JP2009110569A - 近接場光集光素子およびこれを用いた情報記録装置 - Google Patents

近接場光集光素子およびこれを用いた情報記録装置 Download PDF

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直泰 池谷
Tazuko Kitazawa
田鶴子 北澤
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Abstract

【課題】より微小な領域で近接場光を発生する近接場光集光素子を提供する。
【解決手段】近接場光集光素子1は、入射面Aから出射面Bに向かって先細り形状を有する複数の層が積層されており、入射面Aから入射された光を、該複数の層に含まれた光を伝播する伝播層2の内部で集光し、出射面Bから近接場光として出射するものであり、入射面Aの両端部と出射面Bの両端部とをそれぞれ結ぶ、上記複数の層の側面を第1面Cおよび第2面Dとし、出射面Bは第2面D側から第1面C側に向かって入射面Aに対し所定の角度を有するように傾斜している。
【選択図】図1

Description

本発明は、より微小な領域で近接場光を発生する近接場光集光素子およびこれを用いた情報記録装置に関する。
光が集光される焦点、いわゆる光スポットを小径化することにより、種々の分野における種々の高密度化が可能となる。例えば、レーザ光を用いて記録媒体へのデータの記録・再生を行う光記録分野では、高密度記録再生が可能となる。また、レーザ光を用いて樹脂・ガラス等の加工を行う光加工の分野では、より微細な加工を行うことが可能となる。さらに、顕微鏡等を用いた測定分野では、測定分解能を向上させることができる。
そのため、光記録、光加工、顕微鏡による測定等の光を利用する各分野において、従来から光スポットの小径化が望まれてきた。しかし、光スポットの大きさは、通常の光では光の回折限界によって光の波長程度に制限されてしまい、それ以上の小径化は困難であった。そこで、通常の光を用いて光の回折限界よりも小さな光スポットを形成する方法として、局所的に存在する近接場光の利用が注目されている。
近接場光とは、光の波長よりも小さな微小構造物、例えば開口部のような構造物に光を入射することにより発生し、該開口部のごく近傍にのみ局在する光(電磁場)である。上記開口部近傍において発生した近接場光は、該開口部のごく近傍に留まり、他の部分へと伝播しない。
光源から開口部に光を入射させた場合、該開口部の径が該光の波長よりも大きいときには、該光は該開口部に部分的に遮られるが、近接場光を発生することなく、そのまま伝搬光として該開口部を透過する。しかし、開口部の径が入射光の波長よりも小さいときには、該光は該開口部をほとんど透過しなくなり、近接場光が該開口部近傍に発生する。そして、発生した近接場光は開口部の径と略同一のサイズの強度分布を持つために、該開口部周辺においては光の回折限界よりも小径化された光スポットが得られる。
このようにして得られた小径化された光スポットは、光アシスト磁気記録方法に好適に用いられる。光アシスト磁気記録方式とは、光記録分野において、次世代高密度磁気記録の有望な技術として注目を浴びており、熱揺らぎに強い高保磁力を有する磁気記録媒体に対して磁気記録を行うものであり、100Gb/inを超える磁気記録密度を達成することが可能である。具体的には、磁気記録媒体の表面に光を集光し、局所的に該磁気記録媒体の温度を上げることにより、該磁気記録媒体の保磁力を減少させる。これにより、通常の磁気ヘッドを用いて、上記磁気記録媒体に磁気記録することが可能となる。
しかしながら、上述した方法で得られた小径化された光スポットは、波長以下の径のスポットには絞れない光を波長以下の開口部に入射させているため、光の利用効率が悪くなる。つまり、光源を従来と同じ強度に設定するならば、得られる近接場光強度は、開口部に照射した光のサイズに対する開口部のサイズ分弱くなる。
そこで、光利用効率を下げずに光スポットを小径化するために、従来からファイバープローブが用いられている。ファイバープローブは、先鋭化した導波路の先端に微小開口が設けられたものであり、導波路に入射された光から、光の回折限界よりも小さな光スポットを効率良く形成することができる。しかし、ファイバープローブは、先鋭化した頂角の不安定性および先端部の切除制御の困難性といった問題がある。
そこで、光利用効率を下げずに光スポットを小径化し、かつ、加工が容易な台形柱光学ヘッドが特許文献1〜3に開示されている。特許文献1〜3に開示された台形柱光学ヘッドは、多層の誘電体材料で形成された先細り形状の伝搬体と、伝搬体を覆って伝搬体内に光を閉じ込める被覆体とからなり、導入された光を伝搬させ集光して先端から照射するものである。
WO2004/044907 A1(公開日:2004年5月27日) WO2004/088650 A1(公開日:2004年10月14日) 特開2006−73105号公報(公開日:平成18年3月16日)
