JP4368425B2 - 1工程または多工程の接着結合法のための接着剤系および印刷物の接着結合のための方法 - Google Patents
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Description
これまで完全結合は、本、カタログ、便箋およびパンフレットの迅速かつ経済的な製造に成功裏に使用されている。完全結合法における接着剤の機能は、一方においては、1つの縁部に沿って個々の頁を一緒に保持することであり、他方においては、本内部の回りにカバーまたはライナーを固定することである。
個々の頁の最適な結合は、個々の頁の縁部を接着剤によって完全に濡らすことができるときに達成され、この目的のためには、低粘度の接着剤(例えば、ホットメルト接着剤または分散接着剤)が通常は好ましい。
しかし、カバーの持ち上げは、一般に比較的高い粘度の生成物を必要とする。これは、カバーが部分的に、非常にかさばった単位面積あたりの重量が非常に高い紙からなり、接着剤がある種の初期粘着性を有している場合に安全に持ち上げることができるのみであるためである。
1つの接着剤のみが使用可能であるときには(ワンショット法)、この粘度は、適当な頁縁部の接着およびライナーの安全な持ち上げが保証されるように選択しなければならない。これら2つの要求は単一の接着剤によって常に満たすことができるわけではないので、いわゆるツーショット法を導入するという考えが初期の段階で採用された。このツーショット法においては、2つの異なる接着剤を一方を他方の後で使用する。第1工程において、本内部を、分散またはホットメルト接着剤を用いて非常に薄く、好ましくは0.2mm未満の層厚みで被覆する。分散物を使用する場合には、この接着剤を機械中で、例えば赤外線乾燥機を用いておよそ数秒間乾燥することができる。次いで、第2の接着剤を第2工程で適用する。系に依存して、この第2の接着剤は、室温における分散接着剤または120〜200℃の温度におけるホットメルト接着剤である。このツーショット法においては、低粘度の接着剤が工程1における頁接着のために寄与し、一方、高粘度の分散接着剤またはホットメルト接着剤が工程2における本内部の強度のために寄与する。
ツーショット法の1つの例が国際特許出願公開WO85/04669に記載されている。この方法においては、水を基本とするカップリング剤を第1接着剤として用い、一方、ホットメルト接着剤を第2接着剤として用い、このホットメルト接着剤はセグメント化モノアルキレン/酢酸ビニルコポリマーを含有し、水を基本とするカップリング剤は水性ゴムラテックスエマルジョンを含有する。即ち、この方法においては、上記のように、非反応性の低粘度接着剤を最初に分散物の形態で適用し、一方、ホットメルト接着剤はこの層の乾燥後に適用する。
反応性の系が、ワンショット法において、例えば反応性ポリウレタンホットメルト接着剤の形態で、また、ツーショット法において、例えば2成分反応性分散物およびホットメルトの形態で使用されている。
欧州特許出願公開No.0 568 803は本の結合法に関するものであり、ここでは、水を基本とするカップリング剤およびホットメルト接着剤が本内部の脊柱に連続的に適用される(このカップリング接着剤は、ポリマー性接着樹脂とイソシアネート硬化剤の水性分散物である)。即ち、このツーショット法においては、2成分反応性分散物が最初に適用され、ホットメルト接着剤はこの分散物の乾燥後に適用される。
欧州特許出願公開No.0 568 803から既知のこの方法の欠点は、架橋されるポリマーが、2つの反応工程の1つにおいて常に別物質と反応しなければならないことである。即ち、この種の系は、適用前の早期架橋を避けるために特別の適用系を必要とするか(第2成分が水、例えば空気からの水分であるとき)、または、限定された可使時間しか持たないか(化学成分が混合される2成分系であるとき)のどちらかである。
本発明が指向する課題は、特に取扱いが容易な、本を結合するための1工程または多工程の完全結合法のための改良された接着剤系を提供することであった。
このような接着剤系は、低分子量成分が、電磁線、例えばUV線またはより強力な電磁線により誘導されるラジカル反応またはカチオン反応によって硬化しうるように、少なくとも1つの光開始剤を存在させることによって得られる。さらに、既知の反応性基、例えばNCO基が、電磁線誘導反応が可能な同一分子または異なる分子のどちらかに結合して存在することもできる。
即ち、本発明は、本を結合するための1工程または多工程の完全結合法のための接着剤系であって、少なくとも1つの光開始剤および少なくとも1つの電磁線誘導反応が可能な接着剤Aを含有する接着剤系に関する。
この接着剤系は、それがワンショット法またはツーショット法のいずれで使用されるかによってその組成が異なる。
ワンショット法においては、この接着剤系は、接着剤Aとして、適用温度で0.1〜20Pas、好ましくは0.1〜10Pasの粘度を有し、そしてさらに少なくとも1つの光開始剤を含む、モノマーおよび/またはポリマーの低粘度の架橋可能な混合物からなる電磁線架橋可能な接着剤を含有する。
ツーショット法においては、本発明の接着剤系は、接着剤A、即ち、適用温度で100〜10,000mPas、好ましくは100〜1,000mPasの粘度を有し、そしてさらに少なくとも1つの光開始剤を含む、低粘度の電磁線架橋可能な接着剤(例えば、無溶媒または溶媒含有の系または分散物)、ならびに、適用温度で1,000〜20,000mPas、好ましくは5,000〜10,000mPasの粘度を有する接着剤Bを含有する。
実際上は存在しない可使時間とは別に、この系の利点は、どのような混合比にも維持する必要がなく、また、特別のアプリケーターを必要としないことである。このことは、工業スケールにおける単純な製造を与える。
本発明において、「多工程の完全結合法」とは、少なくとも2つの適用工程を含む完全結合法であると解される(ツーショット法が好ましい)。
「電磁線誘導反応」とは、分子量が増大するラジカル反応またはカチオン反応であると解される。即ち、接着剤Aは、好ましくはアクリレートモノマーおよび/またはアクリレート修飾されたポリマーおよび/または脂肪族エポキシモノマーおよび/またはエポキシ修飾されたポリマーの溶液または水性分散物の形態の溶媒含有混合物または無溶媒混合物を基本とする。
分子量がラジカル反応によって増大する場合には、官能基はオレフィン性不飽和二重結合であるのが極めて一般的である。本発明によれば、例えばアクリル酸またはスチレンの誘導体中に存在するような、オレフィン性不飽和二重結合が好ましい。アクリル酸の誘導体、例えばアルコール成分中に1〜16個、好ましくは1〜4個の炭素原子を含有するアクリレートおよびメタクリレートが、本発明の目的に特に適しており、かつ好ましい。
本発明による接着剤Aは、ラジカル反応性成分として、少なくとも800の分子量を有する少なくとも1つのポリマーを含有するのが好ましい。適当な反応性成分は、接着剤において普通に使用されるあらゆるポリマー性化合物、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリウレタン、ポリオレフィンまたはゴムポリマー、例えばニトリル、クロロプレン、イソプレンまたはスチレン/ブタジエンゴムである(ただし、これらがUV光または電子ビームへの暴露によって重合しうる少なくとも1つの官能基を含み、かつ所望により、少なくとも1つの酸性水素原子を含む化合物と反応しうる少なくとも1つの官能基、例えばNCO基を含むとき)。
しかし、ポリアクリレート、ポリエステルまたはポリウレタンを、本発明の接着剤中の反応性成分として使用するのが好ましい。これは、これらポリマーが、本発明に従って必要とされる官能基をポリマー分子に結合させるのが特に容易であるためである。
本発明に従って反応性成分として使用するのに適するポリマーは、ポリマー分子中に少なくとも2つのイソシアネート反応性の官能基(好ましくはOH基)を含む基本ポリマーから、特に容易に製造することができる。必要とされる官能基は、ポリイソシアネートまたは適切に官能化したモノイソシアネートとの反応によって、この基本ポリマーに特に容易に結合させることができる。
適当な基本ポリマーの1つの例は、少なくとも約200の分子量(Mn)を有するポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネートまたはポリアセタールからなる群から選択されるポリマーまたはこのようなポリマーの2もしくはそれ以上の混合物である(これらは末端OH基を含む)。
反応性成分を製造するための基本ポリマーとして本発明に従って使用するのに適するポリエステルは、酸およびアルコール成分の重縮合によって、より具体的にはポリカルボン酸または2またはそれ以上のポリカルボン酸の混合物とポリオールまたは2またはそれ以上のポリオールの混合物の重縮合によって、既知の方法で得ることができる。
基本ポリマーを製造するための本発明に従って適するポリカルボン酸は、脂肪族、脂環式、アリール脂肪族、芳香族またはヘテロ環式の親化合物に基づくものであってよく、また、少なくとも2つのカルボン酸基に加えて、所望により重縮合反応中に反応しない1またはそれ以上の置換基、例えばハロゲン原子またはオレフィン性不飽和二重結合を含んでいてもよい。遊離のカルボン酸は、その無水物(これらが存在する場合)またはエステル(重縮合反応のためのC1-5モノアルコールまたはその2またはそれ以上の混合物とのエステル)によって置換されていてもよい。適当なポリカルボン酸は、例えばコハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、グルタル酸、無水グルタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水テトラクロロフタル酸、無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水グルタル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、ダイマー脂肪酸もしくはトリマー脂肪酸、またはこれらの2もしくはそれ以上の混合物である。少量の一官能脂肪酸が、所望により反応混合物中に存在していてよい。
