解除されると、コイルばね9の弾性力によりアクセルペダルアーム8は、元の位置に復帰され、同じく、可動体23は、図1に示すように、元の位置に復帰される。
【0056】
そしてアクセルペダル装置1では、ペダル踏み込みでは、コイルばね26の漸次増大する弾性力により互いに押し付けられた傾斜面83と傾斜面85とにおける摩擦抵抗並びに面87と固定面88とにおける摩擦抵抗により、アクセルペダルアーム8のペダル踏み込みに基づく回動に適宜の漸次増大する抵抗力(反力)がアクセルペダルアーム8に付与され、而して、アクセルペダル14を踏み込み過ぎて、燃料を必要以上に消費するような事態をなくし得、また、ペダル踏み込み解除では、傾斜面83と傾斜面85とにおける摩擦抵抗並びに面87と固定面88とにおける摩擦抵抗は極めて小さくなり、アクセルペダルアーム8は、コイルばね9の弾性力により小さな抵抗力をもって早期に初期位置に回動復帰されることになり、しかも、ペダル踏み込み後、その位置でペダル踏み込みを維持する場合には、ペダル踏み込み力を多少減少させても、傾斜面83と傾斜面85とにおける摩擦抵抗並びに面87と固定面88とにおける摩擦抵抗に基づくペダル踏み込み量とペダル踏み力との関係におけるヒステリシス特性により、そのペダル踏み込み量でのアクセルペダルアーム8の回動位置を維持できるために、ペダル踏み足に早期の疲労を生じさせる等の不都合を解消できる。すなわちアクセルペダル装置1では、ペダル踏み込み量に応じてそのペダル踏み込み量でのアクセルペダルアーム8の回動位置を一定に維持できるペダル踏み込み力の範囲を大きくできる結果、低速から高速までの各速度での定速走行時に当該速度に応じてペダル踏み込み量を容易に一定に維持でき、ペダル踏み足に早期の疲労を生じさせる等の不都合を解消できる。またアクセルペダル装置1では、アクセルペダルアーム8の回動角を検出する検出手段12がハウジング21に内装されているために、コンパクトに設置できて大幅なスペースの削減を期待できる上に、ダンパ10と検出手段12との相互の動作位置の調整作業を省き得る。
【0057】
更に本アクセルペダル装置1によれば、傾斜面83と傾斜面85とにおける摩擦抵抗並びに面87と固定面88とにおける摩擦抵抗により概略アクセルペダルアーム8の回動に付与できる抵抗力を決定し得るため、ヒステリシス特性をもった反力調整を極めて簡単に行うことができ、加えて、夫々の値を適宜設定することにより、極めてコンパクトなものとすることができ、小さなスペースを有効に利用して設置できる。
【0058】
その上、アクセルペダル装置1によれば、コイルばね26からはアクセルペダルアーム8を初期位置に復帰させる復帰力を殆ど生じさせないため、定速走行時にはアクセルペダルアーム8に反力を実質的に発生させず、したがって、ペダル踏み足に早期の疲労を生じさせないという更なる利点がある。
【0059】
またアクセルペダル装置1によれば、コイルばね26は、相互に相対回転しない可動体23と底部20との間に配されているために、回転体28の回転においても捩られることがなく、而して、コイルばね26の捩じれによる作動不良等の不都合が生じることがない。
【0060】
更にアクセルペダル装置1によれば、検出手段12が、ダンパ10の回転自在軸を兼ねた軸部材7を介してアクセルペダルアーム8の回動角を検出するようになっているために、アクセルペダルアーム8の回動角を、バックラッシュ等に影響されることなしに、そのまま検出できると共に、軸部材7が回転自在軸を兼ねることになるので部品点数を削減でき、加えて軸部材7を側板部2及び3で両持ち支持しているために、軸部材7をしっかりと回転自在に支持できる上に、回転体28の他方の面87と固定面88とにおける摩擦係数を適宜設定することによっても、アクセルペダルアーム8の回動に付与できる抵抗力を決定し得るため、ヒステリシス特性をもった反力調整を極めて簡単に行うことができる。
【0061】
なお、蓋部材34の円筒部31への軸心6方向の固定位置を調節することにより、コイルばね26によって発生される初期弾性力、換言すれば初期抵抗力を任意に調整、設定でき、最適な初期抵抗力を得ることができる。