特許文献1〜特許文献3に開示された台形柱光学ヘッドは、従来のファイバープローブと比較して加工が容易であり、高い光利用効率で微小な光スポットを形成することが可能になる。しかしながら、より高密度な記録を実現するためには、特許文献1〜3に開示された台形柱光学ヘッドにより形成された光スポットよりも、さらに小径化された光スポットを形成することが望まれる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、より微小な領域で近接場光を発生する近接場光集光素子およびこれを用いた情報記録装置を提供することである。
本発明の近接場光集光素子は、上記課題を解決するために、入射面から出射面に向かって先細り形状を有する複数の層が積層されており、該入射面から入射された光を、該複数の層に含まれた光を伝播する伝播層の内部で集光し、該出射面から近接場光として出射する近接場光集光素子であって、上記入射面の両端部と上記出射面の両端部とをそれぞれ結ぶ、上記複数の層の側面を第1面および第2面とし、上記出射面は上記第2面側から上記第1面側に向かって上記入射面に対し所定の角度を有するように傾斜していることを特徴としている。
近接場光集光素子において、入射面から入射された光は、光を伝播する伝播層の内部で、光の電磁場として入射面から出射面に向かって伝播されるとともに集光され、近接場光として出射面から出射される。
このとき、従来の構成では、出射面が入射面に対して平行であるために、出射面に伝播した電磁場は出射面上において拡散してしまっていた。そこで、本発明の近接場光集光素子では、出射面を第2面側から第1面側に向かって入射面に対し所定の角度を有するように傾斜させることにより、出射面に伝播した電磁場は出射面の傾斜にしたがい出射面と第1面との交点に集光され、その交点において電磁場は近接場光として外部に出射される。
その結果、出射面と第1面との交点における近接場光の光スポットは、出射面が入射面に対して平行である従来の構成と比較して、小径化することが可能となる。また、入射面から入射された光を、より微小な領域に集光させているために、出射される近接場光の強度も高めることが可能となる。
また、本発明の近接場光集光素子では、上記入射面と上記第1面とがなす第1角αが、上記入射面と上記第2面とがなす第2角βよりも大きい構成であってもよい。
光の電磁場は、第1面および第2面において反射して干渉しながら、入射面から出射面に向かって伝播する。
このとき、第1角αと第2角βとが同一であると、出射面に伝播した電磁場は出射面と第1面との交点以外の部分にも伝播される場合がある。しかし、入射面と第1面とがなす第1角αを、入射面と第2面とがなす第2角βよりも大きくすることにより、第1面において反射された電磁場と、第2面において反射された電磁場とが干渉しながら、近接場光が、出射面と第1面との交点に向かって集光する。その結果、出射面と第1面との交点における近接場光の強度をより高めることができる。
また、本発明の近接場光集光素子では、上記複数の層は、光を伝播する伝播層と、上記伝播層の両面に隣接して設けられており、かつ、該伝播層より小さな屈折率を有する第1金属層と、上記各第1金属層の伝播層と接している面とは反対側の面に隣接して設けられており、かつ、上記伝播層よりも大きな屈折率を有する誘電体層と、上記各誘電体層の上記第1金属層と接している面とは反対側の面に隣接して設けられた第2金属層とから構成されていてもよい。
上記構成により、近接場光集光素子の入射面から伝播層に入射した光を、ほとんど外部に漏出させることなく出射面から近接場光として出射することができる。すなわち、光利用効率の高い近接場光集光素子を実現することが可能となる。
具体的には、近接場光集光素子の入射面から伝播層に入射した光は、伝播層と第1金属層との間において光の電磁場に変換され、伝播層の内部をその両面に設けられた各第1金属膜の間を反射しながら出射面に向かって伝播する。
このとき、伝播層の内部を伝播する電磁場は、第1金属層を越えて漏出してしまうことがある。そこで、各第1金属層の伝播層と接している面とは反対側の面に、伝播層の屈折率よりも大きな屈折率を有する誘電体層を設けている。これにより、第1金属層を越えて漏出した電磁場は、誘電体層において反射され、伝播層に戻される。
さらに、第1金属層および誘電体層を越えて漏出してしまう電磁場もあり、各誘電体層の第1金属層と接している面とは反対側の面に、さらに第2金属層を設けている。そのため、第1金属層および誘電体層から漏出した電磁場は、第2金属層において反射され、伝播層に戻される。
また、本発明の近接場光集光素子では、上記入射面と上記第1面とがなす第1角αを78.62°、該第1面と上記出射面とがなす傾斜角θを77.40°とした場合、第1角αと、該入射面と上記第2面とがなす第2角βとの差α−βが、0°<α−β≦12.4°の範囲内であることが好ましい。
上記構成により、上記入射面と上記第1面とがなす第1角αを78.62°、該第1面と上記出射面とがなす傾斜角θを77.40°とした場合の近接場光集光素子において、第1角αと第2角βとを同一の値とした場合と比較して、出射面からより高い強度の近接場光を出射することができる。
また、本発明の近接場光集光素子では、上記入射面と上記第1面とがなす第1角αを78.62°、上記入射面と上記第2面とがなす第2角βを70.38°とした場合、上記第1面と上記出射面とがなす傾斜角θが、45°≦θ<101.38°の範囲内であってもよい。