多様なポリオールを、基本ポリマーとして使用するのに適するポリエステルまたはポリカーボネートを製造するためのジオールとして使用することができる。このようなポリオールの例は、1分子あたり、2〜4個のOH基を含有する脂肪族ポリオールである。OH基は、第一および第二OH基の両方であってよい。適当な脂肪族ポリオールは、例えば、エチレングリコール、プロパン−1,2−ジオール、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ブタン−1,3−ジオール、ブタン−2,3−ジオール、ブテン−1,4−ジオール、ブチン−1,4−ジオール、ペンタン−1,5−ジオールおよびその異性体ペンタンジオール、ペンテンジオールまたはペンチンジオールまたはそれらの2もしくはそれ以上の混合物、ヘキサン−1,6−ジオールおよびその異性体ヘキサンジオール、ヘキセンジオールまたはヘキシンジオールまたはそれらの2もしくはそれ以上の混合物、ヘプタン−1,7−ジオールおよびその異性体ヘプタン、ヘプテンまたはヘプチンジオール、オクタン−1,8−ジオールおよびその異性体オクタン、オクテンまたはオクチンジオールならびに上記化合物の高級同族体または異性体(これらは、炭素鎖中への分岐の導入によって、または一度に1つのCH2基による炭素鎖の逐次的な延長によって、既知の方法で得られる)、またはこれらの2もしくはそれ以上の混合物を包含する。他の適当なポリオールは、比較的高い官能価のアルコール、例えば、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールまたは糖アルコール(ソルビトールまたはグルコースなど)、ならびに、上記物質それ自体のオリゴマーエーテルまたは2もしくはそれ以上の上記化合物の互いとの混合物の形態にあるオリゴマーエーテル、例えば約2〜4の重合度を有するポリグリセロールである。比較的高い官能価のアルコールにおいては、平均して少なくとも2個のOH基を無傷のまま残すならば、1もしくはそれ以上のOH基を、1〜約20個の炭素原子を含む一塩基性カルボン酸でエステル化してもよい。上記高級アルコールは、純粋な形態で、または可能なら、その合成過程で得られる工業用混合物の形態で使用することができる。
低分子量多官能アルコールとアルキレンオキシドとの反応生成物、いわゆるポリエーテルポリオールを、基本ポリマーを製造するためのポリオール成分として使用することもできる。基本ポリマーとして適するポリエステルの製造のために使用するポリエーテルポリオールは、ポリオールとアルキレンオキシドとの反応によって得るのが好ましい。アルキレンオキシドは、2〜約4個の炭素原子を含有するのが好ましい。適当なポリエーテルポリオールは、例えば、上記のエチレングリコール、プロピレングリコール、異性体ブタンジオールまたはヘキサンジオールまたはこれらの2もしくはそれ以上の混合物と、エチレンオキシド、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドまたはこれらの2もしくはそれ以上の混合物との反応生成物である。他の適当なポリエーテルポリオールは、多官能アルコール、例えばグリセロール、トリメチロールエタンまたはトリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールまたは糖アルコールまたはこれらの2もしくはそれ以上の混合物と、ポリエーテルポリオールを得るために挙げたアルキレンオキシドとの反応生成物である。上記反応によって得られる約100〜3,000、好ましくは約200〜2,000の範囲の分子量(Mn)を持つポリエーテルポリオールが特に適する。上記のポリエーテルポリオールを、重縮合反応において上記のポリカルボン酸と反応させて、基本ポリマーとして使用するのに適するポリエステルを得ることもできる。
例えば、上記のようにして得たポリエーテルポリオールは、OH末端基本ポリマーとしても適当である。ポリエーテルポリオールは、通常、少なくとも2個の反応性水素原子を含有する出発化合物と、アルキレンまたはアリーレンオキシド、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド、テトラヒドロフランまたはエピクロロヒドリンまたはこれらの2もしくはそれ以上の混合物とを反応させることによって得られる。適当な出発化合物は、例えば水、エチレングリコール、1,2−または1,3−プロピレングリコール、1,4−または1,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ヒドロキシメチルシクロヘキサン、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ヘキサン−1,2,6−トリオール、ブタン−1,2,4−トリオール、トリメチロールエタン、ペンタエリトリトール、マンニトール、ソルビトール、メチルグリコシド、糖、フェノール、イソノニルフェノール、レゾルシノール、ヒドロキノン、1,2,2−または1,1,2−トリス−(ヒドロキシフェニル)−エタン、アンモニア、メチルアミン、エチレンジアミン、テトラまたはヘキサメチレンジアミン、トリエタノールアミン、アニリン、フェニレンジアミン、2,4−および2,6−ジアミノトルエンおよびアニリンとホルムアルデヒドの縮合によって得ることができるポリフェニルポリメチレンポリアミンである。
ビニルポリマーによって修飾されたポリエーテルポリオールも、基本ポリマーとして使用するのに適する。このような生成物は、例えば、ポリエーテルの存在下に、スチレンまたはアクリロニトリルまたはこれらの混合物を重合させることによって得ることができる。
本発明に従って基本ポリマーとして使用するのに特に適するポリエーテルポリオールは、約300〜1,500の分子量を有するポリプロピレングリコールである。
ポリアセタールも、基本ポリマーとして、または基本ポリマーを製造するためのポリオール成分として使用するのに適する。ポリアセタールは、グリコール、例えばジエチレングリコールまたはヘキサンジオールとホルムアルデヒドとの反応によって得られる化合物であると解される。本発明の目的に適するポリアセタールは、環式アセタールの重合によって得ることができる。
ポリカーボネートも、基本ポリマーとして、または基本ポリマーを製造するために使用するポリオールとして使用するのに適する。ポリカーボネートは、例えば、上記ポリオール、より具体的にはジオール、例えばプロピレングリコール、ブタン−1,4−ジオールまたはヘキサン−1,6−ジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールまたはテトラエチレングリコールまたはこれらの2もしくはそれ以上の混合物と、ジアリールカーボネート、例えばジフェニルカーボネートまたはホスゲンとの反応によって得ることができる。
OH官能性ポリアクリレートも、基本ポリマーとして、または基本ポリマーを製造するために使用するポリオール成分として適する。OH官能性ポリアクリレートは、例えば、OH基を持つエチレン性不飽和モノマーを重合させることによって得ることができる。このようなモノマーは、例えば、エチレン性不飽和カルボン酸および二官能アルコール(このアルコールは、一般にはごくわずかに過剰に存在する)のエステル化によって得ることができる。この目的に適するエチレン性不飽和カルボン酸は、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸またはマレイン酸である。対応するOH官能性エステルは、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレートまたは3−ヒドロキシプロピルメタクリレートまたはこれらの2もしくはそれ以上の混合物である。
基本ポリマーの分子量が反応性成分として使用するためには低すぎる場合、例えば、鎖延長によって増加させることができる。このために、OH末端基本ポリマーを、最初に多官能性化合物、好ましくは2官能化合物(官能価は末端OH基に関連する)と反応させる。従って、本発明において、特に適する多官能性化合物は、ポリエポキシド、より具体的にはジエポキシド、または好ましくはポリイソシアネート、より具体的にはジイソシアネートである。ジイソシアネートは、特に本発明の目的に好ましい。分子量の一定の増加を得るために必要な基本ポリマーと多官能性化合物の間の化学量論的な比率は、専門家には既知である。しかし、一般には過剰の基本ポリマーを鎖延長反応中に存在させて鎖長を増加させ、得られる鎖延長した基本ポリマーを再びOH基末端にする。
反応性成分として使用するのに適するためには、上記したOH末端の所望により鎖延長した基本ポリマーに、UV光または電子ビームへの暴露によって重合し得る少なくとも1つの官能基、および所望により、少なくとも1つの酸性水素原子を含む化合物との反応によって重合し得る少なくとも1つの官能基を供さなければならない。
このために、基本ポリマーを、多官能性、好ましくは末端OH基で2官能性である化合物と反応させるのが好ましい。本発明の目的に適する多官能性化合物は、鎖延長に使用可能な多官能性化合物、より具体的にはポリエポキシド、特にジエポキシドであるが、好ましくはポリイソシアネート、特にジイソシアネートである。ジイソシアネートは、特に本発明の目的に好ましい。基本ポリマーと反応させるのに適する適当な多官能ポリイソシアネートは、平均して2個〜多くても約4個のイソシアネート基を含有する。適当なイソシアネートの例は、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、水素化MDI(ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、H12−MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネートおよびジおよびテトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)およびこれらの混合物、より具体的には、約20重量%の2,4−トルエンジイソシアネートと約80重量%の2,6−トルエンジイソシアネートを含有する混合物、1−メチル−2,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,6−ジイソシアナト−2,2,4−トリメチルヘキサン、1,6−ジイソシアナト−2,4,4−トリメチルヘキサン、1−イソシアナトエチル−3−イソシアナト−1,5,5−トリメチルシクロヘキサン(IPDI)、塩素化および臭素化ジイソシアネート、リン含有ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトフェニルパーフルオロエタン、テトラメトキシブタン−1,4−ジイソシアネート、1,4−ブタンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート(HDI)、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、フタル酸ビスイソシアナトエチルエステル;反応性ハロゲン原子を含有するポリイソシアネート、例えば1−クロロメチルフェニル−2,4−ジイソシアネート、1−ブロモメチルフェニル−2,6−ジイソシアネート、3,3−ビス−クロロメチルエーテル−4,4’−ジフェニルジイソシアネートである。例えば、2モルのヘキサメチレンジイソシアネートと1モルのチオジグリコールまたはジヒドロキシジヘキシルスルフィドとの反応によって得られる硫黄を含有するポリイソシアネートも適当である。他のジイソシアネートは、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトブタン、1,2−ジイソシアナトドデカンおよびダイマー脂肪酸ジイソシアネートである。トリイソシアナトイソシアヌレートを、高温、例えば約200℃で、および/または触媒、例えばアミンの存在下で、ジイソシアネートの三量化によって得ることができ、これも本発明の目的に使用することができる。本発明によれば、上記ポリイソシアネートは、個々で、または上記ポリイソシアネートの2もしくはそれ以上の混合物の形態で使用することができる。単一のポリイソシアネートまたは2もしくは3種のポリイソシアネートの混合物を、本発明の目的に使用するのが好ましい。個々にまたは混合して使用される好ましいポリイソシアネートは、HDI、MDIまたはTDI、例えばMDIとTDIの混合物である。
