JP4368746B2 - 電磁場照射装置、該電磁場照射装置を備えた電磁場加工装置、および該電磁場照射装置を備えた記録再生装置 - Google Patents

電磁場照射装置、該電磁場照射装置を備えた電磁場加工装置、および該電磁場照射装置を備えた記録再生装置 Download PDF

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Description

本発明は、記録媒体の記録層の微小領域に電磁場を照射する電磁場照射装置、該電磁場照射装置を備えた電磁場加工装置、および該電磁場照射装置を備えた記録再生装置に関する。
光メモリー、光加工などの光記録分野では、より小さな光スポットによる高密度な記録が望まれている。通常の光ではスポットの大きさは回折限界により、波長程度に制限されてしまう。そのため、これを超える小さなスポットの形成法として、局所的に存在する電磁場の利用が注目されている。この局所的な電磁場を利用することにより、高密度な記録が可能である。以下は、説明の便宜上、この局所的に存在する電磁場の発生方法のみを取り上げて説明する。
例えば、図9に示すように、局所的に存在する電磁場9とは、プローブ中の誘電体13を通して波長より小さな径の開口に光ビーム6を入射することにより得られる。この電磁場9は、電磁場照射対象(例えば記録媒体30)に対して照射される。電磁場9は、開口のごく近傍にのみ局在し、伝播はしない光である。この光の局在の仕方は開口径で決まるため、開口径を小さくすれば、回折限界を大きく超える小さなスポットが得られる。波長以下の径のスポットには絞れない光を、波長以下の開口に入射しているため、光の利用効率が悪くなる。これを解決するために、プローブの側面に金属層4をほどこし、表面プラズモンポラリトン8を発生させることで光増強を行う方法が一般的である(例えば、特許文献1参照)。
図9のように直線偏光の光ビーム6を入射したときの開口直後の光強度分布を、図10に示す。図10により、電磁場9は開口の淵に2ヶ所で強度ピークを持ってしまうという問題があることがわかる。つまり、高密度記録を行うには1つの強度ピークのみで微小なマークの記録を行う必要がある。しかし、強度ピークが2ヶ所あると、同一のマークが2ヶ所に記録されるため、高密度の記録を行うことができなくなる。
また、開口に入射した光の一部は、回折により開口を通過して球面波で伝播する。そのため、開口を通過した光には、局所的に存在する電磁場9だけでなく通常の伝播光も存在し、出射される電磁場9と光ビーム6とが重なった状態にある。これは、つまり、電磁場9が光ビーム6の光路上に存在するためである。電磁場9は、開口近傍に局在し、発生位置から離れるにしたがって1/r(rは電磁場9の発生位置からの距離)で減衰する。一方、伝播光は、1/rで減衰する。したがって、電磁場9発生位置では伝播光より局所的に存在する電磁場9が十分強くても、電磁場9発生位置からある程度離れると伝播光の強度の影響が無視できなくなる。すなわち、入射光が不要なバックグラウンド光となる。さらに、表面プラズモンポラリトン8の発生位置が1ヶ所でないため、局所的に存在する電磁場のスポット径の拡大を引き起こしてしまう。
上記のような電磁場の発生方法に対して、図11に示すように、表面プラズモンポラリトン8を利用して、局所的に存在する電磁場9の発生位置を1ヶ所に集約する方法が開示されている(例えば、非特許文献1参照)。これは、高屈折率誘電体2に直接金属層4を蒸着したものである。
表面プラズモンポラリトン8の発生条件は、光と表面プラズモンポラリトン8との分散関係を交差させること、および、偏光方向をp偏光にすることである。この条件を満たす方法として、全反射減衰法がある。
簡単のため、半無限の金属(誘電率をε)と半無限の誘電体(誘電率をε)との界面での表面プラズモンポラリトン8の発生条件について説明する。
表面プラズモンポラリトンの各振動数をωsp、波数ベクトルをkspとすると、この分散関係は、
Figure 0004368746
のように表せる。一方、通常の伝播光の各振動数をω、波数ベクトルをkとすると、この分散関係は、
Figure 0004368746
のように表せる。通常の金属と誘電体の誘電率の値では、上記式(1)と上記式(2)との分散関係を交差させることができない。これに対して、図12および図13に示すように、誘電率εの高屈折率誘電体2(図においてはプリズム)を用いて全反射減衰法によりエバネッセント波7を発生させると、分散関係は、
Figure 0004368746
となる。そのため、入射角を変えることにより、交点を持たせることができる。この交点で表面プラズモンポラリトン8が励起される。ω=ωsp、k=kspより、
Figure 0004368746
である。これからε、ε、εを決めれば、最適な入射角が求まる。
全反射減衰法を用いて電磁場を発生させるための光学素子の配置として、Kretchmann配置とOtto配置との2種類が知られている。非特許文献1では、Kretchmann配置を用いている。
Kretchmann配置は、図12に示すように高屈折率誘電体2であるプリズムに直接金属層4を蒸着した配置である。この金属層4に高屈折率誘電体2側から適切な入射角で光を入射させると、エバネッセント波7が発生して金属層4中を減衰しながら進む。そしてエバネッセント波7が、空気層50との界面に到達すると、表面プラズモンポラリトン8が発生する。
一方、Otto配置は、図13に示すように高屈折率誘電体2であるプリズムと金属層4との間に空気層50をはさんだ配置である。この金属層4に高屈折率誘電体2側から適切な入射角で光を入射させると、エバネッセント波7が発生して、空気層50中を減衰しながら進む。そして、空気層50と金属層4との界面で表面プラズモンポラリトン8が発生する。
特開平7−260459号公報(1995年10月13日公開) T.Yatsui, M.Kourogi and M. Ohtsu "Plasmon waveguide for far/near-field conversion" Applied Physics Letters Vol.79 No.27 pp.4583 2001
