JP4369912B2 - ハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定盤およびスペーサ固定装置ならびにルーフドレインの施工方法 - Google Patents

ハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定盤およびスペーサ固定装置ならびにルーフドレインの施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、ハーフ・プレキャスト・コンクリート(以下、主として「ハーフPC」という。)が敷設されたバルコニーや屋外廊下など(以下、「バルコニー」という。)に、ルーフドレインを設置するためのハーフPC用のスペーサ固定盤およびスペーサ固定装置ならびにルーフドレインの施工方法に関する。
図10に示すように、雨水をスムーズに排水するためのルーフドレインAは、バルコニーBの溝Cに形成された貫通穴Dを覆うドレイン本体101や、このドレイン本体101上に設置されるストレーナ102などから構成されている。ドレイン本体101は、貫通穴Dに嵌め込まれたスペーサ110上に固定される。
スペーサ110は、先付け工法においては、特許文献1にも開示されているように、バルコニーBを敷設するためのコンクリート型枠(図示せず)上に設置される。そして、このスペーサ110上にドレイン本体101が固定され、このドレイン本体101の上面が露出するように、コンクリートが打設される。コンクリートが硬化すると、ドレイン本体101とスペーサ110とを埋設したバルコニーBが完成する。
このようなバルコニーBを敷設するコンクリート中に、断熱材や遮音板などの部材(図示せず)を埋め込んだバルコニーBも施工されている。このバルコニーBは、ハーフPCの上に断熱材などを載せ、この断熱材などの上にスラブコンクリート(以下、「コンクリート」という。)を打設することによって施工されるが、先付け工法と後付け工法とで、スペーサ110を固定する順序が異なる。
すなわち、先付け工法においては、図11に示すように、工場で貫通穴11を形成したハーフPC10を製造する際に、この貫通穴11にスペーサ110が嵌め込まれる。スペーサ110の長さは、ハーフPC10の厚さのほぼ2倍とされ、スペーサ110の上側ほぼ半分がハーフPC10の上面から突出している。このハーフPC10は、建築現場へ搬送され、敷設される。そして、図12に示すように、ハーフPC10の貫通穴11に嵌め込まれたスペーサ110上にドレイン本体101が載せられ、ハーフPC10上にコンクリート(図示せず)が打設される。
また、後付け工法においては、図13に示すように、工場で貫通穴11を形成したハーフPC10が建築現場へ搬送されて敷設される。建築現場において、ハーフPC10の底面に、サポート120で支持される型枠121が接合される。そして、図14に示すようにスペーサ110が貫通穴11に嵌め込まれ、型枠121上に載せられる。このスペーサ110は、上側ほぼ半分がハーフPC10の上面から突出している。そして、スペーサ110上にドレイン本体101が載せられ、ハーフPC10上にコンクリートが打設される。
特開平6−49999号公報
スペーサ110が先付け工法によってハーフPC10の貫通穴11に嵌め込まれる場合は、スペーサ110の上側ほぼ半分がハーフPC10の上面から突出しているため、ハーフPC10の搬送中などにおいて、このスペーサ110の上側が破損することがある。すると、ハーフPC10自体を廃棄しなければならなくなり、建築費用が上昇するだけでなく、工事が遅延することもある。
また、スペーサ110が後付け工法によってハーフPC10の貫通穴11に嵌め込まれる場合は、スペーサ110を載せるための型枠121をハーフPC10の底面に接合しなければならない。しかし、型枠121はサポート120で支持されてハーフPC10の底面に接合するため、下階での作業も必要となる。さらに、コンクリートが打設された後には、サポート120および型枠121を撤去するなどの作業も必要である。このように、後付け工法は大変、面倒であり、工事が長期化する。
そこで、本発明は、先付け工法および/または後付け工法で、スペーサをハーフPCに容易に固定することができるようにしたハーフPC用のスペーサ固定盤およびスペーサ固定装置ならびにルーフドレインの施工方法を提供することを課題とする。
本発明に係るハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定盤は、ルーフドレインを設置する位置に貫通穴が形成されたハーフ・プレキャスト・コンクリートの上面に接合する座盤に、前記貫通穴と連通する開口部が設けられ、ドレイン本体を支承するスペーサが嵌入される環状の突出部が前記開口部を囲むように前記座盤の片面に設けられ、前記スペーサの下端縁を支承する鍔部が前記突出部の内面に設けられていることを特徴としている。
このハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定盤によれば、座盤に設けられた開口部がハーフ・プレキャスト・コンクリートに形成された貫通穴と連通するようにハーフ・プレキャスト・コンクリートの上面に座盤が接合される。
先付け工法においては、工場において、スペーサ固定盤を固定したハーフ・プレキャスト・コンクリートが製造される。このスペーサ固定盤の突出部は、ハーフ・プレキャスト・コンクリートの貫通穴の内壁の一部となる。このスペーサ固定盤を固定したハーフ・プレキャスト・コンクリートは、スペーサが突出していない状態で搬送され、敷設されるため、スペーサが損傷しないようにすることができる。
また、後付け工法においては、工場において、スペーサ固定盤を固定していないハーフ・プレキャスト・コンクリートが製造される。このスペーサ固定盤は、建築現場で敷設されたハーフ・プレキャスト・コンクリートの上面に、突出部が上向きに突出するように固定される。この突出部内にスペーサが嵌入されるため、ハーフ・プレキャスト・コンクリートの下面にサポートで支持される型枠を接合したり外したりするなどの下階での面倒な作業を解消することができる。
そして、先付け工法であっても後付け工法であっても、突出部内にスペーサが嵌入されたスペーサ上にドレイン本体が固定された後、ハーフ・プレキャスト・コンクリート上にコンクリートが打設される。
また、前記本発明に係るハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定盤において、前記鍔部は、前記突出部の長さ方向の中心に設けられていることが好ましい。
このハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定盤によれば、鍔部が突出部の長さ方向の中心に設けられていることにより、一つのスペーサ固定盤を先付け工法でも後付け工法でも使用することができる。
また、前記本発明に係るハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定盤において、前記突出部がリブによって座盤に支持され、該リブに位置合わせするためのマークが付されていることが好ましい。
このハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定盤によれば、突出部がリブによって座盤に支持されることにより、突出部が補強され、また、リブに位置合わせするためのマークが付されることにより、後付け工法において、スペーサ固定盤を位置合わせする作業が容易となる。
また、本発明に係るハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定装置は、前記いずれかのハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定盤上に支承されたスペーサ上のドレイン本体上に重ねられる上側固定具と、ハーフ・プレキャスト・コンクリートの下面に接合される下側固定具と、前記下側固定具と上側固定具とを締結する締結具とが備えられていることを特徴としている。
このハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定装置によれば、下側固定具、上側固定具および締結具がハーフ・プレキャスト・コンクリート、スペーサ固定盤、スペーサそしてドレイン本体を締め付けるように固定する。したがって、スペーサがスペーサ固定盤から外れたり、ドレイン本体がスペーサから外れたりすることがなく、さらに、ハーフ・プレキャスト・コンクリート上に粘状のコンクリートが流し込まれたときに、このコンクリートがスペーサ内に流入しないようにすることができる。
また、前記本発明に係るハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定装置において、前記下側固定具は、ロッド状であることが好ましい。
このハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定装置によれば、下側固定具がロッド状とされることにより、下側固定具を鉛直姿勢としてハーフ・プレキャスト・コンクリートの上面から貫通穴内を通過し、下面側で水平姿勢とし、下面に接合することができる。したがって、上階での作業だけで、スペーサ固定盤、スペーサそしてドレイン本体を固定することができる。なお、ロッド状の下側固定具は、貫通穴を跨ぐようにハーフ・プレキャスト・コンクリートの下面に接合するため、貫通穴の直径よりも長く形成されている。