上記構成により、上記入射面と上記第1面とがなす第1角αを78.62°、上記入射面と上記第2面とがなす第2角βを70.38°とした場合の近接場光集光素子において、出射面が入射面と平行である場合と比較して、出射面からより高い強度の近接場光を出射することができる。
また、本発明の近接場光集光素子では、上記第1面上に、該第1面を保護するための保護層が設けられていてもよい。
本発明の近接場光集光素子は、近接場光集光素子の第1面と、近接場光の照射対象とが対向するように配置される。そのため、近接場光集光素子の第1面が、近接場光の照射対象と接触することにより、損傷を受ける可能性がある。そこで、本発明の上記構成とすることにより、近接場光集光素子の第1面が、近接場光の照射対象との接触により損傷を受けることを防止することができる。
また、本発明の近接場光集光素子では、上記保護層は、上記伝播層が有する屈折率よりも低い屈折率を有していることが好ましい。
近接場光集光素子の第1面を保護するために、第1面上に保護層を設けた場合、出射面に伝播された電磁場が保護層に拡散してしまい、近接場光の光スポットのサイズが大きくなってしまう可能性がある。そのため、保護層の屈折率を伝播層の屈折率よりも小さくすることにより、出射面に伝播された電磁場が保護層に拡散することを防止することができ、微小領域において近接場光を出射することができる。
本発明の情報記録装置は、情報記録媒体の記録部分を加熱することにより、情報を記録する情報記録装置であって、上述した近接場光集光素子を、上記第1面と上記情報記録媒体とが対向するように備えることを特徴としている。
上記構成により、情報記録媒体の記録部分を加熱するために、上述した近接場光集光素子を情報記録装置に搭載することができる。これにより、出射面と第1面との交点から出射される近接場光の微小な光スポットを用いて、情報記録媒体に情報を記録することができ、高密度な記録を実現することができる。さらに、本発明の情報記録装置では、近接場光集光素子の第1面と情報記録媒体とが対向するように近接場光集光素子を備えているために、従来のような出射面と情報記録媒体とが対向する構成と比較して、余分な光が情報記録媒体に照射される可能性を防止することができる。
また、本発明の情報記録装置では、上記近接場光集光素子の上記出射面に隣接して、上記情報記録媒体に磁界を印加するための磁気ヘッドを備えていてもよい。
上記構成により、近接場光が出射する出射面と第1面との交点と、磁気ヘッドとの距離を近づけることができるために、近接場光の発生領域と磁界の発生領域とをほぼ同一とすることができ、微小な領域に情報を記録することが可能となる。
以上のように、本発明の近接場光集光素子は、入射面から出射面に向かって先細り形状を有する複数の層が積層されており、該入射面から入射された光を、該複数の層に含まれた光を伝播する伝播層の内部で集光し、該出射面から近接場光として出射する近接場光集光素子であって、上記入射面の両端部と上記出射面の両端部とをそれぞれ結ぶ、上記複数の層の側面を第1面および第2面とし、上記出射面は上記第2面側から上記第1面側に向かって上記入射面に対し所定の角度を有するように傾斜していることを特徴としている。
上記構成により、出射面に伝播した電磁場は出射面の傾斜にしたがい出射面と第1面との交点に集光され、その交点において電磁場は近接場光として外部に出射される。その結果、出射面と第1面との交点における近接場光の光スポットは、出射面が入射面に対して平行である従来の構成と比較して、小径化することが可能となる。また、入射面から入射された光を、より微小な領域に集光させているために、出射される近接場光の強度も高めることが可能となる。
本発明の一実施形態について図1〜図9に基づいて説明すると以下の通りである。
〔近接場光集光素子〕
まず、本発明の近接場光集光素子の一実施例について図2を参照して説明する。図2は、本発明の近接場光集光素子の一実施例である近接場光集光素子1の全体構成を示す斜視図である。
近接場光集光素子1は、図2に示すように、伝播層2の両面にそれぞれ、第1金属層3と、誘電体層4と、第2金属層5とがこの順に隣接して設けられている。上記各層はそれぞれ同一の形状を有した厚みの異なる層であり、その形状については後述するのでここでは説明は省略する。
近接場光集光素子1は、図示しない光源から照射されたレーザ光を集光して、近接場光として外部に出射するものである。具体的には、近接場光集光素子1を構成する上記各層の積層方向に対して垂直な方向からレーザ光を照射することにより、伝播層2と各第1金属層3との境界において、照射されたレーザ光が表面プラズモンに変換される。そして、変換された表面プラズモンは、伝播層2内部において集光され、レーザ光が照射された面とは反対側の面から近接場光として出射される。なお、図2において、レーザ光が入射される面を入射面Aとし、近接場光が出射される面を出射面Bとしている。