基本ポリマーは、多官能化合物(好ましくはジイソシアネート)と1:>2の比で反応させるのが好ましい(この多官能化合物の過剰量は、例えば、基本ポリマーの鎖延長を回避するのに十分に大きいものであるが、ごく少量の未反応の多官能化合物が反応性成分中に存在する)。このような方法は、ジイソシアネートを多官能化合物として使用する場合に、特に有利になりうる。少なくとも1つの酸性水素原子を含有する化合物との反応によって重合化しうる2つの官能基で末端化されたポリマーがこのようにして得られる。このようなポリマーから反応性成分として使用するのに適するポリマーを得るために、このポリマーを、UV光または電子ビームへの暴露によって重合化しうる官能基、およびポリマーの末端官能基との反応に適する官能基、の両方を含有する化合物と反応させるのが好ましい。ヒドロキシアルキルアクリレートまたはメタクリレート、即ちアクリル酸またはメタクリル酸と二官能アルコールとの反応生成物が、特にこの目的に適する。本発明に従って使用するのに特に適するヒドロキシアクリレートまたはメタクリレートは、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレートまたは3−ヒドロキシプロピルメタクリレートまたはこれらの2もしくはそれ以上の混合物である。
また、反応性成分として使用するのに適するポリマーは、例えば幾つかの工程で得ることができる。第一工程において、OH末端の基本ポリマーを、UV光または電子ビームへの暴露によって重合化しうる官能基および基本ポリマーの末端OH基と反応させうる官能基の両方を含有する化合物と反応させる。このような化合物の1つの例は、スチレンイソシアネートである。他のこのような化合物は、例えば実質的に等モル量のヒドロキシアルキルアクリレートまたはメタクリレートとジイソシアネートを反応させることによって得ることができる。第二工程において、実質的に等モル量のこのような化合物と基本ポリマー(所望により、成分Aにおける使用に必要な分子量に、鎖延長によって適合させる)を反応させた後に、OH基およびUV光または電子ビームへの暴露によって重合化しうる官能基の両方で末端化されたポリマーが得られる。このポリマーを、例えばジイソシアネートと反応させると、反応性成分として使用するのに適するポリマーが得られる。
基本ポリマー、ジイソシアネート(または所望により、先の記載に関連した別の多官能化合物)、ならびにUV光または電子ビームへの暴露によって重合化しうる官能基と基本ポリマーの末端OH基と反応させうる官能基の両方を含有する化合物を互いに適当なモル比で反応させて、このような反応によって得られるポリマー混合物中の2種類の官能基の割合(%)が、>0%および<100%(官能基を基準とする)の間で変化するようにすることによって、上記の2つの工程を、一緒にすることもできる。例えば、ポリマー中の末端基として存在する官能基の約1〜50%、好ましくは約5〜30%、より好ましくは約8〜15%が、UV光または電子ビームへの暴露によって重合化しうる官能基である場合に、好ましい結果を得ることができる。
反応性成分として使用するのに適するポリマーの通常のNCO含量は、約2.5重量%〜約7重量%、より具体的には約3.5重量%〜約5重量%である。
本発明に従って使用する反応性成分は、記載したポリマーの1つのみからなることができるが、記載したポリマーの2もしくはそれ以上の混合物であるのが有利であることもある。例えば、基本ポリマーとして、1もしくはそれ以上のポリエステルポリオールおよび1もしくはそれ以上のポリエーテルポリオールの混合物を使用するのが有利である。様々な基本ポリマーは、例えばそれらの分子量(Mn)またはそれらの化学組成においてまたはその両方において異っていてよい。
本発明の1つの好ましい態様においては、成分A全体を基準にして、約20〜40重量%のポリエステルポリオールおよび約20〜60重量%のポリエーテルポリオールを、反応性成分を製造するための基本ポリマーとして使用する。別の好ましい態様においては、少なくとも2種類の異なるポリエーテルポリオール、より具体的には約800〜1,500の分子量を有するポリエーテルポリオールおよび約300〜700の分子量を有するポリエーテルポリオールの混合物を、基本ポリマーとしてポリエステルポリオールに加えて使用する。
反応性成分を製造するために、上記のように、個々の基本ポリマーに官能基を供することができ、また、所望により鎖延長をすることができるので、これらは、反応性成分として使用するのに直接的に適している。しかし、本発明の1つの好ましい態様においては、OH官能性の基本ポリマーの混合物を、初めに適当な量のポリイソシアネートと反応させ、次いで適当なモル比で、UV光または電子ビームへの暴露によって重合化しうる官能基および基本ポリマーの末端OH基と反応させうる官能基の両方を含有する化合物と反応させる。
別の態様において、UV光または電子ビームへの暴露によって重合化しうる少なくとも2つの官能基を含有する約100〜8,000の分子量を持つ少なくとも1つの化合物を反応性成分として使用することもできる。
従って、2もしくはそれ以上の官能価を持つアクリレートまたはメタクリレートが、反応性成分として特に適する。このようなアクリレートまたはメタクリレートは、例えば、アクリル酸またはメタクリル酸と芳香族、脂肪族または脂環式ポリオールとのエステルまたはポリエーテルアルコールのアクリレートエステルを包含する。
このような種類の適当な反応性アクリレートまたはメタクリレートエステルを製造するためのポリオールとして、多様なポリオールを使用することができる。このようなポリオールの例は、1分子あたり2〜4個のOH基および2〜40個の炭素原子を含有する脂肪族ポリオールである。OH基は、第一および第二OH基の両方であってよい。適当な脂肪族ポリオールは、例えばエチレングリコール、プロパン−1,2−ジオール、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ブタン−1,3−ジオール、ブタン−2,3−ジオール、ブテン−1,4−ジオール、ブチン−1,4−ジオール、ペンタン−1,5−ジオールおよび異性体ペンタンジオール、ペンテンジオールまたはペンチンジオールまたはこれらの2もしくはそれ以上の混合物、ヘキサン−1,6−ジオールおよび異性体ヘキサンジオール、ヘキセンジオールまたはヘキシンジオールまたはこれらの2もしくはそれ以上の混合物、ヘプタン−1,7−ジオールおよび異性体ヘプタン、ヘプテンまたはヘプチンジオール、オクタン−1,8−ジオールおよび異性体オクタン、オクテンまたはオクチンジオールならびに上記化合物の高級同族体または異性体(これらは、炭素鎖中への分岐の導入によって、または1度に1つのCH2基による炭化水素鎖の逐次的な延長によって、既知の方法で得られる)、またはこれらの2もしくはそれ以上の混合物を包含する。
他の適当なポリオールは、高級アルコール、例えばグリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールまたは糖アルコール、例えばソルビトールまたはグルコース、および上記物質のオリゴマーエーテル(上記化合物それ自体のオリゴマーまたは上記化合物の2もしくはそれ以上の互いとの混合物の形態にあるオリゴマー)、例えば約2〜4の重合度を有するポリグリセロールである。高級アルコールの場合には、1もしくはそれ以上のOH基は、1〜約20個の炭素原子を含有する一塩基性カルボン酸でエステル化されていてもよい(ただし、平均して少なくとも2個のOH基が無傷のまま保持される)。上記の高級アルコールを、純粋な形態で、または可能であれば、これらの合成中に得られる工業用混合物の形態で使用することができる。
さらに、低分子量の多官能アルコールとアルキレンオキシドとの反応生成物、いわゆるポリエーテルポリオールを、アクリレートまたはメタクリレートエステルの製造のためのポリオール成分として使用することができる。基本ポリマーとして適するポリエステルの製造に使用することが意図されるポリエーテルポリオールを、ポリオールとアルキレンオキシドとの反応によって得るのが好ましい。アルキレンオキシドは、2〜約4個の炭素原子を含有するのが好ましい。適当なポリエーテルポリオールは、例えば、上記のようなエチレングリコール、プロピレングリコール、異性体ブタンジオールまたはヘキサンジオール、またはこれらの2もしくはそれ以上の混合物と、エチレンオキシド、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドまたはこれらの2もしくはそれ以上の混合物との反応生成物である。多官能アルコール、例えばグリセロール、トリメチロールエタンまたはトリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールまたは糖アルコール、またはこれらの2もしくはそれ以上の混合物と、ポリエーテルポリオールの生成のために挙げたアルキレンオキシドとの反応生成物も適当である。上記の反応によって得ることができる約100〜2,000、好ましくは約150〜1,500、より好ましくは約150〜800の範囲の分子量(Mn)を有するポリエーテルポリオールが特に適する。