【0062】
ところで上記のアクセルペダル装置1では、鍔部18を有したハウジング21と側板部2及び3を有した支持フレーム5とを別体として形成して、ハウジング21をボルト45により鍔部18において側板部2の外面46に設けたが、これに代えて図11及び図12に示すように、鍔部18を省いて底部20と円筒部31とからなるハウジング21を側板部2の外面46に一体形成し、斯かる一体成型品であるハウジング21と支持フレーム5との組み合わせ体111を用いてアクセルペダル装置1を構成してもよい。合成樹脂等の一体成型品からなる組み合わせ体111を用いることにより、製作費を削減できて、しかも、堅牢なものとし得る。
【0063】
また図1から図9に示すアクセルペダル装置1では、コイルばね9の他端部16を側板部2に係止する一方、アクセルペダルアーム8の回動に連れてコイルばね9の一端部15側を回動できるように孔22を側板部3に形成したが、これに代えて図11及び図12に示すように、他端部16を底板部4に係止する一方、側板部3に凹所112を形成してもよい。
【0064】
上記のアクセルペダル装置1では、側板部2の外面46にハウジング21を設けたが、図13に示すように、一対の側板部2及び3を橋絡するように、これら一対の側板部2及び3に底部20と円筒部31とからなるハウジング21を一体的に形成して、ハウジング21を設けてもよく、斯かる合成樹脂等の一体成型品からなる一対の側板部2及び3とハウジング21との組み合わせ体111を用いることにより、製作費を削減できて、しかも、堅牢なものとし得る上に、ハウジング21を両持ち支持できるために、ハウジング21をしっかりと支持でき、しかも、軸心6方向の幅を短くできて更にコンパクトになる。
【0065】
また上記のアクセルペダル装置1では、ダンパ10とコイルばね9とを軸心6方向に互いに隣接させて並置したが、これに代えて図14又は図15に示すように、一端部15がアクセルペダルアーム8に、他端部16が支持フレーム5に夫々係止されたコイルばね9を、ダンパ10においてハウジング21の円筒部31を取り囲んで巻いて、配置してもよい。図14は、一体成型品からなる図13の組み合わせ体111において、円筒部31を取り囲んで巻いてコイルばね9を配置したアクセルペダル装置1を示し、図15は、図1の鍔部18を有したハウジング21と側板部3を有した支持フレーム5とが別体の組み合わせ体において、円筒部31を取り囲んで巻いてコイルばね9を配置したアクセルペダル装置1を示し、いずれの場合にも、コイルばね9及びハウジング21との組合せ体の軸心6方向の幅を短くでき、而して、小さな取付空間でもってアクセルペダル装置1を車体に取り付けることができる。なお、図15に示すようにフレーム5の側板部2を省いてアクセルペダル装置1を構成してもよい。
【0066】
前述のアクセルペダル装置1では、軸部材7がダンパ10の回転自在軸を兼ねているが、軸部材7の代わりとして、図16及び図17に示すように、軸部材7の軸心6と平行な軸心121を有して、ハウジング21内に伸張した回転自在軸122を具備してダンパ10を構成してもよく、この場合、アクセルペダルアーム8と回転自在軸122との間に、当該アクセルペダルアーム8の初期回動位置からの回動及び初期回動位置への回動、すなわちR方向の両方向の回動を回転自在軸122に伝達する伝達機構123を配し、ハウジング21に内蔵された検出手段12により、アクセルペダルアーム8の回動角として回転自在軸121の回転角を検出するように、アクセルペダル装置1を構成してもよい。
【0067】
図16及び図17に示すアクセルペダル装置1の伝達機構123は、一端部131が回転自在軸122に固着されたリンク部材132と、リンク部材132の二股状他端部133によって形成された空間134に配されて、当該二股状他端部133に移動自在に摺動係合すると共にアクセルペダルアーム8の他端部104に固着された円柱状の係合部材135とを具備している。
【0068】
