JP4368446B2 - 自転車及びその後輪サスペンション - Google Patents

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    • B62K25/00Axle suspensions
    • B62K25/04Axle suspensions for mounting axles resiliently on cycle frame or fork
    • B62K25/28Axle suspensions for mounting axles resiliently on cycle frame or fork with pivoted chain-stay
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は2輪サイクル車に関し、より詳しくは自転車の後輪のためのサスペンションシステムに関するものである。ここでの車輪は全直径が16から20インチの小径の車輪である。
【0002】
【従来の技術】
英国特許第2130983号では、ペダルクランク車軸の近傍に枢着された3角形のトレーリングアーム構造を介して後輪が支持されている。このトレーリングアームがスイングすると、チェーンの張力が変化する問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、トレーリング、スイングアーム型であり、上記の問題を回避可能であり、弾性サスペンション手段が与えられ、そして自転車の他の部分から簡単に取り外し可能にすることができ、かくして占有容積又は空間がより小さくなるようにその自転車を折り畳んで運搬や保管により便利とし得るようなサスペンションシステム、及びこれを備えた自転車を提供することをその目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
広く言えば本発明は、前輪と後輪を有するペダル自転車を提供するものであり、そこでは後輪が自転車の主フレームに枢動接続されたアーム構造に支持され、アーム構造と主フレームの間の枢動接続がゴムブッシュ付きのピボット軸受け手段によって行われおり、この手段は、アーム構造が自転車の主フレームに対して枢動した場合にゴムが捻れて弾性的に撓曲するように構成配置されている。
【0005】
好ましくは、ゴムブッシュ付きのピボット軸受け手段は、内側及び外側の円筒形金属シェルの間に接合された円筒形のゴム本体を含み、外側の金属シェルは自転車の主フレームに対して固定的に保持され、内側の金属シェルは後輪を坦持するアーム構造に対して固定的に保持される。
【0006】
有利には、前記のアーム構造はその先端にハウジングを有し、その内部では2つのペダルクランクを橋渡しする車軸が回転可能とされ、この車軸と後輪のスピンドルが相互に平行とされる。
【0007】
1つの好ましい実施形態では、ピボット軸受け手段は、自転車のフレームに固定されたハウジングを貫通するピボットシャフトを含み、このシャフトはペダルクランクの車軸と平行に配置され、この車軸とピボットシャフトは所定の距離だけ離して置かれる。
【0008】
トレーリングアーム構造は、小径のパイプが溶接されて作成された、骨組み的なフレーム構造からなることができ、後輪の両側で後方へと延びるフォークを有している。またこの構造は、側面から見てほぼ3角形の様相を呈するように形成される。第1に前方の頂点においては自転車のペダルクランク車軸を収容するための横方向に延びるチューブを備え、第2に車輪のスピンドルがフォークの端部に装着された個所に後方の頂点を備え、そして第3に上部の頂点を備えており、そこには自転車のフレームに対するフォークのスイング運動を制御するバネがある。かかるスイング運動は、自転車のフレームのサドルパイプの基部で、且つペダルクランク車軸を収容する横方向チューブのすぐ上側において、自転車のフレームに対して横方向に配置されたピボットによって可能とされ且つ達成され、上記のチューブはこの横方向ピボットと接続されるための、上方に突出するラグを有する。
【0009】
かくして、スイングフォークアームを構成するこのフレーム構造は、それと一体の、ペダルクランク車軸のためのハウジングを有する。その結果、ペダルクランク車軸と後輪のスピンドルの間の距離は、これらの要素がフレーム構造に坦持されることによって固定され、それによりこれらを、ペダル、ギア輪、チェーン、後輪及びギアアセンブリと共に、単一のユニットとして自転車の残りの部分から取り外すことができるようになる。
【0010】
かかる取り外しは、横方向ピボットからラグを取り外し、フレーム構造の上部頂点にあるバネを取り外し、そして必要ならば、ペダルにより駆動される後輪に結合された変速ギア機構又は後輪ブレーキシステムへと延びる、何らかのワイヤを取り外すことによって行われる。