上記の光学素子の配置では、金属層4は半無限ではないが、簡単のため上記の式を用いて、以下説明を行う。なお、半無限でない場合、入射角θは上記式(4)から求まるものより若干シフトする。式(4)においてεが変化すると、励起条件が変化する。したがって、Kretchmann配置では、例えば金属層4表面に付着物があると、最適条件が変わってしまうことがわかる。また、金属層4の表面が酸化されることによっても、同様に最適条件が変わってしまうことが言える。一方、Otto配置では、金属層4の表面(図13中下方側)に付着物があっても式(4)の条件は変化しない。
上記の光学素子の配置の技術に対し、金属層4の表面保護のために、金属層4の表面に保護層を設ける構成を考えることができる。以下にこの場合についての説明を行う。なお、ここでいう保護層とは、金属層4の外側表面(図13中下方側)を覆うものである。
表面プラズモンポラリトン8の発生のためには、Kretchmann配置では式(4)で、εが負であることを考えると、ε<εでなければならないことがわかる。しかし、現実的には保護層に適する材料は、高屈折率誘電体2であるプリズムの屈折率より高い屈折率を持っている。したがって、保護層を設ける場合には、高屈折率誘電体2であるプリズムの材質として非常に屈折率が高い特殊な材質を選ばなければならない。
一方、Otto配置では、このような屈折率に対する条件はほとんどなく、保護層の材料を比較的自由に選ぶことができる。さらに、高屈折率誘電体2としてガラスを使用し、このガラスに金属層4を蒸着した場合、表面粗度が比較的大きいため表面プラズモンポラリトン8の伝播を妨げる。
ここで、非特許文献2に記載されたようなKretchmann配置を用いた光記録装置を考える。この光記録装置では、上述したような保護層が無い場合は、プラズモン発生位置で金属層4表面にゴミなどが付着すると、表面プラズモンポラリトン8の発生条件が変わる。そのため、表面プラズモンポラリトン8の発生強度が小さくなるか、最悪の場合には発生しなくなる。また、表面プラズモンポラリトン8の発生位置以外でも金属層4表面にゴミなどが付着すると、表面プラズモンポラリトン8が伝播しにくくなる。場合によっては散乱され、光に変わってしまい、本来の出射位置で発生する電磁場9の強度が小さくなってしまう。逆に保護層を設けた場合は、高屈折率誘電体2であるプリズムの屈折率より低い屈折率の材質に限られてしまい、現実的でないという問題がある。
さらに、上述したように、高屈折率誘電体2としてガラスを使用し、このガラスに金属層4を蒸着した場合は、表面荒れが発生しやすく、表面プラズモンポラリトン8の伝播を妨げる要因となっているという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、記録媒体に対して電磁場を効率よく照射し、高密度な記録を行うことが可能な電磁場照射装置、該電磁場照射装置を備えた電磁場加工装置、および該電磁場照射装置を備えた記録再生装置を実現することにある。
本発明に係る電磁場照射装置は、上記の課題を解決するために、光を透過させる誘電体、当該誘電体より低い屈折率を有する低屈折率誘電体層、および金属層がこの順で配置される電磁場発生手段と、上記電磁場発生手段に対し、入射光を、上記誘電体側から、かつ、上記低屈折率誘電体層および上記金属層にて吸収される入射角度で、照射する照射手段とを有し、上記低屈折率誘電体層と上記金属層との界面の所定の端部から、電磁場を、記録媒体における記録層に対して出射させることを特徴とする。
上記の構成によれば、空気層ではなく低屈折率誘電体層を設けるため、その上に金属層を設けた多層構造を作成することができる。このため、入射光が低屈折率誘電体層に照射されて反射される際、この反射と同時に吸収が生じ、低屈折率誘電体層内でエバネッセント波が生じる。このエバネッセント波を通して、低屈折率誘電体層と金属層との界面において表面プラズモンポラリトンへ変換される。表面プラズモンポラリトンが効率よく生じる場合は、上記吸収は大きくなる。この表面プラズモンポラリトンは低屈折率誘電体層と金属層との界面を伝播する。電磁場発生素子は、この伝播した表面プラズモンポラリトンが上記界面の所定の端部で散乱して電磁場を出射する。なお、記録媒体における記録層とは、例えば、光加工を行うためのレジスト、光記録再生をおこなうための光記録膜、光磁気記録再生を行うための光磁気記録膜等が挙げられるが、これらには、限定されない。また、低屈折率誘電体層の材料を適切に選択して蒸着した後に金属層を蒸着すると表面粗度を小さくすることができる。そのため、表面プラズモンポラリトンの伝播を妨げにくくすることができる。
よって、上記の構成によると、誘電体、低屈折率誘電体層、金属層がこの順で連続配置されるため、表面プラズモンポラリトンは、表面粗れが小さくて不要な付着物が付かない低屈折率誘電体層と金属層との界面を伝播することとなり、伝播中に表面プラズモンポラリトンの強度が減衰しにくい。また、表面プラズモンポラリトンが散乱される端部が、記録層に対して、1ヶ所であるため、局所的に存在する電磁場の強度ピークが1ヶ所となり、スポット径の拡大が抑えられる。
よって、本発明に係る電磁場照射装置は、上記構成により、記録媒体に対して電磁場を効率よく照射し、高密度な記録を行うことができるという効果を奏する。
本発明に係る電磁場照射装置は、上記構成に加えて、上記端部が、上記入射光の光路上とは異なる位置に設けられていてもよい。
上記構成によると、端部は、入射光の光路上とは異なる位置から入射光の光路と重ならないようになっている。そのため、入射光の光路上とはと異なる位置から電磁場が出射するので、入射光による不要なバックグラウンド光を生じさせることがない。よって、さらに、記録媒体に対して電磁場を効率よく照射することができる。
本発明に係る電磁場照射装置は、上記構成に加えて、上記金属層の膜厚が、上記入射光の波長より小さいのが好ましい。
上記構成によると、金属層における、低屈折率誘電体層との界面の所定の端部で発生する電磁場のピークと、金属層における上記界面とは反対側での界面で発生する電磁場のピークとをまとめても、まとめた電磁場を用いての記録層に対する記録幅は、波長よりも短くなる。よって、スポット径を波長以下とすることができる。
本発明に係る電磁場照射装置は、上記構成に加えて、上記低屈折率誘電体層の膜厚が、上記入射光の波長より小さいのが好ましい。
上記構成によると、表面プラズモンポラリトンおよび電磁場の発生強度を高くすることができる。
本発明に係る電磁場照射装置は、上記構成に加えて、金属層における、上記低屈折率誘電体層と接する面とは反対の面に、保護層が設けられていてもよい。