図16及び図17に示すアクセルペダル装置1では、アクセルペダル14の踏み込みで、アクセルペダルアーム8が初期回動位置からR方向に回動されると、係合部材135を介してリンク部材132が図17において反時計回りの方向に回動され、而して、ダンパ10によりペダル踏み込みに基づく回動に適宜の漸次増大する抵抗力(反力)が伝達機構123を介してアクセルペダルアーム8に付与され、ペダル踏み込み後、ダンパ10のペダル踏み込み量とペダル踏み力との関係におけるヒステリシス特性により、そのペダル踏み込み量でペダル踏み込み力を多少減少させてもアクセルペダルアーム8の回動位置を維持できると共に、伝達機構123及び回転自在軸122を介して検出手段12によりアクセルペダルアーム8の回動角を検出することができる。そして図16及び図17に示すアクセルペダル装置1では、アクセルペダル14の踏み込み解除で、アクセルペダルアーム8がコイルばね9の弾性力により初期回動位置に向かって回動されると、リンク部材132もまた図17において時計回りの方向に強制的に回動される。
【0069】
伝達機構123を具備した図16及び図17に示すアクセルペダル装置1によれば、伝達機構123における回動に関する伝達比を適宜設定することにより、アクセルペダルアーム8の回動角をより細かに又は粗く検出でき、検出分解能を高く又は低くできると共に、アクセルペダルアーム8に付与される摩擦抵抗力を大きく又は小さくでき、摩擦抵抗力の増大率を大きく又は小さくでき、しかも、二股状他端部133付きのリンク部材132を有した伝達機構123によれば、回転自在軸122に、アクセルペダルアーム8の初期回動位置からの回動に加えて、アクセルペダルアーム8の初期回動位置への回動をも伝達できる結果、アクセルペダルアーム8が初期回動位置に復帰されても検出手段12がそれを検出しないというような不都合な事態を回避できる。
【0070】
なお、図16及び図17に示すアクセルペダル装置1では、アクセルペダルアーム8及びダンパ10を側板部3側に設けたが、これに代えて図18及び図19に示すように、アクセルペダルアーム8を側板部2側に、ダンパ10を側板部3側に夫々設けてアクセルペダル装置1を構成してもよく、更には、図16及び図17に示すアクセルペダル装置1では、支持フレーム5に対して別体であって、鍔部18を有したハウジング21を具備したダンパ10を用いたが、図18及び図19に示すように、一体成型品であるハウジング21と支持フレーム5との組み合わせ体111からなるダンパ10を用いてアクセルペダル装置1を構成してもよい。また、図16及び図17に示すアクセルペダル装置1に、組み合わせ体111からなるダンパ10を用い、図18及び図19に示すアクセルペダル装置1に、支持フレーム5に対して別体のハウジング21を具備したダンパ10を用いてもよい。
【0071】
図16及び図17並びに図18及び図19に夫々示すアクセルペダル装置1では、二股状他端部133を有したリンク部材132を用いて伝達機構123を構成したが、これに代えて図20及び図21に示すように、一端部141が回転自在軸122に固着されたリンク部材142と、リンク部材142の他端部143に回転自在に取り付けられて、アクセルペダルアーム8の他端部104に移動自在に転動係合する好ましくはローラからなる係合部材145とを用いて伝達機構123を構成してもよい。図20及び図21に示す伝達機構123でも、その回動に関する伝達比を適宜設定することにより、アクセルペダルアーム8の回動角をより細かに又は粗く検出でき、検出分解能を高く又は低くできると共に、アクセルペダルアーム8に付与される摩擦抵抗力を大きく又は小さくでき、摩擦抵抗力の増大率を大きく又は小さくできる。
【0072】
