JP4368467B2 - エラストマー組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は成形品表面の傷付き性(耐スクラッチ性)に優れ、また柔軟性、耐熱性、低温特性、耐候性、強度、成形加工性に優れた各種成形物の素材として利用できる熱可塑性エラストマー組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来は加硫ゴムが主流であった自動車部品、家電部品、医療部品、雑貨用途に、生産性の優れる熱可塑性エラストマーが多く利用されるようになってきている。これらの例としてはエチレンープロピレン共重合体とポリプロピレンからなるオレフィン系エラストマー、ポリウレタンエラストマー、軟質ポリ塩化ビニル等が挙げられる。
【0003】
しかしながらこれらの成形材料は、耐スクラッチ性、柔軟性、加工性、経済性、リサイクル性の面でそれぞれ欠点を有しているのが現状である。すなわちオレフィン系エラストマーは比較的安価で耐候性、耐熱性に優れるものの柔軟性、耐スクラッチ性に劣る。ポリウレタンエラストマーは耐スクラッチ性に優れるものの、柔軟性、耐候性に劣りかつ高価であるという欠点を有している。また軟質塩化ビニルは、比較的安価であり耐候性、耐スクラッチ性に優れるものの、低温での柔軟性、リサイクル性に劣るという欠点を有している。
【0004】
また、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加誘導体(以下、水添ブロック共重合体と略記する)を用いたエラストマー組成物についてもいくつかの提案がなされている。例えば特開昭50ー14742号、特開昭52−65551号、特開昭58−206644号各公報には水添ブロック共重合体にゴム用軟化剤およびオレフィン系樹脂を配合した組成物が開示されている。しかしこれらの組成物もオレフィン系エラストマーと同様、耐スクラッチ性の劣るものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来の技術課題を背景になされたもので、柔軟性、耐候性、耐熱性、低温特性、強度、成形加工性に優れた水添ブロック共重合体の特性を生かしつつ、耐スクラッチ性を改良した熱可塑性エラストマー組成物を提供するものであり、そのエラストマー組成物は表面塗装の不要な自動車の内、外装部品等に好適に用いることができる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち本発明は、(a)少なくとも1個の、1,2−および3,4−ビニル結合を30%未満含む共役ジエンを主体とする重合体ブロック(A)と、少なくとも1個の、1,2−および3,4−ビニル結合を30%以上含む共役ジエンを主体とする重合体ブロック(B)とからなるブロック共重合体を水素添加してなり、重合体ブロック(B)の水素添加前の共役ジエンの1,2−および3,4−ビニル結合は60%以上である水添ジエン系共重合体:100重量部と
(b)(b−1)ポリプロピレン系重合体(プロピレンを85重量%以上含む):10〜60重量%
(b−2)エチレン−プロピレン系共重合体ゴム(プロピレンを75重量%以下含む):40〜90重量%の混合物であって、エチレン−プロピレン系共重合体ゴムの平均分散粒径が2μm以下、該混合物の曲弾性率が20〜700MPa、ショアD硬さが20〜60、メルトフローレートが10〜60g/10分であるポリプロピレン混合物:5〜900重量部からなることを特徴とするエラストマー組成物である。
【0007】
以下、本発明に関して詳細に説明する。本発明の(a)成分は、少なくとも1個の、1,2−および3,4−ビニル結合を30%未満含む共役ジエンを主体とする重合体ブロック(A)と、少なくとも1個の、1,2−および3,4−ビニル結合を30%以上含む共役ジエンを主体とする重合体ブロック(B)とからなるブロック共重合体を水素添加してなる水添ジエン系共重合体である。
(a)成分を構成する好ましい共役ジエンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンダジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、クロロプレンが挙げられ、より好ましくは1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンであり、最も好ましくは1,3−ブタジエン、イソプレンである。
【0008】