上記の構成によれば、金属層の表面に保護層が設けられていることにより、金属層を衝突および酸化から保護することができる。したがって、金属層の損傷よる表面プラズモンポラリトンの伝播中の強度の減衰を防止することができる。なお、この場合、誘電体に対する保護層の材質等には制約条件がないため、保護層として、高い保護性能を備える材料を自由に選択することが可能である。
本発明の電磁場照射装置は、上記構成に加えて、上記電磁場発生手段が、上記低屈折率誘電体と金属層との界面が上記記録層における記録面に対して傾くように、配置され、上記照射手段が、上記入射光を、上記記録面に対して垂直な方向で、上記電磁場発生手段に対して入射してもよい。
上記の構成によれば、低屈折率誘電体層や金属層にて反射した成分の光の光路を、電磁場の発生部である所定の端部から外すことができる。そのため、低屈折率誘電体層や金属層にて反射した成分の光が記録媒体に照射されにくい構造とすることができる。また、照射手段を取り付ける際の角度調整が不要となり、照射手段の光学系が簡略化され、照射手段の組み立てを簡素化することができる。よって、照射手段から容易に入射光を電磁場発生手段に入射することができる。
本発明に係る電磁場照射装置は、上記構成に加えて、上記電磁場発生手段が、上記金属層の層面が上記記録層の記録面に対して垂直になるように、配置されてもよい。
上記の構成によれば、金属層の膜厚が衝突などにより変化することを防ぐことができる。
本発明に係る電磁場照射装置は、上記低屈折率誘電体層と上記金属層との界面における、上記低屈折率誘電体層の上記入射光が入射する位置と対面する位置を第1の位置とし、上記所定の端部の位置を第2の位置とし、上記金属層の、上記第1の位置から上記第2の位置への最短の距離方向に直交する上記金属層面内方向の幅において、上記第2の位置における幅が、上記第1の位置における幅よりも小さくてもよい。
上記の構成によれば、入射光を効率よく微小スポットの電磁場に変換することができる。
本発明に係る電磁場照射装置は、上記構成に加えて、上記第1の位置と上記第2の位置との最短距離が、表面プラズモンポラリトンの伝播距離以下であってもよい。
上記の構成によると、表面プラズモンポラリトンの伝播距離以下であると、効率よく記録層に対して電磁場を出射することができる。
本発明に係る電磁場照射装置は、上記構成に加えて、上記電磁場発生手段において、上記所定の端部を含む面が、上記記録面と平行であってもよい。
上記構成によれば、電磁場発生手段において、誘電体、低屈折率誘電体層、および金属層における、それぞれの記録面と対向する面を同時に同一面に加工することができる。したがって、誘電体における記録面と対向する面と、同一面内に、所定の端部である電磁場の出射端を容易に露出することができる。また、加工の度合いによって、上記第1の位置と上記第2の位置との間隔を適切に調整することができる。つまり、上記第1の位置と上記第2の位置との間隔を、表面プラズモンポラリトンの伝播距離の範囲内に調節することができる。
本発明に係る電磁場照射装置は、上記構成に加えて、上記照射手段と上記電磁場発生手段とを固定し、上記記録面上を滑走する滑走手段を備え、上記電磁場発生手段における上記所定の端部を含む面と、滑走手段における上記記録面に対向する面とが同一平面上にあってもよい。
上記の構成によれば、滑走手段における記録面に対向する面と、電磁場発生手段における所定の端部を含む面とを、同時に同一面に加工することができる。また、所定の端部である電磁場の出射端と記録媒体の記録面との距離を、滑走手段の浮上量に応じて精密に設定することが可能となる。
本発明に係る電磁場加工装置は、上記の課題を解決するために、上記の何れかに記載の電磁場照射装置を有し、当該電磁場照射装置が照射する電磁場を用いて記録媒体の記録層の加工を行うことを特徴とする。
上記の構成によれば、記録媒体に対して電磁場を効率よく照射し、高密度な加工を行うことができるという効果を奏する。
本発明に係る記録再生装置は、上記の課題を解決するために、上記の何れかに記載の電磁場照射装置を有し、当該電磁場照射装置が照射する電磁場を用いて、記録媒体への情報の記録と記録媒体の情報の再生との少なくともいずれか一方を行うことを特徴とする。
上記の構成によれば、記録媒体に対して電磁場を効率よく照射し、高密度な記録あるいは、高密度に記録された情報の再生を行うことができるという効果を奏する。
本発明に係る電磁場照射装置は、以上のように、光を透過させる誘電体、当該誘電体より低い屈折率を有する低屈折率誘電体層、および金属層がこの順で配置される電磁場発生手段と、上記電磁場発生手段に対し、入射光を、上記誘電体側から、かつ、上記低屈折率誘電体層および上記金属層にて吸収される入射角度で、照射する照射手段とを有し、上記低屈折率誘電体層と上記金属層との界面の所定の端部、かつ、上記入射光の光路上とは異なる位置から、電磁場を、記録媒体における記録層に対して出射させる。
上記構成によると、誘電体、低屈折率誘電体層、金属層がこの順で連続配置されるため、表面プラズモンポラリトンは、表面粗れが小さくて不要な付着物が付かない低屈折率誘電体層と金属層との界面を伝播することとなり、伝播中に表面プラズモンポラリトンの強度が減衰しにくい。また、表面プラズモンポラリトンが散乱される端部が、記録層に対して、1ヶ所であるため、局所的に存在する電磁場の強度ピークが1ヶ所となり、スポット径の拡大が抑えられる。
よって、本発明に係る電磁場照射装置は、上記構成により、記録媒体に対して電磁場を効率よく照射し、高密度な記録を行うことができるという効果を奏する。
本発明に係る電磁場照射装置の実施の一形態について図1ないし図8を用いて説明すれば、以下の通りである。
(電磁場照射装置の構成)
図1は、本実施の形態に係る電磁場照射装置40の構成を示す図である。図1に示すように、電磁場照射装置40は、記録媒体30に対して電磁場9を照射させるものであり、電磁場発生素子(電磁場発生手段)1と、光ビーム(入射光)6を出射する半導体レーザ(照射手段)22と、浮上スライダ(滑走手段)23と、からなる。
電磁場発生素子1は、高屈折率誘電体(誘電体)2、低屈折率誘電体層3、金属層4、および保護膜(保護層)10が、この順に配置されてなる。
高屈折率誘電体2は、三角柱形状のプリズム(三角プリズム)であり、低屈折率誘電体層3および金属層4の基板の役割も兼ねている。3つの三角柱側面をなす面2A・2B・2Cのうち2つの面2A・2Bが互いに直交している。面2Aは電磁場照射対象である記録膜21の記録面に平行であり、面2Bは垂直である。また、面2Cは、記録膜21の記録面に対して傾いて設けられている。低屈折率誘電体層3は、面2C上に蒸着されることにより高屈折率誘電体2と接するように形成されており、金属層4は低屈折率誘電体層3のさらに上に蒸着されることにより低屈折率誘電体層3と接するように形成されている。