2〜約40個の炭素原子を含有する脂肪族ジオールのアクリレートエステルは、例えば、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレートならびにソルビトールおよび他の糖アルコールの(メタ)アクリレートエステルを包含する。脂肪族または脂環式ジオールのこれら(メタ)アクリレートエステルは、脂肪族エステルまたはアルキレンオキシドによって修飾することができる。脂肪族エステルによって修飾されたアクリレートは、例えば、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン修飾されたネオペンチルグリコールヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレートなどを包含する。アルキレンオキシド修飾されたアクリレート化合物は、例えば、エチレンオキシド修飾されたネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド修飾されたネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド修飾された1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートまたはプロピレンオキシド修飾されたヘキサン−1,6−ジオールジ(メタ)アクリレートまたはこれらの2もしくはそれ以上の混合物を包含する。
ポリエーテルポリオールを基本とするアクリレートモノマーは、例えば、ネオペンチルグリコール修飾されたトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどを包含する。三官能およびそれ以上のアクリレートモノマーは、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン修飾されたジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリルオキシエチル]−イソシアヌレート、カプロラクトン修飾されたトリス[(メタ)アクリルオキシエチル]−イソシアヌレートまたはトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートまたはこれらの2もしくはそれ以上の混合物を包含する。
反応性成分として本発明に従って用いることができる上記の二官能、三官能またはそれ以上のアクリレートモノマーの中で、トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールプロポキシレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートおよびペンタエリトリトールトリアクリレートが好ましい。
本発明に係る接着剤Aは、約10〜99.9重量%の量、好ましくは約15〜99重量%の量で反応性成分を含む。
基本ポリマーと、UV光または電子ビームへの暴露によって重合化しうる官能基およびポリマーの末端官能基と反応させうる官能基の両方を含有する化合物とのモル比は、反応中に広い範囲内で変化することができる。一般に、反応性成分において、UV光または電子ビームへの暴露によって重合化しうる官能基の数が多くなると、比較的高強度の接着結合が導かれ、一方、少なくとも1つの酸性水素原子を含有する化合物と反応させうる官能基の数が多くなると、比較的高い最終強度が導かれる。
例えば、基本ポリマーを、UV光または電子ビームへの暴露によって重合化しうる官能基およびポリマーの末端官能基と反応させうる官能基の両方を含有する化合物と、約1:1のモル比で反応させると、得られるポリマー混合物中の各ポリマー分子は、UV光または電子ビームへの暴露によって重合化しうる官能基および少なくとも1つの酸性水素原子を含有する化合物と反応させうる官能基の両方を平均して含有する。このような反応によって得られるポリマー混合物中の2種類の官能基の割合(%)は、0以上〜100%以上の間で相応して変えることができる(本発明における官能基を基準とする)。例えば、ポリマー中の末端基として存在する官能基の約100〜10%、好ましくは約1〜50%、より好ましくは約8〜15%が、UV光または電子ビームへの暴露によって重合化しうる官能基である場合に、良好な結果を得ることができる。
分子量をカチオン反応によって増大させる場合、この化合物は、スチレン、ビニルエーテルおよびエポキシド(低分子量化合物であるかまたは相応に修飾された巨大分子化合物であるかを問わない)、より具体的にはエポキシ基を含有する化合物である。
本発明における「エポキシ基」とは、オキシラン環を含む官能基である。このようなエポキシ基は、カチオンにより開始される重合によって既知の方法で重合させることができる。本発明に従って使用する接着剤は、唯一の構成成分として少なくとも1つのエポキシ基を含有する脂肪族化合物を含有することができるが、少なくとも1つのエポキシ基を含有する2もしくはそれ以上の化合物の混合物を用いることもできる。また、エポキシ化合物は、上記のオレフィン性不飽和二重結合を含有するラジカル反応性化合物と共に、より具体的にはアクリレートモノマーおよび/またはアクリレート修飾化ポリマーと共に、さらにある種の場合にはイソシアネート化合物と共に使用することもできる。
ポリマーを製造するためには、接着剤構成成分として存在する少なくとも1つのエポキシ基を含有する化合物が、1つだけエポキシ基を含んでいれば十分である。しかし、接着剤フィルムにおいてより高い架橋度を得るために、接着剤Aの構成成分として分子中に1を超えるエポキシ基を含有する1もしくはそれ以上の化合物を、少なくとも部分的に使用することが望ましいこともある。使用する化合物は、1分子あたり1〜約4個のエポキシ基を含有するのが有利である。1つの特に好ましい態様においては、接着剤A全体の平均エポキシ基含量は、約1〜2.5、より具体的には約1.5〜2.0である。
基本的に、低分子量エポキシドを、少なくとも1つのエポキシ基を含有する化合物として使用することができるが、比較的高分子量のエポキシド、または低分子量のエポキシドと比較的高分子量のエポキシドの混合物を使用することもできる。
本発明において、「低分子量化合物」とは、約400よりも少ない分子量を持つ少なくとも1つのエポキシ基を含有する化合物である。即ち、400を超える分子量を持つ少なくとも1つのエポキシ基を含有する化合物は、本明細書においては「比較的高分子量の化合物」と呼ばれる。
少なくとも1つのエポキシ基を含有する比較的高分子量の化合物は、例えばポリマー鎖の末端にエポキシ基を含有していてよいが、エポキシ基は、ポリマー鎖中に位置するか、またはポリマー鎖の側鎖に結合することもできる。1を超えるエポキシ基を含有する化合物の場合、対応する比較的高分子量の化合物は、主ポリマー鎖に関連する配置の2もしくはそれ以上においてエポキシ基を含有することができる。即ち、1を超えるエポキシ基を含有する化合物は、例えば、1つの末端エポキシ基および1つの側鎖エポキシ基または1つのポリマー骨格中のエポキシ基および1つの側鎖エポキシ基を持つことができる。
本発明に従って接着剤Aとして使用するのに適する少なくとも1つのエポキシ基を含有する化合物は、例えば脂環式エポキシドを包含する。脂環式エポキシドの例は、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)−オキサレート、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)−アジペート、ビス−(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)−アジペートおよび/またはビス−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)−ピメレートである。また、適当なものは、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、例えば3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸、3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキサンカルボン酸、6−メチル−3,4−エポキシシクロメチル−6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸、3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボン酸、3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキサンカルボン酸などである。
本発明の目的に使用することができる他の適当なエポキシドは、例えば多価フェノールから得られるグリシジルエーテル、例えば2,2’−ビス−(2,3−エポキシプロポキシフェノール)−プロパンのジグリシジルエーテルである。
少なくとも1つのエポキシ基を含有する市販化合物も有利に使用することができる。このような化合物の例は、オクタデシレンオキシド、エピクロロヒドリン、スチレンオキシド、ビニルシクロヘキセンオキシド、グリシドール、グリシジルメタクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル[例えば、EPON 818、EPON 1004およびEPON 1010、シェル・ケミカル社(Shell Chemical Co.)の製品;DER−331、DER−332およびDER−334、ダウ・ケミカル社(Dow Chemical Co.)の製品]、ビニルシクロヘキセンジオキシド[例えば、ERL−4206、ユニオン・カーバイド社(Union Carbide Corp.)の製品]、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート[例えば、ERL−4221、ユニオン・カーバイド社の製品]、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキセンカルボキシレート[例えば、ERL−4201、ユニオン・カーバイド社の製品]、ビス−(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)−アジペート)[例えば、ERL−4289、ユニオン・カーバイド社の製品]、ビス−(2,3−エポキシシクロペンチル)−エーテル)[例えば、ERL−0400、ユニオン・カーバイド社の製品]、脂肪族のプロピレングリコール修飾されたエポキシ樹脂[例えば、ERL−4050またはERL−4052、ユニオン・カーバイド社の製品]、ジペンテンジオキシド[例えば、ERL−4269、ユニオン・カーバイド社の製品]、エポキシ化ポリブタジエン[例えば、OXIRON 2001、FMC社(FMC Corp.)の製品]、エポキシ官能性シリコーン樹脂、難燃性エポキシ樹脂[例えば、DER−80、ダウ・ケミカル社の製品]、フェノール/ホルムアルデヒド ノボラックのブタン−1,4−ジオール ジグリシジルエーテル[例えば、DEN−431またはDEN−438、ダウ・ケミカル社の製品]およびレゾルシノールジグリシジルエーテル[例えば、KOPOXITE、コッパーズ社(Koppers Co.,Inc.)社の製品]である。