本発明における水添ジエン系共重合体(a)の数平均分子量は3万〜70万、好ましくは5万〜50万、さらに好ましくは8〜30万である。数平均分子量が5万未満では得られる水添ジエン系共重合体をペレット化した場合ブロッキングしやすくなるほか、他の樹脂とブレンドした場合、機械的強度、成形外観が劣り、70万を超えると加工性が劣る。
水添ブロック共重合体の分子量分布[重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)]は5以下、好ましくは2以下、さらに好ましくは1.5以下である。分子量分布が5を超えるとエラストマー組成物の強度、耐熱性が十分でなく好ましくない。
本明細書記載の分子量および分子量分布は、たとえばGPC(Gel Permeation Cromatograpy)法により測定される。GPC分析では標準ポリスチレンで作成した検量線を用い分子量を計算することができる。
【0009】
(a)成分の水添ジエン系共重合体を構成するブロック(A)の水素添加前の共役ジエンの1,2−および3,4−ビニル結合は30%未満、好ましくは25%以下、さらに好ましくは20%以下である。30%以上では得られるエラストマー組成物の機械的強度、耐熱性が十分でなく好ましくない。
(a)成分の水添ジエン系共重合体を構成するブロック(B)の水素添加前の共役ジエンの1,2−および3,4−ビニル結合は30%以上、好ましくは50%以上、さらに好ましくは60%以上である。30%未満では得られるエラストマー組成物の柔軟性、耐スクラッチ性が十分でなく好ましくない。
また、ブロック(A)の好ましい含量は、3〜97重量%、より好ましくは5〜60重量%、さらに好ましくは10〜40重量%〔ただし、(A)+(B)=100重量%〕である。ブロック(A)の含量が3重量%未満では得られるエラストマー組成物の強度、耐熱性が悪化し好ましくない。また、97重量%を越えると得られるエラストマー成分の柔軟性が失われてしまい好ましくない。
【0010】
本発明で用いられる水添ジエン系共重合体は1,2−および3,4−ビニル結合を30%未満含む共役ジエンを主体とする重合体ブロック(A)と、少なくとも1個の、1,2−および3,4−ビニル結合を30%以上含む共役ジエンを主体とする重合体ブロック(B)とからなるブロック共重合体を水素添加してなる水添ジエン系共重合体であり、例えば、
A−B、A−B−A、B−A−B−A、A−B−A−B−A、B−A−B−A−B、[A−B]l−X、または[A−B−A]l−X〔式中、A、Bは前記(A)、(B)ブロックに同じ。lは2〜4の整数、Xはカップリング剤残基を示す。〕等の構造を有する。
【0011】
また、本発明の水添ジエン系共重合体は、所望によりビニル芳香族化合物を共重合させても良い。ビニル芳香族化合物としては、スチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジメチル−p−アミノエチスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙げられ、より好ましくはスチレン、α−メチルスチレンであり、これらは単独であるいは混合しても良い。
【0012】
ビニル芳香族化合物を共重合する場合、ビニル芳香族化合物の好ましい結合含量は(a)成分を構成する全モノマーの0〜40重量%、好ましくは0〜30重量%である。また、それぞれの重合体ブロックにおけるビニル芳香族化合物または共役ジエン化合物の分布がテーパード(分子鎖にそってモノマー成分が増加または減少するもの)または一部ブロック状またはこれらの任意の組み合わせであってもよい。また重合体ブロック(A)および(B)がそれぞれ2個以上ある場合は、各重合体ブロックはそれぞれが同一構造であってもよく、異なる構造であってもよい。(a)成分である水添ジエン系共重合体は、ビニル芳香族化合物を主体とするブロック(C)を有しても良く、例えば、
A−B−C、A−B−A−C、B−A−B−C、A−B−A−C−A、B−A−B−C−B、A−B−A−B−C、B−A−B−A−C、[A−B−C]l−X、[C−B−A]l−X、[A−C−B]l−X〔式中、A、BおよびCは前記(A)、(B)および(C)ブロックに同じ。lは2〜4の整数、Xはカップリング剤残基を示す。〕等の構造であっても良い。
【0013】
これらのブロック共重合体は上記した構造を有するものであれば、その製造方法を制限するものではなく、例えば、特公昭40−23798号公報、特開平3−72512号公報等に記載された方法により、リチウム触媒を用いて不活性溶媒中で合成することができる。