高屈折率誘電体2を形成する材料は、例えば、BK7(屈折率n=1.52)、SF6(n=1.77)、K−SPF(n=1.87)等が挙げられる。しかし、これらには限定されず、以下で説明する表面プラズモンポラリトン8の発生条件を満足すれば他の材料でもよい。なお、BK7は、光学ガラスの汎用品の名称であり、光学技術者が広く一般的に使っている呼び方である。BK7は市販の多くのプリズムやレンズの材料となっている。耐久性もよく光学ガラスの中では安価なので、BK7を用いる際に特性上の問題がなければ迷わずにBK7を用いればよいほど普及しているものである。なお、光学ガラスはクラウンガラスとフリントガラスとに大別される。単純には、分散の小さなガラスがクラウンガラスであり、フリントガラスの方が屈折率、分散とも大きな傾向にある。クラウンガラスとフリントガラスとには、その主要成分などに応じてさらに多くの分類がある。例えばBKというのはホウ素と珪素を含むクラウンガラスで、その中の組成の違いによりさらに、BK1やBK7などに分けられている。
低屈折率誘電体層3を形成する材料は、例えば、フッ化マグネシウム(MgF)(n=1.36)、石英(n=1.46)、K−CaFK95(n=1.43)等が挙げられる。また、低屈折率誘電体層3の膜厚は、表面プラズモンポラリトン8および電磁場9の発生強度を高くするために、光ビーム6の波長以下でなるべく薄い方がよく、例えば100nmであればよい。しかし、これらの材料や膜厚には限定されず、高屈折率誘電体4より低い屈折率をもち、表面プラズモンポラリトン8の発生条件を満足する材料、膜厚であればよい。
金属層4としては、例えば、膜厚30nmのアルミニウム(Al)膜が挙げられる。しかし、これには限定されず、表面プラズモンポラリトン8の発生条件を満足すれば他の膜厚・材料でもよい。
半導体レーザ22は、電磁場発生素子1に、入射光として光ビーム6を、高屈折率誘電体2の面2C側から高屈折率誘電体2を介して低屈折率誘電体層3へ入射させる。光ビームの波長として、例えば、458nmが挙げられるがこの波長に限定されない。しかし、設定波長に対して、最適な入射角、低屈折率誘電体層3の屈折率や金属層4の屈折率および膜厚を変化させる必要がある。
電磁場発生素子1と、半導体レーザ22とは、浮上スライダ23に接着されている。浮上スライダ23は、サスペンション24にて図示しない支持部に固定されており、これによって記録媒体30の基板5に成膜された記録膜21上を、浮上量が数nm〜数十nmで、浮上して滑走することができる。滑走するための構成や原理は、衆知のハードディスクなどの技術を使用すればよい。
浮上スライダ23における記録膜21の記録面に対向する面(図においては底面であるため、以降では底面と呼ぶ)と、電磁場発生素子1における記録膜21の記録面に対向する面(図においては底面であるため、以降では底面と呼ぶ)は、後述する方法によって同一面に加工されている。そのため、電磁場発生素子1から出射される電磁場9は、上記浮上量に等しいギャップを介して、記録膜21に照射される。このギャップの距離は半導体レーザ22の出射する光ビーム6の波長に比べてはるかに短いため、電磁場9が広がる前に記録膜21を照射する。よって、後述するように記録媒体に対して電磁場を効率よく照射し、高密度な記録を行うことができる。
半導体レーザ22から出射された光ビーム6は、電磁場発生素子1における高屈折率誘電体2を通過して、低屈折率誘電体層3および金属層4に照射される。光ビーム6は、低屈折率誘電体層3に吸収されるように、なるべく直線偏光であり、その偏光面は低屈折率誘電体層3の層面に垂直、つまり入射面に平行な方向、であるのが好ましい。少なくとも入射面に平行な偏光面の成分を持つ、直線偏光あるいは円偏光である必要がある。なお、低屈折率誘電体層3と金属層4との界面において、低屈折率誘電体層3に光ビーム6が入射する位置に対向する位置を第1の位置Aとする。
光ビーム6が電磁場発生素子1にて吸収されるように、適切な角度で低屈折率誘電体層3に入射すると、エバネッセント波7が低屈折率誘電体層3にて発生し、低屈折率誘電体層3中を減衰しながら進む。このエバネッセント波7により、表面プラズモンポラリトン8が励起される。
励起された表面プラズモンポラリトン8は、低屈折率誘電体層3と金属層4の界面を伝播して、低屈折率誘電体層3と金属層4との界面において、記録媒体30側の出射端37(所定の端部)から電磁場9が出射される。この出射端37がある位置を第2の位置B(第2の位置)とする。
金属層4の外側に形成された保護膜10は、金属層4に直接キズが発生して、表面プラズモンポラリトン8が低屈折率誘電体層3と金属層4との界面を伝播する途中で散乱などによって減衰することを防止する。電磁場9の発生メカニズムや発生条件等の例は、後段で詳しく説明する。
ここで、光ビーム6は記録膜21の記録面に対して垂直に出射され、電磁場発生素子1に入射する。金属層4の層面は、光ビーム6に対して傾くように、かつ、記録膜21の記録面に対して傾くように配置されている。このような配置により、低屈折率誘電体層3や金属層4にて反射した光ビーム6の成分の光路が、電磁場9の発生部である出射端37がある第2の位置Bから外れる。そのため、低屈折率誘電体層3や金属層4にて反射した光ビーム6の成分が記録膜21に照射されにくい構造とすることができる。光ビーム6が平行光ではない場合、例えば発散光である場合は、後述の吸収する入射角の条件を満たさない光の割合が増えるため、反射する光ビーム6の成分は増える。また、半導体レーザ22を取り付ける際の角度調整が不要となり、電磁場発生素子1に光ビーム6を導入するための光学系を省略することができる。また、電磁場発生素子1を取り付ける際の角度調整も不要である。したがって、光学系が簡略化され、また調整も不要となり、照射装置の組み立てを簡素化することができる。
なお、記録媒体30は、基板5上に記録膜(記録層)21を成膜してなり、ディスク形状であるが、説明の便宜上、その一部を切り出して図示してある。記録膜21は、電磁場照射装置40を用いる用途(例えば、光記録再生装置、電磁気記録再生装置、光記録装置)によって変わるが、例えば、露光に使用するレジスト膜や、光アシスト磁気記録で使用する磁性膜(例えば、TeFeCo)、光記録で使用する(例えば、GeSbTe)が挙げられる。しかしこれらは単なる例示であって限定はされない。