また、本発明に係るルーフドレインの施工方法は、前記のハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定装置を使用するルーフドレインの施工方法であって、前記ハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定盤に形成された開口部が前記貫通穴と連通するように該スペーサ固定盤を固定したハーフ・プレキャスト・コンクリートを所定の位置に敷設する工程と、スペーサの下端部を前記スペーサ固定盤の突出部内に嵌入し、鍔部上に支承されるようにする工程と、該スペーサ上にドレイン本体を載せる工程と、前記スペーサ固定装置の下側固定具をハーフ・プレキャスト・コンクリートの上面から貫通穴を通過させ、ハーフ・プレキャスト・コンクリートの下面に接合する工程と、前記スペーサ固定装置の上側固定具を前記ドレイン本体上に重ねる工程と、前記スペーサ固定装置の締結具によって下側固定具と上側固定具とを締結する工程と、前記ハーフ・プレキャスト・コンクリート上にドレイン本体の上面が露出するようにコンクリートを打設する工程とを含んでいることを特徴としている。
このルーフドレインの施工方法は、先付け工法によってスペーサ固定盤を固定したハーフ・プレキャスト・コンクリートが使用される。スペーサ固定盤の突出部は、ハーフ・プレキャスト・コンクリートの貫通穴の内壁の一部となっている。そして、スペーサ固定盤には、スペーサが固定されていないため、ハーフ・プレキャスト・コンクリートを搬送するときなどにおいて、スペーサが損傷しないようにすることができる。なお、本発明に係るルーフドレインの施工方法は、前記工程の順序に限定するものではなく、スペーサ固定装置の下側固定具をハーフ・プレキャスト・コンクリートの下面に接合した後に、スペーサをスペーサ固定盤の突出部内に嵌入してもよい。
また、前記と異なるルーフドレインの施工方法は、前記のハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定装置を使用するルーフドレインの施工方法であって、前記貫通穴を形成したハーフ・プレキャスト・コンクリートを所定の位置に敷設する工程と、前記ハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定盤に形成された開口部が前記貫通穴と連通するように該スペーサ固定盤をハーフ・プレキャスト・コンクリートに固定する工程と、前記スペーサの下端部を前記スペーサ固定盤の突出部内に嵌入し、鍔部上に支承されるようにする工程と、該スペーサ上にドレイン本体を載せる工程と、前記スペーサ固定装置の下側固定具をハーフ・プレキャスト・コンクリートの上面から貫通穴を通過させ、ハーフ・プレキャスト・コンクリートの下面に接合する工程と、前記スペーサ固定装置の上側固定具を前記ドレイン本体上に重ねる工程と、前記スペーサ固定装置の締結具によって下側固定具と上側固定具とを締結する工程と、前記ハーフ・プレキャスト・コンクリート上にドレイン本体の上面が露出するようにコンクリートを打設する工程とを含んでいることを特徴としている。
このルーフドレインの施工方法は、後付け工法によってスペーサ固定盤を固定するハーフ・プレキャスト・コンクリートが使用される。すなわち、スペーサ固定盤を固定していないハーフ・プレキャスト・コンクリートが建築現場に搬送され、敷設される。そして、建築現場において、ハーフ・プレキャスト・コンクリートにスペーサ固定盤が固定される。このスペーサ固定盤の突出部は、ハーフ・プレキャスト・コンクリートの上面から突出した状態とされる。そして、前記スペーサ固定装置が使用されることにより、上階での作業だけで、ハーフ・プレキャスト・コンクリート、スペーサ固定盤、スペーサそしてドレイン本体を固定することができる。なお、本発明に係るルーフドレインの施工方法は、前記工程の順序に限定するものではなく、スペーサ固定装置の下側固定具をハーフ・プレキャスト・コンクリートの下面に接合した後に、スペーサをスペーサ固定盤の突出部内に嵌入してもよい。
本発明によれば、ハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定盤およびスペーサ固定装置ならびにルーフドレインの施工方法のいずれも、スペーサを損傷しないようにすることができ、また、容易に施工することができるため、建築費の低廉化や工期の短縮化を図ることができる。
本発明に係るハーフPC用のスペーサ固定盤およびスペーサ固定装置ならびにルーフドレインの施工方法の実施形態について図1ないし図9を参照しながら説明する。なお、従来と同一部分は、同一符号を付して説明する。
ハーフPC用のスペーサ固定盤20は、図1および図2に示すように、ハーフPC10(図4ないし図9参照)の上面に接合する座盤21に開口部22を設けたものであり、この開口部22は、ハーフPC10に形成された貫通穴11と連通する。この開口部22を囲むように、ハーフPC10の貫通穴11の内径とほぼ同一または小さな外径とされた環状の突出部23が設けられている。
この突出部23内にスペーサ110(図5、図6、図8、図9参照)の下端部が嵌入される。したがって、突出部23の内径は、スペーサ110の外径と同一とされている。そして、突出部23の内面には、スペーサ110の下端縁を支承する鍔部24が設けられている。この鍔部24は、スペーサ110を突出部23のどちら側からでも挿し込むことができるように、突出部23の長さ方向の中心に設けられている。
