JP4367844B2 - バルブ装置 - Google Patents

Description

本発明は、主に冷凍機・空調機の冷媒配管系に介装する閉鎖弁、開閉弁等のバルブ装置に関する。

この種のバルブ装置は、特許文献１に記載され且つ図５に示すように、削出し品から成るブロック状の弁体Ｄの内部に、ネジ軸部ＮとシールリングＳを嵌めた操作軸部Ｋとをもつ弁棒Ｌをネジ込んでいる。弁棒Ｌの弁頭Ｈが弁体Ｄの弁座Ｚに圧接状に締込まれた据付前状態から、据付後は、弁棒Ｌをレンチ等によりストップリングＴの係止位置までリフトさせ、室外機側の一次側通路Ｐをフレアナット部Ｆをもつ室内機側の二次側通路Ｒに開き、弁体Ｄの操作端側にネジキャップからなる弁蓋Ｃを強固に締込んで、シールリングＳによるシールを弁蓋Ｃによるメタルタッチシールでバックアップするようにしている。尚、ストップリングＴでの係止に代え、弁体Ｄの操作端側を内方にカシメることにより弁棒Ｌを抜止めするタイプのものが一般には普及している。
特開２００１−１３２９９１号公報

しかし、上記のものは、ブロック状の弁体Ｄに弁棒Ｌのネジ軸部Ｎを直接締込み、かつ、弁蓋Ｃを弁体Ｄに直接締込む構造のため、これらの締込時に相当なトルクが掛かり、弁体Ｄ、弁棒Ｌ、弁蓋Ｃはそのトルクに耐える強度が要求され、黄銅材等にて必要な肉厚を確保している。また、ストップリングＴやカシメにより弁棒Ｌを抜止めするため、弁体Ｄにはリング溝の削出しやカシメ強度に耐える肉厚も要求される。このため、冷媒圧に耐える厚さ以上の肉厚をもつヘビーな構造体となり、材料コスト及び重量が嵩むと共に、弁蓋Ｃの介在により外径寸法が外に拡がり、室内機側配管の接続作業時、スパナ掛け等がし辛い等の難点もある。

本発明では、冷媒耐圧に比べて過剰な構造となっていた従来品に比べ、小型軽量化が図れ、取扱性及び作業性を高め得るバルブ装置を提供することを課題とする。

請求項１記載の発明は、上記課題を解決するため、図１〜４に例示するように、
冷媒圧に耐える所定厚みをもつ銅管バルジ成形品から成り、一次側通路１１を内部にもつ室外機側管部１１０、すり鉢状の弁座１０を境に一次側通路１１と区切る二次側通路１２を内部にもつ本体管部１２０、二次側通路１２と連通する連通路１３を内部にもつ連通管部１３０を一体に備える管部材１と、
前記二次側通路１２の開放側に横断する栓体２と、
前記弁座１０に着座及び離間する可動弁３と、
この可動弁３に連動し、前記栓体２の外部からの回転操作により前記可動弁３を前記弁座１０に対し進退させる操作体５と、
前記可動弁３と前記操作体５との連動部及び前記操作体５と前記栓体２との隙間部を前記二次側通路１２から遮断する伸縮自在なベローズ６とを備える。

請求項２記載の発明は、図４に例示するように、前記連通管部１３０に、サービスポート継手７及びフレア接続継手８を一体化した一体物９を接合した。

請求項１記載の発明によれば、可動弁３は、栓体２の外部からの操作体５の回転操作に連動して進退し、弁座１０に着座又は離間して、一次側通路１１を閉塞、又は、一次側通路１１を二次側通路１２及び連通路１３に開く。可動弁３と操作体５との連動部及び操作体５と栓体２との間隙部は、ベローズ６により二次側通路１２から遮断され、二次側通路１２から外部へのリークを防止できる。従来の弁体に代えて、冷媒圧に耐える所定厚みをもつ銅管バルジ成形品から成り、一次側通路１１を内部にもつ室外機側管部１１０、すり鉢状の弁座１０を境に一次側通路１１と区切る二次側通路１２を内部にもつ本体管部１２０、二次側通路１２と連通する連通路１３を内部にもつ連通管部１３０を一体に備える管部材１を用い、しかも、可動弁３を操作体５を介して進退させ且つベローズ６により外部との連通を遮断するため、従来のシールリングや弁蓋を不要にできながら良好なシールが行える。このため、小型軽量化が図れ、外径寸法の大きな拡がりもなく、取扱性及び作業性を高め得る。

請求項２記載の発明によれば、弁蓋レスで管部材１における可動弁３まわりを小型化できながら、管部材１に一体化した連通管部１３０にサービスポート継手７及びフレア接続継手８の一体物９を接合するから、全体の小型化等が図れると共に、フレア接続継手８により配管の接続作業性を特に良くすることができる。

図１，２において、管部材１は、冷媒圧に耐える所定厚みをもつ銅管バルジ成形品から成り、一次側通路１１を内部にもつ室外機側管部１１０、すり鉢状の弁座１０を境に一次側通路１１と区切る二次側通路１２を内部にもつ本体管部１２０、二次側通路１２と連通する連通路１３を内部にもつ連通管部１３０を一体に備える。弁座１０はバルジ成形後、馴染まし加工により均一な環状テーパ面に仕上げている。

