JP4370118B2 - 微生物の染色剤およびその利用 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は微生物の染色剤に関し、更に詳細には、従来の方法より短時間で細菌・真菌等の微生物を染色することのできる染色剤およびこれを利用する微生物の検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、細菌・真菌等の微生物の検出には、試料に前処理した後、鏡検を行う直接鏡検法や、試料中の微生物を培養した後、検査を行う培養検査法が用いられている。特に医療現場等では簡便さから直接鏡検法がよく用いられている。
【0003】
この直接鏡検法の前処理としては、苛性カリ法、ジメチルスルホキシド(DMSO)添加苛性カリ法およびパーカーインク−苛性カリ法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
このうち苛性カリ法およびジメチルスルホキシド添加苛性カリ法は、菌を染色するものではないため、マラセチア菌の検出が困難であることや、検出する際の顕微鏡下での測定に熟練していなければならないという問題点がある。一方、パーカーインク−苛性カリ法は、菌を染色することができるものの、染色までに数時間から一晩かかるという問題点がある。更に、この方法は染色に使用できるインクの種類が限られていることや、インク自体が単一の成分でないためにインクの処方変更等により菌の染色性に変化を生じることがあるという問題点もある。
【0005】
【非特許文献1】
”Jpn. J. Med. Mycol.”、1995、Vol.36、p.61-86 ;山口英世ら、日本医真菌学会標準化委員会報告
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、従来の直接鏡検法における前処理の問題点を解消し、より短時間で微生物を染色する染色剤やこれを利用した微生物の染色・検出方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、このような事情に鑑み、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、微生物の染色に用いる染色剤としてアルカリ物質と特定の染料を含有するものを用いることにより、微生物を短時間で染色・検出可能なことを見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明はアルカリ物質と、ジアゾ系染料またはキサンテン系染料とを含有することを特徴とする微生物の染色剤を提供するものである。
【0009】
また、本発明は上記染色剤を微生物を含有する試料に添加して微生物を染色し、次いで染色された微生物を検出することを特徴とする微生物の検出方法を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の微生物の染色剤(以下、「本発明染色剤」という)は、アルカリ物質とジアゾ系染料またはキサンテン系染料を含有するものである。
【0011】
本発明染色剤に使用するアルカリ物質としては、無機系アルカリとして水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化バリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、リン酸三カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、アンモニア等、有機系アルカリとしてメチルアミン、エチルアミン、イソプロピルアミン等のアルキルアミン類、メタノールアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン類が挙げられる。これらのアルカリ物質のうち、好ましいものとしては水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムが挙げられ、特に好ましいものとしては水酸化カリウムが挙げられる。また、本発明染色剤におけるアルカリ物質の配合量は10〜40質量%(以下、単に「%」という)、好ましくは15〜30%である。
【0012】