【0011】
またここに提案される本発明のシステムによれば、ペダルクランク車軸と後輪のスピンドルの間の距離が固定されており、ペダルを漕ぐ際のチェーンの張力により直接に生ずるサスペンションの捻れ巻回は回避される。
【0012】
自転車のフレームには、上方へと延びるサドル支持構造が備えられ、これは頑丈且つ強靱であって、堅固なパイプの形態を有することができる。この構造にはその下端において、トレーリングアームであるフレーム構造のスイングを支持するための、横方向ピボットが設けられる。トレーリングアームに対して適切な位置を与えるためには、サドルパイプは好ましくは3インチの横方向の広がり範囲にわたり、構造的な支持をもたらす必要がある。フレーム構造の前方の頂点において、底部のブラケットから立ち上がっているラグの間の間隔は、この広がり範囲を越えるものである。
【0013】
上記のラグは、ピボットチューブの内部に坦持されたゴム−金属接合軸受け内でピボットチューブを貫通して延伸する、車軸ピンの両端に結合される。このゴム−金属接合軸受け、即ち軸受けブッシュは、内側及び外側の金属シェル又はスリーブの間に接合され予圧縮されている、少なくとも1つの円筒形のゴム体を含み、この配置は、トレーリングアーム構造が自転車の主フレームに対して枢動するに際して、ゴムが捻り剪断でもって撓曲するようになっている。このようなゴムブッシュ軸受けは、ゴムを圧縮変形させるようなトレーリングアーム構造の運動に対して非常に強い抵抗をもたらし、そしてゴムが捻り剪断で変形する場合にはさほど強くない抵抗をもたらす。
【0014】
好ましい実施形態では、ゴムブッシュ軸受けは3インチの軸方向(自転車の横方向)長さを有するが、これは自転車の左右のペダルのクランクスローの間の距離よりも僅か1/2インチ短いだけである。このようなゴムブッシュ軸受けは、トレーリングアーム構造及びこれに坦持された後輪を意図した位置に正確に保持すると同時に、乗る人が自転車のペダルを動かすに際して加えられる重い負荷を吸収するのに良く適合している。
【0015】
サドル支持構造の上部領域はまた、スイングするフレーム構造の上部頂点に配置されたバネにより発生される反発力をも受け取る。このバネはゴムバネであることができ、これはサスペンションの動作中に弾性的に歪み、好ましくは圧縮及び剪断の両方でもって変形する。このバネには油圧ダンパー手段を結合させてもよく、またガススプリングを備えさせても良い。ガススプリングの内部圧力は増減することができ、それによりバネ特性を変化させることができる。
【0016】
1つの実施形態では、このバネ装置は後部の3角形フォークフレーム構造の上部頂点に配置され、内部に水ベースの液体が収容された、截頭円錐形のゴムが接合されたユニットからなる。その内部空間又は容積は、調節可能なオリフィスを有する部材によって仕切られる。自転車のタイヤ空気入れポンプにより注入される低圧の空気により、リバウンドモードでの減衰を補完するのに十分な圧力をもたらすことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の1つの実施形態が、添付図面中に主として側面図で例示的に示されている。
【0018】
図示の自転車は、トレーリング、スイングアーム型の後輪サスペンションシステムを有する。この自転車では、前輪と後輪、ハンドルバー、サドル、及びペダルクランクアセンブリの全てが、相互に周知の在来の空間的関係でもって配置されており、ハンドルバー、サドル、及びペダルクランクアセンブリを所定の関係で支持し維持するための主フレーム構造をこれらとの組み合わせにおいて含んでいる。この自転車は、小径のパイプが溶接されて作成された、全体を10で示す骨組み的なフレーム構造を備えたアーム構造を含む。このフレーム構造10は、後輪11の両側で後方へと延びるフォークを有し、図1に示すように側面で見てほぼ3角形の様相を呈する。前方の頂点には、自転車のペダルクランク車軸を収容するための横方向に延びるチューブ12がある。フレーム構造10の後方の頂点には、フォークの端部に車輪のスピンドル13が設けられている。フレーム構造10の上部頂点には、自転車のフレームに対するフォークのスイング運動を制御するためのバネ14がある。このバネ14はゴムバネであり、後輪11が持ち上がった場合のフレーム構造10の上方への枢動に抵抗するよう、弾性的に撓曲される。
【0019】
上記のスイング枢動は、この実施形態ではサドルパイプ16の形態を有するサドル支持構造の基部において自転車のフレームに横方向に配置された、ピボット15によって達成される。このピボット15は、自転車の左右のペダルクランクを橋渡しする車軸を収容している横方向チューブ12のすぐ上に配置されている。さらに後述するように、このチューブ12はその両端に、上述した横方向のピボット15と接続するための、上方に突出するラグ17を有している。