水素添加の方法としては、例えば、特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特開昭60−220147号公報、特開昭61−33132号公報あるいは特開昭62−207303号公報の方法が挙げられる。その際の共役ジエン化合物に由来する脂肪族二重結合は、少なくとも80%、好ましくは90%以上が水素添加される。また、ビニル芳香族化合物を共重合する場合、ビニル芳香族化合物の20%未満、好ましくは10%未満が水素添加されるように選択される。上記水素添加ブロック共重合体の水素添加率については、赤外線分光分析や核磁気共鳴分析により容易に知ることができる。
【0014】
本発明の(b)成分であるポリプロピレン混合物は従来のポリプロピレンとEPゴム等との押出機、ブラベンダー等による混合物とは異なり、例えば、反応器中で重合と同時に形成されるポリプロピレン混合物であり、この混合物は、形成されるゴム相がポリプロピレンマトリックス中に微細かつ均等に分布するため、従来のブレンドによる混合物に比べ、耐スクラッチ性に優れる。従って、本発明の熱可塑性エラストマー組成物に添加すると、耐スクラッチ性、柔軟性を損なわず、成形加工性および成形外観(フローマーク)を向上させる役割を有する。
【0015】
本発明の(b)成分であるポリプロピレン混合物は、例えば少なくとも二段以上の逐次重合により得られる。第一工程においてプロピレンの単独重合体またはプロピレンとα−オレフィンの共重合体(プロピレンを85重量%以上含む)またはエチレンプロピレン共重合体(プロピレンを85重量%以上含む)を重合して成分(b−1)を生成し、次の工程以降においてエチレン−プロピレン(プロピレンを75重量%以下含む)またはエチレン−プロピレン−α−オレフィン(少量のジエンを含んでも良い)共重合体(プロピレンを75重量%以下含む)を重合して成分(b−2)を生成する。
第一工程のプロピレンの重合は、得られるポリプロピレンのアイソタクチック指数が80%以上、好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上であるような量のエチレンまたはα−オレフィン、例えばブテン−1、ペンテン−1、4−メチル−ペンテン−1,ヘキセン−1、およびオクテン−1またはそれらの組み合わせの存在下で行うことができる。
【0016】
第二工程以降のエチレン−プロピレン共重合体またはエチレン−プロピレン−αオレフィン共重合体を重合するために使用するモノマーはプロピレンとエチレンおよび/またはα−オレフィン(例えばブテン−1、ペンテン−1、4−メチル−ペンテン−1,ヘキセン−1、およびオクテン−1またはそれらの組み合わせ)である。第二工程以降の共重合体の重合は、共役または共役でないジエン、例えば、ブタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、およびエチレデン−ノルボルネン−1の存在下で行うことができる。ジエンは存在する時には典型的には第二工程以降に使用する全モノマーの重量に対して0.5〜10重量%である。
成分(b)のポリプロピレン組成物中の(b−1)の量は10〜60重量%、好ましくは15〜50重量%、(b−2)の量は40〜90重量%、好ましくは50〜85重量%である。
【0017】
また、成分(b)のポリプロピレン混合物中に共重合された全エチレン量は15〜60重量%、好ましくは17〜45重量%、さらに好ましくは20〜35重量%である。また(b)のポリプロピレン混合物中に共重合された全α−オレフィンの量は0〜30重量%、好ましくは3〜20重量%、さらに好ましくは5〜10重量%である。
混合物(b)は、示差走査熱量分析法(DSC)で測定すると、120℃よりも高い温度、好ましくは140℃よりも高い温度において存在する少なくとも1個の溶融ピークを示す。さらに、混合物(b)は曲げ弾性率20〜700MPa、好ましくは50〜300Mpa、さらにこのましくは70〜200MPaである。また、混合物(b)のショアD硬さは20〜60,好ましくは30〜50である。
【0018】
また混合物(b)のメルトフローレイト(ASTM D1238、230℃、2.16kg荷重に従って測定した値。以下MFRと略記する)は1〜60g/10分、好ましくは5〜50g/10分、さらに好ましくは10〜40g/10分である。MFRが1g/10分未満ではエラストマー組成物の溶融粘度が高く、エラストマー組成物の成形加工性(流動性)が低下し、また成形品の外観が悪化する(フローマークの発生)ので好ましくない。また、MFRが10g/10分未満では、エラストマー組成物の耐スクラッチ性も低下するので好ましくない。一方、MFRが60g/10分を超えるとエラストマー組成物の強度、耐熱性が低下するので好ましくない。