このような突出部23は、多数のリブ25によって座盤21に支持されている。リブ25は、放射状に設けられるが、図示したような8本以外に12本その他任意の本数設けることができる。ただし、リブ25は、突出部23を支持するための幅があるため、後付け工法において、溝C(図10参照)の中心など所定の位置にスペーサ固定盤20を設置するための線状のマーク26が付されている。このマーク26をドレイン本体101を設置するときに使用される糸などに合わせることにより、スペーサ固定盤20を容易に位置合わせすることができる。
さらに、座盤21の周囲には、後付け工法において、ハーフPC10にコンクリート釘13などを打ち込むための小孔27が例えば4か所に形成されている。なお、座盤21は、図示したような八角形に限定するものではなく、円形や六角形あるいは四角形などでもよい。
また、ハーフPC用のスペーサ固定装置30には、図3に示すように下側固定具31、上側固定具32、そして締結具33が備えられている。締結具33は、ボルトとナットとの組合せでもよいが、ここでは図3に示したように、全長に亘って雄ネジを形成した軸33aと、この雄ネジの両端部に螺合する2個のナット33bとを組み合わせたものについて説明する。
下側固定具31は、ハーフPC10の下面に接合するもので、ハーフPC10の上面から貫通穴11を通過して、ハーフPC10の下面に接合することができるように、ロッド状に形成されている。なお、下側固定具31は、ロッド状に限定するものでなく、締結具33を係止し、かつ、平坦な状態と二つ折りにされた状態とに変形するような部材などであってもよい。
ロッド状の下側固定具31は、貫通穴11を跨ぐようにハーフPC10の下面に接合するため、貫通穴11の直径よりも当然長く形成されている。この下側固定具31には、前記締結具33の軸33aが貫通するスリット31aが中心から片端側へ形成されている。この片端側には、折曲部31bが設けられている。軸33aの一端部に螺合したナット33bが折曲部31bに引っ掛かることにより、下側固定具31が鉛直姿勢となる。なお、図示した下側固定具31は、従来から使用されているものを利用するため、両端部に突部31cが設けられているが、突部31cをなくし、下側固定具31が全長に亘ってハーフPC10の下面に接合するようにしてもよい。
また、上側固定具32は、ドレイン本体101の上部に接合する円盤で、養生カバーまたは当て板が兼用される。すなわち、当て板を使用しないコンパクトタイプのドレイン本体101の場合は、スチール製の養生カバーが上側固定具32として使用される。また、図示しないスタンダードタイプのドレイン本体101の場合は、柔軟な養生カバーがドレイン本体101上に載せられるため、硬質の当て板(図示せず)がドレイン本体101の段差部上に載せられて上側固定具32として使用される。養生カバーにしても当て板にしても上側固定具32の中心には、締結具33の軸33aが貫通する小孔32aが形成されている。
ここで、ルーフドレインの施工方法について図4ないし図9を参照しながら説明する。先付け工法の場合は、図4に示すように、スペーサ固定盤20を貫通穴11に固定したハーフPC10が製造される。貫通穴11を設ける部分には、ハーフPC10の厚さよりもわずかに短い管体12が配置され、この管体12上にスペーサ固定盤20の突出部23が外嵌される。すなわち、管体12の上端縁と突出部23内の鍔部24とが当接する。したがって、スペーサ固定盤20の突出部23がハーフPC10の貫通穴11の内壁の一部となる。そして、座盤21の上面が露出するようにハーフPC10が製造される。
このスペーサ固定盤20を固定したハーフPC10は、建築現場へ搬送され、敷設される。このハーフPC10は、スペーサ110が突出していないため、スペーサ110が損傷することはない。
そして、建築現場において、締結具33の軸33aの下端部付近に螺合したナット33bに下側固定具31の折曲部31bが引っ掛けられた状態とすることにより、下側固定具31を鉛直姿勢とし、ハーフPC10の上面から貫通穴11内を通過させる。そして、手などで下側固定具31を水平姿勢とし、ハーフPC10の下面に接合させる。このように上階からの作業のみで、下側固定具31をハーフPC10の下面に接合させることができる。続いて、締結具33の軸33aを保持しながら、スペーサ固定盤20の突出部23内にスペーサ110を嵌め込む。スペーサ110の下端縁は、突出部23内の鍔部24上に載せられる。その後、スペーサ110上のドレイン本体101を載せる。
なお、ハーフPC10に固定されたスペーサ固定盤20の突出部23内にスペーサ110を嵌め込み、このスペーサ110上にドレイン本体101を載せた後に、締結具33の軸33aの下端部付近に羅合したナット33bに下側固定具31を引っ掛け、この下側固定具31を鉛直姿勢でドレイン本体101、スペーサ110そしてハーフPC10の貫通穴11を通過させ、ハーフPC10の下面に接合するようにしてもよい。