(電磁場発生のメカニズム)
次に、電磁場発生素子に着目して、電磁場9発生のメカニズムや発生条件の例を、図2および図3を参照に説明する。図2および図3には、説明の便宜上、構造を単純化した電磁場発生素子の例を示す。そのため、図2および図3に示す電磁場発生素子38は、上記で説明した図1に示す電磁場発生素子1とは多少形状が異なる。しかしながら、基本構造は同じであるため、電磁場発生のメカニズムや発生条件の例は、図2および図3における電磁場発生素子38の説明で置き換える。なお、電磁場発生素子38において、電磁場発生素子1における各部材と同じ機能の部材には、同じ部材番号を付記し、説明は省略する。
図2は、電磁場発生素子38の斜視図を示す。電磁場発生素子38は、高屈折率誘電体2、低屈折率誘電体層3、および金属層4を備えている。ここでは、説明の便宜上、保護膜10は省略してある。高屈折率誘電体2と低屈折率誘電体層3とは互いに接しており、低屈折率誘電体層3と金属層4とは互いに接している。高屈折率誘電体2は三角柱形状のプリズムであり、3つの三角柱側面をなす面2a・2b・2cのうち2つの面2a・2bが互いに直交している。面2aは電磁場照射対象である記録膜21の面に平行であり、面2bは垂直である。低屈折率誘電体層3は、面2b上に蒸着されることにより高屈折率誘電体2と接するように形成されており、金属層4は低屈折率誘電体層3のさらに上に蒸着されることにより低屈折率誘電体層3と接するように形成されている。高屈折率誘電体2は、低屈折率誘電体層3および金属層4の基板も兼ねている。高屈折率誘電体2の形状は、図2に示すように、三角柱の上底面となる三角形の3つの頂角のうち、面2aと面2bとのなす角が90°、面2bと面2cとのなす角がθとなっている。このθは低屈折率誘電体層3と金属層4との界面で表面プラズモンポラリトン8を発生させるための、低屈折率誘電体層3への最適な光ビーム6の入射角にほぼ等しい。つまり、このθは、電磁場発生素子1が光ビームの吸収を生じる角度である。
電磁場発生素子38への光ビーム6は、高屈折率誘電体2側から低屈折率誘電体層3に照射されるように入射される。ここで高屈折率誘電体2と低屈折率誘電体層3との界面で全反射を起こす条件で入射すると、低屈折率誘電体層3内でエバネッセント波7が発生する。低屈折率誘電体層3と金属層4との界面において、低屈折率誘電体層3の光ビーム6が入射する位置に対向する位置を第1の位置Aとする。また、低屈折率誘電体層3と金属層4との界面において、記録媒体30側の出射端37は電磁場9の出射位置となるが、この出射端37の位置を第2の位置Bとする。第1の位置Aと第2の位置Bとは、低屈折率誘電体層3および金属層4の層面面内方向に離れている。エバネッセント波7が第1の位置Aの金属層4に到達すると、金属層4と低屈折率誘電体層3との界面で、図2および図3の破線矢印の方向に波数ベクトルを持つ表面プラズモンポラリトン8が発生する。この時、光ビーム6は、実は全反射されず、かなりの割合で吸収が起こる。つまり、全反射は生じなくなる。この吸収された光ビーム6のエネルギーが、表面プラズモンポラリトン8へ変換される。上述では、高屈折率誘電体2と低屈折率誘電体層3との界面で全反射を起こす条件で入射するとしたが、金属層4にて光ビーム6の吸収が生じるため、実際はエバネッセント波が発生する条件や全反射の条件を得ることは不可能である。そこで、電磁場発生素子1における吸収が生じる条件の角度で、高屈折率誘電体2と低屈折率誘電体層3との界面(あるいは低屈折率誘電体層3と金属層4の界面といってもよい)に光ビーム6を照射すればよい。この表面プラズモンポラリトン8は、上記界面において減衰を伴いながら第1の位置Aから第2の位置Bへ向かって伝播する。そして、上記界面の第2の位置Bにある出射端37に到達し、この出射端37で散乱されて電磁場9を発生・出射する。
表面プラズモンポラリトン8は、伝播しながら強度が減衰するため、第1の位置Aと第2の位置Bとの距離は、強度が1/eになる距離(以下伝播距離と称する)以下であるのが望ましい。以下の電磁場発生素子1の形成方法で説明する、浮上スライダ23の底面と電磁場発生素子1を同一面内となるように(あるいは高屈折率誘電体2の底面と、低屈折率誘電体層3と金属層4の界面における出射端37がある第2の位置Bとが同一平面内に含まれるように)研磨すると、研磨の度合いを適切に調整することができ、第1の位置Aと第2の位置Bとの距離を、上記伝播距離以下とすることができる。
以上のように、電磁場発生素子38は、エバネッセント波7を基に電磁場9を発生して出射する。そして、表面プラズモンポラリトン8の上記伝播経路の設定により光ビーム6と電磁場9とを別にし、出射される電磁場9の出射位置は、電磁場発生素子38への光ビーム6の光路と重なることなく光路上とは異なる位置になっている。
出射される電磁場9の出射方向は、電磁場発生素子38への光ビーム6の光路と重ならないため、光ビーム6による不要なバックグラウンド光がない。また、図13に示した配置とは異なり、表面プラズモンポラリトン8が出射される出射端37が1ヶ所であるため、電磁場9の強度ピークが1ヶ所となり、スポット径の拡大が抑えられる。さらに、高屈折率誘電体2、低屈折率誘電体層3、金属層4がこの順で連続配置されるため、高屈折率誘電体2上に低屈折率誘電体層3および金属層4を蒸着で形成しても、低屈折率誘電体層3と金属層4との界面は表面粗れが小さくて不要な付着物が付かないものとなる。表面プラズモンポラリトン8はこの界面を伝播するので、伝播中に表面プラズモンポラリトン8の強度が減衰しにくい。
このように、電磁場発生素子38は、光ビーム6による不要なバックグラウンド光を除き、かつ、局所的に存在する電磁場9のスポット径の拡大を防ぎ、かつ、金属層4の表面に保護層がなくても表面プラズモンポラリトン8の強度が伝播中に減衰しにくい電磁場発生素子である。同様のことが、電磁場発生素子1にも言える。これは、上記したように、電磁場発生素子1は、電磁場発生素子38と基本構造は同じであり、電磁場発生のメカニズムも同じであるためである。
よって、電磁場照射装置40は、記録媒体30の記録膜21に対して電磁場を効率よく照射し、高密度な記録を行うことができる。
(電磁場照射装置の形成方法)