ここで、光源からは伝播層2だけでなく他の層にもレーザ光が照射されるが、近接場光集光素子1を構成する上記各層は、照射されるレーザ光の波長に応じて該各層の膜厚、屈折率、透過性等を調整することにより、伝播層2以外の層を光が透過することがなく、かつ、伝播層2と各第1金属層3との境界においてのみ表面プラズモンが発生する構成としている。
また、近接場光集光素子1を構成する上記各層は、第1金属層3が伝播層2よりも小さな屈折率を有しており、かつ、誘電体層4が伝播層2よりも大きな屈折率を有していることが好ましい。これにより、近接場光集光素子1の入射面Aから伝播層2に入射したレーザ光を、ほとんど外部に漏出させることなく出射面Bから近接場光として出射することができる。すなわち、光利用効率の高い近接場光集光素子1を実現することが可能となる。
具体的には、近接場光集光素子1の入射面Aから伝播層2に入射したレーザ光は、伝播層2と第1金属層3との間において表面プラズモンに変換され、伝播層2の内部をその両面に設けられた各第1金属層3の間を反射しながら出射面Bに向かって伝播する。
このとき、伝播層2の内部を伝播する表面プラズモンは、第1金属層3を越えて漏出してしまうことがある。そこで、各第1金属層3の伝播層2と接している面とは反対側の面に、伝播層2の屈折率よりも大きな屈折率を有する誘電体層4を設けている。これにより、第1金属層3を越えて漏出した表面プラズモンは、誘電体層4において反射され、伝播層2に戻される。
さらに、第1金属層3および誘電体層4を越えて漏出してしまう表面プラズモンもあり、各誘電体層4の第1金属層3と接している面とは反対側の面に、さらに第2金属層5を設けている。そのため、第1金属層3および誘電体層4から漏出した表面プラズモンは、第2金属層5において反射され、伝播層2に戻される。
このようにして、近接場光集光素子1の入射面Aから伝播層2に入射したレーザ光を、ほとんど外部に漏出させることなく出射面Bから近接場光として出射する。
なお、近接場光集光素子1を構成する上記各層は、上述した構成に限られず、入射面Aから入射されたレーザ光を集光して、近接場光として出射面Bから外部に出射することが可能な構成であればよく、特許文献1等に挙げられている構成を用いてもよい。
次に、近接場光集光素子1を構成する上記各層の形状について図1を参照して説明する。図1は、近接場光集光素子1を構成する上記各層の積層方向から近接場光集光素子1を見た場合の正面図である。
近接場光集光素子1は、図1に示すように、レーザ光が入射する入射面A、近接場光を出射する出射面B、入射面Aと出射面BとのY軸方向における両端部をそれぞれ結ぶ第1面Cおよび第2面Dが形成されている。第1面Cおよび第2面Dは、入射面Aから出射面Bに向けて表面プラズモンを集光するために、入射面Aから出射面Bに向かって先細り形状となっている。なお、図1において、入射面Aと第1面Cとがなす角を第1角αとし、入射面Aと第2面Dとがなす角を第2角βとしている。
さらに、近接場光集光素子1では、出射面Bが、第2面D側から第1面C側へ向かって、入射面Aに対して所定の角度を有するように傾斜している。従来の構成では、出射面Bは入射面Aに対して平行であるために、表面プラズモンが出射面Bに伝播した場合、表面プラズモンは出射面B上において拡散してしまう。
そこで、近接場光集光素子1では上記構成を備えることにより、出射面Bに伝播した表面プラズモンを、出射面Bの傾斜にしたがい出射面Bと第1面Cとの交点(以下、出射端E)に集光させ、出射端Eにおいて近接場光として外部に出射することができる。
その結果、出射端Eにおける近接場光の光スポットは、出射面Bが入射面Aに対して平行である場合と比較して、小径化することが可能となる。また、入射面Aから入射された光を、より微小な領域に集光させているために、出射される近接場光の強度も高めることが可能となる。
また、近接場光集光素子1では、入射面Aと第1面Cとがなす第1角αが、入射面Aと第2面Dとがなす第2角βよりも大きくなっている。従来の構成では、第1角αと第2角βとが同一であるために、出射面Bに伝播した表面プラズモンは出射端E以外の部分に伝播される。そのため、表面プラズモンが出射面Bに伝播された後、出射端Eまでさらに伝播させる必要があり、表面プラズモンの伝播距離が増加し、光の強度が減衰してしまう。
そこで、近接場光集光素子1では上記構成を備えることにより、第1面Cにおいて反射された表面プラズモンと、第2面Dにおいて反射された表面プラズモンとを干渉させながら、出射端Eに向かって集光することができる。その結果、表面プラズモンを入射面Aから出射端Eまで余計な回り道をせずに伝播させることができ、光の強度の減衰を抑制することができる。
なお、出射面Bの入射面Aに対する傾斜は、第1面Cと出射面Bとがなす傾斜角θとして表すことができる。また、近接場光集光素子1の非対称性は、第1角αと第2角βとの差であるα−βで表すことができる。
次に、本実施形態の近接場光集光素子1が、従来の構成と比較してより微小な光スポットを形成することを図3および図4を参照して確認する。
まず、近接場光集光素子1の伝播層2を伝播する表面プラズモンの強度分布について、FDTD法(finite-difference time-domain method)を用いたシミュレーションにより確認する。上記シミュレーション結果について、図3を参照して説明する。図3は、近接場光集光素子1の伝播層2における表面プラズモンの強度分布を示す図である。