【0019】
混合物(b)中に分散する、エチレン−プロピレン系共重合体ゴムの平均分散粒径は2μm以下、好ましくは1.5μm以下である。ゴムの平均分散粒径が2μmを越えると、エラストマー組成物の耐スクラッチ性が極端に低下するので好ましくない。
成分(b)のポリプロピレン混合物の重合に使用する触媒は、チーグラー・ナッタ型触媒である。好ましい触媒は塩化マグネシウム上に担持されたチタン化合物および電子供与体化合物(内部供与体)を含有する固体触媒成分とトリアルキルアルミニウム化合物および電子供与体化合物(外部供与体)との反応生成物である。触媒の調整方法、成分(b)の重合方法としては、例えば、特開平3−205439号広報、特開平6−25367号広報、特開平6−25489号広報等が挙げられる。
【0020】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物中の成分(b)のポリプロピレン混合物の配合量は、水添ブロック共重合体(a)100重量部に対し、5〜900重量部、好ましくは10〜500重量部、さらに好ましくは15〜200重量部である。成分(b)のポリプロピレン混合物の配合量が900重量部を越えるとゴム弾性が低下し好ましくない。成分(b)のポリプロピレン混合物の配合量が5重量部未満では、熱可塑性エラストマー組成物の成形外観が悪化する(フローマークが発生する)ので好ましくない。
なお、本発明に用いる成分(b)のポリプロピレン混合物としては、Adflex、Hifax(Montell社製、Catalloy TPOシリーズ)等の名称で容易に入手することができる。
【0021】
本発明の組成物は、所望により炭化水素油を添加することができる。炭化水素油は得られる組成物の柔軟性、加工性を改良する効果を有しており、非芳香族系の鉱物油または液状もしくは低分子量の合成軟化剤が適している。非芳香族系の鉱物油としては一般に知られているパラフィン系オイルおよびナフテン系オイルを使用することができるが、なかでも芳香族環成分が10重量%以下のパラフィン系オイルが好ましい。
炭化水素油の配合量は、水素添加ブロック共重合体100重量部に対し、0〜200重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは0〜60重量部である。炭化水素油の配合量が200重量部を超えるとエラストマー組成物の耐スクラッチ性、耐熱性が低下するので好ましくない。
【0022】
また、発明の組成物には所望により、ポリオレフィン系樹脂を添加することができる。添加できるポリオレフィオン系樹脂としては、具体的にはポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等があげられる。ポリエチレン樹脂としては低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレンと炭素数3〜8のα−オレフィンとの共重合体等があげられる。エチレンと炭素数3〜8のα−オレフィンとの共重合体の場合、共重合体中のα−オレフィンとしてはプロピレン、ブテン−1、イソブテン、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1等があげられる。また、α−オレフィンの割合は30重量%以下のものが用いられる。
【0023】
ポリプロピレン樹脂としては、プロピレン単独重合体またはプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体である(以下プロピレン系樹脂と略記する)。プロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体の場合、共重合体中のα−オレフィンとしてはエチレン、ブテン−1、イソブテン、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1等があげられる。また、α−オレフィンの割合は30重量%以下のものが用いられる。これらのプロピレン系樹脂は、従来公知の方法で合成することができ、例えばチーグラー・ナッタ型触媒を用いて合成されるプロピレン単独重合体、またはランダムあるいはブロックのプロピレンとα−オレフィンとの共重合体があげられる。耐熱性、成形性の優れるエラストマー組成物を得るためには、ポリオレフィン系樹脂としてはポリプロピレン系樹脂を用いる方が好ましい。これらのポリオレフィン系樹脂のMFRは1〜100g/10分、好ましくは5〜60g/10分である。MFRが1g/10分未満ではエラストマー組成物の溶融粘度が高く、エラストマー組成物の成形加工性(流動性)が低下し、また成形品の外観が悪化する(フローマークの発生)ので好ましくない。また、MFRが100g/10分を超えるとエラストマー組成物の強度、耐熱性が低下するので好ましくない。