一方、本発明染色剤に使用する染料のうち、ジアゾ系染料としては、シカゴスカイブルー6B、エバンスブルー、ダイレクトブルー15、トリパンブルー、ベンゾプルプリン4B、コンゴーレッド等が好ましく、特にシカゴスカイブルー6Bが好ましい。本発明染色剤におけるジアゾ系染料の配合量は0.01〜2%、好ましくは0.1〜1%である。
【0013】
また、本発明染色剤に使用する染料のうち、キサンテン系染料としては、ローダミンB、ローダミンBベース、ローダミン123ハイドレート、ローダミン6G、ローダミン110、ローダミン575等が好ましく、特にローダミンBが好ましい。本発明染色剤におけるキサンテン系染料の配合量は0.001〜1%、好ましくは0.005〜0.5%である。
【0014】
本発明染色剤には、必要により、上記成分に加えてメタノールおよび/またはジメチルスルホキシドを配合することができる。本発明染色剤におけるメタノールの好ましい配合量は、0〜30%であり、特に0〜20%である。また、ジメチルスルホキシドの好ましい配合量は、0〜20%であり、特に0〜10%である。
【0015】
上記したメタノールおよび/またはジメチルスルホキシドの配合は、細胞に対する染色性を抑制するが、微生物に対する染色性には変化を与えないので、本発明染色剤による微生物の染色をはっきりとさせ、微生物の検出をより容易とする。なお、ジアゾ系染料またはキサンテン系染料のうち、例えば、ローダミンBのようにアルカリ溶液に対する溶解性が低いものは、溶解性を上げるという点でもこれらを配合することが好ましい。
【0016】
本発明染色剤の調製は、上記アルカリ物質を水に溶解してアルカリ溶液を調製し、次いで、これにジアゾ系染料またはキサンテン系染料と、必要によりメタノールおよび/またはジメチルスルホキシドを加え、混合することにより行われる。なお、上記染料のうちアルカリ溶液に対する溶解性が低いものは、予めメタノールまたはジメチルスルホキシドの1種以上に溶解させてから、アルカリ溶液と混合することが好ましい。
【0017】
斯くして得られる本発明染色剤は、例えば白癬菌等の皮膚糸状菌、カンジダ菌、マラセチア菌等の真菌や、グラム陰性菌やグラム陰性菌等の細菌を染色することができるものである
【0018】
以下、本発明染色剤を用いて微生物を検出する方法を説明する。
【0019】
本発明染色剤を用いて微生物を検出するには、まず、これら微生物の存在が疑われる部位から採取した試料に本発明染色剤を作用させ、そのまま20〜30分程度放置し、微生物を染色する。使用する試料としては、採取部位に応じた種々のものが利用できる。例えば、微生物として足や生毛部の白癬菌を検出する場合は、鱗屑、小水疱、小水疱蓋、丘疹の角質部分等が利用され、爪の白癬菌を検出する場合は、爪甲下層や爪甲下角質等が、また、毛瘡や禿瘡のでは、病巣中の容易に抜ける病毛が利用される。また、試料に対する本発明染色剤の添加量は、数滴程度とすればよい。
【0020】
なお、本発明染色剤は熱安定性が高いので、より短時間で微生物を染色するため、本発明染色剤を試料に添加した後に、定温ホットプレート等により60〜80℃で2〜5分程度加温することもできる。
【0021】
次に、本発明染色剤を作用させた試料は、例えば、これをスライドグラス上に取り、次いでカバーグラスを被せた後、このカバーグラスの上からガラス棒などで軽く押し、試料を薄く広げてから顕微鏡等により100〜200倍の倍率で観察して、染色の有無を検出する。
【0022】
そして、染色が認められた場合は、更に400倍程度の倍率で鏡検することにより、試料中の皮膚糸状菌、カンジダ菌、マラセチア菌等の真菌の寄生形態を観察することができ、これによりその存在を検出することができる。一方、試料中の微生物が、グラム陽性菌やグラム陰性菌等の細菌である場合は、1000倍程度の倍率で鏡検し、その存在を検出することができる。
【0023】
本発明染色剤において、ジアゾ系染料を用いた場合の特に好ましい形態のものとしては、アルカリ物質が15〜30%、ジアゾ系染料が0.1〜1%、メタノールが0〜20%、ジメチルスルホキシドを0〜2%含有するものが挙げられる。また、キサンテン系染料を用いた場合の特に好ましい形態のものとしては、アルカリ物質が15〜30%、キサンテン系染料が0.005〜0.5%、メタノールが0%〜30%、ジメチルスルホキシドが5%〜20%含有するものを挙げることができる。