次に、図4(a)〜(c)を参照に、浮上スライダ23に半導体レーザ22と電磁場発生素子1を固定し、さらに浮上スライダ23の底面と電磁場発生素子1の底面とを同一面にする方法を説明する。電磁場発生素子1は、高屈折率誘電体2に、低屈折率誘電体層3、金属層4および保護膜10を、例えばスパッタ法などによって成膜して形成する。低屈折率誘電体層3、金属層4、保護膜10を蒸着して形成するので、電磁場発生素子1を簡単に作成することができる。このような形成時、高屈折率誘電体2の端部25付近では、スパッタ時に膜がわずかに回り込む。成膜の順序に応じて、まず低屈折率誘電体層3が回り込み、次に金属層4が、最後に保護膜10が回りこむ。従って、端部25付近では、電磁場9が発生するための低屈折率誘電体層3と金属層4の界面が露出せず、金属層4や保護膜10が回り込んだ形状となる。つまり、このまま端部25から電磁場9を出射することは困難である。そこで、以下のようにして低屈折率誘電体層3と金属層4の界面を露出させ、電磁場9の出射部として出射端37を形成する。
図4(a)に示す様に、まず、電磁場発生素子1と半導体レーザ22を、浮上スライダ23の側面に、例えばUV硬化樹脂などにより接着する。ここで、半導体レーザ22の出射端面を、電磁場発生素子1の側に接するように接着する。この時、図4(b)に示すように、電磁場発生素子1の先端部は、スライダ23の底面より、はみ出すように接着する。つまり、上述の低屈折率誘電体層3、金属層4、保護層10の回りこみ部分が、スライダ23の底面よりもはみ出すように接着する。このようにすれば、回り込みによる盛り上がりが生じても、浮上スライダ23の接着面における盛り上がり部分の接着を避けることができる。従って、この盛り上がりによって、電磁場発生素子1が傾く可能性、あるいは、電磁場発生素子1とスライダ23の接着面との間に隙間が生じたりする可能性が少なくなる。よって、記録媒体30に対する電磁場発生の出射端の精度が、浮上スライダ23の接着面の垂直方向に対して高い浮上スライダを提供することができる。
次に図4(b)に示す様に、浮上スライダ23の底面側から電磁場発生素子1における上記回り込みが形成されていない面(図においては、破線で示す面)まで研磨加工する。そして、図4(c)に示す様に、研磨度合いを調節することにより、浮上スライダ23の底面と電磁場発生素子1における高屈折率誘電体2の底面とを同一面とすることができる。これに付随して、低屈折率誘電体層3、金属層4および保護膜10も研磨され、同一面内となる。従って、低屈折率誘電体層3と金属層4との界面が露出し、電磁場9の出射端37を形成することができる。
上述したように、図1において電磁場発生素子1における低屈折率誘電体層3と金属層4との界面が露出した出射端37がある第2の位置Bは、浮上スライダ23の底面と同一面内となるので、出射された電磁場9は記録膜21からの浮上量に等しいギャップを介して、記録膜21に正確に照射される。また、研磨度合いをより適切に調整すれば、上記電磁場9の出射端37がある第2の位置Bと、低屈折率誘電体層3と金属層4との界面において、低屈折率誘電体層3の光ビーム6が入射する位置に対向する位置を第1の位置Aとの間隔(第1の位置Aと第2の位置Bとの距離)を調整することができる。なお、表面プラズモンポラリトン8は、伝播しながら強度が減衰するため、第1の位置Aと第2の位置Bとの距離は、強度が1/eになる距離(以下伝播距離と称する)以下であるのが望ましい。そこで、研磨加工を適切に施すことで、第1の位置Aと第2の位置Bとの距離を、表面プラズモンポラリトン8の伝播距離の範囲内に調節することができ、電磁場9を効率よく出射することができる。
また、上述のように低屈折率誘電体層3、金属層4、保護層10の回りこみ部分が、スライダ23の底面よりもはみ出すように接着した後に研磨加工するため、回りこみ部分は完全に除去され、低屈折率誘電体層3と金属層4との界面が適切に露出される。
(電磁場照射装置の制御系を含めた構成)
次に、図5を用いて、電磁場照射装置40の制御系を含めた構成について説明する。図5に示す様に、電磁場照射装置40は、上記で説明した構成に加え、スピンドルモータ31、制御回路32、記録回路33、回転制御回路34とを含む。
制御回路32は、回転の指示命令を回転制御回路34に送る。回転制御回路は、これに基づいて適切な線速度が得られるように回転駆動電流をスピンドルモータ31に供給する。そして、記録媒体30は、スピンドルモータ31によって回転される。また、制御回路32は、記録の指示命令を記録回路33に送る。記録回路33は、制御回路32からの指示命令に基づいて、光ビーム6の光量が適切な出射光量となるように半導体レーザ22に駆動電流を供給する。そして、半導体レーザは、光ビーム6を出射し、記録膜21に電磁場を照射し、マーク35を高密度に記録する。また、浮上スライダ23は、図示しない支持部によって、基板5に成膜された記録膜21の上を滑走する。
(実施例1)
次に、上記した電磁場照射装置40の具体的な実施例について、図2および図3を参照して説明する。本実施例の電磁場照射装置は、電磁場発生素子38に大きな特徴があるため、以下ではこれを中心に説明する。
上述したように、電磁場発生素子38は、高屈折率誘電体2がプリズム形状であり、これに低屈折率誘電体層3が蒸着され、さらにその上に金属層4が蒸着された構成となっている。なお、本実施例では、保護膜10は省略するものとする。
本実施例では、高屈折率誘電体2として、BK7を用いる。高屈折率誘電体2の形状は、図3に示すように、三角柱の上底面となる三角形の3つの頂角のうち、面2aと面2bとのなす角が90°、面2bと面2cとのなす角(頂角)がθとなっている。このθは低屈折率誘電体層3と金属層4との界面で表面プラズモンポラリトン8を発生させるための、低屈折率誘電体層3への最適な光ビーム6の入射角にほぼ等しい。つまり、このθは、電磁場発生素子38が光ビームの吸収を生じる角度である。
高屈折率誘電体2は、図2および図3に示すように、面2bが、電磁場9を照射する記録膜21の記録面に垂直になるように配置され、この面2b上に低屈折率誘電体層3と金属層4とが蒸着される。
また、本実施例では、低屈折率誘電体層3には、膜厚100nmのフッ化マグネシウムを用いる。低屈折率誘電体層3上に蒸着する金属層4には、膜厚30nmのアルミニウムを用いる。
また、記録媒体30における記録膜21は、本実施例ではレジストを用いる。レジストの厚みは50nmである。なお、記録膜21を成膜した基板5は、ディスク形状であるが、説明の便宜上、その一部を切り出して図示してある。