【0024】
これらのポリオレフィン系樹脂は、熱可塑性エラストマー組成物の硬さの調整、および加工性を改良する効果を有しており、配合量は、水素添加ブロック共重合体100重量部に対し0〜150重量部、好ましくは0〜110重量部、さらに好ましくは0〜80重量部である。
さらに本発明の組成物は必要に応じて無機充填剤、安定剤、滑剤、着色剤、シリコンオイル、難燃剤等を添加しても良い。無機充填剤としては、例えば炭酸カルシウム、タルク、水酸化マグネシウム、マイカ、硫酸バリウム、けい酸(ホワイトカーボン)、酸化チタン、カーボンブラック等が挙げられる。安定剤としてはヒンダードフェノール系酸化防止剤、りん系熱安定剤、ヒンダードアミン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系UV吸収剤等が挙げられる。滑剤としてはステアリン酸、ステアリン酸エステル、ステアリン酸の金属塩等が挙げられる。
【0025】
一般に、本発明のエラストマー組成物を製造する方法としては、重合体成分をブレンドする為に従来技術で知られているいかなる方法を使用しても良い。最も均質なブレンド物を得るためには、通常使われているミキシングロール、ニーダー、バンバリーミキサーおよび押出機のような各種の混練機を使用して溶融混練する方法が望ましい。溶融混練する前に、これらの配合物をヘンシェルミキサー、タンブラー、リボンブレンダーのような混合機を用いて予めドライブレンドし、該混合物を溶融混練することにより均質なエラストマー組成物が得られる。
本発明のエラストマー組成物の成形加工法としては、射出成形、押出成形、圧縮成形等が適応可能である。
【0026】
本エラストマー組成物は耐傷付き性、柔軟性、低温特性、耐候性、強度、成形加工性にすぐれるので、外観の重要なエラストマー部品として使用することができ、例えば、自動車のモール類、表皮材(シート)、シフトレバーノブ、ハンドル、ドアノブ等の内、外装部品、家電製品の各種取手、表皮材、バンパー、ホース等、軟質PVCの代替材料として好適に用いることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
実施例および比較例において、各種の評価方法に用いられた試験法は以下の通りである。
(1)硬さ[−]:
JIS K6253、Aタイプ、23℃で測定。
(2)引張強さ[kgf/cm2 ]:
JIS K6251、3号ダンベル、試料は2mm厚のプレスシートを用いた。
(3)伸び[%]:
JIS K6251、3号ダンベル、試料は2mm厚のプレスシートを用いた。
(4)反撥弾性[%]:
JIS K6255、リュプケ振子式、23℃
(5)メルトフローレイト(MFR)[g/10分]:
ASTM D1238、230℃、2.16kg荷重にて測定した。
【0028】
(6)耐傷付き性、光沢保持率[%]:
射出成形にて平滑な表面の平板を成形した。平板を水平に置き、荷重40g/cm2を加えた綿布を置き、200回往復させた。その摩擦面の光沢度をJISK7105の方法で測定し(E1)、摩擦前の光沢度(E0)からの保持率;(E1/E0)×100(%)を求めた。
(7)シボ落ち試験:
射出成形にて表面シボ(梨地、エッジング深さ約20ミクロン)の平板を成形した。平板を100℃のオーブン中に168時間放置した。オーブンから取り出した後、目視にて表面状態を観察し、変化の無いものを○、若干光沢の出たものを△、光沢の出たものを×とした。
(8)成形加工性:射出成形機にて、幅70mm、長さ130mm、厚み2mm、サイドゲート平板を下記の条件にて成形した。その成形体を目視にてフローマーク、艶等の外観を観察し、良好なものを○、やや不良なものを△、不良なものを×とした。
【0029】
シリンダー温度C1:200℃、C2:210℃、C3:210℃、ノズル温度:200℃、射出速度:低速、金型温度:40℃
また、実施例および比較例で使用された各成分は以下のとおりである。
成分(a)
表1、2に示す各種水添ジエン系共重合体(a)−1〜(a)−10を合成した。
【0030】