少なくとも1つのエポキシ基を含有する他の適当な化合物は、例えばエポキシ官能性のエチレン性不飽和エポキシ化合物の重合によって得られるエポキシ官能性ポリマーである。このようなエポキシ官能性のエチレン性不飽和化合物は、グリシドールのアクリレート、例えばグリシジルアクリレートまたはグリシジルメタクリレートである。これらの化合物は、エポキシ基を持たない少なくとも1つの他のエチレン性不飽和化合物と有利に共重合される。例えばエポキシ基を含有するポリウレタンも適当である。このようなポリウレタンは、例えばOH含有ポリエステルまたはポリエーテルと多官能イソシアネートを反応させることによって得ることができ、イソシアネート基とOH基の化学量論比は、対応するポリウレタンが、例えば1−ヒドロキシ−2,3−エポキシプロパンまたは他の適当なエポキシドと後に反応する少なくとも1つの遊離イソシアネート基を含有するように選択される。
接着剤Aは、1つのエポキシ基のみを含有する化合物を、一般に100重量%まで、好ましくは約30重量%まで含有する。2もしくはそれ以上のエポキシ基を含有する化合物の割合(%)は、約100重量%まで、好ましくは約10〜40重量%であり、接着剤A中の三官能およびそれ以上のエポキシドの割合(%)は、約10重量%までである。
脂肪族エポキシ化合物に加えて、接着剤Aは、400未満の分子量を有する少なくとも2個のOH基を含有する化合物を含む。三官能化合物、即ち3個のOH基を含有する化合物の割合(%)は、接着剤全体を基準にして約1〜10重量%である。接着剤AがNCO基をも含有する場合、ポリオールを使用しないか、またはそれを使用直前にのみ添加するのが望ましい。
適当なOH含有化合物は、例えば高級アルコール、例えばグリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールおよび糖アルコール、およびこれら化合物の個々のオリゴマーエーテル、またはこれら化合物の2もしくはそれ以上の互いとの混合物のオリゴマーエーテルである。低分子量多官能アルコールと4個までの炭素原子を含有するアルキレンオキシドとの反応生成物を、ポリエステル製造のためのポリオール成分として使用することもできる。適当な反応生成物は、例えば多官能アルコール、例えばグリセロール、トリメチロールエタンおよび/またはトリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールまたは糖アルコールと、約400より小さい分子量を有するオリゴエーテルポリオールを得るために挙げたアルキレンオキシドとの反応生成物である。
本発明に係る接着剤Aは、少なくとも400の分子量を持つ少なくとも2個のOH基を含有する化合物、または2もしくはそれ以上のこのような化合物の混合物をポリオールとして含有することができる。ポリオールとして使用する化合物は、好ましくは約400〜10,000、より好ましくは約400〜2,000の範囲の分子量を持つ。
適当なポリオールは、例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリウレタンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリビニルアセタールポリオール、ポリアクリレートポリオール、ポリメタクリレートポリオールまたは適当なアクリレートおよびメタクリレートのコポリオールまたはこれらポリオールの2もしくはそれ以上の混合物である。本発明の特に好ましい態様は、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールまたはポリウレタンポリオールの使用を特徴とする。
好ましいポリエステルポリオールは、低分子量アルコール、より具体的にはエチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、ブタンジオール、プロピレングリコール、グリセロールまたはトリメチロールプロパンと、ポリカルボン酸またはこのような酸の混合物との重縮合による反応によって得られる。例えば、二官能および/または三官能アルコールを、ジカルボン酸および/またはトリカルボン酸またはこれらの反応性誘導体と縮合させてポリエステルを得ることができる。適当なジカルボン酸は、例えばコハク酸および16個までの炭素原子を含む高級同族体、不飽和カルボン酸、例えばマレイン酸またはフマル酸、および芳香族ジカルボン酸、より具体的には異性体フタル酸、例えばフタル酸、イソフタル酸またはテレフタル酸である。適当なトリカルボン酸は、例えばクエン酸またはトリメリット酸である。また、適当なものは、脂肪族ポリカルボン酸、例えばアジピン酸、グルタミン酸、ピメリン酸、芳香族酸、例えばナフタレンジカルボン酸、シクロアルキル酸、例えばシクロヘキサンジカルボン酸、またはヘテロ原子、例えばSまたはNを含有する酸、例えばジグリコール酸、エチルエーテル−2,2−ジカルボン酸またはチオジグリコールである。
ポリエステル製造のための他の適切なポリオールは、1分子あたり2〜4個のOH基を含有する脂肪族アルコールである。OH基は、第一OH基であるのが好ましいが、第二OH基であってもよい。適当な脂肪族アルコールは、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタン−1,4−ジオール、ペンタン−1,5−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、ヘプタン−1,7−ジオール、オクタン−1,8−ジオールならびにこれらの高級同族体および異性体(これらは、炭素鎖中への分岐の導入によって、または1度に1つのCH2基による炭化水素鎖の逐次的な延長によって、既知の方法で得られる)である。他の適当なポリオールは、高級アルコール、例えばグリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールおよびこれら物質のオリゴマーエーテル(それ自体のオリゴマーまたはこれらエーテルの2もしくはそれ以上の互いとの混合物の形態にあるオリゴマー)である。
低分子量の多官能アルコールと4個までの炭素原子を含有するアルキレンオキシドとの反応生成物を、ポリエステル製造のためのポリオール成分として使用することもできる。適当な反応生成物は、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、異性体ブタンジオールまたはヘキサンジオールと、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドとの反応生成物である。多官能アルコール、例えばグリセロール、トリメチロールエタンおよび/またはトリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールまたは糖アルコールと、ポリエーテルポリオールを得るために挙げたアルキレンオキシドとの反応生成物も適当である。低分子量多官能アルコールと4個までの炭素原子を含有するアルキレンオキシドとの反応生成物を、ポリエステル製造のためのポリオール成分として使用してもよい。適当な反応生成物は、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、異性体ブタンジオールまたはヘキサンジオールと、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドの反応生成物である。多官能アルコール、例えば、グリセロール、トリメチロールエタンおよび/またはトリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールまたは糖アルコールと、ポリエーテルポリオールを得るために挙げたアルキレンオキシドとの反応生成物も適当である。ポリエステル製造のための特に適するポリオールは、約100〜5,000、好ましくは約200〜3,000の範囲の分子量を有するポリエーテルポリオールである。約300〜2,500の分子量を有するプロピレングリコールが、本発明の目的に最も好ましい。例えば、テトラヒドロフランの重合によって得られるポリエーテルポリオールも適当である。
本発明の目的のためのポリオールとして特に好ましいポリオールの群は、ポリウレタンポリオールである。本発明におけるポリウレタンポリオールとは、二官能および/またはそれ以上のアルコールとポリイソシアネートの重付加によって得られる化合物である。ポリウレタンを製造するために使用するポリオールは、通常、約300〜10,000、好ましくは約800〜5,000の範囲の分子量を有する少なくとも2個のヒドロキシ基を含有するポリエステルおよび/またはポリエーテルである。本発明に従って使用するのに適するポリウレタンを製造するための適当なポリエステルは、鎖延長反応において、少なくとも1つの二官能イソシアネートと反応することができる任意のOH末端ポリエステルである。これらは、例えば上記のポリエステルを包含する。
ポリウレタン製造のためのポリオール成分として適するポリエステルの調製のために使用することができる他のジヒドロキシ化合物は、例えばブタン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ブタン−2,3−ジオール、2,2−ジエチルプロパン−1,3−ジオール、2−メチル−2−プロピルプロパン−1,3−ジオール、異性体オクタンジオール、エチレン性不飽和の二官能化合物、例えばヘプテンジオール、オクテンジオールおよびヘテロ原子(NまたはS)を含有する二官能化合物、例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコール、チオエチレングリコール、ジエタノールアミンまたはN−メチルジエタノールアミンまたはこれらの2もしくはそれ以上の混合物である。