【0020】
チューブ12はスイングフォークアームを構成するフレーム構造10と一体であり、その結果、ペダルクランク車軸と後輪のスピンドル13の間の距離は、これらの要素がフレーム構造10に坦持されていれば一定に設定され、維持される。それによりこれらを、ペダル、ギア輪、チェーン、後輪及びギアアセンブリと共に、全部を単一のユニットとして、自転車の残りの部分から取り外すことができるようになる。
【0021】
かかる取り外しは、横方向ピボット15からラグ17を取り外し、フレーム構造10の上部頂点にあるバネ14を取り外し、そして必要ならば、ペダルにより駆動される後輪11に結合された変速ギア機構又は後輪ブレーキシステムへと延びる、何らかのワイヤを取り外すことによって行われる。
【0022】
全体を15で示した横方向ピボットについて、拡大図である図3A及び3Bを参照してさらに説明する。自転車のフレームには、頑丈なサドル支持構造が備えられ、これはこの実施形態では頑丈なサドルパイプ16である。これにはその下端において横方向チューブ30が設けられ、このチューブはラグ17を介してトレーリングアームであるフレーム構造10の枢動的スイング運動を支持するための横方向ピボット15を収容する。トレーリングアームに対して適切な位置を与えるためには、横方向ピボット15は、例えば2インチの横方向の広がり範囲にわたって、横方向チューブ30により提供される構造的な支持を必要とする。フレーム構造の前方の頂点において、底部のブラケット12から立ち上がっているラグ17の間の間隔は、この広がり範囲を越えるものである。
【0023】
上記のラグは、ピボットハウジングチューブ30の内部に坦持されたゴム−金属接合軸受けブッシュ32内でピボットチューブを貫通して延伸する、車軸ピン31の両端に結合される。この軸受けブッシュは、内側及び外側の金属スリーブ36及び37の間に接合され予圧縮されている、少なくとも1つの円筒形のゴム体35を含む。内側スリーブ36はピン31とラグ17によりクランプされ固定されるが、外側スリーブ37は、例えばキー構造でもって取着されることにより、ハウジングチューブ30に固定される。かくして達成される配置構成は、トレーリングアーム構造10に固定されたラグ17が、自転車の主フレームの一部であるサドルパイプ16に固定されたハウジングチューブ30に対して枢動するに際して、ゴム本体35が捻り剪断でもって撓曲するようになっている。
【0024】
このようなゴムブッシュ軸受けピボット15は、ゴムを圧縮変形させるようなトレーリングアーム構造の運動に対して非常に強い抵抗をもたらし、そしてゴムが捻り剪断で変形する場合にはさほど強くない抵抗をもたらす。
【0025】
好ましい実施形態では、ゴムブッシュ軸受けは3インチの軸方向(自転車の横方向)長さを有するが、これは自転車の左右のペダルのクランクスローの間の距離よりも僅か1/2インチ短いだけである。このようなゴムブッシュ軸受けは、トレーリングアーム構造及びこれに坦持された後輪を意図した位置に正確に保持すると同時に、乗る人が自転車のペダルを動かすに際して加えられる重い負荷を吸収するのに良く適合している。
【0026】
図示の自転車の主フレームは、前部セクションと後部セクションに容易に分離可能なものであり、この分離は中央ノード21にあるキングピンと、底部レールの中央接続部22にあるフックによって実現される。しかしながらフレームを形成している軽量のパイプを用いて、後部フォークのフレーム構造のための横方向ピボット15の個所において、必要とされる構造強度を補完することができる。従って、ピボット15を収容するための横方向チューブ30が、サドルパイプ16の基部で横方向に固定されるだけでなく、両側で横方向に突出したこのチューブ30の部分が、主フレームの底部レール24を形成するのに用いられる軽量のパイプのあるものに対しても接続されることが有利である。
【0027】
サドルパイプ16の上部領域はまた、スイングするフレーム構造の上部頂点に配置されたバネ14により発生される反発力をも受け取る。このバネ14はゴムバネであることができ、これはサスペンションの動作中に弾性的に歪み、好ましくは圧縮及び剪断の両方でもって変形する。このバネには油圧ダンパー手段を結合させてもよく、またガススプリングを備えさせても良い。ガススプリングの内部圧力は増減することができ、それによりバネ特性を変化させることができる。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、トレーリングアーム型であり、トレーリングアームのスイングに際してのチェーンの張力変化の問題がなく、自転車の他の部分から簡単に取り外し可能にすることができ、占有容積又は空間がより小さくなるようにその自転車を折り畳んで運搬や保管により便利とし得るようなシステムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の新規なシステムを装着した自転車の側面図である。