１１１は室外機側継手、１３１は室内機側継手である。本体管部１２０の端部には、二次側通路１２の開放側に横断する詰栓状の栓体２を嵌合している。連通管部１３０の横穴１４には、バルブコア７０を取付けるサービスポート継手７をロウ付けしている。尚、実際には、サービスポート継手７は本体管部１２０の軸線に直行する紙面奥行き方向に接合している。

弁座１０に着座及び離間する可動弁３は、内ネジ筒３０をもつ弁ディスク３１、その先端側のニトリルゴム等のゴム成形リングから成る弁シール材３２、その抜止用の皿形のシール止め３３、その保持用の環状カシメ爪３４をもつ。弁シール材３２は、図３に明示するように、円盤形の鍔部３２ａと中心筒部３２ｂとを一体に備え、弁ディスク３１の大径なディスク本体３１ａの下部環状溝３１ｂ及び下部筒３１ｃに受入れている。環状カシメ爪３４は、シール止め３３を挿入後、外側に拡がるようにカシメられる。

可動弁３は、栓体２の外部からレンチ等の工具で回転操作する操作体５に連動させている。操作体５は、弁ディスク３１の内ネジ筒３０に螺合するネジ軸５０から成る弁棒５１、大径鍔部５２、栓体２への貫通軸５３、断面矩形の工具係合片５４を一体に備える。図３に明示するように、貫通軸５３を栓体２の中心穴２１に通すと共に大径鍔部５２を栓体２の下部凹所２２に当接させ、貫通軸５３と工具係合片５４の間の環状溝５５ａに止輪５５を係止させている。

可動弁３の弁ディスク３１と、栓体２の管部材１への嵌合部との間には、可動弁３と操作体５との連動部及び操作体５と栓体２との間隙部を二次側通路１２から遮断するベローズ６を介装している。図３に明示するように、ベローズ６は、基部の鍔付円筒部６１と先端の環状プレート部６２との間に多数の蛇腹６０をもち、全体を銅材料で形成している。軸方向に所定範囲で伸縮自在である。環状プレート部６２はディスク本体３１ａの大径平面に高周波ロウ付けにより接合し、鍔付円筒部６１は栓体２のインロー嵌合部２３と本体管部１２０の開放端部に挟み込み、高周波ロウ付けにより接合する。

図１に示すように、据付前は、可動弁３を操作体５により進出側に位置させ、弁シール材３２を弁座１０に押付けて、一次側通路１１を閉塞している。

図２に示すように、室外機側継手１１１に室外機側配管をロウ付けし且つ室内機側継手１３１に室内機側配管をロウ付けし、全ての配管接続が完了した据付後は、操作体５を回転操作して可動弁３を後退側に引上げ、弁シール材３２を弁座１０から離間させて、一次側通路１１を二次側通路１２及び連通路１３に開く。このとき、ベローズ６は軸方向に縮まり、可動弁３それ自体は回転せずに引上げられる。可動弁３と操作体５との連動部及び操作体５と栓体２との間隙部はベローズ６により二次側通路１２と常時遮断され、冷媒の漏れは確実に阻止される。尚、移設等の場合、図２の状態から図１の状態に戻すことも可能である。

図４に示すように、短めの連通管部１３０に、サービスポート継手７及びフレア接続継手８を一体化した一体物９をロウ付けにより接合しても良い。この一体物９は、黄銅製から成り、内部に連通管部１３０に連続する連通穴８０をもち、フレアナットネジ部８１に冷媒配管に付属するフレアナットを締結できるようにしている。

本発明バルブ装置の一実施例に係る据付前の断面図。 同据付後の断面図。 同組立図。 他の実施例の断面図。 従来のバルブ装置の断面図。

符号の説明

１；管部材、
１０；弁座、
１１；一次側通路、１１０；室外機側管部、
１２；二次側通路、１２０；本体管部、
１３；連通路、１３０；連通管部、
２；栓体、
３；可動弁、
５；操作体、
６；ベローズ、
７；サービスポート継手、
８；フレア接続継手、
９；一体物

Claims (2)

1. 冷媒圧に耐える所定厚みをもつ銅管バルジ成形品から成り、一次側通路を内部にもつ室外機側管部、すり鉢状の弁座を境に一次側通路と区切る二次側通路を内部にもつ本体管部、二次側通路と連通する連通路を内部にもつ連通管部を一体に備える管部材と、
   前記二次側通路の開放側に横断する栓体と、
   前記弁座に着座及び離間する可動弁と、
   この可動弁に連動し、前記栓体の外部からの回転操作により前記可動弁を前記弁座に対し進退させる操作体と、
   前記可動弁と前記操作体との連動部及び前記操作体と前記栓体との隙間部を前記二次側通路から遮断する伸縮自在なベローズと
   を備えることを特徴とするバルブ装置。
2. 前記連通管部に、サービスポート継手及びフレア接続継手を一体化した一体物を接合した請求項１記載のバルブ装置。

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