【0024】
以上説明した本発明染色剤を使用することにより、従来の微生物の染色方法に比べて、短時間でより正確に微生物を染色・検出することが可能となる。
【0025】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0026】
実 施 例 1
染色剤(1):
20%の水酸化カリウム溶液にシカゴスカイブルー6B(関東化学株式会社製)を0.5%濃度となるよう加え、混合、溶解して染色剤を調製した。
【0027】
実 施 例 2
真菌感染部位からの菌の染色・検出(1):
表在性真菌症が疑われる部位から、病巣組織(鱗屑)を採取し、検査試料とした。この試料をスライドグラスの上に置き、実施例1の染色剤を滴下し、室温にて20〜30分間放置し、病巣組織を軟化させた。組織が十分に軟化した後、カバーグラスを被せ、カバーグラスの上からガラス棒などで軽く圧し、薄く広げてから光学顕微鏡で観察した。
【0028】
鏡検の結果、100ないし200倍の倍率で微生物の染色(青色)が確認できた。更に倍率を400倍程度にすることにより、皮膚糸状菌や、カンジダ菌、マラセチア菌の寄生形態も観察することができ、その存在が確認できた。倍率400倍での顕微鏡写真を図1に示す。
【0029】
実 施 例 3
真菌感染部位からの菌の染色・検出(2):
室温での放置に代え、定温ホットプレート上、60〜80℃で2〜5分加温する以外は実施例2と同様に染色、鏡検をした。
【0030】
鏡検の結果、100〜200倍の倍率で染色(青色)が確認できた。更に倍率を400倍程度にすることにより、皮膚糸状菌や、カンジダ菌、マラセチア菌の寄生形態も観察することができ、その存在が確認できた。なお、本発明の染色剤は加温することにより、より短時間で染色できることがわかった。
【0031】
実 施 例 4
微生物検出でのメタノールおよびジメチルスルホキシドの影響(1):
シカゴスカイブルー6Bの濃度は0.5%に、KOH濃度は20%に固定した上で、メタノール(MeOH)濃度およびジメチルスルホキシド(DMSO)濃度を種々に変化させた下記の染色剤を調製し、検体細胞の染色の程度および微生物の染色の程度を、下記基準により評価した。また、染色剤の特性を総合的に評価した。この結果を表1に示す。
【0032】
( 染色剤のMeOHおよびDMSO濃度 )
染色剤 A : MeOH 0% / DMSO 0%
染色剤 B : MeOH 10% / DMSO 0%
染色剤 C : MeOH 20% / DMSO 0%
染色剤 D : MeOH 30% / DMSO 0%
染色剤 E : MeOH 40% / DMSO 0%
染色剤 F : MeOH 0% / DMSO 1%
染色剤 G : MeOH 10% / DMSO 1%
染色剤 H : MeOH 20% / DMSO 1%
染色剤 I : MeOH 0% / DMSO 2.5%
染色剤 J : MeOH 10% / DMSO 2.5%
染色剤 K : MeOH 20% / DMSO 2.5%
【0033】
Figure 0004370118
【0034】
Figure 0004370118
【0035】
Figure 0004370118
【0036】
( 結 果 )
【表1】
Figure 0004370118
【0037】
実 施 例 5
染色剤(4):
20%の水酸化ナトリウム溶液にシカゴスカイブルー6Bを0.5%およびメタノールを20%となるように加えて混合、溶解し、染色剤を調製した。
【0038】
実 施 例 6
染色剤(5):
5mgのローダミンB(アルドリッチ社製)と1mlのジメチルスルホキシドとを混合、溶解した後、4mlの水を加えた。これと40%の水酸化カリウム溶液とを1:1の割合で混合、溶解して染色剤を調製した。
【0039】
実 施 例 7
真菌感染部位の微生物の染色・検出(3)
染色剤として実施例6の染色剤を用いる以外は実施例2と同様に染色、鏡検をした。倍率400倍での顕微鏡写真を図2に示す
【0040】
鏡検の結果、100〜200倍の倍率で染色(紅色)が確認でき、これにより菌の存在を検出することができた。更に倍率を400倍程度にすることにより、皮膚糸状菌、カンジダ菌、マラセチア菌の寄生形態も観察することができた。倍率400倍での顕微鏡写真を図2に示す。
【0041】
実 施 例 8