【表1】
Figure 0004368467
【0031】
【表2】
Figure 0004368467
【0032】
固体触媒の調整;MgCl2が完全に溶解するまで無水MgCl2および無水エタノール49.5g、ワセリン油100mlおよびシリコンオイル100mlを120℃にて窒素雰囲気化にて攪拌した。次いで、この混合物を、ワセリン油150mlおよびシリコンオイル150mlを予め入れた1500mlのオートクレーブ中に移した後、120℃、3000rpmにて3分間攪拌した。この混合物を冷却されたn−ヘプタン1000ml中、攪拌下にて添加し、MgCl2・3EtOHの球状固体を析出させた(平均粒径30〜150μm)。さらに得られた固体を窒素雰囲気下にて50℃から100℃に昇温しながら乾燥し、EtOH/MgCl2モル比1.27に調整した。得られた固体は多孔度0.139cc/g、表面積9.1m2/g、嵩密度0.564g/ccを有した。
【0033】
この固体(担体)25gを、TiCl4625ccを予め入れた攪拌付きオートクレーブ中に、0℃、窒素雰囲気下にて添加した。さらにこのオートクレーブを1時間かけて100℃に昇温した。昇温課程において温度が40℃になった時に、ジイソブチルフタレートをマグネシウムの1/8倍モル比添加した。100℃で2時間攪拌後、同温度にて静置し固体を沈殿させた。上澄み液をサイホンにて吸引し除去した。TiCl4550mlを新たに添加し120℃にて1時間攪拌後静置した。上澄み液をサイホンにて吸引除去後、残った固体を無水ヘキサン200mlを用い60℃にて6回、室温にて3回洗浄した。真空にて乾燥後、成分(b)の重合用触媒として使用した。
【0034】
成分(b)−1、成分(b)−2を下記方法により重合した。重合は一つの反応器から次の反応器へ順次移送する装置を備えた、一連の反応器中で連続的に行った。22リットルの攪拌付きオートクレーブ中に、20℃にて液体プロピレンを16リットル、および前述の固体触媒約0.15gとトリエチルアルミニウム10%のヘキサン溶液75mlとシクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CMMS)との混合物よりなる重合触媒(Al/CMMSモル比7.5)を添加し、20℃で24分間重合させた。次いでこのプレポリマーを気相中の第一の反応器に送り、そこでプロピレンの単独重合を行った。さらにこの重合体を第二反応器へ移し、そこでエチレンとプロピレンとの共重合を行った。第一および第二反応器の重合条件および得られた最終生成物の性状を表3に示した。
【0035】
【表3】
Figure 0004368467
【0036】
成分(c)
出光興産製、パラフィン系オイル。ダイアナプロセスオイルPW−380。(動粘度;380cSt)。
成分(d)
JPO製、ショーアロマーMK511(ブロックタイプポリプロピレン)、MFR15g/10分。曲弾性率1400MPa
【0037】
【実施例1〜4】
水添ブロック共重合体として(a)−2、ポリプロピレン混合物として(b)−1を用い表4に示した各割合にてヘンシェルミキサーでブレンドした後、45mm径の同方向二軸押出機にて220℃の条件で溶融混練しエラストマー組成物のペレットを得た。物性および成形成形加工性の結果を表4に示した。
【0038】
【比較例1〜6】
水添ブロック共重合体として(a)−2、(a)−8、(a)−9、(a)−10を用い、ポリプロピレン混合物として(b)−1、および比較として押出しブレンドタイプのTPO(PP/EPDMブレンド)であるSantoprene 203−40(曲げ弾性率80MPa、ショアD硬さ40、MFR8g/10分、ゴムの分散粒径9μm)を用い、実施例1〜4の方法と同様に混練し評価した。結果を表5、6に示した。この結果から本発明の範囲外の組成物はいずれかの物性が悪いことが明らかである。
【0039】
【表4】
Figure 0004368467
【0040】
【表5】
Figure 0004368467
【0041】
【表6】
Figure 0004368467
【0042】
【実施例5〜10】
水添ブロック共重合体として(a)−1、(a)−3、(a)−4、(a)−5、(a)−6、(a)−7を用い、ポリプロピレン混合物として、(b)−1を用い、表7、8に示した各割合にてヘンシェルミキサーでブレンドした後、45mm径の同方向二軸押出機にて220℃の条件で溶融混練しエラストマー組成物のペレットを得た。次に、このエラストマー組成物のペレットを成形して結果を表7、8に示した。この結果より、本発明のエラストマーは耐傷付き性、強度、耐熱性に優れ、また溶融特性も良好であり、射出成形性に優れていることが明らかである。