FDTD法に用いられる近接場光集光素子1は、伝播層2がSiOから構成された膜厚30nmの層であり、第1金属層3がAlから構成された膜厚30nmの層であり、誘電体層4がダイヤモンドから構成された膜厚100nmの層であり、第2金属層5がAlから構成された膜厚200nmの層である。また、第1角αが11.38°、第2角βが19.62°、傾斜角θが77.40°に設定されている。
また、近接場光集光素子1に照射されるレーザ光の波長は400nmであり、該波長に対する伝播層2の屈折率は1.47、誘電体層4の屈折率は2.463、第1金属層3および第2金属層5の屈折率は0.49+i4.86である。
図3に示すように、近接場光集光素子1では、表面プラズモンが第1面Cおよび第2面Dにおいて反射しながら、入射面Aから出射面Bに向かって伝播している。そして、第1面Cにおいて反射された表面プラズモンと、第2面Dにおいて反射された表面プラズモンが干渉しながら、出射端Eに向かって集光していることが分かる。
次に、近接場光集光素子1において形成される光スポットが、従来の構成において形成される光スポットと比較して小径化されているかを検討する。そこで、従来の構成として比較用素子を用い、近接場光集光素子1の出射面Bにおける光スポット径と、比較用素子の出射面における光スポット径との違いについて、図3に示した条件と同一の条件下においてFDTD法によりシミュレーションを行う。
なお、比較用素子とは、従来の構成を想定したものであり、近接場光集光素子1と同一の層構成を有しているが、出射面Bが入射面Aに対して平行な構成であり、入射面Aと第1面Cとがなす第1角αと、入射面Aと第2面Dとがなす第2角βとが同一である。このとき、第1角αおよび第2角βは15°である。
上記シミュレーション結果について、図4を参照して説明する。図4は、近接場光集光素子1および比較用素子の最高強度発光点からの位置と近接場光の強度との関係を示すグラフである。図4において、横軸は最高強度発光点からの距離を示しており、縦軸は近接場光の強度を示している。また、実線は近接場光集光素子1を示しており、点線は比較用素子を示している。なお、最高強度発光点とは、近接場光集光素子1および比較用素子において、最高強度の近接場光が測定された点である。
また、図4において、比較用素子は最高強度発光点から図2に示すY軸上における強度分布を調べているが、近接場光集光素子1では最高強度発光点から図2に示すZ軸上における強度分布を調べている。これは、比較用素子が近接場光の照射対象に対して出射面Bを対向させる構成であるのに対し、近接場光集光素子1は近接場光の照射対象に対して第1面Cを対向させる構成であるためである。
図4に示すように、比較用素子の光スポットのサイズと比較して、近接場光集光素子1の光スポットのサイズは約1/3まで小径化されていることが分かる。さらに、比較用素子における近接場光の最高強度が約1とすると、近接場光集光素子1における近接場光の最高強度は約1.5であり、近接場光の強度が約1.5倍増強されていることが分かる。
図3および図4に示した結果より、本実施形態の近接場光集光素子1は、従来の構成である比較用素子と比較して、より微小な光スポットを形成することが可能になり、かつ、光利用効率が向上されたことが分かる。
次に、近接場光集光素子1の出射端Eにおいて、より強度の高い近接場光を出射するための近接場光集光素子1の構成、特に、近接場光集光素子1の非対称性を示すα−βおよび出射面Bの入射面Aに対する傾斜を示す傾斜角θの好適な範囲について図5〜図8を参照して説明する。
まず、近接場光集光素子1の出射端Eにおいて、より強度の高い近接場光を出射するための近接場光集光素子1の非対称性を示すα−βの好適な範囲について検討する。α−βの好適な範囲について検討するために、第1角αが78.62°、傾斜角θが77.40°とし、第2角βの値を変化させた場合における出射端Eから出射される近接場光の強度変化について、FDTD法を用いてシミュレーションを行う。なお、シミュレーションに用いる近接場光集光素子1の層構造は、図3に示す条件と同一条件である。
上記シミュレーション結果について、図5を参照して説明する。図5は、第1角αを78.62°、傾斜角θを77.40°とし、第2角βの値を変化させた場合における、α−βの値と出射端Eにおける近接場光の強度との関係を示すグラフである。なお、グラフの横軸はα−βの値であり、縦軸は出射端Eにおける近接場光の強度を示している。また、図中の破線は、α=βとした場合の出射端Eにおける近接場光の強度を示している。
図5に示すように、近接場光集光素子1の出射端Eにおける近接場光の強度は、α−βの値が0°から大きくなるにつれて高くなり、α−βの値が約8°のときに最も高くなる。さらに、出射端Eにおける近接場光の強度は、α−βの値が約8°より大きくなるにつれて低くなり、α−βの値が12.4°よりも大きくなるとα=βの場合における強度よりも低くなる。