なお、図20及び図21に示すアクセルペダル装置1の伝達機構123では、アクセルペダルアーム8の初期回動位置への回動に際して、コイルばね9に基づく復帰回動力を回転自在軸122に伝達させることができないが、この場合には、コイルばね26の弾性伸張力に基づく傾斜面83及び85を介する復帰力により、回転自在軸112を初期回転位置に回転復帰させるようにする。したがって、図20及び図21に示すアクセルペダル装置1の場合には、ペダル踏み込み後、所望位置でペダル踏み込みを維持する際及びペダル踏み込み後にアクセルペダル14の踏み力を解除してアクセルペダルアーム8を初期回動位置に回動させる際の特性は、上記のその他のアクセルペダル装置1のそれと異なる。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、ペダル踏み込み量に応じて、そのペダル踏み込み量でのアクセルペダルアームの回動位置を一定に維持できるペダル踏み込み力の範囲を大きくでき、しかも、コンパクトに設置できて大幅なスペースの削減を期待できる上に、場合により、調整作業を省き得る自動車のアクセルペダル装置及びこれに好適なダンパを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態の例の正面一部断面図である。
【図2】図1に示す例の右側面図である。
【図3】図1に示すダンパの右側面図である。
【図4】図1に示すダンパの可動体の左側面図である。
【図5】摩擦抵抗力発生手段の突起、凹所及び段部を省略した図4に示すV−V線矢視断面図である。
【図6】(a)は、図1に示すダンパの可動体の右側面図であり、(b)は、可動体に一体形成された摩擦抵抗力発生手段の突起、凹所及び段部を展開して示す説明図である。
【図7】(a)は、図1に示すダンパの回転体の左側面図であり、(b)は、回転体に一体形成された摩擦抵抗力発生手段の突起、凹所及び段部を展開して示す説明図である。
【図8】図1に示すダンパの回転体の右側面図である。
【図9】摩擦抵抗力発生手段の突起、凹所及び段部を省略した図8に示すIX−IX線矢視断面図である。
【図10】図1に示す例の動作説明図である。
【図11】本発明の好ましい実施の形態の他の例の正面一部断面図である。
【図12】図11に示す例の右側面図である。
【図13】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の正面一部断面図である。
【図14】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の正面図である。
【図15】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の正面図である。
【図16】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の正面一部断面図である。
【図17】図16に示す例の左側面一部断面図である。
【図18】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の正面一部断面図である。
【図19】図18に示す例の左側面一部断面図である。
【図20】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の正面一部断面図である。
【図21】図20に示す例の左側面一部断面図である。
【符号の説明】
1 自動車のアクセルペダル装置
2、3 側板部
4 底板部
5 支持フレーム
7 軸部材
8 アクセルペダルアーム
9 コイルばね
10 ダンパ
12 検出手段
21 ハウジング

Claims (12)

  1. 支持フレームと、この支持フレームに回転自在に支持された軸部材と、この軸部材に取り付けられたアクセルペダルアームと、このアクセルペダルアームを初期回動位置に回動付勢するコイルばねと、アクセルペダルアームの初期回動位置からの回動に従って漸次増大する摩擦抵抗力をアクセルペダルアームに付与するダンパと、アクセルペダルアームの回動角を検出する検出手段とを具備しており、ダンパは、支持フレームに取り付けられたハウジングを有しており、検出手段は、ハウジングに内蔵されており、ダンパは、軸心方向に移動自在であって軸心周りの方向では不動に配された可動体と、この可動体に対面して軸心周りで回転自在に配されていると共にアクセルペダルアームの回動により回転される回転体と、可動体を回転体に向かって弾性的に付勢するばね手段と、回転体の回転においてばね手段の弾性力に抗して可動体を回転体から軸心方向に離反させて、ばね手段のばね力を増大させることにより、漸次増大する摩