ポリウレタンを製造するために、ジオールを、対応する少なくとも二官能のイソシアネートと普通に反応させる。本発明に従って使用するイソシアネートは、脂肪族または芳香族であってよく、約4〜40個の炭素原子を含有する。適当なイソシアネートの例は、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,8−オクタンジイソシアネート、1,10−デカンジイソシアネート、例えば脂肪酸の二量化および対応するその後の官能化によって得られるジイソシアネート、フェニレン−1,4−ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、2,4−および2,6−トルエンジイソシアネートおよびこれらの混合物、1,5−ナフチレンジイソシアネート、2,4’−または、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)およびこれらの混合物、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロブタン−1,3−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−および−1,4−ジイソシアネート、2,4−および2,6−ヘキサヒドロトルエンジイソシアネート、ヘキサヒドロ−1,3−または−1,4−フェニレンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネートまたは4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートまたはこれらジイソシアネートの2もしくはそれ以上の混合物である。例えば、ジイソシアネートのオリゴマー化によって得られる三官能またはそれ以上のポリイソシアネートを、接着剤A中に存在するポリウレタンの製造のために必要なイソシアネートとして本発明に従って使用してもよい。このような三官能およびそれ以上のポリイソシアネートの例は、HDIまたはIPDIのトリイソシアヌレート、またはこれらの混合トリイソシアヌレートである。
一般に、ポリオールとして使用するポリマーの平均分子量は、400の値を超えるべきではない。一般に、ポリマーは、使用した特定の合成方法に依存して統計学的な分子量分布を有するので、「平均分子量」なる表現は、接着剤A中に存在するポリマーの数平均(Mn)分子量を指す。このことは、上記した400の値を下回る分子量を有する個々のポリマー分子が存在していてもよいことを意味する。
上記エポキシ化合物に加えて、本発明に従って使用される接着剤Aは、エポキシ基以外のカチオン重合性の官能基を含有する1もしくはそれ以上の他の成分を含有することができる。このような成分の例は、オレフィン、ビニルエーテル、ビニルアレーン、より具体的にはスチレン、およびヘテロ環式化合物、例えばエーテル、チオエーテル、エステルまたはアセタールである。例えば、アルコール(好ましくはポリオール)のエーテル化によって形式的に得られるビニルエーテル、およびビニルエーテル(実際には、ビニルエーテルの工業的製造における出発物質としてアセチレンが一般に使用される)およびビニルスチレンを、本発明の目的のために使用するのが好ましい。
ビニルエーテルの使用が、本発明の目的のために特に好ましい。約400までの分子量を有する適当な低分子量ビニルエーテルは、例えば一官能または二官能ビニルエーテルである。一官能または二官能ビニルエーテルの例は、ヒドロキシブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、プロピレンカーボネートプロペニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテルまたはブタンジオールジビニルエーテル(これが、好ましい化合物である)である。高級アルコールのジビニルエーテルを使用してもよい。このようなジビニルエーテルの例は、グリセロールモノビニルエーテル、グリセロールジビニルエーテル、グリセロールトリビニルエーテル、トリメチロールプロパン モノ−、ジ−、トリ−ビニルエーテル、ペンタエリトリトール モノ−、ジ−、トリ−またはテトラ−ビニルエーテルまたは4個を超えるOH基を含有するアルコールのビニルエーテル、例えば糖アルコールのビニルエーテルである。上記化合物は、個々に、および上記ビニルエーテルの2もしくはそれ以上の混合物の形態の両方で使用することができる。
約400〜10,000の分子量を有する比較的高分子量の化合物を、さらにカチオン反応させる成分として用いる場合、この化合物は、末端基として、または所望により主ポリマー鎖の側鎖に、エポキシ基以外のカチオン重合が可能な基を含有するポリマーであるのが好ましい。本発明に従って使用する接着剤において、個々に、または混合物の形態で使用するのが好ましいこのような化合物は、例えば、先に記載した種類の比較的高分子量のポリオール成分から得ることができる。例えば、ビニルスチレン末端のポリマーを、OH末端ポリマーと4−スチレンイソシアネートとの反応によって調製することができる。ポリエステルポリオールまたはポリエーテルポリオールまたはポリウレタンを、OH末端ポリマーとして使用するのが好ましい。ビニルエーテル基を含有する多種多様のポリマーを調製することもできる。この目的のために、OH含有ポリマーを、例えば、少なくとも2倍過剰量のジイソシアネート(OH基を基準とする)と反応させる。遊離NCO基を含有する得られるポリマーを、次いでヒドロキシビニルエーテルと反応させる。ビニルエーテルを含有するポリマーは、OH含有ビニルエーテルと等モル量のジイソシアネートとを最初に反応させ、次いでこの反応の生成物とOH末端ポリマーとを反応させることによって調製することもできる。本発明の目的のための好ましいOH含有ビニルエーテルは、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒドロキシヘキシルビニルエーテルおよびシクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテルである。
本発明に従って使用される接着剤Aは、接着剤A全体を基準に、20重量%まで、好ましくは0.1〜約10重量%、より好ましくは約1〜約8重量%の量で、エポキシ基を含まないカチオン反応する成分を含有する。
本発明に従って使用する接着剤Aは、光開始剤として、放射作用のもとでエポキシ基およびさらにアクリレート基の重合を開始させうる光開始剤または2もしくはそれ以上の光開始剤の混合物を含有する。特に適する光開始剤は、電磁放射作用のもとで、より具体的には光作用のもとで、ルイス(Lewis)酸またはブレーンステッド
酸を生成する光開始剤である。
本発明によれば、複合オニオム(onium)化合物を、光作用のもとで、ルイス酸および/またはブレーンステッド酸を生成する光開始剤として使用するのが好ましい。基本的には、任意の光感受性芳香族スルホニウムまたはヨードニウム塩が、重合過程の光誘導開始のために適する。特に適するこの種の光開始剤は、トリスアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリスアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェートであり、これらは例えばシラキュアー(CyracureR)UVI-6974およびUVI-6990(UCC、Danbury、UKの製品)およびビス−(4,4’−ジメチルベンジル)−ヨードニウムテトラ−(ペンタフルオロフェニル)−ボレート[UV CATA 200、ローヌ・プーラン
の製品]として市販されている。
本発明に従って使用する光開始剤は、約100〜600nmの波長を有する光に暴露した後に、ラジカルまたはカチオン重合を開始させることができる。1つの好ましい態様においては、この重合反応を、約150〜500nm、例えば約200〜480nmの範囲の波長を有する光に暴露することによって開始させる。
約260〜480nmの波長を有する光への暴露によって、オレフィン性不飽和二重結合のラジカル重合を開始させうる化合物および化合物の混合物を、光開始剤として、より具体的にはラジカル反応のために使用する。基本的に、本発明の接着剤に適合する、即ち少なくとも実質的に均質な混合物を形成する任意の市販の光開始剤を、本発明の目的に使用することができる。
このような市販の光開始剤は、例えば、任意のノーリッシュ(Norrish)I型断片化物質、例えばベンゾフェノン、カンファーキノン、クオンタキュアー(Quantacure)[インターナショナル・バイオ−シンセティクス(International Bio-Synthetics)の製品]、カイアキュアー(Kayacure)MBP[日本化薬(Nippon Kayaku)の製品]、エサキュアー(Esacure)BO[フラテリ・ランベルティ(Fratelli Lamberti)の製品]、トリゴナル(Trigonal)14[アクゾ(Akzo)の製品]、イルガキュアー(IrgacureR)、ダロキュアー(DarocureR)またはスピードキュアー(SpeedcureR)シリーズの光開始剤[チバ・ガイギー(Ciba Geigy)の製品]、ダロキュアー(DarocureR)1173および/またはFi-4[イーストマン社(Eastman Company)]である。これらの中で、イルガキュアー651、イルガキュアー369、イルガキュアー184、イルガキュアー907、イルガキュアー1850、イルガキュアー1173(ダロキュアー1173)、イルガキュアー1116、スピードキュアーEDB、スピードキュアーITX、イルガキュアー784またはイルガキュアー2959またはこれらの2もしくはそれ以上の混合物が特に適する。
以下の群:ベンゾインおよびベンゾイン誘導体、フェニルヒドロキシアルカノン型およびチオキサントン型からの光開始剤が好ましい。
約200以上の分子量を有する光開始剤を、本発明の1つの好ましい態様において少なくとも部分的に使用する。この要求を満たす市販の光開始剤は、例えばイルガキュアー651、イルガキュアー369、イルガキュアー907、イルガキュアー784、スピードキュアーEDBおよびスピードキュアーITXである。
しかし、分子量の点で上記要求を満たす光開始剤を、イソシアネート反応性官能基(例えばアミノ基またはOH基)を含有する低分子量光開始剤と、少なくとも1つのイソシアネート基を含有する高分子量化合物との反応によって得ることもできる(ポリマー結合した光開始剤)。1を超える光開始剤分子、例えば2、3またはそれ以上の光開始剤分子を含有する化合物を、光開始剤として使用するのが好ましい。このような化合物は、例えば、2もしくはそれ以上のOH基を含有する多官能アルコールと、適当なジイソシアネートまたはトリイソシアネートおよび適当なイソシアネート反応性官能基を含有する光開始剤との反応によって得ることができる。