【図2】後部のトレーリングアームの構成部材を示す概略図である。
【図3】A及びBはそれぞれ、自転車の後輪を坦持するトレーリングアーム構造の枢動を支持するためのゴムブッシュ軸受けアセンブリの、側面図及び端面(長手方向)図である。
【符号の説明】
10 フレーム構造
11 後輪
12 チューブ
13 スピンドル
14 バネ
15 ピボット
16 サドルパイプ
17 ラグ
21 中央ノード
22 中央接続部
24 底部レール
30 チューブ
31 車軸ピン
32 軸受けブッシュ
35 ゴム体
36,37 金属スリーブ

Claims (5)

  1. 前輪と後輪を有するペダル自転車であって、後輪(11)がフレーム構造(10)上に支持されており、該フレーム構造(10)が自転車の主フレームに枢着されており、該フレーム構造(10)と該主フレームの間の枢着がゴムブッシュ付きのピボット軸受け手段(15)によって行われており、該ピボット軸受け手段(15)が、内側及び外側の円筒形金属スリーブ(36,37)の間に接合された円筒形のゴム本体(35)を含み、該外側の金属スリーブ(37)が、前記主フレームに対して固定的に保持され、該内側の金属スリーブ(36)が、前記フレーム構造(10)に対して固定的に保持され、前記ピボット軸受け手段(15)が、前記フレーム構造(10)が前記主フレームに対して枢動した場合に前記ゴム本体(35)が捻れて弾性的に撓曲するように構成配置され、該フレーム構造(10)が先端にブラケット(12)を有し、該ブラケット(12)内部で2つのペダルクランクを橋渡しする車軸が回転可能とされ、該車軸と前記後輪(11)のスピンドル(13)が相互に平行であり、前記ピボット軸受け手段(15)が、前記主フレームに固定されたハウジングチューブ(30)を貫通するピン(31)を含み、該ピン(31)が前記車軸と平行に配置され、該車軸と該ピン(31)が所定の距離だけ離して置かれている、ペダル自転車。
  2. 前輪と後輪、ハンドルバー、サドル、及びペダルクランクアセンブリの全てを備え、前記ハンドルバー、前記サドル、及び前記ペダルクランクアセンブリを所定の関係で支持し維持するための主フレーム構造をこれらとの組み合わせにおいて含み、
    前記ペダルクランクアセンブリが2つのペダルクランクを橋渡しする車軸を含み、該車軸が自転車の横方向に延びるブラケット(12)内で回転可能であり、該ブラケット(12)が、前記主フレームに設けられたピボット軸受け(15)へと延びる一対のラグ(17)により、該主フレームに対して枢動可能に接続されている、請求項1のペダル自転車。
  3. 2つのペダルを回転させることにより駆動される後輪(11)と、2つのペダルを橋渡しする車軸が、何れも同じフレーム構造(10)上に設けられており、
    該フレーム構造(10)が主フレームへとピボット軸受け(15)によって接続されており、該ピボット軸受け(15)が、前記車軸と平行で且つ該車軸に隣接する軸の周囲で前記主フレームに対する前記フレーム構造(10)の枢動をもたらすよう構成されている、請求項2のペダル自転車。
  4. 後輪(11)を支持するフレーム構造(10)が、小径のパイプが溶接されて作成された骨組み的なフレーム構造(10)からなり、後輪(11)の両側で後方へと延びるフォークを有し、
    前記フレーム構造(10)が、側面から見てほぼ3角形の様相を呈するように形成され、前方の頂点において自転車の2つのペダルクランクを橋渡しする車軸を収容するためのブラケット(12)を備え、
    前記フレーム構造(10)が、後輪(11)のスピンドル(13)が該フレーム構造(10)のフォークの端部に装着された個所に後方の頂点を備え、
    前記フレーム構造(10)が上部の頂点を備え、該頂点に、前記主フレームに対する該フレーム構造(10)のスイング運動を制御するバネ(14)を有し、該スイング運動が、前記主フレームのサドルパイプ(16)の基部において且つ前記ブラケット(12)のすぐ上側において該主フレームに対して横方向に配置されたピボット軸受け手段(15)によって可能とされ且つ達成され、該ブラケット(12)が該ピボット軸受け手段(15)と接続されるための上方に突出するラグ(17)を有する、請求項1のペダル自転車。
  5. 前記ピボット軸受け手段(15)の位置において前記ラグ(17)を前記サドルパイプ(16)から取り外すことにより、前記フレーム構造(10)が、ペダル、ギア輪、チェーン、後輪(11)及びギアアセンブリと共に、単一のユニットとして自転車の残りの部分から取り外される、請求項4のペダル自転車。
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