次に、ドレイン本体101上に養生カバーである上側固定具32を載せる。当然、締結具33の軸33aが上側固定具32の小孔32aから突出する。そして、図5に示すように、この突出している軸33aの上端部付近にナット33bを螺合することにより、上側固定具32を固定する。すると、スペーサ固定盤20、スペーサ110そしてドレイン本体101は、隙間なく固定される。
なお、ドレイン本体101が図示しないスタンダードタイプであれば、ドレイン本体101の段差部上に当て板が載せられるため、この当て板を固定するようにナット33bが軸33aに螺合される。すなわち、この場合は、3個のナット33bが軸33aに螺合される。
最後に、図6に示すように、ハーフPC10上にコンクリート9を打設する。コンクリート9が硬化した後、上側のナット33bを外し、上側固定具32を除去し、下側固定具31を鉛直姿勢として下側固定具31と締結具33を除去する。このように、上側固定具32、下側固定具31そして締結具33は、上階から除去することができる。この後、ドレイン本体101上にストレーナ102(図10参照)などが設置される。
次に、後付け工法によるルーフドレインの施工方法について図7ないし図9を参照しながら説明する。後付け工法の場合、工場で製造されるハーフPC10は、貫通穴11にスペーサ固定盤20が固定されていない。このハーフPC10が建築現場へ搬送され、敷設されてから、図7に示すようにスペーサ固定盤20がハーフPC10上に固定される。
このスペーサ固定盤20は、突出部23の外径がハーフPC10の貫通穴11の内径よりも小さくてもよい。そこで、ドレイン本体101を位置決めするために張られた糸など(図示せず)に、リブ25に付されたマーク26を合わせし、スペーサ固定盤20の開口部22がハーフPC10の貫通穴11と所定の位置で連通するようにする。そして、スペーサ固定盤20の座盤21に形成された小孔27からハーフPC10にコンクリート釘13(図9参照)を打つことにより、スペーサ固定盤20をハーフPC10に固定する。
そして、スペーサ固定盤20の突出部23内にスペーサ110を嵌め込む。スペーサ110の下端縁は、突出部23内の鍔部24に支承される。その後、前記の先付け工法と同じ工程で、図8に示すように、下側固定具31、上側固定具32そして締結具33により、スペーサ固定盤20、スペーサ110そしてドレイン本体101を隙間なく固定する。最後に、図9に示すように、ハーフPC10上にコンクリートを打設する。コンクリート9が硬化した後は、上階での作業により、上側固定具32、下側固定具31そして締結具33が除去される。
なお、本発明は、前記実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明特定事項の範囲内において種々変更することができる。例えば、前記実施の形態においては、ハーフPC用のスペーサ固定盤20は、先付け工法と後付け工法とで兼用できるようにされているが、先付け工法専用あるいは後付け工法専用としてもよい。
先付け工法専用のスペーサ固定盤20は、突出部23の内面に形成される鍔部24を座盤21と反対側端部に設けてもよいし、位置決めのためのマーク26やコンクリート釘13を打ち込むための小孔27を形成しなくてもよい。また、後付け工法専用のスペーサ固定盤20は、突出部23の内面に形成される鍔部24を座盤21と同一面に設けてもよい。
本発明に係るハーフPC用のスペーサ固定盤の一実施形態を示す斜視図である。 (a)は本発明に係るハーフPC用のスペーサ固定盤の一実施形態を示す平面図、(b)は(a)のA−A線断面正面図である。 本発明に係るハーフPC用のスペーサ固定装置の一実施形態を示す分解斜視図である。 本発明に係るルーフドレインの施工方法の第一実施形態であって、最初の状態を示す断面正面図である。 本発明に係るルーフドレインの施工方法の第一実施形態であって、途中の状態を示す断面斜視図である。 本発明に係るルーフドレインの施工方法の第一実施形態であって、最終の状態を示す断面正面図である。 本発明に係るルーフドレインの施工方法の第二実施形態であって、最初の状態を示す断面正面図である。 本発明に係るルーフドレインの施工方法の第二実施形態であって、途中の状態を示す断面斜視図である。 本発明に係るルーフドレインの施工方法の第二実施形態であって、最終の状態を示す断面正面図である。 バルコニーに設置されたルーフドレインの状態を示す断面図である。 従来のルーフドレインの施工方法であって、先付け工法によるハーフPCを示す断面正面図である。 従来のルーフドレインの施工方法であって、先付け工法による途中の状態を示す断面正面図である。 従来のルーフドレインの施工方法であって、後付け工法によるハーフPCを示す断面正面図である。 従来のルーフドレインの施工方法であって、後付け工法による途中の状態を示す断面正面図である。
符号の説明