適当な多官能アルコールは、任意の上記多官能アルコールであるが、特にネオペンチルグリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールおよびこれらとC2-4アルキレンオキシドとのアルコキシル化生成物である。他の適当かつ本発明によれば特に好ましい多官能アルコールは、3価アルコールとカプロラクトンとの反応生成物、例えばトリメチロールプロパンとカプロラクトンとの反応生成物[Capa 305、インテロックス(Interox, Cheshire、UK)の製品、;分子量(Mn)=540)]である。
本発明の他の好ましい態様は、少なくとも3価のアルコールをカプロラクトンと反応させて、約300〜900の分子量を有する少なくとも3個のOH基を含有するポリカプロラクトンを生成させ、次いでこのポリカプロラクトンを、少なくとも2個のイソシアネート基を含有する化合物によって、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オンに結合させることによって得られる光開始剤の使用を特徴とする。
上記ポリオールとの反応のための少なくとも2個のイソシアネート基を含有する適当な化合物、より具体的には、適当なジイソシアネートは、例えば本明細書中に記載した任意のジイソシアネートである。しかし、トルエンジイソシアネートの2,4−異性体および2,6−異性体が特に好ましく、これら異性体を純粋な形態または混合物の形態のどちらかで用いる。
ポリマー結合した光開始剤を製造するための適当な光開始剤は、イソシアネート反応性の官能基を含有する任意の光開始剤である。1つの第一OH基を持つ1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン[イルガキュアー2959]が、本発明の目的に特に好ましい。
光開始剤は、接着剤Aの製造中に、イソシアネート基に反応性である少量の光開始剤分子を用いることによって調製してもよい。このようにして、光開始剤を接着剤Aの分子に結合させる。
光開始剤は、対応する官能基を含有する光開始剤を接着剤にモノマー形態で添加し、次いでそれを接着剤Aの対応するポリマー成分と反応させること(例えば、接着剤の貯蔵中)によって、接着剤Aのポリマー鎖に結合させることもできる。
また、UV光または電子ビームへの暴露によって重合化しうる官能基を有する光開始剤を供することもできるが、この場合には、UV光または電子ビームへの暴露によって重合化しうる官能基を光開始剤に結合させることができる(例えば、不飽和カルボン酸と光開始剤の反応によって)。適当な不飽和カルボン酸は、例えばアクリル酸およびメタクリル酸である。イルガキュアー2959とアクリル酸またはメタクリル酸との反応生成物が、特に本発明の目的に適する。
即ち、光開始剤およびUV光または電子ビームへの暴露によって重合化しうる官能基の両方を含有する化合物を、光開始剤として使用してよい。
本発明の接着剤Aは、接着剤A全体を基準に約25重量%までの量で光開始剤を含み、その下限は約0.01重量%である。個々の光開始剤分子それ自体に基づいて(それが他の化合物に共有結合しているか否かとは無関係に)、接着剤中の含量(%)は、接着剤A全体を基準に、少なくとも約0.01〜10重量%、好ましくは約0.5〜5重量%、より好ましくは約1〜3重量%の範囲であるべきである。
さらに、共開始剤または光増感剤、例えばアセトフェノン、ベンゾフェノンおよびフルオレシンおよびこれらの誘導体を使用することもできる。
1つの好ましい態様において、本発明に係る接着剤Aは、一官能反応性希釈剤としてUV光または電子ビームへの暴露によって重合化しうる1つの官能基のみを持つ少なくとも1つの化合物を含有することができる。室温で液体である化合物、より具体的にはアクリル酸またはメタクリル酸の対応するエステルが、この目的に特に適する。特に適する化合物は、例えば、芳香族または脂肪族の直鎖または分岐鎖C4-20モノアルコールまたは対応するエーテルアルコールのアクリル酸またはメタクリル酸エステル、例えばn−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレートまたは2−メトキシプロピルアクリレートである。
一官能反応性希釈剤は、接着剤Aの約50重量%程度を構成するが、好ましくはそれ以下、例えば約40重量%、30重量%または約20重量%である。さらに少量を用いることもでき、接着剤Aは、わずか10重量%または約0.5〜8重量%の一官能反応性希釈剤を含有することもできる。
例えば電子ビームまたはUV線への暴露(対応する光開始剤を伴う)による最初の硬化段階の後に、接着剤Aを、大気湿気の作用によって所望の最終強度まで硬化させることができる。しかし、接着剤が初期の段階である程度の最終強度を表すことが必要である場合、即ち、例えば結合した材料をさらにできるだけ早く加工することができるように速い硬化速度が必要である場合、大気中の湿気によって達成される硬化速度は遅すぎるであろう。このような場合は、硬化剤を加工前に接着剤に添加することができる。
従って、本発明は、硬化剤として、少なくとも2個の酸性水素原子を含有する化合物を含む接着剤Aにも関する。
1つの好ましい態様において、硬化剤は、少なくとも1個の酸性水素原子をそれぞれが持つ少なくとも2個の官能基を含有する化合物、または接着剤Aの対応する官能基と反応することができる2もしくはそれ以上のそのような化合物の混合物である。本発明において、接着剤Aの対応する官能基とは、本発明の条件下での照射によって重合しない接着剤A中に存在する任意の官能基、より具体的にはイソシアネート基であると解される。
硬化剤として使用するのに適する化合物は、2,500までの分子量を持つのが好ましい。接着剤Aの対応する官能基と反応性である少なくとも1個の酸性水素原子を持つ適当な官能基は、具体的には第一または第二アミノ基、メルカプト基またはOH基である。硬化剤として使用するのに適する化合物は、アミノ基、メルカプト基またはOH基を単独でまたは互いと混合して含有することができる。
硬化剤として使用するのに適する化合物は、一般に、少なくとも約2の官能価を持つ。硬化剤は、高い官能価の化合物、例えば3、4またはそれ以上の官能価を有する化合物を一定の割合(%)で含むのが好ましい。硬化剤の全(平均)官能価は、例えば約2(例えば、二官能化合物のみを硬化剤として使用する場合)またはそれ以上(例えば、約2.1、2.2、2.5、2.7または3)である。所望により、硬化剤はさらに高い官能価、例えば約4もしくはそれ以上を持つこともできる。
硬化剤は、少なくとも2個のOH基を持つポリオールを含有するのが好ましい。本明細書中に記載の任意のポリオールを、これらが分子量上限の限定基準を満たすならば、硬化剤として使用するのに適する。
一般に、硬化剤は、硬化剤に反応性である接着剤Aの官能基と、接着剤Aの対応する官能基に反応性である硬化剤の基との比が、約5:1〜1:1、より具体的には約2:1〜1:1であるような量で使用される。
少なくとも2個のOH基を含有する化合物が、本発明の接着剤中に硬化剤として存在するのが好ましい。
接着剤Aは、所望により添加剤を含有することができ、この添加剤は接着剤全体の約49重量%程度までを構成することができる。本発明に従って使用することができる添加剤は、例えば可塑剤、安定剤、抗酸化剤、染料または充填剤を包含する。
使用する可塑剤は、例えばフタル酸に基づく可塑剤、より具体的にはジアルキルフタレートであり、好ましい可塑剤は、約6〜12個の炭素原子を含有する直鎖アルカノールでエステル化されているフタル酸エステルである。ジオクチルフタレートが特に好ましい。他の適当な可塑剤は、ベンゾエート可塑剤(例えば、スクロースベンゾエート、ジエチレングリコールジベンゾエートおよび/または全ヒドロキシル基の約50〜95%がエステル化されているジエチレングリコールベンゾエート)、ホスフェート可塑剤(例えば、t-ブチルフェニルジフェニルホスフェート)、ポリエチレングリコールおよびその誘導体、例えばポリ(エチレングリコール)のジフェニルエーテル、液体の樹脂誘導体、例えば水素化樹脂のメチルエステル、植物および動物油、例えば脂肪酸のグリセロールエステルおよびこれらの重合生成物である。
本発明に従って添加剤として使用するのに適する安定剤または抗酸化剤は、フェノール、高分子量(Mn)の立体障害フェノール、多官能フェノール、硫黄およびリン含有フェノールまたはアミンを包含する。本発明に従って添加剤として使用するのに適するフェノールは、例えばヒドロキノン、ヒドロキノンメチルエーテル、2,3−(ジ−t−ブチル)−ヒドロキノン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−ベンゼン;ペンタエリトリトールテトラキス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート;n−オクタデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート;4,4−メチレン−ビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノール);4,4−チオビス−(6−t−ブチル−o−クレゾール);2,6−ジ−t−ブチルフェノール;6−(4−ヒドロキシフェノキシ)−2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン;ジ−n−オクタデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート;2−(n−オクチルチオ)−エチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;およびソルビトールヘキサ[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート];およびp−ヒドロキシジフェニルアミンまたはN,N’−ジフェニレンジアミンまたはフェノチアジンである。
他の添加剤を、ある種の特性を変えるために接着剤Aに導入することができる。これら他の添加剤は、例えば、染料、例えば二酸化チタン、充填剤、例えばタルカム、クレイなどを包含する。本発明の接着剤は、所望により接着剤に追加の柔軟性、靭性および強度を付与する少量の熱可塑性ポリマー、例えばエチレン/酢酸ビニル(EVA)、エチレン/アクリル酸、エチレン/メタクリレートおよびエチレン/n−ブチルアクリレートコポリマーを所望により含むことができる。ある種の親水性ポリマーを添加することもでき、これらは、例えばポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ポリエチルオキサゾリンまたはデンプンもしくはセルロースエステル、より具体的には2.5未満の置換度を有するアセテートを包含する。これら親水性ポリマーは、例えば接着剤の湿潤性を増加させる。