したがって、第1角αが78.62°、傾斜角θが77.40°の場合は、α−βの値が0°<α−β≦12.4°の範囲内であれば、出射端Eにおける近接場光の強度が、α=βの場合の近接場光の強度を上回ることがわかる。なお、出射端Eにおける近接場光の光スポットのサイズは、第2角βの値の変化に関わらず、図4に示したサイズと同一であり、小径化されていた。
すなわち、近接場光集光素子1の非対称性α−βは、出射端Eにおける近接場光の光スポットのサイズには影響を与えておらず、光利用効率のみに影響を与えていることが分かる。このことから、近接場光集光素子1において、出射面Bから出射された近接場光の光スポットのサイズを図4に示したサイズまで小径化できるのは、出射面Bが入射面Aに対して傾斜しているためであることが分かる。
なお、図5に示す結果は、第1角αおよび傾斜角θの値を固定した場合における結果であり、第1角αおよび傾斜角θの値が変化するとともに、近接場光集光素子1における非対称性を示すα−βの好適な範囲も変化する。そのため、第1角α、第2角βおよび傾斜角θの値に応じて、α−βの値は適宜調整する必要がある。
次に、近接場光集光素子1の出射端Eにおいて、より強度の高い近接場光を出射するための出射面Bの入射面Aに対する傾斜を示す傾斜角θの好適な範囲について検討する。傾斜角θの好適な範囲について検討するために、第1角αが78.62°、第2角βが70.38°とし、傾斜角θの値を変化させた場合における出射端Eから出射される近接場光の強度変化について、FDTD法を用いたシミュレーションを行う。なお、シミュレーションに用いる近接場光集光素子1の層構造は、図3に示す条件と同一である。
上記シミュレーション結果について、図6を参照して説明する。図6は、第1角αを78.62°、第2角βを70.38°とし、傾斜角θの値を変化させた場合における、傾斜角θの値と出射端Eにおける近接場光の強度との関係を示すグラフである。なお、グラフの横軸は傾斜角θの値であり、縦軸は出射端Eにおける近接場光の強度を示している。また、図中の破線は、出射面Bを入射面Aに対して平行にした場合、すなわち傾斜角θを101.38°とした場合における近接場光の強度を示している。
図6に示すように、近接場光集光素子1の出射端Eにおける近接場光の強度は、傾斜角θの値が30°から大きくなるにつれて高くなり、傾斜角θの値が45°以上となると出射面が入射面に対して平行である場合の強度よりも高くなる。そして、出射端Eにおける近接場光の強度は、傾斜角θの値が約60°のときに最も高くなり、傾斜角θの値が約60°より大きくなるにつれて低くなり、傾斜角θの値が101.38°以上となると出射面が入射面に対して平行である場合の強度よりも低くなる。また、傾斜角θの値が150°の場合は、出射端Eにおいて近接場光がほとんど出射されていない。
したがって、第1角αが78.62°、第2角βが70.38°の場合は、傾斜角θの値が45°≦θ<101.38°の範囲内であれば、近接場光集光素子1の出射端Eにおける近接場光の強度は、従来の出射面が入射面に対して平行である場合の強度を上回ることが分かる。
なお、図6に示す結果は、第1角αおよび第2角βの値を固定した場合における結果であり、第1角αおよび第2角βの値が変化するとともに、傾斜角θの好適な範囲も変化する。そのため、第1角α、第2角βの値に応じて、傾斜角θの値は適宜調整する必要がある。
図6に示す結果では、傾斜角θの値を150°にした場合、近接場光集光素子1の出射端Eから出射される近接場光の強度が著しく低くなっている。この原因を調べるために、図6と同一の条件下、すなわち第1角αが78.62°、第2角βが70.38°とし、傾斜角θの値を変化させた場合において、近接場光集光素子1のどの部分で光の最高強度が測定されるかについてFDTD法を用いたシミュレーションを行う。
上記シミュレーション結果について図7を参照して説明する。図7は、第1角αを78.62°、第2角βを70.38°とし、傾斜角θの値を変化させた場合において、傾斜角θの値と、図2に示すZ軸方向における出射端Eから光の最高強度が測定された位置までの距離との関係を示すグラフである。なお、グラフの横軸は傾斜角θの値であり、縦軸はZ軸方向における出射端Eから光の最高強度が測定された位置までの距離を示している。また、縦軸において、0より小さい値は出射端Eから入射面A方向における距離を示しており、0より大きい値は出射端Eから入射面Aとは反対方向における距離を示している。
図7に示すように、傾斜角θの値が101.38°の場合、光の最高強度は近接場光集光素子1の伝播層2内部で測定されていることが分かる。さらに、傾斜角θの値を101.38°から小さくするにつれて、光の最高強度が測定された位置が伝播層2の内部、すなわち出射端EからZ軸方向に沿って入射面A方向に移行する。また、傾斜角θの値が150°の場合、光の最高強度は近接場光集光素子1の外側、すなわち出射端EからZ軸方向沿って入射面Aとは反対方向において測定されていることが分かる。
このことから、傾斜角θの値が101.38°以下の場合に出射端Eから出射される近接場光は、入射面Aから伝播層2に入射したレーザ光が、表面プラズモンとして伝播層2の内部を伝播しながら、出射端Eにおいて集光され、出射端Eからしみ出したエバネッセント波であると考えられる。