擦抵抗力を発生させる摩擦抵抗力発生手段とを具備しており、摩擦抵抗力発生手段は、可動体に対面する回転体の一方の面に、軸心方向であって可動体の一方の面に向かって突出して一体的に形成された第一の突起と、この第一の突起に可動体に対面して形成された第一の傾斜面と、回転体に対面する可動体の一方の面に、軸心方向であって回転体の一方の面に向かって突出して一体的に形成された第二の突起と、この第二の突起に回転体に対面して形成された第二の傾斜面とを具備しており、第一及び第二の突起同士は、第一及び第二の傾斜面で面接触するようになっており、可動体に対面する回転体の一方の面には、第二の突起の軸心方向の先端が落ち込む第一の凹所と、この第一の凹所を規定する第一の段部とが第一の突起に連接して形成されており、回転体に対面する可動体の一方の面には、第一の突起の軸心方向の先端が落ち込む第二の凹所と、この第二の凹所を規定する第二の段部とが第二の突起に連接して形成されており、第一及び第二の段部により第一の傾斜面と第二の傾斜面との初期面接触位置が規定されている自動車のアクセルペダル装置。
  2. 軸部材は、ハウジング内に伸張して、ダンパの回転自在軸を兼ねており、検出手段は、アクセルペダルアームの回動角として軸部材の回転角を検出するようになっている請求項1に記載の自動車のアクセルペダル装置。
  3. ダンパは、軸部材の軸心と平行な軸心を有して、ハウジング内に伸張した回転自在軸を具備しており、アクセルペダルアームと回転自在軸との間には、当該アクセルペダルアームの少なくとも初期回動位置からの回動を回転自在軸に伝達する伝達機構が配されており、検出手段は、アクセルペダルアームの回動角として回転自在軸の回転角を検出するようになっている請求項1に記載の自動車のアクセルペダル装置。
  4. 伝達機構は、アクセルペダルアームの初期回動位置からの回動に加えて、アクセルペダルアームの初期回動位置への回動を回転自在軸に伝達するようになっている請求項3に記載の自動車のアクセルペダル装置。
  5. 伝達機構は、一端部が回転自在軸に固着されたリンク部材と、リンク部材の他端部に設けられて、アクセルペダルアームに移動自在に係合する係合部材とを具備している請求項3又は4に記載の自動車のアクセルペダル装置。
  6. 伝達機構は、回転自在軸に固着された一端部を有すると共に二股状他端部を有したリンク部材と、リンク部材の二股状他端部によって形成された空間に配されて、当該二股状他端部に移動自在に係合すると共にアクセルペダルアームに固着された係合部材とを具備している請求項3又は4に記載の自動車のアクセルペダル装置。
  7. 検出手段は、光学的、磁気的又は電気抵抗的な検出器からなる請求項1から6のいずれか一項に記載の自動車のアクセルペダル装置。
  8. コイルばねは、その一端部がアクセルペダルアームに、その他端部が支持フレームに夫々係止されて、ハウジングを取り囲んで巻かれている請求項1から7のいずれか一項に記載の自動車のアクセルペダル装置。
  9. ハウジングと支持フレームとの組み合わせ体は、一体形成された一体成型品からなる請求項1から8のいずれか一項に記載の自動車のアクセルペダル装置。
  10. 支持フレームは、少なくとも一対の側板部と、この一対の側板部を橋絡して、当該側板部に一体形成された底板部とを具備しており、ハウジングは、一方の側板部の外面に設けられている請求項1から9のいずれか一項に記載の自動車のアクセルペダル装置。
  11. 支持フレームは、少なくとも一対の側板部と、この一対の側板部を橋絡して、当該側板部に一体形成された底板部とを具備しており、ハウジングは、一対の側板部を橋絡するように設けられている請求項1から9のいずれか一項に記載の自動車のアクセルペダル装置。
    可動体、回転体、ばね手段及び摩擦抵抗力発生手段はハウジング内に配されている
  12. 摩擦抵抗力発生手段は、回転体の他方の面に面接触する固定面を具備している請求項1から11のいずれか一項に記載の自動車のアクセルペダル装置。
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