接着剤Bは、この目的に知られている任意の接着剤から選択することができる。これは、ホットメルト接着剤または分散接着剤であるのが好ましい。接着剤Bがホットメルト接着剤であるときには、接着剤Bは、
(a)ポリアミド、ポリウレタン、およびより具体的には、エチレン性不飽和モノマー、好ましくはエチレンと、酢酸ビニル、アクリル酸および/またはメタクリル酸またはアクリル酸および/またはメタクリル酸のC1-4エステルとのコポリマーからなる高分子量基本樹脂;
を、所望により、
(b)接着強度および接着を高める、天然のまたはエステル化、二量化もしくはポリマー化したロジン樹脂、ポリテルペン樹脂、フェノール/スチレン樹脂、脂肪族および/または芳香族炭化水素樹脂を基本とする樹脂;および/または、
(c)ワックスおよび可塑剤;
と組合せて含有する。
エチレン/酢酸ビニルコポリマーを基本とするホットメルト接着剤を用いるのが好ましい。
また、接着剤Bは、例えばホモポリマー性またはコポリマー性のポリ酢酸ビニル分散物、ポリアクリレート分散物、ポリビニリデン分散物、ブタジエン/スチレン分散物、ポリウレタン分散物、ポリクロロプレン分散物およびゴム分散物を基本とする分散接着剤であることもできる。1つの好ましい態様においては、ホモポリマー性の可塑剤修飾したポリ酢酸ビニル分散物を基本とする接着剤を、高粘度分散接着剤として使用する。
接着剤Aのうち、
(a)0〜100重量%は、ラジカル反応性成分からなっていてよく、
(b)0〜100重量%は、カチオン反応性成分からなっていてよく、
(c)0〜90重量%は、NCO基を含む成分からなっていてよい。
即ち、3成分の全てを、個々に(成分cを除く)または組合せて、即ち、a+b、a+c、b+cおよびa+b+cの組合せで使用することができる。これら可能性の全てを、ワンショット法またはツーショット法(接着剤Bを伴う)において使用することができる。
また本発明は、1工程または多工程の完全結合法によりパンフレット、本、カタログ、便箋および同様の印刷物品を完全結合するための方法であって、最初に本内部を低粘度の架橋可能な接着剤Aにより0.2mm未満のフィルム厚みで被覆し、フィルムを硬化させ、最後に接着剤Bを所望により適用することを特徴とする方法に関する(ポリマーフィルムAは少なくとも1つの光開始剤をさらに含有する)。
本発明の方法は、シート縁部への接着剤Aの適用中または適用後に、接着剤Aを、600nm以下の波長の電磁線、好ましくは約400〜250nmの波長のUV線、X線、電子ビーム線またはガンマ線に暴露することによって行う。この結合法は、その他は大きく変わらない。
請求の範囲に記載した接着剤系は、機械装置に大きな修飾を加えることなく、印刷物品の単純かつ安全な結合の点で利点を与えるだけではない。得られる印刷物品は、それをリサイクルする際に問題が少ない。これまで接着剤は廃棄紙のリサイクルにおいて非常に細かいサイズまで小さくされていたので、接着剤を篩によってさえも除去することができなかった。これら粘着性の一般に熱可塑性の「粘着物質」は、製紙過程中の乾燥シリンダー上で、なお湿った紙ウエブの引裂の結果を与えることが多い。本発明に従って製造された印刷物品の場合には、接着剤フィルムが5N/mm2以上の強度を有するので、接着剤を篩によって容易に除去することができる。
実施例
I.接着剤
接着剤A:脂環式エポキシ樹脂および光開始剤としてのスルホニウム塩およびポリオール、即ち、ポリエステルトリオールおよびMDI、ポリエーテルジオールおよびポリエステルジオールのポリウレタントリオールを基本とするUV開始可能なカチオン硬化性の無溶媒エポキシ接着剤。
接着剤B:EVAを基本とするホットメルト接着剤(即ち、30%EVA、40%天然樹脂エステルおよび30%ミクロワックス)。
II.方法
接着剤Aを、0.3〜0.7mmの層厚みで、縛られていない本内部(80g/m2の紙)に70℃で適用した。その直後に、フィルムをUVランプに約5分間暴露し、次いで70℃で約10分間加熱した(ワンショット法)。室温で24時間保存した後、本を引張および屈曲試験にかけた。
他の本は、170℃の適用温度において接着剤Bで接着し(ツーショット法)、次いで試験した。
III.結果
1.引張および屈曲の値
IV.試験方法
1.引張試験
試験に選択した完全に開放した本(180℃)の頁を、マルチニ(Martini)引張試験機の開放スロットによりガイドし、次いで、存在するクランプを用いて本を中心で固定する。次いで、供された掴み具に頁をしっかりと固定する。装置のスイッチをオンにし、「前進」キーにより始動させる。次いで、負荷を増大させながら頁を引張り、頁が結合から離れるまでこれを続ける。測定値を読み取り、頁の高さと関連づける。次いで、本を取り除き、装置を「復帰」キーによりスタート位置まで戻す。
通常は、本あたり3〜5個の値(全頁数にわたり分布)を本の厚みに応じて測定する。このようにして、冒頭部、中間部および終末部の間の相違を容易に検出することができる。2またはそれ以上の紙品質が1つの同じ本において使用されるときには、それに応じて方法を適合させる。
引張値のランクは次の通りである:
>10N/cm 優秀
8〜10N/cm 非常に良好
5〜7N/cm 良好
3〜4N/cm 満足
<−2N/cm 弱い
2.屈曲試験
本を240℃で開放し、屈曲試験機のばね挟みを用いてテーブルに固定する。試験頁は、テーブルの縁部に正確に位置していなければならず、また、正確に垂直に固定されていなければならない。このようにすると、隣接頁は試験頁を支えることができない。頁あたり200gの重量で始め、500ターン行い、計数器で記録する。各屈曲サイクルの後に、重量を200gづつ2000g/頁まで増加させる。最後の屈曲サイクルをこの重量で行う。規定により、2000WGの屈曲値が達成される。この試験を45分間続け、全屈曲数500×10=5,000を得る(適用重量は200gから2000gに増加する)。
測定した屈曲値をWGで表す。この単位は、屈曲サイクルと適用重量から構成される。
計算は次の通りである:
通常は、3〜5個の値(全頁数にわたり分布)を本の厚みに応じて測定する。このようにして、冒頭部、中間部および終末部の間の相違を容易に検出することができる。2またはそれ以上の紙品質が1つの本において存在するときには、それに応じて方法を適合させる。
この方法は、紙品質、接着剤、加工条件および結合法の細かい識別を可能にする。
値のランクは次の通りである:
1800〜2000WG 非常に良好
1400〜1600WG 良好
1000〜1200WG 満足
1000WG未満の値は、要求によってはなお許容性であるかもしれないが、限界と考えられるにちがいない。
3.粘度
粘度は、20〜100rpmおよび50〜100℃の温度でブルックフィールドデジタル粘度計(モデルRVT-DV II、スピンドルMK 27)を用い、ASTM D3236-73に従って測定する。
4.フィルム強度
引裂強度(=破断時の引張応力)は、DIN 53455(ISO 527.2-1985)に従って測定する。
Claims (8)
- 本を結合するための多工程の完全結合法のための少なくとも1つの接着剤Aおよび1つの接着剤Bを基本とする接着剤系であって、UV線、電子ビーム線、X線またはガンマ線によって架橋可能であり、かつ50〜100℃で0.100〜20Pasの粘度を有するモノマーおよび/またはポリマーの混合物である電磁線誘導反応が可能な少なくとも1つの接着剤Aならびに少なくとも1つの光開始剤を含有する接着剤系。
- 接着剤Aが、脂肪族エポキシドの混合物および/またはアクリレートモノマーおよび/またはアクリレート修飾したポリマーの混合物を基本とし、0.100〜10Pasの粘度を有することを特徴とする請求項1に記載の接着剤系。
- 接着剤Aの他に、
(a)天然のまたはエステル化、二量化もしくはポリマー化したロジン樹脂、ポリテルペン樹脂、フェノール/スチレン樹脂、脂肪族および/または芳香族炭化水素樹脂を基本とする接着強度および接着を高める樹脂と、および/または、ワックスおよび可塑剤と組合せた、
ポリアミド、ポリウレタン、および、エチレン性不飽和モノマーと、酢酸ビニル、アクリル酸および/またはメタクリル酸またはアクリル酸および/またはメタクリル酸のエステルとの高分子量コポリマーを基本とするホットメルト接着剤;または
(b)ポリ酢酸ビニル、ポリアクリレート、ポリビニリデン、ポリウレタン、ポリクロロプレンおよびゴム分散物を基本とする分散接着剤;
から選択される別の接着剤Bを含有することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の接着剤系。 - 接着剤Bが、ホットメルト接着剤として120〜200℃で1〜20Pasの粘度を有し、分散接着剤として室温で1〜20Pasの粘度を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の接着剤系。
- 請求項1または2のいずれかに記載の接着剤系を第1工程において用いて2工程完全結合法によりパンフレット、カタログ、本、便箋および同様の印刷物品を完全結合するための方法であって、本内部を接着剤Aのフィルムにより被覆し、次いでフィルムを硬化させることを特徴とする方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の接着剤系を用いて多工程完全結合法によりパンフレット、カタログ、本、便箋および同様の印刷物品を完全結合するための方法であって、最初に本内部を接着剤Aの架橋可能フィルムにより0.2mm未満の厚みで被覆し、接着剤Aを硬化させた後、最後に接着剤Bを供することを特徴とする方法。
- パンフレット、カタログ、本、便箋および同様の印刷物品の縁部に適用した後、接着剤Aを、400〜250nmの波長のUV線、電子ビーム線、X線またはガンマ線に暴露することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
- 5N/mm2以上の脊柱接着剤のフィルム強度を特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の接着剤系により脊柱接着されたパンフレット、カタログ、本、便箋および同様の印刷物品。
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