【0043】
【表7】
Figure 0004368467
【0044】
【表8】
Figure 0004368467
【0045】
【実施例11および参考例1〜3
水添ブロック共重合体として(a)−2を用い、ポリプロピレン混合物として、(b)−2、(b)−3、(b)−4、(b)−5を用い、表9に示した各割合にてヘンシェルミキサーでブレンドした後、45mm径の同方向二軸押出機にて220℃の条件で溶融混練しエラストマー組成物のペレットを得た。次にこのエラストマー組成物のペレットを成形して結果を表9に示した。この結果より、本発明のエラストマーは耐傷付き性、強度、耐熱性に優れ、また溶融特性も良好であり、射出成形性に優れていることが明らかである。
【0046】
【表9】
Figure 0004368467
【0047】
参考例4〜10
水添ブロック共重合体として(a)−2、(a)−4、(a)−5を用い、プロピレン混合物として(b)−3、(b)−4を用い、炭化水素油として(c)を用い、ポリオレフィン系樹脂として(d)を用い、表10、11に示した各割合にて混練し評価した。結果を表10、11に示した。この結果より、本発明のエラストマーは耐傷付き性、強度、耐熱性に優れ、また溶融特性も良好であり、射出成形性に優れていることが明らかである。
【0048】
【表10】
Figure 0004368467
【0049】
【表11】
Figure 0004368467
【0050】
【発明の効果】
本発明によって得られるエラストマー組成物は、耐傷付き性、強度、耐熱性、柔軟性、成形加工性に優れるため、自動車部品、家電部品、玩具、雑貨等の分野で好適に利用することができるが、特に耐傷付き性に優れるため製品外観を必要とするインパネ、アームレスト、ハンドル、ホーンパッド等の自動車内装部品やウインドモール、バンパー等の自動車外装部品に好適に使用することができる。また、成形品表面の耐傷付き性、成形加工性に優れるため、従来必要であった塗装工程をなくすことができるので、高生産性、低コストが実現される。

Claims (4)

  1. (a)少なくとも1個の、水素添加前の1,2−および3,4−ビニル結合を30%未満含む共役ジエンを主体とする重合体ブロック(A)と、少なくとも1個の、水素添加前の1,2−および3,4−ビニル結合を0%以上含む共役ジエンを主体とする重合体ブロック(B)とからなるブロック共重合体を水素添加してな水添ジエン系共重合体:100重量部と、(b)(b−1)ポリプロピレン系重合体(プロピレンを85重量%以上含む):10〜60重量%(b−2)エチレン−プロピレン系共重合体ゴム(プロピレンを75重量%以下含む):40〜90重量%の混合物であって、該混合物中のエチレン−プロピレン系共重合体ゴムの平均分散粒径が2μm以下、該混合物の曲弾性率が20〜700MPa、ショアD硬さが20〜60、メルトフローレートが1〜60g/10分であるポリプロピレン混合物:5〜900重量部からなることを特徴とするエラストマー組成物。
  2. ポリプロピレン混合物(b)が、少なくとも2段以上の逐次重合により得られるポリプロピレンを主体とした混合物であり、第一工程においてプロピレンの単独重合体またはプロピレンとα−オレフィンの共重合体(プロピレンを85重量%以上含む)またはエチレン−プロピレン共重合体(プロピレンを85重量%以上含む)を重合した後、第二工程以降でエチレン−プロピレンまたはエチレン−プロピレン−α−オレフィン共重合体を重合してなることを特徴とする、請求項1に記載のエラストマー組成物。
  3. ポリプロピレン混合物(b)が、少なくとも2段以上の逐次重合により得られるポリプロピレンを主体とした混合物であり、第一工程においてプロピレンの単独重合体またはプロピレンとα−オレフィンの共重合体(プロピレンを85重量%以上含む)またはエチレン−プロピレン共重合体(プロピレンを85重量%以上含む)を重合した後、第二工程以降に使用する全モノマーの重量に対して0.5〜10重量%のジエンを含むエチレン−プロピレンまたはエチレン−プロピレン−α−オレフィン共重合体を重合してなることを特徴とする、請求項1又は2に記載のエラストマー組成物。
  4. 共役ジエン化合物がブタジエンまたはイソプレンもしくはそれらの組み合わせであることを特徴とする、請求項1記載のエラストマー組成物。
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