また、傾斜角θが150度の場合に出射端Eにおいて近接場光がほとんど測定されなかったのは、出射面Bが第1面C側から第2面D側に向かって入射面Aに対して所定の角度を有するように傾斜する構成となったために、近接場光集光素子1の外部へ伝播光として出射してしまったためであると考えられる。
なお、近接場光集光素子1の製造方法としては、基板上に多層構造をスパッタまたは蒸着により製膜した後、フォトエッチングプロセスもしくはFIB(Focused ion beam)により、上述した形状を形成することにより、容易に作製可能である。
〔浮上型磁気記録ヘッド〕
次に、本発明の近接場光集光素子を光照射ヘッドとして搭載した浮上型磁気記録ヘッドの一実施例について図8および図9を参照して説明する。図8は、近接場光集光素子1を光照射ヘッドとして搭載した浮上型磁気記録ヘッド11の概略構成を示す断面図である。
浮上型磁気記録ヘッド(情報記録装置)11は、図8に示すように、近接場光集光素子1と、磁気ヘッド12と、スライダ13とから構成されている。
浮上型磁気記録ヘッド11は、熱アシスト磁気記録方式により情報記録媒体14に対して情報の記録を行うものであり、浮上型磁気記録ヘッド11と情報記録媒体14との距離を制御するスライダ13に、情報記録媒体14を局所的に加熱する近接場光集光素子1と、情報記録媒体14に対して磁界を印加する磁気ヘッド12とが搭載されている。
すなわち、浮上型磁気記録ヘッド11は、近接場光集光素子1が情報記録媒体14の記録部分を局所的に加熱するとともに、磁気ヘッド12が該記録部分に対して磁界を印加することにより、該記録部分に情報を記録するものである。
また、スライダ13の情報記録媒体14と対向する面には、浮上型磁気記録ヘッド11の浮上高さを調節するためのABS(Air Bearing Surface)と呼ばれる凹凸形状が形成されており、情報記録媒体14が高速回転することにより、浮上型磁気記録ヘッド11を情報記録媒体14上において微小な間隙で浮上させることが可能である。
このとき、浮上型磁気記録ヘッド11の情報記録媒体14からの浮上量は、約5nmであることが好ましい。これにより、近接場光集光素子1から情報記録媒体14に対して、より高い強度の近接場光を照射することができ、効率的に情報を記録することができる。
また、浮上型磁気記録ヘッド11では、近接場光集光素子1の第1面Cと情報記録媒体14とが対向するように、近接場光集光素子1がスライダ13に搭載されている。そのため、従来のような出射面と情報記録媒体とが対向する構成と比較して、近接場光集光素子1にレーザ光を入射する際に、余分な光が情報記録媒体14に照射することを防止することができる。
近接場光集光素子1にレーザ光を入射するための手段としては、レーザ光源を浮上型磁気記録ヘッド11に搭載することにより直接入射する構成であってもよいし、導波路を用いて外部から導入する構成であってもよい。
また、近接場光集光素子1は、傾斜角θを所定の範囲内で自由に調整することができるために、近接場光集光素子1と磁気ヘッド12との位置関係を自由に制御することができる。例えば、図8に示すように、近接場光集光素子1の出射面Bを情報記録媒体14表面に対して垂直になるようにスライダ13に搭載した場合、磁気ヘッド12を出射面Bに隣接して形成することができる。これにより、近接場光を出射する出射端Eと、磁気ヘッド12との距離を近づけることきるために、近接場光の発生領域と磁界の発生領域とをほぼ同一とすることができ、微小な領域に情報を記録することが可能となる。
また、浮上型磁気記録ヘッド11に搭載された近接場光集光素子1の第1面Cの表面上には、図9に示すように、保護層6が形成されていてもよい。図9は、近接場光集光素子1の第1面C上に保護層6が形成されていることを示す近接場光集光素子1の正面図である。
浮上型磁気記録ヘッド11に搭載された近接場光集光素子1の第1面Cは、情報記録媒体14と対向して設けられているために、高速回転している情報記録媒体14との接触により損傷を受ける可能性がある。そこで、近接場光集光素子1の第1面Cの表面上に保護層6を形成することにより、情報記録媒体14との接触により第1面Cが損傷を受けることを抑制することができる。
保護層6は、近接場光集光素子1の第1面Cを保護するために硬度が高いことが好ましく、例えば硬度3000Hv程度のDLC膜等が好適に用いられる。なお、近接場光集光素子1の出射端Eから出射された近接場光を情報記録媒体14に照射する必要があるために、保護層6の膜厚は5nm以下が好ましく、3nm以下がより好ましい。
さらに、保護層6の屈折率は、伝播層2の屈折率よりも小さいことが好ましい。近接場光集光素子1の第1面Cを保護するために、第1面C上に保護層6を設けた場合、出射端Eに伝播された表面プラズモンが保護層6に拡散してしまい、近接場光の光スポットのサイズが大きくなってしまう可能性がある。そのため、保護層6の屈折率を伝播層2の屈折率よりも小さくすることにより、出射端Eに伝播された表面プラズモンが保護層6に拡散することを防止することができ、微小領域において近接場光を出射することができる。この場合、保護層6は屈折率1.36のMgF等から構成されていることが好ましい。