電磁場発生素子38に、入射光として波長458nmの光ビーム6を、高屈折率誘電体2の面2c側から高屈折率誘電体2を介して低屈折率誘電体層3へ入射する。波長はこれに限定されないが、設定波長に対して、最適な入射角、低屈折率誘電体層3の屈折率や金属層4の屈折率および膜厚を変化させる必要がある。本実施例では入射角θを45°とする。光ビーム6は平行光でも収束光でもよい。平行光の場合、光ビーム6の全体を最適な入射角に設定することができるが、光の低屈折率誘電体層3への入射位置と電磁場9の出射位置との間の、記録媒体30の表面に垂直な方向の距離(第1の位置Aと第2の位置Bとの距離)を表面プラズモンポラリトン8の伝播距離以下にするためには、ビームエキスパンダーなどでビーム径をあらかじめ細くしておく必要がある。収束光の場合、光ビーム6の全体を最適な入射角にできないが、焦点位置でのビーム径が小さいため、そのままで光の上記入射位置と電磁場9の上記出射位置との間の上記垂直方向距離を、表面プラズモンポラリトン8の伝播距離以下にすることができる。しかしながら、光学系が複雑となるため、上述の図4(a)〜(c)を用いて示した方法を用いて電磁場発生素子38を適切に研磨加工すれば、比較的簡単に伝播距離以下とすることができる。
上記の様に、高屈折率誘電体2の頂角θは、低屈折率誘電体層3と金属層4との界面で表面プラズモンポラリトン8を励起するための、低屈折率誘電体層3への最適な入射角にほぼ等しい。そのため、光ビーム6を高屈折率誘電体2の入射面である面2cに対して垂直に入射すればよい。
本実施例の、電磁場照射装置40における、図2あるいは図3に示す電磁場9の出射位置である出射端37がある第2の位置Bを含む面2aに平行なX軸上での電磁場9の強度分布を、FDTD法(finite-difference time-domain method)でシミュレーションした結果を、図6に示す。図6において、横軸は低屈折率誘電体層(MgF)3と金属層(Al)4との界面からの距離であり、該界面から金属層4の膜厚方向に向かって正としている。図6における距離ゼロの位置が、低屈折率誘電体層3と金属層4との界面の位置である。また、縦軸は電磁場9の電場の2乗を表している。ここでは、光ビーム6の電場を1V/mとしたので、電磁場9の光ビーム6に対する変換効率を示している。
図6からわかるように、電磁場9は、金属層4の低屈折率誘電体層3に接する(低屈折率誘電体層3と金属層4との界面における)出射端37に鋭いピークを持っているが、金属層4の空気と接している端部(金属層4の外側表面、)にも弱いピークを持っている。これら2つのピークをこのまま用いてもよいし、図1に示したように金属層4の外側表面に保護膜10を設けてもよい。保護層を設けることで、保護膜10の屈折率を制御して、金属層4の保護膜10との界面となる出射端37で発生するピーク値を低くすることができる。2つのピークをこのまま用いて界面に平行な方向(X方向)を記録の幅とすると、レジストに露光記録される幅は、図6より、約50nmであることがわかる。つまり、本実施例の電磁場照射装置40によれば、光ビーム6の波長(458nm)よりも十分に短い高密度記録が可能であることがわかる。
また、電磁場発生素子38では、金属層4が高屈折率誘電体2の面2bの全面に形成されている。そのため、金属層4の、照射位置である第1の位置Aと出射端37がある第2の位置Bとの距離方向に直交する金属層4面内方向の幅が、第1の位置Aから第2の位置Bに至るまで均等である。これにより、電磁場9の出射部(低屈折率誘電体層3と金属層4との界面のエッジ)である出射端37がある第2の位置Bが、ある長さを有して電磁場9を出射するので、線状の電磁場9を発生する。これを利用すれば、波長よりも十分に短い幅(上記では50nm)のラインを露光記録することが可能である。
また、本実施例では、金属層4の層面が記録膜21の記録面に対して垂直であるので、金属層4の膜厚が衝突などにより変化することを防ぐことができる。
また、本実施例の電磁場照射装置40における、図2および図3に示す電磁場9の出射位置である第2の位置Bを含む、低屈折率誘電体層3と金属層4との界面におけるZ軸上での電磁場9の強度分布を、上記図6と同様にFDTD法でシミュレーションした結果を、図7に示す。図7において、横軸は電磁場9の出射部である出射端37がある第2の位置Bからの距離であり、第2の位置Bから記録膜(レジスト)21の膜厚方向に向かって正とする。図7において、距離ゼロの位置が、電磁場9の出射端37がある第2の位置Bの位置である。縦軸は、上記図6同様に電磁場9の電場の2乗である。これは同様に、電磁場9の光ビーム6に対する変換効率を示している。なお、図7において、記録膜21がある場合と、無い場合の両方の変換効率の分布を示す。
図7からわかるように、電磁場9は、出射端37がある第2の位置Bにおいて、記録膜(レジスト)21がある場合も、無い場合も、それぞれ鋭いピークを持っている。しかし、記録膜21がある場合は、電磁場9が十分に吸収されて、露光が行われることがわかる。吸収の深さは、ほぼ記録膜(レジスト)の膜厚(50nm)に等しく、レジストの場合は厚さをこの範囲以下とする方が、高密度の露光が可能である。
(実施例2)
実施例1とは別の例の電磁場発生素子39として、図8に電磁場発生素子39の構成を示す。電磁場発生素子39は、図4および図5に示した実施例1の電磁場発生素子38に比べ、金属層4の形状が異なっている。電磁場発生素子39における、金属層41の形状以外の材料、サイズ、形状等は実施例1の電磁場発生素子38と同じである。
電磁場発生素子33では、金属層4の第1の位置Aと第2の位置Bとの距離方向に直交する金属層4面内方向の幅が、第1の位置Aから第2の位置Bに近づくにつれて小さくなっている。すなわち金属層4において、記録媒体30側の先端が細くなるように形成されている。このように、金属層4において、第2の位置Bにおける上記幅が第1の位置Aにおける上記幅よりも小さくなっている。従って、光ビーム6を効率よく微小スポットの電磁場9に変換できる。この金属層4の形状は、図1に示した電磁場発生素子1の金属層に使用することもできる。そうすれば、さらに高密度な記録が可能である。