10…ハーフ・プレキャスト・コンクリート(ハーフPC)
11…貫通穴
20…スペーサ固定盤
21…座盤
22…開口部
23…突出部
24…鍔部
25…リブ
26…マーク
30…スペーサ固定装置
31…下側固定具
32…上側固定具
33…締結具
101…ドレイン本体
A…ルーフドレイン

Claims (7)

  1. ルーフドレインを設置する位置に貫通穴が形成されたハーフ・プレキャスト・コンクリートの上面に接合する座盤に、前記貫通穴と連通する開口部が設けられ、ドレイン本体を支承するスペーサが嵌入される環状の突出部が前記開口部を囲むように前記座盤の片面に設けられ、前記スペーサの下端縁を支承する鍔部が前記突出部の内面に設けられていることを特徴とするハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定盤。
  2. 前記鍔部は、前記突出部の長さ方向の中心に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定盤。
  3. 前記突出部がリブによって座盤に支持され、該リブに位置合わせするためのマークが付されていることを特徴とする請求項1または2に記載のハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定盤。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一つに記載のハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定盤上に支承されたスペーサ上のドレイン本体上に重ねられる上側固定具と、
    ハーフ・プレキャスト・コンクリートの下面に接合される下側固定具と、
    前記下側固定具と上側固定具とを締結する締結具とが備えられていることを特徴とするハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定装置。
  5. 前記下側固定具は、ロッド状であることを特徴とする請求項4に記載のハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定装置。
  6. 請求項4または5に記載のハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定装置を使用するルーフドレインの施工方法であって、
    請求項1ないし3のいずれか一つに記載のハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定盤に形成された開口部が前記貫通穴と連通するように該スペーサ固定盤を固定したハーフ・プレキャスト・コンクリートを所定の位置に敷設する工程と、
    スペーサの下端部を前記スペーサ固定盤の突出部内に嵌入し、鍔部上に支承されるようにする工程と、
    該スペーサ上にドレイン本体を載せる工程と、
    前記スペーサ固定装置の下側固定具をハーフ・プレキャスト・コンクリートの上面から貫通穴を通過させ、ハーフ・プレキャスト・コンクリートの下面に接合する工程と、
    前記スペーサ固定装置の上側固定具を前記ドレイン本体上に重ねる工程と、
    前記スペーサ固定装置の締結具によって下側固定具と上側固定具とを締結する工程と、
    前記ハーフ・プレキャスト・コンクリート上にドレイン本体の上面が露出するようにコンクリートを打設する工程とを含んでいることを特徴とするルーフドレインの施工方法。
  7. 請求項4または5に記載のハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定装置を使用するルーフドレインの施工方法であって、
    貫通穴を形成したハーフ・プレキャスト・コンクリートを所定の位置に敷設する工程と、
    請求項1ないし3のいずれか一つに記載のハーフ・プレキャスト・コンクリート用のスペーサ固定盤に形成された開口部が前記貫通穴と連通するように該スペーサ固定盤をハーフ・プレキャスト・コンクリートに固定する工程と、
    前記スペーサの下端部を前記スペーサ固定盤の突出部内に嵌入し、鍔部上に支承されるようにする工程と、
    該スペーサ上にドレイン本体を載せる工程と、
    前記スペーサ固定装置の下側固定具をハーフ・プレキャスト・コンクリートの上面から貫通穴を通過させ、ハーフ・プレキャスト・コンクリートの下面に接合する工程と、
    前記スペーサ固定装置の上側固定具を前記ドレイン本体上に重ねる工程と、
    前記スペーサ固定装置の締結具によって下側固定具と上側固定具とを締結する工程と、
    前記ハーフ・プレキャスト・コンクリート上にドレイン本体の上面が露出するようにコンクリートを打設する工程とを含んでいることを特徴とするルーフドレインの施工方法。
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