微生物検出でのメタノールおよびジメチルスルホキシドの影響(2):
ローダミンBの濃度は0.05%に、KOH濃度は20%に固定した上で、MeOH濃度およびDMSO濃度を種々に変化させた下記の染色剤を調製し、検体細胞の染色の程度および微生物の染色の程度を、実施例4と同じ基準により評価した。また、染色剤の特性も同様に総合的に評価した。この結果を表2に示す。
【0042】
( 染色剤のMeOHおよびDMSO濃度 )
染色剤 L : MeOH 10% / DMSO 0%
染色剤 M : MeOH 25% / DMSO 0%
染色剤 N : MeOH 0% / DMSO 10%
染色剤 O : MeOH 10% / DMSO 10%
染色剤 P : MeOH 20% / DMSO 10%
染色剤 Q : MeOH 30% / DMSO 10%
染色剤 R : MeOH 40% / DMSO 10%
染色剤 S : MeOH 0% / DMSO 25%
【0043】
( 結 果 )
【表2】
Figure 0004370118
【0044】
実 施 例 9
染色剤(7):
5mgのローダミンBと1mlのジメチルスルホキシドとを混合、溶解した後、4mlの水を加えた。これと40%の水酸化ナトリウム溶液とを1:1の割合で混合、溶解して染色剤を調製した。
【0045】
比 較 例 1
比較染色剤(1):
20%水酸化カリウム溶液にアニリンブルー(和光純薬工業株式会社製)を1%加えて混合、溶解して比較染色剤を調製した。この染色剤で 実施例2と同様に染色、鏡検をしたが、染色は確認できず、微生物は検出できなかった。
【0046】
比 較 例 2
比較染色剤(2):
20%の水酸化カリウム溶液にブリリアントブルーR(シグマ社製)を0.5%濃度、ジメチルスルホキシドを10%となるよう加え、混合、溶解して比較染色剤を調製した。この染色剤で 実施例2と同様に染色、鏡検をしたが、染色は確認できず、微生物は検出できなかった。
【0047】
比 較 例 3
比較染色剤(3):
プラチナスペアーインク ブルーブラック カートリッジ(プラチナ万年筆株式会社製)と40%の水酸化ナトリウム溶液とを1:1の割合で混合、溶解して比較染色剤を調製した。この染色剤で 実施例2と同様に染色、鏡検をしたが、染色は確認できず、微生物は検出できなかった。
【0048】
比 較 例 4
比較染色剤(4):
ユニ−ボール シグノ(Uni-Ball Shigno)用替え芯UMR−85N ブルーブラック(三菱鉛筆株式会社製)と40%の水酸化ナトリウム溶液とを1:1の割合で混合、溶解して比較染色剤を調製した。この染色剤で 実施例2と同様に染色、鏡検をしたが、染色は確認できず、微生物は検出できなかった。
【0049】
【発明の効果】
本発明の染色剤は、真菌、細菌等の微生物を短時間に染色・検出することができるものである。また、本発明の染色剤は保存安定性や熱安定性が高く、長期保存および染色時の加熱による染色性の低下の問題はないものである。
【0050】
従って、本発明の染色剤は、真菌や細菌等の微生物の染色剤として極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、実施例1の染色剤による染色を示す顕微鏡写真(×400)である。
【図2】 図2は、実施例7の染色剤による染色を示す顕微鏡写真(×400)である。
以 上

Claims (6)

  1. アルカリ物質と、シカゴスカイブルー6BまたはローダミンBとを含有し、アルカリ物質が15〜30質量%であることを特徴とする微生物の染色剤。
  2. 更に、メタノールおよび/またはジメチルスルホキシドを含有する請求項第1項記載の微生物の染色剤。
  3. 真菌を染色するものである請求項第1項または項記載の微生物の染色剤。
  4. 細菌を染色するものである請求項第1項または項記載の微生物の染色剤。
  5. 請求項第1項ないし第項の何れかの項記載の微生物の染色剤を微生物を含有する試料に添加して微生物を染色し、次いで染色された微生物を検出することを特徴とする微生物の検出方法。
  6. 微生物の染色剤を微生物を含有する試料に添加した後、60〜80℃で2〜5分加温する請求項第項記載の微生物の検出方法。
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