本発明は上述した実施形態および各実施例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態および異なる実施例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態および実施例についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、電磁場発生素子を記録膜としてレジスト上で走査すれば、電磁場により、微細加工を行うことができるので、光加工の分野に利用することができる。また、電磁場発生素子を、光記録膜または光磁気記録膜上で走査すれば、電磁場により、記録・再生を行うことができるので、光記録・再生または光磁気記録・再生の分野に利用することができる。
本実施の形態に係る電磁場照射装置の構成を示す図である。 本実施の形態に係り、図1に示す電磁場発生素子とは別の電磁場発生素子の構成を示す斜視図である。 図2に示す電磁場発生素子の側面図である。 図1に示す電磁場照射装置における電磁場発生素子の製造方法を示す図である。 図1に示す電磁場照射装置の制御系を含めた構成を示す図である。 図2に示す電磁場発生素子を備えた本実施形態に係る電磁場照射装置における、低屈折率誘電体に沿った方向の電磁場の強度分布をFDTD法でシミュレーションした結果を示すグラフである。 図2に示す電磁場発生素子を備えた本実施形態に係る電磁場照射装置における、低屈折率誘電体層と金属層との界面におけるZ軸上の電磁場の強度分布をFDTD法でシミュレーションした結果を示すグラフである。 電磁場の出射部を狭めた電磁場発生素子の構成を示す斜視図である。 従来の電磁場発生素子の構成図である。 従来の電磁場発生素子の開口直後の光強度分布を示す図である。 図9に示す電磁場発生素子とは別の、従来の電磁場発生素子を示す構成図である。 電磁発生素子の配置例である、Kretchmann配置を説明する図である。 電磁場発生素子の配置例である、Otto配置を説明する図である。
符号の説明
1 電磁場発生素子(電磁場発生手段)
2 高屈折率誘電体(誘電体)
3 低屈折率誘電体層
4 金属層
5 基板
6 光ビーム(入射光)
7 エバネッセント波
8 表面プラズモンポラリトン
9 電磁場
10 保護膜(保護層)
21 記録膜(記録層)
22 半導体レーザ(照射手段)
23 浮上スライダ(滑走手段)
24 サスペンション
30 記録媒体
37 出射端(所定の端部)
38 電磁場発生素子(電磁場発生手段)
39 電磁場発生素子(電磁場発生手段)
40 電磁場照射装置
50 空気層
A 第1の位置
B 第2の位置

Claims (13)

  1. 光を透過させる誘電体、当該誘電体より低い屈折率を有する低屈折率誘電体層、および金属層がこの順で配置される電磁場発生手段と、
    上記電磁場発生手段に対し、入射光を、上記誘電体側から、かつ、上記低屈折率誘電体層および上記金属層にて吸収される入射角度で、照射する照射手段とを有し、
    上記電磁場発生手段は、上記低屈折率誘電体と金属層との界面が記録層における記録面に対して傾くように、配置され、
    上記照射手段は、上記入射光を、上記記録面に対して垂直な方向で、上記電磁場発生手段に対して入射し、
    上記低屈折率誘電体層と上記金属層との界面の所定の端部から、電磁場を、記録媒体における上記記録層に対して出射させることを特徴とする電磁場照射装置。
  2. 上記照射手段によって、上記電磁場発生手段に対し、上記入射光を照射することにより、表面プラズモンポラリトンを上記低屈折率誘電体層と上記金属層との界面に伝播させることを特徴とする請求項1に記載の電磁場照射装置。
  3. 上記端部は、上記入射光の光路上とは異なる位置に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の電磁場照射装置。
  4. 上記金属層の膜厚は、上記入射光の波長より小さいことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電磁場照射装置。
  5. 上記低屈折率誘電体層の膜厚は、上記入射光の波長より小さいことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の電磁場照射装置。
  6. 上記金属層の、上記低屈折率誘電体層と接する面とは反対の面に、保護層が設けられていることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の電磁場照射装置。
  7. 上記電磁場発生手段は、上記低屈折率誘電体と金属層との界面が上記記録面に対して垂直になるように、配置されることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の電磁場照射装置。
  8. 上記低屈折率誘電体層と上記金属層との界面における、上記低屈折率誘電体層の上記入射光が入射する位置と対面する位置を第1の位置とし、上記所定の端部の位置を第2の位置とし、
    上記金属層の、上記第1の位置から上記第2の位置への最短の距離方向に直交する上記金属層面内方向の幅において、上記第2の位置における幅が、上記第1の位置における幅よりも小さいことを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の電磁場照射装置。
  9. 上記第1の位置と上記第2の位置との最短距離が、表面プラズモンポラリトンの伝播距離以下であることを特徴とする請求項に記載の電磁場照射装置。
  10. 上記電磁場発生手段において、上記所定の端部を含む面が、上記記録面と平行であることを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の電磁場照射装置。
  11. 上記照射手段と上記電磁場発生手段とを固定し、上記記録面上を滑走する滑走手段を備え、
    上記電磁場発生手段における上記所定の端部を含む面と、滑走手段における上記記録面に対向する面とが同一平面上にあることを特徴とする請求項1から10の何れか1項に記載の電磁場照射装置。
  12. 請求項1から11の何れか1項に記載の電磁場照射装置を備え、当該電磁場照射装置が照射する電磁場を用いて記録媒体における記録層の加工を行うことを特徴とする電磁場加工装置。
  13. 請求項1から11のいずれか1項に記載の電磁場照射装置を備え、当該電磁場照射装置が照射する電磁場を用いて、記録媒体への情報の記録と記録媒体の情報の再生との少なくともいずれか一方を行うことを特徴とする記録再生装置。
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