なお、浮上型磁気記録ヘッド11では、磁気ヘッド12として、金属等の導体の一部を狭窄し、この導体に電流を印加することによって、狭窄部から強大な磁界を発生させる構成を用いてもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の近接場光集光素子は、レーザ光を用いて記録媒体へのデータの記録・再生を行う光記録分野、レーザ光を用いて樹脂・ガラス等の加工を行う光加工の分野、顕微鏡等を用いた測定分野等の光を利用する各分野において好適に用いることができる。
本発明の近接場光集光素子の一実施形態を示す正面図である。 上記近接場光集光素子の全体構成を示す斜視図である。 上記近接場光集光素子の伝播層における表面プラズモンの強度分布を示す図である。 上記近接場光集光素子および比較用素子の最高強度発光点からの位置と近接場光の強度との関係を示すグラフである。 第1角αを78.62°、傾斜角θを77.40°とし、第2角βの値を変化させた場合における、α−βの値と出射端における近接場光の強度との関係を示すグラフである。 第1角αを78.62°、第2角βを70.38°とし、傾斜角θの値を変化させた場合における、傾斜角θの値と出射端における近接場光の強度との関係を示すグラフである。 第1角αを78.62°、第2角βを70.38°とし、傾斜角θの値を変化させた場合における、傾斜角θの値とZ軸方向における出射端から最高強度が測定された位置までの距離との関係を示すグラフである。 上記近接場光集光素子を光照射ヘッドとして搭載した浮上型磁気記録ヘッドの概略構成を示す断面図である。 上記近接場光集光素子の第1面上に保護層が形成されていることを示す正面図である。
符号の説明
1 近接場光集光素子
2 伝播層
3 第1金属層
4 誘電体層
5 第2金属層
6 保護層
11 浮上型磁気記録ヘッド(情報記録装置)
12 スライダ
13 磁気ヘッド
14 情報記録媒体
A 入射面
B 出射面
C 第1面
D 第2面
E 出射端
α 第1角
β 第2角
θ 傾斜角

Claims (9)

  1. 入射面から出射面に向かって先細り形状を有する複数の層が積層されており、該入射面から入射された光を、該複数の層に含まれた光を伝播する伝播層の内部で集光し、該出射面から近接場光として出射する近接場光集光素子において、
    上記入射面の両端部と上記出射面の両端部とをそれぞれ結ぶ、上記複数の層の側面を第1面および第2面とし、
    上記出射面は上記第2面側から上記第1面側に向かって上記入射面に対し所定の角度を有するように傾斜していることを特徴とする近接場光集光素子。
  2. 上記入射面と上記第1面とがなす第1角αが、上記入射面と上記第2面とがなす第2角βよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の近接場光集光素子。
  3. 上記複数の層は、
    上記伝播層と、
    上記伝播層の両面に隣接して設けられており、かつ、該伝播層より小さな屈折率を有する第1金属層と、
    上記各第1金属層の伝播層と接している面とは反対側の面に隣接して設けられており、かつ、上記伝播層よりも大きな屈折率を有する誘電体層と、
    上記各誘電体層の上記第1金属層と接している面とは反対側の面に隣接して設けられた第2金属層とから構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の近接場光集光素子。
  4. 上記入射面と上記第1面とがなす第1角αを78.62°、該第1面と上記出射面とがなす傾斜角θを77.40°とした場合、第1角αと、該入射面と上記第2面とがなす第2角βとの差α−βが、0°<α−β≦12.4°の範囲内であることを特徴とする請求項2に記載の近接場光集光素子。
  5. 上記入射面と上記第1面とがなす第1角αを78.62°、上記入射面と上記第2面とがなす第2角βを70.38°とした場合、該第1面と上記出射面とがなす傾斜角θが、45°≦θ<101.38°の範囲内であることを特徴とする請求項2に記載の近接場光集光素子。
  6. 上記第1面上に、該第1面を保護するための保護層が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の近接場光集光素子。
  7. 上記保護層は、上記伝播層が有する屈折率よりも低い屈折率を有することを特徴とする請求項6に記載の近接場光集光素子。
  8. 情報記録媒体の記録部分を加熱することにより、情報を記録する情報記録装置において、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の近接場光集光素子を、上記第1面と上記情報記録媒体とが対向するように備えることを特徴とする情報記録装置。
  9. 上記近接場光集光素子の上記出射面に隣接して、上記情報記録媒体に磁界を印加するための磁気ヘッドを備えることを特徴とする請求項8に記載の情報記録装置。
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